この記事のまとめ
- 企業がエントリーシート(ES)で知りたいのは3つのポイント
- ESは基本の9項目の書き方に注意しよう
- ESの見やすさを整える方法を実践して周囲と差を付けよう
ESを書き出そうとしたら、「書き方がわからない」と頭を抱えてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。企業によって質問内容が違ったり、枠の大きさや文字数も異なっていたりして、書き方に迷ってしまいますよね。
ESの書き方は細部まで気を配る必要があります。ルールが守れていなかったり、文量が足りなかったりすると、最悪の場合読まれないことさえあるからです。書き方によって面接官が抱く印象は大きく変わるので、体裁を整え、伝わりやすい文章にしましょう。
この記事ではキャリアコンサルタントの谷所さん、田邉さん、若林さんとESの書き方や注意するポイントを解説していきます。あなたの思いがしっかりと伝わるESの書き方を身に付けましょう。
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エントリーシート(ES)は選考で最初の難関! 細部の書き方までこだわろう
ESは書類選考という性質上、減点方式で見られていくので、書き方の細部にまで注意を払う必要があります。もし形式が守られていないなどのミスが重なると、選考に通過しない原因となってしまうのです。
この記事では、最初にESを通じて企業が知りたい3つのポイントを取り上げ、ESの書き方で押さえたい6つの前提を説明します。まずはESの形式をつかみ、企業が見ているポイントを把握しておきましょう。
そして、ESの基本となる9つの項目の書き方を詳細に解説していくので、参考にしながらESを書いてみてください。最後にチェック項目に沿って提出の準備をすることでミスのないESが完成します。あなたの個性が詰まったESを提出してくださいね。
インターンシップに参加をするときにもESを書くことがあります。インターンの選考を突破するためのESの書き方が知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
インターンシップ参加をつかむエントリーシートの書き方|例文あり
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ESとは? 構成する2つの要素を知ろう
エントリーシート(ES)とは
企業に提出する応募書類のこと。企業によって形式は異なるが、名前や住所などの個人情報のほか、入社意欲や人柄をアピールする欄が設けられている場合が多い
ESとは企業に提出する応募書類のことを指します。学生が企業にエントリーして入社の意思を伝えたあと、企業から学生にESの提出を求めるという流れが一般的です。
企業ごとにESの内容は異なり、就職サイトによっては複数の企業に応募しやすいように定型のものが作られていることもあります。企業はこれらのESを書類選考で利用し、面接では学生に質問するための資料として使っているのです。
ESの構成は企業ごとに多少違うものの、大きく分けて個人情報を記入する欄と企業からの質問を記入する欄に分かれています。企業からの質問を記入する欄の違いが、履歴書とESの大きな違いです。以下では、ESの構成を詳しく見ていきます。
就活の基本であるESについては以下の記事を参考にしてください。書き方や多くの学生が抱く疑問について詳しくまとめています。
就活の基本! エントリーシートの疑問を徹底解説|書き方・例文付き
ESとは別にOpenESがあります。OpenESはリクナビが提供しているサービスです。OpenESを受け付けている企業を選考する場合は是非活用してください。以下の記事ではOpenESについて詳しく解説しています。
OpenESとは? 活用すべき9つのメリットや作成のコツも徹底解説
書類選考の際はESだけではなく、履歴書の提出を求められることもあります。ESと履歴書の違いを詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしましょう。
エントリーシートと履歴書の違いがわかる! おすすめのアピール方法も
ESと履歴書の両方を提出する場合、項目が重なることもありますよね。企業に効果的にアピールするためにはどういった意識で書き分けると良いか、以下のQ&Aでキャリアアドバイザーが回答しています。
個人情報を記入する欄
ESを構成する1つ目の要素は、個人情報を記入する欄です。個人情報を記入する欄は、大きく分けて5つの項目が挙げられます。
個人情報を記入する欄の5つの項目
- 氏名・生年月日
- 連絡先
- 住所
- 学歴
- 職歴
いずれの項目でもミスなく記入する必要があります。たとえば、連絡先や住所を間違えてしまうと、企業があなた宛てに送った書類が届かなかったり、選考の通過状況を伝えたりすることができなくなってしまうのです。記入後の見直しは欠かさずおこないましょう。
また学歴や職歴に関してついた嘘が発覚した場合、選考を通過できないこともあります。自分自身のことは必ず正しく書くようにしてくださいね。
学歴や年齢などに関して嘘がばれた場合、選考に通過できなかったり、内定をもらっても取り消しになったりする可能性があります。特に個人情報は、嘘を書いても卒業証明書などでばれてしまうので、事実を記載するようにしましょう。
経歴を詐称することのリスクについて、こちらのQ&Aでキャリアアドバイザーが回答しています。バレないと思っていても思わぬタイミングでバレたり、処分の対象となってしまうこともあるため、アドバイザーの回答をしっかりと読んでおきましょう。
企業からの質問を記入する欄
ESを構成する二つ目の要素は、企業からの質問に回答する欄です。この欄の内容が企業によって大きく異なる部分となります。また、この欄の有無が履歴書とESの大きな違いともいえます。
企業からの質問に回答する欄については、代表的な項目として以下の4つが挙げられます。
企業からの質問に記入する欄の4つの項目
- 志望動機
- ガクチカ
- 自己PR
- 企業独自の質問
ESの欄は企業ごとに枠の大きさや文字数が決められています。制限を守りながら、個性が伝わりやすい文章を記入していくことが大切です。また、企業独自の質問は、趣味特技などの簡素なものから作文まで幅広い内容なので、企業ごとの対策が必要となります。
- ほかの企業で使った内容の使い回しでも良いでしょうか?
