この記事のまとめ
- 「仕事ができない」とつらくなる7つの原因を解説
- 仕事ができなくてつらい状況は3ステップで脱却しよう
- 誰でもすぐにできる5つの心掛けで仕事を円滑に進めよう
社会人であれば誰しも一度は「仕事ができなくてつらい」と悩んだことがあるでしょう。頑張っているにもかかわらず思うような結果が出なかったり、仕事で周囲に迷惑をかけてしまったりすると、自分を強く責めてしまうこともありますよね。
しかしつらさを我慢して仕事を続けていると、積み重なったストレスが心身に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。心身の健康はすべての土台であるにもかかわらず、仕事で健康を害してしまっては本末転倒です。
つらさを解消して自分らしく働けるようになる道は必ずあります。自分に合った解決策を見つける方法をキャリアアドバイザーの降幡さん、古田さん、桑田さんとともに解説していくので、思うように仕事ができないつらさを抱えている人はぜひ参考にしてください。
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仕事ができずつらいと感じる人は自分と他人を比べすぎないことが大切
思うように仕事ができずつらさを抱えている人の中には、「ほかの人はきちんとできている仕事なのに」「どうして自分は仕事でつまずいてばかりいるのだろう」と他人との比較で自分を責めてしまう人もいます。
しかし自分とほかの人はそもそも別人です。得意なこともこれまでに経験したことも違うので、たとえ同期であろうとまったく同じパフォーマンスを発揮することはできません。程よい競争心ならやる気が起きることも期待できますが、自分を責めてしまうと逆効果です。
この記事では、まず仕事がうまくいかないことによるつらさの根本的な原因と、その解消法を解説します。つらい気持ちに段階的に向き合いつつ、自分に合った解消法を見つけていきましょう。
後半からは、仕事ができないという悩みにフォーカスします。自分のペースで成長できる環境の獲得方法を3ステップで説明したのち、周囲とのスムーズなコミュニケーションの取り方や、仕事の飲み込みが早くなるコツを紹介していきます。つらい現状から脱却し、自分らしく働くことを目指しましょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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「仕事ができなくてつらい」と悩むのは当たり前! 裏側の強みにも目を向けよう
学生から社会人になった時、担当業務のレベルが上がった時、期待に応えられなかった時、周囲に取り残されていると感じたときなど、「どうして自分は仕事ができないんだろう」と悩むタイミングが社会人には無数にあります。つまり、仕事が思うようにできないつらさ自体は多くの社会人が経験しているものといえます。
しかし、今まさにつらさに苛まれている人にとって、「ほかの人も通った道なら自分もいずれ抜け出せるだろう」と楽観的な考え方をするのは難しいですよね。まず念頭に置いておくべきは、仕事ができない自分を楽観視できない人は仕事への責任感が強い真面目な性格であるということです。自分に与えられた役割をまっとうしようとする意識がつらさを生み出しています。
そして仕事ができないことへの深い悩みは、向上心の裏返しでもあります。もしも向上心がなければ「仕事ができなくても良いや」と早くに楽な道を選んでいたでしょう。楽なほうへ進むのも選択肢の一つですが、向上心を持って働けることは社会人として大きな強みです。自分の強みを適切に評価して、自信を取り戻していきましょう。
上級心理カウンセラーの資格を持つ古田さんの意見も参考に、つらくとも悲観的になり過ぎず、現状を好転させる方法へ意識を向けてくださいね。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る仕事がうまくいかないのは自分の力を活かしきれていないから
長い時間をかけて自己分析をした人でも、自分のことは案外理解できていないものです。以前、私のところにキャリア相談に来た人で、次のようなことを言う人がいました。
「実家をリフォームした際に来てくれた工務店の営業担当がとても安心できる対応をしてくれたので、自分もこんな仕事をしたいと思い、実際にその工務店に入社しました。しかし実際に営業の仕事をしてみたところ、思ったように事が運ばず落ち込んでいます。どうしたら良いでしょうか?」
この相談者の履歴書などを見たところ、多くのスキルを持つ人でした。強みを多く持つ人でも、成果を出せる仕事と出せない仕事があるということがよくわかる事例でしょう。
自分の強みの活かし方をさまざまな角度から探してみよう
やりたい仕事に対して適正があるかどうかはやってみないとわかりませんが、うまくできなかったとしても、それは能力がないからではなく「合わなかった」「不向きだった」だけかもしれないのです。
今までと違う視点で見てみると、迷路から脱出するきっかけがきっと見つかるはずです。諦めずに自分の強みを上手に活かす方法を探してみましょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
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まずは状況を整理しよう! 仕事ができなくてつらいと感じる人の3つの心理
仕事ができなくてつらいと感じる人の3つの心理
- 仕事ができない自分が歯がゆい
- 仕事で思うように成果が上げられず肩身が狭い
- 仕事ができないせいで周囲に迷惑をかけていて申し訳ない
思うように仕事ができない状態で仕事のことを考えるのはつらいかもしれませんが、状況を好転させるための突破口を探すには、自分が仕事に対してどのような不甲斐なさを感じているのかをまずしっかりと受け止める必要があります。そうすることで現状を客観的に把握でき、自分に合った解決法を探す手掛かりになるからです。
そこで今回はつらさの感じ方を大きく3パターンに分けて解説していきます。これらを参考に、自分が感じているつらさを分解して考えていきましょう。
仕事に対するつらさ全般への対処法はこちらの記事でも詳しく解説しているので、心を休めたい人はぜひ目を通してみてください。
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仕事がつらいときに自分を責めないで! 心が楽になる10の対処法
