この記事のまとめ
- 外資系企業は3つの種類によって社内文化にも違いがある
- 外資系だからこそ感じられる働くメリットを4つ紹介
- 外資系就活の選考ステップとして重要なインターン対策を解説
外資系企業と聞いて、「英語力が必要」「グローバルに活躍できる」といった漠然としたイメージを抱く人も多いかもしれません。しかし実際のところ、外資系企業の定義や特徴について、具体的に説明できる人は意外と少ないのが実情です。
外資系企業は、日系企業とは異なる独特の企業文化や働き方があります。入社してから「こんなつもりじゃなかった」とギャップを感じないためにも、外資系企業を目指す学生にとって、入社前に外資系企業ならではの特徴を理解することは非常に重要です。
また、外資系企業の就活スケジュールは日系企業とは異なる部分が多く、情報収集を怠ると選考に間に合わないリスクもあります。
そこで今回は、外資系企業への就職を目指す学生に向けて、キャリアアドバイザーの平井さん、杉原さん、高尾さんのアドバイスも交えて、外資系企業の特徴や就活スケジュール、成功のためのポイントを詳しく解説します。外資系企業を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
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外資系企業とは「外国資本で成り立っている企業」
そもそも外資系企業とは、外国資本で成り立っている企業のことを指します。日本の法律にもとづいて設立された企業であっても、外国企業が出資している場合は外資系企業と呼ばれます。そのため外資系企業は、出資元の国や企業文化によってさまざまな特徴があります。
記事の序盤では外資系企業の特徴や働き方を理解するために、まずは外資系企業の種類とそれぞれの特徴を紹介します。外資系企業と日系企業の違いを知ることで、自分に合った企業選びができるようになりますよ。
中盤では外資系企業で働くメリットとデメリットを紹介するので、自分のキャリアプランと照らし合わせてみましょう。また外資系企業特有の就活スケジュールについても紹介するので、この記事を読むことで、外資系企業の実態を正しく理解し、自分に合った企業選びができるようになります。
ぜひ最後まで読んで、外資系企業就職の成功のカギを手に入れてくださいね。
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まずは違いを押さえよう! 外資系企業の3つの種類
外資系企業の3つの種類
- すべて外資出資の企業
- 日系企業との共同出資の企業
- 外国の企業が買収または資本提携した企業
外資系企業は、日本市場への参入方法や経営スタイルによって異なる特徴を持っています。
就職活動では、ミスマッチによる早期退職を防ぐためにも、自分の価値観やキャリアプランに合った企業を見極めることが重要です。そのため企業研究をおこなう際も、各タイプの外資系企業の特徴を理解し、自分に合ったタイプの企業を探すことを意識することが必要になります。
外資系企業は大きく分けて3つのタイプがあるので、それぞれの特徴を把握し、自分に合った企業を探しましょう。
①すべて外資出資の企業
すべて外資出資の企業は、言葉通り100%外国資本で運営されています。日本法人として設立されていても、本社は海外にあり、経営方針や企業文化は外国の親会社に強く影響されます。
たとえば、アメリカに本社を置く外資系コンサルティング会社は、日本法人であっても、アメリカ本社の方針に従って経営されているので、社内会議は英語でおこなわれ、グローバルな人事異動も頻繁におこなわれます。外国の企業文化に順応することが求められ、日本の企業文化とは異なる価値観やワークスタイルに適応する必要があります。
このタイプの企業で働くには、語学力はもちろん、異文化コミュニケーション能力が不可欠です。グローバルな視野を持ち、多様な文化背景を持つ人々と協働できる人材が求められています。
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②日系企業との共同出資の企業
日本企業と外国企業が共同で出資して設立された企業では、両社の強みを活かした経営がおこなわれ、日本市場と海外市場の橋渡し的な役割を担っています。
たとえば、日本の大手自動車メーカーとドイツの自動車部品メーカーが合弁で設立した企業では、日本の品質管理技術とドイツの先進技術を融合させた製品開発がおこなわれています。社内では日本人とドイツ人が協力して仕事を進め、互いの文化を尊重し合いながら、シナジー効果を生み出しています。
日本市場に精通しつつ、グローバルな事業展開をおこなっているため、日本と海外の両方の市場に関する知識とスキルが求められます。日本企業と外資系企業の両方の長所を兼ね備えた、ハイブリッドな企業文化が特徴的です。
共同出資とは、2つ以上の企業が資本を出し合って、新しい企業を設立することを指します。異なる企業文化や技術、市場へのアクセスを組み合わせることで、両社に利益をもたらすことを目的としています。
それぞれの出資企業が自らの強みを活かし、新会社の経営に参加するのが一般的です。
③外国の企業が買収または資本提携した企業
外国の企業が買収または資本提携した企業とは、もともと日本企業だった会社が外国企業に買収されたり、資本提携したりすることで外資系企業になったケースです。
たとえば、老舗の日本の製薬会社が、アメリカの大手製薬会社に買収されたケースでは、日本の企業文化を継承しつつ、アメリカ企業の影響を受けて変化を遂げています。グローバルな人事制度の導入や英語公用語化など、外資系企業らしい取り組みが進められる一方で、日本の職人気質やきめ細やかな顧客対応などは日本の文化を汲んでいる会社も少なくありません。
この種類の外資系企業は、日本市場に精通しながらもグローバルな視野を持って事業を展開しているのが特徴ですが、買収や提携の目的によって経営スタイルや社風は大きく異なります。
日本の企業文化と外国の企業文化のバランスを取りながら、変化に対応していく柔軟性が求められます。
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キャリアコンサルタントが解説! 外資系企業と日系企業の違いは?