ガクチカや自己PRは使い回しても問題ない
志望動機や企業独自の質問は、企業に合わせて回答をしなければ志望度の高さがアピールできません。しかし、ガクチカや自己PRは、あなた自身についてアピールすることなので、使い回しても問題ありませんよ。
ただし、企業が求めていない経験をアピールすると、評価が得られない可能性があります。企業によっては書き換えることも必要になるため注意してください。
たとえば、A社は協働を重視していて、B社は個で取り組む経験を重視しているとします。このようなときは、2社それぞれでガクチカと自己PRも書き換えるとどちらの企業からも評価が得られるのです。
こちらのQ&AではESでの嘘についてキャリアコンサルタントが回答しています。多少の嘘ならバレないと思っている人はチェックしてみてください。
ESで企業が知りたい3つのポイント
ESで企業が知りたい3つのポイント
- 伝える力があるか
- 企業理念や求める人材に合っているか
- 活躍できる人材か
ESは企業ごとに内容が異なりますが、企業がESを通して知りたい学生の力は共通した3つのポイントです。以下ではその共通した3つのポイントを解説します。
書類選考の通過率は企業によって大きく異なりますが、ポイントを外したESはほとんど読まれず、選考に落ちてしまう原因となります。そのため、企業が知りたいと考えるポイントを押さえたESを作成することが必要なのです。
①伝える力があるか
どんな仕事でも一定数、文章によるコミュニケーションは発生しますよね。たとえば社内外の人たちとチャットツールやメールなどで情報をやり取りしたり、企画書を作成することがあったりするので、伝える力はどの業界・職種でも求められる能力といえます。
企業はESを通して、仕事を円滑に進めるための伝える力があるのかを測っています。そのためESは形式を整え、読みやすい文章で作成する必要があるのです。
どんな文章でも、基本は小学校の頃から習っている起承転結が大切です。「相手に伝えるための前提情報、どういった目標、何を達成したのか」が明確に伝わるように理路整然と書きましょう。
②企業理念や求める人材に合っているか
多くの企業はESを通して面接に進む学生を選んでいます。その際、自社で長期にわたって活躍することのできる人材を見極めるために、企業理念や求める人材に合っているかということが基準になっているのです。
企業理念に合っていないということは、考え方や価値観が企業と異なることを意味します。仮に入社した場合には企業の方針にマッチせず、早期退職につながることもあるでしょう。
企業はそれらのミスマッチを防ぐために、ESで自社の理念や求める人物像に当てはまっているかを確認しています。
- 企業理念や社風が自分に合っているかわかりません。どうやって見極めたら良いのでしょうか?
企業理念や社風に共感できるかを自問自答しよう
求人情報や企業説明会で企業の特徴や働き方を理解したうえで、自分に合うかどうか考えてみると良いでしょう。
たとえば、実績を重視して昇進・昇給をおこなう企業は、実績に応じた待遇を希望する学生にとって合っていますが、年功序列型の安定した昇給を希望するならば、合っていない企業です。
企業理念や社風について、求人情報や企業説明会で共感できるかどうか、自問自答してみましょう。
共感できない場合は、何が共感できないのか考えてみると、合っている企業が明確になることがあります。
③活躍できる人材か
企業はESに記載された内容をもとに、学生の強みの再現性を判断しています。
仕事での再現性とは、たとえば部活動で身に付けた物事への取り組み方を仕事でも発揮できそうか、ということです。あなたが学生時代に培ったさまざまな能力を仕事でどのように活かせそうかという視点で、企業の担当者はESを読んでいます。
そのため、学生時代の体験について、体験を通してどのようなことを学んだかというところまで掘り下げて回答していく必要があります。自己分析をしっかりと進めて、回答を作っていきましょう。
仕事で活躍できる人材だとアピールするためには、課題を認識したうえで、課題解決をする経験を積んだことを伝えていきましょう。
社会人になると、社会や企業、顧客の課題を解決するために事業をおこなっています。学生の頃から社会人に必要な考え方を持って、課題解決に取り組んでいたという評価が得られますよ。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見るESを読んでもらうためには企業に合った内容にすることが重要
ESで大切なことって何だと思いますか? 私個人の答えとしては「読んでもらえるESを書くこと」です。大手企業で採用担当をしていた友人に聞いてみると「大量のESがくるから、ちゃんとしていないESはその時点ではじく」そうですよ。
企業側がESをチェックするポイントは「企業の社風や業界を理解しているか、今いる人材と一緒に働ける人柄か、本当に自社に入社したいと思っているか」などです。
使い回したESは入社意欲が低いと判断される
ESを作成するときに気を付けたいのが、ESの使い回しです。ガクチカにしても自己PRにしても、企業の社風や業界によって記載する内容は変えたいところですが、変えていない学生がとても多くなっています。
使い回しているESは、せっかく読んでもらえても「この人はこの会社に本気で入社したいと思っていない」と判断されてしまいます。企業側も優秀でやる気のある人材を採用したいので、この学生は本気度が低い、社風や企業を理解していないと考えるのです。
たくさんの会社にESを提出するので、ついベースのESを使い回しがちですが、企業に合わせたESを作成し、自分の本気度や企業や業界への理解度などをアピールしましょう。
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ESの書き方で押さえたい6つの前提
ESの書き方で押さえたい6つの前提
