面接の自己PRの伝え方! 構成・例文20選つき

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役

    Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/HR&Sパートナーズ代表

    Chinatsu Iwasaki〇大学理系学部卒業、大手インフラ企業の人事として勤務。開業後、企業の採用コンサルティングや就職支援などをおこなう。現場感と対話を大切にしている

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 独自性のあるエピソードの自己PRが印象に残りやすい
  • 独自性を持たせるエピソードは6ステップで作成できる
  • エピソード・強み別で自己PR例文12選を紹介
  • この記事を読んでいる人に
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学生の魅力を見極める面接の場では、自己PRは重要なアピールチャンス。だからこそ「どんなことをアピールすれば良いのかな」「企業に評価される自己PRってなんだろう」と、自分の魅力を最大限にアピールしたいものの、効果的な方法がわからず苦戦する人は多くいます。

自己PRは、自分が企業で活躍できることをアピールするもの。必要な要素を盛り込んで企業とのマッチ度を伝えられれば、「自社で活躍してくれそう」「一緒に働きたい」など、さまざまな好印象を持ってもらうことができます。

この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、鈴木さん、岩﨑さんのアドバイスを交えながら、魅力的な自己PRの作り方・伝え方について解説していきます。面接を控えている人は、参考にしてみてくださいね。

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目次

面接の自己PRは3ステップで伝えることができる

面接官は連日多くの学生の自己PRを聞くことになります。ただ強みをアピールするだけでは、他の就活生と差別化できず面接官の印象に残りません。他の学生もアピールする中で面接突破レベルの自己PRとするためには、他の学生にはない独自性が必要です。

記事では、企業が自己PRを求める目的を理解したうえで、自己PRに独自性を持たせる方法を解説。具体的には、独自性につながるエピソードの見つけ方や6つのステップに分けた自己PRの構成を説明していきます。

解説する方法でエピソードを見つけると、独自性の強いインパクトある自己PRを作成できるだけでなく、面接官の深掘りにも対応できるようになるので、ぜひ実践してみてくださいね。

また強みやエピソード別で実際の自己PRの例文12選についても紹介しているので、自分に当てはまるものを参考にしてくださいね。

自己PRに限らず、就活の面接全般対策したい人はこちらの記事を参考にしてください。押さえるべきポイントを解説しています。

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 ツールで作成した自己PR例文 
 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

基本を押さえよう! 企業が自己PRを聞く目的

何を伝えるべきかを明確にするために、まずは企業が自己PRを求める目的を把握しましょう。自己PRの目的は、大きく分けて以下の2点です。

自己PRの目的

  • 人柄や価値観を知りたい
  • 企業で活躍できる人材なのか知りたい

企業が採用基準で最も重視しているのは就活生の人柄といわれています。人柄を知ることで、「一緒に働きたい」と思えるかどうか評価しようとしているのです。そのため企業は、ありきたりな自己PRではなく、その人の人柄や価値観が伝わるような独自性のある内容を聞きたいと考えています。

岩﨑 千夏

プロフィール

入社後はできるだけ離職を防ぎ、活躍する人材に成長してもらいたいと思っています。そのため、就活生の価値観が企業のビジョンとマッチしているかについても、自己PRを通して確認されると考えましょう。

また、企業が展開している事業や注力している分野で強みを活かせるのか、仕事内容で適性を発揮するか、企業理念と価値観がマッチしているかなど、自己PRを通して企業で活躍できる人材なのかを知ろうとしています。

マッチ度が低ければ事業に貢献しにくいだけでなく、早期離職につながります。学生にとっても企業にとってもミスマッチは避けたいものです。すなわち、企業の求める人物像と就活生のアピールポイントがマッチしているかどうか、それが企業での活躍につながるかという視点で自己PRを聞いています

自己PRでは単に自分の長所を挙げれば良いのではなく「自分を採用するメリット」「企業で活躍するイメージ」を伝える必要があると理解したうえで内容を考えましょう。

上原 正光

プロフィール

活躍できる人材かどうかとは、具体的には「組織に新たな風を吹き込んでくれる人なのか」「会社の将来を託していいか」、「コストを投資するに値する人材か」といった視点で就活生を見ています。

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30秒の自己PRで伝えるべき内容や具体的な作成方法を解説します。企業側が求める要素を盛り込んで、選考突破を目指せる自己PRを作成しましょう。また、強みごとに30秒の自己PRの例文を紹介。キャリアコンサルタントのアドバイスも掲載しています。

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面接の自己PRの伝え方3ステップ!

面接の自己PRの答え方3ステップ

ここからは、自己PRを伝える目的を踏まえて、自己PRには具体的に何を盛り込むべきか解説していきます。

目的に沿った内容を過不足なく盛り込むことで、自分の魅力を最大限アピールし、企業での活躍イメージを面接官に持たせることができますよ。 

面接官に伝わりやすい順番に沿って解説していきますので、自分が話している様子をイメージしながら読んでみてくださいね。

ESの自己PR対策をしたい学生は以下の記事を参考にしてくださいね。採用担当が見ているポイントも解説しています。

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①自分の強み

まずは、自分にどんな強みがあるのか一言で説明しましょう。

自己PRで最も聞きたいのは、就活生自身にどのような強みがあるかです。それを最初に伝えることで、面接官は話の全体像を掴みやすくなります。

また、端的に言い切るようにしましょう。最初が長くなると、何を言いたいのかわかりにくく、理解に時間がかかりますよ。

自己PRで言いたい内容は決まっても書き出しがわからない人もいると思います。自己PRの書き出しで悩んでいる学生は以下の記事を参考にしてください。

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鈴木 洵市

プロフィール

よりインパクトを残すには、「私は〇〇な人物です。なぜなら……」と強みを言い切るようにしましょう。そして断定した後の間を持たせることが大切です。この間で面接官は、次に就活生が何を言うか想像するでしょう。

面接官にイメージを持たせてから展開すると、強いインパクトを残すことができますよ。

そもそも自分の強みがわからない人は、こちらの記事を参考に考えてみましょう。強みを見つける方法を解説しています。

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自己PRでアピールする強みを決めるときは、長所についてもセットで考えるのがおすすめです。こちらの記事を参考にしてください。

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 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

②根拠となるエピソード

次に、強みの根拠を示すエピソードを説明しましょう。

強みだけを伝えても、本当にその強みがあるのか、どの程度の強みなのか、面接官は把握することができません。そのため、強みをどのように発揮したのか、エピソードを説明することが大切です。

エピソードは、「どのように考え」「どう行動し」「どう成果を出したのか」などを盛り込むと、人柄や価値観が伝わる、独自性のあるものになりますよ。具体的な要素は後ほど説明します。

次の記事では、持続力を強みとした自己PRの作成方法を例文とともに解説しています。持続力や継続力をアピールしたい人はぜひ読んでみてくださいね。

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③入社後どう活躍できるのか

企業が自己PRを聞く目的の1つとして、「企業で活躍できる人材なのかを知る」ことがあります。

企業の特徴をしっかりと捉え、自分の強みと論理的に結びつけることが大切です。

求める人物像、企業理念、展開している事業、ビジネスモデル、社風、仕事内容などを調べて、企業の特徴を掴み、それが自分の強みとどう結びつけられるのか考えてみましょう

以上の3つの要素を盛り込んだ自己PRを以下の動画で実践しています。イメージをつかんで作成に取り掛かりましょう。

アドバイザーのリアル・アドバイス!自分の中で納得している内容で自己PRすることが大切

自己PRに盛り込む要素で就活生がやりがちな失敗として、冒頭の自分の強みについて、他人からの評価を自己評価に落とし込めていないことが挙げられます。

たとえば、「自分は他人から見ると、〇〇な人物です」「他人からは〇〇な人物と言われます」という伝え方をしており、あくまで他者の意見を自己PRとしてしまっているケースです。

