この記事のまとめ
- ガクチカは構成によって伝わり方が変わる
- ガクチカの構成は7ステップで作成できる
- 魅力的な構成でガクチカを作るには4つの準備が必要
- ChatGPT ガクチカ作成ツール
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この記事を読んでいる人におすすめ
就活で「学生時代に力をいれたこと」、通称ガクチカを企業にどう伝えるのが正解なのかわからず、「どんな順序で伝えるのが正解なのか」「高評価につながる伝え方はないのか」と悩む学生は多くいます。
ガクチカをわかりやすく伝えるには、構成を意識して作ることが重要になります。正しい構成で企業にガクチカを話せれば、あなたの強みを効率的に企業へアピールすることができますよ。
この記事では、キャリアアドバイザーの渡部さん、鈴木さん、上原さんのアドバイスを交えつつ、ガクチカの正しい構成について解説するので参考にしてください。
ガクチカの構成は企業の意図を知ったうえで考えると効果的
ガクチカの構成を作る際は、正しい手順を覚えることが大切です。ガクチカで重要な前提知識を学んでから、具体的な手順に落とし込んでいきましょう。
この記事では、まず企業がガクチカを聞く意図や、なぜガクチカを伝えるうえで構成が重要なのか、その理由を解説します。そのうえで、魅力的な構成でガクチカを作る方法を7ステップで詳しく紹介します。この手順通りに構成を作成すれば、魅力的なガクチカが作れるので、ぜひ参考にしてください。
その他にも、魅力的なガクチカを作るうえで必要な準備や、良い構成で作った例文も紹介しているので、一つひとつポイントを押さえていき、一緒に魅力的なガクチカを作っていきましょう。
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構成を作る前に知っておこう! 企業が学生にガクチカを聞く理由
企業が学生にガクチカを聞く理由
- 入社後の仕事への取り組み方を把握したい
- 学生時代の取り組みから人柄を把握したい
企業はなぜ学生にガクチカを聞くのでしょうか。ガクチカの構成を考えるうえで、企業の意図を知っておくことはとても重要になります。なぜなら、企業が求めているものをガクチカの構成に組み込めれば、より魅力的に伝えられるからです。
ここから、企業がガクチカを聞く2つの理由を解説するので、構成を作る方向性を決めるためにも確認してください。
入社後の仕事への取り組み方を把握したい
企業は「物事に打ち込むきっかけ」「どんな価値観で物事に取り組むのか」「困難があった時どんな工夫をするのか」、この3つのポイントから入社後に活躍できる人材かどうか、ガクチカを通して判断したいと考えています。社風にマッチしているか、募集職種の適性があるのかなどを確認しているのです。
それでは、企業が入社後に活躍できる人材かどうかを判断している3つのポイントについて一つひとつ詳しく見ていきましょう。
物事に打ち込むきっかけはなにか
物事を始める理由は人それぞれです。自分の意思で始める人もいれば、誰かに誘われたから、強制的にやらされたなど理由はさまざまです。
打ち込むきっかけも人それぞれです。たとえば、「興味のあることだったからすぐに打ち込めた」人と「最初は嫌々やっていたけど、やっていく中で面白さに気づいていつの間にか打ち込んでいた」という2人の学生がいたとすると、以下のように印象が異なります。
打ち込むきっかけによる印象の違い
- ①興味のあることだったからすぐに打ち込めた
→興味や関心があることに対して全力で取り組める人 - ②最初は嫌々やっていたけど、全力で取り組んだらその活動の面白さに気づいて打ち込んでいた。
→最初は気の進まないことでも、自分なりにやりがいを見つけられる人
専門職のように、自分のやりたい仕事が確実にできる職種であれば、①の人は魅力的に見えますよね。一方で、総合職のように広い範囲の仕事を任せられる可能性がある職種だと、②の人が合っていると言えますね。
このように、入社後の配属先で学生が頑張れるかどうかを判断しているのです。
ガクチカにおいて、興味や関心をどう行動につなげたかという点は、人柄や他者とのかかわり方、モチベーションの維持など、その人を知るための重要な手がかりになります。
学生のモチベーションとなる要素を見ることで、入社後にどこで活躍できるのかを考えているのです。
どんな価値観で取り組むのか
仕事に対する価値観は人によって異なりますよね。「たくさん働いて結果を出してお金を稼ぎたい」「プライベートの時間を大切にしたい」「お金よりもやりがいを重視したい」など、その人の価値観によって合う企業も変わります。
物事に打ち込む際に高い目標を掲げる人もいれば、現実的な目標を設定する学生もいるでしょう。同じことに打ち込んだとしても、取り組み方は学生によって異なるのです。
働き方は企業や業界によって大きく変わるため、企業は学生時代の取り組みから学生の価値観を見て、自社にマッチする人材かどうかを確かめています。
ガクチカにおいて目標の高さは評価基準として含まれる可能性が高いです。
目標設定できるということは、自分自身の課題を振り返り、自己研鑽に励むことができる人物であり、企業にとっては欲しい人材になります。
困難があったときどんな工夫をするのか
仕事を進めていく中で、誰しも壁にぶつかることがあります。特に新社会人として入社すると、業務に加え社会人としてのマナーや言葉遣いなど、覚えていかなければいけないことが山ほどあります。
自ら調べて解決していく、周りに聞いてヒントを得て乗り越えるなど、人によって工夫の仕方は異なるわけです。
仕事内容によって課題の解決方法は異なるため、課題解決能力から自社にマッチするかどうかも、ガクチカを通してチェックしています。
学生時代の取り組みから人柄を把握したい
1人でやれる業務は限られ、基本的にチームで連携しながら進めていきます。そのため、会社の人と良好な関係を築くことはとても大切です。
企業はガクチカから、学生がどんな人柄なのか、自社の社員と良好な関係を築けるのかを確認しています。
学生の性格を判断する例
- 部活のキャプテンとして部員をまとめた→統率力がある人
- マネージャーとして部員たちを支えた→人に寄り添える人
- 一度落ちた資格にもう一度挑戦した→結果が出るまで努力できる人
- サークル仲間を楽しませる企画をした→人を喜ばせることができる人
上記のように、取り組んだことや役割などから学生の人柄を見て、社風にマッチするかどうか確かめているのです。
以下の記事では自己PRで努力をアピールするコツを解説しています。作り方からタイプ別に例文もまとめているので参考にしてみてください。
努力家の自己PRの作り方|努力タイプ別例文で徹底解説
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学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
ガクチカを伝えるうえで構成が重要な理由
ガクチカを伝えるうえで構成が重要な理由
- 伝えたいことが明確になる
- 端的にアピールできる
ガクチカにおいて構成はとても重要です。濃いエピソードのガクチカであっても、伝え方を間違えてしまうと、企業に良い印象を持ってもらうことは難しくなります。なぜなら、構成を間違えると話が複雑になりやすく、あなたの話したい内容が面接官に伝わらない恐れが出てくるからです。
これから説明する2つの点を読めば、構成の大切さがわかり、納得感を持ったうえでガクチカを作ることができます。
伝えたいことが明確になる
企業は入社後に活躍できる人材を求めているため、ガクチカでは打ち込んだことを企業でどう活かすのか、再現性を持たせて説明することが重要になります。
構成を何も考えずに話そうとすると、話す内容が整理されていないため、必要以上に情報量が増えたり、伝えたいことが定まっていなかったりして、結局何をアピールしたいのかわからない状態になってしまうケースがあります。
こうなると、「この学生は何を伝えたいのかな?」と面接官は感じてしまい、内容が伝わらないエピソードになるため、場合によっては評価の対象にもならなくなるリスクがあります。自分が伝えたいことを正しく理解してもらうためにも、事前に構成を考えておくのはとても重要です。
端的にアピールできる
面接の時間は限られていて、短い時間でガクチカを伝えなければいけません。そのため、効率良く伝える構成にする必要があります。
企業はガクチカ以外にもたくさんの質問を通して学生のことを知りたいと思っているので、長々と話されると、聞きたいことを聞けずに十分な評価ができなくなってしまいます。そのため、なるべく端的にアピールしていくことが求められるのです。
アピールするために長々と話をしてしまう学生もいますが、それは話が必要以上に長くなり、逆効果となるので注意が必要です。企業は重要だと思っている質問を深掘りして聞いてくるので、そのタイミングで詳細を話せれば大丈夫です。
- 面接官の質問に対しては、短く端的に答えた方が効果的なのでしょうか?
