営業職の自己PR例文15選! 書き方やコツ・NG例も解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう

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  • キャリアコンサルタント/fc-styling代表

    Mitsuki Tominaga〇ファッション業界にてスーパーバイザーや採用、お客様相談員を経て独立。大学生の就職支援や高校生向けキャリア講座、中途採用の転職支援事業など幅広い世代の就労支援に従事

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー

    Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 営業職の自己PRは企業と顧客への貢献度を伝えるのが重要
  • 採用担当者の心に響かせる自己PRの構成とコツを紹介
  • ジャンルごとに分けた15個の例文で自己PRのイメージを掴もう

営業職への就職を考えた際、「自己PRの書き方がわからない」や「コミュニケーションや話術を強みとしてアピールしたら良いのだろう」などと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

営業職は商品やサービスを売ることで、顧客の課題解決に貢献し、同時に自社の売り上げ拡大にもつながるポジションです。そのため、自己PRでは企業と顧客の双方への貢献度を示した内容にする必要があります。

この記事では、キャリアアドバイザーの遠藤さん、冨永さん、大場さんのアドバイスを交えつつ、営業の自己PRに使える強みや伝えるときのコツを解説します。

また、経験の有無や業界、強み別に分けた例文を紹介するので、ほかの応募者と差別化しつつ企業側の心に響く営業の自己PRにしたい人は参考にしてください。

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目次

営業の自己PRは志望先と顧客への貢献度を的確に伝えるのが重要

営業職は、どの業界にも存在する職種ですが、業種やポジションがさまざまなため「自己PRでは何をアピールすれば良いのか?」と悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。

営業職への就職に向けて自己PRをするときは、志望先と顧客の双方に対する貢献度を的確に伝えるようにしましょう。

企業の商品やサービスの価値を伝えることで売り上げをもたらし、顧客の満足度にもつながる職種だからこそ、入社後にどのように活躍し顧客にも貢献していけるかを伝える必要があります。

この記事では、まず営業職の自己PRでアピールに使える強みと自己PRを作る際の構成を解説します。営業職への就職に向けてアピールできる強みを理解しつつ、自己PR文のイメージを固めましょう。

そして、記事後半で解説する、経験別や業種、強みごとの例文を見れば、営業職の自己PRでは何を伝えるべきか、具体的な内容がわかります。自己PRを作成する際の注意点も例文付きで解説するので、営業職の自己PRでほかの応募者と差別化し、自身を的確に売り込んでいきたい人は参考にしてください。

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営業職で活躍するには? 自己PRでアピールできる4つの強み

営業職を志望するなかで「そもそも営業職ではどのような強みが役立つのか」と感じる人もいるはずです。

営業職というとコミュニケーション能力が、もっとも重要に感じるかもしれませんが、それだけではほかの応募者との差別化は難しいものです。

そこで、まずは営業職の自己PRでアピールできる4つの強みを解説します。コミュニケーション能力以外にも営業職で活躍するために必要な要素があるので、それらを理解し自己PRでアピールできる強みを覚えておきましょう。

①信頼関係を築くコミュニケーション能力

営業職で活躍するには、顧客と良好な関係を築いていかなければならないため、コミュニケーション能力が欠かせません。

しかし、ただのコミュニケーションではなく、相手との信頼関係を築き上げられるコミュニケーション能力が求められます。顧客が安心して商品やサービスを購入するには、まずあなた自身を信頼してもらう必要があるからです。

具体的には、アルバイトでお客様との会話を大切にし、一人ひとりに合わせた接客を心がけた経験や、サークル活動でメンバー同士の意見の違いを丁寧に聞き、より良い解決策を導き出した経験など、具体例を交えることで説得力のあるアピールにつながります。

また、営業職は明るくハキハキと話せるだけでなく、顧客の言葉に耳を傾け共感し、相手の立場に立って考えられる共感力も大切になります。そのため、「コミュニケーション能力に自信があります」と述べるだけでは営業職の自己PRには物足りないのです。

なお、コミュニケーションを強みとする応募者は多いものです。ほかの応募者と差別化するためにも、以下の記事を読んでコミュニケーションの言い換え方を学んでおきましょう。

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営業職に必要なコミュニケーション能力をアピールする際、ほかの応募者と差別化するのは難しく感じるのですがコツはありますか?

冨永 実希

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自身が目指す営業スタイルを言語化してみるのが差別化のコツ

営業といっても、様々な営業スタイルがあります。新規開拓では熱意と何度も通える粘り強さが求められます。既存客相手のルート営業では顧客との関係構築のために、徐々に距離を縮めていくことが求められます。

自身が目指す営業スタイルを具体化し、どのようなコミュニケーションを取っていきたいのか、自分なりのスタイルを言語化してみると良いでしょう。

また、これまでの対人折衝経験や接客の経験などのエピソードも織り交ぜながら、オリジナルのストーリーでアピールできると良いですね。

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②相手の考えや想いを引き出すヒアリング力

営業職は、顧客に刺さる提案をするためにも、商品やサービスを提案する前に、顧客が抱える悩みや目指したいゴールを理解する必要があります。そのため、相手の考えや想いを引き出すヒアリング力も求められます。

効果的なヒアリングをおこなうには、ただ質問するだけでなく、顧客の言葉に耳を傾け共感する姿勢が重要です。相手の話を聞きながらも、会話の途中で質問を投げ、顧客自身が気づいていないニーズを引き出すことで、その後の解決策の提案につながります

たとえば、アルバイトで接客をしていた際に、顧客との会話から潜在的なニーズを汲み取り、新しいメニューを提案した経験があれば、ヒアリング力のエピソードとしてアピールできます。

ほかにも、友人から進路相談を受けたときに、じっくりと話を聞き、本当にやりたいことを見つける手助けをしたといった経験もエピソードには有効です。相手の考えや想いを引き出すヒアリング力は、営業職で活躍できる強みの一つであるため、自己PRでアピールしてみましょう。

ヒアリング力を効果的にアピールしたい人は以下の記事も読んでみましょう。好印象を与える書き方や例文を紹介しています。

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顧客自身が気づいていないニーズを引き出すためには、洞察力も必要になってきます。次の記事では、洞察力の自己PRについて解説しています。気になる人は、併せて読んでみてくださいね。

