自己PRがない人必見! 就活必勝の題材の見つけ方を例文付きで解説

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  • キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役

    Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する

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  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

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  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる

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この記事のまとめ

目次

自己PRがない人でもやり方がわかれば誰でも見つかる!

就活をしていると必ずと言っていいほど聞かれる自己PR。「自己PRになるエピソードがない」「どんなことを書けば良いのかわからない」そんな悩みを持っている人は多いのではないでしょうか。

自己PRがないと感じている人で多いのは、「大きな実績を提示しなければならないと思っている」「自己PRに対してハードルを上げすぎている」というもの。自己PRから候補者の何を見ているのかを知ることで、誰でも簡単に自信のある自己PRを作ることができます。

この記事では、鈴木さん、隈本さん、上原さんのアドバイスを交えつつ、自己PRになりうる出来事や見つけ方について解説していきます。

「自己PRがない」と感じる5つの原因

「自己PRがない」と感じる5つの原因

  • 特別な実績が必要だと思いこんでいる
  • 自分には長所がないと思いこんでいる
  • 周りの人と比べている
  • 企業が知りたい意図を理解していない
  • ガクチカと被ってしまう

自分には自己PRがないと思っている人は、そのように感じる原因が必ずあります。アピールすることは誰にでもあり、伝えなければならないことのハードルを高く感じている人が非常に多いです。

これから「自己PRがない」と感じてしまう主な原因を5つ解説するので、まずはアピールすることがないと感じる原因を突き止め、解決策を見つけていきましょう。

①特別な実績が必要だと思いこんでいる

自己PRを質問する面接官は、実は実績には興味がありません。面接中、人事が考えていることは「この人はうちの会社で活躍できるかどうか」で、大きな結果を残している人を採用するわけではありません。

自己PRをするうえで、「全国大会出場」や「TOEIC800点」など、周りと比べて「特に実績を残したなにか」が必要だと思っている人は多いのではないでしょうか。自分には人と比べて秀でた実績や自慢できることがないからアピールすることがない、と思いこんでいる人は非常に多いです。

企業の人事が知りたいことは、大きな実績を残したかどうかではなく、面接をしている人の人柄やどのように会社に貢献できるかです

実績の大小を気にするのではなく、社会人として、会社にどう貢献できるのかを見つけましょう。

鈴木 洵市

プロフィール

自己PRには、特別な実績はあまり必要ありません。企業が大事にしているのは、あなたの人柄や会社での活躍。あなたが企業でどのように貢献できるかを探ることの方が大事なポイントです。

自分では大したことがないと思っている特技が有効な自己PRになることもあります。そもそも特技が思いつかない人は、こちらの記事もおすすめです。

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②自分には長所がないと思いこんでいる

「自分には長所がない」と感じている人も多いのではないでしょうか。自分自身で強みや良いところを見つけるのは簡単ではありません。

そのような人は長所を「周りの誰よりも優れているところ」と思い込んでいる人もいるかと思いますが、少し長所へのハードルを下げてみましょう。

「ちょっと自信を持っていること」「自分の好きなところ」「いままで頑張ったこと」など、些細なことでも長所になり得ます。過去に、周りから褒められたことやできて嬉しかったことなど振り返ってみてください。

面接で人事は、長所の話だけを聞いて評価するわけではありません。あくまでも長所は、あなたを深く知るきっかけの一つと考えています。

あまり重く考えずに、これまでの自分の成功体験を振り返ってみて、自分のどんな行動や性格が影響していたのかを考えてみましょう。

自分の長所が思い浮かばない人は、以下の記事を参考にしましょう。長所の見つけ方を解説しています。

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③周りの人と比べている

人と比べて自分は大したことない、と考えてはいませんか。

アピールできる出来事があっても、あの人と比べたらそこまで大したことではないと考えたり、少し自信があることでもわざわざ人に言うほどではないなど、周りと比べてしまって「アピールするほどではない」と思い込んでいる人は多くいます。

企業は特別優秀な人を探しているのではなく、自己PRを通して、候補者の人柄や会社とのマッチング、会社への貢献性があるかどうかを見ています。たとえ自分より優れた経歴の人であっても、性格や志向性がマッチしなければ、企業は採用したいと考えません。

そのため、周りと比較するのではなく、自分の思う強みやマッチ度を存分にアピールする意識を持ちましょう

周りは関係ないとは言っても、人気企業だと、自己PRで部活などのすごい実績がある人が有利なイメージがあります……。実際はどうなのでしょうか?

