この記事のまとめ
- 就活のプロがSPIと一般常識ではどちらが出題されやすいかを解説
- SPIと一般常識では対策方法が異なる
- 2つの試験に共通する勉強法で効率的に選考突破を実現しよう
就職活動を進めるなかで、「SPIと一般常識はどちらも対策が必要なのか」や「試験内容の違いがよくわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
SPIと一般常識は異なる試験内容で実施されるため、試験の特徴を理解し、それぞれに合わせた対策をすることが合格への近道となります。
この記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えながら、SPIと一般常識の違いや具体的な対策方法を紹介します。出題範囲や例題、効果的な勉強法も解説するので、両方の試験内容を理解して効果的な対策を立てたい人は参考にしてください。
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SPIと一般常識は試験内容が異なる! それぞれに合わせた対策をしよう
SPIと一般常識は、就職活動でよく実施される試験ですが、試験内容が異なります。そのため、どちらも同じように勉強するのではなく、それぞれに合わせた対策を練る必要があるのです。
試験の目的や出題内容、実施形式など異なる点が多いため、試験の特徴をきちんと理解し、試験内容に合わせた対策を立てることが内定へとつながります。
そこでこの記事では、最初にSPIと一般常識の基本情報や目的を説明し、それぞれの試験の違いを例題を交えながら解説します。まずは対策を練る前の前提知識として覚えておきましょう。
そして記事後半では、両方の試験それぞれに合わせた具体的な対策法を紹介していきます。さらに内定につなげるための共通する勉強法も解説するので、試験対策に悩んでいる人は参考にしてください。
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まずは押さえておこう! SPIと一般常識の基本情報
SPIはリクルートマネジメントソリューションズが開発した試験である一方、一般常識は企業がオリジナルで作成した試験です。SPIと一般常識は、どちらも就職活動の選考で実施される試験ですが、それぞれ特徴が異なります。
まずは、それぞれの試験の基本的な情報を解説します。基本的な情報を知ることで、その後の目的や対策に何が必要かを理解することが可能です。どちらの試験も内定を左右する重要な試験なため、前提知識として覚えておきましょう。
SPI:リクルートマネジメントソリューションズ開発の適性試験
SPIとは
リクルートマネジメントソリューションズが開発した適性試験
「Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)」の略称
SPIは、日本で最も利用されている適性試験で、2024年3月期の実績では年間利用社数15,900社、受験者数は231.4万人となっています。業界問わず多くの企業が選考段階の試験として取り入れているのです。
後ほど出題内容や例題は詳しく解説しますが、SPIは性格検査と能力検査の2つで構成されています。学生の基礎的な学力を図るだけでなく、性格や能力を数値化することで、採用の判断材料として活用することが大きな目的です。
そのため、SPIの結果次第では「自社で求められるスキルや適性が不足している」と企業側から判断され、選考で落とされるかもしれません。このように、SPIは内定をもらえるかを左右する重要な試験のため、試験内容を理解し対策を練る必要があります。
そもそも、SPIとはどういった試験のことなのか知らない人もいるのではないでしょうか。SPIには種類があり、いくつかの受検形式や出題内容があるため、詳しく知りたい人は以下の記事も読んでみましょう。
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SPIは全部で3種類! 知らないとまずい形式の違いと対策も解説
SPIの種類は実は少なくシンプルです。ただし自分が受検するSPIの特徴を理解していないと、せっかくの対策が的外れになることがあります。この記事ではSPIの種類と違いをキャリアコンサルタントとともに解説するので、効果的な対策をしましょう。
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SPI(Synthetic Personality Inventory)は、1974年に導入され、学歴や職歴だけでなく個人の資質を測る適性検査として開発されました。
現在も多くの企業が採用選考に活用していて、年間15,900社が導入するなど、依然として主流の試験です。今後も、適性検査の標準として広く使われる見込みです。
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一般常識:企業がオリジナルで作成した試験
一般常識とは
企業が独自に作成した試験で、出題される問題は企業によって異なる
一般常識も、多くの企業が採用選考の一つとして実施している試験です。企業がオリジナルで作成した問題が出題されるため、企業によって試験の内容や難易度が異なります。
こちらも、出題内容は後ほど詳しく解説しますが、主要5教科の基礎的な内容から時事問題、社会常識まで幅広い分野から出題されます。また、企業独自の視点から、その業界のトレンドに関する問題が出題されることもあるのです。
このように、一般常識試験は基礎学力だけでなく、社会への関心度も問われる試験です。出題範囲が広く、企業によって試験内容も異なるので、幅広い分野の知識を身に付けるべく勉強をおこなう必要があります。
評価基準から見る! SPIと一般常識が実施される目的
SPIと一般常識の基本情報を説明しましたが、そもそも応募者の合否を判定するのであれば、「同じ試験を実施すれば良いのでは」と考えた人もいるのではないでしょうか。
しかし、SPIと一般常識は実施する目的が異なります。企業側が応募者の何を確認しているかによって評価の基準が変わってくるのです。
ここからは、SPIと一般常識が実施される目的について、評価基準の説明を交えて解説します。企業が応募者に対して確認しているポイントは何か、応募者に対して何を求めているのかを理解しながら読み進めていきましょう。
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SPI:応募者の能力や性格を見極める