仕事が辛い原因や、対処法をキャリアコンサルタントとともに解説。退職や転職を検討している人へ、辞めるべきかどうかを見極める方法も説明します。仕事が辛い状況は必ず好転させられます。自分を信じて、状況を好転させましょう。
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①仕事ができない自分が歯がゆい
社会人になって日が浅い人や、社内でのポジションや業務内容が変わったばかりの人などは、「もっとうまくやれると思っていたのに」と想像と現実のギャップにショックを受けやすい傾向にあります。
ミスをしたり上司や先輩から指摘を受けたりするたびに、自分の力の足りなさに落ち込んでしまうという人は、自分自身に対して歯がゆさを感じているかもしれません。
歯がゆさの根底には、「自分ならもっとできるはずだ」「成果を上げる方法がどうしてもわからない」といった、努力が空回りしていることへのもどかしさがあります。向上心や成長意欲から、自分で仕事のハードルを上げすぎているためにつらくなっている状態です。
自分の理想像がはっきりしている人や、スピード感を大切にしていて時間を無駄にしたくないと考える人は、理想とのギャップに歯がゆさを覚える傾向があります。
たとえば身近に仕事のできる先輩がいる場合、「早く先輩のようになりたい、なるべきだ」と思うあまり、強い焦りやもどかしさを感じてしまう可能性があるのです。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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②仕事で思うように成果が上げられず肩身が狭い
同期や後輩が成果を上げているのを見て焦りを感じたり、自分の頑張りが数字に表れないことにもどかしさを覚えていたりする場合もつらさを感じやすいですよね。自分が組織に貢献できていない感覚に陥る人もいれば、自分とほかの人を比べられることが耐え難い人もいるでしょう。
成果を上げられないことでつらさを感じている人は、周囲から自分がどのように見られているかを気にしやすいといえます。成果を上げられない自分が失望されているのではないか、サボっていると思われていないかなどと不安になって、職場での居心地の悪さを感じているのです。
③仕事ができないせいで周囲に迷惑をかけていて申し訳ない
仕事で一度もミスをしたことがない人はいませんが、ミスが続いたり大きな失敗をしたりすると「誰でも通る道だ」と楽観視することができなくなってきますよね。成果を出せない時期が続いても同じように感じるでしょう。
仕事のミスをリカバリーする方法は、自力での解決を図るか、ほかの人の力を借りるかに二分されます。しかし自力での解決ができる人はなかなかいないので、大抵の場合後者を取らざるを得ません。
自分の仕事のできなさをほかの人にカバーしてもらう状況そのものも罪悪感を抱きやすいですが、「みんなも自分を迷惑がっているのでは」と思うようになると、周囲との溝を感じてしまうかもしれません。周囲への強い劣等感は「自分が仕事をするとかえってほかの人の仕事を増やしてしまうかもしれない」といった悪い想像を掻き立てさせ、つらさを加速させるのです。
周囲と比べて仕事ができないと感じる人の特徴として、自分を客観的に見ていないことが挙げられます。自分を客観視できていない状態では、自己理解・自己分析が深まらないため、自分の状態や長所を適切に評価することが難しいのです。
人にはそれぞれ良いところがあり、それは他者とは異なるということを念頭に置いておきましょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
仕事ができないと感じる人の悩み7選! つらくなる原因から解決法を探そう

前章で仕事ができないつらさを3パターンに分解して言語化していきました。ここからは、心理を深掘りしてつらさの要因となる悩みに焦点を当てていきます。
今回は仕事ができないと感じる原因を7つ取り上げると同時に、それぞれの解決策も提示しています。これらを参考にして、仕事ができないつらさを解消するために必要な行動を見つけていきましょう。
健康的に仕事に向き合うための方法はこちらの記事でも解説しているので、併せて参考にしてみてください。
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仕事が楽しくないと感じる人へ、モチベーションを取り戻すコツをキャリアアドバイザーとともに解説します。各原因に応じて対処法を解説しているので、今のうちに不安や不満を解消し、いきいきと働く未来をつかみましょう。
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悩み①思い描いていた将来像と現実のギャップに自信をなくしている
学生時代や前職で結果を出したといった成功体験は自信になります。しかしその自信が「自分なら何でもうまくやれるはずだ」といった過度な期待になってしまうと、現実とのギャップを感じたときに自信を喪失しかねません。自信は持つべきですが、過去の経験がそのまま転用できるとは限らないので、その点は注意しましょう。
または「こんな人になりたい」といった憧れなど、自分のスキルを度外視した理想を持っている人も、現実とのギャップを感じやすいです。特に理想が抽象的で、理想を実現させるために何をすべきかが自分のなかで不明確な状態であるほど、ギャップに直面したときに何をするべきなのかを見失う可能性が高まります。
思い描いていた将来像と現実のギャップに悩んだり戸惑ったりすることがあっても、将来像を丸ごと捨てる必要はありません。将来像は地に足の着いたものであることが重要で、そのためには現在の状況を踏まえてキャリアプランを策定する必要があります。
将来像と現実のギャップを埋めるためにどういったスキル・経験を獲得すべきかを考えることで、明確な目標を持って働くことができ、達成感によって自信も回復していくでしょう。
キャリアプランを作る際には以下の記事が役に立つので、ぜひ目を通してみてください。キャリアについてしっかりとした考えを持っていると、働き方にもメリハリが出ますよ。
キャリア形成の方法
将来の不安を解消したい! 人生を豊かにするキャリア形成のコツ
キャリアビジョンの描き方
キャリアビジョンとは|就活のプロが意義と描き方を徹底解説!