実績だけで有利になるわけではない

人気企業に限らず、採用試験では自分の実績をアピールする人は多くいます。しかし、学生までの実績がそのまま入社後の活躍に直結するわけではありません。

実績が素晴らしくても、話を通して見える人間性や仕事に対する価値観などが、企業側が求める人材像とマッチしていないと判断されれば不採用になります。

実績自体に有利不利があるわけではなく、自分自身を分析して会社に必要な人材であることを言葉でアピールし、採用する側が面接を通して、就活生の入社後の活躍を想像できることが重要です。

④企業が知りたい意図を理解していない

自己PRを問われる理由を「過去の実績を紹介するため」だと思い込んでいる人も多いです。そのため、これといった実績がないと感じて悩んでしまう人がいます。

しかしながら、実際に企業の人事が知りたいことは「候補者の人柄」と「会社で活躍できるイメージが湧くかどうか」です

候補者がこれまでどのような経験を積んできたのか、あらゆる出来事に対してどう対処してきたかを通して、その人の人柄を見ます。そこから、会社に入社した際、活躍できるかどうか、どの部署が向いているのかどうか、どれだけ面接に向けて準備してきたかを見ています。

上原 正光

プロフィール

企業は自己PRを通じて、自社が必要とする特徴を持っているかどうか、将来活躍できそうかどうかを知ろうとしています。

過去の出来事に対して、学生がどのように考え、どう行動したか経験を聞くことで、人柄を判断しようとしているのです。

したがって、アピールするためのエピソードの中身より、これまでどのような行動をしてきたか、これからどんな活躍ができるかが大切です。実績や周りとの比較にこだわらず、自己分析を通して過去の経験を深掘りしながらアピールポイントを探しましょう。

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自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
しかし、「自己PRが全然思いつかない......」「自己PRを考える時間がない......」対策が思うように進んでいない人も多いのではないでしょうか?

そこで活用してほしいのが、「Chat GPT 自己PR作成ツール」です。簡単な質問に答えるだけで、Chat GPTが選考で活用できる自己PRを自動で作成します。

自己PRが思いつかない人や、忙しくて自己PRを考える時間がない人は、まずはツールを使ってみることをおすすめします!

⑤ガクチカと被ってしまう

自己PRとガクチカについて、ほとんどの企業でよく聞かれる質問事項のため、エピソードが被ってしまうという悩みを持つ人もいるでしょう。

エピソードが被ることは面接官も理解しているため、大きな問題にはなりません。それぞれ伝えるべきポイントを押さえて伝えることが重要です

自己PRで求められるのは候補者の人柄、会社への貢献度です。あくまでも自分の強みや性格、能力にポイントをおいて話を展開します。ガクチカは、学生時代に取り組んだことの行動傾向や物事に取り組む過程を聞き出し、候補者の思考性や動向をみることが目的です。

エピソードの重複にこだわるのではなく、質問の意図を意識したうえで回答を準備すれば、自己PRにふさわしい回答が出来上がります。

そもそもガクチカで何を伝えるべきかわからない人や回答が思い浮かばない人は、以下の記事も併せて参考にしましょう。

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ガクチカと自己PRのどちらも聞かれた場合は、違うエピソードを話す方が印象は良いのでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

同じエピソードで一貫性をアピールしよう

ガクチカと自己PRについて聞かれることは、就職活動の中では当たり前のように起こりますが、違うエピソードを準備する必要はありません。同じエピソードを話した方が、内容にブレがなくなるので、かえって一貫性のある学生という印象をもちます。

それよりも、あなた自身がどのように会社に貢献できるか、自分自身の自己分析を進め、企業の質問に回答できることの方が重要です。

難しく考えないことが大切! 自己PRになり得る出来事の例

自己PRのエピソードが見つからない原因がわかっても、いざエピソードを見つけるとなると、ヒント無しではつまずいてしまいます。

ここではさまざまな出来事を例に挙げ、その中でも具体的にどのように自己PRにつなげていけば良いのかを解説していきます。

部活動

自己PRをつくるうえで、全国大会出場などの大きな実績やエース、レギュラーなどの大きな部活動の実績は必要ありません

自分自身が部活動に参加するなかで特に頑張ってきたことやチームでの役割を思い返してみてください。それを深掘りすることでアピールできることが見つかります。

たとえば、レギュラーを獲得できなかった人でも、苦手な練習をどう乗り切ったかや、レギュラーの選手をどう支えたか、チームの中での役割をどのように確立してきたかなど部活動に所属していた期間に努力したことを深掘りしてみましょう。

自己PRになり得る部活動の出来事の例

  • 最初は補欠だったものの自主練をしてレギュラー入りした
  • スタメンには選ばれなかったが、スコア表からチームを分析し、よりよい作戦をチームに提案した
  • 華やかな実績は残せなかったが、努力をして自己ベストを更新できた

部活動での学びをアピールしたい人は以下の記事を参考にしてみてください。文化部や運動部など状況別に詳しくまとめています。

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自己PRで部活経験をアピールするための効果的なポイントについては、こちらの記事で解説しています。

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アルバイト

アルバイトのエピソードとしてよく挙げられるのは、売上の貢献や、バイトリーダーなどの華やかな功績だけではありません。

接客の仕事ではどのような意識でコミュニケーションをとり、どのような対応をしてきたかを伝えたり、効率を上げるために改善してきたことや提案したこと、意識したことなど些細なことでも大丈夫です。