自己分析に納得感がなければ本番で表現できない

このケースに陥っている就活生は、自分の評価を周囲から情報収集して、そして自分自身を「〇〇という人間だろう」と結論づけるところで止まってしまっています。

そうではなく、そこから主体的に認知して自分の言葉でアピールすることが大切です。つまり、「〇〇な人間と言われます」から話し始めるのではなく、「自分は〇〇な人間です」と納得感と自信を持って伝えることが大切なのです。

面接は誰もが緊張するので、自己分析がきちんと腹落ちできていないままアピールするとうまく表現できないでしょう。まずは、「私には〇〇の強みがあります」と言い切れるように、他者の評価も自分の中に落とし込みましょう。

自己PRの長さは、基本的に1分程度にまとめることがベストです。1分でまとめる方法はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。

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例文12選|1分の自己PRで魅力を伝え切る必勝法

自己PRの目安は1分間です。わかりやすく、惹きつけられる自己PRの作成方法を、キャリアコンサルタントとともに例文付きで紹介します。また練習方法についても解説するので、魅力的な1分間の自己PRを話せるようにマスターしてください。

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例文12選|1分の自己PRで魅力を伝え切る必勝法

ここまで自己PRに盛り込むべき内容を解説しましたが面接ではガクチカを聞かれることもあります。ガクチカと自己PRが被ってしまい悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。

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ガクチカと自己PRの違いは? 例文付きで相違点をわかりやすく解説

ガクチカと自己PRの違いは大きく2つに分かれます。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒にガクチカと自己PRの違いを丁寧に解説したあと、違いに沿って回答する方法やより差別化するポイントを紹介しています。ガクチカと自己PRの違いが比較できる例文も参考に、違いを理解していきましょう。

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自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう

ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?

簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。

作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。

差別化するならエピソードの見つけ方と深掘りが鍵

多数の応募者の中で合格を勝ち取るには、他の学生よりも魅力を感じてもらうことが不可欠。自己PRの場合も、ただありきたりな内容では「採用したい」と思ってもらえないですよね。

とはいえ連日学生の自己PRを聞く面接官にとって、学生の話す強みはリーダーシップや協調性などどれも似たようなものでしょう。だからこそ差別化できる「エピソード」が強みそのものよりも重要なのです。

「どんな強みを伝えるか」よりも、「どんなエピソードを通じて強みを伝えるか」ということを重点的に考えましょう。エピソードを通じてあなたの人柄や魅力を伝えることで、他の学生にはないアピールになりますよ

エピソードの見つけ方

自己PRに活かせる強みとエピソードの見つけ方

自己PRでは「強みを発揮したエピソード」でどれほど独自性を発揮し、人柄が伝えられるかが大切です。

しかし、どうしたら独自性のあるエピソードを見つけられるのか、エピソードの探し方がわからない人は多いでしょう。また、そもそも自分の強みとは何なのか分析できていない人もたくさんいると思います。

ここでは、多様な視点からエピソードを探す方法と、そこからどのように強みを見つけるのか解説します。その中から企業の特徴に合った強みを選ぶことで、説得力のある自己PRにつながりますよ。

①幼少期から遡った自分史を作る

自分史のフォーマット

自分史

過去から現在に至るまでの自分の経験を文章化したもの。時系列に沿って考えたことや行動を書く。

まずは、これまでの人生を振り返る自分史を作ってみましょう。

自分史を使って時系列に沿って考えると経験を思い出しやすく、また傾向や変化を掴むことができますよ。自分の強みやエピソードを見つけるには、覚えている範囲でできるだけ幼いころから出来事を書いていきましょう。

自分史を作成する例

  • 5歳の時ー野球選手に憧れて野球を始めた
  • 中学1年生の時ー技術を高めたくなり専門的なクラブチームに所属した
  • 高校2年生の時ープロになるのは難しいと感じ将来の可能性を広げるため受験勉強に力を入れ始めた

書き出したものの中から、以下に印をつけましょう。

印をつける経験

  • 得意であり他人よりもできていた経験
  • 自分なりに努力をした経験
  • 他人から褒められた経験
  • 成果を上げた経験

上記の経験が強みを発揮した経験、すなわち自己PRで使えるエピソードとなります。そしてエピソードの中で、どのような力を発揮したのか考えることで、強みを見つけることができますよ。

エピソードから強みを見つける例

  • 文化祭でクラスをまとめる役職につき、魅力的なアイディアを出したりクラスメイトのモチベーションを上げることに長け、最終的にそのクラスが表彰された
    →周囲を納得させる発想力リーダーシップがある
  • 初心者から始めた吹奏楽サークルで、最初は楽譜も読めず肩身が狭かったが、サークル以外の時間で毎朝1時間の練習を重ねたことで実力をつけ、最終的にメンバーを率いるコンサートマスターになった
    →逆境に負けない継続力がある

得意分野をアピールする方法はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。

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自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!

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②モチベーショングラフを作成する

モチベーショングラフ

モチベーショングラフ

これまでの人生の出来事についてのモチベーションの高低をグラフにしたもの。

強みとエピソードを発見する方法として、モチベーショングラフを活用するものがあります。

モチベーション高く取り組んだ出来事は実力を最大限に発揮できる傾向にあることから、強みやエピソードを発見できる可能性が高いですよ

まずは上のイラストの通りグラフを作成します。次に、波の位置が高い経験をピックアップしましょう。具体的には、以下のような経験が考えられますよ。

モチベーション高くおこなった経験の例

  • 高揚感を感じながら取り組んだこと
  • 義務の有無にかかわらず積極的に励んだこと
  • 他人が苦に感じやすいことも大きな辛さを感じずに乗り越えたこと
  • きつい環境で成果を出したこと
  • 努力を長期間継続できたこと

上記に挙げた経験が、自己PRで使えるエピソードとなります。そこから、どのような強みがあると言えるのか探すと良いですよ。

③友人・家族に聞いてみる

自分では無意識に発揮していた強みこそ本当の強みである可能性がありますが、そのような強みは自分では見つけにくいです

そこで、気づいていない、もしくは忘れてしまった強みとエピソードを見つけるために、友人や家族に聞いてみるのも1つの手段となりますよ。

「私の強みは何だと思う?」「どんなことからそう思った?」などと聞いてみると、強みと同時にエピソードを見つけることができます。複数人に聞いてみて、企業でアピールすべきものを選ぶと良いでしょう。

④学校の成績表を見てみる

学校の先生は生徒が集団の中でどのように振る舞うか、一人ひとりに気を配って見ています。集団の中で発揮する強みやエピソードを見つけられることから、学校の先生のコメントを参考にするのも有効なのです

「クラスのムードメーカーとしていつも雰囲気を作ってくれていることに感心していました」「おとなしい性格ながら、修学旅行の時はリーダーシップを発揮しグループを引っ張ってくれました」など、自分の強みと、強みを発揮したエピソードを探してみてくださいね。

