この記事のまとめ
- 田舎暮らしができる仕事のパターンと職種18選を紹介
- 地方で働くうえでの注意点と準備も確認しておこう
- 田舎暮らしでの仕事の見つけ方を知って最適な職を探そう
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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「田舎暮らしをしたいけれど、仕事はあるのだろうか……」「田舎暮らしに憧れはあるけど、どんな生活ができるのかな」などと、田舎暮らしを考えている人の中には、仕事や生活における不安や疑問を持っている人もいるかもしれません。
田舎暮らしでできる仕事にはさまざまなものがありますが、いきなり行動に移すのはリスクがあります。そのため、田舎で仕事を探す場合は、実情を把握しつつ、自分ができることを考えることが大切です。
この記事では、キャリアコンサルタントの若林さん、富岡さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ、田舎暮らしができる仕事18選を紹介します。田舎暮らしでどんな仕事ができるのか知りたい人や、田舎での仕事の見つけ方がわからない人はこの記事をヒントに、希望に合った仕事を見つけて理想の田舎暮らしを実現してくださいね。
田舎暮らしをするなら仕事選びが肝! 実情を把握したうえで職を探そう
田舎暮らしをするうえで大切な要素となるのが、仕事選びです。都会にはない田舎ならではの仕事も多く、どんな仕事に就くかにより、生活スタイルが大きく変わります。
そのため、田舎でどんな仕事ができるのか、田舎暮らしの実情を把握することは必須です。
この記事では、まず田舎暮らしで働く3つのパターンと、そのパターン別の仕事18選を紹介します。キャリアコンサルタントによる田舎でのおすすめの仕事も紹介するので、「地域密着の仕事をしたい」「地域の活性化に貢献したい」など、自分が田舎でどんな暮らしがしたいのかを軸に考えてみてください。
さらに、田舎暮らしに向いている人・向いていない人や、田舎で仕事をする際の注意点についても解説します。移住後に後悔しないためにも、憧れや理想だけを追い求めず、慎重に検討することが大切です。
最後に田舎での仕事の探し方についても紹介するので、田舎での仕事探しに不安がある人は参考にしてみてください。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
選択肢が少ないだけで仕事はある! 田舎暮らしで働く3つのパターン
選択肢が少ないだけで仕事はある! 田舎暮らしで働く3つのパターン
田舎は都市部と比較すると、求人件数が少なく、仕事を選べないと感じるでしょう。しかし、そもそも母数の違いがあるため、一概に仕事が少ないとは言い切れません。
人手不足の業種もあり、職種によっては就職先を確保できる可能性はあります。つまり、田舎で仕事選びを間違えなければ、田舎暮らしができるということです。
ここでは、実際に田舎で働く際の3つのパターンについて、それぞれ解説します。田舎での暮らしをイメージしながら、自分に合った働き方を模索してみてください。
①田舎だからこそニーズの高い仕事
移住を転機に田舎ならではの仕事に就く人も多いです。仕事の種類は限られるものの、農業や酪農といった第一次産業や製造業、地域限定の伝統工芸、観光業など、都市部にはない魅力的で多種多様な仕事があります。
しかし、こうした田舎ならではの仕事は地元の若い世代には比較的人気がなく、貴重な働き手が都市部に流れることで、地方の働き手不足が進んでいます。
そのため相対的な仕事の需要は高くなっていて、年齢が上がっても就職や転職のチャンスを獲得することは十分可能です。
新しいことに挑戦したい人にとって、田舎ならではの仕事は現実的な選択肢の一つと言えます。自然豊かな環境の良い土地で、地域の人と交流しながら、地域の活性化に貢献できるのも魅力です。
地方でニーズの高い仕事で求められる資質としては、田舎に移住した友人に聞いてみると、やはり一番は「コミュニケーション能力」だそうです。
田舎のルールや価値観を尊重しつつ、自分らしく働くためには、お互いの歩み寄りも大切になります。特に、長く住みたいと考えているなら、地元に溶け込もうとする努力は必須ですね。
②資格やスキルがあればどこでも働ける仕事
もともと持っている資格やスキルがあれば、田舎でも仕事に困ることは少ないです。特に医療関係や介護、教育や保育、建設系の専門資格の保有者は、都市部や地方を問わず、重宝されます。
求人数は少ないですが、慢性的な人手不足に陥っている業種も多いです。特に専門職種の需要は高く、即戦力としての活躍が期待されます。
たとえば、地方は介護を必要としている高齢者も多いため、介護職は引く手あまたです。子育て世代の移住が多い地域では、保育士の人材が求められます。
また資格やスキルを活かして働ける仕事を探せば、田舎でも安定して仕事ができるため、重要なポジションにつけるかもしれません。資格やスキルがない場合も、前もって取得しておくことで、仕事探しがしやすくなります。
③働く場所を問わない仕事
昨今では、テレワークの導入や在宅でできる仕事に就くことをきっかけに地方に移住する人も増えています。職種にもよりますが、Web関連の仕事はリモートワークができるケースが多いです。
パソコンやインターネット、Wi-fiなどのIT環境が整っている場所であれば、田舎でも仕事をすることができます。仕事をするうえで、移住場所を選ばないのもメリットです。
田舎暮らしであれば、テレワークを活用して仕事をしながら、その地域ならではの活動に参加することもできます。自然あふれる土地で自由に仕事をすることで、豊かな創造性が生まれ、パフォーマンスの向上にもつながるのです。