自分が置かれた立場で、どのようなことを考え、行動したのかを振り返りましょう

なにも考えずに仕事をしている人はあまりいないかと思います。同僚や上司に対して不満を持ったり、愚痴をこぼしたことでも構いません。それに対して自分で少しでも意識したことを深掘りすると自然とアピールポイントが見つかります。

自己PRになり得るアルバイトの出来事の例

  • 効率がアップするような提案をして、売り上げが向上した
  • 自分の接客によって顧客のリピート率が上がった
  • 他のスタッフとの協調性を発揮して店舗のチームワークを向上させた

アルバイト経験を自己PRする方法は以下の記事で詳しく解説しているので、題材として検討している人は参考にしましょう。

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接客業の経験を自己PRでアピールしたい人は以下の記事を参考にしてください。印象に残る自己PRの作り方をまとめています。

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サークル

サークル活動のエピソードをアピールする際、慈善活動や社会貢献など目立つような活動をアピールする必要はありません。

さまざまな出来事の中で、「何を考え」、「どのような行動をし」、「どんな役割を担ったのか」を伝えられるように意識しましょう

サークル活動の多くは、一人ひとりに役割が与えられることが多いかと思います。そのため、活動の中での自分自身の役割をアピールすることを意識すると考えやすくなりますよ。

自己PRになり得るサークルの出来事の例

  • 合宿や文化祭などで企画を提案した
  • 人間関係トラブルを解決した
  • サークルの参加率アップのために行動した
サークルには入っていましたが、特に役職などはなく、趣味程度で、特別熱心に励んだわけでもありません。その場合自己PRの題材にするのは難しいでしょうか?

上原 正光

プロフィール

役職はなくても学びがあれば題材にできる

企業はエピソード自体を知りたいのではなく、ある出来事に直面したときに、あなた自身がどのように考えて行動したのかを聞きたいのです。その際に周りの人々とどのようにコミュニケーションを取り、どう巻き込んで出来事に向き合ったかです。

サークル活動を通して、何を学びどのように成長したのかという点に、人柄が表れます。出来事の見栄えや役職には、何ら関係ありません。そういった観点で振り返ってみて、サークル活動を通じて学んだことがあれば題材にできます。

大学受験

大学受験以外にも、受験を経験している人は誰しも、目標に対し、達成するためへの道筋を描き努力をした経験があるのではないでしょうか。

合格という目標に向かって、どのように課題を見つけ、どのように努力したのか、その結果、合格という結果以外にも成長できたことがあるはずです

自己PRが見つからないという人ほど、1つの出来事に対してよく深掘りをし、アピールするエピソードを濃くしていきましょう。

自己PRになり得る大学受験の出来事の例

  • 志望校設定時から成績を伸ばした
  • 受験に向けて計画的に勉強を続けた
  • 志望校不合格で挫折を感じたが、浪人して挽回した
自己PRは周りとコミュニケーションを取った内容が良いと聞いたことがあります。そうであれば、受験のような個人で頑張ったエピソードは題材として良くないのでしょうか?

個人のエピソードでもOK! なぜそれを選んだかを考えておこう

企業側が自己PRを通して知りたいのは、その人それぞれの個性です。個人として努力したエピソードももちろん評価されます。

重要なのは、「なぜそのエピソードを選んだのか」という点。自己PRは、初見の人に自分を知ってもらうために練りに練った内容であり、あなた自身を一番わかりやすく表現するものですよね。

コミュニケーションをアピールする人は、それが自分をわかりやすく伝えるものだからです。そのため、個人で頑張ったエピソードを通して、自分がどういう人間で、それが会社にとってどうプラスになるのかを言葉にして伝え切ることを忘れないでください。

交友関係

普段あまり意識せず交友関係を築いている人がほとんどかと思いますが、実は社会にでて大切な能力の一つが人脈構築力です。

人脈をうまく構築できる人ほどビジネスを効率的に進めていくことができます。なぜなら、人間関係を良好に築くことで、他の人にはないチャンスを掴んだり、ピンチのとき助けてもらうことができるからです。

交友関係を振り返り、別け隔てなく人と仲良くできる力や、友人との大きな信頼関係を持つことができる協調性、これまでの部活動やクラスメイトとのチームワークなど、アピールできることを見つけてみましょう

自己PRになり得る交友関係の出来事の例

  • 老若男女さまざまなジャンルの人とのつながりを持てた
  • 友人と授業やアルバイトなどで助け合った
  • 悩んでいる友人に寄り添って解決した

趣味

趣味がある人は、それも自己PRとしてアピールすることが可能です。長く没頭している趣味がある人は、一つの物事に集中して取り組むことが強みですし、多くの趣味を持っている人はさまざまなことに興味を持つことができ、勉強熱心な面をアピールできます。

ただ趣味を伝えるだけにならないように注意し、趣味を通し、どのようなことが得られたのかをしっかり伝えましょう

また、特に人間性がよく出るので具体的なエピソードを交えながら話すとより信憑性が増し、好印象につながります。

自己PRになり得る趣味の出来事の例

  • アニメやゲーム、映画、アイドルなど誰にも負けない知識を持っている
  • 幼いころから1つの趣味について長年努力している
  • ゲームやスポーツなど、トライ&エラーを繰り返し成果を得た

