B型就労支援とは? 就活のプロが語るB型での働き方とキャリアの展望

30秒で読める!AI要点まとめ

就労継続支援B型の特徴と自分に合う働き方

  • 雇用契約を結ばず自分のペースや体調を一番に考えて働ける。
  • 1日1時間や週1日などの短時間通所から生活リズムを整える。
  • 成果や納期よりも自身の治療や体調の安定を優先できる。
POINT:急な体調変化にも相談しながら日程調整できる体制がある。

多様な事業所タイプと自分に適した仕事選びのコツ

  • 黙々と作業できるIT系や手作業メインの軽作業など選択肢が豊富。
  • カフェなどの店舗系作業では無理なく対人接触やマナーを学ぶ。
  • 得意なことや希望する通所スタイルに合わせて事業所を選択。
例:パソコンを使ったデータ入力やイラスト制作の在宅作業がある。

事業所の見極め方と利用開始までのステップ

  • 得意を活かせる作業内容や音・視線への配慮の有無を確認する。
  • 就労選択支援のアセスメントを経て事業所の見学や体験を行う。
  • 市区町村への申請と受給者証の発行を経て利用契約を結ぶ。
POINT:アセスメントから通所開始まで2ヶ月程度見込んでおく。

※AIの特性上、間違いが含まれている場合があります。記事本文と併せてご確認ください。

進路を決める際、「障がいや難病を抱えたまま一般就労を目指すのは不安」「自分のペースや体調に合わせて働きたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

すぐに一般就労を目指さなくても、自分のペースや体調を一番に考えながら働ける、就労継続支援B型という選択肢があります。

就労継続支援B型とは、雇用契約を結ばずに、体調管理や生活リズムを整えながら、自分のペースで作業や就労経験を積める制度です。

失敗も受け入れられる安心感のある環境で、無理なく通うことができます。

この記事では、就労支援の利用を検討する学生の相談に乗ってきた、キャリアコンサルタントの高橋さんとともに、就労継続支援B型の工賃や作業内容について解説します。

自分に合った働き方を、一緒に探していきましょう。

目次

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【表で見る】就労継続支援B型とは? 特徴・給与・他サービスとの違いを解説

障がいのあるなしにかかわらず、誰もが自分の能力や適性に合った仕事を見つけたいものです。

国は障がいのある人が希望の働き方を実現できるよう、就労支援を通じて得意・不得意を整理し、自分に合う職場を選べる仕組みを用意しています。

なかでも、就労継続支援B型とは「自分のペースで体調や生活リズムを整えながら、軽作業などの訓練ができる福祉サービス」です。

就労継続支援にはA型とB型の2種類があり、作業内容や給与、勤務形態なども異なるため、違いをしっかり把握して選ぶことが必要です。

ひと目でわかる比較表で、A型とB型の違いを押さええましょう。

項目就労継続支援A型就労継続支援B型
雇用契約結ぶ(労働者となる)結ばない(利用者・訓練の位置づけ)
給与・手当最低賃金が保証される(月給・時給制)「工賃」として支払われる(成果・作業量に応じた額)
月額の目安※およそ 8万円〜12万円 前後平均約2.4万円
勤務時間1日4〜8時間・週5日など(ある程度固定)事業所により1日1時間~
(体調に合わせ柔軟)
年齢制限原則 18歳以上 65歳未満下限は18歳以上
条件によっては15歳以上
対象者の目安一定の体調管理ができ、毎日決まった時間に通勤・就労できる方障害や疾患により毎日通うのが難しい方、まずは体調や生活リズムを整えたい方