テレワーク移住の場合、助成金を負担する自治体もあるため、移住先の自治体が支援制度を設けている場合は、活用してみてください。
田舎暮らしはスローライフと言われるように都市とはスピード感や、価値観が異なることがあります。
長く田舎暮らしをしているとだんだんとギャップが大きくなってしまうかもしれません。新しい技術や知識に触れる機会が減ってしまうので自分から積極的に取りに行く姿勢が必要になります。
パターン別! 田舎暮らしだからこそできる仕事18選
前項で紹介したように、田舎で働くパターンは大きく3つあります。地域に貢献したい、ロケーションの良い場所で仕事をしたいなど、田舎暮らしをする目的は人により異なるものです。
田舎でどのような暮らしをしたいのか、希望を叶えるためにはどんな仕事をしたら良いのかを起点に考える必要があります。ここでは、田舎暮らしができる仕事18選を、3つのパターン別に紹介します。それぞれ具体的にどんな職種があるのかチェックしてみてください。
どんな仕事をしたら良いのかわからない人は、以下の記事をチェックしてみてください。
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田舎だからこそニーズの高い仕事8選
田舎ならではのニーズの高い仕事は、人とのかかわりが重視されるものや、地域の活性化を図るものが多く、どの仕事も田舎での暮らしにおいて、重要な役割を担うものです。
高齢化が進む中で、人手不足や人口減少に悩む地域も多いため、地域の活性化のために働ける人材が求められています。そのため、田舎ならではの仕事は需要が高い仕事です。
田舎暮らしと縁遠い生活をしてきた人にとっては、不安や迷いが出てくることがあるかもしれません。しかし、これまでにない地域や人との交流を通して、価値観や人生観を変えるきっかけになる可能性もあるため、挑戦してみる価値はあります。
ここでは、田舎だからこそニーズの高い仕事8選を紹介します。具体的な職種を押さえたうえで、検討材料にしてみてください。
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊とは、地域の活性化や自治体の魅力のPRをおこなう活動団体です。高齢化や人口減少が著しい地域に移住し、地域の活性化を促すための活動をします。
おもな業務内容は、地域ブランドや地域産品の開発・販売など観光資源のPRや、地域のブランディング支援、農林水産業への従事、住民支援などです。
地域おこし協力隊になるには、活動地域に移り住む必要があります。活動期間はおよそ1~3年以内で、給与や福利厚生は地域によって異なりますが、月給20万円前後が目安です。田舎での就労に不安がある人もいるかと思いますが、期間中は安定した収入を確保できます。
地域に貢献しながら田舎暮らしを体験できるため、田舎暮らしをしてみたい人にとっては、魅力的な仕事です。
地域おこし協力隊の業務には、PRやブランディングなどの支援、つまりイベントの企画やSNSなどを通した情報発信も含まれます。
地域社会ではこれらに関するノウハウを持っていないことが多々あるため、地域の外から興味を持ってもらうためのさまざまなサポートが期待されているのです。
農林水産業などの一次産業
農業や林業、漁業、畜産業などの一次産業は、広い土地や豊かな自然がある地域に集まるため、田舎ならではの仕事の一つです。一次産業は、担い手の高齢化や若手人材の不足が現状で、国内の食料自給率の低下、国内生産品への需要の高まりなどもあり、ニーズの高い産業でもあります。
農業は作物の生育管理から、収穫した野菜や果物の販売をおこなうのが仕事です。近年はWebを活用した販売手法が取られているほか、ロボット技術や情報通信技術を使用したスマート農業を導入しているケースも多くみられます。
林業は、木を育てて森をつくり、育った木を伐採する仕事です。木材の運搬や、作業場所までの移動手段として普通自動車免許は必須であり、業務によってはチェーンソーやクレーンを扱う資格が必要になることもあります。
漁業は営利目的で魚介類を捕獲したり、海苔や昆布を取ったりする仕事です。稚魚をいけすなどで飼育し、成長したら出荷する養殖も漁業の仕事に含まれます。
畜産業は、鶏や牛などの家畜を飼育し、畜産物を生産する仕事です。時間帯や休日に関係なく働くため、やや自由度が低いですが、比較的収入は高い傾向があります。
農業に就きたい人は次の記事も参考にしてみてください。
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まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
家具職人
田舎暮らしにおける仕事として、モノづくりが好きな人なら家具職人がおすすめです。工房を構えて、机や椅子、ソファや棚などの家具を手作りして販売する仕事で、自分のペースで働くことができます。ただし、必ずしも家具の買い手がつくわけではないため、収入が得られないこともあるかもしれません。
家具職人で生計を立てるためには、技術の習得はもちろん、Webサイトによる宣伝や、販路の確立は不可欠です。
また、基本的に一人で落ち着いた環境でコツコツと作業をします。職人たちと切磋琢磨する環境ではないため、都会でおこなわれている展示会などに行き、ほかの職人の作品を見て刺激を受けることも必要です。いつの時代も、量産品にはない品質の良いものを求める人はいます。
社会の要望に応える本物志向のモノづくりは、大消費地から離れていても成り立つ仕事です。
家具職人のようなこだわりが求められる仕事は、職人気質な人に向いています。こちらの記事で職人気質の人の特徴を紐解いているので、職人に興味がある人はチェックしてみてください。
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- 趣味程度の技量でも、職人としてやっていけるでしょうか?
