この記事のまとめ
- SPIの結果は問題の内容から予測できる
- 企業側のSPI評価ポイントを理解して高得点を狙おう
- SPIの結果を賢く使い回す方法を紹介
- SPIパーフェクト問題集
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この記事を読んでいる人におすすめ
就活を進める中で多くの人が経験するSPI。受検後に「結果を知ることはできるのかな」「合格の基準はどれくらいだろう」と気になっている人も多いでしょう。
結論から言うと、SPIの結果を学生が知ることはできません。しかし、これから解説する方法を知っていれば、SPIの結果を予測することは可能です。
この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、鈴木さん、適性検査対策講師の中村さんとともに、SPIの基本を解説したうえで、合格基準や結果を予測する方法を解説します。SPIの結果の使い回し方や次回受検する際に結果を良くする方法も解説するため、最後まで読んでSPIを攻略してください。
SPIの結果を知ることはできないが予測はできる
SPIの結果は受検後企業に送信されるため、学生は結果を知ることができません。
しかし、SPIの結果がどうしても気になってしまう人や、結果を使い回す際の判断基準にしたい人も多くいるでしょう。SPIがよくできたかどうかは、出題された問題から結果を予測して判断することが可能です。
この記事では、SPIの結果を予測する方法や合格基準を詳しく解説します。自分がどれくらい答えられたのかを予測してみてください。また、その内容を踏まえてSPIの結果を賢く使い回す方法や再受検する際のポイントも解説します。
SPIの結果は正確にわからないからこそ念入りな準備と対策が重要です。「SPIの結果を知りたい」「結果を良くしたい」と考えている学生は、ぜひ参考にしてみてください。
押さえておこう! SPIの基本情報
SPIの結果を予測する前に、まずは基本的な情報を押さえましょう。
SPIはSynthetic Personality Inventory(総合適性検査)の略で、リクルートマネジメントソリューションズが提供している適性検査です。2021年12月期時点で14,400社が導入し、年間215万人が受検しています。
就活では書類選考の後に課されるケースが一般的ですが、企業によっては最終面接前などに実施するように指示されることもあります。
ここからは、SPIの出題科目と受検形式を解説します。
出題科目
SPIの出題科目
- 能力検査
- 性格検査
SPIの出題科目は、能力検査と性格検査の2つに大きく分類されます。企業はその結果をもとに仕事内容や社風とのマッチ度、学生の基礎的な能力を判断します。
①能力検査
SPI能力検査の科目
- 言語分野:語彙力や話の要点を捉えて理解できるかを問う
- 非言語分野:数的処理能力や論理的思考力を問う
- 英語:英語の語彙力や英文の理解力を問う
- 構造的把握力:物事の背景にある共通性や関係性を構造的に把握する力を問う
能力検査は、職種の違いを越えて共通して要求される「知的能力」を測定する検査です。
言語問題と非言語問題を能力検査として取り入れる企業が多数ですが、企業によって英語検査と構造的把握力検査を実施する企業もあります。
志望企業にどのような科目の試験があるのか、事前に大学のキャリアセンターに問い合わせたりインターネットの口コミサイトを確認したりして把握しておくと安心です。
SPIの英語と構造的把握力検査は、日本の大手企業でどちらも多く導入されています。
このうち、英語は特に商社のような海外とのかかわりがある企業で導入されていて、構造的把握力検査は官公庁や金融機関で導入されています。
SPIは受検方式によって出題される内容が異なります。自分が受ける試験はどの内容が出題されるのか知りたい人は、こちらの記事でSPI3を網羅的に解説しているので参考にしてください。
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
それぞれの科目の対策はこちらの記事を参考にしてください。出題形式や勉強方法を解説しています。
非言語
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
英語
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
構造的把握力検査
構造的把握力検査ってなに? 勉強方法やコツを例題付きで解説!
②性格検査
性格検査は、日常の行動や考え方に関する質問を通して、受検者がどのような人なのか、どのような仕事や組織に適性があるかなどを把握するための検査です。
性格検査はどのように回答するかだけでなく、すべての回答に一貫性があるかどうかも見られています。企業に合わせようと嘘をついて回答すると矛盾した回答になりやすく、「自分を良く見せようとしている」などと判定される恐れもあります。
また、本来は適応しにくい業務内容なのに、適応しやすいと検査結果が出た場合、入社後にミスマッチを感じてしまう可能性もあります。
約300問と問題数も多いため、直感で日頃の自分の行動や考え方に最も近い選択肢を選びましょう。
矛盾なく回答するための対策は後述しているので、そちらも参考にしてみてください。
性格検査について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。性格適性検査の対策方法を基礎編・応用編・実践編に分けて解説しています。
性格適性検査マニュアル|問題例付きで選考を有利に進める対策を解説
多くの企業が性格適性検査の結果を選考の合否判断の基準に使っているので、事前の対策は非常に重要です。適性検査の結果次第では、選考の次のステップに進めなくなってしまいます。