SPIは、応募者の潜在的な能力と性格を見極めるために実施する試験です。面接だけでは判断しにくい応募者の特徴を数値化し、企業にマッチしているかを判断することが目的です。
そもそも、SPIは能力検査と性格検査の2つに分かれています。能力検査では文章の読解力や計算力など、仕事をするうえで必要となる基礎的な能力を測定します。
また性格検査では、設問に回答することで応募者の性格がわかり、入社後の仕事への取り組み方や周囲との関係性を確認しているのです。
このように、SPIは応募者の能力と性格の両面から評価することで、その人が企業で活躍できる人材かどうかを見極める重要な判断材料となっています。
一般常識:応募者の基礎的な知識を確認している
SPIが応募者の能力や性格を見極めているのに対して、一般常識試験は応募者が社会人として必要な基礎知識を持っているかを確認するために実施されます。
一般常識では、主要5教科の基礎知識に加え、時事問題や一般教養の内容が出題されます。幅広い分野からの出題により、社会人として求められる教養や、日ごろから情報収集ができているかを確認し評価しているのです。
一般常識で出題されるような基礎的な知識は、業務を進めるうえでさまざまな場面で活用されます。たとえば、取引先との会話で時事問題が話題に上がった際には、日々の情報収集ができていれば円滑なコミュニケーションが取りやすくなります。また、資料や報告書作成では基礎的な文章力がなければ、作成が難しくなるのです。
このように、一般常識試験は応募者の基礎学力と社会への関心度を確認することで、その人が社会人として必要な知識を備えているかを判断する材料となっています。
アドバイザーコメント
西 雄一
プロフィールを見る応募者をふるいにかけて効率的に選考を進めることを目的としている
SPIを実施する目的は上記で述べられているとおりですが、一つ付け加えるならば、応募者をふるいにかけることです。多数の応募者のなかから次に進める人材を選ぶためにSPIは必要とされています。
SPIの能力試験では論理的思考力と数的処理力が見られます。これらの力は短期間で伸ばすことはできません。スマホですぐに答えを求める姿勢も効率的で良いかもしれませんが、実際の試験ではとことん考え抜かなければなりません。
実際に働き始めてからも、論理的思考力や数的処理力はかなり求められます。
また、一般常識は円滑なコミュニケーションを図るうえで必要となります。
たとえば取引先に出向いたときに、相手の経営者が話し好きで、「〇〇についてどう思う?」と尋ねられた時に自分の答えを持っているかどうかで印象が大きく変わります。
面接官の主観を除いて客観的な視点で応募者を見るという目的もある
SPIと一般常識の試験について共通項と言えることが2つあります。一つは、SPIのところでも述べましたが応募者をふるいにかけることです。もう一つは、面接官の主観を排して、客観的なデータで応募者を見るという点です。
採用に際してはかなりの経費がかかります。選考の段階で、会社に残って活躍してくれる優秀な人材を見極めるためにも重要な試験となります。
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対策を練る前に! SPIと一般常識に共通する4つの前提知識
対策を練る前に! SPIと一般常識に共通する4つの前提知識
ここまでSPIと一般常識の基本情報や目的の違いを解説しました。一方で、2つの試験には出題レベルが中高生レベルであることや、入念な対策が結果に表れやすいことなど、いくつかの共通する特徴があるのです。
ここからは、両試験に共通する4つの前提知識を解説します。共通点を理解することで記事後半で解説する出題範囲や対策法、勉強法が理解しやすくなります。試験対策に役立てるべく読み進めていきましょう。
①出題レベルは中高生レベル
SPIと一般常識は、どちらも中学や高校で学ぶレベルの内容が中心となっています。出題される問題は、国語や数学といった基礎的な学力を問うものが多く、中高生の学習範囲から出題されます。
これは、企業が応募者の社会人としての基礎的な学力を確認したいという目的があるからです。そのため、専門的な知識を問う難しい問題は少なく、基礎的な学力を確認する問題が中心になっています。
しかし、中高生のときに学んだ内容とはいえ、忘れている可能性があるので対策が必要です。選考を突破するためにも復習して、確実に得点が取れるようにしておきましょう。
SPIも一般常識もあくまで基礎的な学力が備わっているかどうかを確認するための試験です。そのため、実施する企業の意向や倍率などによって前後はしますが、中学校レベルの問題が中心になっていることがほとんどです。
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②入念な対策ができているかが試験結果に表れる
SPIと一般常識は、入念な対策をおこなえばおこなうほど、その成果が試験結果に反映されやすい試験です。問題の形式や解き方のパターンに傾向があり、試験対策を重ねることで確実に点数が取れる実力を身に付けられるからです。
たとえば、問題集を繰り返し解くことで、問題の傾向や解き方が身に付き、さらに一問あたりを解くスピードも上がっていきます。また、時事問題であれば、日頃からニュースをチェックする習慣をつけることで、自然と知識を身に付けることが可能です。
このように対策を重ねることで、試験問題の形式にも慣れ、実際の試験でも実力を発揮しやすくなります。
出題範囲が中高生レベルだからといって一夜漬けで挑もうと考えずに、出題範囲を理解し計画的に準備を進め、確実に問題を解けるようにしておきましょう。
③問題に正解があるため対策がしやすい
SPIと一般常識は、どちらも問題に明確な正解がある試験です。選択式の問題が多いため、正しい答えを選ぶための解き方やポイントを押さえることで対策がしやすくなっています。
たとえば、SPIの非言語分野では、図形やグラフの問題が出題されますが、過去問を解きながら解法パターンを習得することで、正解率を上げることが可能です。
また、一般常識の時事問題では、出題される問題がニュースで報道された出来事から作られていることがあるため、日ごろから新聞やニュースで見るキーワードを押さえておけば正解しやすくなっています。
このように、正解がある問題だからこそ、過去問や問題集を使って解き方のパターンを押さえていけば、着実に得点を上げることが可能です。
④合格基準は明確に決められていない
SPIと一般常識には、明確な合格基準が設定されていません。企業によって求める人材が異なり、その基準に合わせて合格ラインが設定されているためです。