顧客を獲得し収入を安定させるには職人たるスキルの高さは必須
趣味程度のレベルでは地方で個人で独立し生計を立てていくのは難しいですね。
最近はDIYブームもあり、自ら椅子や棚を作る人が増えているため、同じ趣味の域の商品を高く購入してもらうのは厳しいでしょう。
会社やどこかの工房に入り、育ててもらうというキャリアプランを立ててみてはいかがでしょうか。
長野県には家具制作の技術を習得できる職業訓練校があるので、学校で体系的に学ぶのもお客様へ提供できる価値を高めることができます。
家具職人として田舎でやっていくには、地域の人とのつながりを作ることも必要です。行政や、製材所、建築関係の方とネットワークを築いていくことで、顧客にも知ってもらう機会も増えていくでしょう。
民宿・ゲストハウス
田舎での仕事として、空き室や空き家を活用し、民宿やゲストハウスを運営することもできます。空き室や空き家を宿泊施設として観光客に貸し出せば、運営者が宿に常駐する必要はありません。
田舎の空き家は都会に比べて安く購入できるため、初期費用を抑えられます。ただし民泊を運営するためには自治体の許可が必要な場合があるため、事前の確認が必要です。食事を提供する際は、飲食店営業許可や食品衛生責任者の資格が必要になることもあるので、事前に営業に必要な資格や条件を十分調べておきましょう。
年間の営業可能日数は、民泊の場合は180日と限られていますが、ゲストハウスは365日営業できます。ゲストハウスであれば、長期滞在の留学中の学生や旅行者など、多くの人と交流ができ、地域の魅力を伝えることができるでしょう。
民宿やゲストハウスのような接客業に就きたい人は、以下の記事も参考になるのでチェックしてみてください。
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高齢者向けサービス
高齢化や過疎化地区を対象とした商品やサービスの場合は、田舎でも豊富に求人があります。田舎は高齢者の割合が高いため、高齢者向けサービスの需要があります。具体的な商品やサービスは以下の通りです。
訪問による食事介助
- 宅配配食サービス
- 墓石クリーニング
- 外出のサポート
上記は、医療や介護のような専門的な業務は含みません。加齢や体力の低下によりそれまでできていたことが困難になった高齢者を支援するための事業です。
高齢者向けのサービスのニーズは高まっていて、さまざまなアプローチでサポートを提供をできます。
移住地域におけるニーズを探ることで、地域に密着したサービスの提供が可能になります。
移住者を募集している市町村では、移住者向けの説明会やツアーなどが開催されています。
そこに参加したり、旅行者として訪れたりして、どういった地域で、どういった人が住んでいて、どのようなニーズがあるのかをリサーチしてみましょう。
公共事業関連の仕事
公共事業関連の仕事は人が住む場所であればなくなることはなく、田舎でも需要があります。国づくり、地域づくりに携わり、人々の生活の役に立てるため、やりがいの持てる仕事です。幾度となく発生する自然災害時にも人助けができます。
特に田舎では公共事業関連の仕事の人手不足が深刻化していて、地域によっては震災の復興事業などで地方の労働力が奪われている状況です。
公共事業関連の仕事に就くためには、公務員を目指すか、公共事業を受注している会社へ就職する必要があります。公務員を募集していることもあるため、気になる地方やエリアがあれば、普段からチェックしておきましょう。
電気関係の経験や資格がある場合は、公共事業関連の仕事において優遇される可能性が高く、仕事に就きやすくなるかもしれません。
製造業の仕事
田舎は都心に比べて土地が安いため、規模の大きな工場を構える大手メーカーも多いです。工場が大きい分、人手も必要になります。そのため田舎では製造業の求人も多く、地方に移住すれば、大手メーカーの生産拠点に就職できる可能性があります。
製造業の仕事は、材料を加工したり、組み立てたりして製品を作る仕事です。必要となるスキルや資格は、職種によって異なります。一般的には特別な資格を必要としないため、健康である程度体力があれば、キャリアや学歴に自信がなくても就くことが可能です。
地域によっては、特産品を生産していることもあり、地域貢献度も高いですが、賃金は全体的に低い傾向があります。
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- 田舎の製造業は賃金が低いイメージなのですが、キャリアを築くことはできますか?
