この記事のまとめ
- SPIのボーダーは企業によって基準が異なる
- 業界別のSPIのボーダーを確認しよう
- SPIのボーダーを突破するコツを4ステップで解説
就活を進めるなかで、多くの学生が経験するSPI。受検前に「SPIのボーダーは何点くらいなの?」「ボーダーを超えたのかわかる方法はある?」と気になる人も多いのではないでしょうか。
結論を言うと、SPIのボーダーは企業ごとに決められていますが、詳しい点数は公表されていません。しかし、ボーダーを超えたのか予測する方法はいくつかあります。
この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、瀧本さん、山路さんとともに、SPIの基本を解説したうえで、SPIボーダーの業界別の動向を解説します。SPIの結果の予測方法や、ボーダーを突破する勉強方法まで解説しているため、最後まで読んでSPIのボーダーを突破しましょう。
SPIのボーダーは戦略的な勉強法で対策を進めよう
SPIのボーダーは、各企業が独自に設定する評価基準として設けられたものです。これらの基準は、学生の能力や性格を客観的に評価したり、多くの学生をふるいにかけて企業の求める人材を確保したりするための最低ラインとして設けられています。
この記事では、まずは業界ごとのSPIボーダーの動向を解説します。自分が志望する企業のボーダーがどのくらいなのか把握しておきましょう。また、その内容を踏まえたうえで、SPIの結果の予測方法やボーダーを突破するための対策も解説します。
SPIの明確な合格ラインがわからないからこそ、戦略的に勉強をおこない、できるだけ高得点を目指さなければなりません。企業が設定するボーダーを超えられるか不安に思っている学生は、ぜひ参考にしてください。
こちらの記事ではSPIの勉強時間について解説しています。対策方法もまとめているので参考にしてみてください。
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まずは把握しておこう! SPIの基本情報
企業ごとのSPIボーダーを知る前に、まずは基本的な情報から確認しましょう。
SPIは、リクルートマネジメントソリューションズ社が開発した適性検査です。多くの企業が学生の能力や人柄、価値観などを把握するために用いられます。
「そもそもSPIってどんな試験?」などと疑問に思う人は、企業が設定しているSPIのボーダーを超えるために基本情報は確認しておきましょう。すでに把握している人も復習を兼ねて確認してくださいね。
出題科目
SPIは、能力検査と性格検査の2つに分けられます。企業は2つの検査をもとに、学生の能力や企業との相性を把握します。
能力検査
- 言語分野:語彙力や要点把握能力を評価する
- 非言語分野:数的処理能力や論理的思考力を評価する
- 英語:英語の語彙力や英文の理解力を把握する
- 構造的把握力:物事の本質をとらえて関係性や共通性の理解力を評価する
能力検査は、おもに4つの分野に分かれていて、学生の能力を可視化し見極める検査です。言語分野と非言語分野の2つを取り入れている企業が多いですが、志望する企業や職種によっては、英語や構造的把握力もおこなわれるケースがあります。
一方、性格検査は、学生の物事に対する考え方や価値観を把握して、企業の求める人物像と一致しているか見極める検査です。問題数が300問を超えるため、素早く直感的に答える必要があります。
また、受検形式によって出題される問題は異なるため、企業の受検形式に合わせて勉強することが大切です。
出題内容 | ペーパーテスト | テストセンター | Webテスティング |
二語の関係 | ◯ | ◯ | ー |
語句の意味 | ◯ | ◯ | ー |
語句の用法 | ◯ | ◯ | ー |
文の並べ替え | ー | ◯ | ー |
空欄補充 | ー | ◯ | ー |
空欄補充(3文) | ー | ー | ◯ |
空欄補充(3語) | ー | ー | ◯ |
熟語の成り立ち | ー | ー | ◯ |
文節の並べ替え | ー | ◯ | ◯ |
長文読解 | ◯ | ◯ | ◯ |
出題内容 | ペーパーテスト | テストセンター | Webテスティング |
推論 | ◯ | ◯ | ◯ |
場合の数 | ◯ | ◯ | ◯ |
確率 | ◯ | ◯ | ◯ |
集合 | ◯ | ◯ | ◯ |
損益算 | ◯ | ◯ | ◯ |
速度算 | ◯ | ◯ | ◯ |
表の読み取り | ◯ | ◯ | ー |
資料の読み取り | ー | ◯ | ー |
長文読み取り計算 | ー | ◯ | ー |
代金の精算 | ー | ◯ | ー |
料金の割引 | ◯ | ◯ | ー |
割合の計算 | ー | ◯ | ◯ |
分割払い | ◯ | ◯ | ー |
装置と回路 | ◯ | ー | ー |
ものの流れと比率 | ◯ | ー | ー |
不等式と領域 | ◯ | ー | ー |
年齢算 | ー | ー | ◯ |
通過算 | ー | ー | ◯ |
整数の整理 | ー | ー | ◯ |
それぞれが志望する企業の受検形式を調べたうえで、科目ごとに対策をしっかりおこなっておくことが大切です。
受検方式
受検方式はおもに4つあり、企業が指定する方法でおこないます。
テストセンター | 企業が指定する会場(オンライン会場含む)にてパソコン(PC)で受検する方法 |
インハウスCBT | 企業が指定する会場で用意されたPCを用いて受検する方法 |
Webテスティング | 学生の自宅などでPCを使って受検する方法 |
ペーパーテスティング | 企業が指定する会場にてマークシート形式で受検する方法 |
一般的には、テストセンターやWebテスティングでおこなわれるケースが多く、ネット環境とPCがあれば、自宅で受検できるのが特徴です。
テストセンターやWebテスティングの受検時間は、能力検査で35分、性格検査で30分、計65分と決められています。
SPIで高得点を目指すためには、形式の違いなどの基本情報を把握しておきましょう。種類による違いをいまいち理解できていない人は参考にしてください。
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Webテストとペーパーテストの違い
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SPIのボーダーとは?