アドバイザーコメント

オンラインの活動でもアピールできることはさまざまある

新型コロナウイルス感染症の流行以降、一部のコミュニケーションの形が変わりました。

たとえば、大学のカリキュラムで、Zoomなどを用いて生徒同士で議論したり課題に取り組んだりといったケースも見られます。

テレビ会議は企業でもスタンダード化しつつあるので、遠隔コミュニケーションであってもうまく話をまとめたり進行したりした経験があれば、そのままアピールできる経験になるでしょう。

苦しい中でも自分なりに学びを見つけた経験をアピールしよう

また、単純に在宅時間が増えたため、勉強をする時間を確保できた人も多いですよね。大学の勉強だけでなく、自分が興味のある分野について、読書はもちろんYouTubeやUdemyなどの動画で学んだり、資格を取得したりしたといったエピソードも語りやすいかと思います。

在宅期間中に自分がどのように過ごしたかを振り返りつつ、新しく趣味や学びになったことを見つけられたというポジティブなエピソードは、前向きな姿勢を持って行動できるというアピールにつなげられます。

こちらのQ&Aでは就活のネタがないときの対処法をキャリアコンサルタントが回答しています。併せて参考にしてみてください。

「自己PRがない……」を解決! 自己PRを見つける6つの方法

自己PRを見つける6つの方法

  • まずはとにかく自己分析をする
  • 診断ツールを使用する
  • 家族や友人に長所やエピソードを聞く
  • 短所を長所に変換する
  • 企業の求める人物像から探す
  • 就活のプロに相談する

ここまでは、自己PRになりうるエピソードの例を挙げてきました。

なんとなくイメージが湧いてきても、具体的にどう進めていったら良いのかがわからない、例を見ても自分のアピールポイントが見つからない、という人に向けて、自己PRを見つける方法を6つ紹介していきます。

就活の基本になる自己分析の方法から簡単な方法まで紹介していくので、一つひとつ試してみてください。きっと自分だけの自己PRを見つけることができます。

①まずはとにかく自己分析をする

自己分析は、就職活動をするうえで一番大切といっても過言ではありません。

自己分析をすることで、過去の自分の経験や考えていたことが深掘りでき、より具体的で信憑性のある自己PRを見つけることができます

鈴木 洵市

プロフィール

自己PRが思い浮かばない人こそ、自己分析を徹底しておこなってください。自己PRは今までの実績を披露する場ではなく、あくまでも「自分の強みを会社でどのように活かせるか」を伝える必要があるからです。

しかしながら、自己分析の重要性がわかっても、やり方がわからない人も多いですよね。

手順を4ステップに分けて解説するので、一つずつ実践してみてください。

自己分析の4ステップ

  1. 過去を振り返る
  2. エピソードを掘り下げる
  3. エピソードの共通点を見つける
  4. 共通点から自己PRを見つける

ステップ①過去を振り返る

自分史のフォーマット

まずはじめの手順は「過去を振り返る」ことから始めます。、幼少期から現在までの出来事や気持ちの変化を書き出してください。その際のポイントは以下の2つです。

過去を振り返る際のポイント

  1. なるべく細かく書き出す
  2. 出来事だけではなく感情が動いたタイミングも書き出す

細かく書き出すことで、自分自身を深掘りする引き出しを増やすことができます。この引き出しが多ければ多いほどより自分のことを考えるきっかけができ、自己PRだけでなく、面接でさまざまな角度から質問をされた際に答えることのできる幅が広がります。

また、感情が動いたタイミングを書き出すことで、その時の判断、行動を振り返り、自分自身の思考性が見えてくるため、これまで無意識に決断をしていたことに対しても判断をした理由を見える化することができるようになります。

ステップ②エピソードを掘り下げる

ステップ①で書き出した出来事やターニングポイントのエピソードを一つひとつ掘り下げましょう。

1つのエピソードに対して、どうしてこのような行動をとったのか、判断をしたのかなど「どうして?」「なぜ?」を最低5回繰り返してください。なれてきたら10回以上「なぜ?」を繰り返してみましょう。

エピソードを掘り下げる例

出来事「バスケ部に入部することを決意した」

①なぜバスケ部に入ったのか
→高い身長を活かせると思ったから

②なぜ身長を活かそうと思ったのか
→部活で活躍しやすいと思ったから

③なぜ部活で活躍したいと思ったのか
→せっかくスポーツを始めるなら良い成果を出したいと考えたから

④なぜ良い成果を出したいと思ったのか
→良い成果を上げることに喜びを感じるから

⑤なぜ良い成果を上げることに喜びを感じるのか
→努力して成長した実感を得られて嬉しいから

このように、1つの出来事に対して「なぜ?」を繰り返すことで自分自身の思考性が見えてきます。複数のエピソードの振り返りをすることができたら、次のステップに進みます。