ただし面接の自己PRにおいては、大学時代のエピソードを伝えるべきなので、成績表は大学以降に同じようなエピソードを経験しているか探すヒントにしましょう。面接でその他のエピソードなど深掘りされた際は成績表のエピソードを伝えられると良いですね。

アドバイザーからワンポイントアドバイス自己PRのエピソードは周囲に聞くことが効果的

エピソードの見つけ方として、まずは自分1人で学生生活を振り返り、そのあとで周囲の人にもインタビューしてみるのがおすすめです。

周囲に聞くことで、自分では弱みと思っていたことなど、自身で見つけられなかった強みに気付ける可能性がありますよ。

他者の視点から初めて強みに気づくこともある

たとえば、「リーダーのような目立った活動をしてこなかったから取り立てて強みがない」と思ってしまうケースがあります。

しかし周囲から見れば「リーダーを支えて的確なアドバイスができる」といった強みを認識されているかもしれません。

自分にとって当たり前だと感じていることも、客観的に見れば強みである可能性があるため、他者の意見はぜひ取り入れてみてくださいね。

ここまでの内容を実践しても自己PRできる題材が見つからないという人は、こちらの記事を参考にしましょう。自己PRの見つけ方について、さらに詳しく解説しています。

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エピソードの深掘り項目

エピソードの深掘り項目

  • なぜその行動をしたのか
  • どんな行動をしたのか
  • どんな課題や困難があったか
  • 課題に対しどのように考え取り組んだか
  • どんな成果を挙げたか
  • 何を学んだか

ここからは実際に、自分の魅力が伝わるエピソードの組み立て方について解説していきます。

せっかく良いエピソードを見つけられたのであれば、そこから魅力的な人柄を十分に伝えられないともったいないですよね。

面接官を惹きつけられるかは、内容はもちろん、伝える順番も大切なのです。ここでは伝えるべき順番に沿って、含める内容を紹介するので、参考にしてくださいね。

①なぜその行動をしたのか

行動を起こす前の考え方を伝えることで、どんなことに興味を持つのか、何に課題を感じるのか、どんな価値観があるのか人柄をアピールすることができます

次の「何をしたのか」という部分を補強するために、その後の行動を決めるに至るまでの考え方を伝えましょう。

ただしエピソードの他の部分が長くなりそうな場合は、ここは必ず伝えなければならない情報ではないため、削ってしまっても問題ありません。

行動を起こすきっかけを伝える例

  • 子どもの温かい環境作りに関心があり
  • 幼少期からシェイクスピアに親しみがあり

②どんな行動をしたのか

次に、どんな環境でどんな活動をしたのか簡潔に伝えましょう。具体的にその場面がイメージできると面接官も理解しやすくなります。

その場面を想像してもらうためには、まずはエピソードを伝える土台となる、「どんな環境でどんな行動をしていたのか」を具体的に伝えることが大切です。固有名詞を用いて説明すると、よりイメージを持ってもらいやすくなりますよ。

ただ、最も伝えたい内容ではないため、長くなりすぎないよう簡潔にまとめましょう。

行動を伝える例

  • 子ども食堂でボランティア活動をしました
  • 中世文学ゼミでシェイクスピアを研究しました

③どんな課題や困難があったか

仕事では課題を解決して価値を提供するケースが多いため、強みをアピールする際も課題を乗り越えたエピソードであると効果的です

強みを発揮する対象となった課題や困難を述べるようにしましょう。

課題や困難を伝える例

  • 子どもたちにとって温かい場所を作るうえで、コミュニケーションができる環境が少ないことに課題を感じた
  • プレゼン大会で優勝するにあたり、ゼミのメンバー間でモチベーションの差があることが問題だと思った

岩﨑 千夏

プロフィール

力を入れた活動に、大きな困難や課題がないという人もいるかもしれませんね。そのような人は、一度周囲の基準と照らし合わせてみると良いですよ。

長く続けてきたからこそ、他の人よりも基準が高い可能性があるので、周囲の人にも困難だった課題を聞いてみることをおすすめします。

④課題に対しどのように考え取り組んだか

目的を達成するために障壁となった課題に対し、どのような強みを発揮してどう乗り越えたか伝えましょう。

自分なりの強みをどう活かすのか、人柄が表れる場面であり、ここがエピソードの中で最も伝えたい内容となります。どのように考えどう強みを活かしたか話すようにしましょう。

課題への取り組み方を伝える例

  • コミュニケーションを自然におこなえる仕組み作りが必要だと感じ、積極性を活かして、子どもたちに話しかけるシフト表を作成し誰もが親交を深められる制度を作った
  • ゼミメンバーの価値観の違いからモチベーションが異なるのは当然と感じ、相手の立場に立ったコミュニケーション力を活かして信頼関係を築いた

アドバイザーコメント

「自分だけがすごい」という内容に聞こえないよう注意

課題に対する取り組み方を伝える際の失敗例として、自分の成果を強くアピールしたいがために、自分1人で考えて全てをやり遂げたように説明してしまうというものがあります。

チームの中で問題が生じ、それを解決したのであれば、多くの人がかかわっているはずです。そこで「自分1人で」を強調すると、協調性がない、コミュニケーション力不足などといった評価をされてしまう可能性があります。

チームの一員として問題を解決したエピソードを伝えよう

そのため、「問題をチームでどのように解決していったのか」「その過程で自分がどう考えどのような役割を果たしたのか」を説明すると、そのようなマイナス評価を避けることができ、またリーダーシップやコミュニケーション力なども示すことができます。

⑤どんな成果を挙げたか

困難や課題に対して、どのように成果を上げられたかまで伝えましょう。企業は売り上げに貢献できる、成果を残せる人材を求めています

実際に強みによってどれほどの成果を出せたのか、初対面の面接官でもイメージできるように客観的に伝えましょう。具体的な数字を用いて話すと効果的です。

数字で表すことが難しい場合は、「『心の居場所になった』と感謝の言葉をもらった」など、周囲からの反応を説明することでも問題ありませんよ。

成果を伝える例

  • 毎日来てくれる子どもたちの数が5名から50名になった
  • 参加していた50のグループの中で1位を獲得した

⑥何を学んだか

最後に、この取り組みから何を学んだかまとめましょう。

入社後は自分のやってきた仕事を都度振り返り、次に活かすことが求められます。そのため、何を学んだか伝えることで、活動を通して何を学び、どんなことに活かせるかを考える力をアピールすることができますよ。