SPIのボーダーとは?
- 学生の選考を進めるための最低合格ライン
- 企業や科目によってボーダーは異なる
- SPIの結果は偏差値で判断される
SPIの基本情報を確認できたところで、ボーダーについて詳しく確認していきましょう。
SPIのボーダーとは、企業が独自で設定している合格基準のことで、倍率の高い企業になるほどボーダーは高い傾向です。
一般的な合格ラインは60〜70%以上といわれていますが、職種や企業の求める人材によっても変動するため一概には言えません。ボーダーに関して詳しく理解し、準備していきましょう。
以下の記事ではSPIで何割取るべきか解説しているので目安が知りたい人は併せて参考にしてみてください。
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学生の選考を進めるための最低合格ライン
SPIのボーダーを設定している企業は、自社に適した人材を見極めるために合格基準を設けているのです。
一次選考でおこなわれる場合、有望な人材を選ぶために学生をふるいにかけ、効率よく選考を進めるために用いられます。
設定されたボーダーに達していれば、学生は企業の求める知的能力が備わっている人材と判断され合格、または次の選考に進めます。
なお、企業によっては、SPIの結果はあくまで参考程度で、明確なボーダーラインを設けていない場合もあることを覚えておきましょう。
企業や科目によってボーダーは異なる
SPIのボーダーラインは、それぞれの企業の価値観によって設定されます。企業の業種や職種によって、求められる能力やスキルは異なるからです。
たとえば、学生の能力を重要視する企業であれば、ボーダーを高く設定する傾向があります。一方、ボーダーを低く設定した企業であれば、学生の性格や価値観を重要視しているパターンも考えられます。
また、能力を重視している企業の中でも、科目ごとにボーダーを設定している企業もありますが、具体的な科目別のボーダーは公開されていないことが多いため、すべての科目でバランスの取れた高得点を取ることが重要です。
企業がSPIを導入する目的は「最低限の知的能力が備わっているかを判断するため」です。実際に科目別の基準を設けていても、それを外部に公表していない企業が大多数となっています。
そのため、全体的な得点力の向上を目指せるように、早い段階からの計画的な対策が必要です。
SPIの結果は偏差値で判断される

SPIの結果は、正答数ではなく偏差値によって評価されます。学生の正答率に基づきレベルの高い問題が出題され、正解すると偏差値も高くなるのです。
偏差値での評価のため、問題の正答数だけで企業が設定するボーダーを超えたのか判断はできず、7段階で評価されます。
段階 | 標準得点 | 一般的な出現率 | 上位からの累計 |
7 | 70以上 | 2.3% | 2.3% |
6 | 62〜69.5 | 9.2% | 11.5% |
5 | 54〜61.5 | 23.0% | 34.5% |
4 | 46〜53.5 | 31.0% | 65.5% |
3 | 38〜45.5 | 23.0% | 88.5% |
2 | 30〜37.5 | 9.2% | 97.7% |
1 | 29.5以下 | 2.3% | 100.0% |
表の中の一般的な出現率は、受検者全員の中で、各段階の中に含まれる割合を示しています。このようにSPIは、正答数で評価するのではなく、偏差値で評価される仕組みになっているのです。
SPIは後半に出題される問題ほど難易度が高くなる傾向があります。そのため、偏差値を上げるためには、比較的簡単に解ける前半の問題をミスせず正解することが重要ですよ。
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キャリア支援のプロに聞いた! SPIは絞り込みが目当ての企業が多い?
ここまでで、SPIの概要やボーダーに関して詳しく解説してきました。しかし、どのくらいの企業が学生の絞り込みのためにSPIを実施しているのか疑問に思う人がいるのではないでしょうか。
そこで、就活支援のプロであるキャリアアドバイザーの瀧本さんより、SPIは学生を絞り込むためだけにおこなうのか解説してもらいます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る企業は「学生の絞り込み」と「能力把握」の目的でSPIを実施している
多くの企業がSPIの試験を採用する目的は、おもに2つに分類されます。
1つ目は、応募者を効率的に絞り込むためです。特に応募者数が多い大企業では、書類選考だけでは時間と労力がかかるため、SPIを用いて一部の候補者を早期にふるい落とす手法が取られます。
SPIの試験のスコアが求めている一定基準に達しない場合、その段階で不採用となる場合があります。
2つ目の目的は、応募者の能力や適性を効率よく把握するためです。特に中小企業や専門的なスキルを求める企業では、面接だけでは評価しにくい論理的思考や数的処理能力、性格的な適合性をSPIで確認します。
これにより、採用後に社風や業務内容に合わない人材を避けることができます。
企業がSPIをおこなう目的を見分けるには選考フローや企業規模に注目しよう
企業がどちらの目的でSPIを実施しているかを見分けるには、まずその企業の選考フローや企業規模に注目することが重要です。
大企業では効率的に絞り込みをおこなう傾向が強く、中小企業ではより深い適性評価がおこなわれる場合が多いです。
また、面接やほかの選考ステップがSPIよりも先なのか後なのか、どの段階で実施されるのかもヒントになります。
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また本番形式の模試も付いているので、前もって本番の感覚をつかむことができますよ。
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確認しておこう! SPIボーダーの業界別の動向一覧
SPIのボーダーは企業ごとに設定されているため、大きく異なります。有名な企業の中でも、ボーダーを設定せずに柔軟に採用基準を設けている会社も存在するのです。
業種 | ボーダー |
コンサルティング業界 | 85〜90% |
金融業界 | 65〜90% |
広告・出版・マスコミ業界 | 80〜84% |
商社 | 74〜84% |
食品メーカー | 75〜79% |
電気・ガス・エネルギー | 75〜84% |
サービスインフラ(鉄道・運輸・航空・物流) | 74〜90% |
不動産 | 67〜84% |
基本的なボーダーは、6〜7割ほどあれば十分だといわれています。一方で、コンサルティング業界や金融業界などは、大手企業によってボーダーが跳ね上がる傾向にあります。
上記の数値は、企業がネット上で公表していないため、あくまで参考程度にとどめておきましょう。
アドバイザーコメント
山路 和博