外資系企業と日系企業では、求められるスキルや経験、キャリアパスなどが大きく異なります。外資系企業では英語力とグローバルな環境での働き方が重視され、個人の成果や実力が評価される傾向にあります。
一方、日系企業では日本語でのコミュニケーション能力や組織への貢献度が重要視され、企業によっては年功序列の傾向が見られます。
そこで今回は、外資系企業と日系企業の違いについて、キャリアコンサルタントの杉原さんに詳しく聞いてみました。新卒としてどちらの企業で働くべきか迷っている人は、ぜひ回答を参考にしてくださいね。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る外資系企業と日系企業の違いは雇用の形態にある
従来日本の雇用形態は年功序列、終身雇用制で、これが日本の高度経済成長を支えました。労働者にしても、企業が一生面倒を見てくれるので安心して働けていました。
また、一日の労働時間が長ければ長いほど高く評価され、性的役割分担が固定化していた背景もあり男性の長時間労働は当たり前でした。
しかし、長時間労働が必ずしも成果をともなうわけではありません。年功序列から来る人件費の負担、低い生産性、長時間労働の弊害などにより、ジョブ型雇用、成果主義へ日本の人事制度はシフトチェンジを始めました。
スキルアップのために「働く場所を変える」か「業務内容を変える」か
外資系、特にアメリカではジョブ型雇用が主流で、自分のスキルを売り物にして仕事に就きます。まさに「就職」です。
日本はまだ「就社」の側面が強いですね。いろいろな部署を経験しながらスキルアップしていくので思いがけないスキルの開発になる一方、ほかの会社では通用しない汎用性の低いスキルとなる可能性があります。
そもそもの労働文化が違うので良い悪いの問題ではありませんが、自分の真価を試したいなら、いまだに古い体質をひきずっている企業は避けたほうが良いでしょう。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
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やりがいも大きい! 外資系企業で働く4つのメリット
外資系企業で働く4つのメリット
外資系企業で働くことには、日系企業とは異なるさまざまなメリットがあります。外資系企業ならではの魅力を理解し、自分のキャリアプランに合わせて就職先を選びましょう。
特に、高い給与水準や能力主義にもとづいた評価制度、語学力を活かせる機会、グローバルな仕事への挑戦など、外資系企業で働くことで得られるメリットは多岐に渡ります。ここではおもな4つのメリットを具体例も交えて紹介します。
①給与水準が高い傾向にある
外資系企業は、日系企業と比較して給与水準が高い傾向にあります。特に専門性の高い職種や管理職ポジションでは、日系企業との給与格差が大きくなる傾向があります。
たとえば、外資系コンサルティング会社では、同業界の日系企業と比べて30%以上も高い給与を提示しているケースもあるようです。また、投資銀行や外資系法律事務所などでも、高い給与水準で優秀な人材を確保しています。
業績に連動したボーナス制度を導入している企業も多く、高い成果を上げればそれに応じた報酬を得ることができるのも給与水準が高い要因の一つです。一方で、日系企業よりも厳しい評価制度を採用している企業もあるため、高い給与を得るためには常に高いパフォーマンスを維持することが求められます。
- 外資系企業は給料が高いと言いますが、実際のところどうなのでしょうか?