賃金が低くても地方ならではのメリットやキャリアの築き方はある
たしかに賃金は首都圏や関西圏などと比較して低いのが現実です。しかしその分家賃や生活費はかなり抑えられるうえ、自然と触れ合えるなどお金のかからない娯楽もたくさんあります。
そもそもキャリアは賃金が低いから形成できない、というものではありません。自分がこれだと思った仕事で何を実現したいかによるものです。
自分が気に入った土地で得られる仕事の中で、何をゴールにするのかが定まっていれば、自己実現はどこにいてもできるはずですよ。
インフラ業界の仕事
インフラ業界とは、電気やガス、水道、鉄道や航空など、生活に不可欠な要素を取り扱う事業のことです。特定の分野だけでなく、移動や通信、運輸、報道など生活全般に欠かせないものは広い意味でインフラ事業に含まれます。
人が住む場所ではインフラ整備は必須であり、インフラ整備が不十分だとその地域から人が離れてしまうため、国や自治体も注力している分野です。
高齢者が多く住まう地域であれば、快適に生活するためにもインフラ事業は不可欠であり、需要が高い安定した仕事だと言えます。
インフラ業界の仕事は人々の生活や社会を支えるサービスに携わるため、常に責任を持って業務に臨める人に向いています。有事の際は地域住民を優先した行動が求められるでしょう。
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インフラエンジニアは未経験からでも目指せる職種です。ITインフラと一言で言っても幅広いので、興味のある分野から勉強するのがおすすめ。インフラエンジニアの仕事内容から目指すためのロードマップまで徹底解説します。
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- インフラ業界の仕事は地方だと人気が高いと思いますが、就職するコツはありますか?
自分のキャリアや資格などをしっかりアピールすることが重要
自治体によっては、移住者向けのインフラ系求人が出ていますので、応募してみるのがおすすめです。
しかし、人気のある土地では倍率も高いため、自分のこれまでのキャリアに関係しているかどうかや関連する資格を持っていること、資質があることなどをしっかりアピールすることが重要となります。
注意したい点は、地方のインフラ系は業種によっては安定していない場合もあることです。
実際に聞いた事例では、小学校の送迎バスが廃止され、バスの運転手さんの仕事がなくなったという話を聞いたことがあります。
このように、過疎化に伴ってなくなってしまう仕事もあるため、それも考慮したうえで仕事を選んでくださいね。
資格やスキルがあればどこでも働ける仕事5選
田舎は都心と比較して、求人数は少ないため、仕事や収入面で不安に感じる人もいるかもしれません。しかし、資格やスキルがあれば、田舎でも都会と変わらず働けるのが利点です。
田舎では高齢化が進んでいて、若手の人手不足が深刻な問題になっています。資格やスキルを持った専門的な人材は慢性的に不足している状態にあるため、需要が高いです。田舎でも、それまでの経験を活かした働き方ができます。
ここでは、田舎でも資格やスキルを活かして働ける仕事5選を紹介します。
医療職
田舎は高齢者の割合が多いため、医療を必要とする人は多く、医師や看護師などの不足に悩まされているのが現状です。都会でキャリアを積んだあと、田舎でそれまでのキャリアを活かして働くこともできます。
看護師の資格を持っていれば、医療事務、保育園の看護師、訪問看護師、行政看護師、治験コーディネーターなど、病院勤務以外にもさまざまな働き方が可能です。
収入は地域によって異なりますが、人材確保のために高い給料を提示するところもあるため、都心よりも収入が増えるケースもあります。
最近では、介護が必要になったとしても、住み慣れた地域や環境で生活を続けられることを目指した「地域包括ケアシステム」の体制作りに多くの市町村が注力していて、田舎においても医療職は重要な仕事です。
医療業界の志望動機に関しては以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてください。
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学生の中には医療業界の仕事を志望する人も多いはず。しかし、医療業界の志望動機は、通常の就活と同じ作り方をしてもなかなか内定が取れない場合があります。この記事では、医療業界で働くための魅力的な志望動機の書き方について解説します。
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田舎に限らずですが患者さんが日常生活における健康面での不安を相談できるようにかかりつけ医が推奨されています。
生活に寄り添って診察をすることに加え、地域や総合病院と連携した体制作りが必要です。そうした体制では、住民と信頼関係を構築できるコミュニケーション力は不可欠と言えます。
介護職
高齢化は日本全国どこにおいても社会問題になっています。都市部はもちろん、田舎でも高齢化の影響は顕著です。高齢者を介護する専門職である介護士は不足しているため、需要があります。
介護士は未経験からでも就職でき、就職後に資格支援をしている企業もありますが、専門職であるため、学歴や年齢よりも現場での経験が重視される職種です。そのため、資格がなくても経験があれば、就職の際も優遇される可能性があるでしょう。
さらに介護士として実務経験を積めば、介護福祉士などの国家資格を取得するなどしてキャリアアップもできます。
観光関連の仕事
田舎で資格や経験を活かして働くなら、観光関連の仕事もあります。たとえば、自治体の観光スタッフや、地元のアウトドア関連のスタッフなどです。「移住先で旅行者にその土地の魅力を伝える仕事をしたい」という人に適しています。
ただし観光スタッフは、正社員やアルバイトなど契約形態が異なるため、希望に合った働き方をするためにも、よく検討しましょう。旅行業務取扱管理者の資格があれば、観光プランを立案することができます。
アウトドア好きなら、山岳ガイドやダイビング、スノーボードなどのインストラクターがおすすめです。好きなことを仕事にできるので、魅力を教えることはもちろん、自分も楽しみながら仕事ができます。
どんなに魅力的な観光資源があろうとも、その地域までの公共アクセスが乏しく簡単に集客できないなどの場合もあるため、どのように「足」を確保するかも重要です。
