この記事のまとめ
- 最終面接で聞かれる質問15選を回答例付きで解説
- 採用決定権を持つ人が最終決定を下すために何を知りたいのか想像しよう
- 最終面接は逆質問も用意しておくことが重要
- 面接力診断ツール
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一次面接、二次面接を見事突破し、いよいよ次は最終面接。意気込んで対策に取り掛かろうと思っても、すでにさまざまな質問をされているのに、最終面接でこれ以上何を聞かれるのだろうと疑問に思った人もいるでしょう。
中には「一次と二次を突破できたんだから、対策をしなくても何とかなるのではないか」と油断する人もいるのではないでしょうか。
最終面接は、選考の最終決定を下すための非常に重要な局面です。面接官が最終決定を下すためにどんなことを知りたいかを想像し、徹底した対策をおこないましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの杉原さん、谷所さん、古田さんのアドバイスを交えつつ、最終面接でよく聞かれる質問と回答のコツ、逆質問を求められた際に聞いておくべきことなどを解説します。
最終面接で聞かれることを押さえて内定の決め手となる回答を考えよう
最終面接で何を質問されるのか知りたい人は、最終面接を担当する人が誰なのか、何を知りたいのかから考えてみましょう。そうすると、質問内容やどのように回答すれば良いのかが見えてきますよ。
記事ではまず、最終面接で企業側が知りたいポイントを説明します。そのうえで、どのような準備をして最終面接に臨めば良いのかを判断しましょう。
記事中盤以降は、最終面接の質問例と回答する際のコツを例文付きで解説し、最後は学生側から企業に聞いておくべきことも質問例付きで解説しています。
最終面接の面接官は、社長や役員、現場の責任者であるケースが多く、それまでとは異なり緊張感漂う雰囲気になることも。しかし面接官はあなたを落とそうとしているのではなく、合格の最終決定を下すに値する材料を探しているといえます。面接官が内定の決め手とするような回答をできるように、徹底した対策をして臨みましょう。
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最終面接は何を聞かれる? 企業側が知りたい4つのポイント
最終面接は何を聞かれる? 企業側が知りたい4つのポイント
- 成長が見込めるポテンシャルがあるか
- 自社への入社意欲は高いのか
- 社風になじめるか
- 学生にとって必要なフォローは何か
最終面接に臨む人は、一次面接、二次面接を突破してきたため、コミュニケーション力やストレス耐性など、最低限業務に必要な能力が備わっていることは認められているといえます。そのうえで最終決定を下すには、企業側はほかにどのようなことを知りたいのでしょうか。
ここでは、最終面接で企業が知りたい4つのポイントを解説します。最終面接を担当する面接官の立場を踏まえながら見ていきましょう。
①成長が見込めるポテンシャルがあるか
コミュニケーション力やストレス耐性などの基礎的な資質の有無は、一次・二次面接をおこなう現場の一般社員や若手の採用担当者でも見極めやすいといえます。そのため、最終面接に臨む学生は、最低限必要なポテンシャルは備わっていると推測できます。
その中からさらに絞り込むとなると、成長が見込める人材を採用したいと考える企業が多いといえるでしょう。
最終面接を担当する社長や役員、現場の責任者は、一次・二次までの面接官とは違い、社会人経験が長くさまざまな部下の成長を見てきています。面接官自身の経験や知識に基づき、5年後、10年後に企業に大きく貢献してくれる人材かどうかを見極めようとしています。
経営層のミッションの一つに、「会社を存続し発展させる」があります。つまり、会社の将来を重視して考えているのです。一緒になって会社を大きくしてくれる存在になるかどうか、皆さんの将来の姿を面接を通して見ています。
②自社への入社意欲は高いのか
入社意欲を重視するかどうかは企業によって異なります。自社が第一志望ではなくても、優秀な人材であれば入社してほしいと考えて内定を出す企業も少なくありません。
ただそのような企業でも、複数名の学生の評価が拮抗した場合は、入社意欲を決め手とする可能性が高いでしょう。入社意欲が高い学生の方が意欲的に業務に取り組み、早期に離職しにくいだろうと考えるからです。
入社意欲が高いとみなされるのが企業理解が十分な学生です。入念に企業研究をしている学生は、業務内容や社風について理解できているため、入社後に「思っていたのと違った」となる可能性が低いといえるのです。
企業にとって入社後の早期離職はなるべく避けたい事態です。採用にかけたコストが無駄になるだけでなく、必要な人員を獲得するためにまた採用活動をおこなわなければならない場合もあるからです。以上の理由から、入社意欲が高いのかどうかを重視している面接官も多くいます。
以下のQ&Aでも、選考フェーズの終盤で入社意欲を伝える重要性について、キャリアコンサルタントがアドバイスしています。
③社風になじめるか
入社意欲が高く優秀な人材であっても、自社の社風になじめなければ、能力を発揮できなかったり早期に離職する可能性が高くなってしまいます。
企業に比較的長い期間在籍している最終面接の面接官は、自社がどのような社風でどのような人材であればなじめるのかを把握しています。そのため、最終面接の面接官の目から見て自社に合った人材なのかどうかが測られていると考えて臨みましょう。
また企業側が一方的に社風に合うかを見極めるだけでなく、自社に関する情報を提示し、そのうえで自分に向いていると思うかどうかを学生側に判断させる狙いもあります。詳しくは記事後半の最終面接でよく聞かれるミスマッチを回避するための質問で解説しています。
④学生にとって必要なフォローは何か
企業は、一次・二次面接や最終面接で「ぜひ入社してほしい」と高く評価している学生に対して、自社への志望度を高めてもらいたいと考えます。