外資系企業の給与は高いが求めるスキルも高い
外資系各社はまずグローバル市場での競争に勝利するために優秀な人材を惹きつける必要があります。職種としても、専門性が高く、特定の分野で高度な技術や知識を要求するものが多いです。
加えて、成果主義を重んじる企業文化が根付いていたり、本社のある国の給与水準にもとづいて全社の給与基準を設定していることも多いです。こういった理由から外資系企業は高い給与を提供しています。
外資系企業では、世界中からトップクラスの才能や専門スキルを持つ人材を引き寄せ、保持するだけでなく、高いパフォーマンスと直接的な成果に報酬を支払うことでモチベーションを維持することが必要です。
外資系企業にとって、高い給与を支払うことは企業としての生き残りに必要であるとも言えるでしょう。
②若手でも評価されるチャンスがある
外資系企業では、年功序列ではなく、能力主義に基づいた人事評価がおこなわれています。そのため、若手社員でも高い成果を上げれば、早期に昇進・昇格のチャンスを得ることができます。
たとえば、外資系IT企業では、入社1年目から大規模なプロジェクトのリーダーを任されるケースもあるようです。また外資系メーカーでは、20代の若手社員が新製品の開発責任者に抜擢されるといった事例もあります。
このように日系企業と比べると、キャリアアップのスピードが速いのが特徴です。ただし、成果主義の裏返しとして、常に高いパフォーマンスを求められるようなプレッシャーがかかる環境になる可能性もあるのは覚えておきましょう。
日産自動車元社長の西川廣人(さいかわひろと)さんは、ルノーの若手と日産の若手の違いを「独立を若いうちから考えているかどうか」だと述べています。
外資企業にいけばチャンスがあるのではなく、自分の意思があってチャンスを活かせるのでしょう。
③語学力を活かせる機会が多い
外国語(おもに英語)でのコミュニケーションが日常的におこなわれる外資系企業では、海外の本社や他国の拠点とのやり取りも多く、語学力を活かせる機会が豊富にあります。
たとえば、外資系メーカーでは海外の生産拠点とのテレビ会議が頻繁におこなわれ、現地スタッフと英語でコミュニケーションを取る必要があります。また外資系コンサルティング会社では、海外の顧客を相手にプレゼンテーションをおこなう機会も多くあるでしょう。
このように働きながら語学スキルを磨くことができ、将来のグローバルキャリアにつながる経験を積むことができます。ただし、語学力が不足しているとコミュニケーションに支障をきたし、業務に支障が出る可能性もあるので自分の今の語学力で足りているのかはよく考えておく必要があるでしょう。
- 正直なところ、英語が苦手でTOEICなどにも自信がないです。外資系の就職は難しいでしょうか?
就職はできるが環境へ適応する努力は欠かせない
入社の可能性はいくらでもあると思いますが、自信がないというなら入社後は苦労すると思います。
そもそも英語に自信がないのになぜ外資系を選択するのでしょうか。問題はそこにあると思います。言語はコミュニケーションのための一つのツールに過ぎません。苦手なら得意になるように努力をすれば良いだけです。
苦手だからといって怯むような姿勢は外資系には向きません。話せなくても積極的に話すようなポジティブさがほしいですね。話していくうちに自然と話せるようになるものです。
たとえ社内の公用語が日本語であったとしても、企業文化は外資系そのもので日本と発想が異なります。言葉もそうですが、そうしたことも受け入れる必要があります。
こちらの記事では、英語力が求められる企業や職種と必要なレベルを解説しています。自分の英語力が不安な人は、併せて確認しましょう。
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④グローバルな仕事に挑戦できる
外資系企業では、日本国内だけでなく、海外の市場を対象にしたグローバルな事業展開をおこなっています。そのため海外の拠点との連携や国境を越えたプロジェクトに参加する機会が多くあるので、グローバルに働きたい人にはぴったりな仕事です。
たとえば外資系メーカーでは、日本で開発した製品を海外市場に展開するプロジェクトがおこなわれることもあり、現地の販売チームと協力しながらマーケティング戦略を立案し、販売促進活動をおこなうといった業務が発生します。
また、外資系IT企業では、グローバルな開発チームの一員として、世界中のエンジニアとともにソフトウェア開発をおこなうケースもあるでしょう。多様な文化背景を持つ人々とともに働くことで、グローバルな視点とスキルを身に付けることができます。
このように外資系企業で働くことで、世界を舞台に活躍するグローバル人材へと成長することができると言えます。ただし、グローバルな仕事は時差や文化の違いなどの課題もあるため、環境が自分に合うかどうかは事前の見極めは重要ですよ。
- 外資系企業だと学生時代の留学経験はマストでしょうか?