端的に結論から話した後に具体的な内容を伝えよう
質問にどう答えるかは場合によりますが、端的に答えられるようにはしておきましょう。
結論がはっきりしていれば、伝えたいことが明確になり、端的に伝えやすくなります。逆に、結論がまとまっていないと説明が長くなり、話が脱線していくことも珍しくありません。
ガクチカは過去に体験したことを聞かれる「過去質問」になるので、端的といっても漠然とした抽象的な答えではなく、具体的で掘り下げた内容が求められます。
端的に結論を伝えてから、結論を裏付ける説明の部分でその具体性を補うようにしましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る構成を疎かにすると伝えたいことに気づいてもらえないリスクがある
ガクチカの構成を考えずに作成した場合、話す順序がまとまっていないため、主題から外れる内容の話を展開しがちです。
結果、何を伝えたいのかがわからなくなってしまい、評価をすることができない内容になってしまいます。
聞き手がストレスを感じない構成が大切
このようなガクチカを話すと、聞き手としては興味を持つことができない内容になるため、話を聞くこと自体がストレスになってしまい、「早くこの時間が終わらないかな」とも思われかねません。
このことからガクチカの構成は、伝えたいことを事前に考え内容を簡潔にまとめておくことが重要です。そして聞き手が関心を持つような具体的な事実とストーリー性を持たせて展開する必要があります。
ガクチカを魅力的に構成するための7ステップ
ガクチカを魅力的に構成するための7ステップ
- 結論! 打ち込んだことは何か
- 理由! なぜ打ち込んだのか
- 目標! 成し遂げたいことは何か
- 施策! 目標を達成するために何をしたか
- 成果! どんな結果になったのか
- 学び! 取り組みを通してどう成長できたのか
- 活用! 志望企業でこの経験はどう活きるのか
ここからは、ガクチカを魅力的にする構成を7つのステップで解説します。イメージしやすいように、良い例をステップごとに記載しているので、そちらも併せて参考にしてください。
この手順でガクチカを作れば、端的で伝わりやすい構成となるので、一緒に作ってみましょう。
ガクチカ作成ツールを活用すれば、受かるガクチカが作れます
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
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①結論! 打ち込んだことは何か
構成を組み立てるうえで、重要なのは打ち込んだことを結論で話すことです。
相手にわかりやすく物事を説明する方法として、PREP法があります。
PREP法とは
PREP(プレップ)法とは、「Point ・ Reason ・ Example ・ Point」の頭文字で、「結論」「理由」「具体例」「結論」の流れで情報を伝える構成のこと。話す場面で、相手にわかりやすく簡潔に伝えることができる。
この手順で説明をすると、面接官は相手が伝えたいことを理解しやすく、頭を整理しながらストレスなく情報を得ることができます。
「学生時代に打ち込んだことはなんですか?」と聞かれるので、まずは素直に結論から答えるようにしてください。
具体例を出すと、以下のような形になります。
打ち込んだことを結論から伝えられているOK例
・私が学生時代に打ち込んだことは、野球部の主将としてリーグ優勝を目指したことです。
・私はアパレル店の接客に没頭していました。
・私はカナダに留学して、語学勉強に勤しんでいました。
一方、以下のように打ち込んだことに対する主語がなかったり、結論から話せていなかったりすると、面接官は知りたい答えを得るまでに時間がかかり、ストレスを感じる可能性があるので注意してください。
打ち込んだことを伝える際のNG例
・私はリーグ戦で優勝するために、主将として皆をまとめるためにいろいろな施策を練っていました。
・私はお客さんに良い商品を提供するために、勉強会に積極的に参加して知識を得ていました。
・私は留学先のコミュニケーションで苦労したので、ジェスチャーを交え会話する習慣を身に付けました。
一般的に、結論から話をした方が自分の言いたいことが伝わりやすくなります。結論から話せず話が脱線すると、自分の意見を伝えるのが苦手な人と思われる可能性があります。
②理由! なぜ打ち込んだのか
打ち込んだ背景を明確に伝えられると、話の道筋が見えやすくなるため、面接官もストレスなく話を聞くことができます。いきなり詳細な内容を言われるよりも、背景を聞いてから詳細を聞いた方が、話が頭に入ってきやすいからです。
企業は、学生が頑張れるきっかけを見て、入社後にどんな局面で力を発揮できるのかを確かめたいと思っています。そのため、何をモチベーションにして物事に打ち込んだのか明確にしましょう。
なぜ打ち込んだのかを伝える例
・神宮球場でプレーをすることに憧れたので、野球部に入部しました。
・昔から洋服が好きで、多くの人に服の魅力を伝えたいと思ったからです。
③目標! 成し遂げたいことと課題点は何だったか
真剣に打ち込めたということは、成し遂げたい目標や乗り越えたい課題など頑張れる原因が何かあったはずです。そのエピソードも必ず盛り込むようにしましょう。
目標や課題点を洗い出してガクチカに取り組んだということは、仕事でも同じように目標や課題を持ちながら仕事ができる人材だと思われるからです。
目標や課題を伝える例
・神宮球場でプレーするために、リーグ戦優勝を目指しました。
・顧客と話すときに緊張してしまい、うまく話せないという課題がありました。
時間がない人におすすめ!
ツールを使えば、ガクチカが3分で完成します
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
④施策! 目標を達成するために何をしたか
成し遂げたいことに向かって、どんな工夫や努力をしたのか、面接官にしっかり伝えるようにしましょう。どのように取り組んだかを具体的に説明できれば、物事に向き合うときの姿勢が伝わり、企業で活躍するイメージを持ってもらいやすくなります。
成果も大切ですが、この頑張った過程を通して企業はあなたの人柄を見ているので、自分がどんな人間か伝わるように、丁寧に説明しましょう。
工夫した点を伝える例
私のチームは元々守備力が高かったので、課題だった打力を強化することが一番必要だと考えました。
私は打撃練習の時間を増やす提案を監督にするため、過去の試合データを集め、得点力が足りていないことを論理的に説明して、打撃練習の有効性を伝えました。
ガクチカでは目標達成と行動が本当につながっているのか(因果関係)、主体的に取り組んだのかなどの区別を厳密にしましょう。
ここが曖昧なままだと、話を掘り下げられたときに自信を持って答えられなくなります。
⑤成果! どんな結果になったのか
仕事をする際はどの職種でも成果を求められます。そのため、「自分が頑張ったことでこんな成果を残せた」と話せると、より説得力があるエピソードになります。
自分が努力した部分や工夫した点のエピソードに関連させて、成果を伝えるようにしましょう。
成果を伝える例
監督は自分の提案を受け入れ、打撃練習の時間を増やしてくれました。
結果として、1試合あたりの平均得点を4点から7点まで伸ばすことができ、悲願のリーグ優勝を果たすことができました。
- 目標を達成できていないガクチカは評価されないのでしょうか?
