この記事のまとめ
- 学業の魅力的なガクチカは適切な構成を知ることで誰にでも作れる
- 学業のガクチカを作るには企業側の目線を押さえるのがカギ
- シーン別の学業のガクチカ例文14選を紹介
学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)は、選考の結果を左右する重要な項目の一つです。ガクチカのテーマとして、サークルやアルバイトのほかに、学業でエピソードを考えようとしている人も多いのではないでしょうか。
その際、「ガクチカとして学業を書きたいけど良いのかな」「学業をガクチカにしたいけど良いエピソードがない」「学業から魅力的なガクチカをつくるコツを知りたい」と悩む人もいるかもしれません。
学業のガクチカは、企業が見ているポイントと正しい構成を押さえることで誰でも作れるようになります。この記事では学業のガクチカを作る前に知っておくべきことから、周りと差がつくガクチカを作るコツまで、キャリアアドバイザーの富岡さん、谷所さん、遠藤さんのアドバイスを交えつつ解説します。
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学業から魅力的なガクチカを作るには構成がポイント!
学業のガクチカで選考を通過するためには、企業が知りたいことを押さえた「最適な構成」を理解することがカギになります。
この記事では、ガクチカの構成を詳しく解説した後、差別化するコツややりがちなNG例、良いアイデアが思い浮かばないときの具体的な解決策を説明します。
また例文14選も紹介するので、学業から魅力的なガクチカを作り自信をもって選考に臨みたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
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学業のガクチカを考える前に! 企業がガクチカを聞く2つの理由
ガクチカ作りに悩む人は、企業がガクチカを聞く意図を理解できていないことが多いです。意図がわかるとガクチカで伝えるべきことがわかり、対策がスムーズになりますよ。企業が学生のガクチカを通して知りたいことは主に2つあります。
①人物像を把握するため
企業はガクチカから、以下の情報を聞きたいと考えています。
ガクチカでわかること
- 学生時代、何に関心を抱いて、どのように取り組んだか
- 取り組む中で壁にぶつかったときは、どう対処したか
- その経験を通して学んだこと、得た力はあるか
このように、「学生時代に頑張ったこと」からはその人の人柄や強み、興味関心のある分野が見えてきますよね。選考という限られた時間で応募者の人物像を把握するためにも、企業はガクチカを聞いているのです。
②能力に再現性があるかを判断してミスマッチを防ぐため
就活では、「私にはリーダーシップがあります」「私には協調性があります」とアピールする人も多いですが、言葉だけでは本当にその強みを持っているのかわかりませんよね。そこで企業はガクチカというストーリーを聞くことで、学生の能力に再現性があるかを見ています。
採用活動では、その企業に適した「求める人物像」が定められていることがほとんどです。その人物像に当てはまるかを判断せずに、志望理由や入社してからやりたいことだけを聞いても、ミスマッチが生じる可能性がありますよね。
そのため、学生の能力が入社してからも発揮されるかという再現性を見るために、企業はガクチカを聞いているのです。
企業はガクチカから学生時代何を考え、どのように行動してきたのかなど、人柄の部分と能力の部分を判断しようとしています。また定番の質問でもあるので、就活に対する準備ができているか、きちんと自己分析をしているかも見られています。
ガクチカで学業はNG? ダメと言われる理由と対処法
学業のガクチカでよくある懸念点
- 学業のガクチカは差別化が難しい?
- 勉強しかしていないと思われる?
- 学業はチームではなく個人作業が多い?
学業をガクチカにしようと考え、参考を調べたり周囲にアドバイスを聞いたりする中で、「学業のガクチカはダメ」と聞いたことがある人もいるかもしれません。
しかし実際は、学業のガクチカで選考を通過する人はたくさんいます。ここではダメと言われる3つの理由とその対処法を説明します。
学業のエピソードは差別化が難しいため
学業のガクチカがダメと言われる理由の一つに、差別化が難しいというものがあります。学生が学業に取り組むのは当たり前であり、同じような学部・学科を専攻している人もたくさんいるため、ほかの学生と似通ったガクチカになってしまうケースもあるのです。
たしかに学業の内容だけで考えると周りと被ってしまうこともあるかもしれませんが、取り組みのモチベーションや目標、頑張り方は人それぞれでしょう。企業が知りたいのは能力の再現性や人柄なので、特別なテーマにする必要はありません。学業を頑張った人は、その理由や獲得した力を自信を持ってアピールしましょう。
勉強しかしていないと思われる可能性があるため
学業をガクチカにすることに対して、「勉強しかしてこなかった」と企業に思われるという懸念もあります。アルバイトやサークル、ボランティアなどの課外活動をガクチカのテーマにする人も多いため、あえて学業について書く学生はほかに自主的に取り組んだものがないと思われるという考えです。
しかし、ガクチカで学業について話したというだけで、それ以外何もしていなかったと軽率に判断する面接官は滅多にいません。仮にそう思うとしても、「学生時代はほかにどんなことをしていたか」と追加で聞かれることがほとんどです。
学業のほかにも力を入れて取り組んでいたことを2つ~3つ用意して、それぞれ大変だったことや乗り越えた方法を整理することで対策しましょう。
課外活動のアピール方法が不安な人はこちらの記事がおすすめです。部活やサークルをはじめ、清掃活動やボランティアまで幅広く例文付きで解説しています。
例文24選! 課外活動のアピールで知らないと損する3つの罠とは
学業はチームではなく個人作業が多いため
学業は、コツコツ勉強したり論文を書いたりなど一人作業が中心のため、チームワークやコミュニケーション力が求められる就活では評価されにくく、ガクチカのテーマに適していないと考えられる場合もあります。
たしかに、仕事ではチームで協力したり外部とやり取りしたりする場面が多いのは事実ですが、当然個人の努力も欠かせません。そのため、学業において目標に向かい試行錯誤した経験は仕事でも活かすことができます。
また、学業は個人作業というイメージがあるものの、研究・制作やグループワークなど、チームで取り組む活動も多いはずです。複数人でのプロジェクトやプレゼンテーションを取り上げてみたり、学業に取り組む過程で「周囲とどうかかわったか」を盛り込んだりすることで、学業のガクチカでも周囲とうまく連携して行動できる人材だとアピールできますよ。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る日々の取り組みも学業のガクチカのヒントになる
ガクチカを学業にしようか迷う理由は人それぞれでしょう。「学業以外に頑張ったものがないけど学業は一生懸命やった」という人は、学業のガクチカをぜひ書いてみてください。
学業をアピールできるのかと不安な人もいるかもしれませんが、学生の本分として学業に励んできたことは胸を張って伝えましょう。日々の講義やゼミ活動、課題への取り組み方などアピールできることがたくさんあると思います。
逆に「学業をすごく頑張ったわけではないが、ほかに書くことがない」という人は、消去法的ですが、少なくともゼミなど一つでも頑張ったものがあれば、そこに焦点を当てて書けそうですね。
教科書やノートを読み返してみたら新たな気付きがあったとか、何かのニュースを見たときに「あの授業で聞いたことがこことつながっている!」と感じたことがあれば、学んだ意味も見えてくるでしょう。
学業以外を頑張った人も振り返ってまとめておくと安心
「学業よりそれ以外のアルバイトやサークルの方が話せることが多い」という人は、実際に頑張ったテーマで書いた方が良いでしょう。ただし、「学業のガクチカ」「学業以外のガクチカ」と2問聞かれるケースもあるので、学業についても振り返っておいてください。
ここまでガクチカで学業はNGとされている理由を解説しました。自己PRで学業をアピールする場合も差別化が難しく悩んでいる人もいると思ます。以下の記事では自己PRで学業をアピールする方法をまとめているので参考にしてみてください。
例文12選|学業の自己PRに欠かせない下準備と組み立ての手順