留学経験の有無よりもグローバルな環境へ適応するスキルが重要
外資系企業に就職する際に留学の経験が有利に働くことは多いですが、必須条件ではありません。
留学を通じて身に付けることができる国際的な感覚や異文化理解、語学力は確かに外資系企業で高く評価されますが、それらは留学を経験していなくてもアピールできるからです。
たとえば、国際的なプロジェクトにかかわる経験や語学力を、学校やアルバイト、オンラインコースなどで積むことや、TOEICやTOEFLなどの受験、海外でのインターン経験などがあれば留学と同等の経験として扱われるでしょう。
いずれにせよ重要なのは、グローバルな環境で通用するコミュニケーション能力や、異文化を理解してそれに適応できる能力を持っているかどうかです。
それらのスキルや経験をアピールすることで、外資系企業において自己の強みを示すことができるでしょう。
転勤が多い可能性も? 外資系企業で働く4つのデメリット
外資系企業で働く4つのデメリット
外資系企業で働くことには、高い給与や実力主義の社風など多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。就職先を選ぶ際には、自分のライフスタイルや価値観に合わせて、デメリットも考慮に入れることが重要です。
ここからは、外資系企業で働く4つのデメリットを紹介します。入社してからギャップに悩まないためにも、今のうちに外資系企業の実態を把握しておきましょう。
こちらの記事では「外資系はやめておけ」などネガティブな声が多い理由や外資系に向いている人と向いていない人を解説しているので併せて参考にしてみてください。
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①雇用環境が変動しやすい
海外に本社がある外資系企業だと、本社の経営方針や業績によって日本法人の事業計画が大きく変更されることがあるため、日系企業と比べると雇用環境が変動しやすい傾向にあります。
たとえば、外資系メーカーの日本法人では、本社の決定により突然の事業縮小や工場閉鎖がおこなわれ、大規模な人員削減が実施されることも珍しくありません。組織改編や人員削減がおこなわれる可能性もあり、長期的な雇用の安定性は日系企業に比べると低いといえます。
また、外資系企業では、転勤が多い傾向にあります。国内外の拠点間での人材ローテーションがおこなわれることもあり、自分の意向に沿わない転勤を求められる可能性もあります。プロジェクトの都合で、数カ月から1年程度の海外出張を命じられるケースだけでなく、キャリア形成の一環として数年間の海外駐在を経験するケースも多いのが現状です。
キャリアプランや家庭との両立を考えるうえで、こうした転勤の可能性は考慮しておく必要があります。
雇用環境の変動について、日本IBMでは、2023年に約1,000人の従業員がリストラされた出来事がありました。
このリストラは業績改善計画(PIP:Performance Improvement Plan)を設定し、目標が達成できなかった場合に退職を勧奨する方法が取られました。
退職勧奨は従業員の同意を得たうえで退職を促す方法であり、違法性はありませんが、雇用の安定性には不安が残りますね。
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②過度な成果主義の可能性がある
外資系企業では、能力主義にもとづいた評価制度が導入されている場合が多く、高い成果を上げることが求められます。この成果主義が行きすぎると、過度な競争が生まれ、職場の雰囲気が悪化する可能性もあるのです。
具体的には、プロジェクトの受注数や顧客満足度などの指標にもとづいて、個人の業績評価が厳しくおこなわれるケースがあります。また、厳しい業績ノルマが課せられ、達成できない社員は低い評価を受けたり解雇されたりする可能性もあるのです。
このように常にハイパフォーマンスを求められるので、そのプレッシャーによってワークライフバランスを保つことが難しい人もいるでしょう。成果主義の下では、短期的な業績を重視するあまり、長期的な視点に立った取り組みが軽視される可能性もあるので、成果に対してどのような共通認識があるのかは、入社前にしっかり調べておく必要があります。
- 日本のベンチャー企業でも実力主義については耳にしますが、似たようなものでしょうか?