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。
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悩み②担当業務に必要なスキルが身に付いていない
頑張っているにもかかわらず思うように仕事で成果が出ない場合は、そもそもまだ業務に不慣れな可能性があります。つまりはスキルを習得している最中ということです。成長中とも言い換えられるので、焦らず自分の状態を客観的に把握しましょう。
もしその業務を担当してからしばらくの年数が経っているのであれば、スキルに偏りがあるのかもしれません。本来使うべきツールでも、苦手意識から使わないまま来てしまい、効率の悪さが目立つようになってしまったなどが例として挙げられます。
いずれの場合も、まずは現在の自分ができることとできないことを分けて、業務をこなすために必要なスキルがどの程度身に付いているのかを分析しましょう。自分の得手不得手がはっきりすると、「今はスキルが足りないまま業務を進めているからここに注意しよう」といった意識を持てます。意識を持つことで習得効率が上がるので、まずは自分のスキルの棚卸しから始めましょう。
スキル不足を認識するには、他者から意見をもらう必要があります。そのためにはコミュニケーションが重要です。
しかし、スキル不足の人は、周囲への負い目から日々のコミュニケーションが不足していたり、そもそもコミュニケーション自体に苦手意識を持っていたりすることが多いです。
悩みを自分の意見・考え方で完結させることに慣れてしまうと他者の助言を聞き入れる態勢を取るのが難しくなるので、自主的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
悩み③業務に関して周囲に相談ができず行き詰まっている
なぜ業務がうまくこなせないのか理由がわからないという人は、上司などに悩みを相談することをおすすめします。自分を客観的に見ることが難しい人は、一人で悩みを抱えるよりも周囲の力を借りるほうが効率的です。
なかには、悩みや課題は自分のなかで明確であるものの、相談はしづらいと感じている人もいるかもしれません。相談にハードルを感じる場合は、まずハードルになっている事柄を明確にしましょう。上司が忙しそうで話しかけづらいのか、上司に自分のことを打ち明けることに抵抗を感じているのかによって対策は変わります。
上司に時間を作ってもらうポイントは、「この業務がうまくできず悩んでいるのでフィードバックしてほしい」といったように自分が上司に何を求めているのかをはっきりと伝えることです。そうすることで上司も「そうしたら30分くらいの時間が必要だ」と具体的に話を考えていきやすいです。
上司と話すこと自体に抵抗がある人は、上司との関係構築が十分でない可能性が考えられます。身近な先輩や相談専用の窓口を活用して悩みの解決を図りつつ、上司との信頼関係の構築を進めましょう。
上司に対して話しかけづらさを感じる背景には、「上司が自分をどのように評価しているのかを知るのが怖い」という感情があるように思います。
実際に上司が何を考えているのかは聞いてみないとわかりません。思い込みが壁を作っている可能性もあるので、一度思い切って自分の悩みを正直に相談してみても良いのではないでしょうか。
悩み④初歩的なミスを繰り返している
業務を担当して間もない人と同様のミスを繰り返していると、周囲から「真面目に仕事をしていない」「状況を改善する気がない」と思われてしまうこともあります。まずはミスを予防するための確認作業を業務フローに取り入れましょう。
しかし何より重要なのはミスの原因の特定です。業務を担当するようになってからある程度の時間が経過しているのであれば、わかっているはずのところでミスをしてしまう原因、つまりは注意が散漫になってしまう原因を探しましょう。注意が散漫になる原因としては、性格と業務の相性や、ストレスや疲労による集中力低下などが考えられます。
まずはダブルチェックを徹底してミスを減らしつつ、長期的な目線で原因の解消を図りましょう。
仕事でミスをしてしまった時、反省や再発防止のための取り組みは大切ですが、あまりにも激しく落ち込んでしまうと仕事への意欲低下や自信喪失につながりかねません。こちらの記事を参考に、ミスで過度に落ち込まないようにしてくださいね。
関連記事
仕事のミスで落ち込む気持ちを軽くする方法|次につなげる改善策も
誰にでもミスはあるといっても、仕事でミスをしたときには落ち込んでしまいますよね。記事ではミスをして立ち直れないというときの対処法と次に活かす方法、そしてミスを防ぐ方法についてキャリアコンサルタントとともに解説します。「ミスのことばかり考えてしまう」という人はぜひ参考にしてくださいね。
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仕事でミスが続いている人はこちらの記事も参考にしてみてください。ミスが続いてるときに有効な行動と対応をまとめています。
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仕事でミスが続くときに有効な6つの行動|原因やミス後の対処法も
仕事でミスが続いてしまっても、原因を明確にし対策をとればミスを予防することができます。この記事ではミスが続いてしまう原因や、ミスをしてしまった時の正しい対処法、ミスを防ぐための対策についてキャリアコンサルタントとともに解説します。ミスが続いてしまう人はぜひ参考にしてください。
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悩み⑤設定されたノルマがきつく努力が成果として表れない
企業側から設定されたノルマが自分の実力に合っていない場合、どれだけ努力しても「ノルマを達成できなかった」という結果ばかりに目が行ってしまい、「自分は仕事ができないんだ……」と落ち込みやすいです。営業職など、ノルマが設定される職種の人は、目標設定がそもそも適切かどうかを定期的に確認することをおすすめします。
ノルマが実力に見合わないほど高いときは、上司に相談してノルマを調整すると良いでしょう。ノルマが高くなる原因としては、上司が自分に期待している、上司と自分の認識のすり合わせができていないといったことが考えられます。
ノルマが達成できない状態が続くと、自己肯定感が下がるだけでなく、ノルマを達成できない状態が当たり前になってしまい、努力の継続も難しくなります。だからこそ、負のサイクルにはまってしまう前に対処することが重要なのです。
- 仕事のできない自分がノルマを下げてほしいなんて相談をしたら呆れられそうで不安です。
これまでの努力を伝えつつ上司の力を借りたいと頼もう
たしかに言い出すには勇気が必要な依頼かもしれませんね。ただ考えてほしいのは、今のノルマのまま仕事を続けていった先に状況が改善する見込みはあるのか、この状態のままで自信を持つことができるのかということです。