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③トラブル時に慌てない臨機応変な対応力

営業活動では、商談の急なキャンセルや顧客からの想定外の要望など、計画通りに進まないことが考えられます。そのため、トラブルにも動じない臨機応変な対応力も求められるのです。

営業の現場では、商談中に顧客から思わぬ要望を受けたり、製品の納期に変更が生じたりすることが考えられます。また、競合他社の動きにより状況が急変することもあります。

そのような場面で素早い対応ができなければ、顧客側が「この担当者では今後も不安だ」と感じることがあり、築きあげてきた信頼関係も崩れかねません。

トラブル時の臨機応変な対応力は、営業職において顧客との信頼関係を守り、ビジネスチャンスを逃さないためにも欠かせないスキルです。予期せぬ事態でも柔軟に対応できるエピソードを交えて、説得力のある自己PRに仕上げましょう。

臨機応変さを自己PRで伝えたいと考えても、「的確に伝えられるのか」と悩む人もいるはずです。以下の記事では、臨機応変な対応力を自己PRで伝えるコツを解説しているので参考にしましょう。

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臨機応変に対応する力は、仕事において大変評価される強みです。そのため、自己PRでその良さをしっかり伝えましょう。記事では、キャリアコンサルタントが臨機応変の自己PRの作り方、伝え方を解説します。

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④課題解決に導く提案力

営業職の最終的な目標は、顧客の課題を解決することです。顧客は商品やサービスだけでなく、それによって得られるメリットや、課題解決への道筋を求めているため、提案力は欠かせません。

提案力とは

相手の状況を理解し、さまざまな選択肢の中から最適な解決策を見つけ出す能力

顧客の立場に立って課題の解決策を考え、最適な提案ができることは、顧客満足度を高め、企業の成長にも貢献できます。私生活やアルバイト、部活動など普段の生活のなかで第三者の悩みを聞く場面があり、課題解決に導いた経験があれば営業職の自己PRに役立ててみましょう。

大場 美由紀

プロフィール

4つの中で最も評価される強みは、やはり提案力でしょう。顧客のニーズや課題を引き出した後にどのような最適解となる提案ができるかで、営業担当の当人だけでなく企業に対する大きな信頼につながります。

提案力に長けていることで、競合他社に移らないリピート顧客獲得に貢献できます。

営業職の自己PRを考えている人の中で、ルート営業をしたいと考えている人は次の記事を読んでみてください。提案力以外に必要なスキルについて解説していますよ。

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テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます

自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。

そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。自己PR作成ツールなら、簡単な質問に答えるだけで誰であっても、分かりやすいテンプレであなたの強みが完璧に伝わる自己PRが完成します。

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 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

就活のプロに聞く! 企業は営業職の自己PRで何を重要視している?

ここまで、営業職の自己PRでは強みをアピールしつつ貢献度も一緒に伝えることが重要だと解説しました。しかし、自身の強みを的確にアピールしようと意気込んだとしても、「実際のところ企業は営業職の自己PRで何を重要視しているの?」と疑問に思う人もいるかもしれません

そこで、キャリアコンサルタントの冨永さんに、営業職の自己PRで企業側は何を重点的に見ていて、どのように評価につなげているのかを聞いてみました。

企業側の評価基準がわかれば、自己PRを考えるときに役立つので、的確に自身をアピールするためにも参考にしましょう。

アドバイザーコメント

顧客視点になって本当に解決したい課題を見極める力が求められる

営業職は顧客の課題解決に貢献し、自社に利益の最大化をもたらすことが最大のミッションです。言い換えれば社員の給与を稼ぐ役割といえるでしょう。企業目線で重要視されるポイントは2点あります。

1点目は顧客目線です。顧客のためにどれだけ貢献できるのかを考え、ただ提案するだけでなく本当に必要なことをヒアリングする力が求められます。そのため、企業側は自己PRから相手の立場で物事を考えられる視点を知りたいと考えているのです。

アピールの仕方は「○○の力があります」という言葉だけではなく、そのことが伝わるようなエピソードがあると良いですね。面接中に整合性を感じられると加点につながるでしょう。

自社と顧客の売り上げを上げるための数字への意識も必要不可欠

2点目は数字への意識です。いくら顧客視点を持っていても、それがご奉仕になっていてはビジネスとして成立しません。最終的にはwin-winの関係になるように自社の利益、売上を上げる意欲を伝えられると良いでしょう。

その際、具体的に売上実績を数値や達成率などを把握しておき、実績として伝えられると「売上を上げられるな」といった印象になります。

営業職の自己PRが書ける4つの構成

営業職で活躍できる強みを理解した後は、自己PRが書ける4つの構成を紹介します。

自己PRでは、ただ強みを伝えるだけでは効果的なアピールにはならないため、強みの裏付けとなるエピソードと、その強みから得られた結果も話すようにしましょう。

同時に入社後にどう活躍するかまで話せば、採用担当者も「この応募者は自社に貢献してくれそう」と感じることができ、企業側が求める人物像とマッチし良い評価になる可能性が高まります。

①自身の強みを明確に伝える

企業は、採用活動に時間と労力を費やし、多くの応募者の中から自社に最適な人材を見極めようとしています。

面接では限られた時間の中で、自身の価値をアピールする必要があるため、自己PRでは冒頭で強みを明確に伝えましょう。冒頭で強みを明確に伝えることで面接官の興味を引きつけ、その後に話す内容も理解しやすくなる効果があります

たとえば、「私の強みはコミュニケーションを密にとって信頼関係を築き上げることです」と最初に述べるとします。企業側は「この人はこういう強みを持っているのか」と理解し、後に続くエピソードにも興味を持って耳を傾けやすくなるのです。

また、自己PRの冒頭で強みを明確に伝えることは、本の見出しのような役割を果たします。見出しが明確であれば、読み手は内容を理解しやすくなるため、先に強みを伝えましょう。

アピールしたい強みを決めていたとしても、自己PRの書き方がわからない人もいるのではないでしょうか。自己PRは書き出し次第では、採用担当者に内容をすべて読んでもらえない可能性があります。印象付ける自己PRにするためにも、以下の記事も読んでみましょう。

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自己PRは書き出しで差別することが読まれるカギです。この記事では自己PRの書き出しの基本や注意点、差別化するコツを例文を交えて解説します。キャリアコンサルタントがプロの目線で解説していますので、参考にして書類選考を通過しましょう。

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自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう

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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。