企業から学生に対して効果的なアプローチをするには、学生がほかにどのような企業を受けているのかや、自社に対する企業理解の進み具合を把握しなければなりません。最終面接の質問の中にはそれらを知るための質問もあります。
そして、その場で自社に関する情報を提供したり、後日面談の機会をセッティングしてフォローし、学生が納得した状態で自社への入社を決められるよう働きかけるのです。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る最終面接の評価基準は経営者目線になることを留意しよう
採用決定権を持つ部門長、役員、経営者クラスが登場する可能性が高い最終面接では、企業全体の経営を考えた評価基準になる傾向があります。
内定を出したら辞退せずに来てくれるのか、経営方針、経営ビジョンに合っているか、仕事を覚えた頃に辞めてしまわないかなども見られます。人材の採用や育成にもコストがかかるため、経営陣には重要なポイントです。
深掘り質問にも答える準備をしておこう
また、質問への回答によって将来性の有無や必要な人材かなども判断しています。たとえば、一次面接や二次面接で受けた質問をもう一度おこない、さらに掘り下げて質問されることもあります。
これまでは「興味・関心がある」としていた志望動機も、「どの部分にどのような関心があって、将来的にこの会社でどうなることを目指しているのか」まで具体的に答えられるように準備しておきましょう。
面接の評価基準については、こちらのQ&Aでもキャリアアドバイザーが解説しています。
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頻出質問に備えよう! 最終面接前の3つの下準備
頻出質問に備えよう! 最終面接前の3つの下準備
- 企業の最新情報をチェックしよう
- 経営者や役職者の情報を入手しよう
- それまでの選考での自分の回答を振り返ろう
最終面接も基本的には今までの面接と同じで、自己分析や企業研究をしっかりとおこなったうえで回答を用意することが重要です。とはいえ一次・二次と面接を受けてきて、すでに頻出質問への回答は用意できているという人もいますよね。
ここでは、最終面接特有の質問に的確に回答するために、あらかじめ準備するべきことを解説します。
「最終面接までいけばほぼ合格」と聞いたことのある人もいると思います。しかしその考えは危険です。以下の記事では最終面接のリアルな合格率と対策を詳しくまとめているのでぜひ参考にしてみてください。
最終面接の合格率は? 学生が意外と知らないリアルな数字を解説
新卒の最終面接はほぼ合格って本当? 合格率や対策方法を解説
①企業の最新情報をチェックしよう
応募書類を作成し、一次面接、二次面接を突破して最終面接を受けるまでには、企業によっては差はあるものの、数週間から数カ月かかっている場合が多いのではないでしょうか。この期間中にも応募企業や業界の情報は更新されていきます。
もしかしたら履歴書やエントリーシート(ES)を作成した時点での少し前の情報では、答えられない質問をされるかもしれません。そのため、最終面接前までに企業の最新情報を押さえておきましょう。
最新情報まで押さえた回答をすることで、情報収集力の高さや企業への関心の高さがアピールできます。
最新情報をチェックしておくべき媒体
- コーポレートサイト
- 企業のSNSの公式アカウント
- プレスリリース
応募書類を作成した段階から最終面接まで長い場合数カ月かかります。その間に企業や業界の情勢が変わっていることがあるので、最新情報を押さえて最終面接に臨むことが大切です。
最新情報を押さえておくことで、情報収集力や志望度の高さがアピールできます。
企業の基本的な情報についても、理解がまだ不十分な人もいますよね。ぜひこちらの記事を参考にして、企業分析をしたうえで最終面接に臨みましょう。
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
②経営者や役職者の情報を入手しよう
最終面接を担当する面接官は経営者や役職者のケースが多くあります。採用決定権を持つような重要なポジションを担っている人、特に社長は、ネットや雑誌、新聞などでインタビュー記事が掲載されていたり、コーポレートサイトでメッセージを発信している可能性が高いです。
そのため、面接官がどのような価値観を持った人物なのか、どのような想いで仕事に取り組んでいるのかをあらかじめ知ることができます。先に面接官がどのような人物なのかがイメージできるようになれば、緊張も少し和らぐのではないでしょうか。
また、その中で疑問に思ったことがあれば逆質問の題材になり、共感するポイントがあれば自己PRや志望動機の題材にもなります。面接官としても自分が発信している情報を読んでくれていると知れば、その学生に対して好感を持つ人がほとんどでしょう。
以下のサイトでは、経営者や役員へのインタビュー記事が掲載されています。志望企業の社員のインタビュー記事がある場合は、コーポレートサイトと併せて選考対策に活かしてくださいね。
経営者や役員へのインタビュー記事掲載サイト
③それまでの選考での自分の回答を振り返ろう
一次・二次面接の選考で述べた回答は、最終面接の面接官にもある程度共有する企業がほとんどです。また、エントリー時にESや履歴書で自己PRや志望動機を記入しているのであれば、最終面接の面接官も面接前までに目を通している可能性が高いです。
自己PRや志望動機の中でこれまでと異なるアピールをすること自体は問題ありませんが、それまでのアピールと矛盾した内容にはならないように注意しましょう。
たとえば、一次面接では頑固なところが短所だと述べていたにもかかわらず、最終面接で柔軟性が強みだと述べると、選考を通して矛盾した回答をしていると受け取られても仕方ありません。回答の信ぴょう性がなくなってしまうのです。
故意に嘘をつくつもりはなくても、想定していなかった質問に咄嗟に答えた場合などに、矛盾した回答をしてしまう人は少なくありません。そのような事態にならないよう、最終面接前までに自分の回答を振り返りましょう。
最終面接では、一次・二次での質問を掘り下げて質問されることがあります。しかし、二次面接から最終面接まで日数が空いた場合、答えた内容を忘れてしまうことも。しっかり振り返って回答内容を思い出しておきましょう。