何を学んだかについてはメインとなる情報ではないため、短く端的にまとめるようにしましょう。また、長くなりそうな場合は省略しても問題ありません。

学んだことを伝える例

  • より良い環境を作るには積極性が大切だと学んだ
  • コミュニケーションにより結束感を強められるのだと学んだ

就活・転職で使える! 自己PRの例文20選

自己PRで盛り込むべき内容や構成についてイメージできたら、実際にどのように組み立てれば良いのか例文を見てみましょう。

ここでは、学生生活で強みを発揮したシーンと強み別に例文を紹介していきます。自分に近い経験や強みがないか探してみてくださいね。

活動別自己PR例文5選

まずは、学生時代の活動別の自己PR例文です。自分が特に力を入れた活動の例文を探し、参考にしてみてください。

①学業

学業の自己PR例文

私の強みは、多面的な視点から物事を考えられる視野の広さです。

大学では経済学部に所属し、おもにマクロ経済の理論を学んでいました。あるレポート課題で、少子高齢化と地域経済の関連性を扱ったことがあります。

当初は、労働人口の減少が経済成長を鈍化させるという一般的な構造で進めていましたが、内容が単調で浅いと感じ、視野を広げて考え直すことにしました。

まず、人口の変化が与える影響を医療・福祉や住宅需要、交通インフラ、教育など複数の社会制度に分解し、それぞれの分野で経済的インパクトを調査・分析しました。

その過程で、たとえば高齢者の移動手段の変化が地域商店街の売り上げに直結するなど、一見関連性が薄く見える因果も把握できるようになり、レポートの説得力が格段に上がったと感じます。

レポート作成を通して、一つの問題を多角的にとらえる視点が、より実態に即した考察や提案につながることを学びました。

貴社への入社後も、一つの課題に対してあらゆる要素や関係者に目を向けながら、俯瞰的かつ具体的に物事を考えられる人間として貢献していきたいです。

平野 裕一

プロフィール

「視野の広さ」という強みが、実際のレポート課題を通じて表現されており、説得力があります。課題への問題意識、分析の深化、成果への気づきが明確で、主体性と論理性が伝わってきます。

結論として、企業での実践的貢献にもつなげており、志望動機としての完成度も高いと考えられます。

②アルバイト

アルバイトの自己PR例文

私の強みは人に寄り添って課題を解決する力です。

学生時代、利用者が100名いる介護施設のボランティアに参加しておりましたが、利用者アンケートの満足度は平均60%と低く課題に感じました。

そこで、どのようなことに不満を感じているのか把握するためには、一人ひとりに寄り添うことが大切だと感じ、毎日1人と1回は雑談をすることを意識しました。

その結果、施設の不便さを感じているところや職員に対する不満などを正直に話してもらう関係性を構築でき、職員に連携することで課題を解決していきました。最終的に、利用者アンケートの満足度は90%を獲得することができました。

このような人に寄り添い課題を解決する力は、顧客の課題に寄り添う力を強みとされている御社で発揮できるのではないかと考えています。

鈴木 洵市

プロフィール

上の例文の良い点は、課題を明確化し、課題について自らが中心になって取り組むことができる人物であることを伝えられている点です。ただ、単語の使い方には注意が必要です。「雑談」→「声がけ」にするだけで、印象が良くなりますよ。

③サークル活動

サークル活動の自己PR例文


私の強みは、最後までやり遂げる責任感だと感じています。

大学では演劇サークルに所属し、年2回の公演に向けた制作活動に力を注いできました。なかでも2年時の秋公演では、急遽制作リーダーが抜ける事態となり、私が代わりを務めることになりました。

残された準備期間は1ヶ月で、その間に台本印刷や備品購入、稽古スケジュールの管理など、進行の遅れを取り戻すために全体を見直す必要がありました。
私はまず、タスクを細分化してメンバーに割り振り、遅れが出やすい部分には自分も入り込むことで、全体の進行をコントロールしました。

毎日の進捗をアプリで共有しながら、必要に応じて予定の変更や役割の調整もおこない、最終的には予定どおりのスケジュールで公演に間に合い、メンバー全員が満足のいく仕上がりとなり、強い達成感を得たことを覚えています。

一度引き受けたからには全力で取り組み、途中で投げ出さないという姿勢は、仕事においても大切だと思います。貴社への入社後も、自分の役割に責任をもって、組織やメンバーの信頼を得られる人材を目指したいです。

野村 芳克

プロフィール

責任感や行動力が具体的なエピソードを通じて伝わり、実践的な強みとして高く評価できます。課題に対する分析力や周囲を巻き込む工夫も伝わっており好印象です。

さらにその経験から得た学びや成長の視点に触れることで、今後の活躍がより具体的にイメージできる内容になります。

④留学

留学の自己PR例文

私の強みは、異なる文化や価値観を柔軟に受け入れて、関係を築く適応力です。

大学2年次に半年間、アメリカ西海岸の大学に留学した際、現地学生のグループワークに取り組む機会がありました。初めは言葉の壁だけでなく、議論のスタイルや時間感覚などの違いに戸惑い、意見をうまく伝えられないこともありました。

それでも意見を交わせないまま終わってしまうのはもったいないと感じて、相手の考え方をよく観察し、自分の話し方や行動を変えるよう意識しました。
たとえば直接的な表現を使うのではなく、相手に「どう思いますか?」と尋ねる形に変えたり、自分の意見だけでなくメンバーの意見をつなぐようなファシリテーションの役に立候補したりなどです。

そのような工夫を続けた結果、次第にメンバーとの信頼関係が生まれ、最終発表では全員が積極的に発言できるチームとなりました。現地の教授から「チーム全体の雰囲気を変えた存在」と評価していただけたことは、私の中でも大きな達成感となりました。

貴社への入社後も、立場や文化の異なる人と協働する場面が多いと想像します。留学の経験を活かして、相手を尊重しながら柔軟に対応し、信頼関係を築いていける人材として貴社に貢献したいです。

村谷 洋子

プロフィール

冒頭の強みは「関係構築力です」と言い切った方が印象的ですね。長い説明よりもシンプルな結論の方がインパクトがあります。留学エピソードは説得力がありますが、「入社後にどんな場面でその力を発揮したいか」をもう少し具体的に語れると良くなりますよ!

⑤インターン

インターンの自己PR例文

私の強みは、自ら動き課題を見つけて行動に移せる主体性です。

大学3年次では、出版社のインターンに参加し、社員の業務サポートとして、自社メディアで公開されている記事の校正や資料整理などを担当しました。

業務を進めるうちに、過去記事のなかにリンク切れや記載ミスが多く残っていることに気づき、読者の信頼性に影響するのではと懸念を抱きました。

そこで私は業務指示を待つのではなく、先輩インターン生と協力して過去記事の簡易チェック体制を構築し、修正候補をリスト化して提出しました。

当初はそこまでやらなくても良いといわれる場面もありましたが、試験的に数本対応したところ、編集部内で「手が回っていないところに目を向けてくれて助かる」と評価をいただき、仕事のやりがいを感じたことを覚えています。

最終的に100本近くのチェックを任されるようになり、この経験から与えられた枠のなかにとどまらず、周囲や読者の視点に立って主体的に動くことの価値を学びました。

貴社においても、自分の担当業務に責任を持つだけでなく、周囲にある小さな違和感や改善余地にも目を向けて、組織全体にとってより良い結果につなげられるような人材を目指します。

平野 裕一

プロフィール

完成度の高いエピソードです。主体的に課題を発見し、周囲を巻き込みながら改善提案を実行に移す行動力が明確に伝わります。

また、「やりがいの実感」や「読者視点」など、仕事への意識の高さも評価できます。貴社での再現性も感じられる優れた自己PRです。

強み別自己PR例文5選

すでにアピールしたい強みが何となく決まっている人もいると思います。ここからは、強み別の自己PR例文を紹介するので、自分に合う強みがあれば参考にしてください。

①リーダーシップ

リーダーシップの自己PR例文

私は大学のラクロス部で、練習メニューを考えるリーダーとしてリーダーシップを発揮しました。

私には、数年間全国大会に出場できていない現状を変えたいという思いがありましたが、私は補欠選手であるため、実力でチームを引っ張ることは難しいと考えました。

そこで、毎日練習動画を見ている経験から、部員それぞれの個人練習を考えるリーダーとして貢献することとしました。

最初は私に反発していたメンバーもいましたが、提案を押し付けるのではなく、各メンバーと話し合ったうえで、それぞれの価値観を尊重した練習内容としたため、受け入れてもらうことができました。その結果、全国大会出場に導くことができました。