②強みの根拠となるエピソードを話す

次に、冒頭で述べた強みの根拠となるエピソードを具体的に話します。面接官は、応募者が強みをどのように発揮し、どんな成果を挙げてきたのかを具体的に知りたいと考えているからです。

「コミュニケーション能力が高い」や「提案力がある」など、ただ強みを述べるだけでは説得力に欠けてしまいます。

そのため、もし提案力の根拠を話すのであれば、「学生時代、サークルの企画立案ではメンバー全員の意見を丁寧に聞き取り、出てきたアイデアを組み合わせて新しいアイデアを提案しました」のようにエピソードを交えて話しましょう

メンバーとのコミュニケーションを取りながら意見に耳を傾け、同時に意見を尊重したアイデアを提案したエピソードになり、強みに信憑性が出てきます。

このように、強みの根拠となるエピソードを話すことで、より説得力のあるアピールとなるのです。

遠藤 美穂子

プロフィール

自己PRの強みの根拠となるエピソードは、働いている場面が望ましいですが、基本的にはどのような題材でも構いません。エピソードの結果だけでなくその強みが発揮された過程も丁寧に伝えると説得力のあるアピールになります。

③強みを活かして得られた成果があれば具体的なエピソードを述べる

自己PRでは、具体的な成果を示すことで、強みが実践でどのように活かせるかが具体的にイメージでき、より説得力のあるアピールとなります。

前述したサークルでの企画立案の例であれば、「メンバーに新しいアイデアを提案した結果、前年度の2倍となる50名以上の参加者が集まり、サークル史上最大規模のイベントとなりました」というように、数字も用いてみると成果もわかりやすく伝えられるのです。

しかし、必ずしも成果がない場合もあると思います。その場合は、以下のように周囲の反応や第三者の意見を話すようにしましょう。

具体的な成果がないと感じたときに話すと良い例①

メンバーから「意見を丁寧に汲み取ってもらえて頼りになった」と意見をもらえました。

具体的な成果がないと感じたときに話すと良い例②

みんなの意見を尊重したことで、チームの一体感が強くなりました。

このように、成果は必ずしも数字である必要はなく、周囲への良い影響や、チームの雰囲気の改善なども、立派な成果として伝えられます

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④入社後にどう活躍していきたいかをアピールする

最後に、これまで述べた強みやエピソードを踏まえて、入社後どのように活躍していきたいかを伝えます。営業職の自己PRでは、企業と顧客をつなぐ重要な役割を担うため、自身の強みだけでなく、それを企業や顧客のためにどう活かしていくかという貢献度を伝えることが重要になるからです。

入社後の活躍度をアピールした例

入社後は営業職として、強みである提案力を活かし、顧客に最適な商品やサービスを提案していきます。また、新規開拓だけでなく、既存顧客との関係性も大切にし、御社と顧客との信頼関係を築ける存在になっていきたいと考えています。

このように、自身の強みによって企業と顧客に貢献できることを伝えることで、より説得力のある自己PRとなります。単に自分の能力を並べるのではなく、その強みを活かして企業に貢献できるかを具体的に示せば、営業職として活躍できる人材だと感じてもらえるのです

入社後の貢献度を伝えると言われても、まだ何をやりたいのか明確ではない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツを解説しているので参考にしましょう。

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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?

企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。

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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?

自己PRで強みを効果的にアピールするには締め方も重要です。締め方次第では、採用担当者からの印象も変わってくるため、以下の記事も読んで自己PRの効果的な締め方を学びましょう。

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例文8選! 自己PRの締め方が決まる3要素と強みが届くコツを解説

自己PRの締め方で採用担当者の印象はがらりと変わります。この記事ではキャリアコンサルタントと自己PRの締め方に必要な3つの要素を解説するので、自己PRの締めに必ず盛り込みましょう。また自己PRの締めに使いやすい6つの型と、やらない方が良い締め方4選も紹介していきます。

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例文8選! 自己PRの締め方が決まる3要素と強みが届くコツを解説

アドバイザーコメント

入社後にどう活躍するかというまとめは言葉遣いの検討が必要

4つの構成の中で、強みを活かしたエピソードは、説得力を増す上でとても重要です。しかし、特にしっかり吟味した言葉を使ってまとめてほしいのが最後の入社後にどう活躍していきたいかをアピールする部分です。

どう貢献していきたいかという意欲が示される部分ともいえます。また、いかに自分がその会社にとって必要な人材であるのかを訴えることができます。

さらに、営業職に必要な複数の強みに対する認識を示すためには、自身の強みだけでなく、その他の強みも念頭に置いたまとめ方も重要です。

たとえば、強みを提案力とし、それを裏付けるエピソードや成果を述べた後のまとめの部分では、顧客の想いを引き出す丁寧なコミュニケーションを大切にすることで、「最適な提案をして顧客との信頼関係を構築していきたい」とするなど、営業職に対する理解の深さを示すこともできるでしょう。

企業が求める人物像と自身の強みを紐付けて自分の必要性をアピールしよう

加えて、企業が求める人材を念頭に置いておきましょう。求める人材と自身の強みを無理をして合致させる必要はありませんが、紐づけることが可能になる工夫を凝らした言葉を加えることを意識しておくとよいでしょう。

企業側の心に響かせるには? 周りと差別化する営業職の自己PRのコツ

営業職に活かせる強みと自己PRの構成が理解できた人は、ほかの応募者と差をつけるためにも細かなコツも覚えておきましょう。

成果や貢献度を話したとしても、ほかの応募者との差がなければ、企業側に響く自己PRにはなりにくいです。また、目標や実績をただ話すだけでは、漠然として相手に伝わらない可能性もあります。

ここからは、企業の心に響かせるための営業の自己PRのコツを解説します。企業側から「自社の営業を任せたい」と思ってもらえるような内容に仕上げるためにも、参考にしてください。

数字を用いて営業実績や目標値を伝える

営業職の自己PRでは、具体的な数字を用いることで説得力が高まります。

営業経験者であれば「前職の営業で毎月目標を達成していました」と伝えるよりも、「売上目標120%を達成しました」と具体的な数字で示すことで、自身の実績や能力が明確に伝わりやすくなるのです。

また、営業未経験の場合でも、アルバイトやサークル活動での数字を利用して、「アルバイトをしている際に新商品の1日平均の販売件数が15件を上回りました」や「サークルのイベントで前年より30人多く集客しました」のように具体的な数値を話せば、聞く側も行動力や成果をイメージしやすくなります。