実力主義は共通するものの日系企業の風土を取り入れていることが多い
一概に言えませんが、従来の企業の枠にとらわれない、とらわれたくないからベンチャー企業なのだと思います。自分たちで新しいビジネスを切り開いていこうとするのですから、当然成果重視です。
したがって安定志向の人よりチャレンジ精神が強い人が向いているでしょう。
ただし、完全な実力主義は日本でなかなかなじみにくいです。そのため、ある程度日本型の人事制度を導入していたり、福利厚生を手厚くしたり、社員同士の親睦を深めるようなイベントを開催したりと、企業として工夫していると思います。
③どんな職種でも一定の英語力が求められる
公用語が英語である企業も多いので、基本的にどんな職種であっても一定レベル以上の英語力が求められます。たとえば、日本に拠点を置く外資系のアパレル企業の販売員でも、就活の書類選考の段階で、TOEICの点数を記載しなければならないケースもあるのです。
そのほかにも、外資系メーカーの経理部門では、本社への財務報告を英語でおこなう必要があります。また、外資系IT企業の営業部門でも、海外の顧客とのやり取りは英語が中心となるでしょう。
英語力が不足していると、業務に支障が出るだけでなく、キャリアアップの機会が限られてしまう可能性もあります。入社後も継続的に語学スキルを磨く努力が必要となるため、英語学習に時間を割く必要があります。海外の本社や他国の拠点とのコミュニケーションが多いため、英語でのビジネスコミュニケーションが必須となることは理解しておきましょう。
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④福利厚生が手薄なケースが多い
福利厚生といえば、退職金制度や社宅制度、家族手当などが思い浮かぶ人が多いと思いますが、これは日本での一般的な福利厚生です。外資系企業は日本の労働慣行と異なる部分があるため、日系企業と比べると福利厚生が手薄だと感じるケースも多いでしょう。
たとえば、外資系コンサルティング会社では、退職金制度を設けていない企業が多く、長期的な財産形成には不利な面があります。また、外資系IT企業では、社宅制度がなく、住宅手当も支給されないケースもあります。
また、有給休暇の取得率が低い傾向にあり、ワークライフバランスを重視する人にとっては不向きな環境かもしれません。福利厚生の内容は企業によって大きく異なるため、入社前に確認しておくことが大切です。
外資系企業では、高い給与や成果にもとづく報酬制度に重点を置いているため、以下のような日本の労働慣行に根ざしたものは福利厚生に含まれないことが多いです。
・退職金制度
・社宅制度や住宅手当
・家族手当
・有給休暇の取得推奨や強制取得日の設定
・病気休暇
入社前にしっかりと企業の福利厚生施策を確認しましょう。
当てはまるか確認! 外資系企業に向いている人の特徴5選
外資系企業で働くためには、日系企業とは異なる環境や価値観に適応することが求められるので、自分の特性や適性を理解し、外資系企業の文化と照らし合わせることが重要です。
ここでは、外資系企業に向いている人の特徴を5つ挙げます。外資系企業に向いている人の特徴を持ち合わせている人は、外資系企業でのキャリアアップが期待できるので、自分に当てはまる特徴があるか確認してみましょう。
ただし今の段階で当てはまらない人でも、熱意があれば求められるスキルセットは身に付けられるので安心してくださいね。それでは、一つずつ見ていきましょう。
以下の記事ではより詳しく外資系に向いている人をまとめています。外資系を目指している人は併せて参考にしてみてください。
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①自ら目標設定や努力ができる人
外資系企業では、自発性と主体性が重視される傾向にあります。端的に言えば、与えられた仕事をこなすだけでなく、自らの判断で目標を設定し、その達成に向けて努力できる人が求められるのです。
具体的には、自分で顧客を開拓してプロジェクトを立ち上げられる人や、自分の担当製品の売上目標を自ら設定し、達成に向けて営業活動をおこなえる人などが当てはまります。
外資系企業を目指す学生は、自分の強みを活かしながら、高い目標に挑戦する意欲を持つことを意識しましょう。受け身ではなく、積極的に仕事に取り組む姿勢が評価されるので、自ら考えて行動できる人は、外資系企業での活躍が期待できます。
外資系企業では、特に「何をやりたいのか」を問われることが多いようです。
定年まで勤務する考えの人よりも、「この会社でこんな経験をして〇〇の力をつけたい」と考える人が多く、何を身に付けたいかは自分のやりたいこととかかわります。
主体性はそこから生まれるものなので、やりたいことを問われるのです。
外資系企業で求められるチャレンジ精神や行動力のアピール方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
チャレンジ精神
例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
行動力
自己PRの「行動力」は6つの言い換えで差別化できる! 例文30選
②意見をはっきり言語化できる人
前述の主体性にも通じますが、自分の意見を明確に伝えられるスキルも重要視されます。求められるのは、会議やディスカッションの場で、自分の考えを論理的に説明し、相手を説得する力です。
日本の企業文化を考えると、年功序列で新人のうちは意見が求められずに聞き役に徹するというイメージがある人もいるかもしれません。しかし外資系企業では、時と場合によっては上司や先輩に対してもはっきりと意見を述べることが期待されます。
これは実力主義・成果主義な風潮が強いことが要因の一つです。新人のうちから臆せずに自分の意見を言語化し、建設的な議論ができる人は、外資系企業での成功が見込まれるでしょう。