ステップ③エピソードの共通点を見つける

次はステップ②で深掘りをした内容から共通点を見つけてみましょう。

多くのエピソードを振り返っている中で、自分の判断するタイミングやきっかけ、考えなどに共通点が出てきてはいませんか。

深掘りを通して、どのような場面でどのような判断をすることが多いのか、何を基準に判断をしていくのかなど自分自身の思考性が見えてきたのではないでしょうか

共通点を見つけることで意識していなかった自分の一面を知ることができます。特に自分の思考の癖が出ているエピソードに対して、さらに「なんで?」を繰り返してみると、自分の価値観がさらに明確化されます。

ステップ④共通点から自己PRを見つける

最後に、ステップ③で見つけた共通点から、自己PRを見つけていきましょう。

過去の深掘りをしていく中で、一番頑張ったことや考えて行動をしたことなどが見えてきたかと思います。その中で、共通する頑張るきっかけや行動基準をもとに自分自身の強みを書き出してみてください

たとえば、自分自身で判断をして行動してきたことが多い人の強みは「主体性」などが挙げられます。また、人に同調して判断することが多い人は「協調性」の強い人と見ることができますし、周りとかかわることがきっかけでモチベーションが上がったり良い方向にいくことが多い人は「コミュニケーション能力」が強みなのかもしれません。

ここで解説した内容以外にも、自己分析の方法はさまざまあります。色んなやり方を試すことで幅広い自己PRの題材が見えてくるので、以下の記事も参考にしてみましょう。

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②診断ツールを使用する

診断ツールとは、「自己分析診断」などのツールのことで、いくつか質問に答えることで、思考性や強みなどを診断することができます。

あくまでも自己PRを見つけるきっかけになるツールなので、診断ツールだけを利用して就職活動を乗り切るのはあまり好ましくありません。

しかし、ちゃんと自分自身に当てはまる内容が返ってくることが多いため、強みが見つからないという人にとって、診断ツールを使うことで自分では引き出せなかった自分の良いところを見つけるきっかけになります

ツールを使ってアピールポイントを見つけ、その強みをもとにそれを活かしたエピソードを振り返ってみて自己PRを作ってみましょう。

おすすめの診断ツール

  • 適職診断ツール
    →36問の質問に答えるだけで強みと適職を簡単に診断できる
  • 16Personalities
    →60問の質問から自分の性格を8種類の性格タイプに分類することができる
  • エムグラム
    →108問の質問に答えることで自分を構成する8性格や4つの特異性が診断できる
  • VIA
    →120問の質問から自分を特徴づける強みを診断できる
  • エニアグラム
    →120問の質問から自分の性格構造のメカニズムが見えるようになる

③家族や友人に長所やエピソードを聞く

親しい仲の人に手伝ってもらう他己分析もおすすめです。

客観的にみた自分の強みを自分自身で見つけることは容易ではありません。そのため、昔からの自分をよく知っている家族や友人に自分の長所を聞くことで、自分では「それくらいのこと」と思っていたことでも客観的に見たら十分強みになることもあるのです

客観的にみた長所や自己PRになり得るエピソードをもとに、改めて自分でも振り返り、自己PRを作っていきましょう。

アドバイザーコメント

関係性ごとの段階をわけた他己分析がおすすめ

おすすめの他己分析は、自分との関係性が深い人から浅い人を3段階にわけて、あなたを評価してもらう方法です。

一番関係性が深いところで家族や友人、次に深いのは、バイト先の人、学校の先輩や後輩、ゼミの教授など、最後は関係性が一番浅いので、就職活動を支援している人(キャリアセンターの担当者、キャリアアドバイザーなど)の段階にわけて聞いてみましょう。

周りの印象と自分のイメージを比べてみよう

段階ごとに自分の印象や評価をきくことによって、回答が変わってくることは当然です。

最初は自分自身をこうだろうとイメージしているかもしれませんが、他人から見たあなたは全く違う評価を持たれることがあります。

同じ回答を得られた場合、その点があなたにとって強みであり、自己PRに使える部分です。違う回答の場合は、あなたが自分で描いている理想の自分と本当の自分のギャップからくるものなので、ギャップを発見して修正していくことができます。

④短所を長所に変換する

自己PRがないと感じている人は自己肯定感が低い人も少なくないと思います。強みや長所は見つからないが、短所なら見つかるという人は、短所を長所に変換してみましょう

下記の例を参照に、自分で短所を長所に言い換えることが難しければ、家族や友人に協力を仰ぐのも1つの方法です。

短所を長所に言い換える例

  • せっかち → 判断がはやい
  • 我が強い → 自分の意見を持っている、人に流されない
  • 八方美人 → さまざまな場面で人間関係を構築することができる
  • ネガティブ思考 → リスクを踏まえ慎重に判断することができる
  • 視野が狭い → 一つのことに対して集中できる

上記以外の言い換えや詳しい考え方はこちらの記事で解説しているので、短所ばかり浮かんでしまう人はぜひ参考にしてください。

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⑤企業の求める人物像から探す

5つ目は、面接を受ける予定の企業の求める人物像に自分を照らし合わせ、マッチする点から自分のPRポイントを見つけ出す方法です。

求める人物像など、例があったほうが考えやすくなることもあります。各企業採用ホームページ(HP)や求人サイトに求める人物像を挙げていることが多いため、確認してみましょう。