ESを書き始める前に、どの企業のESでも共通する6つの前提を押さえていきましょう。ESの前提を押さえていないものは、企業によっては内容を読む前に足切りされてしまうこともあるので注意してください。
また、ESの書き方は、企業から指定されている場合もあります。その場合は以下で説明する限りではないので、企業からの指定事項がないかを事前に確認するようにしてくださいね。
①手書きでもPC作成でも合否に影響はない
ESは基本的に、手書きでもPCで作成したものでも、合否に関係はありません。作りやすく、自分らしい表現ができると感じる手段を選びましょう。
そのうえで、基本的にはPCで作成することがおすすめです。作成しやすく多くの人が読みやすいと感じるためです。加えて企業に提出する際も、メールへの添付が簡単で、印刷も場所を選ばずできるメリットがあります。
手書きの場合は、メール添付するためにスキャンをしたり、誤字をしたら書き直したりなどの手間がかかるため、作業時間を短くしたい人にはPC作成がおすすめです。
逆に、この状況を逆手に取り、志望度の高い企業には手書きで作成するということを選んでも良いかもしれません。手書きで作成している分、その企業に時間を割いているということをアピールできますよ。
志望度の高い企業に手書きのESを提出しようと思った人もいるのではないでしょうか。鉄則を押さえて綺麗な手書きのESを書きたいときは、この記事を参考にしましょう。
エントリーシートは手書きにすべき? 綺麗に書く5つの方法を解説
ESの受け取り方法がわからない人は以下の記事を参考にしてみてください。ESの取得方法と注意点をまとめています。
ESをダウンロードする方法は? 受け取る方法5選
手書きかPCのどちらで作成しても問題ありませんが、手書きの文字が読みにくいとマイナス評価になります。一方で手書きの文字が綺麗だと、丁寧な仕事をおこなうイメージが浮かび、印象が良くなることもあるのです。
②文章は結論から書く

文章はPREP法を使って、一文目には必ず結論を書くようにしましょう。
PREP法
結論(Point)理由(Reason)具体例(Example)結論(Point)の頭文字をとった、話を展開するフレームワーク
ESでは文字数が限られた質問が多く、簡潔で端的に伝わる文章が適しています。特に大企業の担当者は多くのESに目を通していることもあり、すべてを読まないこともあるので、文章を読んで内容がすぐわかるような工夫が大切です。
理由や具体例についてはあなたの経験をもとに、企業理念や社風、求める人物像に合ったものを選んで書きましょう。内容はなるべく具体的に書くのがポイントです。PREP法による書き方は入社後にも活きるスキルになるので、この機会に身に付けてくださいね。
③一人称は「私」で統一する
ESでは自分自身の一人称を「私」で統一しましょう。私というのは自分の謙譲語や丁寧語で、ビジネスシーンで多く使われているので、就活になじむナチュラルな表現です。
一方で、「僕」「自分」などは日常での話し言葉と捉えられてしまうことがあり、就活には適していません。
「私」はあまり日常では使うことがないかもしれませんが、面接選考でも使う一人称なので徐々に慣れていきましょう。
④ですます調で書く
ESは文章の末尾が「です」「ます」で終わるようにしましょう。丁寧な印象が残り、読みやすい文章にすることができます。
一方で、文章の末尾が「だ」「である」と書くことが悪いというわけではありません。ただ、文章の内容によっては横柄さや硬い印象が残ってしまうことがあり、マイナスな印象につながってしまう可能性があるのです。そのためですます調の方が無難といえます。
また、「です」「ます」と「だ」「である」の表現は混ぜて書かないようにしてください。表現が統一されておらず、読みづらい印象になってしまうので注意しましょう。
ですます調は語りかけるような文体なので、読みやすさや親しみやすさを感じられます。実際に、ネットの文章は「ですます調」で書かれていることが多いですよね。
「である調」は断定をするため、採用担当者からの反感を買う可能性があり、ESでは避けるのがおすすめです。
⑤内容を重複させない
企業はESに記載された学生の経験から人柄や仕事での再現性を見ています。そのため、1つの経験しか書かれていない場合は学生とのマッチングを測ることが難しく、面接で話を聞こうとは考えにくくなってしまうのです。ESは内容が重複しないようにしましょう。
たとえば、志望動機とガクチカ、自己PRのいずれもゼミ活動をもとにした内容となると、ゼミ活動以外はどのように取り組んだのかが見えません。
一方で、ゼミ活動やアルバイト、部活動など種類の異なるエピソードを記載した場合、多角的に仕事への取り組み方をイメージすることができるのです。長い時間をかけて取り組んだ事柄があると思いますが、それのみを取り上げるのは控えましょう。
似た質問にも注意が必要です。ガクチカと学生時代の挫折経験など、どうしても同じ題材を扱わざるを得ない質問の場合は、エピソードを必ず変えてください。
- ガクチカがなく同じ活動をもとに回答せざるを得ません。どのように気を付けたら良いでしょうか?
同じガクチカを話すなら他者の視点を入れよう
本来はいくつかの活動を書くのが良いのですが、どうしてもないのなら、同じ活動でも違うエピソードをセレクトしてください。
ポイントとしては、自分だけで完結する経験から得られた感情の変化、他者からアドバイスや注意を受けたときに自分がどう感じてどう対応したのか、経験した出来事から周りと自分にどう変化があったのかなどです。
同じガクチカでも違うエピソードを選び、視点を変えましょう。自分の感情だけにフォーカスすると同じような文章になってしまいますが、他者を交えることで新たな視点が加わるため、同じ活動でも人柄が伝わりやすくなります。
⑥枠の9割以上を埋める
ESでは、指定されている文字数や枠のうち、9割以上を埋めるようにしてください。枠であれば縦横の長さを測って、9割がどのくらいかを確認しましょう。