ガクチカで学業をアピールすることで企業に与える印象
学業のガクチカが企業に与える印象
- 継続力がある
- まじめで堅実である
- 向上心がある
学業をガクチカのテーマとした際に、ほかのガクチカと比べて印象に差があるか、企業にどんなふうに見られるかが気になる人もいるかもしれません。
ここでは学業をガクチカとして話すことで、企業にどのような印象を持たれやすいか紹介します。志望する企業がこれらに当てはまる人材を求めている場合は、特に学業の取り組みをアピールするのがおすすめです。
コピペで使えるガクチカがかんたんに作れます
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継続力がある
良い成績を収めたり資格取得や論文発表を成功させたりするのは、すぐに達成できる簡単なことではありません。その裏側では講義を集中して聞いたり、丁寧にノートを取ったり、計画的にタスクを進めたりなど、コツコツとした努力が必要ですよね。
それらを実行してきた人はすぐに投げ出さない継続力がある人だと期待されます。長い学生生活でだらけてしまう人もいる中、学業の目標に根気強く取り組んだ人は自信をもって継続力をアピールしましょう。
就活で継続力をアピールしたい人はこちらの記事も必読です。業界・職種別の例文付きで、継続力の効果的な自己PRを解説しています。
例文13選|「継続力」を魅せる自己PRの鉄則を職種・業界別に解説
まじめで堅実である
授業を真剣に聞いていた人や資格取得や語学の勉強に打ち込んだ人は、企業からもまじめという印象を持たれやすいです。
自分の好きな勉強に打ち込める学生生活は貴重な期間で、学費や生活費などのお金もたくさんかかります。それでも4年間あるとどうしても遊んだりだらけたりしてしまう人もいる中、時間やお金を無駄にせず、本分である学業に集中する姿勢は、まじめさや堅実さをアピールできます。
まじめな性格をアピールする際のコツや注意点はこちらの記事で詳しく解説しています。例文も参考にして差別化を狙いましょう。
12例文|真面目さの自己PRでやりがちな3つの失敗パターンと対策
向上心がある
学業の取り組みは、必ずしもお金やモノなど目に見える成果物にはつながりません。それでも学業を頑張る人には、自分を磨きたい、知的好奇心を満たしたいなど成長意欲があるはずです。
特に継続的に取り組んだことや、義務ではなく自発的に挑戦したエピソードなどがあれば、より向上心をアピールできますよ。
向上心を強みとしている人は、こちらの記事で就活での効果的なアピール方法をつかんでくださいね。自己PRの作り方や例文12選も紹介しています。
例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
企業はガクチカが学業の学生に対して、まじめな印象を持つことが多いでしょう。
ただし学業にどのように取り組んできたか、困難なことをどう乗り越えたかなど、具体的な内容やその結果がともなわないと、ほかにガクチカがないから学業にしたという印象を持たれる可能性もあるので注意してください。
GPAが低くても大丈夫? 学業のガクチカと成績の関係
学業のガクチカを考える際に、「成績が良くないけど良いのかな」と不安に思う人も少なからずいるはずです。しかし実際は、成績に関係なくガクチカに学業を書くことはできるので安心してください。
多くの大学で、成績はGPA(Grade Point Average)というスコアで数値化されています。GPAは大学によってスコア指標に差があるため、GPAだけで能力や努力量を判断することはできません。大学によっては独自の制度を導入していてGPAがないこともあるので、GPAだけでは評価の基準にならないのです。
そのため、GPAが低くてもガクチカとして学業を伝えることはできますが、不安がある人は数値に焦点を当てるのではなく力を入れた授業やその取り組み方を伝えましょう。成績優秀な場合は、単にスコアを結果として伝えるのではなく、「なぜ良い成績を取ろうと思ったのか」という理由を明確にするよう気を付けましょう。
自分の成績が良いのか悪いのかわからない人は、全体のレベルと照らし合わせてみましょう。GPAの平均は一般的に2.4~2.8とされています。2.9~3.4が「優秀」、3.5以上は「きわめて優秀」とされることが多いため、自分の成績レベルの参考にしてみてください。
ガクチカを学業にしなくても、選考の過程で成績について聞かれる可能性はあります。就活における成績の伝え方はこちらの記事を読んで事前に対策しましょう。
「就活で成績は関係ない」は古い! どんな成績でも好印象を残す秘訣
GPAスコアごとの詳しい対策方法が知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。GPAが影響しやすいケースや、成績が良くない場合の挽回方法を解説しています。
GPAの平均は? 就活への影響と数値に応じたアピール方法を解説
ただ「良い成績を目指して、高評価を獲得しました」では、高い評価の取りやすい科目を選んでいる印象になる可能性もあります。
「なぜその科目を選び、良い成績を目指したのか」「何を学んだのか」などにも併せて触れていると読み手は納得感を得られます。
簡単6ステップ! 学業のガクチカの基本構成
学業のガクチカで企業に魅力を伝えられる理由を見てきました。ここからは、実際に学業のガクチカを書くステップを6つに分けて解説します。
ガクチカを作る際は、自分が書きたいように書くのではなく、企業に伝わる構成で組み立てることが必須です。ぜひこの6ステップを丁寧に確認し、自身の学業経験からガクチカを作っていきましょう。
ガクチカの構成についてはこちらの記事でも解説しています。高評価を得る書き方をつかみたい人はぜひ参考にしてください。
ガクチカの構成は7ステップで高評価を狙おう! 例文12選付き
①結論:取り組んだ学業エピソードの概要
まずは学業エピソードの概要や結論を端的に伝えましょう。
採用担当者は莫大な数の応募者を相手にしています。その中で「最後までしっかり読もう」と自分のガクチカに興味をもってもらえるように、冒頭でわかりやすく概要を示すことが大切です。
- 学業で頑張ったエピソードがたくさんあります。何個くらいまで書いても良いでしょうか?
正解はないのでインパクトを与えられるかを基準に考えよう
学業で頑張ったエピソードがたくさんある場合、多くても3つ程度にすべきでしょう。採用担当者は多くのESを読むので、多く書かれていると印象に残りにくくなるのです。
数ではなく、応募企業で活かせるエピソードは何かという切り口で考えてみると良いですね。
応募企業の特徴に合わせて、関連するエピソードをピックアップして記載しても良いですし、一つに絞りこんで強調するのも良いでしょう。
テンプレを活用すれば受かるガクチカが作れます
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②動機:その学業に取り組んだ理由
なぜその学業に取り組もうと思ったのか、理由やきっかけを明らかにしましょう。
動機や目的がわからないと、人柄が伝わらず説得力に欠けてしまいます。たとえば英語学習一つとっても、「就活で有利だから」「留学生と交流して異文化を知りたいから」「バイト先で外国人客に説明できず悔しい思いをしたから」など動機によって印象は大きく変わりますよね。
企業は、学生がどんなことをモチベーションにして頑張る人なのかを知りたいと思っています。興味関心や成長意欲のベクトルを明示して、人柄を正しく伝えましょう。
③課題:取り組むうえでの課題や目標
次に、学業の取り組みにあたって何が大変だったのか、何を目指していたのかを示します。
取り組みの方向性がないと、やみくもに頑張っただけという印象を抱かれる可能性があります。それを防ぐためにも、自分が見つけた課題を書くことで課題設定力をアピールしましょう。
加えて、目標はできるだけ大きいものにすると、熱量や成長意欲の高い人材だと評価される可能性も高まりますよ。
④行動:具体的な工夫や行動
ガクチカでは、学業の目標や課題に対して、具体的に何をしてどう行動したのかを示すことも必須です。この行動部分がガクチカのメインとなるため、結果だけでなく達成するまでのプロセスを明らかにして、自分なりの工夫をしっかり伝えましょう。
また、その行動は課題に対して適切かどうかも注意してください。課題と行動に整合性がないと論理的思考力に欠けると判断されてしまうケースもありますよ。
- 学業のガクチカで結果だけでなく行動も重要なのはなぜですか? どんなことを書けば良いのでしょうか?