求める人物像を確認しましたが、自分には全然当てはまらないと感じました。この場合はどうするべきでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

職務ごとの求める人物像を分析してみよう

企業が求めているのは、会社のHPに描かれている人物像だけなのでしょうか。実際に、企業内の職務は多岐にわたります。これは企業ごとに千差万別です。営業職であったり、開発職であったり、事務職であったりです。

このような場合は、企業の採用募集をしている職務まで分析することで、企業の採用したい人物像を深く理解することができます。職務ごとに求める人物像は必ずあるので、その職務内容から自己PRを考えてみましょう。

⑥就活のプロに相談する

5つの方法を試してみても自己PRが見つからないという人は、キャリアアドバイザーなど就活のプロに相談するのが良いでしょう。大学のキャリアセンターや就職エージェント、キャリアコンサルタントなどを利用することがおすすめです。

もちろん、大学の先輩など就活を終えた人にアドバイスをもらうのも良いですが、先輩はあくまでもその人の就職活動でのアドバイスしかできません。

プロに相談することで、これまで見てきた多くの就活生との比較ができるため、自分だけではたどり着かなかった切り口でアドバイスをもらえます

誰に相談すべきかわからない人は、以下の記事も参考にしましょう。身近な人から就活のプロまで、幅広い相談先を解説しています。

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アドバイザーコメント

過去の経験から個性を見い出そう

自己PRを見つけるには、まずは今までの経験を振り返りましょう。過去の行動や感じたことの中に、あなたらしさが溢れているので、それを導きだします。

特に苦に思わず長く続けられたことや、比較的簡単に成し遂げられたこと、やる気を持ってできたこと、自分から進んでやっていたこと、好きだと思ってやっていたことにあなたの個性が出ているはずです。

失敗や周りの意見も自己PRのもとになる

また、小さい時のことも含めて、他人から褒められたことも大切なあなたの特徴です。そして、他人の行動をみていて嫌だと思ったことや、反面教師と捉えて自分ではやらないと思ったことからは、あなたが大切にしてきた価値観があぶり出されます。

短所だと思っていることも、見方を変えれば長所になります。失敗は成功へつながる貴重な体験として自己PRのもとになります。親御さんや先生の言葉、教え、書物で響いたことなども、自分の行動や考え方を根本から支える軸となっています。

また、周りの人々に自分の特徴を聞くことも有効です。家族や友人などの第三者から、自分について聞いてみることで、自分では気付けないでいた強みや弱みが言語化できます。周りの人々は自分の事をよく見てくれているものです。いい機会なので一度、自分のことを聞いてみてください。さまざまな振り返りと自己分析ができます。

自己PRの見つけ方について解説しましたがガクチカと内容が被ってしまう人もいると思います。以下の記事ではガクチカと自己PRの違いを詳しくまとめているので参考にしてみてください。

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自己PRをわかりやすく伝える4ステップ

自己PRをわかりやすく伝える4ステップ

  • 必ず最初は結論から!
  • 根拠をわかりやすく簡潔に
  • 具体例を伝える
  • どのように仕事に活かせるかを伝える

自己PRが見つかったら、次は伝え方をマスターしましょう。どれだけ良いエピソードがあっても、企業にわかりやすく伝えなければ意味がありません。

面接官や書類選考をする人は1日に何人もの自己PRを見聞きします。その中で印象に残るようなエピソードを話すためには、大きな実績や華やかな功績ではなく、伝え方が最も重要です。

どんなに能力や人格面で優れていても、面接官にとっては「初めて会う人」です。面接官も書類だけでは正確に判断できないため、短い時間の中で自分を知ってもらうためには、しっかりと整理して「言葉」にして伝えなければいけません。

どのように話すことでわかりやすく伝わるのかを4つのステップで解説していきます。

ステップ①必ず最初は結論から!

まずはじめに伝えなければならないのは「結論」です。自己PRで伝えたい自分の強みや長所を簡潔に伝えます。このとき具体的なエピソードや解説は必要ありません。

なぜ結論を最初に伝えることが大切なのかというと、結論がわからないままだと話のゴールが見えず、途中の内容も頭に入らないからです

また、面接官は同じ日に何人もの話を聞いています。結論から伝えることで、どのような自己PRをしていきたいのか方向性が明確化されるため、面接官も続く内容を理解しやすくなります。

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ステップ②根拠をわかりやすく簡潔に

結論の次は根拠を示す必要があります。なぜそれが強みなのか根拠が明確化されることで、結論に信憑性を与えることができます

根拠の伝え方の例

私の強みは〇〇です。(結論)

〇〇のような経験をし、〇〇のような実績を積んできたからです。(根拠)

大学時代、〇〇という出来事があり……(具体例)

