この記事のまとめ
- 就活であっさり内定をもらうには10の方法が効果的
- あっさり内定をもらった企業は要注意! 3つのポイントを吟味しよう
- あっさり内定をもらった会社に入社すべきかは2つの方法で判断可能
- 適職診断
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この記事を読んでいる人に
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就活は苦労するイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実はあっさり内定をもらって終える人もいます。就活であっさり内定をもらう人に憧れたり、実際にあっさり内定をもらって、このまま承諾して良いのか悩む人は多いのではないでしょうか。
アピールできる強みがないからと、就活であっさり内定をもらうことを諦めている人もいるかもしれませんが、工夫すれば多くの労力をかけずに内定をもらうことも可能です。ただし、あっさり内定を出す会社は労働条件が悪い可能性もあるので留意しましょう。
記事では、キャリアアドバイザーの谷所さん、吉田さん、鈴木さん、社労士の涌井さんとともに、あっさり内定をもらう方法や、比較的簡単に内定をもらった会社に入社すべきか判断する方法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
就活であっさり内定をもらいたいなら10の方法を実践しよう
誰しも苦労せずに内定をあっさりもらいたいと考えるのではないでしょうか。ただし、何もせずにあっさり内定をもらえることはなく、事前準備が不可欠です。
記事では、まず就活であっさり内定を得るための10の方法を難易度別に解説します。取り掛かりやすいものから挑戦し、内定をもらえるよう準備しましょう。
ただし、あっさり内定をもらうことにはリスクもあります。あっさり内定が出るということは、その会社は人が集まりにくい会社なのかもしれません。そこで、あっさり内定が出た際に、本当にその会社に入社して良いのか判断するための方法を解説します。
数少ない労力で内定を得るために、また入社後後悔しないために、ぜひこの記事をチェックしてくださいね。
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そもそもあっさり内定をもらうことはありえる? キャリアコンサルタントが解説
何十社もエントリーしたり、不採用通知に落ち込んだりと、就活に大変なイメージを持っている人も多いと思います。しかし、できることならそのようなつらい思いをせずに就活を終えたいですよね。
実際に、あっさり内定をもらい、苦労せず就活を終えることは可能なのでしょうか。
そこで、さまざまな学生の就活を支援した経験のあるキャリアコンサルタントの谷所さんに、苦労せずあっさり内定をもらうケースはあるのか実態を聞いてみましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る3つのケースであっさり内定をもらえる可能性がある
実際にあっさり内定をもらえるケースはあります。状況別に考えてみましょう。
①少ない面接回数で内定をもらえるケース
求人情報には、採用のプロセスが一次面接、二次面接、役員面接と書かれていたのに、いきなり役員面接がおこなわれて内定をもらえたことがあります。
企業規模がそれほど大きくない企業で、採否の権限がある人が面接をおこない能力を満たしていれば、すぐに内定をもらえる会社に多いです。
また人材不足であったり、応募者が少なく選考に重点を置いていない企業は、少ない面接回数で内定をもらえることがあります。
②応募企業の見直しで内定がもらえたケース
大手総合商社に絞ったエントリーでなかなか内定がもらえなかった学生が、農産物食品の専門商社に応募企業を変えたことで、大学の農学部で学んだ知識が評価されて、すぐに内定をもらえたことがありました。
就活がうまくいかない場合でも、企業規模や業界などを見直すことで、すぐに内定がもらえることがあります。
③強みを活かして内定をもらえたケース
海外の大学に留学しているため、インターンシップや企業説明会に参加できなかった学生が、4月に一時帰国をしてすぐに内定がもらえたケースがあります。
語学力や大学で学んだ専門知識だけでなく、留学経験で培ったコミュニケーション能力などの強みが評価されました。