また検査結果の使い回しが可能なので、同じ結果が複数の企業に提示されてしまいます。対策することで点数は向上できるので、点数が気になる場合はしっかりと対策をしましょう。
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受検形式
SPIの受検形式
- ペーパーテスティング
- テストセンター
- Webテスティング
- インハウスCBT
SPIは4つの受検方式があり、企業から指示された方式で受検します。
前述したとおり、SPIの結果を知ることはできませんが、受検形式によって結果を予測できるものもあり、少しずつ特徴が異なります。受検形式別の違いを理解して、対策や準備をしましょう。
①ペーパーテスティング
ペーパーテスティングの特徴
- 会場:企業や企業の指定会場
- 解答方式:マークシート
- 所要時間:能力検査70分、性格検査30分
- 問題数:言語約40問、非言語約30問
- 1問ごとの制限時間:なし
- 電卓の使用可否:不可
ペーパーテスティングは、マークシートを使って紙に解答する筆記試験を指します。
ほかの受検形式よりも試験時間は長くなりますが、問題数が多いため、スピーディに解答することが求められます。
試験開始時に問題全体を確認できるため、時間管理をしやすい点がメリットといえます。
試験終了後に解答用紙が採点センターに送られて採点され、結果は企業に通知されます。そのため、学生は結果を把握できません。また試験問題が正答率によって変わることもないため、結果の予測も不可能です。
ペーパーテストはほかのテストと比べて、試験開始時に全体を確認することができます。
まずは全体を確認してから、大まかに時間配分を考えて問題に取り組んでいきましょう。そうすることで、すべての問題を時間内に解くことができますよ。
②テストセンター
テストセンターの特徴
- 会場:リアル会場、オンライン会場
- 解答方式:選択式
- 所要時間:能力検査35分、性格検査30分
- 問題数:言語約40問、非言語約30問
- 1問ごとの制限時間:あり
- 電卓の使用可否:不可
2022年10月よりオンライン会場が導入されたため、テストセンター形式では以下の2種類の会場で受検ができるようになりました。
テストセンターの会場
- リアル会場:リクルートマネジメントソリューションズが運営する専用会場で受検する
- オンライン会場:自宅などから専用のシステムを通して、本人認証や受検環境の確認など、リアル会場同等の有人監督のもと受検する
後ほど詳しく解説しますが、テストセンターは正答率によって出題内容が変わるため、試験の結果を予測することが可能です。また、試験結果をほかの企業の採用試験でも使い回せる点が特徴となっています。
テストセンターでは電卓が使用できないので、普段から問題を解く際は筆算に慣れておきましょう。また、誤った問題の数を評価に入れる誤謬率の測定はないので、間違いを恐れずに、未回答を作らないよう心がけましょう。
③Webテスティング
Webテスティングの特徴
- 会場:自宅など
- 解答方式:記述式の問題が多い
- 所要時間:能力検査35分、性格検査30分
- 1問ごとの制限時間:あり
- 電卓の使用可否:可
Webテスティング形式は、自宅や学校などからインターネットに接続してあるPCを使い、各自で専用サイトにログインして受検します。
企業から指定された期間内であれば、自身の都合の良い日時や場所で試験に臨めます。
他の受検形式と違い、電卓の使用が可能です。電卓が使える前提で問題が出題される可能性もあるため、Webテスティングを受ける際は電卓に使い慣れておくと安心です。
また、記述式の問題も多く、一問解答するのに時間がかかるため、より素早く最後まで正確に解く必要があります。
Webテスティング形式はテストセンターによる受検とは異なり、正答率によって出題される問題の難易度が変わらないため、結果を予測できません。
Webテスティングでは電卓の使用ができますが普段電卓に慣れていないと使い方が分からなかったり打つのに時間がかかってしまったり効率よく解くことができない場合があります。以下の記事では電卓を効率よく使用するコツをまとめているので参考にしてみてください。
SPIで電卓が使えるかは受検方式による! 効率良く使うコツを解説
④インハウスCBT
インハウスCBTの特徴
- 会場:企業が指定する場所
- 解答方式:選択式
- 所要時間:能力検査35分、性格検査30分
- 1問ごとの制限時間:あり
- 電卓の使用可否:可
インハウスCBT形式は、企業が指定する会場で用意されたPCを用いて受検する形式です。会場やPCの手配が必要になり、企業側に負担がかかるため、この形式を導入する企業は少ないです。
Webテスティングと内容や形式は同じで、受検環境のみが異なるため、結果の予測はできません。企業が指定する会場で実施するため、面接と適性検査を同日にする場合もあります。
- SPIはどのテスト形式が多いですか?
テストセンター形式やWebテスティング形式が多い
SPI試験のテスト形式では、テストセンターやWebテスティングが一般的です。
皆さんにとっての就職活動は、企業にとっての採用活動になります。
その中でSPIは、学生から回答を得て評価するという効率的な試験方法として採用されています。企業は「多くの学生に応募してもらいたい」という意図があるためSPIを実施するのです。
正確なスコアはわからないからこそSPIの合格基準の目安を把握しよう
SPIの基礎知識を学んだところで、「どの程度できていれば良いのだろう?」と気になる人が多いと思いますが、正式な合格基準は公表されていません。加えて、合格ラインは企業によって異なります。