プロセスを書くことで一緒に仕事をするイメージが伝わる
ガクチカを質問する意図は、結果よりも行動・プロセスを聞き、入社後の仕事で再現性があるかどうか判断することにあります。成績の良さだけをアピールしても一緒に仕事をするイメージを持ってもらうことが難しいのです。
学業といっても、正解が一つで知識を増やしていくタイプの学習と、正解が一つではない課題を解決するPBL(Project Based Learning)型の学習がありますが、書き方は共通しています。
問いを立てた後、その問いに対して自分が解決するために取った行動を数字などを用いながら具体的に書き、その結果どうなったか変化も合わせて記述していきましょう。
⑤結論:学業への取り組みの結果
取り組みの結果も忘れないように書きましょう。ここは成果を伝えられる大事なポイントです。頑張った内容だけ書いてしまい、結論を忘れてしまう人が多いので要注意です。
もし目標を完全に達成できなかった場合でも、ごまかさずに正しい結果を示しましょう。ただし中途半端な努力ではなく、できることをやりきったうえでの結果だとわかるように気を付けてください。
⑥学び:その学業エピソードから学んだこと
最後に、学業への取り組みから何を学び、どんな力を得たのかを伝えます。頑張ったことを通して自分がどう成長したのかをアピールできる大事なステップです。
その際、「リーダーシップが身についた」「諦めない大切さを学んだ」など、紋切型のフレーズをよく考えずに使うことがないよう気を付けましょう。取り組みから学んだことを正しく示して、行動や結果と必ず整合性を持たせることが大切です。
特にSTEP6の「学び」を未来に向けて語ることがポイントです。学業を頑張ったという経験を振り返り、気付いたことや学んだことを入社後にどのように活かしていきたいか、志望先の企業の仕事内容と重ねながら伝えていきましょう。
締めくくりが未来系であると意欲を感じることができます。
こちらの記事では、ガクチカの作り方を4ステップに分けて事細かに解説しています。「エピソードをどう組み立てるか」のさらなる参考にしてみてくださいね。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
諦めない力も自己PRでアピールすることができます。以下の記事では諦めない力を自己PRで伝える方法をまとめているので参考にしてみてください。
諦めない力を自己PRにするには? 注意点と差別化の秘訣を解説
学業のガクチカで差をつける! 選考通過に欠かせない5つのポイント
学業のガクチカで差をつけるポイント
学業のガクチカの構成がわかったうえで、それぞれの項目のポイントを押さえることで、周囲とさらに差をつけることができます。ここでは大事なポイントを5つ、NG例・OK例と一緒に見ていきましょう。
この5つを踏まえて書くことで、選考を通過する可能性が一気に上がります。ぜひこれらを理解して、採用担当者から高評価を得るガクチカを作りましょう。
①取り組みへの意識ではなく具体的な行動を書く
学業で頑張ろうと決めたことに対して、「こうしようと思った」「こう意識した」という気持ちだけを書いても、具体的に何を実行したのか企業には伝わらず評価ができません。目標や課題に向けてどんな行動をとったのかという事実を示しましょう。そうすることで成果の根拠や自分の能力がより伝わり、説得力のあるガクチカになります。
NG例文
研究を成功させるために集中して取り組み、ミスを減らすよう意識しました。
OK例文
研究の成功にはミスを減らすことが課題と考え、ペアを作り相互チェックシートを書くことを取り入れました。
ガクチカ作成ツールを活用すれば、受かるガクチカが作れます
ガクチカ作成が進まず、焦っていませんか?ガクチカは、自己PRや志望動機と並ぶ重要なアピールポイントですが、作成に苦戦する人もいます。
そこで「ガクチカ作成ツール」の出番です。たった4つの質問から経験や強みを引き出し、採用担当者に刺さるガクチカを完成させます。
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②取り組みの過程で周囲とどうかかわったのかを書く
企業がガクチカを通して見ているのは、「入社後に社員の一員としてどう活躍できるか」という再現性です。そのため、自分一人ですべて頑張ったというストーリーよりも、周囲と協力したり助けを得たりしながら達成したエピソードのほうが、組織で活躍するイメージがより伝わり高評価につながります。
NG例文
達成するために、私は毎朝講義の前に図書館で勉強しました。
OK例文
達成するために、毎朝講義前に図書館で勉強することに加えて、教授に積極的に質問して行動のヒントを得ました。
③学業の結果や評価に客観性を持たせる
せっかく学業で頑張った取り組みを書いても、その課題の難しさや成果の信ぴょう性は、正しく表現しないと伝わりません。数字で表せるものは数字を用い、主観ではなく客観的な評価を書きましょう。そうすることで、自己満足と思われず実績の大きさを示すことができ、企業に印象を残せます。
NG例文(1)
チームで良い発表ができ、優勝してうれしかったです。
OK例文(1)
チームの発表は6チーム中1位に選ばれ、教授からも「オリジナリティがある」という評価をもらいました。
NG例文(2)
短期間でしたが、TOEICの点数を大幅に伸ばすことができました。
OK例文(2)
3カ月でTOEICの点数を600点から800点に伸ばすことができました。
④学業から学んだことを企業でどう活かせるかを示す
企業は、単に学生時代に頑張ったことを聞きたいのではありません。前述のとおり、ガクチカから人柄や能力を見極めています。そのため、学業の取り組みから学んだことや得た力を入社してからどう活かすかという再現性を示すことが重要です。
学んだことの感想やまとめで終わらせず、経験を糧にどのように活躍したいのか、企業がイメージできるように伝えましょう。
NG例文
簿記2級を取得できました。これからも会計や財務の知識を磨きたいです。
OK例文
簿記2級を取得できました。この取り組みで得た限られた時間でタスクを終わらせる時間管理力を活かし、入社後も最大限の活躍を目指します。
⑤能力や学びを企業が求める人物像とマッチさせる
企業が求める人物像は、業界や職種、社風によってさまざまです。そのため、学業の取り組みから得た力や学びを考える際は、その中から特に志望企業で活かせるものを選ぶのがおすすめです。採用HPなどを参考に、企業がどんな学生を求めているか把握してからガクチカを作って、自分と企業のマッチ度をアピールしましょう。
ガクチカが論理的に書けていても、求める人物像とあまりにもかけ離れていると企業研究が甘いと思われる可能性もあるので注意してくださいね。
たとえば高い目標を達成して早くからリーダーになるような人材を求めている企業の場合、まじめで受け身な人よりも積極的な人の方がより高い評価を得やすいでしょう。
NG例文
グループワークでは自分の役割に責任を持ち、パワーポイントの担当としてミスがないように気を付けました。
OK例文
グループワークではチームで1位を取ることを目標にして、提案力やリーダーシップを発揮しました。
学業のガクチカ以外も含めて、ガクチカ全体の攻略方法を知りたい人にはこちらの記事がおすすめです。6業界・6職種別の例文で、内定に近づくガクチカを解説しています。
人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
履歴書や面接で聞かれることの多い質問が「ガクチカ」です。うまく書けず悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。今すぐ書ける秘訣をまとめています。
例文16選|「学生時代に力を入れたこと」が今すぐ書ける秘策を伝授
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る学業のガクチカで選考を突破する方法や差をつけるコツについて考えてみよう
取り組み方から働く姿勢をアピールする
学業のガクチカでは、最後まであきらめず打ち込む姿勢や周囲と協力して研究したことなど、具体的な行動から仕事に対する姿勢がイメージできれば評価されます。
忍耐強さが求められる仕事であれば、忍耐強く学業に打ち込み結果につなげたことが評価されるでしょう。応募企業が求めている人物像をイメージすると良いですね。
応募企業で活かせる学業をアピールする
学業の中で研究してきたものが応募企業で活かせる分野であれば、採用担当者は実践力を評価するでしょう。その場合は、研究内容を具体的にどのように活かせるかまでアピールすることが大切です。
学業の客観的な評価をアピールする
客観的な数字などで学業の高い評価を示すことで、学業のガクチカの信ぴょう性が増すだけでなく、仕事でも優秀な成績を残せるといった印象を持たれる可能性も高まります。具体的な数値がなければ、教授の言葉でも構わないので、客観的な評価を盛り込みましょう。
ガクチカで悩んだらまずは作成ツールを使ってみよう!