たとえば、企業によっては、人柄を重視して選考を進める場合もあり、SPIのスコアが低いからといって必ずしも不合格になるわけではありません。逆に、SPIのスコアが高くても、面接での評価が低ければ不合格になる可能性もあります。
一般常識も同様で、企業によっては業界特有の知識を重視する場合があります。そのため、正解率が高くても企業の求める人物像にマッチしていないと、選考を突破できない可能性があるのです。
具体的な合格ラインは公表されていないからこそ、できるだけ高得点を目指すべく勉強し、対策を練ることが重要になります。
合格基準が定められていないとはいえ、自身が受けたSPIがどのような結果だったのか気になる人もいるのではないでしょうか。結果を知ることは難しいですが、結果を予測することは可能なため、以下の記事を読んで自身が受けた試験がどのような結果になりそうか予測してみましょう。
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SPIの結果を予測する方法! 評価基準や結果の確認方法も解説
この記事では就活生向けにSPIの基本を解説したうえで、合格基準やSPIの結果を予測する方法を解説します。キャリアアドバイザーによる企業側の視点も解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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- 業界や職種によって合格ラインが定められているなど、基準はあるものなのでしょうか。
特に金融業界とIT業界の合格ラインは高く設定される傾向がある
以前聞いたことがあるのですが、金融・IT業界では合格ラインが高めだそうです。やはり論理的思考力や数的処理力が非常に求められるからです。
金融業界ではデータを分析することが重視され、IT業界ではプログラミングに加えてシステム分析もおこなう必要があります。
それ以外の業界にも合格ラインはあるとは思いますが、世の中の情勢や応募者の動向により毎年微妙に変わる可能性があります。
ただ、点数が高くても面接で「人柄としてはどうかな」と判断されることもあります。知識ばかりを身に付けるのではなく、知識に加えて企業や業界が求める人物像に近づけるように日ごろから意識しなければなりません。
就活のプロに聞く! SPIと一般常識ではどちらが出題される可能性が高い?
ここまで、SPIと一般常識が実施される目的や基本情報を説明しました。しかし、学生のなかには「実際のところ2つの試験はどちらが出題されることが多いのか」と疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。
SPIが日本で最も利用されている適性試験だとしても、希望する企業が必ず実施するとはいえず、一般常識を試験に持ってくる可能性もあります。
そこでキャリアコンサルタントの山路さんに、SPIと一般常識ではどちらが出題される可能性が高いのかを聞いてみました。また、希望する企業が試験に使用するのはどちらなのか見極めるポイントも合わせて確認し、対策に役立てましょう。
アドバイザーコメント
山路 和博
プロフィールを見るどちらを対策するか迷ったらとりあえずは一般常識対策
「SPIと一般常識どちらが出題されることが多いのか」という点については様々な媒体の情報や私が支援してきた方々の傾向などから考えると、どちらかというとSPIの方が多数派と感じます。
だからといって一般常識が出題される可能性も無視はできません。SPIと一般常識の両方ともしっかりと対策した方が良いことは言うまでもありません。
しかしながら、まだ応募する企業も決まってなく、どうしてもどちらか一方の対策にしか時間が取れないといった場合は、出題範囲が広く、SPIへの汎用性も高い一般常識の対策を中心に行うことをおすすめします。
また、市販されている問題集でもSPIと一般常識、両方の対策をカバーしているものもありますので、そういったものも活用しましょう。
受ける企業の情報をしっかり収集しよう
とはいえ、受ける企業を絞り、過去の試験内容や最新の採用情報を収集したうえで、ポイントを絞って対策をすること以上の対策はありません。筆記試験対策と併せて、受験企業の選定も計画的に取り組みましょう。
例題も含めて解説! SPIと一般常識の違い
例題も含めて解説! SPIと一般常識の違い
- 出題内容
- 受験形式
- 例題
SPIと一般常識の共通する前提知識を解説しましたが、2つの試験は出題内容や受験形式などの違いが存在します。
出題レベルが中高生レベルとはいえ、出題内容を理解していないと試験に関係のない分野を勉強してしまい、的外れな対策になってしまう可能性があります。また受験形式も異なるため、それぞれの試験に合わせた対策が必要となるのです。
ここからは、SPIと一般常識の試験の違いを例題を交えながら解説します。対策を練る前に明確な違いを知っておきましょう。
①出題内容
SPIと一般常識は、どちらも応募者の知識や能力を確認するための試験ですが、その出題内容は異なります。SPIは能力検査と性格検査という2つの検査で構成され、一般常識は主要5教科と社会常識、時事問題が出題されるのです。
ここからはSPIと一般常識の出題内容を解説します。どのような内容で構成され、なぜそのような問題が出題されるのかも含めて説明するので、企業が応募者の何を見ているのかも同時に把握しましょう。
例題も後ほど解説するので、試験対策の準備段階としてまずは出題内容を理解してください。
SPI:能力検査と性格検査
SPIは、能力検査と性格検査の2つの検査によって構成されています。能力検査では、仕事をするうえで必要な基礎能力をさまざまな角度から確認するのが目的です。
言語分野では文章読解や文の並べ替えなど国語のような問題が出題され、非言語分野では数字力や図表を分析する力を測ります。構造的把握力検査では、パズルのような問題を通じて物事を論理的に考える力や、複雑な情報を正確に整理する力が判断されます。また、英語力も判断材料に使われているのです。
一方、性格検査では日常生活での行動や考え方に関する設問に回答していきます。設問への回答から応募者が入社後に周囲とうまくコミュニケーションが取れるか、仕事に真摯に向き合っていけそうかを判断しています。
企業は、これらの結果から応募者が自社で活躍できる人材かを総合的に評価しているのです。