取り組んだ過程がしっかり書いてあれば問題なし
ガクチカで面接官が何を知りたいかを考えてみると良いでしょう。
実は、面接官は出来事がどうなったかを知りたいのではありません。あなた自身がどんな人であるかを知りたいと思っています。
そのため、目標をどんな経緯で立てて、どんな思いでどう取り組んだかが語られていれば問題ありません。その過程であなたの考え方や性格、価値観などさまざまなことを確認します。
つまり、目標を達成できているかどうかはそこまで大きな問題ではないのです。
⑥学び! 取り組みを通してどう成長できたのか
目標を達成するために苦労したことや工夫した点などを振り返って、打ち込む前の自分と打ち込んだ後の自分で何が変わったのか思い出してみてください。
打ち込んだ内容から得られた強みをアピールできれば、企業の印象に残るガクチカとなります。
学びを伝える例
この経験から、自分たちに足りない部分を客観的に分析して、課題に取り組んでいく大切さを学ぶことができました。
⑦活用! 志望企業でこの経験はどう活きるのか
入社後にどんな場面で活躍できる人材なのかイメージを持ってもらうために、打ち込んだことが志望する企業や職種にどう活きるのか説明しましょう。
企業や職種によって、求められる人材やスキルが変わってくるので、その企業にマッチするような形でエピソードを締められるとより印象に残りますよ。
志望企業に自分の経験が活きることを伝えている例
- 社風:チャレンジ精神を重視
エピソードの内容:アパレルのアルバイトで商品を売るために新しい接客スタイルを取り入れた
→私の持ち味である新しいことにチャレンジする力は、御社の総合企画職でも活きると考えています。 - 社風:実力主義
エピソードの内容:競争が激しい部活で努力をしてレギュラーを勝ち取った
→私は負けず嫌いであきらめずに物事に取り組めるので、数字を追いかけるマーケターでこの力が活きると思います。 - 職種:営業職
エピソードの内容:ボランティアの経験から初対面の人でも臆せず話しかけられる
→私は初対面の人でも積極的にコミュニケーションが取れるので、新規顧客を多く相手にする御社の営業が向いていると考えています。 - 職種:事務職
エピソードの内容:部活のマネージャーとして部員を支えてきた
→部員の要望に考えながら答えてきた経験があるので、営業職をサポートできる事務員が向いていると思っています。
入社後にどう活かすのかイメージが湧かない人は、こちらで入社後にやりたいことの見つけ方や伝え方を詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
ガクチカの構成を作るうえで把握すべき大前提
ガクチカの構成を作るうえで把握すべき大前提
- 「何に打ち込んだか」は重要ではない
- 成果以上に過程が見られる
- 企業で再現性のある内容が評価されやすい
ガクチカを作成するうえで意識してほしい点が3つあります。間違った前提のままガクチカを作ると、高評価につながらないエピソードになるリスクが生じます。
ガクチカの構成を作るうえで、役立つ内容となっているのでぜひ覚えてください。
「何に打ち込んだか」は重要ではない
学生の中には何に打ち込んだかを重要視する人もいますが、企業はそこまで重要だと思っていないことが多くあります。「何に打ち込んだか」だけを見ても、その人の人柄や物事への取り組み方を把握することができないため、「どう打ち込んだか」を重視しているのです。
打ち込んだことは周りの学生と被っても問題ありません。なぜなら打ち込んだことが同じであっても、物事への取り組み方や困難の乗り越え方などは人によって変わるからです。
たとえば、同じアルバイトをしている人でも、仕事の取り組み方や役割は異なります。周りの学生は意識せず、自信を持って打ち込んだことを選ぶようにしてください。
成果以上に過程が見られる
ガクチカはすごい成果を持っている人が有利という認識を持っている学生もいますが、実はそんなことはありません。
たとえ、「大会の最優秀選手に選ばれた」「全国大会で優勝した」というような目立った成果があったとしても、努力したことや工夫した点を伝えられないと、自分から動いて仕事ができない人といった、マイナスなイメージを持たれる可能性があります。
ガクチカで重要なのは成果ではなく過程であり、具体的におこなった施策が大きな評価対象となるため、成果が出たエピソードがあるからといって油断してはいけません。
成果が大きいガクチカは、打ち込んだ過程や姿勢をしっかり伝えられれば、非常に有効です。
しかし、内容が薄いエピソードになると、ただの自慢話に聞こえてしまうリスクもあるので、注意してください。
企業で再現性のある内容が評価されやすい
ガクチカでは、入社後に活躍できるイメージを企業に持ってもらえるような、再現性のあるエピソードを作っていくことが大切です。企業は入社後に活躍できる人材を採用したいと考えているため、業務に活かせる強みがわかるガクチカはとても有効なのです。
たとえば、営業職を志望する中で、ガクチカのエピソードとして「長期インターンシップの営業経験」を話せたら、入社後に営業として活躍してくれそうな予感がしますよね。
志望する会社や職種で活躍を予感させるような、再現性のある内容は企業も評価しやすくなります。
営業職を志望する場合は、こちらの記事で志望動機の作り方・伝え方を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ
- 企業での再現性があるガクチカが見つかりません。
第三者の力も活用して見つけよう
ガクチカが見つからないのは、学生時代の振り返りが十分にできていない可能性があります。
どうしても自分で気づけない場合は、他の人の力を借りてみてはどうでしょうか。少し時間をかけて、第三者に話を聞いてもらいながら、打ち込んだことを書き出してみましょう。頭の中で漠然と考えないで、面倒でも「書き出す」ことが重要です。
身近に相談相手がいない場合は、キャリアセンターなどでも対応してくれるはずです。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るガクチカは他人と比較する必要はない
ガクチカはあなた自身で考え、実行してきたことがどう自分の成長につながっているのかを考えるのが重要なポイントになります。
あなたが成長するためのプロセスは他の学生と違う形でも大丈夫です。他人との比較ではなく自分がどのように感じて、どんなプロセスを踏んできたのかを意識しましょう。
志望企業の業務に活かせるような再現性のあるガクチカにしよう
ガクチカの内容は企業にとって必要なものであり、仕事への再現性が高いものであれば評価は高くなりやすいです。自分が伝えたいアピールポイントだけでなく、企業が求めている部分も想定し、ストーリー性を持ってガクチカを展開することが重要です。
相手の立場に立って物事を考え、相手が求めている内容になっていれば、とても効果的なガクチカになるでしょう。
ガクチカを魅力的な構成で作るうえで大切な4つの準備
ガクチカを魅力的な構成で作るうえで大切な4つの準備
- 学生時代に打ち込んだことを振り返る
- 打ち込んだ内容を書き出す
- 志望する企業を研究する
- 打ち込んだ内容を志望企業にどう活かせるか考える
ガクチカを魅力的に伝えるためには構成が大切ですが、そもそもアピールできる話がなければ、ガクチカを作ることはできません。
まだ、何のエピソードをガクチカに選ぶか決まっていない人は、これから説明する4つの準備をすることで、より内容のあるガクチカを作ることにつなげられるので、一緒に実践していきましょう。
ガクチカを思いのまま話そうとすると、さまざまなことを語りたくなりボリュームが増えてしまい、何を言いたいのか面接官に伝わりづらくなることがよくあります。
そうならないように、他人に自分の伝えたいことを正確に理解してもらうには、準備作業が重要になるのです。
こちらで人事の心を掴むガクチカの書き方を解説しているので、この記事と併せて参考にしてください。
人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
ガクチカがなくて困っている人は、以下2つの記事でガクチカの見つけ方やおすすめのテーマについて解説しているので、併せて参考にしてみてください。
ガクチカがない状態を抜け出す方法
例文16選|ガクチカがない悩みから必ず抜け出せる3つの方法!