- 自分の意見に自信がなく、うまく言語化できません……。
言語化能力は必須なので事前準備で対策しよう
自分の意見を言語化できないことは、意見をはっきりと述べることが重要視され、自己の意見や提案が評価の対象となる環境においてはリスクになります。
しかし、自分の意見を言語化する能力は、訓練と実践によって確実に向上します。
まずは、小さなグループや信頼できる同僚との会話から始めることで、意見を表現する練習を積み重ねましょう。また、日常的に意見をメモする習慣を付けることで、自分の考えを整理しやすくなります。
そのほかにも、プレゼンテーションやディスカッションのスキルを向上させるために、ゼミや大学の授業で積極的に発表することも訓練になるでしょう。
さらには、卒業論文の執筆などを通じ、自分の意見を論理的に構築する訓練も重要です。具体的な事例やデータを引用しながら、説得力を持った主張を作成することが重要になるからです。
最後に、自己肯定感を高めるための心理的アプローチも考えられます。自分自身を客観的に評価し、自己の強みを認識することで、意見を言語化する際の自信がつくでしょう。
③多様な観点から相手を理解できる人
外資系企業では、アメリカやヨーロッパ、アジアなど、さまざまな国籍の社員が一緒に働いています。そのため異なる文化や価値観を持つ同僚とコミュニケーションを取る機会が多くあります。
また、顧客も多国籍企業が多く、常に文化的背景の異なる相手とのコミュニケーションが求められるのです。
相手の立場に立って考える力は日系企業でも重要視されるポイントですが、国籍が異なるメンバーで一つの仕事をおこなう分、さらに多様な観点から理解しようとする姿勢が大切です。柔軟性を持ち、相手の意見に耳を傾けることができる人は、外資系企業での人間関係の構築もうまくいくでしょう。
その土地の発展に応じて文化が生まれるので、当然地域により社風は違います。みなさんも旅行に行った際、アジアやヨーロッパ、アメリカなど空港に降り立つだけで雰囲気がまったく違うと感じますよね。それと同じです。
多様な文化を受け入れられる人は、協調性がある人とも言えます。協調性を強みとしてアピールしたい人は、以下の記事を確認してみてください。
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例文17選|協調性の自己PRで確実に差別化する8つのコツ
協調性はどの企業でも必要とされる特徴のため、うまく自己PRで伝えられれば高評価をもらえます。企業が求める人物像にリンクした方向性やほかの就活生と差別化されたエピソードを盛り込み、的確にアピールする方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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④コミュニケーション能力が高い人
さまざまな国籍の人と一緒に働くことになるため、相手の意図を正しく理解し、適切に応答する力も必要です。そのため言語の壁を越えても、円滑にコミュニケーションを取れる人は、外資系企業での活躍が期待できます。
外資系メーカーを例に挙げると、海外の工場との間で、生産計画や品質管理について英語でやり取りをおこなうこともあります。また外資系金融機関でも、海外の投資家に向けて、英語でプレゼンテーションをおこなう機会が設けられることもあるでしょう。
英語力を磨くとともに、相手の文化背景を理解し、コミュニケーションスタイルを適応させる努力が大切です。
- 外資系企業で求められるコミュニケーション能力はどんな能力ですか?
外資系企業で重要なのは持論を論理的に説明する力
文化習慣も言語も違う社員同士で合意をつくりながら仕事を進めるには、まず事実にもとづいた自分の意見を持つこと、それを他者に伝えて理解してもらうことからコミュニケーションが始まります。つまり、根拠をもって説明できる力が必要です。
あわせて、相手の言わんとすることを相手の目線のまま理解する力も必要です。
気を付けてほしいのは「理解する」は「同意する」ではないことです。相手を理解したところからが意見交換であり、調整なのです。
企業が求めるコミュニケーション能力には12の種類があります。こちらの記事であなたはどのタイプか確認しておきましょう。
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コミュニケーション能力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。しかし、魅力的にアピールするためにはコミュニケーション能力の言い換えが必須。この記事ではコミュニケーション能力の言い換え12種類をもとにアピールのコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。
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⑤グローバルな環境で働きたい人
日本で開発された製品を海外市場に展開するプロジェクトがおこなわれたり、世界各国の顧客を対象に、グローバルなプロジェクトが進められたりする環境を刺激的に感じる人もいるのではないでしょうか。このようなグローバルなビジネス環境で働くことに魅力を感じる人は、外資系企業に向いているでしょう。
また、将来的に海外で働くことを視野に入れている人にとって、外資系企業での経験は大きな強みになります。グローバルな視点を持ち、世界を舞台に活躍したい人は、外資系企業への就職を考えてみましょう。
グローバルな仕事に興味があるという好奇心旺盛さを選考でアピールしたい人は、以下の記事の内容も押さえておきましょう。
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- 海外出張などに憧れています。外資系企業で求められる英語力のレベルを教えてください。