なお、数字は結果にこだわらず今後の目標でも構いません。「入社後は半年で店舗の売り上げトップ5に入りたいと考えています」と、具体的な目標値を示すのも効果的です。

このように、数字を交えた説明をすれば、自己PRで話す内容が漠然とした印象にならずに、より具体的で説得力のある内容に仕上がります。

アルバイトの経験は自己PRのエピソードに使いやすい分、「どのように伝えれば高評価が得られるのか」と考えてしまう人もいると思います。以下の記事では、アルバイトの経験を的確に伝えるコツが書いてあるので自己PRに役立てましょう。

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例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説

アルバイト経験の自己PRは、かなり効果的です。入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。アルバイト経験の自己PRの構成や、作成時の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。例文10選も紹介するので、アルバイト経験を魅力的に伝え、内定を掴みましょう。

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例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
目標値とはできるだけ大きいほうが良いのでしょうか?あまり大きな目標だと「現実味がないのでは?」と企業側が感じてしまうのではと考えてしまいます……。

冨永 実希

プロフィール

「少し頑張れば手が届きそう」を意識した目標設定がコツ

目標が大きいのは良いですが、達成できそうにないような目標では絵に描いた餅になってしまいます。その数値を掲げた根拠を示すことができる目標が良いでしょう。

ただし、現実的過ぎて確実に達成しそうな目標では意欲を感じられません。整合性のある数値プラスあと少し頑張ると手が届きそうな目標を設定すると良いでしょう。

顧客や企業への貢献意欲を話す

営業職は、商品やサービスを販売するだけでなく、顧客の課題解決と企業の成長に貢献する役割を担っています。そのため、営業職の自己PRでは、自身の目標だけでなく、顧客や企業にどのような価値をもたらすのかを示すようにしましょう。

たとえば、「新規顧客の開拓に力を入れ、売上目標を達成したい」という目標に、「顧客の課題を解決し信頼関係を築き、企業の売り上げにも貢献したい」という意欲を加えることで、より熱意を感じられる自己PRとなります。

企業側は、あなたを雇うことで、どのような価値を生み出してくれるのかを知りたがっています。自己PRを通じて、顧客と企業の双方の利益になれる人材だと感じてもらうためにも、貢献意欲を示してください。

経験の有無別! 営業の自己PR例文

営業職の自己PRの構成や書き方のコツを押さえたあとは、実際に自己PRの例文を見て実際に書くときのイメージを固めましょう。

まずは、営業の経験の有無別に例文を紹介します。どちらの例文でも、自己PRに重要なのはアピールとなる強みを裏付ける具体的なエピソードです。

経験者であれば、営業スキルや過去の実績を具体的エピソードを用いて話し、未経験者であれば学習意欲や目標を詳細に話しましょう。

経験者

まずは営業経験者の自己PR例文から紹介します。経験者は、過去に営業で勤めてきた経験から、実績や営業スキルをアピールするようにしましょう。

同じ営業で働いてきたエピソードであれば、企業側も貢献度をイメージしやすくなります。また、売上値や顧客の獲得数など、営業の実績としてわかりやすい成果を伝え、入社後の意欲と貢献度も入れると効果的です

ただ自身の実績や営業スキルを話すだけでは、自慢のように感じ取られるかもしれないため、実績を羅列するのではなく、今後志望先や顧客に対してどのように貢献できるのかを忘れずに伝えてください。

営業職としての過去の実績をアピール

過去の実績をアピールした例文

私の強みは、新規顧客の開拓から継続的な取引関係の構築まで、一貫した営業活動ができることです。

前職では住宅リフォームの法人営業として3年間働いてきました。新規開拓では、地域の工務店を中心に月間平均15社への訪問をおこない、丁寧な商品説明と提案活動を重ねました。その際、工務店側の課題やニーズを細かくヒアリングし、それぞれの状況に合わせた提案を心がけました。

その結果、月間平均3社の新規取引を獲得し、年間の売上目標において前年比120%を達成できたのを覚えています。また、新規開拓した顧客からも継続的な取引をいただいて、顧客と前職の企業との信頼関係も築き上げられました。

入社後は、これまでの営業経験を活かしつつ、御社の商品知識も深めながら、新規開拓と既存顧客の双方で成果を挙げていきたいと考えています。顧客との信頼関係を大切にし、長期的な取引関係を守りながら、御社と共に成長していきます。

とくにこれといった営業の実績がありません……。過去に営業経験があるとはいえ実績がない場合は不利になるのでしょうか?

大場 美由紀

プロフィール

数字や固有名詞だけでなく、もらった感謝も実績に含まれる

顧客や上司から言われた一言で苦労が報われたような経験がなかったか振り返ってみてください。第三者からの何気ない労いの一言や感謝の言葉や評価でも、実績を示すエビデンスとして効力を発揮させることは可能です。

その業務にいかに力を注いだ結果として言われた言葉であるのかを具体的に説明しましょう。仕事に対する姿勢や仕事の中で見えてくる人柄を想像させることで、数字で示す実績とは異なる側面からのアピールができるはずです。

まずは、実績が何もないと否定的に考えるのではなく、これまでの営業経験を肯定的な意識で振り返ってみるとよいでしょう。

営業スキルをアピール

営業スキルをアピールした例文

私は、顧客のニーズを把握し、最適な提案ができる営業スキルを強みとしています。前職では不動産営業として2年間、法人顧客を中心に営業活動をおこなってきました。

特に力を入れたのが、顧客の業界動向や経営課題の把握です。商談の際は、必ず事前にリサーチをおこない、不動産業界特有の課題や将来的なニーズまでを見据えた提案を心がけました。

この提案型の営業をしたことで、年間契約件数は前年比130%を達成し、一件あたりの契約金額も平均20%アップを実現でき、質の高い成約を重ねることができました。

入社後は、この提案力を活かしながら、御社の商品やサービスの知識を身に付け、顧客にとって良い提案ができる営業担当者を目指しています。顧客の成長と御社の業績向上の両方に貢献できるよう、勤めてまいります。

未経験者

未経験者の人は「営業経験者のほうが自己PRは有利なのでは?」と感じる人もいるかもしれません。しかし、営業はさまざまな業界や職種に存在するポジションなため、すべての分野の営業経験をした人はいないものです。