言語や非言語と言われても、具体的な出題内容のイメージができていない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、言語と非言語の対策方法や例題が載っていて参考になるため、読んでみましょう。
SPI非言語
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
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SPIの言語の対策方法|短期間で高得点を取るコツを解説
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SPI英語
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
SPI漢字
SPIの漢字対策は暗記だけでは不十分! 出題形式と対策法を解説
- 能力検査と性格検査は、どちらの結果が内定に響きやすいでしょうか。
どちらもバランス良く対策することが大切
SPIの能力検査と性格検査は、どちらも内定に影響を与えますが、企業によって重視するポイントが異なります。一般的に、能力検査は基礎学力や論理的思考力を測るため、多くの企業で一定の基準を設けています。
一方で、性格検査は企業の文化や職種との適性を判断する重要な指標です。能力検査の結果が優秀でも、性格検査で企業の求める特性と大きく異なる場合、不採用になることもあります。
逆に、能力検査の結果が平均的でも、性格検査で企業の求める人物像に合致していれば通過するケースもあります。そのため、どちらもバランスよく対策をおこなうことが重要です。
性格検査では、偽りの回答をすると一貫性がなくなり、不利になる可能性があるため、素直に答えることが望ましいです。
一般常識:主要5教科と社会常識や時事問題
一般常識は、主要5教科の基礎知識を中心に、社会常識や時事問題まで幅広い分野から出題されます。
主要5教科の問題では、国語の文章読解や数学の計算問題など学校で学んだ基礎的な内容から出題されます。これに加えて、社会常識では社会人として必要な基本的なマナーや知識を確認し、時事問題では経済や政治などの問題を通して社会で起きている出来事への理解度を見ているのです。
企業は、応募者が社会人として働くうえで必要な基礎知識を持っているか、また社会の動きに関心を持っているかを問題を通じて総合的に判断していると覚えておきましょう。
一般常識の主要5教科には、数学が含まれます。中高生のときに学んだ内容とはいえ、公式や解き方を覚えてない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、一般常識の数学問題の対策法や攻略術が載っているので復習するためにも読み進めてみましょう。
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問題例付き! 一般常識問題の数学の対策方法と攻略術を徹底解説
一般常識問題の数学はほかの適性検査とは異なり、企業独自の問題が出題されます。ほかの適性検査と比べて傾向が掴みにくいですが、対策は必須です。この記事では、キャリアコンサルタントと一緒に一般常識問題の数学の対策方法やコツを問題例付きで解説します。
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②受験形式
SPIと一般常識では、出題内容だけでなく受験形式にも違いがあります。SPIは、複数の受験方式から企業が指定した方法で受験しますが、一般常識は主に企業内で筆記試験が面接前後におこなわれるのです。
特にSPIは、パソコンでの受験やマークシートなど企業によって方式が異なるため、事前に受験方式を確認しておく必要があります。
一方で、一般常識は、面接と同日に企業内で受験する可能性が高いため、試験対策だけでなく面接対策も進めておかなければなりません。
先ほど説明した出題内容を、どのように受験することになるのかをイメージして読み進めてみましょう。
SPI:テストセンター・ペーパーテスト ・自宅での受検
SPIの受検方式は企業によって異なり、場所や回答方法もそれぞれ変わってきます。企業によって受検方式が違うため指定の方式で受検しましょう。
受検方式 | 特徴と内容 |
---|---|
テストセンター | 指定された会場で受検する形式。パソコンを使用して回答する。 |
ペーパーテスト | 企業が用意した会場でマークシート形式で回答する。 |
自宅での受検 | パソコンを使用してWeb上で受験する形式。決まった日時までに自宅で対応する |
テストセンターと自宅での試験では、パソコンを使用して受験します。テストセンターの場合は受検する会場や時間を自身で予約する必要がありますが、自宅での受験は指定された期間内であれば、好きなときに受検可能です。
ペーパーテストは、マークシート形式で回答していきます。パソコンでは問題に回答しないと次の問題に進めませんが、紙の場合は問題全体を見渡せるため、自身が得意な問題から解いていくことも可能です。
なお、受験者の不正防止を防ぐ目的で、現在はテストセンターでの受検が主流となってきています。
SPIはパソコンで受験する方法が一般的ですが、ペーパーテストをおこなう企業もあります。パソコンでの受験と何が違うのか気になる人は以下の記事も読んで、試験対策に役立てましょう。
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SPIの実施方法の一つであるペーパーテストの問題内容や特徴、受検の流れ、解き方のコツを解説。過去に企業の採用を担当していたキャリアコンサルタントが、気になる合否の決まり方についても教えます。
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SPIは、受験方式によっては電卓の利用が許可されています。以下の記事では、受験方式による電卓の使用可否や、電卓を使った効率的な解き方を解説しているので参考にしましょう。
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SPIの電卓の使用可否について、キャリアコンサルタントとともに解説。SPI対策に詳しい講師による、電卓を使える場合と使えない場合の解き方についてのアドバイスも掲載。SPIの電卓の使用可否について正しい認識を持って、対策に取り組みましょう。
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- 受験方式によって難易度が変わることはありますか。