ビジネスレベルの英語力の獲得が望ましい
前提として、求められる英語力は従事する職種、企業によって違います。契約など高度な内容だと通訳がつく場合もあります。
しかし、外資系の企業に入って出張に行きたいのであれば、海外で仕事ができるレベルに達していることが前提でしょう。仕事をするために海外に行くので、憧れだけでは済みません。
外資系企業のほかにも、海外に行ける仕事に興味がある人は、この記事で紹介している職種も選択肢に入れてみても良いかもしれません。
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大学3年生でほぼ決まる! 外資系企業の就活スケジュールを徹底解説

外資系企業の就職活動は日系企業とは異なるスケジュールで進められ、多くの外資系企業では、大学3年生の段階で内定が出ることが一般的です。そのため早期から準備を始め、計画的に就職活動を進めることが重要となります。
また、語学力の向上にも努め、グローバルな環境で働く準備を整えておくことが大切です。TOEICなどの語学試験対策や、英会話スクールに通うなど、英語力アップに向けた取り組みも早めに始めましょう。
ここでは、外資系企業の就活スケジュールを月ごとに詳しく解説します。自分に合ったペースで就職活動を進められるよう、このスケジュールを参考にしてみてください。
選考対策のなかで、英語で履歴書を書くこともあるでしょう。英語の志望動機の書き方はこちらを参考にしてくださいね。
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6月~7月:サマーインターンのエントリー&面接
外資系企業の就職活動は、サマーインターンへのエントリーからスタートします。多くの企業では、6月から7月にかけてサマーインターンのエントリーを受け付け始め、ESの提出や適性検査、面接などの選考プロセスを経て、インターン参加者が決定します。
外資系企業のサマーインターンは、日系企業と比べて選考が早く始まるのが特徴です。そのためこの時期は、志望する企業の情報収集をおこないながら、ESの準備や面接対策に取り組むことが大切です。また、ESや面接では英語での記述や会話が求められることが多いため、語学力の向上に努めるのも忘れないようにしましょう。
英文レジュメは、日本の履歴書とは異なり、職歴だけでなく学歴、スキル、具体的な業績などを詳細に記載します。そのため、職務経歴書と履歴書の区別はありません。
自己の強みや企業への貢献をアピールする目的で、一貫したキャリアの流れを示し、各職務での成果や具体的なプロジェクト経験も強調する必要があります。
また、日本の履歴書に見られる家族構成や趣味といった個人的な情報は含まれず、志望動機やキャリア目標、専門的な実績と能力が中心に記載されます。
次の記事では、インターンの期間についてより詳しく解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
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8月~9月:サマーインターン参加
8月から9月にかけては、サマーインターンに参加する時期です。外資系企業のインターンは数日間から数週間と期間が長いことが特徴で、実際の業務に携わりながら、企業文化や仕事内容を肌で感じることができます。
日系企業では「オープンカンパニー」など、企業理解の促進を重視するインターンが多い傾向にありますが、外資系企業では、優秀な若手人材を早期に採用することを目的とした、実務に則したインターンをおこなうことが多いといえます。
そのためインターン期間中は、積極的に仕事に取り組み、社員との交流を深めることが大切です。外資系企業のインターンはグローバルな環境で働く疑似体験をするという意味でも重要な役割を果たしますが、人脈作りや社員との顔合わせの場としての意味合いも大きいことは覚えておきましょう。
サマーインターンの詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。
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- 外資系企業のサマーインターンではどんなことをするのでしょうか?
外資系のインターンは実際の業務により近いことをおこなう
一般的に外資系企業のインターンシップは、「実務ベースのプロジェクト型」と「英語使用型」に分けられます。
実務ベースのプロジェクト型では、インターン生は特定のプロジェクトに参加して、実際の業務に取り組みます。具体的な成果物や、何らかの成果を上げることが求められる形式です。
英語使用型は、実際の業務同様、社内公用語として英語を使用してインターンを進めます。
外資系企業において、インターンシップは人材採用の重要な手段として位置付けられているため、インターンシップ後に正社員として採用されることが日系企業よりも多い傾向にあります。
インターン全般についての説明はこちらの記事で詳しく解説しています。そもそもインターンへの知識が浅い人という人は、併せて参考にしてみてください。
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10月~11月:説明会、本選考(ES&筆記試験)
10月から11月は、外資系企業の本選考が本格化する時期です。多くの企業では説明会が開催され、企業理念や事業内容、求める人材像などが詳しく紹介されます。説明会に参加し、企業研究を深めましょう。
また、この時期はESの提出や筆記試験がおこなわれます。ESでは、自分の経験やスキル、志望動機を明確に伝えることが求められます。筆記試験では、言語能力や分析力、論理的思考力などが問われます。