プロフィールを見る複数の情報から俯瞰して判断しよう
出題科目の傾向は下記の方法で知ることができます。
①企業が直接公表しているものから確認する
②インターネットで調べる
③OB・OGに聞く
しかし、ボーダーについては情報を得ることがなかなか難しいというのがほとんどです。そのため、大原則は「一つの情報源だけを鵜呑みにせず、複数の情報から総合的に推測する」ということを心掛けましょう。
そのため、企業研究の際にできる限り、選考に関する情報も集め、「共通して言われていることは何か?」、「言っていることは異なるが、これらを総合するとどのようなことが言えるか?」などを俯瞰して考えて対策をしましょう。
「6割取れば」はあくまで「絞り込みライン」ととらえる
また、「SPIは6~7割取れば合格」という人も多いですが、これはあくまで「最低限の絞り込みライン」です。
人気企業で倍率が高ければ当然、このラインは高くなります。ギリギリを狙うのではなく、できるだけ高得点を取れるように早い段階から対策に取り掛かりましょう。
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結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー
結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー
- 言語問題
- 非言語問題
- 英語問題
- 構造的把握力問題
SPIは、TOEICのように結果が返ってくることはなく、明確なスコアはわかりません。しかし、ボーダーを超えているかの判断は、出題される問題の難しさから推測できます。
SPIの問題は、序盤に正解すると徐々に問題が難しくなるという傾向があります。この形式を利用して「どのような問題が出題されたか」でテストのスコアを予測してみましょう。
ここからは、出題科目ごとの結果の見極め方を解説していきます。「おおよその結果を予測したい!」という人はぜひ参考にしてください。
言語問題
言語問題
- 問題が長文で出題される
- 複数選択形式で出題される
- 抜き出し問題が出題される
言語問題の出題範囲はそこまで広くはありませんが、おもに語彙力や読解力などの力が試されます。ここからは、出題された言語問題から、正答率を見通す方法を解説します。
問題が長文で出題される
学生の正答率が高い場合、長文読解の問題が出題されることがあり、これまでの正答率が高いことの指標になります。
SPIのテストは、正答率に応じて徐々にテストの難易度が上がるため、最初は語句の意味や二語の関係など中学生レベルの問題が出題されるのです。
前半の問題に正解していくと現代文のような問題が出現し、長文読解問題は高度な文法の理解力を要し、解答に時間がかかります。出題数は1問程度ですが、正答率が高い学生には複数問出題されることがあります。
SPIの漢字の問題を解けるようになるためには、以下の記事をしっかり読み込みましょう。
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複数選択形式で出題される
問題の正答率が上がると、内容一致の問題にて複数選択形式で出題されることがあります。解答欄が□のマークになっていて、文章問題の内容に合う解答を複数選択する形式です。
選択肢を複数選びすベての解答が合っている必要があるため、問題のレベルは格段に上がります。
複数選択形式で問題が出題されたら、合格のボーダーラインまで到達していると考えても良いかもしれません。
抜き出し問題が出題される
問題の中で、長文で抜き出しの問題が出題されると、高得点の可能性が高いです。
抜き出し問題の難易度の変化
- ◯字以内
- ◯字程度
- 字数制限なし
抜き出しの問題の中でも難易度が決められていて、最終的に字数制限がない状態であれば、言語問題はクリアしたと考えられます。
以下の記事は言語問題に特化し対策方法を解説しているため、効率よく勉強したい学生はぜひ参考にしてください。
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非言語問題
非言語問題
- 問題の半数以上が推論から出題される
- 推論で複数選択形式の問題が出題される
- 4タブ問題で出題される
非言語問題は、出題範囲が広く暗記力だけでなく応用力も問われる問題も多いのが特徴です。ここからは、出題された非言語問題から、正答率を見通す方法を解説します。
問題の半数以上が推論から出題される
非言語分野では、高度な思考力が求められる推論が全体の半分以上を占める場合、正答率が高い可能性があります。そのため、推論が複数回出題されると合格のボーダーを超えていることが期待できるのです。
しかし、推論に解答した後に一度別の問題に切り替わると、誤答した可能性が考えられます。難易度の高い推論がしっかり解けるように入念な対策を取ることが重要です。
推論に苦手意識がある学生は多いのではないでしょうか。以下の記事では、解き方のパターンやコツに関して詳しく解説しているため参考になります。
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推論で複数選択形式の問題が出題される
推論の問題の中でも複数選択形式の問題が出てくると、これまでの正答率が高いことが予測されます。
この形式の問題は、当てはまる選択肢をすべて選ぶ必要があるため、問題のレベルが高くなります。
制限時間が限られたなかで、難しい複数選択形式の推論に答えるためには、問題を正確に読み取り、適切な選択肢を選ぶ判断力が必要です。
さらに、長い文章を速読する力も求められるため、重要なキーワードや条件などに注目しながら素早く情報を抽出できるよう、日頃から問題集へ印をつけたりメモを取ったりするなど意識しましょう。
SPIの推論では今まで学んだことのない計算問題などが出題されます。計算問題が苦手な学生は以下の記事を参考に対策しましょう。
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受検形式による電卓使用の可否
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4タブ問題で出題される
SPIは、異なる科目に移行しても、これまでの解答パターンは継続されます。言語分野の次に出てくる非言語分野で4タブ問題が出ると、高い正答率が見込まれます。
4タブ問題とは、1つの問題に対して4つの関連する副問題が設定されてる問題形式のことです。問題のタブ数は正答数によって2タブから3タブなど異なり、4タブ出題されると最も難易度が高くなります。
タブ数が多いほど問題が複雑化し、より高い思考力が求められることから、問題のタブの数の違いも難易度を示す重要な指標になります。
- 非言語問題だけまったく解けませんでした……。言語問題で高得点が取れても落とされるのでしょうか?