受験方式によって出題内容が複雑になったり難易度が変化したりすることは基本ない
受験方式によって難易度が変わることは基本的にありませんが、受験方式によって慣れや解きやすさの影響が発生することはあります。
たとえば「筆記形式の練習ばかりしていて、Webテストだと勝手が違うように感じてしまい、本来の力を発揮できなかった」というように、難易度以上に問題を解く早さや正答率に影響を受けてしまうケースが見られます。
模試などを活用して、一通りの形式に慣れる練習もしておきましょう。
一般常識:面接前後に筆記試験がおこなわれる傾向
一般常識試験は、おもに企業の会議室や研修室などで実施され、面接の前後どちらかにおこなわれることが多い試験です。面接と合わせて一般常識試験を同日に実施することには、応募者の基礎知識と人物面を効率的に確認するという目的が含まれます。
試験時間は企業によってさまざまで、20分程度の短いものから1時間以上かかるものまでさまざまです。出題レベルは中高生レベルですが、出題内容は企業独自のもので、問題数や難易度も企業ごとに異なるため、SPI以上に入念な対策が必要になる場合があります。
なお、一般常識試験は面接と同日おこなわれることが多いため、試験の対策だけでなく面接対策も並行して進めておきましょう。
一般常識試験は、だいたい30分~1時間を想定しておいてください。
問題数も20問~50問と幅広く、1問につき1~2分で解くことになります。パソコンで受ける場合は、次の問題に行く前に今解いている問題に対して制限時間がありますので、じっくりと考えすぎないようにしてください。
③例題
出題内容や受験形式が理解できた後は、SPIと一般常識ではどのような問題が出題されるのか、例題を見ていきましょう。
SPIは、能力検査と性格検査にわかれ、そのなかでも言語や非言語と分野が存在するため、それぞれ例題を1問ずつ紹介します。一般常識では、主要5教科と社会常識や時事問題を例題として挙げていきます。
中高生レベルの問題とはいえ、学んだことを覚えてない人もいるはずなので、改めて復習の意味も込めて確認しましょう。また、得意分野はありそうか、逆に苦手分野になりそうな問題はあるかも同時に判断し、対策に役立ててください。
ただし、紹介した例題がすべての企業で出題されるわけではないことは念頭に置いておきましょう。
SPIの例題
能力検査:言語分野の例題
問題:次の文章の( )に入る最も適切な言葉を選んでください。
「新入社員の彼は、上司からの指示を( )に理解し、素早く対応することができる。」
①直接
②瞬時
③簡単
④容易
答え
②
解説:文脈から「素早く」という表現と合わせて「すぐに・即座に」という意味が適切です。②「瞬時」が最もふさわしい表現となります。
能力検査:非言語分野の例題
問題:AさんはBさんの2倍の速さで歩きます。AさんとBさんが同時に出発し、Aさんが4km進んだ時、Bさんは何km進んでいますか?
①1km
②2km
③3km
④4km
答え
②
解説:Aさんの速さはBさんの2倍なので、同じ時間でAさんが4km進んだ場合、Bさんはその半分の2kmしか進めていません。
能力検査:構造的把握力検査の例題
問題:「青」「赤」「黄」の3色のボールがあります。これらを横一列に並べるとき、「青は赤の右側にある」「赤は黄の左側にある」という2つの条件を満たす並び方は?
①青赤黄
②赤青黄
③黄赤青
④青黄赤
答え
③
解説:条件から、「黄→赤→青」の順番でなければなりません。
能力検査:英語能力検査の例題
問題:次の英文の意味として最も適切なものを選んでください。
「We should submit the report by the end of this week」
①今週末までに報告書を提出すべきだ
②今週末に報告書を作成する予定だ
③先週末に報告書を提出した
④来週末に報告書を提出する
答え
①
解説:「should」は「べきだ」、「by the end of this week」は「今週末までに」という意味です。
性格検査の例題
次の質問について、最も自分に当てはまるものを選んでください。
「新しいプロジェクトが始まるとき、あなたはどのように行動することが正しいと考えますか?」
①まず全体の計画を立てる
②すぐに行動を開始する
③他のメンバーの意見を聞く
④過去の経験を参考にする
ほかにもSPIの例題を知りたい人は、以下の記事を読んでみましょう。例題だけでなく、対策手順や突破のコツが記載されていて、参考になります。
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SPIの例題38選! 対策手順や突破のコツを徹底解説
就活では多くの学生がSPIを受検する可能性がありますが、例題を確認したい人もいますよね。この記事ではSPIの例題を39選紹介したうえで、対策手順やコツをキャリアコンサルタントとともに解説しています。
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SPIでは、能力検査と性格検査が実施され、能力検査は言語分野と非言語分野に分かれて、それぞれ約30~40問程度が出題されます。性格検査は約300問前後の設問があり、個人の性格や職務適性を測定する形式となっています。
一般常識の例題
主要5教科:国語の例題
問題:次の文章の( )に入る適切な言葉を選んでください。
「彼の説明は( )で、聞いている人を混乱させてしまった。」
①簡潔
②冗長
③明確
④的確
答え
②
解説:文脈から「聞き手を混乱させる」という否定的な意味が読み取れます。「冗長(くどくて長い)」が適切です。
主要5教科:数学の例題
問題:あるスーパーで、2,000円以上の買い物をすると10%割引になります。2,500円の商品を買った場合、支払金額はいくらですか?
①2,250円
②2,300円
③2,000円
④2,200円
答え
①
解説:2,500円の10%は250円。2,500円-250円=2,250円
主要5教科:英語の例題
問題:次の英文の和訳として最も適切なものを選んでください。
「Please feel free to contact us if you have any questions」
①質問があればお気軽にお問い合わせください
②質問は控えめにお願いします
③質問は書面でお願いします
④質問は営業時間内でお願いします
答え
①
解説:「feel free to」は「遠慮なく」や「自由に」という意味です。
主要5教科:理科の例題
問題:次のうち、再生可能エネルギーでないものはどれですか?