詳しくは後ほど解説しますが、SPIの能力検査結果は偏差値に応じて7段階の評価が企業に通知されます。大手企業や有名企業は応募者も多く、偏差値の合格ラインが高めの可能性があるため、段階6以上を目指して準備しましょう。
また、人物重視の採用を実施している企業の中には、能力検査のボーダーラインを設定せず、性格検査の結果を重視する企業や履歴書、エントリーシート(ES)の内容も吟味したうえで通過者を決める企業もあります。
- SPIの結果は、だいたいどれくらいできていれば合格できるのでしょうか? 目指すラインを教えてください。
6割以上の正答率を目指して取り組もう
SPIの結果をどう扱うかは、企業によってさまざまです。SPIを参考程度にしか扱わない企業もあれば、明確な通過ラインを決めている企業もあります。
人気企業や応募者が多い企業の場合、点数や適性の結果で落とす人を見極める場合が多いです。
落とす人を見極めるボーダーの点数自体は企業によって大きく異なるので、調査してみることをおすすめしますが、難関企業を除くと一般的には正答率が6割以上であれば通過できるようです。
SPI対策をおこなう際には、まず6割以上の正答率を目指して取り組むのが良いでしょう。
SPIの結果を予測する方法
SPIの結果は受検者にはわからないといっても、自分がどれくらいできたのか知りたい人も多くいますよね。正確な結果はわかりませんが、問題の内容から正答率をある程度予測することは可能です。
ここからは、能力検査と性格検査の結果を予測する方法を解説します。
①能力検査:テストセンター受検の場合予測可能
SPIをテストセンターで受検した場合、正答率が高いほど難易度の高い問題が出題される構造になっています。そのため、出題された問題内容から、ある程度の正答率の予測が可能です。
ここからは言語と非言語の高得点が期待できるポイントを解説します。紹介する問題が出題された場合は、それまでの解答の正答率が高い可能性があるので、確認してみてください。
言語
言語分野の高得点が期待できるポイント
- 長文の内容一致問題がチェックボックスで出題される
- 長文の空欄補充問題が語句抜き出し方式で出題される
- 長文が2題以上出題される
- 非言語の最初の問題が4タブ問題である
内容一致問題のチェックボックス形式とは
「本文の内容に合致する選択肢を解答してください」という問題は通常選択肢を一つ選ぶ形式。しかしチェックボックス形式の場合は、当てはまる解答すべてを正しく選択しなければ正解にならないため難易度が高い
長文の語句抜き出し方式とは
長文の中から「当てはまる語句を本文から抜き出しなさい」という問題。文字字数で正答率の予測が可能。
①〇〇字(文字数指定)
②〇〇字以内
③〇〇字程度
④文字数指定なし
①から④にかけて問題の難易度が高くなるため、文字数指定なしが出れば高得点を取れている可能性が高い
4タブ問題とは
一つの設問につき、小問が4つ設けられている問題形式。小問数が多いほど難易度が高くなるため、4タブ問題は難易度が高い
言語分野の場合、序盤に語彙問題や文章読解が出題されます。その後、正答率が高い人は長文問題が出題される傾向にあります。
長文問題は時間がかかるため、平均的な出題数は1題ですが、正答率が高い場合は2題以上出題されることもあります。また、問題の出題形式によっても難易度は異なります。
たとえば、内容一致問題はチェックスボックス形式になっている場合が最も難易度が高くなり、正答率が高いと考えられます。
さらに、SPIは科目が変わっても解答状況が引き継がれるため、言語分野の次に解く非言語分野の一問目で、言語分野の正答率の予測が可能です。
非言語の最初に4タブ問題が出題された場合は、言語テストの正答率が高かったのではないかと推測できます。
非言語
非言語の高得点が期待できるポイント
- 表の読み取り問題が4タブ問題で出題される
- 推論の問題がチェックボックスで出題される
- 推論の問題が多く出題される
非言語分野の場合、推論問題が一番難易度が高いと言われています。正答率が高い人は非言語分野の半分以上推論問題が出題されることもあります。
また、推論問題の中でもチェックボックス形式の問題が最も難易度が高く、出題された場合は正答率が高いといえます。
そのほか表の読み取り問題の形式でも正答率の予測が可能です。問題のタブの数が人によって2タブから4タブと異なり、前半の正答率が高い人は4タブ問題が出題されます。
- 非言語で難易度の高い推論の問題が多く出題されましたが、時間内に解けませんでした……。この場合、結果は期待できないですか?
「まったく期待できない」わけではない
非言語で難易度の高い推論の問題が多く出題されて、時間内に回答できなかったのですね。
焦ってしまうかもしれませんが、SPI試験は今までの解答率から出題傾向が変わることがあるので、あらかじめどのような問題が出題されるのかを分析しておくことが重要です。
「結果は期待できない」ということはありませんが、SPI試験は総合的な結果で評価をする試験になるため、次の試験では解けるように対策しておきましょう。
SPIを解く時間が足りなくて悩んでいる人は、以下のQ&Aでキャリアコンサルタントがその悩みに回答しているので、併せてチェックしてくださいね。
次の記事では、推論についてより詳しく解説しています。ぜひ併せて読んでみてくださいね。
SPIの推論が得意になる! 頻出の出題11パターンを徹底解説
非言語分野の対策を詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。非言語の問題傾向やおすすめの勉強方法を解説しています。
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
時間がない人におすすめ!