「学生時代、何も頑張ったことがない…」と悩む人でも、簡単にガクチカを作れます。
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ツールを活用して、自分の強みや経験を再発見し、自信を持って選考に挑みましょう。
・強みや経験別に作れる
・1回で3パターン作れる
学業のガクチカが思い浮かばない人はこの5つを振り返ろう!
学業のガクチカが思い浮かばない人のヒント
「学業のガクチカを書きたいけど、良いエピソードがない」と悩む人もいますよね。しかし、多くの場合は自覚していないだけで、経験を丁寧に振り返ってみると一生懸命取り組んだことが見つかるものです。
ここからは、誰でも学業からガクチカを作れるように、アイデアのヒントを5つ紹介します。ぜひ自分の経験と照らし合わせて、学業で頑張ったことを見つけましょう。
①自分の強みが学業で発揮された場面
まずおすすめの方法は、自分の強みから逆算して学業を振り返ることです。日々の勉強やグループワーク、レポート作成など、学業はどれをとっても人によって取り組み方が異なります。
たとえば「まじめで几帳面」が強みであれば、グループワークでどんな役割を担ってどう活躍したか、レポートを書く際にどんな工夫をしたか、試験に向けてどんな取り組みをしたかなど、その強みが発揮された場面を見つけてみてください。
自分の強みがわからない人は、まずはこちらの記事で強みを考えてみましょう。簡単にできる自己分析方法と強みの一覧を紹介しています。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
②専攻を選んだ理由
「学業で目標をもって取り組んだことなどない」と悩む人もいますが、その際は大学を選んだ理由、専攻を選んだ理由を思い出してみましょう。
〇〇がしたい、〇〇を学びたい、〇〇に興味があった、などいろいろな理由が出てくると思いますが、それはすべて学生時代の「目標」につながります。自分の行動の源泉を振り返って、どんな目標意識で学生時代を過ごしていたのかを考えてみましょう。
- 学業をガクチカにしたいのですが、専攻分野と志望業界に関係性がなくても良いのでしょうか?
専攻分野と志望業界は関係性がなくても大丈夫
専攻分野と志望業界、実際に就職する業界の関係性がない人はたくさんいます。大学で学ぶうちにさまざまなことに興味を持ったり、自分の適性がわかったりすることもあるので、学部選択によって、就職の志望業界まで制限する必要はありません。
学生時代にどのような姿勢でどんなことを学んできたか、それをどのように自身の糧にしているかということを整理して、将来どのように役立てたいかをしっかり伝えてくださいね。
③学業で一番長く時間をかけたこと
学業で一番長く時間をかけたものにも、ガクチカのヒントがあります。人は興味のないものや成果が出ないことを長く続けるのは苦手なものです。そのため、学業で一番長く時間を割いたものからは、自然と自分の興味関心や得意なことが見つかるはずです。
〇〇の勉強をよくしていた、〇〇関連の授業をたくさん受けていた、など自分が力を注いでいたことに着目し、学業のガクチカを作りましょう。
④一番楽しかった授業
一番楽しかった授業を考えることも学業からガクチカを探す方法の一つです。楽しいと頑張ることも苦でなかったり、良い結果が出やすかったりするので、無意識のうちに力を入れて頑張っているケースもあるのです。
学業においても、楽しい授業では自主的な学習が自然と増えていたり、課題にも積極的に取り組めたりしますよね。ぜひそこから学業のガクチカを考えてみてください。
⑤一番成績が良かった授業
学業で頑張ったことが思いつかない人は、一番成績が良かった授業を調べてみるのもおすすめです。高評価が得られる原因として、授業や課題で自分の強みが特に発揮されていたり、周りの人より努力量が多かったことなどが考えられるからです。
このように、一番成績が良かった授業を振り返ることで、自分の強みや頑張ったことが見つけやすくなります。「高い評価を得た」という実績もあるため、インパクトのあるガクチカを作りやすく、テーマとしておすすめですよ。
こちらの記事ではどんな人でもガクチカを見つけられる方法を網羅的に解説しています。「ガクチカがない」と悩んでいる人には必読です。
例文16選|ガクチカがない悩みから必ず抜け出せる3つの方法!
アドバイザーコメント
富岡 順子
プロフィールを見る学業のガクチカにこれから取り組むならゼミと卒論がおすすめ
これまでの経験を振り返ってもガクチカが見つからないときは、新しく作ることももちろん可能です。これから学業のガクチカを作りたい人が取り組めるものとして、ゼミ、卒業論文が挙げられます。
大学によって差はありますが、大体3年次からゼミに配属となり、研究をおこなっていきます。大学生活の集大成となるゼミでの研究を学業のガクチカにしてみましょう。
まだテーマが決まっていないという人はテーマ選びから始めましょう。所属する学部・ゼミによってある程度方向性が決まってくるので、その研究室でできるものかどうかを合わせて考えてくださいね。
この時点で今までの経験からどんなことに興味関心があるのかを言語化し、どうしてそのテーマを選ぶのかということにストーリー性を持たせておくと、ガクチカの回答の備えにもなります。
研究が途中でも新たな発見や問いがガクチカになる
実際に研究がスタートすると担当教員から指導があるので、研究を進めつつそのプロセスをガクチカ基本構成の6ステップに沿って組み立てていきます。
就職試験がそれよりも早く来てしまうという人は、テーマに対する「問い」と「仮説」を立てて、先行論文や新聞、参考図書を読む、教授に質問するなどして考えを深めていきましょう。
新たな気付きや問いがうまれる探究のスパイラルを経験できると、最終的な研究結果が出ていなくてもガクチカとして十分アピールすることができます。
それでも迷ったら! 学業のガクチカのおすすめテーマ5選
学業のガクチカのおすすめテーマ
- 授業
- 語学
- 資格
- 研究
- 成績
自分の学業を振り返ってみて、ガクチカのテーマにしたいエピソードは見つかったでしょうか。ここでは、学業のガクチカを作りやすいおすすめテーマ5つとそれぞれのポイントを紹介します。自分にも当てはまる経験がないか、参考にしてみてくださいね。
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「ガクチカを書け」と言われても、特に印象的なエピソードがない…そんな悩みを抱える人は多いです。
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授業
学業のガクチカとして、まずおすすめなのは授業です。授業は自分で選択して履修するものも多く、取り組みのきっかけや理由を言語化しやすいためです。
グループワーク、プレゼンテーション、試験など特に頑張ったことに焦点を当ててガクチカを書きましょう。
語学
語学も学業のガクチカとして扱いやすいテーマのひとつです。
外国語の授業が必修だったり、進級要件にTOEICの点数が定められている人もいるかもしれませんが、最初は義務的に勉強をしていても、自分なりに頑張ったポイントがあればガクチカになります。もちろん「TOEICで900点を獲得した」「長期留学をした」などの華々しい経験でなくても問題ありません。
語学学習のテーマで書く際は、目標や学習期間、頻度、最終的な結果を、数字を交えて説明すると説得力が増します。企業によっては、語学力そのものが評価されることもあるのでおすすめですよ。
英検をアピールしたい人はこちらの記事でルールや注意点を理解しましょう。履歴書に書く際のコツも解説しています。
英検を履歴書に書くには何級から? 絶対に外せない基本ルールを解説
TOEICの活かし方や勉強方法はこちらの記事で詳しく解説しています。どれくらいのスコアから有利になるのか知りたい人はぜひ参考にしてください。
TOEICのスコアは就職活動に影響大! 目安の点数を大公開
資格
簿記、秘書検定、宅建、ITパスポートなど学生時代に取得可能な資格はさまざまあります。資格取得に挑戦した人はぜひテーマにしてみましょう。
その際は、挑戦した理由や勉強期間、工夫したことを整理しましょう。資格そのものよりも、資格勉強を通して得た力をアピールすることがポイントです。
- 資格や語学はどれくらいのレベルからガクチカになりますか?