ノルマを下げてほしいと相談することで、恥ずかしさやつらさを感じるかもしれません。しかしそれは一時的なことです。このまま何もしないでいると、ノルマを達成できないことで苦しむ時間が長く続いてしまいます。どちらが良いでしょうか。
もちろん、上司に相談する際にただ「ノルマを下げてほしい」とだけ伝えると、それこそ呆れられてしまう可能性があります。
自分なりに取り組んでみたことや考えうる改善案を伝えつつ、「これ以上は自分一人の力で変えられない」と相談してみると、話がスムーズに進むでしょう。
悩み⑥周囲からの信頼が得られず職場にいづらい
大きなミスや、ミスの連続、一定期間の成績の低迷など、周囲に自分の仕事ぶりが知られている環境では、職場での居心地が悪く感じられるかもしれません。思うように仕事ができない状態だと、「周りからも呆れられているだろう」「もう見放されてしまうかもしれない」といった不安が募り、どうしてもストレスを感じてしまいますよね。
周囲との関係が良好でないと感じる人は、まず信頼を獲得するために日々のコミュニケーションを見直してみましょう。職場で信頼を獲得する方法は仕事ができるようになることだけではありません。挨拶の丁寧さや、人からのアドバイスを必ず実践する姿勢、会話への積極性などでも信頼関係は構築できます。
「周囲から浮いているのは仕事ができないからだ」というのは思い込みかもしれません。
もし周囲から浮いていることが事実ならば、原因が仕事ができないことではなく、日頃のコミュニケーションにある可能性も考慮しましょう。ちょっとした接し方や態度によって少しずつ周りの人とのズレが生じてしまうこともありえます。
状況改善のためには、日常的な行動を振り返ってみることも大切ですよ。
また、もしも職場での周囲の反応がハラスメントだと感じられる場合は、社内の相談窓口や、社外の専門機関に相談しましょう。
相談窓口としては、職場のトラブル全般を扱う厚生労働省の総合労働相談コーナーや、総合労働相談コーナーが閉まっている時間に開設する労働条件相談「ほっとライン」、心身の健康について相談できる働く人の「こころの耳電話相談」などが挙げられます。
対面、電話、夜間、土日祝日など、自分に合った形式・タイミングで、まずは小さな悩みからでも相談してみてくださいね。
悩み⑦業務への適性がなく仕事そのものが苦しい
どれだけ工夫を凝らしても業務への苦手意識が拭えずストレスが溜まるという場合は、業務との相性が良くないのかもしれません。例として、社外の人と一緒に仕事をすることにやりがいを感じる人は、事務・管理系職種よりも営業職や販売職などが向いているでしょう。
業務への適性の有無を考えるときは、まず「なぜ合わないと感じるのか」を深掘りすることが大切です。仕事へのモチベーションが低下していると結論を急いでしまい、適性以外のところに原因があるにもかかわらず「そもそも合わなかったんだ」と思ってしまう可能性があります。ここまでに解説した悩みに立ち返り、自分に当てはまるものがないかを確認してみてください。
また、成果の出し方は一つではないので、業務を変えるという大きな決断をする前に、仕事のとらえ方を変えることで自分の性格に合う取り組み方を見つけられないかも考えてみましょう。
深掘りの結果、それでも仕事がうまくできない原因が業務への適性にあるという結論に至ったときは、自分に合う業務が何かを考えて、その業務を担当させてもらえないか上司に相談してみてくださいね。
- これまで成果を出せなかった自分が「この業務をやりたい」などと相談するのは難しいです……。
上司の様子を見つつ段階を踏んで話を進めよう
突然「◯◯がしたいので異動希望を出します」と相談しては、上司も困ってしまうでしょう。何かを相談するときには順番が大切です。
まずは今の仕事について、「思うように結果が出せない。どうすれば良いか」と相談してみて、上司の反応を見ましょう。上司が悩みをしっかりと受け止めてくれる様子であれば、別の業務を担当させてもらえないかたずねてみてください。
ただ、現実的なことを考えると、どの業界・企業も人材不足です。各業務をぎりぎりの人員でどうにか処理している状態の企業もあります。もし所属企業がそういった状態であれば、希望する業務に就くのは難しいでしょう。
とはいえ人生は一度きりです。自分の異動によって企業側にどのようなメリットがあるかなどを伝えて、当たって砕けろの精神で交渉はしてみましょう。
仕事ができないつらさを解消! 自分のペースで成長するための3ステップ
仕事ができないつらさを解消! 自分のペースで成長するための3ステップ
- 業務上の得意・不得意を明確にして成長計画を立てる
- 成長に必要なサポートをもらえるよう上司に相談する
- 自分に合った評価軸で成長を目指す
ここまで、仕事ができないつらさそのものにアプローチしてきました。感情面への対処は心身の健康を守るためには一番におこなうべきことですが、問題の根本的な解決にはなりません。
つらさを根源から断ち切るには「仕事ができない」という悩みにもフォーカスする必要があります。つまりは仕事ができるようになるために何をすべきかを考えていくのです。
そして成長には環境も大きくかかわります。この章では自分に合ったペースで成長を目指すために必要な準備について解説していくので、安定的に成長したい人や成長を目指すなかで不安を感じたくない人はぜひ参考にしてください。
ステップ①業務上の得意・不得意を明確にして成長計画を立てる
まず、成長を目指すにあたって準備しなくてはならないことがあります。それは今の時点で自分ができること・できないことの洗い出しです。現時点でのスキルがはっきりしていないと、これから先にどういったスキルを身に付けるべきかを適切に考えることができないからです。
たとえば、行動量は十分であるにもかかわらず成果に結び付いていない人は、さらに行動量を上げるよりも、行動の中身を精査すべきです。反対に、丁寧に業務を進めるのが得意な人の課題は行動量やスピードになります。
自分の得手不得手を理解するには、これまでを振り返って、苦手意識をどの程度感じるかを目安に業務をより分けていくのがおすすめです。次に、各業務で必要なスキルを分析し、苦手な業務に共通するスキルを優先的に習得していきましょう。習得までに必要な経験・時間も含めて計画を立てていくと、より実践がしやすくなりますよ。
- どの仕事もできないので、優先的に習得を目指すべきスキルが判別できません……。
周囲から意見をもらいながら自分のスキルを客観的に測ろう
自分自身で「どの仕事もできない」と断じてしまう人は、深く思い悩んでいて、自分のことが冷静に見えていない状態にあるのではないでしょうか。
そうなってしまうと自己分析はなかなか難しいかもしれませんね。そんなときは、周りの人に頼るのが良いと思います。
自分のスキル不足を本気で改善したいと思っていることを伝えて、業務ごとに意見やフィードバックをもらえる上司や同僚に協力してもらいましょう。
自分のスキルがどのように偏っているか、どこを改善すべきかを教えてもらい、改善方法まで相談できるとなお良いですね。