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志望度が高い企業にSPIで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
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②性格検査:予測不可能
性格検査の結果が気になる人もいるでしょう。しかし、性格検査の問題に正解不正解はないため、合格ラインは基本的に存在せず、結果の予測はできません。
性格検査は企業や職種との相性を判断するための検査です。そのため高評価の基準は企業によって異なります。
以下の気を付けることを確認して、問題なければあとはあまり気にせずに、ほかにできる対策や準備に時間を使いましょう。
性格検査で気を付けること
- 極端過ぎる回答にならないようにする
- 矛盾した回答にならないようにする
- 嘘をつかないようにする
- 無理に企業に合わせて回答しようとしない
- 未回答の問題がないようにする
SPIの性格検査は似たような質問が何度か繰り返し出てくるので、矛盾しないように回答する必要があります。
また、受検する際に「企業の求める人物像」などを調べておくと、回答する際に迷ったときに参考になるかと思います。
いつわかる? SPI結果の通知目安
採点結果通知 | 企業にはすぐに通知 受検者には来ない |
合否通知 | 企業からおよそ2週間前後で届く |
テストセンター受検の場合、正答率が予測ができると解説しましたが「いつ正式な結果がわかるのだろう?」と気になる人もいるでしょう。面接の準備や次回のテスト対策のために、結果を早く知りたいですよね。
ここからは、SPIの結果がいつ正式にわかるのか、採点結果通知と合否通知の2つに分けて解説します。
採点結果通知:受検者には来ない
能力検査が何点だったのかや、どのような性格検査の結果だったのか気になる人は多いと思いますが、SPIの結果は受検者本人に通知が来ません。
SPIは試験終了後すぐに採点されますが、結果通知は本人ではなく、企業側に通知されます。
企業に問い合わせしようと考える人もいるかもしれませんが、企業側に情報を開示する義務はないため、問い合わせをしても教えてもらえる可能性は低いです。
SPIの受検者は多く、忙しい担当者の手間になってしまうため、点数や合否の問い合わせは避けた方が無難です。
合否通知:およそ2週間後
企業によって合否通知を受検者に連絡する期間は異なります。採点結果をもとに受検者の選考をするため、受検者の人数や通過者の選考方式によっても期間は変わります。
早いところは3日ほどで結果が出る企業もありますが、一般的にはおよそ2週間前後です。
また、通過者以外は選考結果を通知しない方針の企業もあります。企業の募集要項などに「不採用の場合は通知しません」などと掲載されている場合もあるため、確認してみましょう。
面接と同様にSPIも、企業からいつ結果が来るか正確にわからないことが一般的です。不安を膨らませてしまうよりも、心配しすぎずにほかの対策に時間を使うことをおすすめします。
SPIの結果で企業に示される情報は点数だけではありません。性格や適応性に関するさまざまなデータも提示されます。
点数以外の情報も丁寧に読み込んだうえで、ESなどほかの応募書類と合わせて、当社および想定する職種への適合性を丁寧に確認しています。
SPIの結果を推測する際の注意点
SPIの結果を推測する際の注意点
- 確実な正答率の推測は難しい
- 推測正答率が高くても最後まで気を抜かない
SPIの結果はテストセンターの仕組みを利用して大まかに把握できるため、推測してみようと考える人も多いかもしれませんね。しかし、SPIの結果を推測する際にいくつか注意するべきことがあります。
ここからはSPIの結果を推測する際の注意点を解説します。推測に気を取られてしまうと思わぬ結果になってしまうこともあるため、必ず確認しましょう。
SPIの試験結果は就職試験において重要なポイントになります。しかしそのほかにも面接や適性試験、これまでの取り組みを複合して採用を決定します。
結果が気になってしまうと思いますが、結果にばかりとらわれずにほかの対策も進めていきましょう。
確実な正答率の推測は難しい
前項で解説したとおり、正答率によって出題される問題の難易度が変わるSPIの特徴を活かして、結果の推測が可能です。
しかし、確実ではないため、推測で正答率が高くても安心できません。また、企業によって合格ラインや評価基準が異なるため、正答率がわかったところで合否を判断できません。
SPIは問題数も多く制限時間内に効率良く問題を解くことが重要なため、試験中に推測して気が散ってしまわないように注意しましょう。
推測正答率が高くても最後まで気を抜かない
難易度が高い問題が出題され、推測した正答率が高いからといって、気を抜いてはいけません。
難易度が高い問題が出題されたのは、今までの解答の正答率が高かったからというだけです。油断して次の問題を間違えてしまえば、全体の正答率を下げてしまうことにつながります。
難易度の高い問題を事前に把握して正答率を推測すること自体は問題ありませんが、最後まで気を抜かずに解答しましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るSPIの結果は客観的に推測することが重要
SPIの結果を推測する際の注意点としては、SPIの試験結果にのみ捉われて就職活動を考えないことです。
SPI試験というものは、就職活動の中であなたの能力を試験という方法で多面的に捉えることができるので重要であることは変わりません。しかし、たくさんある採用方法の中の1つにすぎません。
SPIの結果にとらわれすぎないようにしよう
企業が求めている人材とは自社に適した人材であり、必ずしも優秀な人材とは限りません。個々の能力や今後の成長性を完全にSPI試験だけで捉えることは不可能です。
そのために企業側は履歴書や適性検査、複数回に及ぶ面接試験を実施しています。
SPI試験の結果に捉われてばかりいると、自分自身を過小評価してしまったり、逆に過大評価しすぎてしまったり他の試験対策がおざなりになってしまうこともあります。
SPIの結果を推測する場合は、以上のようなポイントに気をつけて、結果を客観的に受け入れて就職活動に取り組むことが大切です。
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結果がどのように影響する? 企業がSPIを実施する目的
能力検査 | 基礎能力を客観的に判断したい |
性格検査 | 内面の適性を確認したい |
リクルートが運営するSPI3のホームページ(HP)によると、年間14,400社の企業がSPIを導入しています。
非常に多くの企業がSPIを導入していますが、選考に取り入れている企業は、そもそもどのような目的で実施しているのでしょうか。
ここからは、企業がSPIを実施する目的や、SPIの結果がどのように影響するのかを解説していきます。SPIは学生の学力を測定するだけに導入されているわけではないため、確認しましょう。
能力検査:基礎能力を客観的に判断したい
能力検査は、基礎的な国語や数学の能力を測る問題が出題され、あらゆる仕事に共通する基礎能力を測定しています。
後ほど詳しく解説しますが、SPIの結果は20〜80の偏差値と7つの段階によって数値化して通知されるため、企業側は学生の基礎能力を客観的に判断できます。
有名企業や大手企業などではエントリー数が多いため、すべての応募者の面接を開催するのは時間的にも労力的にも難しくなります。そのため、採用の効率化を図るために、企業が求めているレベルに達しているかどうかSPIを通して判断し、候補者を絞ることもあります。
性格検査:内面の適性を確認したい
SPIの性格検査では、面接などの直接的なコミュニケーションでは読み取れない、性格的な特徴や仕事への適性などを客観的に測ることが可能です。
また、企業に通知される結果には、コミュニケーション上の注意点や面接で確認すべきポイントの項目があり、面接時の参考資料としてSPIの結果を用いることもあります。
企業とのミスマッチを避け、自分に合った企業で働きたいと考えている学生も多いと思いますが、企業にとっても同様です。
早期退職は企業に多大な損失をもたらすため、どの企業も長く働いてくれそうな学生を採用したいと考えています。学生が自社と合うかどうか事前にわかれば、ミスマッチによる早期退職を未然に防ぐことが可能です。
特に、日系の企業は人柄を重視する傾向があり、性格検査の比重が大きい企業も多数あります。
- SPIの結果に関連して面接時に気を付けることはありますか?