非言語問題を解けなくても選考通過の可能性がある
たしかに、まったく解けないと「言語と非言語のそれぞれの選考通過基準があるのでは」と不安になりますよね。
結論、企業によって選考通過基準は異なるため、一概に合否をお伝えすることはできません。しかし、企業によっては、SPIの結果を総合的に評価しています。
そのため、必ずしも落ちてしまうわけではありません。基本的な問題が解けているだけでも通過率が上がる可能性はあります。
今後、SPIの再受検を控えているのであれば、非言語の基本的な問題を解けるように復習しましょう。
以下の記事は、SPIの結果を予測する方法を詳しく解説しているため、確認してくださいね。
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英語問題
英語問題は長文問題が出されると、これまでの問題で高得点が期待できるかもしれません。
英語問題は、単語をいかに暗記しているかで正答率が変動します。たとえば、同義語や反意語、空欄補充など単語の意味を理解していなければ解けない問題が多数出題されます。
単語の意味を理解していれば、試験の初期段階で出題される基礎問題は簡単に解けるため、単語の暗記は欠かせません。
しかし、SPIで英語問題を出題する企業は多くありません。事前に英語問題が出されるのかを必ず確認しておきましょう。
英語が求められる業種としては、外資系企業、商社、観光業、航空業界(キャビンアテンダント)、通訳・翻訳、IT業界(グローバル案件)などが多いです。
これらの業界では、英語力があることで国際的な取引やコミュニケーションがスムーズになり、キャリアアップにつながる可能性が高まります。
SPIで英語が出題される場合は、入念な対策が必要です。以下の記事ではSPIの英語の攻略方法を詳しく解説しているため、参考にしてください。
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構造的把握力問題
構造的把握力は問題の正解不正解にかかわらず、出題される内容は変動しないため、正答率は関係ありません。
構造的把握力問題の難易度は高いため、初見で解くのは難しいです。
構造的把握力問題の出題例
次のア〜エのうち、問題の構造が似ている選択肢の組み合わせを、A~Fの中から1つ選びなさい。
ア:ある図書館の蔵書の6割は小説で、そのうちの4割がミステリーである。ミステリーは蔵書全体の何割か。
イ:会社の利益分配において、部門AとBは5:3の比率で配分される。部門Bの取り分は利益の何%か。
ウ:工場で、機械Xは1時間に100個、機械Yは1時間に50個の部品を生産する。機械Xの生産量は機械Yの何倍か。
エ:ある会社で従業員の海外勤務経験をアンケートしたところ、全体の40%が「ある」と解答し、そのうち75%が管理職だった。海外勤務経験のある一般職は全従業員の何%か。
A.アとイ
B.アとウ
C.アとエ
D.イとウ
E.イとエ
F.ウとエ
正答:C
構造的把握力問題は、同じ問題が複数出されることもあるため、問題集で何度もこなしていくうちに徐々に慣れてきます。
構造的把握力を一言で理解するのは難しいですよね。以下の記事では構造的把握力検査について詳しく解説しているため、参考にしてください。
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当サイトでは、構造的把握力検査の勉強法や高得点を取るコツについて解説しています。効率の良い勉強法や、例題もご紹介。キャリアコンサルタントの具体的なコメントも記載しているため、これから構造的把握力検査を受ける方はぜひご覧ください。
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合格ライン別! ボーダーを超える対策
合格ライン別! ボーダーを超える対策
- 50%以上
- 70%以上
- 90%以上
ここまでで、SPIの結果の見極め方を科目別に解説してきましたが、「SPIで7割正解するのは難しいのでは?」と思う学生も多いのではないでしょうか。
志望する企業や業種ごとのボーダーを見極めて、戦略的に対策できれば高得点を目指すことが可能です。
ここからは、自分が目指すボーダーに合わせた科目別の対策を解説します。しっかりと対策を理解して、SPIの対策を効率的に進めていきましょう。
50%以上
SPIの能力検査は4科目ありますが、5割を目安にするのであれば、言語と非言語の頻出問題の対策を重点的におこないましょう。英語や構造的把握力を選択する企業はあまり多くないため、まずは言語と非言語の対策が重要です。
SPIの前半の問題でしっかり点数を取ることができれば、長文問題が解けなくても5割以上は狙えます。
前半の問題の中でも言語・非言語の頻出問題は以下の通りです。
言語の頻出問題
- 二語の関係
- 熟語の意味
- 熟語の成り立ち
- 語句の用法
- 文の並べ替え
- 空欄補充
非言語の頻出問題
- 割合の計算
- 損益算
- 速度算
- 年齢算
- 仕事算
- 代金の精算
- 料金の割引
- 表の読み取り
これらの中からさらに頻出問題に絞り込むためには、「結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー」で解説した、受検形式ごとの出題される内容の表を参考にしながら、対策してください。
- 5割程度のボーダーを目指すのであれば、多少なら苦手な分野は諦めても良いのでしょうか?