※厚生労働「令和6年度工賃(賃金)の実績について」

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就活のプロに聞く! 就労継続支援B型での働き方

通所を視野に入れると、「実際はどのようなサポートが受けられるの?」「働く仲間や仕事の環境はどう?」と、具体的な働き方が気になるのではないでしょうか。

そこで、就労支援の利用を検討する学生の相談に乗ってきた、キャリアコンサルタントの高橋さんに、現場のリアルな状況を聞いてみました。

勤務時間中に体調を整える時間が設けられているため、どのような配慮を受けながら働けるか、具体的なイメージが湧きます。

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国家資格キャリアコンサルタント

高橋 拓也

プロフィールを見る

B型就労継続支援は、一般就労で必要となる基礎的な生活リズムや働く体力を、無理のないペースで養っていくための支援機関です。

いきなり週5日・フルタイムで一般企業に勤めるとなると、納期や業務負荷への不安から一歩を踏み出しにくいこともあります。

そうした際に、週1日や1回数時間といった負担の少ない通所からスタートし、少しずつ決まった時間に通って作業をする経験を積み重ねられるのがB型の大きな特徴です。

柔軟なサポート体制を活用して働こう

作業中も体調の波に応じて休憩を挟むなど柔軟な調整が組み込まれていて、急な体調不良の際にも相談しながら日程を調整できるサポート体制が整っています。

日々の体調を崩さずに通い続けられる生活リズムを整え、作業への集中力や基本的なコミュニケーションといった働く土台を整えるために活用しましょう。

就労継続支援B型を利用する人に多い特徴

就労継続支援B型の対象者は、障がいや難病により、すぐには一般企業や就労継続支援A型で働くのが向かない人たちです。

厚生労働省では、おもに「就労移行支援事業などを利用したが一般企業などの雇用に結びつかない人」や、

「就労経験や年齢・障害の程度、またはアセスメント結果により、一般企業等での就労が困難と判断された人」を対象としています。

ここからは、具体的にどのような人が対象になり、希望する働き方の共通点や特徴にはどのような傾向があるのか、詳しく見ていきましょう。

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就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。

そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます。

自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。

①一般企業やA型で働くには「体調・体力に不安」がある人

一般企業や就労継続支援A型で働く場合は、事業者と雇用契約を結び労働者として仕事に従事します。

つまり、雇用契約で示された条件に沿って働き、基本的に決められた勤務時間を守ることが求められるのです。

一方、障がいや難病により体力・体調面の不安から決まった時間で働くのが難しい人には、就労継続支援B型が適しています。

ハードルを上げた状態でスタートしてつまずいてしまわないよう、慎重に一歩を踏み出すための選択肢として、就労継続支援B型の利用を検討しましょう。

②自分の体調に合わせて「柔軟に勤務調整」したい人

就労継続支援B型では雇用契約を結ばず、比較的負荷の少ない生産活動や作業をおこないます。雇用契約に基づく労働ではなく、訓練という位置づけです。

事業者側には、利用者一人ひとりのニーズや心身の状態を理解し、利用者が希望する生活を実現するために必要な支援をおこなうことが求められます。

そのため、体調を優先しながら自分のペースで働きたい人にも、就労継続支援B型は適しています。

事業者は一人ひとりの障がい特性に応じたサポートをおこなうため、安心して作業に取り組むことができるのです。

③仕事の成果や納期より「自分のペース・治療」を優先したい人

障がい種別や障がい特性はさまざまで、利用者にはそれぞれのペースがあるものです。

就労継続支援B型では個人のペースに応じた作業を用意するため、一律で納期や成果を求められることはありません。

そのため、自分のペースや治療を優先したい人に向いています。一方、A型とB型では収入(工賃)に差が生じるのも事実です。

厚生労働省の「令和6年度工賃の実績について 」では、B型の平均月額工賃は2万4,141円で、A型の平均賃金である9万1,451円と報告をしています。

就労継続支援B型で手にする報酬はA型より少ないものの、安心感を持ちながら無理なく働けるのがB型の特徴です。

④まずは「外出習慣や生活リズム」を整えたい人

A型就労支援への移行を目指したり、一般就労を実現したりするのに必要なのは、外出や通勤に慣れ、他者と交流することで社会に馴染むことです。

そのために就労継続支援B型では、まず事業所に通うことを目標とし、生活圏を広げながら地域社会での役割を見つけることを支援しています。

また、規則正しい生活リズム、生活習慣の形成といった、社会生活上のスキルを身につけることもできるため、生活を整えたい人に向いています。

まずはB型で働く一歩を踏み出すことで、「働きたい」「自立したい」という前向きな思いを形にできるのです。

就労継続支援B型に通うメリット

ここまで就労継続支援B型の特徴や、利用に適した人について説明しました。

就労継続支援B型のメリットは、長時間の就労や継続的な通勤などに不安がある人が、適切な支援を受けながら生産活動や作業経験を積めることにあります。

ここからは就労継続支援B型を利用するメリットについて、詳しく見ていきましょう。

あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう

就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。

そんな人に活用してほしいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う職業・合わない職業を特定できます。