中身が詰まっているか、空いているかというのは一目瞭然です。もし中身を全然書いていない場合は、読んでもらえない可能性が高くなります。体裁を整えるという意味でも9割以上は記入するようにしましょう。
もし枠が決まっていない場合は、300~500字を目安に文章を書いてくださいね。
極端に文字数が少ないESは、「自己分析ができておらずアピールしきれていないのでは」という印象を残してしまいます。分量が足りていないときは、自己分析を改めておこないましょう。
もちろん、過不足なく書くことがポイントなので、多ければ良いというわけではありません。しかし、誰でもわかるように伝えるためには9割程度の分量が必要になります。
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ESの項目ごとの書き方と注意点
ESは項目ごとに書き方と注意するポイントが変わります。基本的な9つの項目を解説するので、以下の内容を見ながらESを記入しましょう。
書き方や注意点は、ビジネスマナーにもつながっています。そのため、これらのルールが守られていないESを提出すると、企業側には社会人になる素養があまりないのではないかという心配が生まれる可能性もあるので注意してくださいね。
個人情報
ESの個人情報で必須の5項目
- 名前・生年月日
- 連絡先
- 住所
- 学歴
- 職歴
ESを構成する1つ目の要素である個人情報は、ESの始めの方で聞かれることが多いです。自分自身の公的な身分証などに沿って、正しい情報を記入してください。
個人情報は凝った内容にする必要もなく、正しさのみが求められています。ただ、書き方や注意する点があり、個人情報を書く際に慣習となっているルールを守る必要があるのです。
細かい部分となるので、書き出す前に必ず以下の書き方と注意点を見て取り組むようにしてくださいね。
①名前・生年月日
名前を記入する際は手書きでもPC作成でも、楷書体で記入をするようにしましょう。苗字と名前の間には一文字分のスペースを入れると、企業担当者がより読みやすくなります。
また、名前のふりがなは、「ふりがな」と書かれていればひらがなで、「フリガナ」とあればカタカナで書くようにしましょう。
生年月日については、指定がなければ西暦、和暦のどちらで記入しても構いません。ただし、ほかの表記と統一すると文章が読みやすくなります。たとえば書類の提出日に、「令和 年」と表記があれば、和暦で統一しましょう。
併せて、ESの日付はポストに投函する日やメールで提出する日を記入するようにしてくださいね。
名前・生年月日の書き方の例
・ふりがな:みなと たろう
・フリガナ:ミナト タロウ
・生年月日:2000年1月1日/平成12年1月1日
・提出日:2023年10月1日/令和5年10月1日
②連絡先
連絡先は市外局番から書きましょう。もしも家の電話番号がなく、スマートフォンしか持っていない場合は、その番号のみの記載で構いません。
ただし、夏休みや冬休みなど長期間にわたって帰省することがあれば、帰省先の電話番号も記載しておきましょう。もし事前にわかるなら、帰省の時期も記載すると丁寧です。
連絡先を記入することで、選考に通過したときの連絡などが電話で届くようになります。また選考直前の緊急時に電話でやりとりをすることがあるかもしれません。間違いがないか必ずチェックしましょう。
連絡先の書き方の例
・電話番号:090-××××-××××/03-××××-××××
・帰省先の連絡先:06-××××-××××
(帰省期間8月10日~15日)
③住所
住所は郵便番号から記載し都道府県名を省かずに書きましょう。建物やビルの名前を省略してしまったり、番地の書き間違いにも気を付けてください。企業が書類を作る際に使うこともあるため、住所のふりがな欄も必ず埋めることが大切です。
住所についても連絡先と同じで、長期休みに帰省する場合などは帰省先の住所も書くようにしましょう。企業からの手紙や内定となった場合の書類のやり取りをするときに使用します。重要な情報になるので、間違いのないように見直しを徹底してくださいね。
住所の書き方の例
・住所:東京都新宿区○○ ○○ビル〇〇〇号室
・ふりがな:とうきょうと しんじゅくく ○○○○ビル〇〇〇ごうしつ
・帰省時の住所:大阪府大阪市中央区○○○○
・ふりがな:おおさかふ おおさかし ちゅうおうく○○○○
(帰省期間8月10日~15日)
企業から送られてくる手紙の中には採用担当などから直筆の手紙が同封されている場合があり、受け取ったらなるべく早めに返信する必要があります。
そのほかにも、今後のスケジュールや手続きに関する書類が送られてくることもあり、日程が過ぎると受け付けてもらえないかもしれません。
書類などは必ず手元に届くようにしておいてくださいね。
④学歴
学歴は中学校卒業から書くことが一般的です。学校の名称については、中学は「中学校」、高校は「高等学校」のように、省略せずに書くようにしましょう。
高校と大学については、学科や学部を書く必要があります。学科名なども必ず略したりせず、正式名称で記入してください。
中学、高校、大学への入学や卒業の年月にも注意が必要です。大学をまだ卒業していない場合は卒業する予定の年月を記入し、「卒業見込み」と記入します。年は生年月日の書き方とそろえた西暦や和暦で書くようにしましょう。
こちらの記事では最終学歴と職歴の書き方を図解で解説しているので、参考にしながらESを記入してみましょう。
最終学歴の書き方12パターン! 早見表で卒業年度が丸わかり
⑤職歴
職歴は、これまで正社員で働いた経験がある場合に記入することになります。もしも、正社員で働いた経験がなければ「なし」と記入するようにしてください。
よくある勘違いとして、アルバイト経験を書いてしまうことです。書いたからといってマイナスになることはないですが、一般的には職歴にはなりません。ガクチカや自己PRなどで触れるようにしましょう。
- 長期の有給インターンの経験を職歴に書くのは避けた方が良いでしょうか?