また、営業スキルは業界や職種によって求められる要素が異なるため、新しい視点を持った未経験者にも十分なチャンスがあります。

経験がない分、アピールには学習意欲や目標への意欲を選び、意欲という強みを裏付ける具体的なエピソードを話し、入社後の貢献度まで伝えましょう

学習意欲をアピール

学習意欲をアピールした例文

私の強みは、常に新しい知識やスキルを吸収しようとする学習意欲です。
大学では、マーケティングや経済学の研究会に所属し、最新の市場動向や消費者行動に関する知識を深めました。研究会以外でも、独学で専門書を読んだり、オンライン講座を受講したりと積極的に学んできました。

研究会では、消費者の購買行動に関する市場調査データを分析し、その結果をもとに新商品の提案をおこないました。100名分のアンケート結果を分析し、若者の消費傾向をまとめ上げ、分かりやすくプレゼンテーションすることで、教授から高い評価をいただいたほどです。

御社では、この学習意欲を活かし、業界知識や営業スキルを積極的に習得し一日でも早く戦力として貢献したいと考えています。また、最新の市場動向を把握しながら、顧客に対して最適な提案をおこない、顧客満足度向上にもつなげていきたいです。

目標達成への意欲をアピール

目標達成への意欲をアピールした例文

私の強みは、目標達成に向けて努力できることと、最後までやり抜く行動力です。

大学時代の部活動では、副キャプテンとして地区大会出場を目標に、日々厳しい練習に励んでいました。チームメイトと協力し、練習メニューの改善や戦略の見直しなど、さまざまな取り組みをおこないました。

途中、部員と意見の違いでぶつかることもありましたが、最後まで諦めずに努力を続けた結果、目標としていた関東大会出場の切符を掴むことができました。

御社では、目標達成意欲を活かし営業目標の達成に貢献することはもちろん、顧客の課題解決にも全力で取り組みたいと考えています。また、営業として自身が成長するだけでなく、企業とともに成長していきたいです。

冨永 実希

プロフィール

実績を上げることができなかった場合、目標達成のためにどのような努力をしたのか行動レベルでまとめると良いです。

また「結果は残せなかったのですが、次の課題が見つかりました」など、今後に向けて成長を期待されるようなまとめ方をすると良いでしょう。

業界・形態別!営業の自己PR例文

営業職は、ほとんどの業界や職種に存在し、扱う商品やサービスは異なります。車や不動産のように形がある業界もあれば、保険のように形はないが相手の人生を左右する業界までさまざまです。

営業職の形態も、新規開拓の飛び込み営業や決められた場所を回るルート営業など、働き方のスタイルも異なります。

ここからは、業界と形態別に分けた自己PRの例文を紹介するので、自身が興味のある営業職に近いものを参考にしてください。

業界別

業界別の例文

  • 自動車営業
  • 不動産営業
  • 保険営業

営業職の自己PRでは、その業界ならではの特徴を意識することが重要です

たとえば自動車営業では、相手の生活スタイルに合った提案をし、不動産営業では人生の大きな決断へのサポートをしなければなりません。保険営業は、将来の安心のための最適な提案が重要で、業界によって求められる視点が異なります。

これから紹介する例文は、それぞれの業界で重要視される要素を意識した自己PRになっています。業界の特徴を理解し、自身の強みが活かせるかを考えながら読み進め、より説得力のある自己PRに仕上げましょう。

自動車営業

自動車営業の例文

私の強みは、信頼関係を構築するコミュニケーション能力です。

大学時代、接客業のアルバイトをしていたときは、来店する人のニーズに合わせた丁寧な接客を心掛けてきました。

具体的には、好みやライフスタイルを理解するために、積極的にコミュニケーションを取り、会話の中からニーズを引き出したことです。相手の年齢層や来店目的を把握し、それぞれの目的に合わせた商品紹介や提案をおこなうようにしていました。

その結果、購入された方からも「あなたのおかげで良い商品が見つかった」と言葉をいただく機会が増え、顧客満足度向上に貢献することができました。

御社でも、このコミュニケーション能力を活かし、お客様一人ひとりに対して最適な車選びをサポートしたいと考えています。車というパートナーに出会ってもらうためにも、信頼関係を築き上げ、長期的なお付き合いをさせていただくことで、御社の顧客満足度向上にも貢献していきたいです。

大場 美由紀

プロフィール

信頼関係構築を目的としたコミュニケーション上の工夫が具体的に示され、さらに顧客の感想も記載されているため説得力が増しています。

一方で、「顧客満足度向上に貢献することができました」というのは主観的な判断なので、「~に貢献したと自負しています」とすると良いでしょう。

不動産営業

不動産営業の例文

私は、相手の立場に立って考え、信頼関係を築きあげられるコミュニケーション能力を強みとしています。

学生時代のアルバイトでは、結婚式場の接客スタッフとして、相手方の要望を丁寧に伺いプランの提案をおこなってきました。予算や希望する雰囲気、参列者数など、さまざまな要望をヒアリングし、3カ月の期間サポートすることで担当した夫婦の方々から「安心して任せられた」という声をいただきました。

不動産の購入は、お客様の人生の中で大きな決断であり、深い信頼関係が必要不可欠だと考えています。入社後も、コミュニケーション能力を活かして、お客様の理想の住まい探しをサポートできる営業担当者になりたいと考えています。

物件の紹介だけでなく、周辺環境や将来的な住み心地まで考慮した提案をおこない、人生の大切な決断に寄り添える存在を目指して、御社に貢献していきたいです。

不動産営業に興味がある人は、以下の記事も読んでみましょう。不動産営業に向いている人の特徴から具体的な業務内容まで記載されていて参考になります。

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保険営業

保険営業の例文

私の強みは、情報を分かりやすく説明し、相手に寄り添った提案ができることです。

学生時代のサークル活動では、会計担当として約50名の予算や会費を何に使用しているかを説明する機会がありました。

会費値上げが必要になった際は、図や表を活用した資料を作成し「なぜ値上げが必要なのか」や「どのようなメリットがあるのか」を説明しました。結果、95%以上の部員から理解と賛同を得ることができたほどです。