企業が求めている人材とマッチングすれば、あっさり内定をもらえることがあります。
あっさり内定を得やすい就活の10の進め方
何の対策もせず、作戦も練らずにあっさり内定をもらうのはほとんど不可能といえます。
あっさり内定をもらって就活を終えたいなら、就活が始まる初期の段階で、対策や準備をしておく必要があるのです。
ここからは、あっさり内定をもらって就活を終える10の方法を解説します。取り掛かりやすい対策から解説するので、まずは上から参考にしてトライしてみましょう。
①逆求人サイトを使う
逆求人サイトとは
学生がプロフィールや自己PRを登録し、企業がそれを閲覧して気になる学生にスカウトを送る仕組みのサイト
逆求人サイトは、企業が学生にスカウトを送り、学生が気になればエントリーする仕組みになっています。
逆求人サイトに登録している会社は、急成長しているベンチャー企業や、人員が不足している中小企業であるケースが多く、スカウトに応えて選考を受けると内定を得やすい傾向にあります。
逆求人サイトを使うと以下のメリットがあります。
逆求人サイトを使うメリット
- 企業を探す手間が省ける
- 選考をスキップしてもらえるケースがある
- 特別選考に通してもらえる可能性がある
逆求人サイトを使えば、自分で一から企業を探して応募するよりも多くの時間を削減でき、あっさり内定を得やすいです。
ただし、逆求人サイトには大手企業はほとんど登録されていないため、歴史ある大規模な企業に就職したいと考える人は注意が必要です。
また労働条件が悪く人手不足になっている会社が掲載されていることもあるため、しっかり吟味する必要があります。
逆求人サイトの例
- OfferBox
大手からベンチャー企業まで約15,000社が登録していて選択肢が多い - キャリアチケットスカウト
5つの質問に答えることでキャリアに求める自分の価値観が明確になり、価値観にマッチする会社からスカウトを受けられる - キミスカ
スカウトの種類がゴールド、シルバー、ノーマルの3種類に分かれていて、企業のスカウトの本気度を把握することができる
逆求人サイトを使うメリットとしては、就職活動を早く終了することができる点です。デメリットとしては、自分の意思とは関係がない就職先に就職が決まってしまう確率が高い点になります。
②就職エージェントを使う
就職エージェントとは
学生一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーが就き、就活を上手く進めるためのサポートをする
就職エージェントは、学生にマッチする会社を紹介し、内定獲得までサポートするサービスです。1人で就活を進めるよりも効率的に就活を進められ、内定率を上げることができます。
就職エージェントを使うメリット
- 学生に合いそうな会社の紹介を受けられるため企業選びの手間が省ける
- 選考のサポートを受けられるため効率的に内定を得やすい
おすすめの就職エージェント
- キャリアパーク就職エージェント
一人ひとりに最適な企業を提案し、最短3日で内定を獲得できる
③リクルーターを通して選考を受ける
リクルーターとは
自社に応募していない学生や、応募した中で優秀な学生にアプローチをする企業の採用担当者で、選考の相談に乗ったり選考をおこなったりする
リクルーターは、選考とは別に、企業側から積極的に優秀な学生にアプローチする制度です。リクルーター制度を利用することで、早期選考を受けることができたり、合格までのサポートを得ることができます。
リクルーター制度のメリット
- 通常の選考よりも早く内定を得られるケースがある
- 企業の詳細な情報収集ができる
- 次回の面接のアドバイスをもらえることがある
リクルーター面談の案内はメールでくることがほとんどです。案内があったら積極的に参加し、一つの選考だと思ってアピールすることがおすすめです。
ただし、リクルーターを設定している会社は大企業が中心であることや、リクルーターからの連絡を得られるのは限られた大学の人が多いなどの特徴があるため、誰にとってもリクルーター制度が便利で活用しやすいわけではないことに注意しましょう。
リクルーターの詳細は以下の記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
リクルーターとはどんな役割? 就活を攻略する活用方法を大公開
- リクルーター面談の案内が来ていなかったら他の人よりも早く内定を獲得することは難しいですか?