性格検査の回答と面接の回答にズレが出ないように注意しよう
SPIの性格検査で少し飾った回答をしてしまった場合には、面接時に違和感が出ないように注意した方が良いかもしれません。
ただし、すべての面接官にSPIの結果が開示されているとは限りません。本来は、SPIも面接も飾らぬ自分自身の姿で臨むことが望ましいです。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る企業は3つの目的からSPIを実施することが多い
企業がSPIを実施する目的はさまざまですが、一般的に考えられるのは「①面接前の落とす人の見極め」「②面接時の補助資料」「③入社後の配属先や育成」の3つです。
①面接前の落とす人の見極め
まず「①面接前の落とす人の見極め」について、当然ながら全員面接をするのは企業にとって非効率なので、一定の基準を設けて人数を絞るという傾向にあります。
②面接時の補助資料
続いて「②面接時の補助資料」ですが、たった何十分かの面接をしてその人がどんな人か正確に見抜くことはほぼ不可能に近いわけなので、ミスマッチが起きてしまう可能性があります。
それは企業にとっても損失ですが、受検者にとっても損失です。
そのようなことのないように、少しでもお互いが良い結果となるようSPIの性格検査では「職務適応性」「組織適応性」「性格の特徴」などを診断しています。
この診断結果をもとにして客観的に面接をおこなうことで、より受検者のことを理解できるようになり、ミスマッチを未然に防ぐことが可能となります。
③入社後の配属先や育成
最後に、「③入社後の配属先や育成」についてです。受検者の「職務適応性」「組織適応性」「性格の特徴」などがわかれば、その人が適した配属先もわかります。
また、配属先の上司がその人の性格に配慮することで、本人に合った育成計画を実施することが可能となります。その人の特性を知り、どう接し、どう育てるかを考えるための資料にしているわけです。
どこを見ている? 企業のSPI評価ポイント
学生の基礎的な能力や内面を知るためにするSPIですが、企業はどのように学生を評価しているのでしょうか。
ここからはSPIの結果の通知・評価方法を解説します。企業の評価ポイントを知ることで、SPIの受検対策をする際や使い回しを検討する際に役立ちますよ。
試験の結果は「報告書」で通知される
SPIの結果は試験終了後に集計され、能力検査と性格検査の結果が一枚にまとめられた報告書が企業に送られます。
報告書は、項目別に詳しく記載されていて、企業はその内容を見て合否の検討をしたり面接での参考資料にしたりします。
ここからは、能力検査と性格検査に分けて具体的な評価の仕方を解説します。
- 能力検査の結果と性格検査の結果では、合否を決めるうえでどちらが重要ですか?
違いが生まれやすいことから性格検査の方が重視される
性格検査の結果の方が重要視されると思います。能力検査は言語と非言語から構成され、大学受験のような難しい問題ではありません。つまり、勉強という努力をすることでほとんど差がないものとなります。
一方で性格検査はその人の「性格」なので、「これまで生きてきた経験」や「物の見方や考え方」が結果として表れます。
十人十色という言葉の通り、人によってそれぞれ異なるので、企業の考え方に合う人を採用したいと考えるでしょう。
能力検査:偏差値に応じて7段階で評価される
段階 | 標準得点 | 一般的な出現率 | 上位からの累計 |
---|---|---|---|
7 | 70以上 | 2.3% | 2.3% |
6 | 62〜69.5 | 9.2% | 11.5% |
5 | 54〜61.5 | 23.0% | 34.5% |
4 | 46〜53.5 | 31.0% | 65.5% |
3 | 38〜45.5 | 23.0% | 88.5% |
2 | 30〜37.5 | 9.2% | 97.7% |
1 | 29.5以下 | 2.3% | 100.0% |
出現率とは、特定の条件に合致する対象者が集団の中に含まれる比率のことを言い、上記の表では、SPIの受検者(100%)のうち各段階が占める割合を示しています。
能力検査は点数ではなく20〜80の偏差値で各科目別に7段階で評価されているといわれています。
SPIは受検者の解答状況によってそれぞれで異なる問題内容が出題されるため、ただ単に点数を多く取れば合格できるわけではありません。
正答率が高ければ難易度の高い問題が出題され、難しい問題に正解できれば偏差値も高く評価される仕組みになっています。
性格検査:各項目に分けて詳細に分析される
性格検査の項目では、学生の回答から分析された内面の特徴や企業への適性が記載されています。
報告書の中でも性格検査の項目が占める割合は非常に大きく、各項目に分けて詳細に分析されています。
SPI試験の報告書は企業の声を取り入れて作成されているため、性格的特徴からくる適性を多くの企業が重要視していることが読み取れます。
性格検査の項目例
- 職務への適応のしやすさ
- 組織への適応のしやすさ
- コミュニケーション上の注意点
- 性格の基本的な特徴
- 仕事面の特徴
- 困難な場面での特徴
- 面接で確認すべきポイントと質問例
- 自分を良く見せようとする傾向の有無
SPIの性格検査で企業が重要視しているのは、「自社に合った人材であるかどうか」という点です。
企業は人が集まってできている組織だからこそ、「組織になじめるか」という視点で採用について考えています。
就活を効率的に進めよう! SPIの結果は使い回せる
SPIは、基本的に案内があった企業別に受検するものです。しかし、テストセンターでの受検が指定された場合、前回の結果を使い回すことが可能です。
結果を使い回すことで、新たに受検する手間が省けるため、空いた時間に面接対策などができるメリットがあります。
前回の受検結果を使い回したのかどうかは企業に通知されないため、前回の結果を使ったからといって、企業からの印象が悪くなることはありません。
ここからは、SPIの結果の使い回し方や注意点を解説します。