保険は目に見えない商品であり、将来の安心を支える大切な選択だからこそ、丁寧な説明と信頼関係が重要だと考えています。

入社後は、この説明力とコミュニケーション能力を活かして、一人ひとりのライフプランに合った保険プランを提案できる営業担当者を目指します。
御社の商品を安心して契約してもらえるように、複雑な保険商品の内容をわかりやすく説明し、貢献していきたいと考えています。

保険営業はキツイと言われている職種の一つです。しかし、本当にそうなのか、うまく業務をこなしていく方法はないのか気になった人は以下の記事を読んでみましょう。保険業界の実態が書かれていて、今後のキャリアの参考になります。

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遠藤 美穂子

プロフィール

保険の営業は新規契約だけでなく、満期時の更新や家族の状況が変化した時に相談に乗ることで追加契約をいただくこともあります。また、顧客の窓口として丁寧なアフターフォローで安心してもらうという役割も担っています。

形態別

次に営業職の形態別に分けた以下4つの例文を紹介します。

形態別の例文

  • ルート営業
  • 法人営業
  • 飛び込み営業
  • BtoC営業

営業職には、ルート営業のように定期的に訪問する形態や、法人営業のように企業間の取引をおこなう形態が存在します。ほかにも、飛び込み営業のように新規開拓をおこなうなど、形態もさまざまです。

そのため、営業職の形態によって必要とされるスキルや、アピールすべき強みも変わってきます

ここからは職種別の自己PR例文を紹介するので、その仕事で成果を挙げるために自身がアピールすべき強みは何なのかを考えながら読み進めましょう。

ルート営業

ルート営業の例文

私の強みは、継続的な関係となるような信頼関係を作れることと、適切な提案ができることです。

学生時代、カフェでのアルバイトをしていたときは、常連の方との会話を大切にし、一人ひとりの好みを把握することを心がけました。とくに、近隣オフィスから訪れる人には、注文履歴をメモし、注文時にその日のおすすめや新商品を提案するようにしました。

その結果、常連の人と一緒に来ていた新規のお客様も通ってくれるようになり、カフェの安定的な売り上げ確保に貢献できました。

ルート営業では、定期的な訪問を通じて信頼関係を築き、顧客の業績向上に貢献することが重要だと考えています。

入社後は、信頼関係を築けるコミュニケーション力と提案力を活かして、担当する顧客の業績向上に貢献できる営業担当者を目指します。同時に御社の安定的な収益にもつながるように貢献していきたいと考えています。

冨永 実希

プロフィール

ルート営業でも十分に企業に貢献できます。担当顧客の課題、問題に対し自社として何ができるか、顧客に十分なヒアリングをしたうえで提案することができるとアピールすると良いでしょう。

その積み重ねで売り上げは作られていきます。継続して売り上げを見込める点を伝えると良いです。

ルート営業と新規開拓の営業ではやりがいが異なります。自身に向いていそうかどうか、まだ判断が付かない人は以下の記事も読んでみましょう。ルート営業に必要なスキルや、向いている人の特徴を解説しているので参考にしてください。

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法人営業

法人営業の例文

私は、相手の業務内容や課題を分析し、的確な解決策を導き出せる提案力を強みとしています。

学生時代、体育会系の部活動のマネージャーとして、約50名の練習スケジュール管理を任されました。まず、各学年の部員や指導者にヒアリングをおこない、練習内容や時間配分を分析しました。

その結果、準備や片付けでの無駄な動きを見つけ出し、新しい役割分担の仕組みを提案したところ、練習時間内に30分の余裕を生み出すことができ、監督から高い評価をいただきました。

法人営業では、企業が抱える本質的な課題を理解し、的確な提案をすることが重要だと考えています。

入社後は、この分析力と提案力を活かして、法人顧客の経営課題の解決に貢献できる営業担当者を目指します。顧客の業界動向や経営状況も踏まえた戦略的な提案をおこなうことで、御社と顧客の双方の成長に貢献していきたいと考えています。

法人向けの営業はBtoB営業とも呼ばれます。ほかの営業との違いを知っておかなければ、選考対策がうまくいかず、入社後に思い描いていたイメージとのギャップを感じるかもしれません。以下の記事を読んで、法人営業はどのような業務をおこなうのか理解しておきましょう。

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飛び込み営業

飛び込み営業の例文

私の強みは、粘り強く挑戦を続けられる行動力と、短時間で相手の信頼を得られるコミュニケーション力です。

私は学生時代のボランティア活動で、地域の防災意識調査を担当した際、担当地区を一軒一軒を訪問してアンケートを依頼しました。最初は断られてばかりでしたが、挨拶の仕方や説明方法を工夫し、「地域の安全のために」という目的を簡潔に伝えることで、徐々に回答してくれる人も増えていきました。

結果として、目標としていた150世帯から協力を得ることができ、同時に地域の方と何気ない会話をできるほど仲良くなれたのを覚えています。

御社の営業は、新規開拓がおもな業務だと聞いております。入社後は、この粘り強さとコミュニケーション力を活かし、新規開拓の営業担当として成果を上げていきたいと考えています。

御社の商品やサービスの価値を適切に伝えることで、取引先とも信頼関係を築きあげ、貢献していきます。

飛び込み営業と聞くと、第一印象が重要に感じるためコミュニケーションを強みに持ってくるのが一番良いのかなと考えてしまいます。

遠藤 美穂子

プロフィール

入念な準備ができることも飛び込み営業のアピール材料の一つ

飛び込み営業は、第一印象やコミュニケーション力はもちろん大切ですが、そのほかに入念な準備をすることも必要です。

やみくもに当たって砕けるのではなく、提供する資料や情報を相手に合わせて用意する準備力・情報収集力・提案力や、訪問先を戦略的に回るための計画力もアピールできます。

BtoC営業

BtoC営業の例文

私の強みは、一人ひとりのニーズを丁寧に理解し、最適な提案ができる提案力です。

学生時代のサークル活動では、学園祭の実行委員として、一般の方向けの企画立案と運営を担当しました。来場者の年齢層が幅広いため、事前アンケートを実施してニーズを分析し家族向けや若者向けなど、来場者の傾向に合わせて時間帯ごとに異なるイベントを企画しました。

丁寧な案内と臨機応変な対応を心がけた結果、前年比120%となる1,000名以上の来場者を集めることができました。

BtoC営業では、個人のお客様の生活や要望を理解し、きめ細やかな対応が重要だと考えています。

入社後は、この提案力を活かして担当する方一人ひとりに寄り添った営業活動を展開していきたいと考えています。相手のライフスタイルに合わせた最適な提案をおこなうことで、顧客満足度の向上と御社の売上増加に貢献していきます。