真剣に相談し、もらったアドバイスにじっくりと向き合えば、あなたのスキルの向上が業務全体のパフォーマンス改善につながることを理解してもらえるでしょう。
ステップ②成長に必要なサポートをもらえるよう上司に相談する
成長のための計画を立てられたら、次にその計画を上司と共有しましょう。部下育成も上司の仕事なので、持ち込んだ計画が実行可能か、自分の成長に適切かなどを真剣に考えてくれるからです。上司の理解を得たうえで計画を進めることで、フィードバックを受けたいといった申し入れもスムーズに受け入れてもらえる可能性も高まります。
なお、相談時には、計画を実行することで見込まれる効果と、計画のために上司にしてほしいことも伝えましょう。特にしてほしいことについては、「この業務をマスターするために、来月は別の業務を少なめにしてほしい」など具体的に提案すると、上司も具体的に話を検討しやすくなります。
また、業務を調整してもらった場合は、どのような狙い・背景があって調整してもらったのかを周りにも伝えることをおすすめします。伝えていないと業務をえり好みしているととらえられかねないからです。必ずしもすべてを説明する必要はありませんが、自分の行動が巡り巡って職場全体の利益になることを伝えておくと誤解を防げるでしょう。
加えて、調整してもらった後の振る舞いも大切です。成長を目指すこと自体は高評価を得られる行動ですが、業務の調節によって全体のパフォーマンスを下げてしまっては、総合的な効果はマイナスになってしまいます。得意な業務を積極的に引き受けるなどして、自分のことだけでなく周囲のことも考えている旨を伝えていきましょう。
ステップ③自分に合った評価軸で成長を目指す
上司の協力を得ながら自分に合った成長計画を完成させたとしても、成長を測るものさしが自分に合っていなければ適切な効果を得られません。このものさしとは、上司のフィードバックではなく自分なりの評価軸を指します。
成長を測る基準を他人との比較にしてしまったら、自分用の成長計画を立てた甲斐がありません。ここまでで自分の得手不得手もはっきりしているので、いきなり周囲に追いつこうとするのではなく、将来的に周囲に追いついて自分の強みを発揮することを目指して、自分に合った基準で日々の成長を確認しましょう。
成果を出すにしても、人によってそのプロセスは異なります。自分に合ったプロセスを探す意味でも「ほかの人はこれがこんなにできるのに」といった他人との比較は抜きにして、自分らしく成長していきましょう。
「仕事ができないせいで肩身が狭い……」周囲の理解を得て成長を目指すコツ
「仕事ができないせいで肩身が狭い……」周囲の理解を得て成長を目指すコツ
- 密なコミュニケーションを心掛けて誤解を生まないようにする
- 成長のための努力を具体的に周囲に示す
- 同じミスを繰り返さないことを徹底する
- 職場全体の効率を考えて行動する
仕事ができないと悩んでいる人のつらさを助長する要因になりやすいこととして、職場での人間関係のトラブルが挙げられます。前章で上司との連携については解説しましたが、職場にいるのは自分と上司だけではありません。働きぶりは同僚や他部署の人などにも見られています。
なかなか成果が上げられなかったりわかりやすい成長を示せなかったりすると、周囲から白い目で見られているような感じがするかもしれません。強いコンプレックスを感じているなかでの自己研鑽はとても難しいですよね。
反対に、周囲から理解を得られている環境であれば安心して成長を目指せます。周囲との関係構築力は仕事でも大いに役立つので、今後のための練習と思ってぜひ取り組んでいってください。
①密なコミュニケーションを心掛けて誤解を生まないようにする
前提として、仕事ではコミュニケーションがきわめて重要になります。社員それぞれの担当業務は組織内でつながっているので、何かのきっかけで「この人は真面目に仕事をしていない」などと思われてしまうと人間関係トラブルに発展しかねません。職場での人間関係トラブルは、業務の進行を妨げかねないだけでなく、業務への意欲を削いでしまうので、極力避けたいですよね。
そのためにも、業務にまつわることは些細なことでも共有し、少しでも判断に迷ったら即座に相談しましょう。自分が大したことではないと感じたことも、ほかの人にとっては大きな意味を持つかもしれないからです。後々「どうしてそのときに言ってくれなかったの?」とトラブルになる可能性を考慮して、丁寧なコミュニケーションを心掛けましょう。
また、仕事ができるようになるために努力していることも積極的に伝えていきましょう。業務報告などに織り交ぜるとおこないやすいです。成長のために試行錯誤をしていることを周知すれば、「どうして昨日と違うことをやっているの?」などと不審がられる不安もなくなります。
- 仕事ができないせいで職場で浮いてしまっているので、コミュニケーションを取ることにハードルを感じます。
コミュニケーションは職場全体に好影響を与えるととらえよう
周囲に引け目を感じてコミュニケーションが取りにくくなっているのであれば、その根底には「自分のために時間を割いてもらうなんて相手に迷惑だ」といった思いがあるのではないでしょうか。
仕事について質問をしたりコミュニケーションを取ったりすることは、あなたのためだけでなく職場全体のためになることだと考えてみてください。
職場で部下や後輩を持つ人から多く受ける相談として、「わからないことを質問してくれない」「相談されないまま間違ったやり方で仕事をされる」といったものがあります。つまり、引け目を感じる必要はないということです。
それでもコミュニケーションが取りにくいと感じるなら、まずは笑顔での挨拶を心掛けてください。それだけでも相手との距離は縮まるはずです。
職場の人間関係にまつわる悩み全般への対処法はこちらの記事で解説しています。思うように仕事ができないつらさのなかでも、周囲との関係性にまつわる悩みの比重が大きい人はぜひ目を通してください。
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②成長のための努力を具体的に周囲に示す
上記のとおり「自分が今何をしているか」を周囲にきちんと伝えることは、自分が誤解されるのを防ぐ効果があるだけでなく、周りの人が安心感を持てる行動でもあります。
ただし、共有の内容が「これをしました」だけだと、せっかくの工夫や取り組みが周囲に適切に伝わらずもったいないです。伝えるときは「今日はどのような取り組みをしたか」「その取り組みにどのような狙いがあったのか」「どのような効果・学びがあったか」をセットにしましょう。
努力の内容、つまり結果を出すまでの過程を伝えることで、「この人は意味のある努力をしている」と周囲からの理解を得やすくなります。また、取り組みの方向性が間違っていたり、取り組みに不足があったりしたときにアドバイスをもらえる可能性もあります。
③同じミスを繰り返さないことを徹底する
現在、自分が仕事をうまく進められないために周囲との溝が生じている状態ならば、その原因をしっかりと考える必要があります。たとえば、同じミスを繰り返すといった行動は、「この人は反省してないのかな」「やる気がないのかもしれない」と周囲からの信頼を損ねる原因になります。