リクルーター面談をしなくてもあっさり内定をもらえる可能性はある
そんなことはありません。企業によって採用プロセスは異なるので、リクルーター面談の案内が来ていなくても早く内定が出ることもあり、逆にリクルーター面談をした後に内定がとれない可能性もあります。
リクルーターは人事担当者ではないため、リクルーター面談は選考とは関係ないと案内をされることが多いです。
具体的には、企業とのマッチ度の促進や内定辞退抑止を目的として実施されることが多いため、内定とは直接関係はありません。
そのため、リクルーター面談の案内が来ていてもすぐに内定できるとは限らず、案内が来ていなくても内定がもらえるケースもあります。
どうしても面談を希望する場合は、窓口の人事担当者に直接交渉してみるのもいいでしょう。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
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・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
④選考倍率が低い企業を探す
人手不足であったり、急成長を遂げている会社などは選考倍率が低い傾向にあります。選考倍率が低ければ、当然内定を得られる確率も他の会社より高くなるため、あっさり内定をもらいたい人にはおすすめです。
厚生労働省の一般職業紹介状況(令和5年12月分)についてによると、令和5年の有効求人倍率が高い仕事は以下となります。
有効求人倍率が高い(選考倍率が低い)仕事の例
- 保安 7.31倍
- 建設・採掘 5.61倍
- サービス 3.24倍
- 輸送・機械運転 2.36倍
- 販売 2.17倍
有効求人倍率とは
求職者1人あたり何件の求人があるかの倍率を表したもので、数が大きければ大きいほど採用されやすい
ただし、選考倍率が低い企業は、労働環境が良くなかったり、人手不足で1人の仕事量が多かったりとリスクもあります。記事後半でそのような会社を見分ける方法を解説しているので、併せてチェックしてください。
サービス業界のホテルスタッフ、運送業界のドライバー、保安業界の設備管理などの仕事は、人材が不足し選考倍率が低いですが、労働時間が不規則で仕事量が多いこともあるので、労働環境や仕事内容を調べてみましょう。
設備管理に興味がある人は、こちらの記事もおすすめです。受かる志望動機のコツや、押さえるべき仕事の特徴を解説しています。
設備管理の志望動機例文6選! カギとなる2要素で選考を突破しよう
⑤インターンを経て選考を受ける
2023年4月からインターンは以下4つの類型に分かれ、タイプ3とタイプ4のみがインターンとみなされるようになり、かつインターンでの活躍が選考での評価材料となることが認められました。
インターンの4つの類型
- タイプ1:オープンカンパニー
主にイベントや説明会を想定し、半日や1日の超短期でおこなわれる - タイプ2:キャリア教育
大学が主導する授業や産学協働プログラムを想定している - タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターン
汎用的能力型は5日以上、専門活用型は2週間以上で就業体験をする - タイプ4:高度専門型インターン
修士課程の学生専門のインターンで、就業体験をする
つまり、インターンが実質選考の対象となり、優秀な成績を収めたり活躍をすることができれば、特別選考を案内されたり、内定を獲得できるケースがあるのです。
今やインターンは就活に不可欠であり、早期にあっさり内定を得たいのであれば、しっかり対策したうえでインターンに参加することをおすすめします。
インターンに参加すればあっさり内定を得やすくなるのかどうかは、以下のQ&Aでキャリアコンサルタントが詳しく回答しているので、併せてチェックしてくださいね。
インターンの特徴や見つけ方、インターンの選考対策についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてインターンへの理解を深めましょう。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
こちらの記事ではインターンの探し方を学年別に紹介しています。探す際の注意点についても解説していますので、インターンに参加する予定の人はあわせて参考にしてみてくださいね。
インターンの効果的な探し方8選を学年別で解説! ありがちな失敗も
早期内定を得るためには、インターンは必須です。現在の就活市場で最も一般的な早期選考のルートがインターン経由だからです。
もちろん、ただインターンに参加するだけでは内定を獲得するには至らず、インターンの中でしっかりとアピールをすることが重要となるのでその意識を忘れずに参加しましょう。
⑥社風と自分の人柄が合う企業を探す
内定を得やすい企業の特徴として、社風と自分の人柄がマッチしている点が挙げられます。
企業のカラーや雰囲気のことを社風と言いますが、雰囲気や文化が直感的に合っていると感じられる企業は、企業側も学生と会社がマッチしていると感じるケースが多く、比較的とんとん拍子で選考が進む傾向にあります。
社風は企業説明会に参加したり、OB・OG訪問をするなどして、実際の社員と会って確かめてみましょう。
企業説明会は、マイナビ2025やリクナビ2025などの就職サイト、もしくは各企業のWebサイトに掲載されているので、ぜひ探してみてください。
説明会への参加方法やOB・OG訪問のやり方はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
説明会
Web説明会参加マニュアル|服装やメール送信例まで完全網羅
OB・OG訪問
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
- 社風とのマッチ度はどうすれば確認できますか?