こちらの記事でも、面接でよく聞かれる質問110選と回答のコツを解説しています。頻出質問を総ざらいして準備したい人はぜひ参考にしてください。
頻出質問110選! 新卒の面接で聞かれる内容と受かる回答のコツ
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最終面接でよく聞かれるポテンシャルを測るための質問
最終面接でよく聞かれるポテンシャルを測るための質問
ではここからは、最終面接でよく聞かれる質問を企業側の目的別に解説していきます。まずはポテンシャルを測る目的で聞かれる質問です。
面接官は5年後、10年後と先を見すえて、目の前の学生が自社に大きく貢献する人材に成長する見込みがあるのかどうかを見極めようとしています。そのため、成長を予感させる回答が効果的ですよ。
改めて自己PRを教えてください
ESでも一次・二次面接でも自己PRは散々聞かれてきたかもしれません。それでも最終面接で改めて自己PRを聞かれるケースは珍しくありません。
先にも述べた通り、提出した書類には最終面接の面接官も目を通している可能性が高いため、まったく同じアピールをするよりは、エピソードを変えてみたり、より具体的な内容にするとさらに説得力が増すでしょう。
自己PRを何度も聞くのは、皆さんの真の姿を見出したいからです。
耳あたりの良い言葉を並べても説得力に欠けます。PRはPublic Relationsの略。自分と会社との関係性をどのように考えていて、どのような行動をとるのかを表明する、それが自己PRです。
「改めて自己PRを教えてください」への回答例文
私の強みは努力をコツコツ積み重ねられることです。私は高校入学から現在まで柔道に取り組んできました。
柔道は幼少期から始める人がほとんどで高校から始める人はごくわずかです。そんな状況でも全国大会でベスト8に入賞したいという目標があり、毎日コツコツと練習を積み重ねてきました。
具体的に取り組んだことは、練習前後1時間以上自主練習をすることです。私はほかの人よりもスタートが遅れています。その分、ほかの人よりも量をこなさなければいけないと思いました。そこで、練習前後に技術練習やトレーニングの時間を設けることを現在まで欠かさず続けてきました。
1日の練習量でいえば大きな差はありませんが、1年間続けると3カ月分ほど多く練習したことになります。このようなことを積み重ねた結果、大学3年生で初めて全国大会に出場し、ベスト16まで進出することができました。さらに努力を積み重ねて今年こそは目標を達成させたいと思っています。
この経験から、どんなにスタートが遅れても努力をコツコツ積み重ねれば、いずれ大きな成果になることがわかりました。御社に入社後も毎日努力して、数年後に大きな成果を挙げられるよう成長したいと考えています。
最終面接に向けて改めて自己PRを作成しようとしている人は、こちらの記事を参考にしてください。作成済みの人も、伝えるべき内容が盛り込めているかチェックしてくださいね。
面接官を惹きつける自己PRの答え方|例文12選
学生時代に特に頑張ったことは何ですか
この質問も自己PRと同様、すでに選考で聞かれていたとしても最終面接で改めて聞かれる可能性が高い質問です。
面接官はあなたがどのような原動力で物事に懸命に取り組むのかを知り、仕事でも力を発揮できる人物なのかを見極めようとしています。「なぜ頑張れたのか」「何のために頑張ったのか」が伝わる回答にしましょう。
「学生時代に特に頑張ったことは何ですか」への回答例文
学生時代に特に頑張ったことは読書です。中でも自己啓発本やビジネス書をたくさん読み、すべての本で1個以上は実際に行動に移してみることを徹底しました。
このようなことをした理由は、書籍は何かの分野で実績を残している著者が、一生かけて学んだことが集約されていると聞いたからです。非常に納得した私は、書籍から学び、行動に移してみようと思いました。
特に印象が残っているのは「20代を無難に生きるな」という本です。この本には今後の人生を豊かにできる20代の過ごし方が記されています。この本は3回以上読んでおり、私の中では教科書のような存在です。
この本の中で「20代はたくさん行動するが、いきなり成果を狙ってはいけない。30代以降のネタづくりと思え」とありました。行動はするものの成果に結びついていない今の私にぴったりの言葉で、非常に納得したのを覚えています。
御社に入社後も読書は続けたいと思っています。そして、その内容を試していき、できる限り早く成長して御社に貢献したいと考えています。
- 最終面接でも学生時代に頑張ったことを聞かれた場合、一次・二次面接と同じ内容でも良いのでしょうか。
詳細まで共有されている可能性は低いため同じで問題ない
一次から最終面接までは面接官が変わることが多いため、情報共有をしています。しかし、質問に対する答えのすべてを事細かく共有しているわけではありません。
企業にもよりますが、よくあるのはチェックシートなどで「マナー」「姿勢」「清潔感」「意欲」のようにいくつもの項目があり、そこに一次面接の面接官が◯や✕を書き込むタイプのものです。
その場合は、学生時代に頑張ったエピソードの詳細まで書き残せないことが大半で、「サークル活動の話」「体力はありそう」など、要点や印象を簡単にメモしている程度です。
そのため、最終面接では言い方や選ぶ言葉が多少変わっても、大筋は同じで構いません。
一次・二次面接と同じガクチカを伝えるとしても、企業に刺さる内容になっているか改めてチェックしておくことをおすすめします。例文も参考にして、さらに魅力的なガクチカへとブラッシュアップさせてくださいね。
人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
弊社で活かしたい自身の強みは何ですか
この質問には、まず自分の強みを把握しているのか、そして強みを仕事に活かそうという意思がある人かどうかを確かめる目的があります。
ただ自分の強みをアピールするのではなく、企業の特徴や業務内容を踏まえたうえで強みの活かし方を想定できている人は、入社後すぐに活躍できる可能性が高いといえます。