早いうちに自分に合う職業・合わない職業を知って、就活を成功させましょう。

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①【体調面】週1日・短時間から無理なく生活リズムが整う

就労継続支援B型の利用者が「今日は体調が良くない」といった不安を感じた場合は、無理をしないという選択が可能です。

心身の状態で体調が左右されやすい障がい特性を持つ人にとって、従来と異なる生活リズムに慣れるためには、過剰な負荷のかかる状況は避けなければなりません。

その意味で、事業所によって変動はあるものの、最小1日1時間・週1日から設定でき、体調に合わせて柔軟に調整できる就労継続支援B型の働き方は、心身を整えるうえで安心です。

②【スキル面】ノルマのない環境で自分の強み・得意を伸ばせる

仕事では、ノルマや過度なプレッシャーが壁となり、本来持つ能力を十分に発揮できなかったり、自分の得意や長所を伸ばせなかったりするものです。

就労初期にそうした状態に陥ることは、特に障がいを持つ人は避ける必要があります。

過度なプレッシャーによる失敗体験は自信の喪失や二次障害につながる恐れがあり、働くこと自体への恐怖心を生んでしまうからです。

その点で、就労継続支援B型は、活動成果に応じて工賃が支払われる仕組みのため、事業者側からのノルマ設定や過度なプレッシャーが生じにくいと考えられます。

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③【環境面】失敗を恐れず自分のペースで働く感覚を掴める

就労継続支援B型の事業者は、事前に利用者の適性評価をおこない、一人ひとりに合わせた個別支援計画を立てます。

そのうえで利用者を受け入れているため、基本的に無理のない範囲で生産活動や作業の内容が決められます。

利用者にとって、最初は高難易度な内容であっても、地道に続けて工賃や達成感を手にするうちにやりがいを見出していく人も少なくありません。

だからこそ、まずは自分のペースを守りつつ、失敗を恐れず挑戦してみましょう。

新しい活動や食わず嫌いだったかもしれない未知の作業などにも、無理のない範囲で積極的に取り組んでみる姿勢が大切です。

就労支援を検討する学生に向き合ってきた
高橋さんからのアドバイス

アドバイザーのリアル・アドバイス!失敗しても大丈夫! 安心して挑戦できる場所

国家資格キャリアコンサルタント

高橋 拓也

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就労継続支援B型に通う良さは、「失敗しても何度でもやり直せる」という安心感のもとで、働く感覚を得られる点にあります。

一般的な職場ではミスへの緊張から萎縮してしまうこともありますが、就労継続支援B型事業所では作業でつまずいても、職員と一緒にやり方を工夫しながら落ち着いて練習を繰り返すことができます。

自分のペースで着実に働く自信を育てよう

実際、長期間の無職期間を経て通い始め、初めは週数日・短時間の利用だった人が、作業を積み重ねるうちに「もっとできるかもしれない」と自信をつけ、徐々に通所日数や時間を増やしたケースも珍しくありません。

周囲の目を気にしすぎず、自分のペースで通う経験は、働く自信を育み、これからの生活を組み立てていくうえでの確かな土台になります。

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就労継続支援B型の事業所例

厚労省の「障害者の就労支援対策の状況」によると、B型の利用者を受け入れる事業所は全国で1万8,614カ所(2025年3月)あり、38万4,998人(同)が利用しています。

事業所が提供する作業内容は多様で、パンや菓子作りといった生産活動や、接客や手作業が中心の軽作業から、最近ではパソコンを使うIT系の作業も増えています。

また、就労スタイルについても在宅やリモートワークなどを含め選択肢が広がっているのが特徴です。

下記の例から、気になる事業所の働き方を確認して、就労継続支援B型で働くイメージを掴んでいきましょう。

①パソコン・IT系(データ入力・Webライティング・動画編集など)