記載OK! ただし選考を受ける企業と業界が違う場合は注意
長期の有給インターンは、一般的に社員と同様の仕事をするので、職歴として記載しても問題ありません。
長期インターンを始めた理由、働き方、得られたスキルなどは、ESのアピール材料になります。
ただし志望企業が長期インターンを経験した業界と異なる場合、面接で理由を問われる可能性があるので、記載すべきか考えてみましょう。
企業からの質問
ESの企業からの質問で最頻出の4項目
- 志望動機
- ガクチカ
- 自己PR
- 企業独自の質問
ESを構成する2つ目の要素である企業からの質問は、企業によって文字数や内容が大きく異なります。ただ、ベースとしては主に以下の4つの要素になることが多いので、書き方と注意点を確認しましょう。
すべて0から書くのではなく、ほかの企業で回答したものを参考にしながら、ESを提出する企業に合わせた内容にしていくのがおすすめです。自己分析で使ったノートや企業研究の結果をまとめた資料などを確認しながら記入内容を決めていきましょう。
ESで企業からの質問に回答する際、自己分析の内容や企業研究の結果をまとめた就活ノートがあるととても便利です。こちらの記事では就活ノートをまとめる方法を紹介しているので、ぜひ作ってみましょう。
就活ノートとは? まとめ方を工夫して選考の心強い味方にしよう
ESを書くためには企業研究が欠かせません。企業研究の正しいやり方や情報のまとめ方がいまいちわからない人は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
①志望動機
志望動機を作る際には、企業理念や目的、ミッションについて再確認しましょう。動機はどんなものでも構いませんが、動機が企業に合っていないとマッチングが悪いという印象を残してしまい、選考に通過しづらくなってしまいます。
たとえば、企業理念が「三方良し」の企業のESで、志望動機を「高い目標に挑戦したい」と伝えても、企業の求める人材にうまくピントが合っていない印象になります。企業のことをしっかりと理解して、志望動機を回答することが大切なのです。
ESの志望動機で採用担当者の目を引きたいと考えている人は、こちらの記事を参考に受かる志望動機を書きましょう。
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
必ず記載してほしいのは、①なぜ入社したいのか②入社後にどのように活躍したいのか、という2点です。当たり前のようですがどちらか一方が抜けていたり、業界への魅力だけでその企業に入りたい理由が抜けている人も多いので気を付けましょう。
②ガクチカ
学生時代に力を入れたことは、伝えたいことを1つだけに絞りましょう。ESは文字数に制限がある場合が多く、制限がなくても長すぎると担当者が読む気力を失ってしまいます。学生時代に複数のことに取り組んできたとしても、羅列しないようにしてください。
ガクチカが伝わりづらい例
私が学生時代に力を入れてきたことは、3つあります。
1つ目は部活動です。主将としてチームをまとめる力が付きました。2つ目はゼミ活動です。ゼミでは企業の方と協力して消費者の分析をおこない、多角的な視点が身に付きました。3つ目はボランティア活動です。豪雨の現場に行き、被災者の方の話を聞いていくことで、ニュースだけではわからない困りごとを知ることができました。
貴社に入社した際は~
ガクチカが伝わる例
私が学生時代に力を入れてきたことは、部活動です。ラクロス部の主将として、マネジメント力を身に付けました。
主将として気を付けたことは一人ひとりの言動や考え方を尊重することです。練習メニューを決める際に投票制を設け、ミーティングでランダムに部員を指名して、練習で気を付けたいポイントを言ってもらうようにしました。
そのおかげで部員からは「主体性を持って練習に取り組めるようになった」と評価してもらいました。貴社に入社した際には~
また、受賞歴などの成果の話だけに終始しないように注意してください。部活動の大会で優勝したことや大きな賞を受賞したことも仕事に活きる場面もありますが、何より大切なのはその成果を上げるまでの過程です。
企業はその過程からあなたの仕事での再現性を見出し、自社とのマッチングを測って合否を判断しています。
企業はガクチカを通して、学生時代に頑張った取り組みの過程や努力をしたことなどから、努力をして困難を乗り越えていける人材かどうかを評価しています。
そのため、頑張りや努力の過程がアピールできれば、学業、趣味、サークル活動、アルバイトなどのどんな経験を題材にしても問題ありません。
ガクチカの書き方で頭を悩ませている人は、あなたの状況に合わせてこちらの記事を参考にしてみてください。初めてガクチカを書くことに挑戦する人にもおすすめです。
刺さるガクチカを書きたい場合
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
人事を惹きつけるガクチカを書きたい場合
人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
ガクチカがないと悩んでいる場合
例文16選|ガクチカがない悩みから必ず抜け出せる3つの方法!
③自己PR
自己PRを回答する際には、扱うエピソードを具体的に盛り込むようにしましょう。話を聞いた人が概要をつかむことができるように、5W1Hを意識してみてください。
自己PRで気を付ける5W1H
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(だれが)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
また自己PRの締めでは、自分の長所や強みがどのような業務に活かすことができそうか伝えましょう。自分の意見で構わないので、企業説明会やOB・OG訪問で知ったことを踏まえ、回答を作ってみてください。
毎日に何十枚、何百枚とESを見ている採用担当者を惹きつける自己PRのコツを詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
例文15選|エントリーシートの自己PRで人事を惹き込むコツを解説
④企業独自の質問
ESでは企業独自の質問が組み込まれていることが多くあります。就活会議などの口コミサイトで企業ごとの傾向を探ったり、過去のESでの回答例などを参考にしてみてください。
ただ、特に回答の正解が決まっているわけではないので、企業の理念や社風と照らし合わせながら、自分らしい回答をしていきましょう。
特にテレビ局や出版社のESでは、少し変わった質問がされることがあります。たとえば、ある出版社では写真1枚を使って特定の誰かにコメントをするという内容のものが出ました。また、作文が求められることもあり、回答に時間を要する場合もあるのです。
傾向や中身を把握し、提出期限に遅れないように早めの準備をしていきましょう。
企業が独自質問をする意図は、入社後に求められるスキルやスタンスを確認するためです。たとえば、入社後にチームで協力して働くことが多い企業では、「学生時代に協働した経験について」などが独自質問として設けられることがありますよ。
ESが独特なテレビ局の選考について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。志望動機の例文も解説しています。
テレビ局への就職を有利にする6つの方法|志望動機例文も紹介
出版社への就職を目指している人はこちらの記事を参考にしてください。職種別の志望動機の例文もあるので回答作成に活かしましょう。
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説
写真
ESに写真の欄がある場合は、就活用の写真を付ける必要があります。写真撮影は写真スタジオや証明写真の機械でできるので、スーツなど就活に適した服装で撮影しましょう。データで提出することもあるのでデータでも保管しておいてくださいね。
企業によっては、「3カ月以内に撮影した写真」など期間の指定があったり、服装に指定がある場合もあります。ESの注意事項を読み、指定がある場合は指定に従いましょう。
また、写真は企業がほかの学生と間違わないように、提出する日付、学校名、名前を記入するのが一般的です。手書きの場合はボールペンや油性ペンで裏面に記入し、データの場合はファイル名を変更しておきましょう。
ESに付ける写真で好印象を残す方法や、添付の仕方を詳しく説明しているこちらの記事も参考にしてくださいね。
好印象が残せるES用の写真の撮り方|注意すべき身だしなみも解説
- 写真はスマホで撮影したものでも問題ないでしょうか?