会社に接する機会を多く作り確かめてみよう
社風といっても一概にこうであると断定できることはなく、どちらかといえば自分でその会社に触れる機会を多く作ることで、社風とマッチしているか判断ができるようになります。
OB・OG訪問ですでに志望企業に入社している先輩を訪ねて、たくさんの情報を聞く方法が一般的です。
加えて、インターンに参加することで志望企業での働き方を見てみるのもおすすめ。情報を整理しやすく、社風とのマッチ度を確認することができます。
社風とのマッチ度は志望動機に盛り込んでアピールすることも可能です。以下の記事では社風の志望動機の作り方・伝え方を解説しているので、参考にして魅力的な志望動機に仕上げましょう。
「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
⑦企業選びの軸を定める
どんなに優秀な学生でも、熱意や適性がまったく感じられなければ、企業側も採用に踏み切ることができません。
一方で、たとえ突出した強みがなくても、企業選びに一貫した軸があり、選考ではその企業を受けている理由を説得力を持って伝えられれば、熱意が伝わり、好印象を残せるケースが多くあります。
目に付いた企業を何十社も受けるより、ある軸に沿ってしっかりと選び抜いた会社を数社受けた方が、内定を得やすいこともあるのです。
企業選びの軸を持たず企業の知名度だけで企業選択していた学生が、叶えたいことの実現といった軸を持ったことで志望動機や自己PRが応募企業に向けた具体的な内容になり、志望意欲や強みがアピールできて内定をもらえたケースがあります。
企業選びの軸があれば、面接でどんな角度から質問をされても熱意が伝わる回答をすることができます。入社後も、「しっかり考えて入社した会社だから」と、たとえ困難があっても乗り越えるかてになるので、企業選びの軸はしっかり定めましょう。
以下の記事で企業選びの軸の定め方を解説しています。まだ企業選びの基準が定まっていない人は、ぜひ参考にしてくださいね。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説
⑧各フェーズに合った選考対策を入念におこなう
早期選考や倍率が低い企業などを狙わず、一般的なルートで就活を進めるのであれば、各フェーズに合った選考対策を入念におこないましょう。
「急がば回れ」ということわざもあるように、早く内定を得たければ、近道をするのではなく、結局はそれぞれの選考に合わせて丁寧に対策する必要があるのです。
選考は一般的に以下の流れでおこなわれるので、まずは流れを把握したうえでそれぞれのフェーズに合った対策をしましょう。
選考の一般的な流れ
- エントリー
↓ - 書類選考
↓ - 適性検査
↓ - 一次面接
↓ - 二次面接
↓ - 三次面接
↓
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↓ - 最終面接
書類選考のコツは以下の記事で解説しています。落ちる人の特徴も説明しているので、これを押さえて受かる書類を作成しましょう。
書類選考で落ちる6つの理由|通過率が格段に上がる5つの基本を解説
各フェーズや種類別の面接の対策方法は、以下の記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説
適性検査の対策は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
適性試験完全ガイド|試験内容から合格必至の勉強方法まで解説
面接前には面接練習が効果的です。面接練習の方法は以下の記事で解説しているので、併せて読んでくださいね。
効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
⑨相手の立場に立ったコミュニケーション能力を身に付ける
相手が求めている回答を考えることができるなど、相手の立場に立ったコミュニケーション力がある人は、面接を突破しやすい傾向にあります。
ただし、このコミュニケーション力は一朝一夕で身に付く力ではなく、日頃から相手の表情を見たり、意図を汲み取って話そうと意識している人が発揮しやすい力です。