①太陽光発電
②石油
③風力発電
④地熱発電
答え
②
解説:石油は化石燃料であり、再生可能エネルギーではありません。
主要5教科:社会の例題
問題:日本の三権分立において、国会が担う権限は次のうちどれですか?
①立法権
②行政権
③司法権
④外交権
答え
①
解説:三権分立において、国会は立法権を持ちます。
社会常識の例題
問題:会社の廊下で上司とすれ違うとき、最も適切な行動は次のうちどれですか?
①そのまま通り過ぎる
②会釈をして通り過ぎる
③急いで逃げる
④気づいていないふりをする
答え
②
解説:上司とすれ違う際は、会釈をして挨拶するのが基本的なマナーです。
時事問題の例題
問題:2024年に開催された国際的なスポーツ大会は次のうちどれですか?
①パリオリンピック
②東京オリンピック
③北京オリンピック
④ロンドンオリンピック
答え
①
解説:2024年夏季オリンピックは、フランスのパリで開催されました。
自己分析や事前の下調べも重要! SPIに特化した対策方法
自己分析や事前の下調べも重要! SPIに特化した対策方法
SPIは企業によって受検方式が異なるため、問題を解くための対策だけでなく、試験の特徴に合わせた準備も重要です。問題集による学習はもちろんのこと、性格検査のための自己分析や、受検方式の確認、時間配分の練習などSPIならではの対策が必要となります。
ここからは、SPIに特化した4つの対策方法を解説します。ただ問題を解くだけでなくバランス良く対策を進め、本番でも実力を発揮できるようにしておきましょう。
同じ問題集や過去問を繰り返し解く
SPIの対策では、1冊の問題集や過去問を繰り返し解くことが効果的です。SPIは、決まったパターンの問題を出題する傾向があり、複数回解くなかで解答パターンを身に付けることができるためです。
そして、問題集や過去問を解く際は、以下を意識しましょう。
問題集と過去問を解く際のポイント
- 苦手分野を見つける
- 問題傾向を把握する
問題を解くことで、自身の苦手分野が見えてきます。徐々にわからなかった問題の解き方が理解できるようになり、繰り返し解くうちにスムーズに問題が解きやすくなっていくのです。
また、問題傾向を把握しておくことで似たような問題が出てきたときも、計算式や解き方を覚えておけば、正解できる確率を上げることが可能です。
もし、複数の問題集で対策すると、問題を解くこと自体が目的になってしまい、学習が浅くなってしまうかもしれません。解答パターンを身に付けるためにも、同じ問題集や過去問を繰り返し練習しておきましょう。
同じ問題集と言われても、どの問題集を使用して勉強すれば良いのかわからない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、SPIの勉強におすすめの問題集を22選で紹介しているので、参考にしましょう。
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先述の通り、SPI試験対策は、特定の解答パターンを抑えることが対策の肝となります。逆に複数の問題集に手を出すことで、問題集ごとで微妙に解き方や解説が異なり、かえって混乱を招いて自信を失ってしまう可能性もあります。
自己分析をして性格検査に備える
SPIには性格検査も含まれているため、自己分析で自分の性格を把握しておくことも重要です。自己分析をおこなうことで、性格検査の質問に対して迷うことが少なく、スムーズに回答できるようになります。
たとえば、「仕事でわからないことがあったとき、どのように行動しますか」という質問が出たとします。自己分析を通して「自分は何かを決めるときは周りと相談することが多い」と認識していれば、何を回答に選べば良いかが瞬時に判断しやすいのです。
もし自己分析が不十分だと、質問の意図を正しく理解できなかったり、自身の性格を試験中に考えることで回答に時間がかかってしまったりする可能性があります。
スムーズに回答するためにも、自己分析をして自身の強みや性格を事前に理解しておきましょう。
自己分析と言われても、さまざまな方法があるのでどの分析法をおこなえば良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。迷ったときは、以下の記事に載っている自己分析法を試して、自身の性格を把握してみましょう。
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どの受験形式で出されるのか把握する
SPIには、テストセンターやWebテストなど、複数の受験形式があるため、事前にどの形式で受験することになるのかを把握しておきましょう。
受験形式によって、試験環境や問題の表示方法などが異なるので、事前に確認しておけば当日慌てることなく試験に臨めます。もし、当日になって初めて受験形式を知り、想定していた形式と異なっていた場合、戸惑いが生じ本来の実力を発揮できない可能性があるのです。
受験形式は、企業へのエントリー後に送られてくる案内で確認できます。また、OB・OG訪問で先輩に話を聞く機会があれば、どのような受験形式だったか質問したり、どのような対策を立てたりしたのか聞いてみましょう。
このように、事前に受験形式を把握しておけば、その形式に合わせた対策を立てられ本番でも落ち着いて試験に臨めるようになります。
試験と同じ制限時間で練習する
SPIの対策では、実際の試験と同じ制限時間で練習をおこないましょう。実際の試験では各分野に決められた時間内ですべての問題を解答しなければいけません。そして、一つの分野に時間をかけすぎるとほかの分野の問題が解き終わらなくなる可能性があるのです。
また、本番で実力を発揮するためにも同じ制限時間で練習を重ね、慣れておく必要があります。なお、SPIの受験方式による制限時間は以下のとおりです。
受験形式 | 制限時間 |
---|---|
ペーパーテスト | ・能力検査(言語・非言語):70分 ・性格検査:35分 |
・テストセンター ・Webテスティング ・インハウスCBT | ・能力検査(言語・非言語):35分 ・性格検査:30分 |