苦手な分野は基本的な問題を解けるように対策しよう
たしかに、5割程度のボーダーを目指す場合、すべての分野を完璧にする必要はありません。むしろ、得意な分野で確実に点数を稼ぎ、苦手な分野は基本的な問題に絞って対策するのが効率的です。
ただし、完全に諦めるのではなく、苦手分野も基本的な問題の対策は取り組みましょう。少ない対策時間であっても、点数が上がる可能性が十分にありますよ。
また、50%を目標にしていても、余裕があれば常に上を目指す姿勢を持つことが大切です。企業によってはボーダーが予想より高い場合もあるため、できる限り高得点を狙いましょう。
70%以上
SPIの正答率を70%取るには、言語と非言語を中心にまずは長文以外の問題の対策を重点的におこないましょう。
特に「結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー」で解説した、受検形式ごとの出題される問題に取り組むことで、70%以上を目指せる確率が高まります。
その中でも、非言語分野の「場合の数」「確率」「推論」は特に重点的におこなうのがおすすめです。
これらの問題は、SPIの中でも頻出問題ですが、難易度が高く対策が重要になってきます。SPIの問題は中学〜高校で習うレベルの問題が出題されるため、しっかり対策をおこなうことで確実に点数を取れます。
90%以上
SPIで90%以上の正答率を取るためには、言語、非言語分野などすべての範囲で対策が必要です。
90%以上のボーダーを設定している企業は少なく、難易度が高くなります。90%以上の正答率を取るためには、理解力やスピード感もかなり重要です。
90%目指す人は、特に「結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー」で解説した、SPI問題の序盤に正解すると徐々に問題が難しくなるという傾向から、難問を中心に対策をおこないましょう。
言語問題
- 長文問題
- 複数形式問題
- 長文の抜き出し問題
非言語問題
- 推論
- 推論の複数選択形式問題
- 4タブ問題
これらの問題は、序盤の正答率が高いと出題されやすい問題であるため、それらの問題を中心に解くことで、全体の正答率が高まるのを期待できます。
問題集で、練習問題に慣れるまで何度も解いて、タイマーで時間管理も徹底しながら練習することが大切です。
9割以上の正答率を目指すのは難易度が高いですが、戦略的かつ効率的な学習を積み重ねることで、目標を達成することは不可能ではありません。
ボーダー90%以上は大手銀行や外資系コンサルの企業で設定しているところが多く、正解率の高さもですが、スピードも求められるレベルです。
SPIの出題の範囲自体は定まっているので、反復練習すれば不可能ではありませんが、かなりの努力が必要と言えます。
SPIのボーダーを突破する4ステップ
SPIのボーダーを突破する4ステップ
- 模擬テストを受けて現状の能力を把握する
- 1冊の問題集で過去問を解く
- 苦手分野を中心に解いていく
- 制限時間を意識して解く練習をする
中には「どれだけ勉強しても点数が伸びない」と頭を悩ませている学生がいるのではないでしょうか。多くの学生を悩ませているSPIのボーダーを確実に突破するための秘策を4つのステップで紹介します。
「具体的な対策方法が知りたい!」と思っている学生はぜひ、参考にしてください。
ステップ①模擬テストを受けて現状の能力を把握する
まずは、Webなどで公開されている模擬テストを受検し、現状のSPIではどのような問題が出題されるのか確認しましょう。
模擬テストを受けることで、自分の実力や苦手分野も把握できます。さらに、模擬テストは実践的に受けられるため、本番でも緊張せずに本来の実力を発揮できます。
おすすめの模擬テスト一覧
また、対策本を購入する際には、模擬テストが付いているのを選ぶのもおすすめです。
ステップ②1冊の問題集で過去問を解く
SPIで高得点を目指すためには、問題集を3周することがおすすめです。3周することで問題の出題傾向や解き方が理解できます。
1周目では、苦手な分野やどのような問題が出題されるのかを把握します。すべて解いた後に、ミスした問題は解説を見ながら理解することが大切です。
また、すべて答え合わせが終わった後にもう一度、解説を見ながら解いた問題を解き直すことで、記憶にも定着しやすいためおすすめです。
2周目では、1周目よりもスピードを意識して解いてみましょう。解けなかった問題には、印をつけたりや付箋を貼ったりして見直しできるようにしておくことがポイントです。
3周目では、解けなかった苦手な問題を克服した状態で解きましょう。2回目より点数も上がっているはずなので、本番を意識して制限時間を設けながらおこなってください。
問題集を選ぶ際には、できるだけ解説が詳しく記載してあるものを選ぶのがおすすめです。また、毎年出題傾向は変わるため、受検する年の最新版を購入してください。
目指しているボーダーが低いと、問題集の対策は1〜2周でも良いのではと思いますよね。しかし、大事なのは「正答すべき問題が解けるようになっているか」です。
もし、2周解いても「基本的な問題で間違えている箇所」があったら、3周目も対策をするのがおすすめです。「何周解くか」が目的にならないように注意しましょう。
以下の記事では、問題集の選び方に関して詳しく解説しています。これから参考書を購入する予定の学生は参考にしてくださいね。
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ステップ③苦手分野を中心に解いていく
SPIの能力検査は、35分以内という限られた時間の中で数多くの問題をこなさなければなりません。苦手分野に時間を取られると、本来解けるはずの問題まで逃してしまい点数を伸ばせません。
ステップ1で把握した苦手分野を中心に解きながら、反復練習することが大切で、着実に実力を向上できます。もし、わからない問題に直面した場合は、悩み続けるのではなく、すぐに解説を確認して効率的に理解を深めることが賢明です。