訓練をすればこのコミュニケーション力は身に付けることができます。頭の中で相手が考えていることの仮説を立て、反応を見て改善していくという方法です。
相手の立場に立ったコミュニケーション力は、どんな面接にも汎用的に使える強みとなるので、ぜひ鍛えてみましょう。
就活であっさり内定を得られるような相手の立場に立ったコミュニケーション力を身に付ける方法は以下の記事で解説しているので、併せてチェックしてください。
例文5選! 相手の立場に立って考える力を魅力的に伝える3ステップ
相手が求めていることがわかる人は、相手に対して話す言葉の意味を、自分の視点ではなく聞く相手の視点に立って考えることができています。
相手の環境を情報収集しつつ、聞きたいことを推測しながらコミュニケーションを組み立てているのです。
⑩多くの人にはないスキルや強みを身に付ける
新卒の就活はポテンシャル採用となり、特別なスキルや資格がなくても将来活躍する可能性があるかを見て採用される形態になっています。一方、多くの人にはないスキルや強みを持っていることは即戦力としてプラスの印象になることもあります。
たとえば、英語力のある人材を求める企業で、TOEICのスコアが990点ある人は、即戦力として活躍できる可能性が高いといえ、企業側も積極的に採用したいと考えるケースがあります。
新卒の就活ではスキルや強みは必須ではないものの、身に付けることで他の学生と差別化でき、あっさり内定を得ることにつながります。
また、入社後も自分にしかない価値を発揮していきいきと働ける可能性があるので、就活であっさり内定を得たい人は、多くの人にはなく、かつ会社で活かせそうなスキルを身に付けてみましょう。
多くの人にはないスキルや強みの例
- TOEIC800点以上
- 中国語検定2級以上
- プログラミングスキル
- Excel、Word、PowerPointの応用レベル以上のスキル
就職に役立つ資格は、以下の記事で解説しています。高難易度で差別化につながりやすい資格も掲載しているので、ぜひチェックしてください。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見るあっさり内定を取るための2つの方法もチェックしよう
上記以外にも、「紹介・推薦」や「リファラル採用」があります。
「紹介・推薦」とは言葉の通り、企業に紹介や推薦をするというものです。特に理系学生は学校や研究室の教授が推薦をしてくれるケースがあります。
一般応募よりも「推薦をされている」という信頼から採用率が高く、選考ルートも一般とは異なるものになるケースが多いため、選考期間も短くあっさりと内定がとれる可能性が高いです。
しかし、推薦をしてもらっている反面、内定を辞退することが心理的に難しく感じてしまったり、実際に入社したあとも退職しづらくなってしまう心理が働くため、慎重に企業研究をする必要があります。
どちらの方法も内定辞退しづらいためしっかり企業研究したうえで臨もう
リファラル採用とは、既存の社員や内定者の後輩、知り合いを自社に紹介し採用するというもので、近年注目されている採用手法です。
自分の知り合いを紹介するということで、紹介者もしっかりとした人物を選び、具体的な業務内容や企業文化も伝えやすく学生も相談しやすいため、企業にマッチした人材が必然的に増え、成功につながるパターンが多いことが特徴です。
企業側も採用費や採用工数を大幅に削減できるので、一石二鳥にも三鳥にもなります。
しかしこれも同じく、内定辞退がしづらいため、決断の際はしっかりと企業研究をおこなっていくことが大切です。
あっさり内定を得た際は妥協して就活を終えてしまう人が多い
本命企業の選考が残っていたとしても、あっさり内定を得て満足感を感じてしまい、就活を終えてしまう人もいるでしょう。就活では、しっかり準備をしたはずなのに不採用通知を受けたり、面接官にきついことを言われたりと大変な思いをすることが多くあります。
そのため、「これ以上苦労をするくらいなら内定をもらった会社に入社を決め、早く就活をやめてしまいたい」と考えるのも無理はありません。
しかし、新卒の就活は一生に一度です。社会人になって何年か経った後に、「就活をもう少し頑張っていればもっと良い企業に行けたのかもしれない」「もっと自分に合う会社に入れば前向きに仕事を頑張れたのかもしれない」と後悔してしまうかもしれません。