あまり良い印象ではないのでなるべく避けよう
加工をしていない、就活にふさわしい服装で撮影されたものなら良いのですが、誰かに撮影してもらうにしても自撮りにしても、やはり採用担当にはわかってしまうものです。
機種によっては自動で加工されてしまい少し雰囲気が変わってしまったり、背景まで気が回らない場合も多くあります。そのため、なるべくなら避けた方が良いでしょう。
大学で開催される証明写真の撮影会を利用したり、証明写真の機械も探せば意外と街中にたくさんあるので、なるべくならスマホ撮影は避けましょう。
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(リーダーシップが強みの場合)
ESの内容を磨く3つの方法
ESの内容を磨く3つの方法
- 数字を入れて具体的にする
- タイトルを付ける
- 客観的な評価を盛り込む
ESの回答が準備できたら、より伝わりやすい回答になるように磨いていきましょう。ESは選考を受ける学生全員が同じ質問を受けているため、回答の相対的な質を上げることが重要です。比較されたときに面接選考に進めるようなESにしてくださいね。
これから回答の質を上げるための方法を3つ紹介します。いずれの方法も取り入れると、面接官に良い印象を残せるため、一つずつ順番に実践していきましょう。
ESの完成度を高めるためにAIを使用して作りたいと思っている人はこちらの記事も参考にしてみてください。AIを活用するメリットと注意点をまとめています。
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①数字を入れて具体的にする
回答の具体性を上げるためには、数字を取り入れることが有効です。具体的な回答は説得力が増し、企業側が面接選考で詳しい話を聞いてみたいと考える要素になります。
数字を入れやすいポイントとしては、年数、回数、個数、人数、順位などが挙げられます。部活やサークルであれば、部員数やイベントの動員数などについて数字を入れてみるのがおすすめです。
②タイトルを付ける
本や映画、音楽などのように、あなたの回答にタイトルを付けるとキャッチーで目を引きやすいものにすることができます。自分の強みにキャッチフレーズを付けたり、体験して学んだことを短い文章や単語にまとめたりしてみましょう。
もし企業による制限がなければ、色を付けたり、太字にしたり、下線を引いたりすることも効果的です。手書きであれば見出しと本文のペンの太さを変えてみるだけでもかなり印象が変わります。
ただし、企業によっては禁止されていることもあるので、注意事項や説明を確認してみてくださいね。
タイトルがあると冗長に文章が続くよりも読みやすくなり、相手に配慮された気遣いのある文章になります。ですが、キャッチ―なタイトルが付けられない、タイトルと文章がそぐわない場合は評価が下がってしまうので注意してくださいね。
自分自身にキャッチフレーズを付けたり、ESでキャッチフレーズを付ける効果を解説しているこちらの記事を参考に、採用担当者の目を引ける工夫をしていきましょう。
キャッチフレーズとは? 就活を制するインパクト抜群の武器の作り方
③客観的な評価を盛り込む
ESの回答の中に周囲から見たあなたの姿を取り入れると、エピソードの情景がより具体的に思い浮かぶことにつながります。客観的な評価は状況説明やあなたの行動の箔付けにもつながるので、積極的に取り入れてみましょう。
特にガクチカや自己PRを考える際に、周りから評価を受けたことや言われたことを思い出してリストアップしてみてください。そのうえで、どんな人から、どんな言葉で評価を受けたのかを整理し、カギかっこを使って回答に盛り込んでみましょう。
ただし、マイナスな言葉については、よっぽど強い印象やエピソードの鍵とならない場合は盛り込まなくても良い場合がほとんどです。プラスな意見を盛り込んでください。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見るESの回答の質を上げることで面接対策にもなる
ESの回答を詳しく書かなくても、面接で詳しく質問されるのではと疑問を感じている学生がいるかもしれません。たしかに、面接で採用担当者とやりとりする中で、自分の強みや経験をアピールすることもできます。
しかし、そもそも面接での質問はESに基づいていることがほとんどです。そのため、ESの回答を磨くことは面接対策以上に重要とも考えられます。
面接で質問されたいことを前面に出したESを書こう
たとえば、ガクチカにおいて「部活動でリーダーシップを発揮した経験」をアピールしたいとします。そのとき「学生時代に力を入れたことは◯◯部の経験です」と伝えると、リーダーシップ以外についても質問される可能性があります。
しかし、「学生時代に力を入れたことは◯◯部でリーダーシップを発揮した経験です」と伝えると、リーダーシップを発揮した経験についてメインに質問されますよね。
このように、ESに書いてある内容によって面接でされる質問が変わり、あなたの強みや経験がアピールできるかが左右されます。ESを完成させることを目的にせず、面接まで見すえてESを磨き上げましょう。
ESに悩んでいる就活生は
大手内定者の「ES回答例100選」を活用しよう!