- SPIの結果を使い回す人は多いのでしょうか? 毎回受けるべきか悩んでしまいます……。
SPIの結果を使い回す人は実際に多い
SPIの結果を使い回す人は多いです。なぜなら、SPIは1回受検するだけで疲れることに加えて、時間的精神的にも負担が大きいからです。
ただし大きな問題は、どんな結果が企業側に提示されるのかまったくわからないということです。そして再受験したからといって、点数や性格評価が望むように向上するかどうかはわかりません。
受検した際の自分の手応えと、結果を見た企業の反応によって判断するしかありません。
①SPIの結果を使い回す際の判断基準
SPIの結果を使い回す際の判断基準
- 推測正答率が高かった場合
- 企業の選考を突破できた場合
SPIは使い回すことが可能ですが、前回の結果の良し悪しは正確にはわかりません。そのため、結果を使い回す際は慎重に検討しましょう。
ここからは結果を使い回す際の判断基準を解説します。
推測の正答率が高い
前回受検した際の能力検査の推測の正答率が高い場合、結果を使い回しても良いと判断できます。
前述した通り、テストセンターでの能力検査は解答の正答率によって出題される問題が変わります。難易度が高い問題が連続して出題されると正答率が高いと予測できるため、その場合は試験結果も良いと考えられます。
しかし、SPI試験は性格検査の結果も重視されます。必ずしも能力検査の正答率が高いからといって、選考を突破できるわけではありません。
また、慣れることで再受検すると結果が伸びる傾向にあるので、推測の正答率が高くとも使い回すべきかは慎重に判断しましょう。
企業の選考を突破できた
前回の結果で企業の選考を突破できたかどうかで判断することも可能です。
大手企業や人気企業など、選考が難しいと考えられる企業や、今回提出しようと考えている企業と難易度が同じくらいの企業で選考を通過できた場合は、少なくとも能力検査の結果は問題ないと考えられます。
しかし、企業によって判断基準が異なるため、難関企業で合格したからといって、その結果を使い回して必ずしも選考を通過できるわけではないことに注意しましょう。
- 前回、大手企業でSPIを受検して通過できました。今回提出する企業は前回受けた企業と業種や職種が異なるのですが、受け直した方が良いでしょうか?
業種が異なるなら受け直しも検討しよう
非常に難しい質問ですが、業種が異なる場合は慎重に判断する必要があります。
職種が同じなら求める人物像も近いところがあるかと思いますが、業種が違うとなると求める人材も異なってくるので、受け直した方が良いこともあるのです。
ただ前回と同じくらいできる自信がないのであれば、使い回しても良いかもしれません。
学生は時間もお金もありませんし、なるべく効率良く就活していきたいと思うので、使い回せるなら使い回したいところですよね。
受け直すか使い回すかは、自分の志望度や優先順位によって慎重に判断してください。
②SPIの結果を使い回す際の注意点
SPIの結果を使い回す際の注意点
- 有効期限がある
- 最新の結果しか送信できない
- 取り消しができない
企業研究や面接対策などやるべきことが多い学生にとって、SPIを使い回せることはとても魅力的ですよね。中には複数の企業からSPIの受検案内が来ている人もいるでしょう。
ここからはSPIを使い回す際の注意点を解説していきます。SPIの結果を使い回そうと考えている人はぜひ確認してください。
有効期限がある
テストセンターで受検したSPIの結果には有効期限があります。一般的には最後に受検してから1年間です。
SPIの結果を提出する期限の直前になって、有効期限が切れていると発覚すると、スケジュール的に間に合わなくなってしまう可能性もあります。
前回の結果を提出するつもりが有効期限を過ぎていてできなかったという事態を避けるために、有効期限はいつまでなのか正しく把握しておきましょう。有効期限はテストセンターのマイページから確認できます。
最新の結果しか送信できない
使い回して企業に送信できるのは、最新の受検結果のみです。つまり、前回受検した際にあまり実力を発揮できなかったからといって、過去にさかのぼって良くできた結果を提出することはできません。
そのため、前回の受検でうまくいかなかったと感じている人は再受検をした方が安心です。
使い回す結果は、検査別に選択可能です。たとえば性格検査だけ使い回して能力検査は再受検するなどの選択もできるため、自分の状況に応じて判断しましょう。
取り消しができない
SPIをテストセンターで受検する際、テストセンターで受検経験がある場合は、受検の予約画面に「前回結果送信の案内」が表示されます。そこから案内に従い最後まで操作するとすぐに企業に送信されるため、一度送信した結果を取り消すことはできません。
前回の結果を送るか、再度受検するのか、よく検討したうえで操作に進みましょう。
SPIの結果を正確に知ることはできないため、思っていたよりも結果が悪かった場合、悪い結果を使い回してしまうリスクも念頭に入れて判断してください。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る企業によって採用の基準が異なるのでSPIの使い回しには注意しよう
SPIの試験結果を使い回す際に注意しなければならない点としては、そのSPIの結果が正確でない点に注意しなければいけないことです。
特に、1つの企業でSPI試験を通過したからといって、その結果のみを使い回す際は注意してください。
就職活動でエントリーする企業は、人によっては数十社になる人もいると思います。そのような場合、志望企業はそれぞれ事業規模や採用するための基準が違うことが当然のようにあります。
SPIの使い回しによって就活が非効率的になることも
たった1社通過したSPIの試験結果を「1社通過したから」と分析もせずに良い結果だと思い込んで使い回してしまうと、エントリーする企業にまったく合わない結果を提出してしまう可能性があります。
そうなると、せっかく効率的に就職活動を進めようとしてもまったく逆の非効率な就職活動になってしまいます。