ガクチカがない人がやるべきこと
ガクチカが本当にない人がすべきことは? おすすめのテーマも解説
①学生時代に打ち込んだことを振り返る
まずは学生時代に打ち込んだことを振り返ってください。どうしても見つからない時は、以下の方法を試してみましょう。
打ち込んだことが見つからないときの対処法
- 一番時間をかけて取り組んだものを思い出す
- 学びがあった出来事を書き出す
- 普段何気なくやっているルーティンを振り返る
- 友人や親に聞いてみる
何に打ち込んだかはそこまで重視されないので、成果などは気にせず、自分が工夫して取り組めたものから選んでください。
ガクチカで題材となる取り組み例
- アルバイト
- サークル
- 部活動
- 留学
- ゼミ
- 資格取得
- ボランティア
- インターン
- 趣味
ガクチカに使ってはいけない話題としては、娯楽やギャンブル、思想信条にかかわること(立場の違う人々に対する批判的な活動やデモなど)などです。
これらは一時の楽しみや対立する他者が主体であり、自分の成長にはあまりつながっていないことが多いので、良い印象を持たれません。
ガクチカのエピソードは1つに絞るより、複数持っていた方が良いでしょう。
企業によって採用したいと思う学生の特徴は異なるので、ガクチカは複数のエピソードを用意しておき、応募する企業に合わせる形を取るのが有効です。
- 高校時代のエピソードをガクチカとして使っても問題ないのでしょうか?
今に活きているエピソードなら問題ない
高校時代のエピソードをガクチカとして使用することは問題ありません。
その場合は高校時代のエピソードを通して、自分が何を学んできたのか、そして今の自分に活かせている点を明確に伝える必要性があります。
ただ、あまりにも過去の内容となってしまうと、企業が成長性について疑問視する場合もあるため、今に活かされている部分をより詳細に話す必要があります。
②打ち込んだ内容を書き出す
題材にするガクチカを見つけられたら、打ち込んだ内容を書き出してください。ガクチカでは取り組んだ内容がとても重要となるので、なるべく詳細に書いていきましょう。
具体的には以下の順番で書いていくとアピールできる要素を洗い出せるので、参考にしてください。
アピールできる要素を洗い出す手順
- 始めたきっかけ
- 活動においての役割
- 一番苦労したこと
- 解決するために取り組んだこと
- 学んだこと
始めたきっかけ
まずはなぜその活動を始めたのかを書き出しましょう。準備段階で文章に落とし込む必要はないので、箇条書きでも大丈夫です。
エピソードを作る際に1つに絞れば良いので、思いつくままいくつか書き出しましょう。
始めたきっかけの例
- 友達に誘われたから
- 憧れの存在がいたから
- その分野に興味があったから
活動においての役割
打ち込んでいた活動で自分がどんな役割を果たしていたのか書き出してください。
役割や役職が明確になっているエピソードにすると、あなたがその組織でどのような立場だったのか、面接官はイメージしやすいからです。
たとえば、同じサッカー部であってもキャプテンをしていた人と、マネージャーをしていた人ではその人に対するイメージは変わってきますよね。キャプテンはチームを引っ張っていく存在で、マネージャーはチームを支える存在というイメージを持つのではないでしょうか。
このように、役職や役割が明確になっていると、企業はあなたがどのようなポジションで活躍できる人材なのか、判断しやすくなるのです。
活動においての役割の例
- サークルの部長だった
- テニス部のエースだった
- バイトリーダーだった
- 野球部のマネージャーだった
- バスケサークルのムードメーカーだった
- ゼミのリーダーだった
ムードメーカーはほかの表現に言い換えることもできます。こちらの記事では言い換え表現の例を紹介しているのであわせて参考にしてみてくださいね。
ムードメーカーを言い換える6つの模範回答|自己PR例文12選
打ち込んだときの役割や役職によって、得られた経験や内容について企業は評価することがあります。
ただ、ガクチカは役割や役職が明確になっていても、工夫した点などが詳細に書かれていないと、評価はされないので注意してください。
一番苦労したこと
企業は仕事で壁にぶつかった時、それを乗り越えられる人かどうかを見たいと思っています。なぜなら、企業へ入社してつらいことがあった時に、乗り越えてくれる人でなければ早期に退職してしまうリスクがあると考えるからです。
仕事をしていくと、思うように結果が出ないことがあり、つらい思いをすることがあります。そんな時、つらいことから逃げずに粘り強く頑張れる人は、壁を乗り越えて成長できる人材となるため、ガクチカを聞いて苦しいときに頑張れる人かどうかを企業は見てみたいのです。
取り組みを通して、一番しんどかったことを思い出してみてください。
一番苦労したことの例
- 部員が集まらず、存続の危機に陥った
- チームがまとまらず、試合に勝てなかった
- 知識が足らず、接客で思うように商品を売ることができなかった
解決するために取り組んだこと
しんどいときに何をして乗り越えたのか、そのときの状況を詳細に書き出しましょう。
ガクチカではこの部分が最も重要になります。仕事で困難やトラブルがあった時、大変なことがあっても自ら考えて、工夫しながら進めていくことが求められるからです。
困難も乗り越えられる力があると示せるよう、解決するために取り組んだことを書きましょう。
解決するために取り組んだことの例
- 初めてサークルのSNSアカウントを作成して、宣伝してみた
- テニスのサーブを強化するために、1日100本以上の練習をした
- 接客に慣れるため、出勤前に30分間ロープレをした
学んだこと
最後にその取り組みから学んだことを思い出してみてください。学んだことが2つ以上あるなら、複数書いても問題ありません。一つの経験から多くのことを学習できることはとても良いことです。
ガクチカに盛り込む際は、学んだことを1つに絞ってアピールするほうが、強みが明確になって相手に伝わりやすいものの、準備段階ではアピールするための手札を増やすために、たくさん書き出しておきましょう。
学んだことの例
- 今までやったことない取り組みをしていくことの面白さを知れた
- 反復練習を通してあきらめないことの大切さを学べた
- ときには周りの人からアドバイスをもらうことも重要だと知ることができた
③志望する企業を研究する
会社によって社風は異なり、応募する職種によって適性や求められる能力は変わってきます。そのため、志望する企業についてしっかり調べる必要があります。
企業研究に時間をかけてその企業が求めている人材や能力を深く理解することで、選考突破に近づきます。企業研究はホームページ(HP)で調べるだけでなく、会社説明会やインターンなどに行くと、実際に働いている社員から話を聞けるため有効です。
企業の主な調べ方
- 企業のHP
→企業理念や事業内容など基本的な情報を収集できる - 就職四季報
→年収や有給消化率などの労働面での情報や近年の業績を見ることができる - 会社説明会
→採用担当者から会社の基本情報や選考の詳細を聞ける - インターン
→実際に働いている社員から企業の雰囲気や働き方を聞ける
上記の方法以外にも、社会人になったゼミや部活、アルバイトなどの先輩からの話はとても役に立ちます。
一見関係なさそうな会社に勤めている場合でも、意外なつながりがある情報を持っていることがあります。具体的には取引先だったり、事業に関連していたりするケースが挙げられます。
社会人の情報網は幅広いので、聞ける人にたずねてみると有益な話を聞ける可能性もありますよ。
就職先の決め方がわからない、どの企業の選考を受けるか迷っているというような人は以下の記事を参考にして、企業研究に役立ててみてください。