入社後取り組む可能性が高い仕事内容や企業の特徴、将来性を踏まえつつ、自分の強みやスキルの活かし方を具体的に示しましょう。
「弊社で活かしたい自身の強みは何ですか」への回答例文
御社で活かしたい強みは、努力をコツコツ積み重ねられることです。
私は営業職を志望していますが、ビジネスに関して人と話すことにはまだ慣れていません。そのため、まずは慣れるまで練習が必要で、その後も上達するための練習が必要だと思っています。
そこで、自身の強みを活かして、毎日1時間以上はロールプレイングをしたり、営業に関する本を読んだり、勉強会に参加したりするなどして、少しでも営業力を身に付けられるように努力したいと考えています。
自分の強みの見つけ方やアピール例文はこちらの記事で多数紹介しているので、併せて確認してくださいね。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
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挫折をどのように乗り越えましたか
どんなに優秀な人材であっても、社会人になれば挫折を経験することがあるでしょう。そのときにくじけず乗り越えられる人材かどうかを見極めるうえで、学生時代の挫折経験は重要な判断材料になります。
回答を考えるときのポイントは、挫折を乗り越えるために起こしたアクションを具体的に説明することです。入社後壁にぶつかったときも、諦めずに打開策を考えて行動できる人材だとアピールできますよ。
企業は、挫折経験を聞いて、仕事がうまくいかないときにどうやって乗り越えていけるかを見極めています。
挫折をどうやって乗り越えたか、その結果どうなったか、挫折を経験して得たことなどを伝えられると、採用担当者は自社でも問題を解決していける人材だと考えます。
「挫折をどのように乗り越えましたか」への回答例文
私は大学時代に立ち上げたブログで挫折を経験しました。
「自分が経験しているから」という理由だけで、筋トレに関するブログを立ち上げました。そして、収益化を目指して毎日1記事書いていました。
しかし、1カ月続けても収益化はできず、PV数すらも立ち上げ時から伸びていませんでした。「やっぱりブログは無理なのかも」とも思いましたが、もう一度考え直して、ブログで収益化するためのロードマップを作ってみることにしました。
最初にインターネットで調べて、ブログで収益化するための方法を考えられるようにしました。そこで学んだことを元にロードマップを作成し、ブログを立ち上げたところ、前回のブログよりも3倍のPV数となり、3カ月で収益化を達成することができました。
この経験から、何事も準備が大切ということを改めて感じました。御社で業務する際も、本番をスムーズに進められるよう、準備を徹底したいと考えています。
挫折経験を面接で伝えるときの回答のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文7選! 挫折経験をESや面接で魅力的にアピールする方法を伝授
周囲からどのような人物だと言われますか
この質問には、周囲からの評価を知り、あなたの人物像を多面的に測りたいという意図があります。自分で自分の強みを見出すのではなく、周囲からの評価を聞くことでより客観的な応募者の人柄や強みを知れるのです。
回答するときは、だれが、どんなときに、なぜそのように自分を評価したのかを明確に示して、説得力のある回答にしましょう。
「周囲からどのような人物だと言われますか」への回答例文
周囲からは「まじめ」と言われることが多々あります。
授業で課題が出されると、提出日が先でもすぐに取りかかり、早めに終わらせて、毎回入念に見直したうえで提出しています。
また、寮に住んでいるのですが、部屋は毎日掃除しており、いつでもきれいな状態を保つようにしていました。
このような行動を続けた結果、同じ部活動のメンバーや寮生に「まじめ」と言われることが増えました。
「周囲からどのような人物だと言われますか」に対する回答のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。
21例文付き|面接の「周りからどう思われているか」の回答法は?
周りからの評価だけでなく、自分で自分の性格をどう自覚しているのかを重視する企業もあります。「自分の性格をどう自覚していますか?」などの質問にも答えられるように、以下の記事を参考にして準備しておきましょう。
例文10選|「自覚している性格」を問う企業の真意と回答のコツ
キャリアプランはどのように考えていますか
キャリアプランを具体的に考えられている学生は、実は多くありません。そのため企業からすると、自分の将来を真剣に考え意欲的に就活に取り組んでいる人は、入社後も先のことを見すえた行動ができる人だと期待できます。
回答するときは、最初に最終的にたどり着きたいゴールを述べ、そこに向かってどのように努力するかを述べましょう。
人は「想像できないことは実現できない」といいます。企業は、実現する能力の有無を測るためにキャリアプランを質問してくるので、将来的にどうなりたいかをイメージしやすくするために具体的に回答することを意識しましょう。
「キャリアプランはどのように考えていますか」への回答例文
私は将来、営業部のリーダーを目指したいと考えています。
一人の営業として世の中に与えられる影響は大きくはありません。目の前の顧客を喜ばせるという意味ではそれでも非常にやりがいを感じられるのですが、将来はチームのリーダーになって、世の中により大きなインパクトを残したいと考えています。
そのためにも、まずは営業職として目標を達成し続けることはもちろん、目標以上の成果を残し続けたいと考えています。具体的にはコミュニケーション能力と傾聴力を身に付けて、「この人に話したらなんでも解決してくれる」と思われるまで成長したいです。
高評価につながるキャリアプランの答え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文14選|面接で聞かれるキャリアプランを効果的に伝えるコツ4選