デジタルスキルを持つ人にとって、非常に適した分野です。

ほかの分野よりも工賃が比較的高く、在宅やリモートワークを希望する人との相性も良いです。また、身体的な負担が軽い点も大きな魅力です。

代表的な作業には、ホームページやWeb広告の制作、動画編集、写真加工、PhotoshopやIllustratorを使ったイラスト制作などがあります。

これらの作業では、デジタルスキルだけでなくコミュニケーション能力も求められます。

一方、データ入力やプログラミング、DTPオペレーターなどは、人とかかわることが少なく、黙々と作業を続けられるのが特徴です。

②店舗・接客系(カフェ運営・製造・販売など)

クッキーなどの菓子作りやベーカリーでのパン作り、弁当などの調理補助、パッケージングや商品陳列は、比較的ポピュラーな仕事です。

パンや菓子などの生産者が併設カフェを運営している場合は、接客や販売を担当するケースもあります。

接客や販売では不特定多数の来店客と接する機会があり、接客や人とのかかわりに興味があるなら、対話力を磨いたり、マナーを身につけることが可能です。

より幅広く社会との接点を持つ体験を重ねることで、就労継続支援A型や一般就労への移行に向けて、自信をつける訓練にもなります。

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接客業の志望動機の書き方
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接客経験を活かした自己PR
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受けない方がいい職業を診断しよう

就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。

就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。

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  • 自分に合う職業がわからない人
  • 入社後のミスマッチを避けたい人
  • 自分の強みを活かせる職業を知りたい人

③軽作業・ハンドメイド系(箱折り・シール貼り・制作など)

商品発送作業や袋詰め、箱折りや組み立て、シール貼り、検品、梱包といった軽作業は、黙々と仕事に向き合うことが得意な人向けです。

人とかかわる前に、仕事として体を動かすことや、決められた段取りで作業をこなすといった基本を身につけたい人に適しています。

同じ手作業でも、もう少し創造性を活かしたい場合には、得意な分野の手工芸品(レザークラフトやフラワーアレンジ、編み物など)や、アクセサリー、雑貨などの制作に携われる事業所もあります。

全般的に細かい作業が多く、注意力や集中力を鍛えるのにも役立ちます。

④農作業・自然系(栽培・収穫・パック詰めなど)

屋内作業ではなく、屋外で自然と触れ合いながら仕事をしたい人には、農作業がおすすめです。

ある程度の体力が必要ですが、野菜や果樹、ハーブ、花などの栽培や水やりから、収穫、選別、発送まで、さまざまな作業を経験できます。

収穫した成果物を出張販売したり、バザーに出店したりといった付帯作業を経験することも可能です。

また、公園などの植栽の維持・管理や、清掃の仕事を担当できる事業所もあります。

植物という生き物を相手に作業に取り組むことで、ほかの作業では得られない責任感や充実感の高まりも期待できるのがメリットです。

【関連記事集】「自然に関わる仕事」の種類と選び方(タップで開閉)

自然や環境に触れ合う仕事の種類や、ジャンルごとの適性・向いている人の特徴について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。

自然に関わる仕事と適性
自然にかかわる仕事21選|向いている人の特徴をジャンルごとに解説

⑤在宅・リモートワーク系(データ処理・イラスト作成など)

デジタルスキルを習得済みだったり、この分野に関心がある人などが、事業所への通所を伴わずにまずは在宅で働き始めることも可能です。

在宅ワークのメニューは、アンケート結果の集計・企業の広報チラシ・ポスターのデザイン・記事作成などさまざまです。

一方で、在宅ワークには利用者が不利益を被るケースがあるため、事業所の選び方には注意が必要です。

厚生労働省の『障害福祉サービス等報酬改定』に関する検討資料によると、生産活動と称した以下のような事例が報告されています。

  • eスポーツ
  • 1日に数回、植物の水やりをするだけの活動
  • 卓球教室や麻雀教室での手伝いに相当する活動

在宅ワークにはさまざまな業務が含まれるため、ごく軽微な作業まで「就労」と見なされてしまうケースがあります。

現在は厚生労働省から自治体へ要件遵守の徹底が通知されていますが、事前に仕事内容をしっかり確認したうえで選ぶことが大切です。

【関連記事・Q&A集】在宅ワークの探し方・目指し方(タップで開閉)

PCを活用した在宅ワークの種類や必要な準備、Webデザイナーなどの専門職を在宅で目指す方法について詳しく知りたい人は、以下の記事やQ&Aも参考にしてみてください。

ネットでできる在宅仕事と準備
インターネットを使った在宅の仕事16選|探し方や準備を徹底解説

PCでできる在宅ワークの種類
パソコンでできる在宅の仕事はどんなものがありますか?