継続的に苦手分野を反復練習することで、以前は難しいと感じていた問題も解けるようになり自信につながります。
ステップ④制限時間を意識して解く練習をする
SPIで高得点を狙うためには、制限時間以内に素早く正確に解く必要があります。企業が設定する高いボーダーを超えるためには、数多くの問題を解かなくてはなりません。
能力検査
- 時間制限:35分
- 出題数:解答状況によって異なる
性格検査
- 制限時間:30分
- 問題数:300問
数多くの問題を解くためには、速読即答が必須になります。これらのスキルを磨くためには、公式パターンの暗記や反復して問題を解いて慣れる必要があります。
そうすることで、徐々に素早く問題を解けるようになってくるため、問題を解くのに慣れてきたらストップウォッチで時間を計測して、素早く解く練習をしましょう。
SPIで高得点を狙うためには、時間との勝負です。以下の記事では、時間切れを防ぐコツを解説しているため、効率的に学習を進めるためにも参考にしてくださいね。
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SPIの合格率が格段に上がる4つのコツ
SPIの合格率が格段に上がる4つのコツ
- 手応えのあるSPIはほかの企業で使い回す
- 本番に向けて実践経験を積んでから受ける
- わからない問題に直面したら飛ばす
- 性格検査に向けて自己分析や企業分析をおこなう
ここまでで、SPIのボーダーを超えるための対策を4ステップで紹介しました。しかし、SPIでほかの学生よりも高得点を取るためには、対策だけではなく合格率をさらに引き上げるコツを把握することがカギです。
ここからは、SPIの合格率が格段に引き上がるコツを4つ紹介します。
①手応えのあるSPIはほかの企業で使い回す
SPIをテストセンターで受検した場合、結果をそのままほかの企業で使い回せます。もし、受検したSPIが高得点を取れたと予測できた場合は、結果を使い回すことでもう一度テストを受けずに済むため、効率的に勉強を進められます。
注意点として、SPIを使い回せるのは、前回の結果のみです。それ以外の結果は使い回せません。
「結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー」の見出しで解説したように、正答率が高いSPIを見極められると、効率的に選考を進めることが可能です。
使いまわす場合は、能力検査、性格検査を別々で使いまわすこともでき、「能力検査だけ再受検」ということも可能なため、テストの予測状況に合わせて使い回しましょう。
- 言語分野で長文問題がまったく出てきませんでした……。この場合は使い回さずにもう一度受けたほうが良いのでしょうか?
言語分野で長文問題が出題されない場合は再受検したほうが良い
SPIの言語分野で長文問題が出題されなかった場合は、ほかの企業で同じ結果を使い回すのは避け、もう一度受検することをおすすめします。
理由として、SPIの出題形式は企業や時期によって異なり、特定のスキルを測るために長文問題が含まれない場合もあるからです。
特に長文読解は多くの企業で重視されるスキルであるため、対策をおこなったうえで再度受検し、自分の実力を正確に反映させることが重要です。
②本番に向けて実践経験を積んでから受ける
SPIを初めて受検する場合、どうしても緊張するため本命の企業の前に、ほかの企業で練習してから受けるのをおすすめします。
もし、時間に余裕があればボーダーが低めの企業を受検し、合否を確認して本命の企業を受検しましょう。
性格検査だけを使いまわして能力検査だけに集中することもできますし、正答率が高い場合は、そのまま本命で使い回すことも可能です。
本命の企業を受ける前には、できるだけほかの企業のSPIを受けて経験を積んでおきましょう。
- 本命の企業を受ける前に、ボーダーが低い企業を受ける時間がない場合は、模擬テストだけ受ければ良いでしょうか?
時間がない場合はボーダーが低い企業で実践経験を得ることに時間をかけよう
どちらかしか受けられないなら、模擬テストよりもボーダーの低い企業を受けましょう。
実践経験が得られるだけでなく、模擬テストのような詳細な結果はわからないかもしれませんが、「結果の見極め方! SPIテストセンターのボーダー」のところで解説したように、どれくらいのボーダーに達したかを予測することは可能です。
また、ここで高得点が期待できる感触だった場合、その結果をそのまま本命の企業で使用することも可能です。
できれば「模擬テスト→ボーダー低めの企業→本命」と進めていくことが理想ですが、模擬テストかボーダー低めの企業かの2択の場合はボーダー低めの企業で実践経験を積むほうがメリットは大きいと思われます。
③わからない問題に直面したら飛ばす
SPIを解くなかでわからない問題に直面した場合は、その場で立ち止まって考え込むのは得策ではありません。
わからない問題につまずいて時間を使うと、本来解けたはずの問題まで解答できずにボーダーを超えられないこともあります。
「10秒考えてわからなかったら飛ばす」などルールを決めておくと、考え込まずに済むためおすすめです。
テストセンターやWebテストの場合、制限時間になると次の問題に進んでしまうため、わからなくてもとりあえず選択肢を選んでおくようにしましょう。
焦りを感じる場合は、まず一度深呼吸をして自分を落ち着かせ、全体の進捗を確認することが大切です。次に、可能であればわからない問題はいったん飛ばし、解ける問題に集中しましょう。
焦りを抑えることで、パフォーマンスが向上しやすくなります。
④性格検査に向けて自己分析や企業分析をおこなう
性格検査は、「そこまで対策しなくても良いだろう」と思われがちですが、問題数が300問と多く、素早く解答しなければ時間切れになります。
性格検査に向けて対策をおこなう場合は、企業の求める人材や社風を分析して、自分が企業に適している点をアピールしながら解答しましょう。