また、単に良いものを見せるだけでは地域にお金が落ちないということもあり得るので、人を集めるだけでなく何を購入させるかも考える必要があります。
教育現場の仕事
田舎は都市部とは異なり、子どもの数が少ないため、教育現場の仕事の需要は少ないと感じるかもしれません。しかし、子育て世帯が多く流入している地方では、保育士や教師が足りず、困っているところも多いです。
保育士免許や教員資格があれば、保育園やこども園、学校のほか、学童など、さまざまな場所で需要があります。また保育の現場ゆえに、子育て向けの福利厚生が整っていることが多いため、出産後や子育て中も復職しやすく、田舎暮らしの仕事としても最適です。
ほかにも田舎の教育現場は少人数のことが多いため、一人ひとりにじっくり向き合い、子どもたちの成長をサポートできることが利点だと言えます。
さらには昨今の教育において、共働き家庭への子育てサポートや、インターネットツールを用いた教育環境の整備など、多様なニーズへの対応は必須です。田舎での教育現場では、地域に密着した交流を通じて、より大きなやりがいを感じられるでしょう。
教育業界を志望している人は、以下の記事で求められるスキルや志望動機の書き方を詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
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教育者だけでなく地域で子どもを育てていくという意識が大切
田舎ならではの教育をどのようにおこなっていくか、地域の特色を活かした学びを考えていくことが大切です。
ICTが普及し、オンラインで授業が受けられるようになっている昨今、教師の役割とは何か、ということが問われています。
地域とそこでの教育を結びつけるのは、対面で教えているからこそできることにあるのです。地域ぐるみになって子どもたちを育てていくということを意識してください。
大工
高齢化や過疎化により、田舎では大工も人手が不足している状態です。そのため、経験がなくても希望すれば仕事に就ける可能性があります。また、大工の仕事自体は未経験でも採用されることが多く、必須となる資格や免許はありません。
しかし、持っていると有利になる資格はあります。以下のような資格は特に大工としてのスキルや実務能力を証明できるため、田舎に移住した際の就職に役立つでしょう。
大工になるためには、就職や弟子入り前に技術系の専門学校や職業訓練校で技術を身に付けておくことも可能です。体力に自信がある人や、手先が器用で細かい作業を根気よくできる人に向いています。
働く場所を問わない仕事5選
働く場所を問わない仕事5選
田舎暮らしで仕事をする場合、求人が少ないため、なかなか希望の仕事が見つからないケースもあるかもしれません。
しかし、最近では場所を選ばず、どこでもできる仕事が増えてきています。そのような職種であれば、田舎に移住したとしても仕事に困らず、継続して働くことができます。
田舎暮らしを始める際、生活するうえで肝となる仕事がすでに定まっていることは重要です。ここでは、働く場所を問わない仕事5選を紹介します。
実は、弊社に所属するライターさんの中に、移住して田舎暮らしをしている人がいます。
自宅で働ける環境なので、子どもの習い事の送迎や友人宅への送迎(田舎では子どもの送迎が必須)ができ、空いた時間は友人たちとガーデンパーティーなどを楽しんでいるようです。
Web関連の仕事
Web関連の仕事は、パソコンやWi-fiなどのIT環境さえ整っていれば場所に縛られずに自宅でできる仕事です。仕事のしやすさで言えば、人によっては田舎の方がストレスが少なくて仕事に集中しやすい環境と感じ、仕事が捗るかもしれません。
田舎でもできる仕事ですが、都市部に比べて需要が少ないため、地元の営業周りには苦労する可能性があります。あらかじめ都市部での顧客とつながっていれば、離れていても仕事はできるので心配はいりません。
Web関連の仕事はオンライン上で人とかかわることはできるものの、孤独を感じやすい人にとっては、寂しく感じることもあります。その場合は、仕事以外で地域の人とかかわれる趣味を持つなど、人と触れ合う場所や時間を作ることを意識してみてください。
Web業界の仕事について知りたい人は、以下の記事で詳しく解説しているので併せてチェックしてみてください。
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仕事上でなくとも地域とのかかわりを自ら探すことはできる
なにも仕事をすることだけが人とのかかわりを得る手段ではありません。
田舎暮らしは都市生活に比べて通勤に時間を取られることもなく、超多忙な業務もあまりないので、時間に余裕が持てるはずです。
ぜひ地元の人とかかわる機会を自ら探してみてください。都市部とは違った職住接近の環境でできる活動もいろいろあるはずです。
そうした時間や人付き合いができるのも、田舎暮らしの醍醐味なのではないでしょうか。
インターネットを使用した在宅の仕事を探したい人は、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
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物販
物販ビジネスも場所を選ばずできる仕事です。物販とは、仕入れた商品に利益を載せてものを販売する仕事のことです。インターネット上での販売なら、田舎暮らしでも問題なくできます。
物販の仕事は、上記のような個人で商品を販売する店が集まるECサイトでの販売が一般的です。趣味の手芸やレザークラフト、絵などのアートを販売する人が多く、海で拾った流木や落ち葉なども、都市部の飲食店などが購入することがあるため、田舎ならではの商品となるものを見つけて販売することもできます。
転売の場合は、小売業者から仕入れるための初期費用や、流行や売れやすい商品を見極める目が必要です。いずれも発送手続きなどが発生するため、初心者には負担に感じてしまう可能性があります。必要な手続きを自動化する知識を身に付けておくと良いでしょう。
オンラインカウンセラー
インターネットで完結するオンラインカウンセラーも、仕事場を選びません。オンラインカウンセラーは、インターネットを通じて心理療法やカウンセリングサービスを提供し、クライアントの心の問題や人間関係、ストレス、自己啓発など、さまざまな課題をサポートします。
クライアントとのやり取りは、基本的にメールやチャットを通じておこなうため、場所を問いません。カウンセリングを受けたい人にとっても、自分の最適な場所とタイミングでサービスを受けられるので、心理的なハードルが低くなり、利用しやすいという利点があります。