・内定者のESを参考にしたい
・大手志望で就活準備をしている
ESの見やすさを整える5つのポイント
ESの見やすさを整えることも重要です。見づらいESを提出をしてしまうと企業の担当者に読まれない可能性があるほか、面接に進んだ場合でも面接官がうまくあなたの人柄や価値感を読み取れず、面接が実りあるものにならないかもしれません。
ここからはESをPCで作成する場合と手書きで作成する場合にわけて、見やすさを整えるポイントを解説します。作成方法によって気を付けるポイントが異なるので、作成方法に合ったものを実践していきましょう。
PC作成の場合
ESの見やすさを整えるPC作成のポイント
- 文字サイズは10.5~12pt程度にする
- 写真のサイズと画質に気を付ける
PCで作成する場合は、形式に気を付けましょう。文字が綺麗だからといって、大きさや改行などに気を配らないと、かなり読みづらくなってしまいます。
自分が使っている端末と企業側の端末がまったく別のものである可能性もあるので、どのような端末、画面の大きさでも見やすく整えることが重要です。企業はパソコンで見ることが多いため、パソコンで見た場合に見やすいかは必ず確認しましょう。
PCで作成した場合には、データが消えないように注意することも必要です。心配な場合は複製をしておいたり、クラウド上に保存をするなど、対策をしておきましょう。
①文字サイズは10.5~12pt程度にする
ESの文字サイズは原則、10.5pt~12ptがおすすめです。これらの大きさは一般的なビジネスの文書で使われる本文サイズとなっています。企業担当者も慣れていて、読みやすいサイズです。見出しを付ける場合は、見出しを12pt、本文を10.5ptにしましょう。
ただし、文字の大きさに関してある項目では10.5pt、別の項目では12ptと分けるのはやめましょう。文章の統一感が失われ、全体を通して読みづらくなってしまいます。
また、企業によっては文字の大きさに指定がある場合もあるので、注意事項を読んでから設定するようにしてください。
②写真のサイズと画質に気を付ける
証明写真をデータで送る際は、写真のサイズと画質にも気を配る必要があります。比率は縦:横が4:3で、縦560px:横420pxか縦600px:横450pxが一般的です。もし指定がない場合は、この大きさで送りましょう。
証明写真のサイズや画質があまりにも大きい場合は、送信ができなかったり、届いたとしても企業側が開けなかったりすることもあるので注意してください。逆に小さくなりすぎる場合は、写真を確認してもらえない可能性もあります。
手書きの場合と同様に、ほかの人との間違いを防ぐために、写真のファイル名には日付、学校名、フルネームを記入して送るようにしましょう。
証明写真をデータにする方法や、データにした写真を利用するやり方を詳しく解説しているこちらの記事も参考にしてくださいね。
証明写真をデータ化する方法4選! 活用方法や注意点など徹底解説
PCで作成する場合、簡単に入力できるだけに、誤変換による誤字や脱字がないように気を付けましょう。また見出しなどの文字のフォントを変えるのは問題ありませんが、一部の文字を太字にしたり文字の色を変えることは、おこなわない方が無難です。
手書きの場合
ESの見やすさを整える手書きのポイント
- 文字の大きさやバランスに気を付ける
- できる限り丁寧に書く
- 黒色ボールペンか万年筆を使う
ESを手書きで書く場合は、時間がかかることも多いですが、細部までこだわることで企業側の読みやすさは大きく変わります。下書きをうまく活用しながら、読みやすいものを作っていきましょう。
手書きの場合は失敗してしまうこともあります。記入する前に何枚かESを用意しておきましょう。また、水分などでふやけてしまうこともあるので、机の上にあまり物を置いていない状態で記入をしてくださいね。
①文字の大きさやバランスに気を付ける

文字の大きさやバランスに気を付けると見やすさを整えることができます。文字の大きさは0.5~0.7センチほどで、枠の高さの8~9割に書くと綺麗に見えるのでおすすめです。また、漢字やカタカナ、ひらがなの大きさは下記の比率を参考に決めていきましょう。
文字列が美しく見える黄金比
漢字:カタカナ:ひらがな=10:8:7
画像の点線のように、ESに鉛筆を使って枠線を引いて書くとずれることが減るのでおすすめです。
また、回答の内容が途切れた部分では改行をしましょう。文章がぎっちりと詰まっていると読みづらく感じてしまうこともあります。文章のまとまりごとに改行を使ってみてください。
②できる限り丁寧に書く
手書きでESを書くときは、いつもの2倍ほど時間をかけて文字を書くようにしましょう。文字のトメ、ハネに気を付けながらゆっくり書くだけで、全体の文字から抱く印象は大きく変わります。
あまり文字を書くことに自信がない人もいると思います。文字が上手な方が読みやすいですが、現時点でできる最大限丁寧な文字でESを書けば問題ありません。できる限り丁寧に書くことを心掛けてください。
またどうしても自分の文字に自信が持てない場合は、ESの下にパソコンで印刷した文字を透かし、上からなぞるように書く方法もあります。その場合もゆっくり丁寧に書いてください。
- 字が下手だと悪い印象を残してしまうことはありますか?
読めないほど字が下手だとマイナス印象になる可能性がある
基本的には、字が下手なことが理由で選考落ちになることはありません。
しかし、字が下手なことが理由で、採用担当者がESの内容を理解できなかったり、読むのに時間がかかってしまったりするとマイナス印象になる可能性があります。採用担当者がスムーズに読めるように丁寧に書くことがポイントですね。
入社後に手書きの業務がある企業では、字の綺麗さが選考結果に影響する可能性もあるため注意してください。
③黒色ボールペンか万年筆を使う
ESを記入する際は、黒色のボールペンか万年筆で書くようにしましょう。黒色で消えづらいペンを使うことはビジネスマナーの一つです。ペンの太さは0.5~0.7ミリほどのものを使うのが一般的で、特に0.7ミリだと読みやすい太さなのでおすすめですよ。
気を付けたいのは、擦って消えてしまうペンの使用です。情報が消えてしまうため、ビジネスでは自分以外の人と共有する書類で、消えてしまうペンを使用することはありません。ESでも使わないように気を付けましょう。
また修正液やテープを利用しているとマイナスな印象になってしまうこともあるので、使わないようにしてください。
ボールペンの中でも油性と水性がありますが、ESに記入する時は油性のボールペンを使ってください。油性ボールペンの中でもインクが乾きやすいタイプのものはダマができづらく、ほかの項目を書いているときにこすれてしまわないのでおすすめです。
最後まで抜かりなく! ES提出前のチェックリスト
ESを提出する前に必ずチェックをしましょう。
ESにミスがあると、企業側には入社後もミスが多そうだという印象を残してしまいます。準備する時間があったにもかかわらず、ちゃんとした準備ができなかったと考えられてしまうためです。
これからチェックリストを紹介するので、提出前に確認しましょう。もし、自分での確認に不安がある場合は、大学のキャリアセンターや就職エージェントにチェックしてもらうこともおすすめです。それでは一つずつ確認してくださいね。