具体例に関しては次のステップで解説しますが、上記のように一言で簡潔に根拠を伝えることが必要です。

ステップ③具体例を伝える

次に、ステップ②の根拠に基づく、具体例やエピソードを挙げましょう。

いつ、どのような状況で、どんな思いで強みを発揮したのか具体的に伝えることで、面接官も会社のどのような場面で活躍できるか想像しやすくなります

また、実績として数字を使って具体的に示す事ができると、さらに第三者の面接官がイメージしやすくなります。

具体的な実績の例

  • 売り上げを20%向上させた
  • 20人の生徒のうち17人が第一志望に合格できた
  • コンクールで4位に入賞した

上原 正光

プロフィール

具体例を伝える際に、あれもこれもと欲張っていろいろなことを伝えようとすると、聞く方は何を言われているのかわからなくなってしまいます。

伝えたいことを絞って、情報量を増やし過ぎないようにし、シンプルな構成で伝えるようにしましょう。結論は最初に、簡潔に、数値などで具体的に、相手に情景がイメージしやすいような工夫が大切です。

ステップ④どのように仕事に活かせるかを伝える

最後にもう一度ステップ①で伝えた結論を伝えます。しかし、ただ結論を伝えるのではなく、ステップ②③の根拠や具体例を踏まえたうえで、ステップ①の結論を入社後どう仕事に活かすことができるのかを伝えることが大切です

面接官は候補者が会社で活躍できる人材かどうかを見ています。そのため、活躍をよりイメージしやすくするためにも、最後に強みを活かしてどのように活躍していきたいかを伝え、印象を残していきましょう。

自己PRで最も大切なポイントは、実績のアピールではなく、自分の強みを入社後どのように活かすことができるのかを面接官にわかりやすく伝えイメージさせることなのです。

ここで解説した以外の自己PRの伝え方のコツは、以下の記事で詳しく解説しています。自己PRをさらに印象付けるためにも、併せて参考にしましょう。

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自己PRで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!

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実際にイメージしてみよう! 自己PR例文6選

自己PRがないと感じている人でも使いやすい自己PRの例文を6つ紹介します。

実際に例文を見てみることで、自分に置き換えてイメージできるようになるので、ぜひ参考にしてください。

例文①主体性

主体性

私は物事に対して課題を見つけ、主体的に行動することができます。

学生時代の飲食店でアルバイトをしていた際、新しいスタッフが長く続かないことに課題を感じていました。そこで、スタッフのコミュニケーションを増やすことを目的に、お互いの良いところを褒める「ナイス掲示板」の設置を店長へ提案し、運用をしていきました。

掲示板の導入後スタッフとのコミュニケーションが増え、退職率が低下した結果、オペレーションがスムーズになり店舗の売上向上につながりました。

御社でもこの経験を活かし、クライアントへの課題に対し積極的に問題提起をし、会社の売上に貢献していきたいと考えております。

鈴木 洵市

プロフィール

結論から展開、自分の強みを企業でどう活かしたいかがよくわかる内容になっています。志望企業について触れられていないため、自分がその企業でどのように貢献できるかを盛り込むとさらに良くなります。

例文②継続力

継続力

私の強みは目標に対して粘り強く挑戦し続けられる点です。

高校受験で少し難易度を上げた高校に入学したことで、1年生の時成績の最下位争いをしておりました。大学受験を見据えこのままではならないと思い、1年後期で大学受験の目標を定め、成績の良い友達に勉強方法を教わったりしながらコツコツ努力を続けた結果、卒業間際では学年上位30%にまで成績を上げる事ができ、大学受験も当初の目標より上の大学に入学することができました。

御社に入社した際には、自身のぶつかる課題に真摯に向き合い、コツコツ努力することで貢献をしていきたいと思います。

自分が学生時代に壁にぶつかったことと、その困難を乗り切るために努力したことがわかりやすくまとまっています。人から教わった点だけの内容になっているので、自分なりの工夫点なども伝えられるとさらに良いでしょう。

継続力の詳しい自己PR方法は以下で解説しているので、継続力を強みに持つ人は参考にしましょう。

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継続力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。企業が求める継続力を見極めてアピールしましょう。求められる継続力の見極め方やアピール方法、留意点をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。

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例文③コミュニケーション能力

コミュニケーション能力

私の強みは、相手目線で話すことができるコミュニケーション能力です。

大学入学時から続けている老若男女のお客様が来店する店舗接客のアルバイトで、最初は接客のコツを掴めないことから売り上げを出せず、苦戦していました。そこで先輩スタッフに相談したところ、「顧客一人ひとりの年齢や状況、性格を考えて接すると良い」とアドバイスを貰いました。

実際の先輩スタッフの接客を観察すると、顧客によって話すスピードやトーン、雑談の量や話題展開などを変えていて、私も相手の立場に立った接客を意識するようになりました。その結果、アルバイト2年目では、店舗スタッフ15人の中で月間売り上げ1位を何度も獲得できるようになりました。