あっさり内定を得て就活を終えてしまう人は多くいますが、将来の自分が幸せになるためと考えて、最後まで妥協せず就活を進めることをおすすめします。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る就活をやり切ったか自問自答しよう
あっさり内定をもらっても、本命企業でなければ将来「あのときもう少し頑張れば良かった」などと後悔することがあります。
就活に悔いを残さず本当にやり切ったか自問自答してみてください。本命企業と遜色がなく、内定企業でやりたいことが実現するならば就活を終えるといった選択もあります。
しかし妥協して就職をすれば、本命企業にチャレンジせず諦めたという気持ちをひきずりながら仕事をおこなっていくことになるかもしれません。
あっさり内定を得たからこそのびのびと就活できる! 妥協せずチャレンジしよう
内定企業が本命企業ではなく、まだチャンスがあるならば、妥協せず就活を続けてみるべきでしょう。
内定をもらったことで気持ちに余裕ができ、のびのびと就活ができることもあります。気持ちの余裕から思っていることをきちんと伝えられるようになり、本命企業から内定がもらえることもあります。
新卒時の就活は、人生で一度限りです。やるだけやってうまくいかなくても、あきらめず頑張ったことは、間違いなく今後の仕事に活かせます。
またやるべきことがあるならば、妥協せずチャレンジすると良いでしょう。
あっさり内定をもらえる会社には大きなリスクがある? しっかり吟味しよう
皆さんの中には、すでにあっさり内定をもらった人もいるでしょう。内定をもらった企業に入社したいと考えるものの、あまりにもあっさり選考が終わったことから、本当に入社して良いのか迷うこともあるのではないでしょうか。
あっさり内定をもらえる会社は、多くのリスクを持っている可能性があります。入社後に「もっと多くの企業を見ておけばよかった」などと後悔しないためにも、その企業についてしっかり調査する必要があるのです。
不安を解消! あっさり内定を獲得したときに確認すべき3つのポイント
不安を解消! あっさり内定を獲得したときに確認すべき3つのポイント
- 労働条件が悪い企業ではないか
- 離職率の高い企業ではないか
- 本当に自分に合った企業か
あっさり内定を獲得したものの、本当にその会社に入社して良いのか不安を持つ人向けに、企業の実態を把握し、不安をなくして入社するための3つの確認ポイントを解説します。
ここで解説する内容をチェックし、本当に良い会社だと思えるのであれば、入社後後悔するリスクを防ぐことができます。
その会社に行きたいという気持ちがある人は、ここから解説する内容を参考に本当に入社して良いのか判断しましょう。
選考通過率がグッと上がる!
就活対策で悩んだらプロンプト集がおすすめ!
✓チャットでできる!模擬面接プロンプト
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①労働条件が悪い企業ではないか
あっさり内定を出す企業は、人手不足、もしくは急成長中の会社で、1人あたりの仕事量が多かったり、肉体的・精神的にきつい仕事である可能性があります。
特に、しっかり準備したわけではないのにもかかわらず内定をもらった人は要注意です。もちろんあなたとのマッチ度が高かった可能性もありますが、深刻な人手不足により大量に人材を採用しているだけの可能性もあります。
特に以下の労働条件は確認しておきましょう。以下は企業ホームページ(HP)や就職口コミサイト、就職四季報などで確認することができます。
確認すべき労働条件
- 労働契約の期間
- 就業場所・転勤の有無
- 始業時刻・終業時刻
- 休日・休暇
- 賃金
- 退職時の取り扱い
- 通勤交通費の支給の有無
- 就業にかかる諸経費の負担の有無
- 手当・昇給・賞与・退職金の有無
- 研修期間・試用期間の有無や長さ
- 社会保険の有無
- 契約更新の条件
就職四季報を就活で活かす方法はこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
就職四季報の活用方法! 就活を有利にするポイントや読み方を伝授
- あっさり内定を獲得した企業で特に注意して見ておくべき条件は何ですか?