場合によっては命に係わる重要な仕事です。カウンセリングの資格や傾聴などの訓練、専門知識を身に付けるためには、相応の学習や準備が必要になります。
カウンセリングには、受容、共感する傾聴スキルが必須です。心理学の知識、カウンセリングの技法についても知っておいてほしいですね。
これらは独学で身につけるのは難しいため、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、臨床心理士、公認心理士の資格取得をおすすめします。
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在宅コールスタッフ
在宅コールスタッフは、自宅にいながらさまざまな応対を電話でおこないます。おもな仕事内容は、顧客からの問い合わせの対応、商品やサービスに関する情報説明、商品やサービスの受注です。
オフィスへの出社がないため、隙間時間を活用して働けます。また場所を選ばずに仕事ができるため、子育て中の主婦や介護をしている人にも向いているでしょう。
ただし、静かな環境、高品質なヘッドセットやインターネット環境など仕事上の設備を整える必要があります。基本的には、自分一人で顧客と1対1の対応をすることになるため、プレッシャーを感じる場面もあることに注意が必要です。
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オンライン秘書
オンライン秘書は、インターネットを介してクライアントのメールやスケジュール管理、調整、データ入力や書類の準備、出張等の手配、会議設定などをおこないます。
企業に出社して働く秘書と異なり、オンライン上で完結するのが特徴です。上司とともに行動するなどの制約がなく、自分の好きな環境で働けます。スケジュール管理もしやすいため、仕事とプライベートのバランスを取りやすい点がメリットです。
対人コミュニケーションが問われる秘書業務ですが、オンラインで完結するため、人と直接接することなく仕事がこなせます。
ただし、秘書業務は機密情報や、クライアントの個人情報の取り扱いなど、セキュリティ面には細心の注意を払わなくてはなりません。オンラインだからといっても楽だと勘違いしないようにしましょう。
秘書の仕事については以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある人は併せてチェックしてみてください。
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働く場所を問わない仕事として、近年は在宅コールセンターの仕事が増えてきていますね。
これまでは業務委託やアルバイト程度のものが多かったのですが、正社員としての雇用も見かけるようになりました。
PCや電話があれば特殊な機材も必要ないため、比較的取り組みやすいのが魅力です。
キャリアコンサルタントに聞いた! 田舎暮らしでおすすめの仕事とは?
ここまで田舎暮らしの仕事にはどのようなものがあるのかについて、具体的に解説してきました。
田舎でできる仕事は限られていると思っていた人もいるかもしれませんが、実際にはさまざまな仕事があることがわかったかと思います。
しかし、どの仕事を選べば良いのか判断がつかないという人もいるかもしれません。そこでここでは、実績豊富なキャリアコンサルタントの富岡さんに、田舎暮らしでおすすめの仕事を聞いてみました。ぜひプロの意見を併せて参考にしてみてください。
アドバイザーコメント
富岡 順子
プロフィールを見る観光業など外に住んでいた視点を活かせる仕事がおすすめ
仕事は人それぞれ優先するものが違うので、一概にこれといったおすすめをすることはできませんが、都会から田舎へという状況を活かせる仕事としては以下の2つがおすすめですね。
・観光業界
地元の人たちは自分たちの住んでいる地域のよさが当たり前すぎて気づいていないことがあります。外からの視点で地域をPRすることによって、観光客に喜んでもらえるプランやサービスを作ることができます。
地域を知り、つながりを作りながら、いいと感じたものを外に発信していく仕事は日々の生活とリンクしてやりがいを感じられるでしょう。
・地域おこし協力隊
こちらも外からの視点を活かして、地域のために働ける仕事です。自治体によってミッション型、フリーミッション型とあるので自分の得意分野を仕事にすることができます。
注意してほしいのは都会の当たり前を一方的に押し付けるやり方では反感を買ってしまうということです。
地域の方たちの思いに耳を傾け、信頼関係を築いてこそその地域の持つよさや地域の困りごとが見えてきます。地域の方々と協働しながらよいものができたときは喜びもひとしおでしょう。
田舎暮らしは楽とは限らない! 地方で働く注意点も把握しよう
田舎暮らしは楽とは限らない! 地方で働く注意点も把握しよう
- 仕事によって生活スタイルは変わる
- 車の免許が必要なことが多い
- 仕事の選択肢が比較的少ない
- 賃金が低い傾向がある
田舎暮らしに期待を寄せる人もいるかもしれませんが、楽に生活できるとは限りません。地方で働くとなると、都会の生活とは勝手が違うところも多く、戸惑うこともあるでしょう。
そのため、あらかじめ移住した先輩や地元の人の話などを聞いておき、注意点やチェックしておくべきことを把握することが大切です。ここでは、地方で働く際の注意点について解説します。
仕事によって生活スタイルは変わる
田舎暮らしでは、生活スタイルに応じた仕事を選ぶ必要があります。
どのような生活スタイルを望むかによって、選ぶべき仕事も大きく変わるためです。田舎での仕事選びは「希望する生活スタイルが実現できるか」を軸に考えることで、「こんなはずではなかった」といった失敗を回避できます。
地域愛が深く、定住を望んでいるのであれば、地域に密着した仕事を選ぶことで、やりがいを感じられるでしょう。定住するかどうかわからない場合は、住む場所を問わない仕事を選んだ方が身動きは取りやすいです。
田舎暮らしができる職種を紹介してきたように、移住といっても選択肢は意外とあります。必ずしもこうしなければならないといった制約も少ないため、やり方次第で自由度の高い選択をすることも可能です。
そのためには、どのような暮らしをしたいのかを具体的かつ明確にしていく必要があります。
- 希望の生活スタイルを田舎で実現するための、仕事選びのコツはありますか?