面接では将来の夢を聞かれることもあります。採用の判断基準にもなり、学生とのマッチ度も判断できるため聞く企業が多いです。以下の記事では将来の夢で好印象につながるコツをまとめているので参考にしてみてください。
面接で聞かれる将来の夢で好印象を残すコツ4選|業界別の回答例あり
最終面接でよく聞かれる志望度を確認するための質問
最終面接でよく聞かれる志望度を確認するための質問
志望度は、最終決定を下すうえで重要な判断材料になる場合があります。一次・二次面接では志望度を重視してこなかった企業でも、最終面接で評価が拮抗している学生が複数人いたときは、志望度が高い人材を優先的に採用するケースもあるのです。
「応募企業に入社したい」と「入社して活躍したい」という強い想いを伝えられるように、質問への回答を用意しましょう。
志望動機を教えてください
ESや履歴書を含め、度々聞かれていたとしても、最終面接で改めて志望動機を聞かれることは少なくありません。
「なぜ志望したのか」の部分はすでに面接や書類で伝えられているのであれば、自分の活かしたい経験や強みを企業の事業内容と絡めてアピールするのがおすすめです。
「志望動機を教えてください」への回答例文
私が御社を志望した理由は、これまでの経験を活かすことができ、そのうえで今後やりたいことと御社の事業内容がマッチしていたからです。
御社ではコーチング型の転職エージェントサービスを事業としています。私は大学2年生の頃にコーチングに出会い、スクールも受講して、コーチとして活動してきました。これまで10名以上の顧客にコーチングを提供してきたのですが、半分以上は就職や転職に関する相談でした。
この経験から、「多くの人がキャリアに悩みを持っていて、自分のコーチングスキルを活かして解決したい」と思うようになりました。
そこで見つけたのが御社のコーチング型転職エージェントサービスです。私のこれまでの経験を活かせるうえに、実際に相談を受けたことがあるため熱意を持って取り組めると自負しています。
志望動機に盛り込むべき要素や回答の構成は、こちらの記事で解説しています。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
- 最終面接でも志望動機を聞かれた場合、一次・二次面接と同じ内容でも良いのでしょうか。
多少表現が変わっても軸は変わらないのが正解
別のエピソードを加えたり、詳しく説明したりなどして、表現が違うことはあっても基本的には内容は同じになるはずです。
そもそも志望する企業と、自分の価値観がマッチしていると感じているから応募しているはず。そして、価値観は揺らがないものです。となると、自ずから志望動機の内容は同じになるでしょう。
なんとか面接をやりすごそうと、あれこれ言葉を並べ立ててもあまり効果は期待できません。また条件面だけで応募した人も、最終面接では苦しくなってくるのではないでしょうか。
「私は○○が大事だと思っているから、同じ考えの御社でぜひとも働きたい」と仕事に対する価値観を熱意を持ってきちんと説明する、これが志望動機です。
同業他社ではなくなぜ当社を志望しているのですか
「御社が第一志望です」と学生が述べたとしても、企業としてはそれだけで全面的に信じることはできません。同業他社ではなく自社を志望する理由を聞いて、経営者目線で納得できれば、本当に自社に対する志望度は高いと判断できます。
この質問に答えるためには、志望企業だけでなく業界全体の理解が必要です。業界の動向や業界における志望企業の位置を把握し、業界内の大手や条件の近い企業と比較したうえで、その企業を志望する理由を改めて考えましょう。
「同業他社ではなくなぜ当社を志望しているのですか」への回答例文
同業他社ではなく御社を志望した理由は、御社の企業理念と私のやりたいことがマッチしていたからです。
御社では「人々が大切にし合う世の中を作る」という企業理念を掲げていると思います。そして、私も「お互いがお互いに優しくなれる世界を作りたい」という考えがあります。
同業他社でも同じような業務内容ができる場合もあると思います。しかし、理念と私のやりたいことがマッチしないため、「何のためにやっているのだろう」と疑問を持つことが増えるのではないかと思いました。
一方で、御社の企業理念には非常に共感しており、私も迷子にならずに目の前のことに取り組み続けられるのではないかと考えました。
このように、御社の企業理念と私が実現したいことがマッチしているという理由から、御社を志望いたしました。
入社後どのようなことに取り組みたいですか
応募者が取り組みたいことと、企業で実現できることがマッチしていれば、入社後も意欲的に働けると考えられます。そのため、志望企業で実現できることを取り組みたいこととしてアピールしましょう。
「入社後どのようなことに取り組みたいですか」への回答例文
入社後は新規開拓の営業に携わりたいと考えています。
私は幼少期から転校が多かったこともあり、新しい出会いが多く、毎回ワクワクした気持ちで迎えていました。それは今でも同じで、新しい出会いが好きで、毎回楽しみで仕方ありません。
このような好きなことを仕事にできるのが新規開拓の営業だと思っています。「誰も相手にしてくれない」や「厳しい」などの声を聞くこともありますが、それ以上に毎日のように新しい出会いがあると思うと非常に楽しみです。
当然、楽しいことばかりではないことは重々承知しています。その中でも、楽しみながら仕事ができるのではないかと思い、新規開拓の営業に取り組みたいと考えるようになりました。
「そもそも入社後に取り組みたいことがない」という人や、回答のコツを詳しく知りたい人は、こちらの記事を併せて参考にしてください。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
当社が第一志望ですか
この質問は、もし内定を出した場合、学生はすぐに承諾するのかどうかを確かめる目的があります。しかし第一志望でない学生にとっては非常に答えにくい質問ですよね。そのため、このような質問に対して、臨機応変に対応できるのかを見ている可能性もあります。