御社では入社当初からリーダーとしてプロジェクトを環境があり、経験や実力ない状態からでもリーダーシップを発揮する力を活かせるのではないかと考えています。

上原 正光

プロフィール

上記の例文は、問題の捉え方や解決方法がよく示されていますね。反発していたメンバーが、どのように話し合うことで受け入れてもらうに至ったのか、自分の果たした役割は何であったのか具体的に説明できるとなお良いでしょう。

②協調性

協調性の自己PR例文

私は対立する価値観を尊重する協調性があります。

幹事長を務めていたテニスサークルでは、練習の参加率が高い人と低い人に極端にわかれている点を課題に感じていました。そこで参加率が低い原因を知るために、参加率が低い人とも個人的に連絡をしたり飲みに行ったりして信頼関係を作りました。また同じく参加率が高いメンバーからも、現状に対する意見を聞きました。

その結果、参加率が高い人と低い人それぞれの「責任感を持ってほしい」「優先すべきことが他にある」との本音を知りました。そこで、どちらの意見も尊重できるよう、隔週1回の参加と、参加しない時は連絡することを義務付け、「責任を果たし個人の優先順位も尊重できる制度」を確立しました。

その結果、参加率を問わずチーム全体の関係性が良好となり、私の学年は最後までサークルを辞めた人を出さず終えることができました。

OB・OG訪問で、最も活躍している人材は、協調性がある人と伺いましたが、対立する意見を尊重しつつ折り合いをつける協調性を活かせるのではないかと考えています。

上原 正光

プロフィール

上記の例文は、問題を把握し解決に結びつける過程がよく書かれています。解決策を立案し、メンバーとどのような対話をして賛同を得るに至ったのか、その過程も具体的に示せるとさらに良くなります。

協調性はどの企業でも活かせる強みですが、アピールの仕方を誤ると「受け身」「優柔不断」と受け取られることも。こちらの記事を参考にして、効果的にアピールする方法を習得してください。

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③計画力

計画力の自己PR例文

私の強みは計画力です。

大学の吹奏楽部でクラリネットのパートリーダーを担当していました。冬の定期演奏会まで1年かけて練習する必要がありますが、長期間の練習から毎年モチベーションが低下する部員が多いことに課題を感じていました。

そこで、部員ごとの課題を毎日エクセルで管理し、それをもとに計画的に課題を解決できる練習方法を策定しました。

その結果、メンバー全員が常に緊張感を持って取り組めることとなり、観客からも「良い演奏会だった」と言ってもらえることとなりました。

御社は長期的なビジョンとして解決困難な社会課題に向き合うことを上げられており、長期的に計画を立てて目標を達成できる力で貢献できるのではないかと考えています。

鈴木 洵市

プロフィール

上記の例文の良いところは、結論から内容が構成されている点です。企業の特徴を踏まえて構成しているので説得力があります。

さらに良くするためには、仲間からの評価も加え「部員からのフィードバックももらってチームワークもよくなった」といった他者からの評価を挙げると良いですよ。

計画性の自己PR方法はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。企業から評価されるコツをまとめています。

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④自己管理能力

自己管理能力の自己PR例文

私は目標達成に向けた自己管理能力に自信があります。

好奇心旺盛な性格で、音楽経験はありませんでしたが大学から三味線サークルに挑戦しました。やるからには結果を残したいと思い、三味線コンクールでの入賞を目指し、毎日自主練を欠かしませんでした。

練習を進めるにあたって、経験者との差を埋めるためには基礎の習得が不可欠と感じ、毎日朝6時から2時間基礎練習にあて、サークルの時間以外にはコンクール曲の練習に励みました。

結果的に50位中14位となり、3位までの入賞は果たせませんでしたが、目標達成のために自ら考え努力できる自己管理能力を身に付けました。

御社の仕事内容として、1人でコツコツとおこなう業務が多いと伺っており、目標達成のために自分を律する自己管理能力を発揮できるのではないかと思っています。

岩﨑 千夏

プロフィール

上記の例文は入社後に求められるであろう能力と、自分の特性を結び付けられていますね。文章構成がやや冗長に感じるところがあるので、結論をわかりやすく述べるとさらに良くなります。

責任感は大切な要素ですがマイナスな印象になってしまう場合があります。責任感を自己PRでアピールしたい学生は以下の記事を参考にしてください。

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⑤行動力

行動力の自己PR例文

私の強みは行動力です。

IT業界の長期インターンに参加し、営業として働いた際に行動力を発揮しました。

通信契約の営業を担当していましたが、最初の1ヶ月はインターン生の中で最下位の成績で危機感を抱いていました。そこで営業成績が低い原因を突き詰めたところ、完璧主義かつ慎重なあまり行動力に移せていなかったと気づきました。

そこで、「訪問しただけで合格」「10秒説明できたら万々歳」と、ハードルを低めに自分のルールを設定したところ、行動に移す意欲が増し、訪問件数が増えたことで結果的にインターン生20人の中で1位を飾ることができました。

御社は営業力を強みにされておりますが、その中でも行動力を発揮し活躍できるのではないかと考えています。

上原 正光

プロフィール

上記の例文は改善の過程がよく示されていますね。完璧主義であることに気づけた経緯と、解決策を考えるまでの過程を具体的に説明すると、よりリアルに理解してもらえると思います。

時間別自己PR例文5選

時間別自己PR例文5選

「1分で自己PRしてください」と企業側から指定されるケースも多くあります。用意しておかないと、とっさの要約やふくらましができず、中途半端な自己PRになってしまいます。

ここからは、時間別の自己PR例文を紹介するので、参考にしてどんな時間でも答えられるようにしておきましょう。

①20秒

20秒の自己PR例文

私の強みは、想定外の状況にも冷静に対応できる力です。ゼミ発表中に予定していたスライドが表示されないトラブルが起きた際、内容を即座に口頭で要約し直し、質疑応答まで無事対応しました。

不測の事態でも慌てずに本質を見極める力を、貴社での業務でも活かしたいです。

野村 芳克

プロフィール

スライドが使えない中でも即座に要約し対応できた点から、冷静さと伝える力が伝わります。不測の事態にも動じない強みは実務でも活かせます。

さらに、なぜ落ち着いて対応できたのか(準備や心構え)にも触れると、再現性が伝わり、より評価される内容になります。

②30秒

30秒の自己PR例文

私の強みは、細かな変化に気づき先回りする観察力です。

飲食店のアルバイトでは、顧客の表情や行動から、注文を迷ってたり、お冷を欲しそうしていたりといったニーズを察して、先に声をかけるように心がけていました。

その結果、指名で席に呼ばれることも増えて、接客を褒められることも多々ありました。貴社でも相手の立場を想像して、細かな気配りができる存在でありたいです。

村谷 洋子

プロフィール

とてもよくできています!結論ファースト、具体的なエピソードと成果が語られていて、会社に入ってからのあなたの仕事ぶりを想像できる自己PRにまとまっています。社長面接では、このような再現性のある強みを聞けると安心感につながりますね。