就職先の決め方決定版|学生が見落としがちな視点と注意点を徹底解説
就職四季報の具体的な活用方法について知りたい人は、こちらの記事を参考にして、就職四季報を使いこなしましょう。
就職四季報の活用方法! 就活を有利にするポイントや読み方を伝授
インターンに興味がある人は、以下の記事を読んで参加できる時期を覚えて、就職活動に活かしてみてください。
インターンはいつから参加? 応募から選考までのスケジュールを解説
④打ち込んだ内容を志望企業にどう活かせるか考える
打ち込んだことが会社や業務にどう活かせるかを考えてください。ここを具体的に説明できるほど、入社後に活躍できるイメージをしやすくなります。
以下のように、社風や職種などから逆算して自分の経験がどう役立つかイメージしてみましょう。
社風からガクチカを選ぶ
- 実力主義
→部活やアルバイトなど競争を勝ち抜いて評価されたガクチカを選ぶ - チャレンジ精神が必要
→インターンやアルバイトなどで自ら考え新しい挑戦をしたガクチカを選ぶ - 体育会系
→部活動やクラブ活動など厳しい上下関係の中頑張れた経験をガクチカで選ぶ - チームワークを重視
→チームやグループで目標に向かって協力したガクチカを選ぶ
チャレンジ精神を企業にアピールしたいと考えている人は、こちらの記事を参考にすると、有効な伝え方を知ることができますよ。
例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
体育会系とはいったいどんな企業を指すのか気になる人は、以下の記事を読んで企業研究に役立ててみてください。
体育会系とは? 企業の特徴から就活事情までリアルな部分を徹底解剖
職種からガクチカを選ぶ
- 営業職
顧客相手に自社で取り扱う商品やサービスを販売する
→長期インターンの営業経験やプレゼンテーションをした経験からガクチカを選ぶ - 販売職
店舗に来た顧客に商品を販売する
→接客のアルバイト経験からガクチカを選ぶ - 事務職
営業職のサポートや資料作成などをおこなう
→部活のマネージャーや裏方など人を支えた経験からガクチカを選ぶ - マーケター職
商品やサービスが継続的に売れるための仕組みを作る
→ゼミなどで自分なりに仮説を立てて調査をして施策を実施した経験からガクチカを選ぶ
営業職に興味がある人は、こちらで営業職に向いていない人の特徴を紹介しているので、気になる人は確認してみてください。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
販売職の仕事内容や魅力、向いている人の特徴をこちらで解説しているので、販売職を志望している人はこちらも併せて参考にしてください。
販売職を徹底調査! 仕事内容から就活を成功させるコツまで紹介
事務職に適性がある人の特徴や仕事内容はこちらで解説しているので、気になる人はこちらを参考にしてください。
事務職の4つの誤解に要注意! 仕事内容・適性・選考対策を徹底解説
難関企業を狙う学生必見! 企業からガクチカで高評価を得るためのテクニック
企業からガクチカで高評価を得るためのテクニック
- 長期インターンで活躍したエピソードにする
- 深掘り質問に答えられるようにしておく
難関企業だと、倍率が数百倍以上のところも珍しくありません。そのような企業の内定を勝ち取るには、ほかの学生と差別化して、印象に残るガクチカを作っていく必要があります。
ここからは、難関企業からも高評価を得られるようなテクニックを解説するので、参考にしてください。
長期インターンで活躍したエピソードにする
長期インターンは、実際に働いている社員と同じ実務をできるため、より再現性の高いガクチカを作ることができます。
部活やサークル、ゼミなどの経験はあくまでも学校内での取り組みになるため、実務経験を積める長期インターンと比べると、入社後に活躍できるかどうか判断しづらいのが実情です。
特に志望企業の同業他社で長期インターンに参加した経験がある場合、業務内容が類似している可能性が高いので、入社後の活躍をイメージしやすいガクチカを作れるメリットがあります。
また、長期インターンに参加している人の割合は少なく、就職みらい研究所の就職白書2023によると、3カ月以上のインターンに参加した学生は2023年卒だとわずか3%程度となっています。
この数字を見てわかる通り、長期インターンをガクチカで使う人の割合は少ないと推測されるので、ほかの学生と差別化しやすい話題といえるでしょう。
こちらでインターンの種類やプログラム内容、開催時期についても解説しているので、気になる人は参考にしてください。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
深掘り質問に答えられるようにしておく
ガクチカは企業にとって重要な質問となるため、面接官が質問を深掘りしてくるケースが高いので、対策しておく必要があります。
ガクチカの深掘り質問例
- なぜそれに打ち込もうと思ったのか教えてください
- その出来事の中で困難だったことは何ですか
- 困難にどのように立ち向かいましたか
- 打ち込んだことから学んだことはありますか
- 学んだことをどう社会に活かしますか
このように、細かく聞かれることもあるので一つひとつの質問にしっかり答えられるように、ガクチカを考えておく必要があります。
質問に答える対策としては、面接の練習をすることが一番有効だと言えます。大学のキャリアセンターや就活のセミナーなどで面接の練習ができるので、「ガクチカに関する質問を深掘りしてほしい」とお願いをして、入念に準備しておくと、本番で深掘りされても慌てずに済みますよ。
深掘り質問について具体的な対策をできている学生は多くないので、面接練習を重ねていければ、他の就活生と差別化できて、面接官の印象に残りやすくなります。
面接の練習方法についてもう少し具体的に知りたい人は、こちらの記事を参考にして、面接の対策をしてください。
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
質問に対応する具体的な方法が以下の記事に書かれているので、気になる人はこちらを参考にしてください。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るガクチカはストーリー展開を工夫しよう
ガクチカではストーリー展開を意識して説得力を高める工夫、または自分の強みとつなげる工夫をしてみてください。
話すテーマが決まったら、まずそれについて「なぜ打ち込んだのか」というきっかけや目標設定の段階があります。次に「やってみてどうだったか」という過程の段階があります。最後に「どういう成果が出たか」という結果の段階があります。
この3つのうち、具体的にどこを膨らませて話をすれば説得力が増すのか、と考えていくことが大切です。
仕事で求められるスキルとつなげられる内容にしよう
たとえば計画性という強みを持つ人は、「初期段階にしっかり準備して始めたからその後もスムーズに進められた」ということが言えるので、緻密な準備や自分自身をどう動機付けたのかを具体的にすると良いですね。
行動力や問題解決力をアピールしたい人は、過程にスポットを当てて、苦労したことや克服したことを強調できます。成果でアピールできる人は成果を上げるための考え方や行動を膨らませれば、そのような行動特性が職場でも活かせることを表現できるでしょう。
これらを単なる経験談にせず、これから仕事で求められるスキルの根っこの部分でつなげることで、他の学生と差別化できる良いガクチカができるはずです。
ガクチカ作成ツールを活用すれば、受かるガクチカが作れます
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
魅力的な構成で書かれたガクチカ例文12選