第一志望の場合は、第一志望と回答するだけでなく、なぜ第一志望なのかも併せて伝えることで、より説得力が持たせられます。
もし第一志望でない場合も、無理に第一志望と答えなければならないわけではありません。どのような点で迷っているのか、他社のどのような点を魅力に感じているのかなども伝えれば、さらに企業理解が深まるきっかけになる場合もあります。
当社が第一志望ですかの例文
はい、御社を第一志望とさせていただいています。
御社では営業職を志望していますが、同業他社でも同じような業務をすることも可能です。しかし、御社が掲げるビジョンや顧客の考え、価値観を第一に考えた姿勢に非常に共感し、第一志望とさせていただきました。
言葉を巧みに操って顧客が求めていないものを押し付けるのは良くないと思っています。成約したとしても、その後信頼を失いかねません。
このような考え・価値観があるため、御社の顧客ファーストな姿勢には非常に共感でき、ぜひ一社員として一緒に働かせていただきたいと思うようになりました。
御社に入社後は、ヒアリングを徹底し、顧客の現状に必要な提案をして、顧客と御社に貢献したいと考えています。
志望度に合わせた回答の仕方は、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
例文15選|面接で第一志望を聞かれたときの回答法と企業の本音
- 一次面接では第一志望だと伝えましたが、選考が進んでいくうちに志望度が下がりました。正直な気持ちを伝えても良いのでしょうか。
面接の場では第一志望と伝えるのがおすすめ
最終面接では、原則として第一志望と回答すべきです。迷いがあるならば、内定後に就職すべき企業か検討できます。また、採用担当者に相談することもできます。
特に一次面接で第一志望かと問われて第一志望と回答している場合は、一次面接の回答を貫くべきです。
ただし最終面接の面接官に迷っている理由をどうしても伝えたいならば、採用につながらない可能性があることを理解したうえで、正直に伝えるという選択肢もあります。
就職活動の状況を教えてください
他社の選考状況を含めた就活の状況を聞かれるケースもよくあります。企業側は、内定を出した場合、すぐに承諾されるのか、保留にされる場合はどの程度待てば良いのかをあらかじめ知っておきたいため選考で質問します。
選考状況は仮に内定が出た場合、企業側と入社の準備を進めていくために必要な情報なので、盛ったり嘘をつかず正直に伝えましょう。
信頼関係の確認の意味で就活状況を尋ねているので、正直に話して良いと思います。
内定確保のための誤魔化しの回答は控えましょう。前向きに考えていること、そして承諾する際の懸案事項は何かをはっきりと伝えましょう。
「就職活動の状況を教えてください」への回答例文
現在は、1社から内定をいただいており、御社を含めて3社の選考を受けているという状況です。
業界を軸に就職活動をしており、4社すべて人材紹介会社です。しかし、社風が自分に合わなければ長く働き続けられないと思うので、各企業の雰囲気や文化も考慮したうえで選びたいと考えています。
その中でも、御社の文化には非常に共感しており、現在は第一志望として選考を受けさせていただいています。
面接で他社の選考状況を聞かれたときの適切な答え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文付き! 面接で他社の選考状況を質問されたときの答え方
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る最終面接で聞かれることを予測して対策しよう
最終面接でよく聞かれる質問例を4つ紹介します。
①なぜ同業他社ではなく当社を志望されるのですか?
応募企業の特徴や独自性だけでなく同業他社との違いを理解している応募者は、しっかり業界研究や企業研究をしていて志望度も高いと考えます。自社への愛社精神が強い役員もいるので、他社との違いや優位性について押さえておきましょう。
②他社の選考状況を教えてください
他社の選考状況だけでなく、応募企業が第一志望だと伝えましょう。他社の選考状況から、業界などがバラバラではなく就活の軸がしっかりしているか、そして自社の位置付けを見極めています。原則として応募企業が第一志望であることを、具体的な理由を添えて伝えましょう。
③強みを活かしてどのような仕事がしたいですか?
面接官は、強みを活かしたやりたい仕事の回答から、強みを活かして自社の業務で能力を発揮できるか見極めています。応募企業で発揮できる能力を考えて面接に臨みましょう。
④なぜ同業他社ではなく当社を志望されるのですか?
最終面接で聞かれる可能性が高い質問です。原則として入社するという回答をすべきですが、就活の軸と合致していることや応募企業で実践したいことなどを添えて、入社する意志を伝えると良いでしょう。
この質問をされて他社と比較検討したいという回答もありますが、内定を確実にもらいたい場合は内定後の辞退も可能なので、入社することを前提とした回答をすべきでしょう。
就活の軸と合致していることを伝えると、説得力のある回答になります。明確な軸が決まっていない人やうまく言語化できない人は、こちらの記事を確認しましょう。
就活の軸一覧90選! 納得できる企業選びの基準の見つけ方も解説
最終面接が短時間で終わり不安を感じている人は以下の記事を参考にしてみてください。
最終面接でよく聞かれるミスマッチを回避するための質問
最終面接でよく聞かれるミスマッチを回避するための質問
最終面接では、本当にその企業に入社することが学生側にとっても良いことなのかを確かめるために、企業の内情について率直なことを伝えて、それでも入社したいのかを問うケースが多くあります。
「はい」か「いいえ」で回答できるシンプルな質問ですが、合否に影響する可能性は低くありません。なるべくポジティブな回答になるように心掛けましょう。
転勤はできますか
転勤についての質問は、総合職採用でよく聞かれます。学生の中には地方への転勤に抵抗感を持つ人が多く、それが離職の原因になってしまうことも。そのため面接官としても、学生が転勤に対してどのように考えているのか非常に気になっています。