③1分

1分の自己PR例文

私の強みは、目的に合わせて段階的に取り組みを設計する計画力です。

大学では資格取得を目指して独学で勉強していましたが、部活動とアルバイトも並行していたため、限られた時間で効率的に学習を進める必要がありました。

私は合格するために、まず試験日を逆算して勉強の進捗を段階でわけて、各期間で重点を変えるスケジュールを立てました。前半は知識のインプット、後半は問題演習と復習に集中できる構成にして、毎週の達成度を記録することで習慣化につなげました。

結果として一発合格できただけでなく、限られた時間を有効に使う習慣も身についたと感じています。貴社の業務においても、状況に応じた段取りを常に意識しながら、確実に成果へ繋がるような行動を心がけたいです。

平野 裕一

プロフィール

目的達成のために逆算思考で段階的な学習計画を立て、限られた時間を有効活用した点が高く評価できます。計画力だけでなく、継続力と自己管理能力も伝わり、社会人としての基礎力の高さが伺えます。業務でも再現性が期待できる、説得力のある自己PRです。

④3分

3分の自己PR例文

私の強みは、現状に満足せずに、継続して改善策を考え続ける姿勢です。

大学では、学内のキャリア支援センターが主催する学生プロジェクトに参加して、就活イベントの運営と広報活動を担当しました。私の担当は、学生向けに配布されるちらしやポスターの制作と、イベント参加者を増やすための告知文の作成です。

最初は勝手がわからず見よう見まねで作っていたのですが、初回イベントの参加人数は思ったほど伸びず、担当者からもう少し学生に伝わる表現を使うと良いとアドバイスを受けました。

そこで私は、なぜ伝わらなかったのか知るために、参加した学生にアンケートを取り、イベントを知ったきっかけや興味を持った表現、どんな言葉だと魅力的に感じるかといった細かい聞き取りを開始しました。

すると学生からは、ポスターの内容がよくわからなかったことや、自分が行くべきなのか迷ったといった意見が出て、広告物の構成や言葉選びに課題があることが明らかになりました。自分の制作したものが、広告としての効果がなかったことに気づいたのです。

その結果をもとに、対象者を明確にしたキャッチコピーに差し替えたり、デザインを読みやすくレイアウトしたり、再度作り直しました。
作り直した後のイベントでは、前回よりも1.5倍近くの参加者を集めることができて、担当者からも改善に向けた行動力が素晴らしいと評価していただき、強い達成感が得られたことを覚えています。

この経験で、目の前の課題を一つずつ見直しながら、納得のいくまで改善する力の大切さを培えたと感じました。

貴社のように、複数の部署や外部パートナーとの連携が必要な環境では、現場ごとに異なる課題やニーズが存在するはずです。その中でも表面的な不具合にとどまらず、本質的な原因を見極めながら継続的に改善を重ねていき、業務の質やチーム全体のパフォーマンスの向上を目指したいです。

野村 芳克

プロフィール

課題を見逃さず、調査や表現の改善に取り組み、成果につなげた点は非常に好印象です。現状に満足せず改善を重ねる姿勢は再現性が高く、信頼される強みです。どの工夫が効果的だったかを示すと、説得力がさらに高まります。

⑤5分

5分の自己PR例文

私の強みは、相手の立場や感情に寄り添って行動する共感力です。

これは、大学2年次に参加した中学生向けの学習支援ボランティアを通じて、強く意識するようになりました。

当時私は、地域の教育支援団体が主催する放課後学習プログラムに参加して、学校に通いづらさを感じている中学生に対して、週に1回学習のサポートをおこなってきました。

担当になったのは中学2年生の男子で、最初はノートも筆記用具も出さずに、話しかけてもほとんど反応がないため、正直なところ、どう接して良いかわからず、最初の数週間はほとんど勉強が進みませんでした。

しかし回数を重ねるごとに、彼がこちらの様子を伺っていることに気づきました。たとえば、私が別の生徒と話していると少しだけ近づいて来たり、誰かが褒められているとうつむきがちになったりなどです。

そうしたささいな反応から、もしかするとやる気がないのではなく、自信がないことや、どうせやってもできないなど、ネガティブな感じ方をしているのではと思いました。

そこで私は、学習に入る前に彼の得意なことや好きなことを話す時間を作りました。学習中のほんの小さな進歩でも、必ず具体的に褒めるなど、少しでも気持ちが軽くなるように接し方を工夫してみました。

この取り組みを続けて3ヶ月が経つ頃には、彼のほうから当日の勉強の内容を聞いてくれるまで、関係性が変化しました。

始めたころはほとんど登校できなかった彼が、その時は週に2~3日登校するようになったと聞き、自分のかかわり方が少しで彼のやる気につながったのだと思い、思わず涙ぐんでしまいました。

この経験を通して私は、伝えたいことをただ伝えるのではなく、相手が受け取れる言葉の形で寄り添って、気持ちの変化を待つこともコミュニケーションの一つだと学びました。

貴社への入社後も、目の前の言葉や態度だけで物事を判断せず、その人が置かれている状況や気持ちを想像する力を持ち続けたいと思います。
たとえば、顧客の要望が曖昧なときでも、なぜそれを望んでいるのか、本当に困っていることは何かといったことに目を向けて、本質的な提案ができる人間でありたいです。

共感力というと、少し感情面の話になってしまうかもしれませんが、私はそれが信頼関係を築く土台だと捉えています。その土台の上にこそ、正確な業務や論理的な提案が生きてくるとも思います。

だからこそ、今後も自身の共感力を大切にしながら、より多くの人とともに成果を生み出せるような社会人になりたいです。

村谷 洋子

プロフィール

エピソードが冗長になっているのが惜しいですね。また、共感推しではなく「相手のニーズを観察して対応する能力」として表現した方が良いでしょう。ビジネスの場では、感情面よりも問題解決能力として伝える方が魅力的に映りますよ。

志望職種別自己PR例文5選

最後に、志望職種が決まっている人向けに、志望職種別自己PR例文5選を紹介します。職種によって求められる強みはさまざまです。例文を参考に、それぞれどのようなアピールが有効なのか理解していきましょう。

①営業

営業の自己PR例文

私の強みは、相手のニーズを丁寧に引き出して、最適な提案へとつなげる対話力です。

大学時代にアパレルショップでアルバイトをしていた際、来店理由を明かさず迷っている顧客に対して、服の好みを聞く前に「本日はどこか行かれる予定ですか?」など、雑談を交えて距離を縮める工夫をしていました。

すると、会話のなかで「知人との食事会で失礼のない服を探している」といった具体的なニーズが見えてくることが多く、自信をもって商品を提案することができました。

営業職においては、顧客の言葉にならない課題や不安を丁寧に汲み取って、最適な提案をすることが大事だと思っています。

貴社で働く機会を得られた場合も、目の前の顧客と真摯に向き合い、安心と納得につながる営業を実践できる存在になりたいです。

平野 裕一

プロフィール

この自己PRは、営業職に必要な対話力と提案力を的確に示しています。

顧客の本音を引き出すために雑談を活用し、信頼関係を築いた点が印象的です。「どこか行かれる予定ですか?」という質問からニーズを引き出し、最適な提案につなげています。本質を捉える力が伝わる好例です。