御社では、営業職としてさまざまなクライアントの課題に寄り添った提案をし、売上に貢献していきたいと考えております。

上原 正光

プロフィール

顧客をよく観察し、相手の立場に立った接客について学び、成果をあげた様子がよく示されています。

相手の立場に立って対応すると、顧客の何が変わることで売上増に結び付いたのでしょうか。もう一段深掘りしてみましょう。

ただ寄り添うというだけでなく、顧客の何かが変わったのだと思います。その学びの入社後の活かし方まで伝えられると立派です。

例文④行動力

行動力

私の強みは行動力です。興味を持つだけではなく実践することを意識して大学時代を過ごしてきました。

英語は苦手でしたが、アルバイト先での外国人のお客様対応を積極的にし、TOEICの点数は520点から750点に上がりました。またプログラミングに興味を持ち、HP制作を学び5万円の報酬を受け、また環境問題に関心を持ったことから、月に1回環境保全のボランティアに参加したりと、日々さまざまなことに挑戦しております。

この行動力を活かし、御社では新規事業の立ち上げや売上向上に対する提案・実践を積み重ね貢献していきたいと思います。

ボランティア経験も自己PRの題材にすることができます。以下の記事ではボランティアを題材にした自己PRの作り方を解説しているので参考にしてみてください。

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鈴木 洵市

プロフィール

自身の行動力が強みだとよくわかる内容です。しかし、3つもの事例をあげているため、具体的な体験の部分が足りなくなっています。1つのエピソードで、行動することで学んだことまで展開することをおすすめします。

例文⑤向上心

向上心

私の強みは向上心です。

現在携帯ショップでアルバイトをしており、集客を担当しております。契約に携わることはできませんが、集客時点で契約につなげることはできないかと考え、私自身もプランの説明・紹介ができるよう、自主的にプランや契約の勉強を重ねています。

現在は集客からの契約率1位を半年間保っており、社員からも「〇〇さんが集客してくれると非常にやりやすい」とお褒めの言葉をいただいています。

御社では直接業務にかかわることだけでなく、広い視点で自分に必要なことは何かを考え、部署やサービス、資格の勉強を積極的におこない、よりクライアントに寄り添った提案をできるような人材を目指したいと思っております。

アルバイトでありながら、成果を出すために向上心を持って行動したことを伝えられている点がいいと思います。この後に、契約率1位まで到達した理由を問われる可能性が高いので、具体的にどういった接客を心がけたのかといった回答を準備しておきましょう。

例文⑥チャレンジ精神

チャレンジ精神

私の強みは新しいことに対するチャレンジ精神があるところです。

現在所属しているサークル活動は、例年夏休みにサークル員だけが楽しむレクリエーション合宿があります。例年決まった場所で決まったことをおこなっていたのですが、私の代がメインの今年、子供向けのイベントの開催を提案し、サークル員も楽しみながら、会費分の収入を得ることに成功しました。

はじめは新しいことへの取り組みに反対するメンバーもいたのですが、メリットを丁寧に説明することで全員の同意を得ることに成功し、開催することができ、企画の大変さと売上の作り方の複雑さを学びました。

御社に入社した際には、今回の経験を活かし、新規のイベント企画に貢献していきたいです。

上原 正光

プロフィール

新しい企画を提案し、周りの人々を巻き込んで実行することを通じて学びがあったことがよく伝わってきます。

会社に入った後の新規のイベント企画とは、どのようなことを具体的に考えているのでしょうか。サークルの延長が会社ではありません。会社のイベントをどのように捉えることができているのか気になります。

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ここまでの解説で、自己PRを見つけていくイメージは湧きましたか。

企業が自己PRで求めるポイントは実績や長所ではなく、候補者の人柄を知ることと、強みを活かしどのようにして会社に貢献してくれるのかをイメージすることです。

自己PRの内容は人それぞれですが、ポイントをしっかりと理解し、この記事から得たヒントをもとに自己分析をして深掘りしながら、より自分自身をアピールできるようにしていきましょう。

アドバイザーコメント

自己PRは自分について深く知ってもらうきっかけ

就職活動の採用面接では、ほぼ確実に「自己PRをしてください」と言われます。そのため、自己PRの準備は必ずしておく必要があります。

自己PRは「自分を売り込むための時間」と思うかもしれません。しかし、企業側にとっては、書面や外見ではわからないあなたのことを、よりよく知るためのきっかけを掴む時間でもあります。その答えには、あなたが自分のこれまでの経験を振り返り、企業側にどういった点を強みや長所として知ってほしいと思ったかが詰まっています。

準備をして自分の言葉で伝えきることが大切

自己PRがうまくできなかったとしても、あなたを表すキーワードが伝われば、そこからさらに深掘りをして自社とのマッチ度を探ってくれるでしょう。そのため、過度に不安がらないようにしましょう。

とはいえ、準備していなければ面接官にはわかります。相手も時間を割いて面談をしている中で、明らかに準備不足ならば深掘りする気をなくしてしまいます。結論を伝えることをまず意識して、それを補強するためのエピソードを添えるようにして、とにかく「言葉として」伝えることを忘れないでください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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