好感が持てるのは、「さまざまな経験を積むため、ぜひ県外でも働きたい」のように、転勤も自分の成長の糧になると前向きに捉えている回答です。「なるべく転勤はしたくない」「都内が良い」など、転勤に対してネガティブな姿勢が見えると、マイナスな評価につながる可能性もあるので注意しましょう。
希望勤務地の伝え方については、こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントがアドバイスしています。
休日が不規則な仕事ですが大丈夫ですか
大抵の仕事は土日祝日が休みですが、サービス業をはじめとして休日が不規則な仕事もあります。多くの人が休みの日に働くので、友人や家族と休日が合わない点がデメリットになり、応募者がその点も覚悟のうえで志望しているのかを確かめるための質問です。
単に「問題ない」と伝えるだけでも構いませんが、「火急の際は有給を使えると聞いたから問題ない」など、働き方を具体的にイメージできていることが伝えられると、面接官は安心できます。
数字を追う仕事ですが自分に向いていると思いますか
数字を追う仕事には向き不向きがあります。目標が明確でわかりやすいと前向きに捉えて火がつく人もいれば、プレッシャーを感じて力を発揮できない人もいます。
漠然と「向いていると思います」と答えるのではなく、なぜ向いていると思うのか、根拠も併せて伝えるようにしましょう。たとえば、「テレアポのアルバイトをしていた際は、目標が明確化されていて意欲的に取り組めた」というように、数字を追った経験を根拠として伝えると説得力のあるアピールになります。
職業柄会食が多くありますが出席できますか
取引先や上司との会食が多い仕事も一定数あります。会食の中で関係性を築くスタイルの企業も多く、会食が苦手な人にとっては苦痛に感じるかもしれません。
ここで消極的な回答をすると、企業によっては自社とミスマッチだと判断する場合もあります。とはいえ、本音では出席したくないにもかかわらず裏腹な回答をすれば、入社後に頻繁に苦手な会食に出席することになりかねません。
正直に会食やお酒が得意ではないことを伝えるのも、回答の選択肢の一つです。それで落とされた場合は、自分とは合わない会社だったと割り切ることも重要です。
特に会食が苦痛ではなく毎回出席しようという意思があるなら、「はい。ぜひ参加したいと思います」とはっきりと言い切りましょう。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る質問には正直に! 一方で譲歩する姿勢を示すことも重要
苦手なこと、嫌いなことなど、どうしても受け入れられないことはありますね。それを隠して入社しても後でつらい思いをするのは自分で、場合によっては期待を裏切ることにもなりかねません。
正直に答えるのが基本ですが、だからといってすべての要求が通るわけではありません。どのような場合だと譲歩できるか、理由を添えて伝えましょう。
たとえば、「お酒が苦手なので、会食の席ではソフトドリンクでもよろしいでしょうか」「家族の介護を手伝いたいので、転勤は近隣県だと助かります」など、譲れるところは譲ります。すべてダメとなると、うちの会社では使えないと判断されます。
本当に入社したい企業なら企業が求める回答をできるはず
また、こうした質問をされて回答に困るときは、その企業が自分にとってふさわしいのかよく考えましょう。本当に行きたい企業なら、何をする仕事か、どのような社風かなどいろいろと承知しているので、質問に対してOKの回答が多いはず。
NGが多いということは、企業研究不足の可能性があります。やりたい仕事は何か、本当にそこに入社したいのか自問自答しましょう。安易な妥協は禁物ですが、譲る姿勢も大切です。
最終面接は逆質問がメイン? 聞いておきたい質問例20選
最終面接は逆質問がメイン? 聞いておきたい質問例20選
- 面接官の価値観や考え方に関する逆質問
- 経営方針に関する逆質問
- 事業内容に関する逆質問
最終面接では、ある程度企業側からの質問が終了した後、「何か質問はありますか?」と学生側に逆質問を求めるケースが多くあります。学生の疑問すべてに回答するために、逆質問の時間の方が質問時間よりも長く設定していることもあります。
逆質問の時間を有意義にするためにも、あらかじめ聞いておきたいことを整理して臨みましょう。ここでは質問例を交えながら、最終面接の逆質問で聞いておくべき質問を解説します。
- 最終面接の逆質問の時間は長いのでしょうか? また、何個ぐらいの質問を用意しておけば良いのでしょうか。
疑問や不安を解消するための逆質問を用意しよう
企業の面接フローにもよりますが、逆質問の数や内容によっては長くなることもあるでしょう。
また、内定を出した学生に辞退されるのを防ぐため、企業は逆質問にできるだけ答えようと準備をしてきます。企業側が回答している時間の方が長くなることもありえます。
逆質問に決まった数はありません。疑問や不安を残さないよう、素直に聞きたいことをいくつでも聞いて構いません。
しかし、逆質問をしている間も面接は続いています。逆質問も評価の対象であることを忘れないよう、質問内容は慎重に選びましょう。
面接官の価値観や考え方に関する逆質問
最終面接の面接官となる経営者や役職者は、企業にとって重要な局面で判断を下してきた人たちです。そのため、最終面接の面接官の価値観や考え方は、企業の方針に大きく影響していると考えられます。
自分が会社の方針に共感できるかを確かめるためにも、面接官個人の価値観や考え方に対する質問はおすすめです。
ただ、プライベートな内容になりすぎると相手に不快な思いをさせかねないので注意しましょう。あくまでも仕事や会社に対する価値観、考え方を聞く質問をしてくださいね。
面接官の価値観や考え方に関する逆質問例
- ご自身の考え方や価値観に大きく影響を与えた出来事は何ですか?
- 〇〇様が一緒に働く人に求めるものやスキルは何でしょうか。
- 社員にどのようなことを期待していますか?
- 〇〇様の今後のキャリアやビジョンを教えていただけますでしょうか。
- 目標とされている経営者はいますか?
- 〇〇様にとって御社の社員の皆さんはどのような存在ですか?