ここまでの説明を聞いて、「ガクチカの構成をどう作るかわかったけど、見本も見てみたい」という人もいるのではないでしょうか。
ここからは、アルバイトやサークルなどを題材にして作った例文を12選で紹介するので、参考にしてみてください。
以下の記事ではガクチカが今すぐ書ける秘訣をプロが解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
例文16選|「学生時代に力を入れたこと」が今すぐ書ける秘策を伝授
例文①アルバイト
例文①アルバイト
私が学生時代に打ち込んだことは飲食店のアルバイトです。
私が飲食店のアルバイトに打ち込んだ理由は、地域の方々にお店の美味しい料理を食べてもらいたいという想いが強かったからです。そのお店は私が幼少期からあり、何年も通い続けていました。この美味しさをもっとたくさんの人に体験してほしかったため、アルバイトをすることにしました。
そのお店の売り上げは、低くはないが昔よりは下がっているという状態でした。この原因として、お店の宣伝ができていないことが挙げられました。そこで、私が提案して自らSNSでの宣伝をすることにしました。目標は1日の売り上げを今の2倍にすることです。
料理を作っている様子や新メニューの告知などをSNSに投稿したところ、徐々に顧客が増えていき、SNSの運用開始から1年後に売り上げ2倍を達成することができました。
この経験を通して、すぐに成果が出ることでなくても、必要なことをコツコツ積み重ねていれば、成果を出せることがわかりました。
御社に入社後も、成果を上げるために必要なことをコツコツ積み重ねて、結果を残して貢献したいと考えています。
アルバイトのガクチカで気をつけてほしいのが、頑張ったことを強調するあまり、単なる仕事の説明だけになってしまうことです。
企業が知りたいのは「どんなアルバイトをしたのか」ではなく「どのような経験から何を学んだか」です。アルバイトの経験で得た学びを明確に述べましょう。
アルバイトのエピソードをガクチカとして書く場合は、以下の記事を参考にすると、よりレベルの高いガクチカになりますよ。
例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ
例文②アルバイト
例文②アルバイト
私が学生時代に打ち込んだことは、塾講師のアルバイトです。昔から人に教えることが好きで、私の受験の経験を活かして受験生の役に立ちたいと思い始めました。
私が塾講師をして成し遂げたかったことは、生徒全員を第一志望校に合格させることです。この目標を達成するために、授業を工夫することはもちろん、授業以外の時間も受験生に寄り添う必要があると考え、休み時間などで受験生とコミュニケーションを取ることにしました。
受験生はストレスが溜まっていたり、不安に押し潰されそうになったりすることがあるため、休憩時間は趣味や大学入学後にしたいこと、高校生活のことなど、なるべくリラックスできるような話をするようにしました。
結果は全員が第一志望校に合格することはできませんでしたが、20人中17人が第一志望校に合格しました。また、塾を卒業する際、皆から「先生と勉強できて楽しかった」や「心の支えになった」などのうれしい言葉もいただきました。
この経験から、目標を達成するためには、直接関係ないと思う部分にも目を向けてみることが大切だと学びました。アルバイトで言えば、どう授業するかではなく、どうコミュニケーションを取るかということが重要でした。
御社に入社後は営業職を志望しています。営業をきちんとすることはもちろん、普段のコミュニケーションにも注力して、たくさんの顧客の役に立ち、御社の発展に貢献したいと考えています。
例文③サークル
例文③サークル
私が学生時代に打ち込んだことはサークル活動です。私は幼少期から歌うことが好きだったため、アカペラサークルに入りました。
アカペラサークルで成し遂げたかったことは、東京都のコンクールで金賞を獲得することです。出場チームが多いこともあり難しい目標でしたが、やるからには高みを目指したいと思い、この目標を掲げました。
目標を達成するためにやったことは、日々の練習に加えて競合チームやプロを徹底的に研究したことです。ほぼ素人のチームで独自の練習をするのは効率が悪いと考えました。そこで、すでに成果を残している人たちの歌い方や練習方法などを真似するのが近道だと考え、このような方法で練習しました。
結果として金賞は獲得できませんでしたが、銀賞を獲得することができました。悔しさもありますが、アカペラ未経験の人のみで構成されたチームとしては大きな成果を挙げられたかと思います。
この経験から、すべて自分たちで考えるのではなく、周り人を参考にしていきながら考えた方が効率的であることを学びました。
御社に入社後は、自分で考えることはもちろん、成果を挙げている先輩社員を参考にしながら、営業職として活躍して貢献したいと考えています。
サークルの話でガクチカを書く際に気をつけるべきポイントとしては、具体的なエピソードの中に、自分が持っている目標や役割を明確化しておく必要があります。
なぜなら、目標や役割からその学生の人柄や物事への取り組み方が明確になり、入社後にどこの部署で活躍できるのかイメージしやすくなるからです。
例文④サークル
例文④サークル
私が学生時代に打ち込んだことはサークル活動です。映画制作サークルに所属し、日々映画制作をするための活動をしておりました。
私が映画制作サークルに入った理由は、幼少期に観た映画の影響です。その映画は難しい内容でしたが、何か心が動いた感じがしたのを今でも覚えています。このように、人の心を動かし、記憶に残る映画を作りたいと思い、映画制作サークルに入ることにしました。
私の目標は人の心を動かす映画を制作することです。この目標を掲げて映画を制作したのですが、最初は「自分の作りたい映画」を制作してしまい、おもしろくなく、感動しない映画となってしまいました。
もう少し、視聴者目線の視点が必要だと感じた私は、同じサークルの仲間や大学の友達におもしろいと思う映画のジャンルやシーンを聞き出してみたり、クラウドソーシングサイトでアンケートを取ってみたりするなど、分析をしていきました。
そして、さまざまなニーズを組み合わせたホラー映画を作って発表したところ、サークル内で一番評価の高い映画を作ることができました。
この経験から、相手が求めているものを深く研究することで、人の心を動かせる作品が作れることがわかりました。
御社に入社後はクリエイティブ職を志望しています。ユーザー目線に立って、利用者の心を動かせるようなものを制作したいと考えています。
例文⑤趣味
例文⑤趣味
私が学生時代に打ち込んだことは趣味であるカメラです。私は幼少期からスポーツをしていて、アスリートのかっこよさをもっと多くの人に届けたいと思い、カメラを始めました。
私がカメラを通じて成し遂げたかったことは、1人でも多くの人にスポーツの素晴らしさやアスリートのかっこよさを伝えることです。この目標を達成するために、写真を撮る練習はもちろん、有名フォトグラファーのセミナーに参加したり、実績がある人をコーチに付けてマンツーマンで学んだりしました。
このようなことをした結果、SNSで写真撮影の依頼メッセージを受け取るようになり、地域のスポーツ雑誌に自分の撮った写真が載ることになりました。多くの人にスポーツのかっこよさを届けることができたと思うと、とてもうれしかったです。
カメラを通じて、目標を達成するには自ら学び、行動することが非常に重要ということがわかりました。
御社に入社後も学ぶ姿勢を忘れず、掲げた目標を達成するために学習・実践を繰り返して、会社に貢献したいと考えています。
趣味をガクチカにすると「好きだからやる」という前提があるため、いかに高いレベルで打ち込んでいても、仕事の場での再現性を感じにくいハンデがあります。