希望のスタイルに合う求人や仕事ができる環境かを調べよう
地方では本社機能を持つ会社が都市部ほど多くないため、都市部では求人が多い職種でも地方では募集が少なかったり、あったとしても活躍の場や、スキルが限定されていたりします。
ある程度地方での理想の生活スタイルが決まったら、そこで自分のやりたい仕事の求人があるかどうか、あるいはその地域にない仕事でもリモートワークなどで都市部から案件を貰えるのかなど、移住前によく調べておきましょう。
車の免許が必要なことが多い
田舎は車移動が基本になります。都会では公共交通機関が発達していて、車の必要性を感じない人は多いと思います。
しかし、田舎は電車やバス、タクシーなどの公共交通機関が発達していない地域もあり、便が悪いことも多いです。車を運転できなければ、仕事に就くことも難しくなるかもしれません。生活でも自家用車は必要になるため、免許を持っていない人は取得しておくことをおすすめします。
田舎で車を所有する場合は、固定費はもちろん、月々のガソリン代などの維持費が多くかかる傾向があることは念頭に置いておきましょう。
また冬季に積雪や凍結する地域では、冬用タイヤの装着する必要があるため、移住先の年間を通した状況を把握しておくことも大切です。
仕事の選択肢が比較的少ない
田舎は都会に比べて会社や店舗数が少ないため、求人数も少ない傾向があります。
働ける業種や職種は限定されてしまうことが多く、やりたい業種や興味のある職種の募集がないケースもあるでしょう。これまで就いていた仕事がしたいと思っても難しく、これまでしていた仕事とは全く違う仕事に就く可能性もあります。
また、都会のように交通の便が良くないため、車を所有していない場合は、限定された場所でしか働くことができません。ただでさえ少ない求人の中で、限られた場所に絞って探せば、実際に応募できる求人数はかなり限られてしまいます。
一方で、資格やスキル、実績のある仕事や、場所を問わずできる仕事に就いていれば、仕事面での懸念点は解消可能です。
IT系、商社、広告代理店など、都心部にある方が有利な会社は田舎には少なく、完全リモートの場合を除いて探すのは困難だと言えます。
移住者に話を聞いてみると、通勤に車で30~60分は普通で、そのぐらい行くとサービス業などの求人もあるようですが、こちらも車を使わない範囲での求人は少ないそうです。
賃金が低い傾向がある
総務省が実施している「家計調査」によると、1世帯あたりの1か月の収入は東京都23区で69万4,159円、秋田県で53万8,001円、長野県で58万8,199円、沖縄で42万4,298円という結果があり、田舎暮らしは都市部に比べて給与水準が低いのが現状です。
田舎の人が都会へ出て行ってしまう大きな原因の一つであり、行政でも大きな課題となっています。
一方で、田舎暮らしの場合は住居費や教育費などは都市部よりも支出を抑えることが可能です。ライフプランを見直し、生活に無理がないか確認したうえで、仕事を考える必要があります。
また田舎暮らしをする場合は、簡単に仕事が見つかる保証はないのです。資格やスキルのある人や、すでに起業している人、リタイヤしている人などはあまり関係ありませんが、手に職がない人・現役世代で移住を決断する人は注意が必要になります。
田舎で働く場合は、それまでよりも収入が低くなることも考慮しておいてくださいね。
- 田舎暮らしの仕事で低賃金の問題をクリアするためにはどうしたら良いでしょうか?