BtoC営業を耳にしたことはあったとしても、具体的な業務内容を知らない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、BtoC営業とBtoBを比較しながら、業務内容を把握できるので参考にしましょう。

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強み別! 営業の自己PR例文

営業職では、コミュニケーション力だけでなくヒアリングや提案力など、活躍できる強みもさまざまです。

それらの強みを自己PRとして伝えることで、企業側からも「この応募者になら自社の営業を任せてみたい」と高評価を得られる可能性も上がります。

どの強みも、営業職で活躍できる内容なので、自身が興味ある業界や形態に応用できないかを参考にして、自身の自己PRにも役立てましょう。

コミュニケーション力

コミュニケーション力をアピールした例文

私の強みは、相手との信頼関係を築き上げられるコミュニケーション能力です。この能力は、営業職において顧客との長期的な関係づくりに必要不可欠だと考えています。

アルバイト時代、カフェの接客スタッフとして、お客様一人ひとりの好みや要望を丁寧に聞き取り、相手に寄り添った接客を心がけてきました。

とくに新メニューの提案では、お客様の普段の注文内容を覚えておき、それぞれの好みに合わせた商品を提案しました。その結果、新メニューの注文数が増え、レギュラーメニューにも加わることになり、新規のお客様から常連になった人もいたほどです。

入社後は、このコミュニケーション力を活かして顧客との信頼関係を構築し課題を解決することで、御社の業績向上に貢献したいと考えています。継続的な取引にもつなげ、安定的な売上確保につなげていきたいです。

大場 美由紀

プロフィール

新メニューの提案という具体的なエピソードでは、相手との信頼関係構築のためのコミュニケーション能力の裏付けというよりは、提案力を裏付ける内容となっています。

強みを明確に裏付けるエピソードとなるよう、フォーカスするポイントを意識しましょう。

ヒアリング力

ヒアリング力をアピールした例文

私は、相手の要望や課題を引き出すことができるヒアリング力を強みとしています。

学生時代のサークル活動では、イベント企画の際にメンバー全員から丁寧に意見を聞き取ることを心がけました。

メンバーの多いサークルだったので、意見を言いにくい人もいると思い、消極的なメンバーには個別に時間を設け、「どんなイベントなら参加したい?」といった質問を重ねることで、本音を引き出すように努めました。

その結果、前年度比40%増となる100名以上の参加者を集めることができ、意見を聞いたメンバーたちからも「まとめてくれてありがとう」と感謝されたのを覚えています。

入社後は、このヒアリング力を活かして、顧客のニーズを理解し、最適な提案ができる営業担当者を目指します。顧客満足度の向上と御社の発展に貢献していきたいと考えています。

臨機応変な対応力

臨機応変な対応力をアピールした例文

私の強みは、トラブルが発生しても冷静に判断し、柔軟に対応できる臨機応変な対応力です。

学生時代、私は体育祭の実行委員長を務めました。開催日の朝から急な雨が降り、当日使用予定の屋外競技が実施できなくなりましたが、すぐに体育館でできる代替プログラムを考案しました。

参加者全員に状況を説明し、理解を得ながら計画を変更した結果、体育祭後のアンケートでは90%以上から満足の声をいただきました。

営業活動では、顧客との商談が急にキャンセルになったり、商品の納期が遅れたりとトラブルも出てくるかと思います。そういったときにも慌てず、臨機応変な対応力を活かして、顧客のニーズの変化にも柔軟に対応し、解決策を提案できる営業担当者を目指します。

遠藤 美穂子

プロフィール

臨機応変さをアピールするときは、「プランAがダメになり、プランBに切り替えた」という結果だけでなく、その過程も丁寧に伝えるのがコツです。

「落ち着いて冷静に対処する」「あらゆる可能性を瞬時にシミュレーションする」「柔軟な発想で想定外の事態に対応する」など、意識していることを伝えると良いでしょう。

提案力

提案力をアピールした例文

私の強みは、相手のニーズを理解し、最適な解決策を導き出す提案力です。
アルバイト先のアパレルショップでは、お客様の好みや要望を丁寧に聞き、その人に最適な商品を提案することを心がけました。

特に「何を選んで良いかわからない」という顧客には、具体的な着用シーンに合わせたコーディネートを提案することで、購入してもらうことが増え、売り上げも店舗平均の120%を達成することができました。

提案力は、顧客の課題を解決し、満足度の高い営業活動をおこなうために不可欠だと考えています。

入社後は、この強みを活かして、顧客の課題に寄り添った商品やサービスを提案できる営業担当者になりたいと考えています。顧客の業績向上に貢献する提案をおこなうことで、御社の売り上げも上がり、顧客と御社の双方が満足のいく結果を残していきたいです。

NG例文付き! 営業職の自己PRを作成する際の注意点

NG例文付き! 営業職の自己PRを作成する際の注意点

  • 自身が達成したい営業目標だけで企業への貢献度が書かれていない
  • 営業に活かせる強みをいくつも話し自慢のようになっている
  • 業界や営業に関する専門用語を多用してしまい内容が理解しにくい

ここまで解説した、営業職で活かせる強みや書き方のコツ、例文を知ったところで、自身の自己PRを考え始めたいと考える人もいるはずです。

しかし、営業職の自己PRには注意するべき点があります。注意点を守らなければ、企業と顧客への貢献度を伝えられず、むしろ企業側にマイナスな印象をあたえてしまうこともあるのです。

これから紹介する3つの注意点を理解したうえで、自己PRの作成に取り掛かりましょう。

自身が達成したい営業目標だけで企業への貢献度が書かれていない

企業への貢献度が書かれていないNG例文

私は営業職として、1年目から月間売上1,000万円を達成したいと考えています。また、新規開拓にも力を入れ、毎月20社以上の新規顧客を獲得することを目標にしています。

その結果、3年後には営業チームのリーダーになり、目標達成への努力ができる営業マンになりたいと考えています。

営業職の自己PRでは、自身の目標だけでなく、目標が達成した結果、企業にもたらす価値を伝える必要があります。企業側は「あなたが入社後、どのように自社に貢献できるのか」を知りたがっているからです