在宅Webデザイナーを目指す場合
在宅しながらWebデザイナーになるにはどうすれば良いですか?

事業所を選ぶ際のチェックポイント

事業所選びで重要なのは、あらかじめ自分が何を望み、何に不安を感じているのかを整理しておくことです。

具体的な選び方のポイントについては、東京都が公表している就労継続支援B型事業所の「第三者評価」の項目を参考に、わかりやすくまとめました。

ぜひ実際にチェックしながら、自分に合った事業所を考えてみましょう。

なお、東京都以外にも就労継続支援B型事業所の評価を公表している自治体があるため、住まいの自治体が該当する場合は、それを参考にしてください。

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①自分の強みや興味が活かせる作業か

まずは、事業所の公式サイトやパンフレットに、作業内容や利用定員、申込連絡先といった基本情報がわかりやすく掲載されているかを確認しましょう。

加えて、事業所の情報を行政や関係機関などにきちんと提供しているかも重要なポイントです。

そのうえで、同じ事業所内でも集団作業や単独作業など複数の働き方に対応していたり、同じような作業でも少しずつ内容が異なったりする場合があります。

そのようなときに、利用者本人の得意・不得意に合わせて作業内容や担当を調整してもらえるか、あらかじめ確認しておきましょう。

また、本人が自発的に働きたいと思えるように、職員側からどのような声かけや誘導をしてもらえるのかを聞いておくことも大切です。

②音や視線に配慮されている環境か

音や光、におい、人の動きなどの周囲からの刺激に敏感な人が事業所を選ぶ際は、作業スペースの環境や事業所側の配慮を細かく確認しましょう。

室内の照明や採光、換気、清潔性、温度管理、作業場所の開放度などについて、気になる点をあらかじめ質問しておくことが大切です。

また、利用者のプライバシーや羞恥心に配慮した支援がされているかも、大切な確認ポイントです。

さらに、事業所内の決まりごとについて、利用者などの意向を反映して作成されているか、見直しがされているのかを聞いておけば安心です。

食事が提供される場合は、アレルギーの有無や口腔内の状況、食べられない物などに配慮された食事が提供されているかも、知っておきたい情報です。

③居心地が良く自分らしく過ごせる空間か

事業所の支援員は、作業を指導するだけでなく、利用者一人ひとりの意向をもとに、その人らしさを発揮できる場を用意することも大切な役割です。

利用者のコミュニケーション能力に合わせて、会話の長短や声の大きさ、ジェスチャーを交えた対話など、最適な方法を選択してくれるかも重要な確認ポイントです。

また、作業で困難が生じたり失敗したりした際には、どのような声かけをしているのかを具体的に尋ねてみるのも良いでしょう。

さらに、利用者同士の相性や困りごとについての相談に、どのように対処しているのかもあらかじめ確認しておけば、より安心して利用を検討できます。

④就労ステップアップへの理解や支援があるか

一般就労や就労継続支援A型への移行を目指す利用者に対しては、サービス管理責任者が定期的に面談を実施し、個別支援計画を立てていくのが基本です。

事前に、個別支援計画の立案プロセスについても確認しておきましょう。

また、利用者の希望に基づいて目標をそのつど確認し、目標に向けたサービス内容を提供する体制があるかも重要な確認ポイントです。

家族と同居・生活している利用者の場合は、家族の要望や意向を把握してくれるかも大切です。

利用者本人と家族、職員で支援方法について話し合う場や仕組みがどのようになっているかも、あらかじめ確認しておきましょう。

⑤体調に負担がかからない通所スタイルか

通所の方法は公共交通機関を利用するケースが多いものの、あらかじめ運行頻度や混雑度、所要時間などをできるだけシミュレーションしておきましょう。

自宅からの距離が近ければ、自転車や徒歩による通所を選択する人もいます。

事業所は、必ずしも公共交通機関が発達している都市部にあるとは限りません。

公共交通機関の最寄りの乗降場所から事業所までの距離が遠い場合は、その事業所の利用を諦めざるを得ないこともあります。

反対に、事業所側が最寄り駅からの送迎や、利用者の自宅周辺から事業所までの送迎サービスをおこなっている場合もあります。

家族が送り迎えできる状況であれば、協力を求めるのも一つの方法です。

利用開始までの流れ