また企業によっても出題形式は変わりますが、外資系企業のWebテストは、難易度が非常に高いことで有名です。ボーダーラインが非常に高く、8割〜9割以上の正答率を求められるケースもあるので、過去の出題傾向を分析してしっかり対策をしましょう。
人気の外資系企業は、偏差値の高い大学の学生が多数応募するので合格点が高く、競争が熾烈になります。また、試験内容は企業次第で、外資系といっても多種多様です。
外資系のひとくくりで試験対策をしようとすると難しくなりますよ。
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12月~1月:本選考(面接)
12月から1月にかけては、外資系企業の本選考の最終段階である面接がおこなわれます。面接では、ESや筆記試験の結果を踏まえてより深い質問が投げかけられるので、自分の経験やスキル、キャリアプランなど、頻出質問に対して焦らず答えられるようにしておきましょう。
また、外資系企業の面接では英語での質疑応答が中心となります。ただ回答をまとめるだけでなく、それを英語で論理的に説明できるよう、事前準備を入念におこなうことが重要です。
また外資系コンサル企業の面接などでは、ケース面接がおこなわれることがあります。与えられた課題やケースについて、限られた時間内で分析し、解決策を提案するという形式で、課題解決力や論理的思考力、コミュニケーション能力が問われます。
ケース面接対策としては、さまざまなビジネス課題について考える習慣を付けておくことが大切です。例題をもとに対策を進めたい人は、以下の記事も併せて確認してみてください。
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外資系企業が内定を出す時期は、もちろん企業や業界によって異なりますが、サマーインターンが終了した後の早い段階であることが多いです。
特に大手外資系企業では、サマーインターンのパフォーマンスを評価したうえで、その年の秋から冬にかけて内定を出すケースが一般的です。
たとえば、インターンが8月に終了した場合、優秀な参加者には10月から12月にかけて内定が出るといったイメージです。
したがって、外資系企業を目指す場合は、3年生の夏から秋にかけての活動が特に重要となります。
以下のQ&Aコンテンツでは、面接後の連絡が返ってこない場合の合否について解説しています。同じような状況になった場合を想定して、事前に確認しておきましょう。
外資系就活の選考ステップとしてインターンは超重要! 早めの準備が成功のカギ
外資系企業の就職活動では、インターンが非常に重要な選考ステップとなります。多くの外資系企業は、インターンを通して優秀な学生を早期に発掘し、本選考へと誘う傾向が強く、企業によってはインターンに参加しないと内定獲得が極めて困難になる可能性もあるといわれています。
優秀な学生ほど早い段階からインターンに応募し、内定を獲得していくようなスピード勝負の側面もあるので、動き出しが遅れると、企業としても競合他社に先を越されてしまう危険性が高いのです。
そのため、大学3年生の4月までには、志望企業のリストアップを終え、5月からエントリーを含めたインターンシップ選考に備えた準備を本格化させることが理想的です。TOEICなどの語学試験対策は、もっと早い段階から開始すべきでしょう。
外資系企業のインターンは、就職活動の早期から始まる重要なステップといえます。「本選考で挽回すれば良い」といった甘い考えは禁物です。早めの情報収集と行動が成功のカギを握るので、今すぐ始動し、着実に一歩ずつ前進することで、外資系企業への就職を実現させましょう。
インターンの選考対策について、何から始めたら良いかわからないという人は、以下の記事がおすすめです。
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十分な情報収集をして外資系就活を成功させよう
外資系企業に関する基礎知識から、働くメリット、向いている人などを解説してきました。もし外資系企業だからこその魅力に興味を持ったなら、選考への準備を進めてみましょう。
外資系企業への就職活動では、スピード感と十分な情報収集が欠かせません。内定を狙うなら、今すぐ行動を起こすことが何より大切です。一刻も早く情報収集を始め、対策を進めることが、ライバルに差をつける近道となります。
理想の外資系企業からオファーを勝ち取るためにも、毎日コツコツと努力を積み重ね、着実にレベルアップを図っていきましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る外資系の選考は自分の芯を明確にして臨もう
外資系企業に就職を考えている人には、次の2点をお伝えしたいです。
①自分の将来ビジョンを描くこと
外資系企業では、社員に対して将来的な期待込みで成長を見守る「含み益」ではなく、今の貢献に今すぐ報酬を支払う「時価精算」の考え方をとります。主体的に学び成果をあげることで企業に貢献し、自分もキャリア資産を蓄積しつつ成長する人が求められます。
将来ビジョンが明確で、いま何をしないといけないかを考えている人は、自分で自分のモチベーションをコントロールできるのです。
②「違う」からスタートすること
日本社会は「あなたと私は基本的には同じ」感覚で物事がスタートする傾向があります。しかし外資系では「あなたと私は違う」からスタートします。違うのだからわかり合うためには自分の考えを伝え、相手の考えを理解するコミュニケーションが必須です。
「なぜ外資なのか」「外資を経験して自分のキャリアをどうつくっていくのか」に、ぜひ自分なりの答えを持ってください。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
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