企業の中には、学生の人となりを選考の重要ポイントとしていて、性格検査に重きを置いているところもあります。
企業の求める人物像から大幅にかけ離れていると、選考で落とされる可能性は十分にありえます。企業のHPやOB・OG訪問を通して企業研究をおこない、企業の求める人物像を把握しておきましょう。
しかし、企業の人物像に合致させることに必死になっても、嘘の回答をしてはいけません。自分の性格を偽って回答すると、入社後にミスマッチが生じて早期退職につながりかねません。性格検査をおこなう際は、自己分析や企業分析をおこなったうえで嘘のない回答を心掛けましょう。
以下は自己分析や企業分析に関する詳しい記事です。
企業分析の方法
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
自己分析の方法
自己分析とは? わかりやすいやり方と選考での6つの活用法を解説
マインドアップを活用した自己分析の方法
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
モチベーショングラフを活用した自己分析の方
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
併せて確認! SPIのボーダーに関する3つの注意点
併せて確認! SPIのボーダーに関する3つの注意点
- 現実的なボーダーを目指す
- 正確な得点の予測はできない
- 難易度が高い問題が出題されても気を抜かない
ここまでで、SPIのボーダーを引き上げるコツについて解説してきましたが、SPIのボーダーにはいくつか注意するべきことがあります。
ここからはSPIを受検する際の3つの注意点を解説します。対策だけに気を取られすぎて「思うような結果にならなかった」となることもあるため、必ず確認しましょう。
現実的なボーダーを目指す
SPI対策をする時間がない人や自分の現在地が十分に高くない人は、高いボーダーラインの企業を目指すのは得策ではありません。特に、外資系コンサルや大手商社などにおいて、企業によっては9割以上のボーダーが設定されていることもあるからです。
ボーダーの高い企業は競争率も高く、受かる確率も低いため、合格するには現実的ではないケースもあります。
また、高すぎるボーダーのレベルにまで引き上げるには時間や労力も必要になり、面接練習などほかの就職活動に支障をきたす可能性があります。
難易度の高い企業は挑戦枠として取り組み、メインで志望する企業とは分けて考えましょう。
まずは早いうちに模擬テストなどを受検し、現時点での自身の実力を把握しましょう。
そのうえで「苦手分野はどの部分なのか」、「本番までにどれくらいの時間を対策に確保できるのか」などを鑑みて、自身が本番で狙えそうなボーダーを設定しましょう。
正確な得点の予測はできない
SPIは、問題の正答率によって難易度が変動するため結果の推測が可能です。しかし、確実な予測ではないため、正答率が高いことが予測できても安心するのは危険です。
企業によってもボーダーが異なるため、正答率が予測できても確実な合否の判定にはつながりません。
SPIの結果を予測しようと試験中に気が散ってしまうと、解ける問題をミスする原因にもなるため注意しましょう。
難易度が高い問題が出題されても気を抜かない
試験中に難易度の高い問題が出題されたからといって気を抜いてしまわないようにしましょう。
正答率の高い問題が出題されても、気を抜いて間違うと正答率が下がる危険性があります。
また、難易度の高い問題が出題されたことで「ボーダーは超えているだろう」と満足して、その後の問題を適当に解くのもやめましょう。最後まで気を抜かずに集中して問題に取り組む必要があります。
難易度の高い問題が多く出題されると、間違えることで偏差値が下がってしまうのではと焦ってしまうかもしれません。
「最終的に問題を解き切るまで評価はわからない」ということを意識して、最後まで解き切ることを実践してくださいね。
SPIで高得点を目指すためのおすすめの勉強方法を伝授
SPIで高得点を目指すためのおすすめの勉強方法を伝授
ここまで解説した内容を見て、「効率よく勉強したい」と考える学生も多いはずです。
ここからは、SPIで効率よく確実に点数を上げるためのおすすめの勉強方法を解説します。ポイントをしっかり把握して対策し、ボーダーを突破しましょう。
出題範囲を把握して傾向を知る
SPIの中でも出題されやすい問題を調べて、出題範囲を予測することで効率よく点数アップが期待できます。
有名企業であれば、過去にSPIを受けた学生の口コミがインターネット上で公開されていることもあります。しかし、口コミの情報は投稿者の主観的な意見であったり、口コミが投稿された状況と現在とは異なる場合があることに注意が必要です。
口コミの情報はあくまでも一意見として、参考程度にとどめておくようにしましょう。
また、OB・OG訪問で実際に企業を受けた人に質問してみるのも一つの手です。できるだけたくさんの情報を集めて出題範囲を把握することで、効率的に勉強を進められます。
1つの問題集を反復して解く
SPIの問題集を1冊使って、自分の弱点を理解しながら反復して解くことが大切です。SPIは、中学から高校レベルの問題が出題されますが、高校や大学の授業などで見かけないため、初見で解くには難しい問題が多いです。
1冊の問題集を反復して解くことで解き方を覚えるだけでなく、問題にも慣れていくため抵抗感が軽減できます。
問題を解く際には、ただ答え合わせをするのではなく、解説を確認してなぜ間違ったのか理解することが大切です。また、問題の正解以外の選択肢で、なぜ間違いなのか単語の意味を一つずつ理解すると効率的に勉強を進められます。
現在販売されている問題集は、網羅的な内容が多いため、何冊も買って中途半端に勉強するのではなく、1冊の問題集を集中して繰り返し解くようにしましょう。
- SPIの対策本を先輩からもらいました! 一昨年のバージョンですがこれを使って対策しても大丈夫ですよね?