実践的な練習方法として、ストップウォッチを使って時間を計りながら問題を解くことをおすすめします。たとえば、言語分野35分、非言語分野35分というように、分野ごとに時間を区切って取り組むことで効率的な時間配分が身に付いていくのです。
このように、普段から制限時間を意識して練習していきましょう。本番でも焦ることなく時間配分を考えながら解答できるようになり、自分の実力を十分に発揮しやすくなります。
SPIには制限時間が65分の受験形式があります。限られた時間の中で、時間配分を考えながら問題を解いていく必要があるため、以下の記事を読んで試験対策に役立てましょう。
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受験勉強と同じで全体を網羅しつつ、直前期には苦手分野を集中して解きましょう。また、SPIの模擬テストもありますので、積極的に受けてください。自分の実力が客観的に把握できるだけでなく、自分の課題も見えてきます。
問題集だけじゃなく情報集めも大切! 一般常識に特化した対策方法
問題集だけじゃなく情報集めも大切! 一般常識に特化した対策方法
- 問題集・アプリを使って練習問題を繰り返し解く
- 新聞・ニュースを定期的にチェックする
- 第三者と時事問題について話す
一般常識の対策では、問題集で基礎力を養うことに加えて、日々の情報収集が重要になります。特に時事問題は問題集には載っていない最新の出来事から出題されることが多いため、普段からニュースに触れる習慣を持つことが大切です。
ここからは、一般常識に特化した3つの対策方法を解説します。基礎学力の復習と情報収集、そして時事問題の理解を深めるために第三者との会話を心がけて、一般常識試験に備えましょう。
問題集・アプリを使って練習問題を繰り返し解く
一般常識の対策も、SPIと同様に問題集やアプリを使って練習問題を繰り返し解いておきましょう。
一般常識を勉強するのにおすすめのアプリ
一般常識は企業オリジナルの問題であることが多く、SPIのように過去問が存在しないケースがほとんどです。しかし、一般常識試験は年度ごとの社会的な出来事や業界のトレンドを反映しながらも、基本的な出題傾向は大きく変わらないため、市販の問題集やスマートフォン対応のアプリで効率的に対策が可能です。
特に、主要5教科は中高生レベルの内容とはいえ、学校で学んでから時間が経っているため、内容を忘れている可能性があります。基本的な英語の文法や数学の公式も忘れているかもしれないため、復習の意味も込めて問題集やアプリを使って繰り返し問題を解き、問題に慣れておきましょう。
紙の問題集を選ぶ際は、最新版かつ複数の出版社のものを比較し、実際の試験形式に近い問題が掲載されているかを確認しましょう。
アプリは、AIによる苦手分析機能があるものや、実際の試験と同じ操作画面・操作方法を再現しているものを選ぶと効果的です。また、無料でも質の高い問題を提供するアプリもあるため、まずは試してみるのがおすすめです。
新聞・ニュースを定期的にチェックする
一般常識では時事問題が出題されるため、日頃から新聞やニュースをチェックしておくことが重要です。時事問題は最新の出来事から出題されることがあり、問題集には載っていない可能性があるため、日頃から世の中で起こった出来事を把握しておく必要があります。
また、出題される分野も経済や政治、環境問題からスポーツなど幅広く、一夜漬けでの対策が難しくなっています。そのため、スマートフォンでスキマ時間にニュースを読んだり、朝から新聞を読んだりと、情報収集を習慣づけておきましょう。
普段からニュースに触れる機会を作り、気になるキーワードは覚えておくことで、時事問題への対策が可能になります。
時事問題は、面接でも質問される可能性があります。以下の記事では、例文を交えて面接時の時事問題の答え方を解説しているので参考にしましょう。
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- 時事問題に課される内容は、経済や政治などの分野の内どれが出題される可能性が高いのでしょうか。
政治状況や経済指標などに関する問題が出題される
政治に関しては選挙、政策などの国内外の政治状況、経済に関してはGDP、インフレ、失業などの経済指標が出題される可能性が高いです。これらの分野に関心を持つためには、日ごろからニュースをチェックすることが大切です。
政治や経済は、自分にとって遠い話ではなく、直接的・間接的に仕事や実生活に影響を及ぼします。
「なぜガソリン価格がこんなにも高いのか」「高齢者がますます増えるに従って政府はどのような対策をとるのか」など自分事として捉えることが重要です。
第三者と時事問題について話す
時事問題の対策として、新聞やニュースで情報収集するだけでなく、第三者と時事問題について話してみましょう。一人で学習するよりも、異なる視点や考え方を持つ人と話すことで理解が深まり、記憶に残りやすくなるからです。
たとえば、ある経済政策について自分ではメリットしか理解できていなかった場合、第三者と話すことでデメリットにも気づくことができ、より多角的な視点を持つことができるかもしれません。
このように、自分だけでは全体像を理解できていなかった複雑な問題も、ほかの人と意見交換することで、新たな発見や気づきが得られ、理解を深めることができるのです。
SPI・一般常識の合格につながる3つの勉強法
SPI・一般常識の合格につながる3つの勉強法
- スキマ時間も活用して勉強する
- 苦手分野を明確にして重点的に繰り返し解く
- どちらかに偏らずバランスよく勉強する
ここまで、SPIと一般常識のそれぞれの対策法を紹介しました。しかし、選考を突破するためにも「合格につながる勉強法も知りたい」と考える学生もいるのではないでしょうか。
ここからは、SPIと一般常識の合格につながる3つの勉強法を解説します。問題集を繰り返し解くと言われても、時間がない人もいるかもしれません。そのような人に向けて、スキマ時間の活用から苦手分野の克服など、さまざまな勉強を紹介するので、実施して試験突破を目指しましょう。
①スキマ時間も活用して勉強する