SPI試験は試験を繰り返していけばいくほど、試験に慣れが出てくるため正答率が上がってきます。このことも頭に入れて、自分の就職活動に活かしていきましょう。
SPIの結果を良くするためにおすすめの勉強法
SPIの結果を良くするためにおすすめの勉強法
SPIの結果を正確に知ることはできませんが、ここまで解説した内容を見て「SPIの手応えがない……」「SPIの結果をもっと良くしたい」と考える人もいるでしょう。
ここからはSPIの結果を良くするためにおすすめの勉強法を解説します。ポイントをつかんでしっかり対策し、SPI突破を狙いましょう。
SPIの勉強方法を詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
①繰り返し練習する
SPIは短い時間で多くの問題を正確に解くことが求められます。
正確に素早く問題を解くためには、問題集を繰り返し解き、出題傾向を把握してパターン別の解き方を覚えましょう。SPIの問題はそれほど出題パターンが多くないため、繰り返し練習するうちに効率的な解き方を覚えられます。
何冊もの問題集に取り掛かるのではなく、一冊の問題集を何度も繰り返し勉強する方法がおすすめです。複数の問題集を使って多くの問題を解いた方が良いのではないかと心配になる人もいるかもしれません。しかし、販売されている問題集は網羅的な内容のものが多いため、1冊を反復学習した方が、知識を定着させやすくなります。
- 問題集はどのようなものを選んだら良いでしょうか?
多くの人が使っている問題集がおすすめ
基本的にはどんなものでも構いませんが、やはり皆が使用しているものが1番だと思います。1番使われているということは、それだけメリットが大きいということです。
「解説が丁寧」「問題数が多くて演習がたくさんできる」など理由はさまざまだと思いますが、問題集を選ぶ際の判断基準にすると良いと思います。
問題集の選び方がわからない人は以下の記事を参考にしてください。SPI講師が最適な問題集の選び方を解説しています。
SPI3の問題集22選|SPI講師が最適な問題集の選び方を解説
SPIは制限時間を意識した対策が選考突破のカギを握ります。制限時間を意識した対策を知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。
SPIの時間切れを防ごう! 形式別の出題の特徴と対策のコツ10選
②隙間時間を活用する
SPIの知識をより定着させるためには、隙間時間を活用しましょう。電車での移動時間などに、手軽に学習できるアプリの利用もおすすめです。
SPIおすすめアプリ
- SPI言語・非言語 就活問題集 -適性検査SPI3対応(App Store/Google Play)
総問題数382問
得意・不得意の分析や大学や都道府県別のランキングも見られる - SPI言語・非言語問題集 就活/転職対策アプリ(App Store/Google Play)
総問題数500問以上
WebテストやテストセンターなどSPI3のすべての受検方法の対策が可能
制限時間を計りながら解答したり、間違えた問題を集約する機能がついているアプリなどもあり、自分に合ったツールを選べば効率的に学習できるメリットがあります。
問題集に比べて、アプリは問題や解説の充実度が劣ってしまうため、問題集と併用して対策しましょう。
③自己分析を徹底する
性格検査は前述した通り、矛盾なく回答することが重要です。また300問以上と問題数も多いため、素早く判断して選択する必要があります。
一貫した回答を素早く選ぶためには、過去問を見て出題形式に慣れておくことも必要ですが、自分自身を深く理解しておくことも重要です。
性格検査の対策をする際はまず自己分析を徹底して、自分の考えや行動の傾向、価値観などを整理しましょう。
自分の性格や特性をしっかり把握できていれば、質問に対してブレずに回答できるようになります。また、自己分析を通して自分に合った企業を見つけやすくなるのです。
自己分析の種類
- 自分史
自分の過去から現在にかけて時系列にエピソードをまとめたもの
共通点から根底にある価値観や強み・弱みを見つける - マインドマップ
自分の頭の中にある考えを連想しながら深掘りし、地図のように作成するもの
頭の中で考えていることを整理し、新たな発想を得たり価値観を見つけ出しやすくする - モチベーショングラフ
モチベーションの揺れ動きをグラフにして表したもの
どのような状況や環境で頑張れるかが可視化できる
SPIでは、自分の性格についても回答しなくてはなりません。自分自身をよくわかっていないと、回答に一貫性がなくなったり迷ってしまったりします。
回答することに焦ってしまうと、自分にはまったく該当しない回答をしてしまうこともあるものです。
自分のことがしっかりとわかっていれば自信を持って回答できるので、自己分析は非常に重要です。
自己分析の詳しいやり方を知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
マインドマップを用いた自己分析の方法はこちらの記事で解説しています。併せて確認してください。
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
理想の将来像を整理しておくと、SPIの性格検査で一貫した回答がしやすくなります。自分の将来ありたい姿や入社後にやりたいことを考える方法はこちらの記事を参考にしてください。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
自己分析で使用されるモチベーショングラフですが、書き方を間違えてしまうと就活に活かすことが難しくなってしまいます。以下の記事ではモチベーショングラフの書き方を詳しくまとめているので参考にしてみてください。
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
④入念に企業研究をする
企業の求める人材はそれぞれ異なり、性格検査を突破するためには、志望する企業の求める人材に近い人材の特徴で回答するのが有利になる傾向にあります。