人間なので仕事で絶対にミスをしないことはまず不可能であり、苦手な業務であれば失敗が続くこともあるでしょう。しかし、組織のなかで周囲と一緒に仕事をおこなっている以上は改善を図らなくてはいけません。あまりにも同じミスが続くと、成長意欲がないと見なされるリスクがあるからです。
ミスの再発を防止するには、ミスしやすい業務をリストアップし、自分が何を苦手としているのかを分析してチェックリストを作るのがおすすめです。そして、提出前のダブルチェックを徹底してください。
繰り返しがちなミスの例 | チェック項目の例 |
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期限までの期間が長い業務を後回しにして提出が遅れる | 本当の締切の3日前に自分用の締切日を設定して厳守する |
1カ月のスケジュールを月初めに決めてタスクを管理する | |
打ち合わせで顧客と話した内容を忘れる | 打ち合わせ中はメモを取り、打ち合わせ後に重要ポイントに下線を引く |
別れる前に打ち合わせの内容の要約を口に出して抜け漏れがないか顧客と一緒に確認する | |
不在がちの上司からの承認をもらい損ねる | 承認が必要な業務を週の頭にピックアップする |
上司のスケジュールを毎朝確認して承認をもらうためのアポイントを取る |
④職場全体の効率を考えて行動する
周囲との溝が生まれやすい行動の一つとして、独りよがりな働き方が挙げられます。独りよがりな働き方とは、「自分の納期さえ守れていれば良いや」「自分の成績さえ保っていれば良いや」といった自己中心的なものや、「自分はこの業務が苦手なのだから遅れたりミスしたりしても仕方がない」「自分がやらなくてもほかの人が修正してくれるだろう」といった他人任せのものなどのことです。
自分にそのつもりがなくとも、周りから「この人はほかの人のことを考えて仕事をしてくれない」と思われてしまった時点で溝ができてしまいます。そういった誤解を生まないためにも、自分の業務と関連する業務を担当している人のことを考えて仕事を進めていきましょう。たとえば、上司のチェックをもらわなくてはいけない業務は上司を圧迫しないよう早めに提出するなどです。
なお、行動範囲を担当業務のみに限定する必要はありません。誰にでもできる業務を積極的に引き受けてみたり、手一杯で困っている人をサポートできないか考えてみたりといった行動も全体の効率を上げることに貢献できます。できる範囲でおこなっていきましょう。
全体のことを考えた働き方について、自分の仕事に落とし込んで具体的にイメージしてみましょう。
営業事務を例に考えてみます。営業事務は、営業担当のために訪問する顧客リストを作成することがあります。
その時、実際に外回りする人のことを考えて回りやすい順番に並べたり、リストアップの際にわかった情報をメモしたりしておくと、気遣いが伝わるうえ全体の効率もアップします。このように職場全体への影響を考えて行動してみましょう。
キャリアの専門家に聞く! 仕事ができる人が日々おこなう一工夫
「仕事ができなくてつらい」という悩みを抜本的に解決するには、社会人・組織人として成長し、仕事の質を上げていく必要があります。自己研鑽を続けていけば、やがて結果を出す方法も見えてきます。とはいえ、力を蓄えている間に身近な人がどんどんと成果を上げているのを見ると焦ってしまいますよね。
いわゆる仕事のできる人は、なぜそれほど効率的に業務をこなすことができるのでしょうか。成果を出せる人特有の取り組みなどはあるのでしょうか。
仕事ができる人の日々の働き方について、今回はキャリアコンサルタントの降幡さんに話を聞きました。降幡さんは20年以上の企業勤務経験を活かしてセミナーや社員研修などをおこない、個々人が自分らしく働きながら高いパフォーマンスを発揮することを支援しています。
アドバイザーコメント
降幡 美冬
プロフィールを見る中長期的な目標で仕事へのモチベーションを保とう
私が見てきたなかで、やりがいを持って働き結果を出している人には「目先ではなく中長期の目標や理想がある」という共通項がありました。
たとえば「数年先にはこんな仕事に携わりたい」「顧客の困り事を解決して喜んでもらいたい」「プライベートを充実させるために、自分で仕事を調節できるだけの裁量権を持ちたい」など、仕事・プライベートにかかわらずある程度の目的がはっきりしている人が活躍している印象です。
ある人は「働く環境を改善したいので、社長に進言できる立場まで昇進しよう」と考えました。目標があったからこそ、その人はたとえ仕事で失敗や嫌なことがあっても、試行錯誤をしながら業務に取り組むモチベーションを保つことができたのです。
目標から逆算し今何をすべきか常に考えながら、諦めずに一つ一つ結果を積み上げた結果、顧客や上司からの信頼を得て、その人はしっかりと目標を達成しました。
仕事で成果を上げるためには観察力が不可欠
また、仕事で結果を出すには、顧客が何を求めているのか、上司にどのようなポイントを評価されれば昇進できるのか、あるいは仕事で結果を出している人はどんな工夫をしているのかといったことを押さえる必要があります。これらを知るには、日頃から周りで何が起こっているのかを観察していなくてはなりません。
仕事で結果を残すために一番重要なスキルを挙げるとすれば、観察力ではないでしょうか。
仕事ができる人の特徴や、誰でもまねできる習慣などについては以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
仕事ができる人の特徴
仕事ができる人の特徴18選! 結果を残す人の仕事術も解説
出世する人の特徴
出世する人の10の特徴をプロが解説! まねしたい習慣とNG行動も
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仕事が楽しい人は実在する? 専門家が語るどんな仕事も楽しむコツ
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すぐに実践できる! 5つの心掛けでスムーズに仕事ができるようになろう
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仕事ができる人も、最初から何でもできたわけではありません。なかにはもともと業務との相性が良かった人もいるでしょうが、そういった人は素質のお陰で早くに基礎を固めることができたためにその後の成長も速かったと言い換えることができます。
仕事でもそれ以外でも基礎固めは重要です。今更と感じる人もいるかもしれませんが、仕事の質を上げたりより難しい仕事に臨んだりするときに問われる底力こそ基礎力なのです。この章では、基本的だけれど徹底することが難しく、反対にこれらができれば社会人としての基礎力が高まるという取り組みを5つ紹介します。