②事務

事務の自己PR例文

私の強みは、長時間の作業でも集中力をコントロールして取り組める持続力です。私は歴史社会学を専攻していて、卒論では「災害時の地域コミュニティの対応」をテーマにしました。

過去の事例を調べるにあたって、公的機関の記録や報道記事、学術論文など多岐にわたる文献を調べましたが、信頼性のある情報を抜き出して、時系列や関係性を明確にしながら整理する作業は、地道かつ根気を要するものでした。

特に気を付けたことは、集中力が切れた際に作業を続けないことです。毎回作業前に一日の到達点をメモしてから取り掛かり、1時間ごとに見直すことで目的と進捗を確認しながら集中するくせをつけました。

そうして完成したレポートは、教授からも「丁寧な調査と考察が印象的」と良好な評価をいただき、優秀論文として表彰していただくこともできました。

事務職は正確性と粘り強さが求められると思いますので、貴社で働く機会をいただけた場合にも、与えられた業務を計画的かつ丁寧に積み重ね、安心して業務を任せられるような人材になりたいです。

野村 芳克

プロフィール

集中力を長時間維持するだけでなく、自分で到達点を決めて見直す工夫が良いです。

地道な文献調査を丁寧に積み重ね、優秀論文として成果につなげた点は、事務職に必要な正確性・継続力・計画性を備えている証です。作業の質を高める姿勢が伝わり、信頼感も持てます。

③販売

販売の自己PR例文

私の強みは、ルールや決まりごとを正しく理解して、丁寧に守る意識です。

大学1年生から始めた家電量販店のアルバイトでは、社内規定やメーカーごとの説明ルールなど、販売時のマニュアルが細かく定められていました。

特に保証や返品条件などは誤解を招きやすいため、ルールをそのまま暗記するのではなく、なぜこの伝え方なのかという背景まで理解したうえで、顧客に正確に伝えるよう心がけていました。

結果としてクレームにつながるようなトラブルは一度もなく、店舗責任者からも「安心して売り場を任せられる」とよくいっていただきました。

顧客との信頼関係は、小さな正確さの積み重ねから築かれるものだと考えています。コンプライアンス意識を常に持ちながら、安心して相談できる社員を目指します。

村谷 洋子

プロフィール

「意識」よりも「ルールや決まりごとを理解して実行する力」にするともっと良くなりますね。考えではなく具体的な行動ができることを伝えると納得感が高まります。エピソードはとても分かりやすく、面接官にも伝わりやすい内容ですね。

④企画

企画の自己PR例文

私の強みは、感覚的なアイデアを具体的な形に落とし込めることです。

大学では学内のフリーペーパー制作を任せられていて、春号の特集テーマを「何となく張るっぽい雰囲気」とだけ決めて、企画を進めたことがありました。

しかしテーマが抽象的すぎて、メンバーの方向性がばらばらになってしまい、紙面全体の統一感が失われてしまいました。

そこで私は、色味やフォント、特集内容など春を感じさせるイメージを洗い出し、要素ごとに整理して、メンバーに共有しました。

各ページの内容や全体のビジュアルも大きく変更したことで、下書きの状態でも全体の雰囲気がそろい、配布後も多くの学生から「見ていて楽しめる」と好評でした。

この経験で、抽象的なイメージや方向性をアウトプットすることが身に付いたと感じています。貴社で働く機会を得られた場合でも、漠然としたニーズや課題に対して、視点や切り口を工夫しながら、より多くの人に届くアイデアを形にしていきたいです。

平野 裕一

プロフィール

抽象的な発想を形にする企画力と実行力を的確に示しています。バラバラだった企画に対し、要素を整理・可視化して方向性を統一しています。

色味や構成を再設計し、読者から高評価を獲得することに成功しています。チームを導けるクリエイティブ人材としての再現性が伝わる好例です。

⑤クリエイティブ

クリエイティブ職の自己PR例文

私の強みは、ゼロから企画を立ち上げて、形にする構成力です。

私は人とのコミュニケーションが好きなのですが、大学ではゼミ内の交流が少なく、メンバーが互いを知るきっかけを作りたいと思いました。考えたものが、事前にメンバー全員に匿名のアンケートを取り、その回答をもとにしたクイズ形式のゲームを作るという内容です。

当日は有志を募って簡易的なイベント形式で実施することにしたため、限られた時間のなかで制作の流れや運営体制も自分で整備して、最終的にはゼミ全体で盛り上がる楽しい交流会となりました。

自ら仕掛けを考えて、ゼロから価値を生み出すことが楽しいと実感できた思い出です。貴社に入社する機会をいただけた場合も、課題に対して柔軟にアイデアを出し、ユーザーの期待を超えるような仕掛けを形にしていきたいと思います。

野村 芳克

プロフィール

交流が少ない状況に自ら課題を見出し、企画から運営までゼロから形にした行動力と構成力が伝わります。参加者視点で工夫した点も好印象です。限られた条件下で実現に導いた柔軟な発想と実行力は、実務でも価値を生む強みです。

自己PRのNG例文

自己PRは自分の魅力をアピールする重要なチャンスです。いくらあなたに魅力があっても、それを自己PRで上手に伝えることができなければ、面接官はあなたの採用メリットを感じることができません。

ここでは、面接官に魅力が伝わらない自己PRの例を紹介します。一度自身で自己PRを作成し、NG例と似ているところはないか確認してみてくださいね。

①エピソードに具体性がない

まずは、エピソードに具体性がない例です。エピソードに具体性がなければ強みに説得力が生まれません

また他の就活生と差別化できず印象に残りにくくなってしまいます。

以下の例文では、成果を数字で表していないことから、どれほどのことを成し遂げたのかがわかりません。また、目標に対するアプローチについても抽象的で、何をしたのかイメージしにくくなっています。

具体性がない例文

私の強みはリーダーシップです。

私はラクロス部でキャプテンとして部員を引っ張りました。部員一人ひとりのコンディションを確認し、それぞれにアドバイスをすることで、全国大会に出場することができました。

このように、部活動で発揮したリーダーシップを活かし、業界トップの業績を誇る御社で貢献させていただけるのではないかと考えています。

鈴木 洵市

プロフィール

上記の例文は、リーダーシップについての具体例を記載すると良くなります。

方法としては、エピソードの中でも特に印象に残っているものを具体例として挙げ、「このように部員のそれぞれの課題に対するアドバイスをしてチームをまとめあげた」と締めましょう。

②話にまとまりがない

面接官とのコミュニケーションの場である面接は、結論から端的に伝えることが重要です。

しかし、情報を盛り込もうとするあまりわかりにくくまとまっていない伝え方になるケースがあります。

「強み」「エピソード」「入社後どう活躍できるか」を論理的につなげて説明できていないと、そもそも面接官は話を理解できなくなってしまいます

話にまとまりがない例文

私はカンボジアに留学していました。カンボジアの教育制度を確立する支援をするために参加した留学でしたが、最初は言葉が通じず苦労しました。そこで、現地の人と毎日コミュニケーションを取ることで語学力を飛躍的に伸ばしました。

また、現地の人と積極的に話すことでコミュニケーション力をつけることができました。

御社に入社させていただいたら、積極的なコミュニケーションでどんな部署でも活躍できると確信しています。

岩﨑 千夏

プロフィール

短い文章でたくさんのことを伝えるのは難しいので、一つに絞って話を展開していきましょう。

積極的なコミュニケーションで部署で活躍することを伝えたいのなら、まず結論で積極的なコミュニケーション力が強みであることを述べ、それを裏付けるエピソードとしてカンボジア留学での出来事を伝えるような構成が良いと思います。

そもそも面接ではどんな流れで自己PRを聞かれるのか不安になった学生は以下の記事を参考にしてください。

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選考突破のカギは、就活独特の面接の流れを押さえることです。面接の一連の流れを押さえるだけでなく、選考の種類別の流れも押さえておきましょう。入退室の所作と頻出質問が要です。専門家であるキャリアコンサルタントと面接の流れを解説するので、参考にして、実力を発揮できるよう準備してください。

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面接の自己PRに関するQ&A集!