離職率や提示された労働条件と実態との違いは調べておこう
あまりにも簡単に内定が出た場合には、その企業が何らかの理由で人手不足に陥っている可能性が高いでしょう。
事業拡大などの理由で人手を欲しているのであれば問題はありません。
しかし、ハラスメントの横行や残業代の未払いなどにより、社員の離職が続いているような場合であれば、内定を受けるかどうか考えなくてはならないでしょう。
そのため、簡単に内定が出た場合には、その企業の離職率をよく調べておくことが必要です。
どのような理由によるものであれ、離職率の高い企業は、労働条件自体も悪いことが多くなっています。提示された労働条件と実際の労働条件に乖離がないかも調べておきましょう。
②離職率の高い企業ではないか
離職率が高い企業は、多くの人が辞めている分労働条件が悪かったり、ハラスメントが横行しているなど働きにくい環境にあるかもしれません。そのため、あっさり内定を得た場合は離職率の高さをチェックしてみましょう。
離職率は、就職四季報や企業HPなどで掲載されていることが多くあります。掲載されていなかったり離職率が伏せられている場合は、企業にとっては都合が悪い数字である可能性も考えられます。ただ、単に情報がないだけのケースもあるので注意しましょう。
もちろん離職率が高い企業がすべて悪い会社というわけではなく、たとえば独立を前提としている社風の会社などでは自然と離職率が高くなります。
OB・OG訪問で聞いてみたり、就活会議などの就活口コミサイトなども併せてチェックし、離職率の高い企業はその理由も確認しましょう。
離職率の高さを参考にする際は、若手の先輩の年齢を企業に聞くのもおすすめです。
就職活動においては、若い人が少なければ若手が離職している可能性があります。
年齢というものさしでも、その会社の離職率を測ることができるのです。
③本当に自分に合った企業か
その企業が本当に自分とマッチしているか、入社を楽しみに思えるかも重要な判断基準です。
給与や福利厚生などの条件がどんなに良くても、就職後なかなか前向きに仕事に取り組めなければ、入社後後悔し、最悪の場合早期離職につながってしまうこともあります。
本当に自分に合っているかを判断するには、その会社の仕事をしている自分をイメージし、ワクワクするのか考えることがおすすめです。
もし「その会社で頑張りたい」「仕事が楽しみ」などと前向きな感情が湧いてくるのであれば、本当に自分に合った会社といえます。一方、「面倒だな」「社会人になりたくない」などとネガティブな感情を抱くのであれば、自分に合った会社とはいえないと考えられるので、本当に自分に合うと思える会社に出会えるまで就活を続けることがおすすめです。
自分に合った仕事の見つけ方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
自分に合った仕事を簡単4ステップで発見! 後悔しない方法を解説
あっさり内定を獲得した企業に後悔なく入社する2つの方法
あっさり内定を獲得した際に確認すべき項目を解説しましたが、これらをチェックする方法は2つ考えられます。
なんとなく調べた気になり実態を把握せずに入社を決めてしまうと、結局入社後後悔してしまうことがあるので、確実な情報を得られる2つの方法でリサーチしましょう。
ここから解説する内容を参考に企業研究をおこない、後悔のない選択をしてください。
①現場の社員と話す機会を設けてもらう
企業の実態を知るうえで最も効果的な方法は、現場の社員と話すことです。企業のHPやパンフレットなどには掲載されていないリアルな情報を仕入れることができ、働きやすい環境なのか、本当に自分に合った仕事なのかなど、直感的にも把握することができます。
また、実際に働いている人を目の当たりにすることで、その会社で働いているイメージを抱くことができ、入社後のミスマッチも起こりにくくなるのです。
現場の社員と話す機会は以下の例があります。座談会などは、その会社のHPで案内されていたり、エントリーしていれば案内メールが届いたりしていることがあるので、ぜひチェックしてみてください。
現場の社員と話す機会の例
- OB・OG訪問
- 座談会
- 説明会
- リクルーター面談
- カジュアル面談
座談会の内容や参加方法は以下の記事で解説しているので、座談会をよく知らない人はぜひチェックしてください。
座談会とは? 質問例50選と本選考への活かし方を企業目線で解説
Web説明会の探し方や内容、準備方法は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ確認してください。
Web説明会参加マニュアル|服装やメール送信例まで完全網羅
リクルーター面談・カジュアル面談の内容や臨み方は以下の記事で詳しく解説しています。社員から深い話を聞けるチャンスなのでぜひ活用してください。
リクルーター面談
リクルーター面談の実態は? おすすめ逆質問30選と必須準備を解説