社会人として過ごす時間が長くなるほど、慣れや業務の難しさによって基礎がおろそかになりがちです。現在仕事ができないと感じている人は、この機に基礎を見直してベースアップを図りましょう。
①一日のスケジュールを立ててから仕事を始める
多くの社会人は、複数の種類の業務を担当しています。業務によっては一気に完了させることが難しいものもあるでしょう。業務を手当たり次第に進めると、うっかり締切日を見落とすといったミスが発生しやすいので、計画を立てて効率的に取り掛かる必要があります。よって、始業時か前日の終業時に、その日または翌日にやることを決めてから仕事に取り掛かることをおすすめします。
一日のスケジュール作成は、まず自分のすべての業務を把握するところから始まります。どの業務がどの程度進んでいるのか、締切日はいつなのかなどを都度確認することで、見落としのリスクを減らせます。また、その日やるべきことが明確だと、「次に何をやれば良いのか」と悩むこともなくなります。
スケジュールを立てるときは、自分の得手不得手も加味するとなお良いです。苦手なことを午前中に終わらせたり、苦手なことと得意なことを交互におこなったり、自分の集中力を保ちやすいプランを探してみてください。集中力のコントロールもタスク管理には重要です。
スケジュールを立てる際は業務の優先順位をつけることが大切です。
納期が近いものや上司に頼まれたことを優先度が高い業務として設定することで、予定外の業務が入った場合でも順番決めに迷うことが減るでしょう。
②レスポンスを早くする
社内外の人からメールやチャットが来たら返信はなるべく早くおこないましょう。相手は基本的に必要があって連絡をしてきているので、すぐに答えてあげることで相手の仕事がスムーズに進みます。自分のメリットがないように感じられるかもしれませんが、対応の迅速さや丁寧さは「この人はこちらのことを慮ってくれる、誠実な人だ」といった信頼の獲得に大きく寄与します。
もし返事を後回しにした場合、その間相手の仕事を止めてしまうだけでなく、相手に「いつになったら返事がもらえるのか」という不安を抱かせてしまいます。もし自分が返事をもらえない側だったら焦りますよね。レスポンスの早さは、相手の立場になってものを考えることができることの表れでもあるのです。
連絡がすぐに明確な答えが返せない内容だった場合は、「今日中に確認して明日までに連絡する」などと返しましょう。そうすれば相手はまず自分の連絡をきちんと確認してくれていることに安心でき、かつ仕事のスケジュールを立てることが可能になります。
こういった小さな信頼の積み重ねがコミュニケーションの円滑化につながるので、返信は後回しにせず、また返信漏れのないように毎日決まった時間にチェックするルーチンを確立させましょう。
- 緊急性の低そうな連絡に対しても素早く反応すべきですか? 自分のことで手一杯なので、つい後回しにしてしまいます。
自分の都合第一の働き方では周囲からの信頼は得られない
自分のことで手一杯でつい後回しにするのではなく、全体の中で緊急性が本当に低いと判断したから後回しにするという判断ができているかが重要です。
業務の優先順位は自分の忙しさではなく、組織全体の進捗やその連絡の影響力によって決まります。常にその判断に従って対応していればあなたの仕事ぶりは周囲から信頼されますが、自分の都合を優先すると組織人としての信頼は得られません。
非常にシンプルですが、公平かつ最も重要な判断基準なので、徹底的に意識しましょう。
③担当業務が誰の業務とつながっているかを理解する
近年はビジネスで「歯車」という比喩を用いるとネガティブな印象になりやすいですが、歯車は一つ一つがかみ合って大きな機械を動かしていることを想像するにはとても便利です。企業でも、社員一人ひとりの仕事がかみ合ってようやく大きな成果が生まれます。
仕事ができる人の特徴の一つとして、自分がどの歯車をどんなふうに回せばほかの歯車に良い影響を与えられるかを考えることができる点が挙げられます。そのためには、自分の仕事が誰の仕事に影響しているかを理解していなくてはなりません。
自分の業務がそもそも何のためにあるのかを理解していないと、仕事への意欲が湧きづらいだけでなく、どうすれば仕事の質を上げられるのかを考えることも困難です。目の前の業務に集中することも時には必要ですが、一つの業務だけを見ていても効率アップには限界があります。視野を広げて業務への理解を深めていきましょう。
仕事の全体像を把握することで、自分の仕事が全体の中でどういう位置付けにあり、周囲にどのような影響を与えるのかを理解できるようになります。
自分の影響力を理解していると、突発的な事態に直面しても、周りに配慮しながら臨機応変に対応することが可能です。そうした動きは周りからの信頼にもつながりますよ。
④悩みや疑問はその日のうちに共有する
仕事ができるようになるには、初心に帰ることが肝心です。特に業務に関する疑問や仕事上での悩みはその日のうちに解決するようにしましょう。業務内容や勤務スタイルなどによって即日の解決が難しい場合でも、業務報告などを介して自分がつまずいているポイントを周囲と共有するところまではルール化しましょう。
相手も仕事中なので、相手にとって都合の良いタイミングを見計らうことと、ばらばらと何回も質問するのではなく一度に質問をまとめることを意識してください。とはいえ、業務を進めるなかで追加で質問したいことが見つかることもありますよね。その際は、質問を午前と午後で一回ずつといった目安を立てたり、質問相手を変えたりして対処しましょう。
仕事の効率を良くしたいのであれば、疑問を疑問のままにして仕事をする手を止めたり、自分の判断で間違ったやり方で仕事を進めたりするのは逆効果です。社会人何年目であろうと周囲を頼ってはいけないことなどありません。自分が適切に仕事を進められれば周囲も仕事がしやすくなります。
Win-Winの関係を築くことを目指して、周囲を頼りながら仕事への不安を解消していきましょう
悩みが漠然としていて相談しにくいと感じる人も、あまり難しく考えずに「この業務について聞いても良いですか? 実はちょっと悩んでいて……」と気軽に先輩や同僚に相談してみましょう。
たとえば接客業界では、「上手にコミュニケーションを取れない」「自分の顧客に対する対応をもっと良くしたい」といった悩みをミーティングの議題にして、ノウハウや事例などを積極的に共有することも少なくありません。
⑤新しく学んだことをメモに残す
仕事ができるようになるには、新しいことを学ぶこと自体も大切ですが、学んだことを継続的に役立てていくことが必要不可欠です。そこでメモを取るという行動が光ります。
新しく知ったことを覚えるには知ったことを自分なりに整理したり、その内容をいつでも見返せるようにしたりする必要があります。そのほかにも、たとえば業務効率を上げるべく自分に合ったタイムテーブルを組むために、苦手な業務を午前に集中させてみた日と、苦手な業務と得意な業務を交互におこなった日のはかどり具合を記録して見比べるのも良いでしょう。
仕事をしているといろんなことを考えなくてはならず、新しい情報が頭から抜けやすいので、メモを取って記憶の定着や記録の活用を進めていきましょう。