実際に自己PRを考えたり、内容を整理しようとしたりすると、細かい悩みがたくさん生じてくるのではないでしょうか。

以下では、面接の自己PRにまつわる就活生から寄せられた疑問と、それに対するキャリアコンサルタントからの回答を載せているので、同じような悩みに当たっている人はぜひ参考にしてください。

Q.他の項目とネタが被る時はどうすればよい?

いろいろな会社の面接の準備をしていると、「自己PRを考えているつもりがガクチカのようになってしまう」「時間がないからほかで話したことと内容が重複してしまう」などの悩みが生じることが多くあります。

以下のQAでは、そんな悩みへの回答を載せているので、参考にして差別化を図りましょう。

Q.アピールできることがありません……。

「そもそも何も頑張ってこれなかった」「自分に自信がなく内容がなかなか思いつかない」といった悩みを持つ人も多くいると思います。

こちらのQAコンテンツでは、そんな悩みへの回答を載せているので、何をアピールすればよいのかわからない人は、ぜひ参考にしてください。

ESと同じ対策はNG! 面接ならではの自己PRの2つのポイント

面接で自己PRを伝える2つのポイント

  • 面接官からの深掘りに備える
  • 話し方にも気を配る

高い評価を得るためには、エントリーシート(ES)と同じ対策ではなく、面接で独自に求められるポイントについて押さえることが大切です。

ここでは、面接ならではの自己PRの留意点について詳細に解説していきます。ポイントを押さえれば面接の自己PRで魅力を余すことなく伝えられるようになるので、チェックしていきましょう。

①面接官からの深掘りに備える

面接では、就活生の人柄を知るために回答を深掘りされることが多々あります。深掘りをされても一貫して自分の強みをアピールすることが大切です

深掘りに答えられなければ、あなたの強みや人柄を存分に伝えられないだけでなく、「実際に体験していないのでは」と信用を損なう可能性があります。

そのため想定できる質問については必ず回答を用意しておくようにしましょう。具体的には、以下の質問を参考にしてくださいね。

面接官からの深掘りの例

  • 強みとして挙げている「〇〇」はどのような意味でとらえているか
  • 活動のモチベーションとなったことは何か
  • 挫折せずに達成できたのはなぜか
  • なぜその目標を立てたのか
  • 目標を達成した際にどう感じたか

上原 正光

プロフィール

特に、活動の中でどんな問題が起きて、それをどのように解決したのか、解決の過程でどう考え、周りの人をどのように巻き込んでいったのか具体的にわかりやすく説明できるようにしておくと良いですね。

②話し方にも気を配る

自己PRは自分の強みをアピールする場面であるため、話し方に自信が感じられなければ説得力がありませんよね

そこで、自信を伝えられるように、以下のように話し方を工夫しましょう。特に、強調したい部分で応用できると良いですね。

印象に残る話し方

  • 強みやエピソードの強調したい部分で声を強める
  • 強調したい部分に身振り手振りをつける
  • 強調したいワードを言う前に間を置く
  • 大きい声ではきはきと話す
  • 明るく笑顔で話す

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ESからのマイナスなギャップにも気を付けよう

ESと面接の自己PRを比較した場合、ESは小説を読みながら主人公をイメージする感覚と似ています。一方面接はその主人公と対面する場であり、ESを読んで抱いていた主人公のイメージとのギャップが発生する可能性があります。

皆さんも小説が実写化されたときに、「この役にこの役者は合っていないな」とマイナスなギャップを感じたことがあるかもしれません。

同様にESを読んだ後の面接では、「この強みを持っている人がこの就活生とは意外だな」などのマイナスなギャップが発生する可能性があるのです。

ESから抱かれる印象に説得力を与えるようなアピールをしよう

面接では、ESのイメージからマイナスのギャップを発生させないことが大切です。つまり、「たしかにこの人ならこの強みを発揮してもらえそうだ」と納得してもらうことがポイントなのです。

そのためにまず「ESを読んだ面接官はどんな印象を抱いているか」を想像しましょう。

そのうえで、「面接官が自身の自己PRにどのような想像をしており、どう納得させることができるか」というポイントに気をつけて内容構成をするようにしてください。

ここまで自己PRの対策方法を解説してきましたが、自己PRに限らず、面接全般のコツが気になるという人もいるのではないでしょうか。こちらの記事では、ほぼすべての面接を通過するコツを一挙公開しているので参考にしてくださいね。

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履歴書の自己PRは、ESとはまたさらに異なります。履歴書の自己PRの書き方はこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてくださいね。

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独自性のある自己PRで面接官を惹きつけ内定を掴もう

自己PRでは、独自性のあるエピソードで他の就活生と差別化し、面接官を惹きつけられるようにすることが大切です。

そのためには、まずは紹介した6つの方法でオリジナリティのあるエピソードを集めてみてくださいね。そして、面接官にきちんと伝わるように、構成を練ってアピールするようにしてください。

人柄が表れた、独自性のある自己PRで面接官の関心を引き付け、内定を獲得しましょう。

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自己・他己分析で自分の魅力を見つけ最大限にアピールしよう

会社側は、自己PRを通して自社で活躍できる人材かどうか、将来を期待できる人材かどうか知りたくて面接しています。自分の魅力を最大限に表現しアピールしてください。「魅力なんてないよ」なんて言わずに自己分析を深めることです。

特に、他人の意見を取り入れると、1人ではわからない自分自身に気づくきっかけを与えてくれます。友達、家族、先生、キャリアセンターなど多くの人に聞いてみてください。

キャリアコンサルタントもみなさんに寄り添い、みなさんの立場でいろいろなことを一緒に考える専門家なので活用してみるのもいいと思います。たくさんの人があなたの味方です。

面接練習を重ねて自信を持ってアピ―ルしよう

自己PRのエピソードについては、項目毎に「なぜ」と3回連続して自問自答してみましょう。あなたの考え方や価値観が表れます。聞かれそうな想定質問の準備にもなります。

そして練習して振り返ってみることが大切です。スマートフォンの前で90秒練習してみましょう。録画を振り返ることで改善点が明確になります。友達や家族に聞いてもらいコメントをもらうのも有効です。

練習を繰り返すことで、自分自身についての理解が深まり、自己PRが上手にできるようになります。自己PRは多くの企業で聞かれる内容なのでよく準備しておきましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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