たとえば「月間売上1,000万円を目指します」や「新規顧客を20社開拓します」という自身の数値目標だけを述べても、企業にとってどのようなメリットがあるのかが伝わりません。

そのため、「新規顧客との取引を増やすことで、御社の営業エリア拡大に貢献したい」といった企業視点の価値を提案することが重要です。もちろん、自身の目標は大切ですが、達成したことで企業が得られるメリットも説明した自己PRにしましょう。

冨永 実希

プロフィール

貢献度を話すときは、できるだけ貢献する姿をイメージできるよう、具体的に伝えると良いです。具体的には「実績を残」や「成果を上げる」という表現が考えられます。

また、どのような実績を残し企業に貢献するるのか、行動レベルの話題を入れるとより具体的になります。

営業に活かせる強みをいくつも話し自慢のようになっている

強みをいくつも話し自慢のようになっているNG例文

私は営業職に必要な能力をすべて備えています。まず、コミュニケーション能力が高く、誰とでもすぐに打ち解けることができます。

また、提案力も抜群で、相手のニーズを瞬時に理解可能です。さらに、粘り強い交渉力と高い実行力も持ち合わせており、必ず目標を達成することができます。

自己PRで複数の強みを挙げることは、一見アピールになるように感じる人もいるかもしれません。しかし、複数の強みを話してしまうと自慢のように聞こえてしまうだけでなく、一つひとつの強みの印象を弱めてしまう可能性があります。

もし「コミュニケーション力があり、提案力も高く、さらに交渉力と実行力もあります」と伝えたとします。強みがあるのは伝わったとしても、どの強みが一番役立つのかが伝わりにくいのです。

たしかに、自身が持つ能力をアピールしたい気持ちはわかりますが、面接では限られた時間の中で自身をアピールする必要があります

強みをいくつも説明しようとすると、短時間ではそれぞれの具体的なエピソードや成果を十分に伝えられなくなってしまうため、1つか2つに絞って自己PRを組み立てるようにしましょう。

遠藤 美穂子

プロフィール

複数の強みをすべて伝えようとすると、話が長くなったり、内容が浅くなったりします。数ある強みの中で、企業の求める人物像に寄せたものではなく、営業の仕事をするにあたって一番発揮できそうなものや自分らしいものを選ぶことをおすすめします。

業界や営業に関する専門用語を多用してしまい内容が理解しにくい

専門用語を多用してしまい内容が理解しにくいNG例文

前職では自動車営業として、ファミリーカーからコンパクトモデルまで幅広い車種のプロモーションを得意としていました。

とくに、車を検討している段階からオプションパーツを提案し、将来を見据えたカスタマイズプランを提示することに力をいれていました。

商談では、お客様のライフスタイルに合わせた提案をすることで、予算内で最適なプランを提示することが可能です。この経験を活かし、御社の不動産営業でもお客様一人ひとりのニーズに寄り添い、長期的な関係を築ける営業担当者を目指します。

自己PRでは、業界や営業に関する専門用語を多用してしまうと、面接官が内容を理解しにくくなり、伝えたいことが正確に伝わらない可能性があります。面接官は必ずしも専門分野に精通しているとは限らないため、わかりやすい言葉で説明しましょう。

また、面接官が同じ業界の出身者であっても、専門用語の多用は避けるべきです。専門用語を使わずに説明できることは、入社後に顧客に対して商品の価値やサービスを的確に伝える際の説明能力にもつながるのです

顧客は必ずしも専門知識を持っているとは限らないため、専門用語を言い換えたり分かりやすい言葉で説明できたりできる能力は、営業職にとって不可欠なスキルといえます。

大場 美由紀

プロフィール

面接官が使用した専門用語が、企業のホームページでも使用されている言葉であったり、業界で一般的に認識されていたりする用語であるなら、わざわざほかの言葉に変換しなくてもよいでしょう。業界や企業に対する理解度を感じてもらえます。

自己PRに役立てよう! 営業職が感じる疑問をQ&Aで紹介

この記事を読んでいる人の中には、「営業職の人が抱える人の悩みは何か?」や「実際、営業職はきつくないのか?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

たしかに営業と聞くと、ノルマがありキツイイメージを持ってしまうものです。そこで、PORTキャリアに寄せられた悩みから営業職に関する4つのQ&Aを紹介します。

キャリアコンサルタントのアドバイスを参考にして、営業職の人が抱える疑問の回答を自己PRに役立てていきましょう

営業職の自己PRは具体的なエピソードや目標を伝えて自身を売り込もう

営業職の自己PRでは強みを明確に示し、その強みが最終的に企業や顧客に貢献できることも同時に伝えなければなりません。

強みとして「提案力がある」と伝えても、抽象的に感じ取られるものです。営業職として、今後活躍できる姿を企業側にイメージしてもらうためにも、自己PRでは強みの裏付けとなる具体的なエピソードや目標を話すようにしましょう。

営業職は商品やサービスの価値を提案するだけでなく、顧客との今後の継続につながる重要な職種です。企業側は、強みを活かしながら活躍していける人材を求めています。そのため、自己PRでは具体性を持たせて話し、内定を勝ち取りましょう。

アドバイザーコメント

営業職の役割を理解したうえで自己PRを作成するのが前提

営業職は、個人や法人の顧客に対して、相手の悩みや要望を聞き取りそれに合わせた提案をして解決に導く仕事です。また、顧客からすると自分または自社を担当してくれる相談窓口であり、親身になってサポートしてくれ困った時に相談できる人であってほしいものです。

こうした役割を理解したうえで、自分がどのような営業担当者になりたいか考えてみましょう。

大勢の聴衆の前でのプレゼンは得意ではないものの、聞き上手である人は「一対一で顧客の本音を引き出す」、地道な努力や調べ物が得意な人は「訪問や提案の前に十分に準備をおこなう」というように強みの活かし方が見えてきますね。

商談以外にも活かせる強みを見つけるとアピールの幅が広がる

営業職の自己PRでよく聞く「信頼関係を構築する」についても、ただ話を聞くだけ、足しげく通うだけでは信頼は得られません。聞いた話に対して的確なリアクションが取れて、訪問時に有益な情報を提供し、依頼には速やかに対応し約束事はきちんと守るといった行動が伴ってこそ得られるものです。

商談の場面以外にも活かせる自分の良さがあるでしょう。自分が応募企業にとって役に立てる人物であるとしっかりアピールしてください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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