評価される資格レベルは業界や職種によって異なる
英語を頻繁に使わない企業であれば、TOEICは600点、英検は2級以上でしょう。海外勤務がある企業や外資系企業であれば、TOEIC800点、英検は準1級以上でガクチカになります。
日商簿記の資格は、事務系ならば3級でもガクチカになりますが、経理職を目指すならば2級だとさらに良いですね。秘書検定は、2級以上だったらガクチカになります。
その他ITパスポートや基本情報技術者などの資格もガクチカになるでしょう。
資格を履歴書でアピールする方法はこちらの記事で詳しく解説しています。簿記や宅建、秘書検定など資格別の書き方や注意点が気になる人はぜひ参考にしてください。
履歴書の資格欄で好印象を残すには? 書き方から疑問点まで完全網羅
秘書検定を取得している人は以下の記事で履歴書への書き方とアピール方法を解説しているので参考にしてみてください。
秘書検定は何級から履歴書に書ける? 正しい書き方とアピールのコツ
これから資格勉強に挑戦したい人は、こちらの記事がおすすめです。学習期間の目安ごとの取りやすい資格25選と選び方を解説しています。
取りやすい資格25選|取得から就活でのアピールの仕方まで解説
理系就職で有利になる資格を知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。理系学生向けのおすすめ資格や企業の本音を紹介しています。
理系向けの資格28選|「就活で有利になるの?」企業の本音も大公開
研究
研究もガクチカのテーマになります。その研究に取り組んだ動機、研究における課題、自分が達成したことをエピソードとして盛り込みましょう。
どのように取り組んだのか、そこから何を得たのかを示し、研究分野の説明にならないよう注意してくださいね。
ゼミをアピールするのが特におすすめな人や、ガクチカにする際の注意点はこちらの記事で詳しく解説しています。文理別の例文8選もあるのでぜひ参考にしてください。
例文8選|ガクチカでゼミ経験を魅力的にアピールする8ステップ
成績
良い成績を収めたことは立派なガクチカです。なぜ良い成績を取ろうと努力したのかを明記すると、高い目標に取り組める人物だとアピールできます。
勉強は一人で完結するエピソードになりがちなので、目標達成までの過程で友人と協力した、先輩や教授にアドバイスをもらったなど周囲とどうかかわったのかも盛り込みましょう。
これまで解説した以外にも、特に専門職を受ける場合は、文系・理系を問わず学業と仕事の関連性を考えて伝えることが大切です。文系の学業のガクチカでは、語学力や法律や経済関連の知識と関連する職種であれば有効なアピールになります。
理系では、企業が求めている知識や技術と関連性がある学業をアピールすることで、より自社で活躍する人材だとイメージしてもらえるかもしれません。
どうしてもガクチカが見つからない人はこちらの記事を参考にしてください。おすすめのテーマや解決方法を紹介しています。
ガクチカが本当にない人がすべきことは? おすすめのテーマも解説
学業のガクチカのシーン別例文14選!
ここまで学業のガクチカの書き方やポイントを解説してきました。魅力的なガクチカのイメージはついたでしょうか。
ここからは、実際にシーン別の学業のガクチカ例文を14個紹介します。ぜひ構成やまとめ方の見本にして、ガクチカ作成に役立ててくださいね。
①授業のガクチカ例文
授業のガクチカ例文
- 授業のプレゼン・発表を題材にした例文
- グループワークを題材にした例文
- レポート・論文を題材にした例文
- 部活動・サークルと学業の両立を題材にした例文
まずは授業を題材にした例文を4つ紹介します。授業は誰でもガクチカを作りやすいシーンなので、切り口や取り組み方をぜひ参考にしてください。
例文①授業のプレゼン・発表
授業のプレゼン・発表を題材にしたガクチカ例文
学生時代に頑張ったことは、日本文学の授業でのプレゼンテーションです。
人数が50人と多かったため、中間レポートの発表をもとに期末の発表者が5人だけ投票で選ばれるという方式でした。読書好きなこともあり発表者に必ず選ばれたいと思った私は、2つの取り組みをおこないました。
まず作品の周辺知識を増やすため教授にアドバイスをもらい、おすすめの先行研究10冊を読み込みました。加えて投票で選ばれるにはほかの学生に認識してもらう必要があると考え、授業では毎回一度は発言することを徹底しました。
結果、中間発表には自分なりの考察を多く盛り込むことができ、投票で1位に選ばれ期末発表をおこなうことができました。成績も最高評価のSを獲得しました。
この経験で磨いた行動力や積極的な発言力を活かして、入社後も目標達成に尽力し、貴社に貢献してまいります。
取り組みの動機、しっかりと準備に励んだこと、投票の仕組みを理解して対策したことなど、日本文学という分野を離れても発揮できそうな力をたくさん持っていますね。プレゼンのテーマや内容についても一言触れてあるとイメージが膨らみます。
例文②グループワーク
グループワークを題材にしたガクチカ例文
私が学生時代に打ち込んだのは、情報学の授業でのグループワークです。
その授業では、4人ごとのチームになり2週間でプレゼンテーションをする必要がありました。テーマ決めはすぐできたものの4人の時間が合わず、当初はリーダーと私だけが話し合って進めていました。このままでは間に合わないこと、役割分担ができておらず当日の発表が失敗する可能性が高いことが課題でした。
そのため、無理に対面で進めるのではなく、SNSの機能を使って資料を共有し、それぞれ都合の良いタイミングで資料作成することを提案しました。また、役割分担だけでなくタスクごとの締め切りを設定することでメンバーが行動しやすいようにしました。
その結果、全員が当事者意識を持つことができ、予定より2日早く資料が完成しました。事前にリハーサルする余裕もでき、プレゼン当日は15チーム中投票で1位に選ばれ、教授からも独自の視点があり深く洞察できていると高評価をいただきました。
この経験から、課題解決力とチームで効率的に物事を進めるコミュニケーション力を得ました。貴社に入社後も、主体性を活かし積極的に行動しチームに貢献していきます。
チームでのコミュニケーション不足を危機と捉え、SNSを用いる、役割分担をおこなう、締切を設けるといった行動で改善してきた様子がしっかりと伝わってきます。数字も随所に使っているので客観的な評価ができる点も好評価です。
教授のコメントにある「独自の視点、深い洞察」ができたポイントの解説があるとさらによくなります。
例文③レポート・論文
レポート・論文を題材にしたガクチカ例文
私は学生時代、質の高いレポートを書くことに注力しました。
1年次の最初の期末レポートで、期待したものよりかなり低い評価をもらった授業がありました。毎回出席し、中間課題も力を入れて取り組んだ授業だったので、レポートの質がよほど悪いのだろうとショックを受けました。
教授にフィードバックを聞きにいったところ、参考文献の選び方、構成の作り方、文語と口語の分け方など間違いをたくさん指摘され自分の課題に気付きました。
そこで2学期は必ず挽回しようと、夏休みはレポート術に関する本を5冊読むと決めました。それだけでなく、読んだ本のレポートを作ることで実践練習もしようと思い、友人にシェアして感想をもらうという施策もおこないました。
結果、一度は苦手意識をもってしまったレポートが好きになり、2学期の同じ授業ではAをもらっただけでなく、ほかの授業では初めてのS評価をもらうことができました。今ではA未満の評価をもらうことはありません。
入社後もこの経験で培った負けず嫌いを発揮して、弱点に取り組み、着実に成長してまいります。