①誤字脱字がないか
誤字脱字はESで見逃しやすいミスになります。必ず読み直して誤字脱字がないかを確認していきましょう。声に出して読み上げると、ミスに気づきやすくなるのでぜひ実践してみてください。
読み直した後におすすめなのは、文書作成ツールを使うことです。Google ドキュメントやMicrosoft Wordなどに文章をコピペすると、日本語表現として誤っている部分に印が付きます。手書き作成の場合も入力して確認してみましょう。
また、間違いやすいのは改行の前後です。日本語が切れている部分で脱字していることが多いので特に注意して確認してみましょう。
誤字脱字が多くなければ気にならない担当者がほとんどです。ただし、誤字脱字が多いESに対しては、採用担当者は「注意力がない学生」と判断する可能性があります。
本文で紹介されているように、ツールを活用して誤字脱字をチェックしてからESを提出しましょう。
②略語や専門用語を使っていないか
回答に略語や専門用語が入っていないかを確認しましょう。ESを初めて読む企業の担当者でも理解できるようにしておくことが大切です。
たとえば、アルバイトをバイト、株式会社を(株)などと略してしまっているケースはよくあるため、正式名称で書くようにしてください。また、アルバイトやゼミ活動で使っていた専門用語を記載してしまっている場合もあります。
初めて読んだ人が理解できるかという視点で読み直してみましょう。略語や専門用語を取り除いて記入することは、相手への配慮の表れです。相手に伝わる内容となるように気を配ってくださいね。
③絵文字や記号が含まれていないか
ビジネスにおいて、社外の人や取引先と絵文字や記号を使ってやり取りすることはあまりありません。失礼な印象を残してしまうこともあるので、ESもビジネスマナーにのっとって絵文字や記号を使わないようにしましょう。
家族や友人同士のやりとりでは、絵文字や顔文字、記号などがわかりやすいと感じる場面もあり、ESでも記号や「(笑)」などを入れたくなってしまうかもしれません。しかし、ビジネスマナーとしては適していないので、企業独自の質問に個性豊かな内容を答える際や特殊なことを回答する場合でも絵文字などの使用は控えてください
ビジネスで絵文字や記号を使うことはないので、プライベートとビジネスの区別がつかず、ビジネスマナーを心得ていないといった印象を持ちます。
親しみやすさを感じるというより、ほかのビジネスマナーにも問題があるのではと感じる採用担当者もいるでしょう。
④コピーが手元にあるか
ESを書き終えたら、提出する書類のコピーを必ず保存しておいてください。ESのコピーは面接対策に役立てることができます。面接官がESを見て質問することを予測し、回答する練習をしていきましょう。
ESを取っておくことで、ほかの選考で参考にすることもできます。選考に通過したときにはどんなことに気を付けながら回答をしていたか、どんなタイトルを付けたか、どのようなエピソードが伝わりやすかったかなどを検証する材料になるのです。
⑤送付状や提出を伝えるメールを準備したか
ESを提出するときは、郵送であれば送付状、メールであれば提出を伝えるメールを準備しましょう。ビジネスシーンでは、送付状を添付することは一般的なマナーです。入社後にも活かせるスキルなので、今から実践しておきましょう。
メールで提出する場合は、件名に「エントリーシートの提出につきまして【○○大学 ○○○○】」と要件と名前を伝え、本文でESを提出する旨を伝えてくださいね。
送信メッセージ
TO〇〇〇〇@theport.jp
CC
件名エントリーシートの提出につきまして【○○大学 ○○○○】
株式会社○○
人事部 ご担当者様
お世話になっています。
○○大学○○学部○○学科○年の○○と申します。
エントリーシートを提出します。
ご多用のところ恐縮ですが、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーー
○○ ○○
○○大学 ○○学部 ○○学科
Email:○○@○○
TEL:○○○
ーーーーーーーーーーーーーーー
ファイルはPDFファイルで送付すると多くの人が見やすい形式になります。また、深夜などは避け、日中の会社が稼働している時間に送信しましょう。
送付状や提出メールを送ることで、採用担当者が確認する手間が省けますよね。社会人は限られた時間で成果を上げなければならないため、相手目線に立って手間が省けるように仕事をすることが重要です。
送付状や提出メールを徹底することで、社会人として必要なスタンスが備わっていると高評価が得られることもありますよ。
面接官が読みたくなるESの書き方を身に付けて書類選考を突破しよう!
ESは書き方の細部に気を付けることによって、格段に読みやすさが変わってきます。逆に体裁を整えないと、採用担当者が読み飛ばしてしまう可能性もあり、選考に通過しない原因となってしまうのです。
ESの書き方を通して、企業に就職した後にも使えるスキルが身に付いていきます。書き方を熟知して選考に通過し、入社後にもスキルを活かしていきましょう。
ESの最終確認は細かい作業の連続です。ただ、その一工夫が書類選考の通過に大きく寄与するので、最後まで諦めずに取り組んでみてくださいね。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見るESの内容は項目ごとに伝えるべきことがある
書類選考をおこなう企業は、ESで書かれている内容で選考をおこない、面接もESの内容から質問をしていきます。企業はESから、文章によるコミュニケーション能力、求める人材と合っているか、さらに活躍できる人材かを見極めているのです。
ESは、一般的に個人情報を記入する欄と志望動機、ガクチカ、自己PRのほかに、企業独自の質問といった企業からの質問について記載する欄があります。
志望動機は、企業の理念、目的、ミッションなどを確認したうえで、企業に合っている内容で書きましょう。
ガクチカは、学生時代に力を入れたことを一つに絞り、始めたきっかけや過程を通じて得られたことを記載するのがおすすめです。自己PRは、志望企業で活かせる自分の長所や強みを具体的に記載しましょう。
企業独自の質問については、企業理念や社風と合っている内容を記載することがポイントです。原則として結論、理由、具体例(エピソード)、結論といった組み立て方をすると、伝わりやすい文章になります。
ESの書き方を熟知して就活を成功に導こう
企業ごとに枠の大きさが違い、最大文字数が決められていることもありますが、枠や最大文字数の9割は埋めるようにしましょう。指定がない場合は、手書きもしくはPCどちらで作成しても構いませんが、文字の大きさや一文の長さなどに注意を払い、読みやすいESにするのが重要です。
ESは選考の第一関門であり重要な書類なので、書き方を熟知することが就活成功につながります。応募企業の企業研究をしっかりとおこない、ESを作成しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
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