カジュアル面談
カジュアル面談の8つの特徴|3つの準備でたくさん情報を引き出そう
内定後に社員と接触する方法として、OBやOGがいれば時間を取ってもらい話をすると良いでしょう。
また内定者懇親会などで社員と話ができる機会を設ける企業はありますが、その前に接触したい場合は、採用担当者に社員と話す機会を設けてくれないか、お願いしてみてください。
②意識してネガティブな情報を集め吟味する
新たに行動を起こすのはおっくうになりますよね。また、内定をもらった企業は実態以上に良く見えてしまう人も多くいます。つまり、入社前は良い情報ばかりが目に付き、結果的に入社後実態を知って後悔するリスクがあるのです。
そこで、ネガティブな情報を意識的に集めるようにすれば、入社後後悔するリスクを減らせます。
ネガティブな情報を集めるには、就活会議などの就職口コミサイトがおすすめです。退職者などによるリアルな企業の実態が書かれています。
ただし、匿名性かつ退職者による情報も含まれることから、ネガティブな情報に偏りやすかったり、信ぴょう性が高いわけではないことには注意してください。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見るあっさり内定を獲得したら企業の取引先から情報を収集するのもおすすめ
企業情報を調べるときには、まずその会社の中身を知ることが基本となりますが、人事情報については公表されていないケースも多く、なかなか情報を手に入れることができません。
このような場合、外からの情報で判断することもできます。この外からの情報というのが取引先情報です。
取引先情報では特に、販売先ではなく、仕入先や外注先からの情報の方が内情に近い情報をもっていることが多いです。企業取引において仕入先や外注先は、その企業から仕事をもらっているケースが多く、依頼している企業との接点については、社員が内情を話していることがあります。
取引先企業にOB・OG訪問をして実態を把握しよう
このことから、内定先の企業の仕入先や外注先にOB・OGがいるような場合は、情報収集として相談に乗ってもらっても良いと思います。
企業とのマッチングがうまくいってない場合、早期離職につながりかねず、あなたのキャリアにとって悪い影響を残してしまうので、きちんと情報収集をしてください。
就活をあっさり終えるのはリスクもある! よく吟味して入社先を選ぼう
就活をあっさり終えたいと考える人は多くいると思いますが、あっさり内定を出す企業には裏がある可能性も否定できません。内定を承諾する前に実態をしっかり調査し、本当に入社して良いのか考えましょう。
ただし、一生に一回の新卒の就活です。内定を獲得することを優先するのではなく、本当に納得して入社できる会社に出会うまで、就活を続けることも視野に入れてくださいね。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見る目先の内定に捉われるのではなく納得のいく生き方を実現できるか考えよう
ここまで読んでくれたあなたにこそ、あえて伝えたいことがあります。改めて、自分自身に問いかけてみましょう。「私は内定しようとしていないか?」と。
「内定」とは、手段であり目的ではありません。そしてあなたが目指すべきは、内定ではありません。もっと未来のあなたの夢やビジョンの実現と、納得のいく生き方の実現です。
学生の多くが、「内定」という目先の安心に心を奪われがちです。目先の安心に飛び込むのはやめましょう。
あっさり内定を取れても一度踏みとどまって考えよう
私はこれまで数千人の社会人のキャリア相談に乗ってきましたが、20代の相談者の多くが就活を後悔をしています。
「もっと企業のことを知ったり収入や条件を調べればよかった」「ちゃんと自己分析をしてビジョンを明確にしてから自分に合った企業を選べばよかった」「たくさんの社会人と話して視野や可能性を広げればよかった」など、さまざまな後悔ポイントがあります。
内定をあっさり取りたい人、内定があっさり取れてしまった人は、ここで一度踏みとどまって自分自身と向き合ってほしいです。
たとえば、結婚相手をあっさり決めたいなとは思わないですよね? 就職先も場合によっては数十年働く場所となるので、納得いくまで考え抜いてから判断しましょう。
あなたの内定が、心から納得のいく内定であることを願っています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細社労士/涌井社会保険労務士事務所代表
Wakui Yoshifumi〇平成26年に神奈川県で社会保険労務士事務所を開業。企業の人事労務相談や給与計算などを請け負う。また、関与先企業の社員のキャリアプランなどに関してアドバイスをしている
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