弱点を分析し対策を自ら考えて実践して、結果を出すところまで説明しており、仕事でも着実に成果を築けることをイメージさせます。レポート術がすべての業界で活かせるわけではありませんが、出版業界や事務職では実践力をアピールできるでしょう。
例文④部活動・サークルと学業の両立
部活動・サークルと学業の両立を題材にしたガクチカ例文
私が学生時代に頑張ったことは、所属するサッカー部の活動と学業との両立です。
大会出場メンバーに選ばれることが目標でしたが、3・4年生がほとんどなため、生半可な練習では追いつけませんでした。そのため早朝練習にも参加し、アルバイトもしていたため勉強に時間を割けず、1年次は平均以下の成績を取ってしまいました。
サッカーと学業のどちらも疎かにしたくないと思った私は先輩方に両立の工夫を聞き、すきま時間の使い方が鍵だとわかりました。
そこでバイト先に課題を持っていき、それまではスマホを見たり仲間と話したりしていた休憩時間を勉強に充てることにしました。またオンライン授業の10分前には席につき、予習復習を普段からするようにしました。
その結果、試験前や課題提出前に焦ることもなくなり、部活にもより集中できるようになりました。2年次の秋から出場メンバーに選ばれ、単位も一度も落としていません。
この経験で学んだ自己管理力や計画的に課題を進める力を入社後も発揮してまいります。
学業とサッカー部の活動の両立に頑張ってきたことがよくわかります。先輩に聞く、休憩時間に勉強をする、予習復習をするといった基本の動きは仕事でも役に立つもので、再現性が高い印象です。「バイト」「生半可」といった言葉を社会人らしく言い換えてみると良いですね。
②語学のガクチカ例文
語学のガクチカ例文
- 英語学習を題材にした例文
- 留学を題材にした例文
続いて、語学をテーマにしたガクチカを2つ紹介します。語学は必修科目や進級要件として義務で取り組む学生も多いため、以下の例文のように自発的な動機やモチベーションを伝えて差別化しましょう。
例文①英語学習
英語学習を題材にしたガクチカ例文
私は学生時代、英語学習に力を入れました。
高校時代から英語が好きだったので、大学入学後は英語力を活かそうとホテルの受付バイトを始めました。しかし、いざ始めると外国人客の話がまったく聞き取れず、とっさに言葉も出てこず悔しい思いを何度もしました。
そこで英会話力を上げようと思い、英語のディスカッションサークルに参加し、週1回オンラインで1時間の活動を実施しました。また家でも毎日1時間は自主学習の時間を作り、海外ドラマを英語字幕で見るなど話す・聞くの練習を増やしました。
その結果、だんだんと英会話に自信がつくようになり、バイト用の英語対応マニュアルを作成したところ好評で、新人教育に採用されました。顧客満足度の向上につながったと考えます。またTOEICも半年で650点から810点にアップしていました。
このような積極的に行動し努力を継続する力は貴社に入社後も活かすことができると考えています。
英語学習に取り組んだ動機が結論の後に説明できているので、全体を通して悔しさをバネに努力できるという人柄を伝えることができています。
「顧客満足度の向上につながったと考えます」という部分に関しては、顧客の声、アンケート結果などを補足できると客観的に評価されていることをアピールできます。
例文②留学
留学を題材にしたガクチカ例文
学業で頑張ったことは、1年間のイギリス留学に挑戦したことです。
本場の英語を身に付けたいと思い、3年次の夏からロンドンの大学に交換留学し、ホームステイの生活が始まりました。
英語の勉強はできるだけしたつもりでしたが、現地の講義はほとんど聞き取れずわからない単語も多く、学校に行くのが怖くなっていきました。気軽に話せる友達もなかなかできず、自信をなくしてホストファミリーが話しかけてくれても部屋にこもるようになりました。
このままでは今までの準備や努力が無駄になると思い、周囲に助けを求めて、絶対に単位を取得して帰国すると決めました。まず課題を一緒にしてくれる友人を探し、疑問点をなくすように努めました。
また朝5時に起きて予習復習をおこない、教科書を読み込みました。だんだんと授業で発言もできるようになり、先生からは「今までの日本人で一番優秀だ」といってもらえました。帰国までに必要なすべての単位も取得しています。
この経験から、課題から逃げずに向き合う力、最後まで粘り強く取り組む力を得ました。入社後も、どんな困難でも乗り越えていけると自負しています。
留学経験から、課題から逃げずに最後まで取り組む力を得たことを具体的に伝えており、困難を乗り越えていける人材であることがイメージできます。一番優秀だという言葉に加えて、具体的な成績や実績を伝えると、より信ぴょう性が増す内容になります。
③資格のガクチカ例文
資格のガクチカ例文
- 語学資格の勉強を題材にした例文
- 資格取得を題材にした例文
次に、資格をテーマにしたガクチカ例文を2つ紹介します。資格そのものを成果としてアピールするのではなく、勉強過程で工夫したことや身についた力を言語化しましょう。
例文①語学資格の勉強
語学資格の勉強を題材にしたガクチカ例文
私は学生生活を通して韓国語の習得に取り組みました。
幼い頃から韓国ドラマや音楽が好きで、大学生になったら韓国留学に行くことが夢でした。しかし、家庭の事情で長期的に家を離れることが難しくなったため、代わりに韓国語検定の最上級である6級を取ることにしました。
まず、今までは会話フレーズをもとに漠然と勉強していたため、あらためて単語帳を2冊買い、網羅的に学ぶことにしました。またライティングも得点の重要な要素と考え、週に1本作文し、ネイティブの留学生に添削を依頼しました。
その結果、6級取得に必要なことを重点的に対策することができ、2カ月の勉強で一発合格することができました。現在も大学のチューター制度で留学生のサポート役に立候補し、韓国語を活かしています。
この経験から、目標を達成する手段を柔軟に考える癖が身に付きました。この目標達成能力を活かし、入社後も活躍してまいります。
留学の代わりに国内でできることを探し、一生懸命取り組んだことが伝わってきます。添削を友人に頼んだり、留学生のサポート役に立候補したりと、対人スキルも持ち合わせているようで、入社後の活躍が楽しみになります。
例文②資格取得
資格取得を題材にしたガクチカ例文
私は学生時代、資格の勉強に打ち込みました。
社会人になったらいち早く活躍してキャリアアップしたいと思っていた私は、実務に活かせると聞いた簿記2級を1年生のうちに取ろうと決めました。
焦ってしまった私はテキストを十分に理解しないまま受検してしまい、最初に受けた試験は不合格でした。そこで早さよりも簿記を理解して社会で活かせることが重要だと考え直し、それからはYouTubeで解説動画を見たり経済学部の教授にわからない点を質問したりして、2カ月後に合格することができました。
簿記の理解が深まったことで会計に興味がわき、3年次の夏には税理士事務所でインターンも経験しました。
この経験で得た諦めずに挑戦する力や、学びを仕事に還元する意識を忘れずに、入社後も誰より早く成長していきたいです。
気付きを得て行動を改善し、2カ月後に結果を出している点が素晴らしいです。最初の失敗で「早さよりも理解して社会に活かせることが重要だ」と学んだとあるので、最後「誰より早く成長したい」の部分は早さに触れずにほかの言葉で締めくくる方が一貫性が出てきます。
④研究のガクチカ例文
研究のガクチカ例文
- ゼミ活動を題材にした例文
- 教育実習を題材にした例文
- 研究・制作を題材にした例文
続いて、研究をテーマにしたガクチカ例文を3つ紹介します。研究は専門的で複雑な内容になりがちなので、構成を意識して研究内容の説明で終わらないように注意しましょう。