結論が一般論や底の浅いものになりやすいので注意しましょう。
例文⑥趣味
例文⑥趣味
私が学生時代に打ち込んだことは、趣味のスケートボードです。幼少期からスケートボードはやっていたのですが、大学に入学してからさらに力を入れるようになりました。
スケートボードは単純に楽しいからやっていましたが、大学入学と同時に大会に出て結果を残したいと考えるようになりました。
まずは自分の実力を知ろうと思い、小さな大会に出てみたところ20人中19位と惨敗しました。このままでは大会で結果を残すことはできないと考え、同じ大会で結果を残した友人と一緒に練習することにしました。
友人の練習方法やテクニックなどを参考にして、自分も上達しようと思いこの行動を取りました。
その結果、早いスピードで成長が実感でき、次の年の同じ大会で5位に入賞することができました。さらに、ほかの大会でも入賞することができたので、とてもうれしかったです。
この経験から、独学だけでなく、すでに成果を残している人を参考にすることは非常に重要だとわかりました。
御社に入社後は営業職を志望しています。営業成績を残している人の行動や考え方を参考にして、私自身も成果を残し、御社に貢献したいと考えています。
例文⑦ゼミ
例文⑦ゼミ
私が学生時代に打ち込んだことは大学のゼミです。幼少期からスポーツに取り組んでおり、高校からスポーツのビジネスにも興味を持ち始めたため、スポーツと経済学に関するゼミに入りました。
私が成し遂げたかったことは、ゼミで学んだことを活かしてビジネスを起こし、1円でも収入を得てみることです。
具体的な取り組みはスポーツに関するグッズ販売です。一つの大会をターゲットにして、会場に来るのはどんな人か、どんなグッズだったら買いそうか、価格帯はいくらが妥当かなど、過去のデータから考えて販売しました。
その結果、時間帯によっては行列ができるほどの人に来ていただき、2日間で30万円売り上げることに成功しました。
この経験から、本番に向けて準備を入念にすることの大切さを学ぶことができました。
御社に入社後もゼミで学んだことを活かして、入念に準備をして、売り上げの拡大に貢献したいと考えています。
ゼミの話でガクチカを書く際に気をつけるべきポイントとしては、ゼミの中で与えられた自分の役割を明確にするということです。
自分がどのようにチームに貢献できたか、能力や責任感という視点からアピールができると、効果的にアピールすることができます。
例文⑧資格取得
例文⑧資格取得
私が学生時代に打ち込んだことは資格取得です。英語を活用した仕事がしたいと思い、英検1級の取得に向けて、日々学習に取り組みました。
私は英検1級を取得するために、学習プロセスをしっかり考えて取り組むことにしました。具体的には課題の発見と解決を繰り返すことです。問題を解き、そこで見つかった課題や苦手分野を徹底的に解き直し、身に付くまで学習し続けることをやったところ、成長を実感しました。
本格的に学習を始めて3年が経った昨年、英検1級を受検したところ、取得することができました。
この経験から、課題一つひとつに向き合って、解決策を考えていくことの重要性を学ぶことができました。
御社では海外の方とやりとりするケースも多いので、入社後は身に付けた語学力はもちろん、英語学習で身に付けた「課題の発見と解決」を活かして、自社または顧客の課題を解決し、貢献したいと考えています。
資格取得とガクチカは「頑張った」「苦労した」で終わらせがちなので注意しましょう。「どう頑張ったか」までしっかり書き込むことがポイントです。
実際には学習中あまり意識しないので難しいのですが、自分なりの工夫などがあれば仕事にもつながっていきます。
例文⑨ボランティア
例文⑨ボランティア
私が学生時代に打ち込んだことはボランティア活動です。
私は小学生の頃、東日本大震災を経験し、その際にたくさんのボランティアの方に助けられました。この恩を忘れることなく、今度は自分が助ける側に回りたいと思い、ボランティア活動をすることにしました。
ボランティア活動で特に意識したことは、被災者の気持ちを考えることです。被災者にとっては、触れられたくない話題やものがあり、ボランティアを良く思っていない人もいます。
その中で、様子を見ながらコミュニケーションを取り、話すことが許された際は相手の気持ちをよく理解しようと努めました。
このような取り組みをした結果、ボランティア活動が終わった際に「本当にうれしかった」や「心の支えになった」などのうれしい言葉をいただくことができました。
社会人として働く際は相手の気持ちを考えることは非常に重要かと思います。御社に入社後も顧客の気持ちになって、顧客が我々にしてほしいことをいち早く察知して、行動に移せるようにして参ります。
ボランティアのガクチカは、何のためにボランティアをおこなったのか目的が明確に述べられないことがあります。自分のどんな価値観が行動につながったかを示すことが重要です。
そしてボランティア先の人々とどのようにコミュニケーションをとりながら活動を進めたのかを詳細に述べましょう。
ボランティアの経験を就活でアピールしたいと考えている人は、以下の記事で有効な構成について解説しているので、この記事と併せて読んでみてください。
ボランティアで学んだ事を効果的にアピールする方法|例文付き
例文⑩インターン
例文⑩インターン
私が学生時代に打ち込んだことはコンサルティングファームでのインターンです。
私は幼少期からチームスポーツに取り組んでおり、「より良いチームを作るにはどうするべきか」を常に考えていました。これをさらに追求したいと思い、組織開発を事業とするコンサルティングファームでインターンをすることにしました。
私がメインで担当した業務は事例紹介記事用の顧客インタビューです。私の当初の目的である、より良いチーム作りの参考になると思い、注力をして取り組みました。
具体的に工夫したことは質問内容です。話し手が答えやすいように、考えや意見を聞けるような質問を考えるようにしました。
その結果、自分でも満足のいく記事を作成することができ、1記事あたりのPV数が1,000を超えるようになりました。
このような経験から、質問内容の重要性を理解し、質問によって相手の気持ちを引き出せるかどうかが変わることを学びました。
御社に入社後は営業職を志望しています。質問力を活かして、顧客の考えを引き出し、顧客にとって最善の提案ができるよう努めて参ります。
インターンのガクチカは、企業の業務を体験しているからこその強みをしっかり活かすことがポイントです。
書き上げて見直した時に、インターンに参加していなくても書けるような内容になっていることがあります。実体験があるからこそ書ける内容にしましょう。
例文⑪部活動
例文⑪部活動
私が学生時代に打ち込んだことは部活動です。幼少期から柔道に取り組んでおり、大学はスポーツ推薦で入学し、柔道を続けました。
私の目標は全国大会で3位以内に入ることです。高校では全国大会に出場したものの、表彰台には上がれなかったため、自分でも高い目標を設定したと思います。
目標を達成するために日々の練習に打ち込みました。ただ練習するだけではほかの人と差が開かないと思ったため、専門のコーチに付いてもらい、今の自分に足りない寝技の習得に励みました。
技のレパートリーが増えた私は、大学3年生の全国大会で3位に入賞することができました。
この経験から、目標を達成するには、足りないところを見つけ、それを補うことを続けるプロセスが必要ということを学びました。
御社に入社後は目標を設定されるかと思います。その目標に対して自分が足りないものを素早く見つけ、それを補えるように努力し、目標を達成して貢献したいと考えています。
部活動の話でガクチカを書く際に気をつけるべきポイントは、部活で得た経験を企業にどう活かせるのかを明確に伝えることです。