メモは5W2Hを押さえるようにすると内容が要点を書き漏らすことが減ります。どこにメモしたかわからなくならないように、手帳やスマートフォンに一元管理することを心掛けましょう。
その場でメモを取れないときは、一区切りついたタイミングでメモを取ることを習慣づけることをおすすめします。そして毎日5分でも良いのでメモを見返す時間を決めておくと、記憶も定着しやすくなりますよ。
こちらの記事では仕事を早く覚えるためのコツを解説しています。記事の内容を参考に、自分に合った仕事の覚え方を確立させましょう。
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仕事ができないつらさを解消する方法は多くある! Q&Aで悩みを一気に解消
この記事では仕事ができないつらさを解消する方法をおもに2パターン紹介しています。つらいという感情自体にアプローチするものと、社会人としての成長を促進したり仕事の飲み込み速度を上げるものです。
しかし、この2パターンに該当する手法は記事内で解説しきれないほどたくさんあります。以下のQ&Aでは、思うように仕事ができず悩んでいる人からの質問に対して、キャリアアドバイザーが独自の意見や解決策を提示しています。
まだピンと来るアプローチが見つかっていない人や、つらさを感じる原因をうまく言語化できない人は、自分と似た悩みを抱える人の相談内容を参考にして解決法を探してみてくださいね。
どうしても今の仕事ができなくてつらい場合には異動や転職も視野に入れよう
ここまでは現在抱えているつらさを解消してこれからも同じ仕事を続けていく方法を解説してきましたが、なかには「今の仕事はどれだけ工夫しても肌に合わない」「現在の職場ではつらさを解消できない」と考えている人もいるでしょう。
働いてキャリアを築くことも大切ですが、何より優先すべきことは心身の健康です。現職では仕事ができなくてつらいという悩みを解決できる目途が立たない場合は、異動や転職といった選択肢もあるので検討してみてください。
ただし、異動も転職も社会生活ががらりと変わる可能性のある行動です。衝動的におこなうのではなく、熟考したうえで進めましょう。身近な異動・転職の経験者や、キャリアアドバイザー、就職エージェントといった就労支援のプロに相談するのもおすすめです。
- 転職活動で「前職で仕事ができずつらかった」と正直に話すのはだめですよね?
転職で問題が改善できると説明できるなら話しても問題ない
一般的に「退職理由を聞かれた際にネガティブな理由を話さないほうが良い」とされるのは、面接官に悪い印象を与えてしまうためです。一度マイナスなイメージを持ってしまった応募者は採用しにくいものです。
しかし、「仕事ができない」と感じる理由は人それぞれです。一人で解決しようのない問題に直面した結果、転職するしか道がなかった人もいます。その場合は、問題の解決策として転職という選択をしたことを話しても良いでしょう。
何が原因で結果を出せなかったのか、どのような状況がつらかったのかを伝えつつ、同じことを繰り返さないために転職が必要だったことを論理的に説明できれば問題ありません。また、転職先の企業の労働環境を確認するための手段としても有効でしょう。
ただし、ただの弱音や愚痴で終わらないよう注意しましょう。上長に異動希望を伝える場合も同様です。
転職のノウハウについては以下の記事で詳しく解説しています。転職では「なぜ転職するのか」「前職で学んだことを入社後にどう活かせるか」を深掘りされることが多いので、しっかりと準備をしたうえで選考に臨みましょう。
第二新卒の転職
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
転職理由
転職理由の10例文|面接官を納得させて好印象をつかむ伝え方を解説
これまでの勤務で疲れてしまったと感じる人には、以下の記事もおすすめです。人生をより豊かにすることを第一に考えて、自分に合った仕事を探してみてくださいね。
楽な仕事
楽な仕事をしたい人必見! おすすめの仕事20選を特徴ごとに紹介
精神的に楽な仕事
タイプ別22職種|給料が安くても良いからとにかく精神的に楽な仕事
人とかかわらない仕事
人とかかわらない仕事35選! 求める条件別におすすめの職種を紹介
仕事ができないと悩む人は自分が成長できる環境を作ってつらさを克服しよう
思うように仕事ができないと、焦りや自己嫌悪、周囲への罪悪感などがつのり、苦しくなってしまいますよね。つらい気持ちを抱える時間が長いほど心身が疲弊し、集中力や行動量が低下して仕事上のパフォーマンスが落ちやすくなるため、早め早めの対処が重要です。
仕事ができないと感じる理由を明らかにしたうえで、適切な対処ができれば、つらい状況を打破する道が見えてきます。記事内で解説したとおり、自己成長に適した環境を整えることは決して難しくありません。自分に合った環境と自分に合ったペースで苦手なことを一つずつ克服していき、自分らしく働く将来をつかみましょう。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見る自分を肯定するマインドと得意領域の獲得で仕事のつらさを解消しよう
「仕事ができなくてつらい」と悩んでいる人は、まず心が折れるまで我慢するのはやめましょう。一人で抱え込まず、素のままの自分で泣き言を言える相手を作っておいてほしいです。そして翌日には立ち直って仕事と向き合えれば良いのです。
そして「人間は生きてるだけですごいんだ、自分は自分のままで良い」と自分を肯定するマインドを持ちましょう。あなた以外の人になれるわけはなく、あなたの良いところは必ずあります。
仲間と協力して組織として高みを目指すことを意識しよう
また、仕事は何でも器用にこなせれば良いわけではありません。
現在、企業では総合的な力を求める傾向は弱まっていると思います。不器用でも「これなら任せて」と言えるものを持っている人が求められ、協力し合うことで全体のパフォーマンスを上げる時代になってきています。
だからこそ、人と比べてできないと悩むより、自分の武器はこれだという一芸を見出していくことが大切です。
もちろん自分のことだけ考えれば良いわけではありません。一芸を持った人たちが同じ企業で協力して高みを目指すのですから、リスペクトし合える関係性を築く必要があります。そのためには自分の責任をしっかり果たし、常に向上心を持って、相手を気遣いながら仕事する姿勢が大切です。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mifuyu Furihata〇23年間の企業勤めを経て、独立後は企業での採用・育成コンサルティングや研修に従事。個人向けの就活支援セミナーやキャリア相談における、個々の「強み」の掘り下げに定評がある
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
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