例文①ゼミ活動
ゼミ活動を題材にしたガクチカ例文
私は所属するマーケティングゼミでの企業との共同プロジェクトに力を注ぎました。
半年間、コーヒーチェーンを展開する企業との共同研究をおこない、新しいドリップパックのパッケージのデザインの起案やSNSプロモーションを進めることが目標でした。
その中で私のチームが取り組んだのはインスタグラムの投稿です。私たちはまず完成した商品やお店の外観を美しく撮り写真を投稿しましたが、フォロワーはほとんど増えませんでした。
フォロワーの動きや人気アカウントを分析すると、「おいしさが伝わる」「買いたいと思わせる」ことが一番重要だと気付きました。企業に提案し、コーヒーを実際に淹れている動画や社員がラテアートをする動画を増やしたところ、閲覧数が増えてフォロワーを2カ月で300人も増やすことができました。
この経験から客観的に状況を分析する力や、恐れずに提案する力を獲得できました。入社後も積極的に周囲とかかわり、貴社に貢献してまいります。
企業との共同研究で、マーケティングを実践し成果につなげたことで、客観的に状況を分析する力や提案力がアピールできています。入社後能力を活かして、具体的にどういった貢献をしたいのかまで伝えるとさらに良いですね。
例文②教育実習
教育実習を題材にしたガクチカ例文
私が学生時代に頑張ったことは小学校での教育実習です。
両親から教員免許を取るよう勧められ、私自身も子どもが好きだったので小学校の教職課程をとっていました。いざ実習に行くと、理想通りの授業がまったくできず、生徒の関心を45分間保たせることの難しさを痛感しました。
それまでは自分の予定通りに授業を進めることに気を取られていましたが、「成功してもしなくても、大事な時間をもらっていることは変わらない。何か子どもたちに発見があるような2週間にしたい」と思い直し、生徒と最大限コミュニケーションを取ることにしました。
具体的には担当クラスの生徒の名前や好きなことを覚え、全員1日1回は話しかけるか授業で指名することを決めました。
その結果、生徒も私の話に耳を傾けてくれるようになり、授業が楽しいと思えるようになりました。4週間の実習最終日には「先生がこのクラスで良かった」といってもらえ、温かい寄せ書きをもらいました。
この経験からまず相手に興味をもち、自分からかかわりを持っていくことの大切さを学びました。この強みを活かして、入社後も周囲と円滑な関係を築いていきます。
現実は教科書通りにいかないことを実感し、そこからどう考えどう動いたのかということがわかりやすく伝わってきました。
目標が生徒と関係性を築くことだったのか、生徒に得るものを与える、楽しく授業を聞いてもらうことだったのか、それによってまとめ方が変わってきますね。
例文③研究・制作
研究・制作を題材にしたガクチカ例文
私は所属する美術学科でのカードゲーム制作に力を入れました。
この取り組みは、チームで小学生~中学生を対象とした商品を作り、実際に展示会や学園祭などで販売するというものです。私たち4人のチームは制作物をカードゲームに決め、コンセプトからデザイン、ルールや説明書まですべて自分たちで制作しました。
普段の授業と異なり、美術作品ではなく商品であるため、同じ品質のものを量産するためにデジタルツールを使用することに非常に苦労しました。また制作者の自我を出すものではないため進める中でチーム内で意見が割れることもあり、その都度コンセプトに立ち戻って修正していきました。
結果的に売り上げ目標には届きませんでしたが、「売れる商品」としての制作はとても勉強になりました。反省点も多くあり、この経験が現在の制作に活きています。
この取り組みからゴールを明確にして見失わないこと、自分の意見は主張しつつ、全員が納得した状態で進めていく重要性を学びました。入社後も異なるバックグラウンドの方々と協力して結果を出していきたいです。
大きな成果をあげることができなかったというケースでもガクチカのアピールができる良い例文です。失敗から学んだことを次に活かすという前向きな姿勢が表現できています。
仕事をするうえでもさまざまな人との合意形成が鍵になります。面接では重要性を学んだ次の一歩として、どうすれば全員が納得した状態で進められるのか、経験から考えを深め、伝えられるようになっておけると良いですね。
⑤成績のガクチカ例文
成績のガクチカ例文
- 奨学金獲得を題材にした例文
- 成績向上を題材にした例文
- 単位の取得を題材にした例文
最後に、成績のガクチカ例文を3つ紹介します。成績への取り組みは個人作業が多くなるため、例文を参考に周囲に働きかけたり周りの人と協力したりした場面を思い出して取り入れましょう。
例文①奨学金獲得
奨学金獲得を題材にしたガクチカ例文
私は4年間GPA3.5以上をキープすることに注力しました。
高校生の頃から予定通りに課題を進める習慣があった私は、入学後もテスト勉強やレポートに力を入れ、1年目に大学独自の奨学生に選ばれました。どうせなら4年間ずっと選ばれようと決めた私は今まで以上に勉学に力を入れました。
それからは予習復習はもちろん、外国語の授業では小テストを活用して苦手を確認したり、出席が重視される授業では前列に座り積極的に発言して教授に顔を覚えてもらったりなど、授業ごとの対策を考えて効率を重視しました。
アルバイトやサークルが始まると忙しくなり諦めたくなる瞬間もありましたが、同じ奨学生の友人と励ましあって乗り越えました。
その結果、現在も変わらず奨学金をいただくことができています。この経験から得た忍耐力と持ち前の向上心を活かし、入社後も継続的に努力してまいります。
GPA3.5以上の成績で奨学生に選ばれていることから、優秀な学生でありガクチカが学業という点が納得できます。
ただし入社後も継続的に努力することが仕事ではなく、成果や実績を築くことが重要になるので、入社後貢献できることまで伝えると良いですね。
例文②成績向上
成績向上を題材にしたガクチカ例文
私が学生時代に特に頑張ったことは、成績を大幅に上げたことです。
大学入学直後は、解放感やアルバイトを始めた忙しさで授業中寝てしまったり、テスト勉強を十分にしないまま試験に臨むことがありました。すると1年次の冬学期からいきなり単位を一つ落としてしまい、このままではいけないと危機感を覚えました。
まず、学費のためのアルバイトをたくさん入れてしまいスケジュール管理ができていないことが課題と考え、シフトは時給の高い夜だけにすることで効率的に稼ぐようにしました。
また課題やレポートをためないように、仲間と空きコマがかぶったときは一緒に勉強するように約束し、さぼったら学食をおごるなどゲーム形式にしました。その結果、1年次のGPAは2.2でしたが、2年次で3.0に上げることができました。現在もアルバイトを続けながら成績を維持できています。
この経験で培ったタスク管理力や周りを巻き込みながら物事を進める力を活かし、入社後も周囲と協力して仕事に取り組み貴社に貢献します。
アルバイトと学業の両立がうまくいかないときに、「単位の取得」「学費を稼ぐ」という優先順位を決めて、現状を分析し、状況を改善していった点が入社後の仕事にもつながるアピールになっています。
周りを巻き込む力はとても重要ですが、サボったら学食をおごるという「外発的な動機づけ」は環境に左右される印象を与えてしまうので注意してください。
例文③単位の取得
単位の取得を題材にしたガクチカ例文
私が学生時代に注力したのは、単位を効率的に取得し時間を有効活用することです。
どうしてもこの大学に入りたかった私は、1年間の浪人生活ののち入学しました。せっかく浪人してまで手に入れた大学生活を無駄にしたくない、1年間の遅れを挽回するくらいの4年間にしたいと思った私は、単位を上限まで取る「フル単」を達成しようと決めました。