しかし前述した通り、性格検査には虚偽傾向を測る質問もあるため、嘘をつかない方が賢明です。入念に企業研究をして企業の求める人材や社風を把握し、企業に合っている自分を最大限に引き出して回答しましょう。
もちろん嘘をついてはいけませんが、人には多面性があります。「言われてみればそうかもしれない」「なんとなく当てはまる」という質問に対しては、企業に合わせて回答するのも有効です。
自分が持っている素質と、企業が求める人物像の共通点を見つけておくと、一貫性のある回答がしやすくなります。
企業研究の方法
- 採用HPや求人票を読む
- 中期経営計画などの今後の企業方針を読む
- 企業に関連する書籍や記事を読む
- 大学のキャリアセンターを利用する
- 就職エージェントを利用する
- 口コミサイトを参考にする
企業理解と選考対策のため企業研究ノートを作成する方法もおすすめです。やり方を詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
就職四季報を使った企業研究もおすすめです。企業ごとに試験情報も掲載されていて、どの種類のWeb適性検査を実施しているかわかる場合もあります。
就職四季報の活用方法! 就活を有利にするポイントや読み方を伝授
⑤模擬テストを受検する
問題集やアプリを使った学習が進んできたら、模擬テストに挑戦してみましょう。
学習できていたつもりでも、時間を測って実際の環境で解いてみたら思うようにできなかったということもあります。
実践練習を積むことでSPI試験にも慣れるため、本番での緊張も緩和され、本来の実力を出せる可能性が高くなります。
おすすめのSPI模擬テスト
- 性検査対策WEBテスト(マイナビ)
全国一斉Web模擬テストは年10回
言語・非言語・一般常識・時事問題の4ジャンルから10問ずつ出題 - 言語・非言語Webテスト(リクナビ)
開催期間内での受検は1度のみ
SPIを作成しているリクルートのオリジナル問題 - キャリアパークWEBテスト模試 (キャリアパーク)
開催期間内での受検は1度のみ
SPIテストセンター型と玉手箱テストセンター型が選べる
SPIを含むWeb適性検査の対策はこちらの記事も併せて参考にしてみてください。Web適性検査を練習できるサイトやおすすめの参考書を解説しています。
Web適性検査の練習でおすすめのサイト7選|本やアプリも紹介
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る同じ問題集を最低3回は繰り返し解こう
SPIの問題形式に慣れるためにも、問題集や模擬試験を解いて練習しましょう。問題の傾向や出題形式を把握し、解答方法や時間配分に慣れることが重要です。
解答の正確性とスピードを向上させるために、反復練習をおこないましょう。同じ問題集で良いので、最低3周は繰り返し何度も何度も解いて覚えるくらいやりましょう。本番では必ず同じような問題が出題されます。
たくさんの問題集に手を出すのはかえって逆効果
もし、少しだけ違う問題が出題されたとしても、解き方がまったく違うということはないので大丈夫です。基礎がしっかり身に付いていれば必ず対応できます。
また特に気を付けたいのが、あれもこれもと問題集をたくさん買ってしまうことです。
買ったことで勉強した気になってしまう人もいるでしょう。1つの問題集を中途半端にして違う問題集に手を出したりすると、結果的に何も身に付いていないという状況に陥ってしまいます。
1つの問題集を繰り返しやりこむことが最も効率が良いので、これだけは必ず実践してほしいと思います。
SPIの確実な結果はわからない! 徹底した準備と対策でベストを尽くそう
SPIの結果は学生には通知されないためわかりません。しかし、テストセンターで受検した場合は、正答率によって出題される問題が異なるため、正答率の予測をすることは可能です。
SPIの結果で次の選考に進めるか否かが決まるため、結果が気になる人も多いと思います。しかし、結果を気にして時間ばかり過ぎてしまうのは、非常にもったいないことです。今できることに着実に取り組み、徹底した準備と対策でベストを尽くしましょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見るSPIは練習を重ねることで点数を上げられる
SPIの結果がどうなっているのかは本人が知ることはできません。しかしながら、練習を重ねることで点数を上げることはできます。
練習問題に熱心に取り組み、模擬試験を受験することで点数を上げてきた多くの先輩を目にしてきました。この事実を知ることで、頑張ることができると思います。
SPI対策を始める前には、自己分析を入念におこなってください。自己分析を通じて、自分自身の強みや性格、興味を理解することが重要です。ぶれのない自分自身を知ることで、自信を持って回答することができます。
しかし、そもそもSPIの結果は開示されないので気にしても仕方ありません。ありのままの姿で臨み、企業に判断してもらえば良いのではと思います。
SPIの結果を気にしすぎずにESや面接の対策を進めておくことが大切
就活とは選考に合格することが目的ではなく、楽しく自分自身を発揮しながら成長できる場を見つけることが目的です。SPIの結果で、自社には合わないと企業が判断してくれるのであればかえってありがたいことです。
自分に合う会社は必ずあります。SPIの結果を気にしすぎることなく自分の強みや働く思いを具体的に示し、ESや面接などでアピールするための準備をしておくことが重要です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細2級キャリアコンサルティング技能士/C&C代表
Emiko Suzuki〇キャリアコンサルタントして高校、専門学校、企業など各方面でキャリア形成支援をおこなう。講師歴は20年以上で、研修から個人面談まで幅広く携わる
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