就活生は限られた時間のなかで効率的に勉強を進める必要があるため、SPIと一般常識の試験対策では、スキマ時間を活用して勉強しましょう。
たとえば、電車での通学時間に問題を解いたり、昼休みにニュースをチェックしたりすることで、毎日少しずつでも学習を進めることができます。
また、移動時間や待ち時間などの短い時間でも、スマートフォンの問題集アプリを使えば、手軽に学習可能です。寝る前の時間でも、アプリを使えば手軽に問題に取り組めます。
ほかにも、動画学習サイトの解説動画で勉強するのも、通勤中や休憩時間などスキマ時間で視聴できておすすめです。空いている時間を有効活用して、忙しい就活期間でも効率的に試験対策を進めてください。
②苦手分野を明確にして重点的に繰り返し解く
SPIと一般常識の試験対策では、すべての分野を均等に勉強するよりも、自身の苦手分野を明確にして重点的に学習しましょう。限られた学習時間を効率的に使うためには、得意分野よりも苦手分野の克服に時間を使うことで、より大きな点数を取ることが期待できるからです。
最初に問題集を解き終わった段階で、自身の苦手分野や難しいと感じる問題が見えてくるはずです。そのなかで苦手な問題に付箋を貼って復習し、問題の解き方やパターンを身に付けられるまで何度も繰り返し問題を解きましょう。
その後は、解答のポイントや公式を復習した状態で解くため、最初は苦手に感じていた問題が解きやすくなっているはずです。ここでも解けなかった問題を復習し、知識を深めてください。
このように苦手分野を明確にし繰り返し解くことで、解答パターンも身に付き、問題を正確、かつ素早く解答できるようになるので試してみましょう。
基礎的な知識を測るという目的で作成されている試験なので、2週、3週と繰り返していけば、決して理解できないものではありません。だからこそ、早い段階から勉強を始め、まずは自分の苦手分野を把握することが重要です。
③どちらかに偏らずバランスよく勉強する
SPIと一般常識の対策は、どちらか一方に偏ることなく、バランスよく勉強しておきましょう。企業によって、どちらの試験が実施されるかわからない場合があるためです。
また、複数の企業を受験する予定の場合、受ける企業がすべて同じ試験とは限りません。ほかにも、志望企業をまだ決めきれていない段階では、今後どちらの試験に出会うことになるかわからないため、両方の対策をしておく必要があるのです。
仮に、SPIの勉強にばかり時間を費やしてしまい一般常識の対策を怠ると、一般常識の試験を実施している企業の選考を通過できない可能性があります。
将来の選択肢を広げ、どの企業の試験にも対応できるようにするためには、SPIと一般常識の両方をバランスよく勉強しておいてください。
対策に役立てよう! SPI・一般常識に関するQ&Aを紹介
これまでSPIと一般常識の試験の対策法や勉強を紹介しましたが、試験に臨むとなるとまだ不安や疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。
内定を獲得するために通過必須な試験だからこそ、不明点を解消し、試験に挑みたいと考えている人もいるかもしれません。
そこで、PORTキャリアに寄せられた悩みからSPIと一般常識の試験に関する4つのQ&Aを紹介します。キャリアコンサルタントの具体的なアドバイスを参考にして、これまでの内容をより深く理解し、自信を持って試験に挑めるようにしていきましょう。
SPIと一般常識は繰り返しの練習が鍵! 念入りな対策が合格につながる
SPIと一般常識の試験は、問題を繰り返し解き練習を重ねることが、選考突破への近道となります。
出題レベルは中高生レベルと決して難易度は高くありませんが、各分野の問題を繰り返しといておかなければ、苦手分野の対策ができず選考落ちしてしまう可能性があるのです。
苦手分野を克服するだけでなく出題形式に慣れておき、時間配分も考えながら繰り返し練習しておきましょう。実際の試験をイメージして問題を解くことで、本番でも実力が発揮しやすくなります。このような対策をして、SPIや一般常識を突破し、内定獲得を目指しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るSPIと一般常識は、それぞれの目的や出題範囲が異なる
SPIはリクルートマネジメントソリューションズが開発した適性検査で、言語・非言語の能力検査と性格検査で構成され、論理的思考力や数的処理能力、職務適性を測るものです。
一方、一般常識試験は企業が独自に作成し、国語・数学・社会・英語・時事問題など幅広い知識が問われます。
SPIは出題傾向が決まっているため、問題集を繰り返し解いてパターンを覚えることが効果的です。特に非言語分野は時間制限が厳しく、素早く解答できるよう練習が必要です。また、テストセンターやWebテスト形式があるため、パソコンでの解答に慣れておきましょう。
一般常識試験は範囲が広いため、計画的に進めることが大切です。新聞やニュースを日常的にチェックし、特に志望業界に関連するトピックに注目しましょう。中学・高校レベルの基礎学力が問われることも多いため、漢字や計算問題の復習も有効です。
効率的な対策が選考突破のカギとなる
どちらも努力が結果に直結しやすいため、闇雲に勉強するのではなく、それぞれの特性を理解し、効率的に対策を進めることが成功の鍵です。焦らず少しずつ準備を進め、自信を持って本番に挑めるようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/西雄一教育研究所代表
Yuichi Nishi〇大学では就活に関するスキルを身に付けられる実践中心の授業を展開。また、講師として企業で新人や中堅社員に向けてコミュニケーション研修、キャリアコンサルティングをおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Kazuhiro Yamaji〇会社員として長年勤務した後キャリアコンサルタントとして開業。企業の採用・高校生向けセミナー講師・転職支援・リスキリング補助など多岐にわたる分野でキャリア支援にたずさわる
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