アルバイトを2つ掛け持ちしていた私は一番の課題は時間管理だと考え、まずガントチャートを作成しました。これは浪人時代に培ったスキルです。
加えて対面授業では早めに教室に行き、近くの席の人に必ず話しかけることにしました。おかげで悩みや情報を共有できる友人ができ、モチベーションアップにつながりました。
その結果、1・2年時でフル単を達成し、今では卒業に必要な単位はゼミ以外取得し終わっています。3年次の夏休みには合宿免許に参加し大学では出会えない友人を作り、興味のあった地方創生のインターンにも挑戦できました。現在も余裕を持って就職活動に時間を割けています。
このストイックに有言実行する意志の強さと行動力を活かし、入社後は貴社に最大限貢献します。
一番言いたいことが何かをわかりやすくすると良くなりそうです。
大学生活を充実させるために時間のやりくりを工夫したことなのか、1・2年次の努力で3年次以降にさまざまな経験を積んだことか、フル単で学びの意欲を満たしたことか。特にアピールしたいことを整理してみましょう。
要注意! 学業のガクチカでよくある5つのNG例
学業のガクチカでよくあるNG例
学業のガクチカのイメージはついたでしょうか。最後に、よくあるNG例5つを解説します。せっかく良いエピソードを取り上げていても内容にミスがあると非常にもったいないので、ガクチカは必ず見直しましょう。
少しの最終確認でも差がつきますよ。5つのNGを理解して、企業に魅力がしっかり伝わるよう徹底してくださいね。
以下の記事では200字のガクチカの書き方や構成についてまとめています。学業以外にも適用できるので参考にしてみてください。
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例文20選|200字のガクチカは具体性と構成力が作成のポイント
200字以内でガクチカを書こうとすると、字数以内に収められなかったり、内容が薄くなってしまったりしやすいですよね。記事では200字で自分の魅力を企業にしっかりと伝えるコツをキャリアアドバイザーとともに解説します。20の例文もぜひ参考にしてください。
記事を読む
①役割が書いてない
学業のガクチカでよくある失敗として、チームで取り組んだことをそのまま書いてしまうことが挙げられます。プレゼンテーションや制作、研究など、チームで取り組んだ学業を書く人は、その中での自分の役割や努力を明記しましょう。
役割が書いていないと、自分自身の考えや工夫はなんだったのか、結果にどう貢献したのかが企業には伝わりません。そのうえ、そもそも自分の成果ではないと思われる可能性もあります。自分の成果を適切に伝えるためにも、役割や活動内容を具体的に書くことが大切です。
②当たり前のことを書いている
実績として規模が小さいものや、誰もがやるべきことは避けましょう。努力して当然のことを書くと、意欲が低いと判断されてしまう可能性があります。
学業のガクチカとして当たり前すぎることの例
- 授業に毎回遅刻せず出席した
- レポートを期限通り出した
- 単位を落とさなかった
ほとんどの学生が達成できるようなことやルールとして決まっているものではなく、自らの意志で高いハードルに挑戦した経験を書いてください。
③内容や語句が専門的すぎる
研究や専門分野の学業を書く際は、つい専門用語を使ったり、複雑な話をしてしまいがちです。しかし、採用担当者に必ずしもその分野の知識があるとは限りません。
せっかく頑張ったことを書いても、何がすごいのか伝わらなければ意味がないですよね。専門知識がない人でも理解できるように、わかりやすく書くことを心掛けましょう。
④誇張や嘘がある
事実でないことを書いて書類選考を通過しても、面接で話を深掘られた際に動揺が伝わったり、具体性に欠けたりして面接官には怪しいと思われることがほとんどです。企業は幾多の学生を見てきているため、作り話や嘘は必ず見抜かれると考えましょう。
また、資格や成績については内定前後に証明書の提出を求める企業もあるため、せっかく能力や人柄が評価されたとしても、詐称や嘘がばれて内定取り消しの可能性もあります。学業のガクチカは嘘をついてまで良く見せるよりも、自分の言葉で堂々と話せる内容にすることが大切です。
こちらのQ&Aコンテンツでは、TOEICで嘘の点数を企業に伝えた場合のリスクについて、キャリアコンサルタントが回答しています。
⑤入学以前のことを書いている
学業のガクチカとして、受験勉強など入学以前のことを書きたい人もいるかもしれません。しかし、学業は入学後も必ず取り組んでいるはずなので、入学前のことを書くと入学後は積極的に行動していないと判断される可能性があります。
また中学や高校時代のエピソードだと時間が経っているため、現在も同様の能力があるのか判断も難しくなります。そのため、学業でガクチカを書く際は入学後の出来事を書くようにしてくださいね。
ほかにも注意が必要なのが、いくら力を注いだことでも「やらされた」と感じているものはアピールにはなりません。
前向きに捉えられないものは、話していてもネガティブな言葉遣いが出てしまい、評価を下げてしまうので、自ら主体的に取り組んだエピソードを選ぶようにしてください。
学業から自分だけのガクチカを作って選考を突破しよう!
学業は全員が取り組むものだからこそ、どんなガクチカを作れば良いのか迷ってしまいますよね。その分、解説したポイントを押さえて構成に沿って整理し、自分の強みや能力を適切にアピールすることで、周囲と差をつけることができます。
今回紹介した例文や注意点を参考に、学業から魅力的なガクチカを作り、選考突破に役立ててくださいね。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る学業のガクチカに特別な経験やつらい経験はいらない
学生なのですから、学業に励んだことは胸を張って「頑張りました」と伝えてください。
「アルバイトやサークルをしていないとアピールポイントがないのではないか」「成績が特別優秀ではないのに学業をアピールしてもの良いのか」といった迷いもあるかもしれませんが、ガクチカは「すごい経験」や「つらい経験」を聞いているのではありません。
あなたが学生時代に、どのようなことに興味や問題意識を持ち、どう考えてどう動いたのか、その結果どんなことを学んだり感じたりしたのか、ということを聞いています。
学業から自分らしい動機や取り組みを伝えよう
今専攻している分野をなぜ選んだのか、学ぶ中でわかったおもしろさは何か、ゼミや授業のグループワーク、実習や実験、フィールドワークなどでほかの人と協働したり工夫したりしたことはないかなど、ヒントはたくさんあります。留学や資格試験、教職課程や副専攻なども広く学業と捉えることができますよ。
成績が優秀な場合も、単に「良い成績を目指した」のではなく、「良い成績が取れるくらい講義内容をしっかり理解し、教授に質問し、レポートにまとめ上げ、試験で力を発揮した。この過程で学びの面白さや奥深さを感じることができた」ということをぜひ伝えてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Junko Tomioka〇南箕輪村のキャリア教育推進コーディネーターに就任後、独立。現在は地方中高生やベトナム人留学生の就活支援、企業内キャリアコンサル、地方就職のサポートをおこなう
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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