就労継続支援B型の利用は、就労選択支援制度に基づき適性や希望の事前確認を経て決定するのが原則です。

その確認結果を踏まえて就労継続支援B型の利用が最適と判断されれば、事業所選びへ進みます。

通所開始まで2カ月近くかかり、事業所選びが遅れるとさらに時間がかかるため、全体の流れをあらかじめ確認しておきましょう。

通所を始めたい時期が決まっている場合は、そこから逆算して早めに手続きを開始し、余裕を持って事業所選びに時間をかけることがおすすめです。

①医療機関や自治体の相談窓口に相談する

持病や障害のある人は、医師や医療機関に相談し、就労するにあたって注意したり心がけたりすべきことを把握したうえで、具体的な手続きに進みます。

まずは、居住する市区町村の障害福祉窓口や相談支援事業所に連絡し、利用手続きの流れや就労選択支援の対象になるかを確認しましょう。

居住する市区町村の障がい福祉窓口で紹介してもらえるほか、事業所の検索サイトで探せる自治体もあります。

就労選択支援事業所では、短期間の生産活動や模擬作業などで、適性、知識、能力を評価し、本人や家族、関係者との面談も踏まえて、就労に関するアセスメント(適性や希望の事前確認)を実施します。

ここまでに要する期間は、約1カ月、場合によっては2カ月ほどです。

②気になる事業所に見学・体験通所を申し込む

このアセスメント内容をもとに、就労継続支援B型事業所などへの連絡・調整へと進んでいきます。

具体的には、アセスメントの内容を踏まえ、相談支援専門員やケースワーカー、保健師などの多機関が連携して、本人に適した就労形態や作業内容を考える会議が開かれます。

その結果を参考に本人が意思決定し、事業所などの見学や面談に関する連絡・調整へ進みます。

アセスメントの段階で短期間のお試し就労や模擬作業を経験した事業所が気に入れば、そこでの正式な利用を選択することもできます。

【関連記事】自分に合った仕事・適職の見つけ方(タップで開閉)

事業所を見つける前に、自分に合った仕事の見つけ方や適職の探し方をより詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。

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③自治体へ申請をして通所を開始する

利用の大枠が決まったら、市区町村の窓口で利用申請をし、障害福祉サービス受給者証を交付のうえで、就労継続支援B型事業所との契約へと進みます。

すでに説明したように、労働者として事業所と雇用契約を結ぶわけではありませんが、利用者として正式な利用契約を結びます。

契約の際には、作業内容や利用日数、事業所の利用規約、工賃などについて再度丁寧な説明を受け、しっかりと確認したうえで契約することが大切です。

特に、作業の対価として支払われる工賃が時給制なのか出来高制なのかなどは、作業のやりがいにも影響を及ぼす大切な要素であるため、しっかり確認しておきましょう。

利用契約を結んだら、決められた利用開始日に合わせて体調を整え、万全の状態で通所開始に備えましょう。

就労継続支援B型に通ったあとのキャリア

就労継続支援B型は、自分自身の能力や適性に一番合った作業や職場を見つけるための、最初のステップです。

雇用契約を結び、毎日決まった時間に就労・通勤する「就労継続支援A型」や「一般就労」へを目指す人が最初のステップとして挑戦するという意味もあります。

直接、一般就労を実現することも可能ですが、簡単なわけではないという現状もあります。

あせらず、就労継続支援B型の継続利用も選択肢に含めながら、自分自身の目標に向かって一歩ずつ進んでいきましょう。

①一般企業への就職を目指す

最終的な目標を一般企業への就職とする人も、少なくありません。

就労継続支援B型から直接一般就労へ移行する人も増加傾向にあり、年間数千人規模となっています。

ただし、厚生労働の「障害者の就労支援について」などを見ると、利用者に占める移行率の割合は数%程度にとどまっているのが実態です。

就労意欲を持つ障がい者全体から見ると、一般就労へ移行できる割合にはまだ課題が残されています。

直接、一般就労を実現することも可能ですが、決して簡単ではないのが現状であるととらえておきましょう。

②A型事業所で雇用契約を結んで働く

いったんB型からA型へ移行し、段階を経て一般就労を目指す方法もあります。

【解説】A型就労支援とは?(タップで開閉)