受検対策は最新版の対策本を活用しよう
SPIは数年ごとにバージョンアップされ、現在は「SPI3」が主流です。
一昨年のバージョンでも基本的な問題形式や出題傾向は大きく変わりませんが、最新の問題集には新しい傾向や出題形式への対応が反映されているため、最新版を使うほうがより効果的です。
特に、新しい対策が含まれている可能性があるので、最新情報を確認できる補助教材や無料アプリも活用すると良いでしょう。最新版が入手できない場合でも、基礎的な部分の学習には問題ありませんが、最新の傾向には注意が必要です。
「どのくらい勉強したらいいの?」と疑問に思う学生は多いのではないでしょうか。以下の記事を見れば、目安の学習時間や対策方法まで解説しているため参考にしてください。
SPIの対策手順
SPIの例題38選! 対策手順や突破のコツを徹底解説
必要な勉強時間について
SPIの勉強時間をプロが解説! おすすめの進め方や重点ポイントも
間違えた問題は翌日に再度取り組む
間違えた問題を翌日に再度取り組むことで、記憶に定着しやすく効率の良い学習がおこなえます。
エビングハウスの忘却曲線では、人は学習の直後から、時間の経過とともに記憶が薄れていき、1日後には74%、6日後には76%の学習内容を忘れることが示されています。
エビングハウスの忘却曲線
記憶に対する時間の経過と記憶の関係を表した曲線
しかし、短期間で学習内容を復習することで忘却力の低下を防げるため、効率よく学習を進められます。
間違えた問題を2日連続で解くことで、記憶がさらに定着するため同じ間違いを繰り返すことを防げます。
出題範囲が広く、新しい学習を進めたい気持ちはわかりますが、新しいことを学んだら必ず復習するクセをつけて確実に記憶を定着させましょう。
ボーダーを上げるためには全体をバランスよく勉強するよりも、苦手分野を1つでも多く克服し、できる分野を増やすほうが即効性は高いと言えます。
漠然と問題集を反復して解くよりも間違えた分野・苦手分野の復習に力を入れていきましょう。
効率よく勉強を進めるためには、スケジュールを立てて計画的におこなうことが大切です。以下の記事では、基本的な勉強方法を6ステップで紹介しているため、計画を立てるのが苦手な学生は参考にしてくださいね。
SPIの勉強方法のコツ
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
例題付きでSPIの対策方法を解説
SPI3とは? 例題付きで基本の対策から攻略のコツまで完全網羅
苦手分野の克服を中心的におこなう
SPIで高得点を取るコツは、苦手分野を中心的におこない克服することです。苦手分野の学習は気が進まずに疎かにしがちですが、苦手分野こそが自分の伸びしろととらえましょう。
最初に問題集を解く際は、「解けた問題は黒」「最初に解けたけど自信がない問題は青」「解けなかった問題は赤」など印をつけることで復習しやすくなるためおすすめです。
チェックをつけることで復習しやすいだけでなく、自分がどのくらい解けるようになったのか可視化できるため、モチベーションも高まりやすいです。
また、それぞれの設問を解くのにかかった時間まで記載することで速度面での改善も見込めます。
SPIはどうしても苦手意識を持ってしまいますよね。以下の記事では、自分に合った勉強方法を解説しているため、確認してくださいね。
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SPIが難しいと感じる原因は? 苦手に打ち勝つ勉強法とコツを解説
SPIが難しいと感じたらまずは原因の特定を特定しましょう。記事ではキャリアコンサルタントと一緒に問題別の難易度を解説していくので、自分の得意と不得意を整理し、効率良い勉強方法を見付けてください。また、SPIの特徴を捉えた解答のコツを紹介するので選考通過に役立ててくださいね。
記事を読む

YouTubeの解説動画で解き方を確認する
参考書などの解説だけで理解しにくい場合は、YouTubeの解説動画で確認するとスムーズに理解できることがあります。
YouTubeで「SPIボーダー」で検索すると、SPIの攻略方法や詳しく解説している動画が見つかるので、ぜひ活用してみてくださいね。
解説動画は、視覚と聴覚を同時に使用するため、理解を促進できます。また、YouTubeなどの動画は、電車での移動中やちょっとした休憩の時間でも手軽に見れるため、おすすめです。
SPIで高得点を目指すために特におすすめなのは、出題傾向の把握です。まずはそれをしたうえで、同じ問題集を繰り返し解くことで解答スピードを上げ、そのあと苦手分野を中心に勉強すると効果的です。
徹底的な対策からSPIのボーダーを超えて内定を勝ち取ろう!
SPIのボーダーは、自社に適した人材を見極めるために企業が設定した最低ラインのことです。ボーダーは企業によって異なりますが、詳しい数値は公表されていません。
倍率の高い企業であれば、受検する学生の人数が多くなるためSPIのボーダーは高く設定されることが多いです。
SPIのボーダーを超えるためには、入念な対策が必要であり、苦手分野を中心に反復して練習問題を解くことがカギとなります。
この基準で紹介したボーダーを超えるための手順や注意点を参考にして、志望する企業の内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見るSPI対策を通じて社会に必要なスキルを磨こう
SPIを少し解いてみたものの問題が難しくて、「内定獲得できないかもしれない」と思っている人もいるかもしれません。もしかしたら、「もっと早く対策をしておけばよかった」と後悔している人もいるのではないでしょうか。
大切なことは「あなたができる対策を最大限に実践すること」です。社会においても「限られた期間で求められる成果を出すこと」が重要です。
SPIの「何から対策すれば良いか」や「どれくらい対策すれば良いか」を通じて、社会で働く準備をしているととらえることも大切ですね。
また、SPIの結果に一喜一憂せず、思うような結果が出なくても諦めないことも大切です。中には、SPIの結果があまり芳しくなくても、面接やほかの選考で挽回して内定を獲得する学生もいます。
SPIの受検勉強は将来のキャリアに活かせる
最後に、SPIの勉強を通じて培った論理的思考力や問題解決能力は、社会人になってからも役立ちます。単なるテスト対策ではなく、将来のキャリアに活かせるスキルを身に付ける機会としてとらえてください。
焦らず着実に準備を進め、自信を持って就職活動に臨んでください。皆さんの健闘を心より祈っています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Kazuhiro Yamaji〇会社員として長年勤務した後キャリアコンサルタントとして開業。企業の採用・高校生向けセミナー講師・転職支援・リスキリング補助など多岐にわたる分野でキャリア支援にたずさわる
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