最終面接で経営者の仕事の価値観や考え方を逆質問することで、企業の方針や仕事のやり方に共感できるかを見極められます。またこの質問をすることで、仕事の価値観や考え方に共感している姿勢をアピールすることもできます。
経営方針に関する逆質問
経営方針については、日頃から会社の経営を高い視座で捉えている役員以上の面接官に聞くことで、より会社の実情を捉えた貴重な話が聞ける可能性が高いです。
また、企業に入社することを前提として考えられていることがアピールでき、入社意欲も伝えられます。
経営方針に関する逆質問の例
- 中期経営計画にて、今後美容領域の売り上げを拡大していくとありました。その領域に焦点を当てた背景を教えてください。
- 御社では毎月社員を表彰する制度があると伺いましたが、その制度はどのような目的で実施されているのでしょうか。
- 人材業界におけるリーディングカンパニーだと認識していますが、御社の成長の背景を教えていただけますでしょうか。
- 入社させていただいたら、海外事業にも挑戦したいと考えていますが、挑戦の機会はありますでしょうか。
- 御社ではM&Aが活発におこなわれていますが、新規事業ではなくM&Aを多くする理由は何でしょうか。
- 近年御社は採用活動に注力されているようにお見受けしますが、その背景を教えてください。
- 企業理念で地域社会への貢献を掲げていますが、それを実現するために何を大切にしていますか。
最終面接の面接官が、その会社を設立した社長の場合、経営方針も社長または社長を中心とする役員が決めたものである可能性が高いでしょう。その方針に対して失礼に当たらないよう、質問内容は十分に吟味する必要があります。
事業内容に関する逆質問
事業内容とは
企業の仕事内容(例:食品開発、家電の開発・製造・販売、旅行業)
事業内容に関する逆質問は入社後、自分が携わる業務を俯瞰的に見れるようになるためにも、聞いておいた方が良い質問です。
企業研究を通して会社が社会の中でどのような役割を果たしているのか、入念に調べたうえで質問を考えましょう。「あなたはどう思いますか?」と聞かれるケースもあります。自分の意見も併せて用意しましょう。
事業内容に関する逆質問の例
- 製紙事業について、業界全体で海外展開を進める動きがありますが、御社も今後は海外市場の開拓をされる予定でしょうか。
- 新規事業の立ち上げにぜひかかわりたいのですが、今後機会があれば参加できるのでしょうか。
- 御社のサービスについて、魅力と課題を教えていただけますでしょうか。
- 海外事業における企業の課題解決において、どのような視点やスキルが必要だと思いますか。
- 御社は幅広く事業を展開されていますが、どのような方針で展開していく領域を決めているのでしょうか?
- 御社の事業で特に今後強化したい点や、取り組みたい課題を教えてください。
- 御社の事業の強みは、安定的な需要が得られる点だと思いますが、そのほか強みに感じられていることがあれば教えてください。
さらに質問例を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。NGな質問についても詳しく解説しています。
最終面接の逆質問30選! 内定をつかむ必須準備と差別化のコツを解説
ここまで逆質問について解説しました。以下の記事では聞いてはいけない逆質問についてまとめているので併せて参考にしてみてください。
面接で聞いてはいけない逆質問7選! ミスを避けるコツとOK例文も
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る逆質問で長期的に企業に貢献する意欲を示そう
逆質問は基本的に未来について質問しましょう。経営者層は会社を存続させる使命があり、1年先、5年先、10年先と目線は常に先に向いています。中長期視点に立った質問をすると、会社の将来を真剣に考えてくれると感激するでしょう。
転職が当たり前の時代です。将来に渡って会社に貢献しようとする人は、とてもありがたい人材です。また、質問が何もないと、会社に興味がないのかと思われてしまいます。
入社した先を長く見通したうえで質問を考えてみよう
就職と結婚は似ています。価値観が似ている人が力を合わせて生活(仕事)をしていく。好きな相手のことは、あれこれ気になり、一生添い遂げるならずっと先のことも考えますね。
ただ、せっかく考えた質問が面接で説明されてしまうケースがあります。そのときは、「○○についてお聞きしたかったのですが、十分に説明いただいたので納得できました」と答えます。
一生新入社員ではありません。将来自分が会社を発展させるとしたらどうするべきかを軸に逆質問を考えると良いですね。入社後の1年先、5年先、10年先の自分の未来を描きましょう。
最終面接こそ対策が肝心! 志望企業で自分らしく働く切符を手にしよう
最終面接前、ここまで突破してきた自信から余裕が出てしまい、対策をせずに臨んでしまう人もいます。
しかし一次・二次を突破できたとはいえ、最終面接も突破できるとは限りません。最終面接の合格率はほかの面接よりも高い傾向にありますが、企業によっては半分以上の学生を落とすこともあります。
とはいえ、緊張して萎縮してしまっては本来のあなたの良さは最終面接の面接官に伝わりません。最終面接で聞かれることを想定した対策をおこない、自信を付けて臨みましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る入社意欲やマッチ度を存分に示して最終面接を突破しよう
これまでの面接を通じて応募企業で必要なポテンシャルは評価されていますが、最終面接では企業理念にマッチしているか、将来の成長を見込めるポテンシャルがあるか、志望度が高いかといった点を見極めています。
最終面接は、志望動機でも「同業他社ではなくなぜ当社を選んだのか?」など違った切り口で質問し、企業研究をしっかりおこなっていて志望度が高いのかチェックしています。
また「他社の選考状況は?」という質問も聞かれることがあります。就活の軸と関連する他社への応募を伝えても問題ありませんが、応募企業の中での自社の位置付けについて採用担当者は気にするので、原則として第一志望だと伝えましょう。
回答の中で入社したい意志を盛り込む工夫をしよう
「当社で何がやりたいのか」「当社で発揮できる強みは?」という質問に対して、応募企業でやりたいことや発揮できる強みを理解している応募者は、入社後ミスマッチングが少ないと採用担当者は考えるので、応募企業で実現できるやりたいことや発揮できる能力を押さえておきましょう。
「内定を出したら入社しますか?」という質問は、内定辞退することもできるので、原則として入社するという回答を理由を添えてすべきでしょう。
最終面接は、応募企業だからこそ入社したい理由、活かせる適性や能力、将来のビジョンについて押さえたうえで、応募企業が第一志望だという姿勢で臨むと良いですね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
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