就労継続支援A型での働き方について
雇用契約に基づく就労のため、基本的には毎日決められた時間に出勤し、シフトに沿って週4〜5日、まとまった時間で作業することが求められる

「一般就労への移行者数・移行率の推移」によると、A型からの一般就労移行率は約2割〜3割弱となっており、雇用契約を結んで働くA型のほうが、一般就労への移行実績が高い傾向にあるのです。

A型での就労は一般就労への第一歩となるため、安定して働く自信をつけるうえで大きな意味があります。

特に、利用中のB型にA型が併設されていれば、慣れた環境のままスムーズにステップアップが可能です。

ただし、併設先での作業内容が限定されている場合は、働き方が変わっても新たなスキルが身につきにくい点に注意をしておきましょう。

就労支援A型に興味がある人は、下記の記事も併せて確認してください。B型との違いがわかるため、進路の決定に役立ちます。

③就労継続支援B型を継続利用する

もちろん、就労継続支援B型事業所の利用を継続することも可能です。

基本的に利用期間の制限はないため、自分のペースで急がずゆっくりと就労経験を積み重ねていくこともできます。

厚生労働省のアンケート調査によると、就労継続支援B型事業所利用者の平均利用年数は10年以内が7割以上、平均20年という事業所も5.5%あります。

ただし、A型や一般就労を目指す取り組みの継続、意欲の維持が難しくなる懸念も認識しておきましょう。

④在宅ワークやフリーランスに挑戦する

就労継続支援B型での経験を積み重ねたうえで、ITスキルなどを活かして在宅での業務請負やフリーランスを目指す選択肢もあります。

かなり挑戦的な選択肢ですが、IT系の職種で高度なスキルを身につけている人などは、在宅のリモートワークで自らの作業を完結することも可能です。

ただし、いきなりの独立は収入や体調の面でリスクも高いため、まずは就労継続支援B型で在宅のIT系作業ができる事業所を選び、徐々に作業に慣れていく選択肢もあります。

「自分は就労移行支援に向いていないかも?」と感じている方は、ぜひこちらの記事でその理由を整理してみてください。

前提知識がないまま「向いていない」と判断してしまうのはもったいないため、まずは一度確認してみましょう。

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就労継続支援B型は「自分のペース」で働ける場所! 負担を軽減して強みを伸ばそう

誰にとっても仕事を始める、就職するというのは人生の大きな節目です。新たな責任も生まれ、ストレスや心身への負荷は避けられません。

だからこそ、環境に慣れるまでが肝心であり、スタートでつまずきたくないものです。

就労継続支援B型は、体調や不安に配慮しながら自分のペースで働くことができる場所であるため、利用を検討してみてくださいね。

アドバイザーからあなたにエール就労継続支援B型で「自分に合った働くペース」を見つけよう!

国家資格キャリアコンサルタント

高橋 拓也

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働くことへの不安や体調への心配を抱えるのは、決して特別なことではありません。それだけ自分の状況を客観的に見つめ、慎重に次の一歩を考えている表れでもあります。

就労継続支援B型は、高いノルマや成果を追い求める場所ではありません。

何よりも「利用者が自分のペースを見つけ、得意なことや苦手なことを知りながら、少しずつ自信をつけていくこと」に重きを置いています。

日々の積み重ねで自信を育むことが大切

「今日は決まった時間に通所できた」「疲れる前に休憩を相談できた」といった日々の小さな積み重ねを大切にしながら、職員も一緒に伴走してくれます。

周囲のスピードに無理に合わせる必要はありません。自分に合った働き方のペースをじっくり見つけていくための場所として、うまく活用してみてください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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