部活動で得たものは社会でも役立つことが多いので、具体的に伝えるようにしましょう。
部活動のことを自己PRとして使いたいと考えている人は、こちらで部活の経験が自己PRで有効な理由と適切な伝え方を紹介しているので参考にしてください。
部活の自己PRで高評価を得る必勝法|15例文を役職・部活別で紹介
例文⑫留学
例文⑫留学
私が学生時代に打ち込んだことはフランスへの留学です。中学生の頃から、将来は海外の人を相手にした仕事がしたいと考えており、海外の人とのコミュニケーション力を上げるため、留学することにしました。
留学中に最も苦労したのは文化の違いです。文化が違うことで盛り上がるポイントや笑うポイントなどがまったく異なるため、最初はコミュニケーションが取りづらかったのを覚えています。
まずは相手の文化を知ることが大事だと思い、フランスの歴史を学んだり、より多くの人に話しかけたりして、文化を学ぶことにしました。その結果、最初よりもうまくコミュニケーションが取れるようになり、親友と呼べる友達もできました。
この経験から、相手の土俵に立つ時は、まずは相手の文化を知ることが重要ということを学びました。
御社に入社後は顧客とコミュニケーションを取る機会が多くあるかと思います。その際、まずは顧客を徹底的に知り、そのうえで提案や相談をして、顧客にとって最善の仕事ができるように努めて参ります。
留学の経験をガクチカにするなら、留学した目的を明確にすることが重要です。
留学の目的は、語学の習得だけでなく、個人的なものやキャリアアップに関するものなど、多岐にわたります。目的を明確にすることで、あなたの価値観が表現できます。
多くの学生がやりがち! NGな構成のガクチカ例文
NGな構成のガクチカ例文
- 結論で何に打ち込んだのか話せていない
- 成果に至るまでの過程が盛り込まれていない
- 締めで企業に貢献できるイメージが湧かない
ガクチカは間違った構成で話してしまうと、逆にマイナスな評価につながってしまう可能性があるため、注意が必要です。
ここからはNGな構成で作られた例文を紹介していくので、当てはまる構成にならないよう気をつけてください。
結論で何に打ち込んだのか話せていない
ガクチカを質問された時に、いきなり具体的なエピソードから話してしまう学生がいます。
「打ち込んだことが何なのか」「なぜそれに打ち込んだのか」といった、前提情報がないまま本題に入ってしまうと、何の話をしているのか面接官に伝わらないので注意してください。
結論で何に打ち込んだのか話せていない例文
私はサークルのメンバーを集めるために、友達と協力してチラシ配りをしたり、SNSのアカウントを作成し宣伝をしたりしました。
その結果、4人から10人にメンバーを増やすことができました。
私はこの経験から、皆と話し合って協力していくことが大切なのだと学ぶことができました。
御社の業務ではチームで活動することが多いと思うので、この協調性を仕事に活かしていきたいと考えています。
この例文は「なぜ行動したのか」が書かれていないので、目的意識や課題認識があいまいな人物に見えます。
メンバーを集める必要性があったのだろうと想像はつきますが、10人で良かったのか、どう強調したのか、などもよくわかりませんね。
成果に至るまでの過程が盛り込まれていない
企業がガクチカを通して一番聞きたいのは、成果を出すためにあなたがおこなった施策や努力した内容です。
大きな成果を伝えたい気持ちはわかりますが、成果に至るまでの過程がしっかり書かれていないと、高評価にはつながりにくいので注意してください。
成果に至るまでの過程が盛り込まれていない例文
私が学生時代に最も力を入れたことは、サッカー部の活動です
キャプテンを任されていた私は、全国大会でベスト8に入ることを目標にしていました。
キャプテンとして活動していく中で、いろいろ大変なことはありましたが、なんとかチームをまとめられて、結果として全国大会のベスト4までいくことができました。
さらに大会の優秀選手にも選ばれて、本当に頑張ってきてよかったです。
キャプテンとしてリーダーシップを発揮した経験を活かして、御社の営業でも活躍していきたいと思っています。
いろいろな大変なことに対して、具体的にどのようにチームをまとめることができたのか、肝心なことが書かれていません。
このガクチカでは、あなたにどのようなリーダーシップの力があるのか伝わってきません。
締めで企業に貢献できるイメージが湧かない
入社後に活躍できるイメージを企業に持ってもらえるように、再現性のあるエピソードで締めることはとても重要です。
ガクチカのエピソードが志望企業、職種に合わない形になっていると、ミスマッチがある学生だと考えられ、選考突破は難しくなるので注意が必要です。
締めで企業に貢献できるイメージが湧かない例文
私は営業スキルを学ぶために、ガス機器を販売する会社の長期インターンに参加していました。
コンロや給湯器などのガス機器が壊れてしまった顧客の自宅に向かい、新しいガス機器を提案するお仕事でした。最初の頃はなかなか商品が売れず、ほかの学生に販売台数で差をつけられるばかりでした。
このままではまずいと思った私は、営業成績の良い社員に同行したいとお願いして、どんな営業をしているのか研究することにしました。
そこで、私は顧客の悩みを聞く前に、自分で良いと思った商品を一方的に提案していることに気づきました。その後は、顧客のニーズをすべて聞いたうえで、その人に合った商品を提案するようにしました。
その結果、商品がどんどん売れるようになっていき、最終的にはインターンに参加した学生の中でトップの売り上げを出すことができました。
この経験から、営業は顧客との信頼関係が大切なのだと気づくことができました。
私はこの経験を、御社の事務職で活かしていきたいと思います。
このガクチカは、失敗した経験の具体性が乏しい点において、非常に残念な展開となっています。
また、志望企業での事務職に就きたいことはわかりますが、どのように成果を出したいのかが明確でないので、評価を下げてしまいかねません。
企業に伝わる魅力的な構成でガクチカを作成して内定をつかみ取ろう!
ガクチカは再現性を持たせる伝え方をする必要があるからこそ、構成が重要になります。
企業によって社風や募集職種が異なるため、マッチする人材も変わってきます。同じガクチカを使い回してしまうと、ミスマッチにつながる可能性もあるので注意が必要です。
企業研究を事前におこない、その企業で活躍できることを予感させるガクチカを作って、志望企業の内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る話す内容を決めてから構成に落とし込もう
文章を書くうえで構成はとても重要ですが、途中で修正できるものなので、最初から構成に多くの時間を使う必要はありません。まず自分が何について述べるか、具体的にどんなエピソードを使うかよく考えてみましょう。
また、ガクチカで話すエピソードがないと悩む学生は多くいます。エピソードは目立つ経験や成果でなくて構いません。アルバイトやサークル活動、趣味などでも問題ありません。
採用担当者は成果ではなく過程を見ていることを忘れずに
採用担当者はガクチカの事柄自体よりも、成果にいたるまでの過程を重視します。「目的に対しどう目標を立て、目標達成に向けてどのように取り組んだか」を説明できれば、エピソードは何でも構いません。
述べる内容が決まったら、構成を考えてください。まず始めに結論を話し、最後の部分では結果だけを伝えるのではなく、エピソードを通じてどんな学びがあったかを述べましょう。
企業はガクチカを通して、あなたがどんな人なのかを知りたいのです。構成を意識し、自分らしくわかりやすいガクチカを作成しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細