物価の安さなど田舎ならではの利点を活かしてやりくりしよう
支出を見直していけば都会と同じ給与水準でなくてもある程度クリアできると思います。
田舎は家賃が安いです。土地代も安いので家を建てる場合でも都会より安く建てることができるでしょう。
直売所に行けば新鮮な野菜や果物が安く手に入ります。庭付きの家に住んだり、地域の畑を借りて家庭菜園も可能です。
子育て支援を手厚くしている自治体もあります。支出を見直しながら状況に応じて副業で収入を増やすなどしてみてくださいね。
田舎暮らしに向いている人・向かない人はいる? キャリアのプロが解説
田舎暮らしでは、現在の生活とのギャップを感じる可能性が高いです。
実際に田舎暮らしをする場合、現在の生活環境や状況とは大きく変わります。「思った生活とは違った」などと後悔しないためにも、じっくり検討することが大切です。
ここではキャリアコンサルタントの若林さんに、田舎暮らしに向いている人・向かない人について解説してもらいます。田舎暮らしに対する適合があるのかについて、重ねて確認しておきましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る地域の文化や価値観を受け入れ楽しめる人は向いている
弊社のライターには、20歳くらいという比較的若い時期に地方に移住した人もいるのですが、同じ移住者でも肌に合わずに、都会に戻る人もいるそうです。
そうした話からも田舎暮らしに馴染む人の特徴には、以下の3つがあると思います。
・田舎暮らしを楽しめる
・地域の人との交流が苦痛ではない
・もともと住んでいた人の価値観、ライフスタイルを否定しない
田舎暮らし向きの性格面であることはもちろんですが、何より「田舎で暮らせる仕事がある」ことが大事です。
移住者を募っている自治体では、最初の数年間は家賃補助があったり、仕事を斡旋していくれるサービスがあったりします。
ただし、そうしたサービスをずっと利用できるわけではないので、経済的自立を目指さなくてはいけません。そうした点も理解したうえで、自ら行動できるタイプの人が向いていると思います。
移住者向けのサポートは受けつつもしっかり自立できることも大切
また、移住者が多く住むエリアに移住することも田舎暮らしを続けていくためにはおすすめです。
実は両親がこのタイプで、離島でも移住者が多いエリアなのでご近所さんは都会や海外から来た人ばかりでした。もちろん、都会よりご近所付き合いは密ですが、地域の人との付き合いが薄い分、移住にストレスを感じる人は少ないようです。
田舎暮らしに挑戦して後悔しないための5つの準備
田舎暮らしに挑戦して後悔しないための5つの準備
ここまで田舎暮らしでできる仕事や注意点について解説してきました。田舎暮らしで重要なポイントとなる仕事について見えてきたかと思います。田舎に移住すれば、生活スタイルが様変わりするため、戸惑ったり、不安に感じたりする場面も多いです。
田舎暮らしをする前に、後悔しないために事前にできる準備をしっかりしておくことが大切です。ここでは、田舎暮らしにおける5つの準備について解説するので実践してみてください。
①入念に情報収集をする
移住してから後悔しないためにも、移住先の地域の念入りな情報収集は欠かせません。
情報収集を疎かにしてしまえば、実態が掴めない状態で移住することになります。その場合、イメージとはかけ離れた暮らしになる可能性もあり、ギャップを感じて移住を後悔してしまうことにもなり兼ねません。
そのような事態を防ぐためにも、インターネットや書籍などで情報収集することはもちろん、移住先の住人の話や住んだ経験のある人の体験談を聞いて、田舎での暮らしに対する理解を深めておくことが大切です。
また、田舎での仕事探しは、大手転職サイトだけでなく、地方移住者向け求人サイトや転職サイトも併せてチェックしましょう。
現地に何度も足を運んで仕事探しをするのは難しいですが、地方移住向けの求人サイトであれば、オンラインでの面接対応や地域の情報提供もしてもらえます。おすすめのサイトについては後ほど解説します。
地元で暮らす人に聞くのが一番です。自治体が開催するUターン、Iターンイベントや、移住相談会に参加し、実際に話を聞いてみてください。つながりを作っておくとその後も定期的に情報をいただくことができますよ。
②移住者向けの説明会や体験ツアーに参加する
田舎暮らしをしたいと思っても、移住先はどこが良いのか迷う人も多いです。移住先を探したい場合は、移住者向けの説明会や相談会に参加してみるのがおすすめです。
全国各地で開催されていて、直接現地に足を運ばなくても、オンラインで参加できるものもあります。気になる移住先があれば、積極的に参加して、情報を得てみてください。
また、移住体験ツアーに参加すると、現地の雰囲気を肌で体感できるのがメリットです。実際に現地を訪れることで初めてわかることも多くあり、理想と現実のギャップを減らすのに役立ちます。
自治体担当者や先行移住者と直接話す機会もあるため、仕事や住まいの相談、土地の魅力や風習などの話が聞けるなど、貴重な体験ができます。
- 体験ツアーに参加する際は、どんな視点でどんなポイントを見ると良いのでしょうか?
行政サービスや移住者の受け入れ態勢などを注視しよう
自治体が移住者向けにどのようなサービスを提供しているかはもちろんですが、地域に住む人が移住者を受け入れる風土ができているかもポイントです。
積極的に受け入れて、地域を活性化したいという人たちもいますが、知っている人ばかりの地域に知らない人が入ってくるのは避けたいと考える人もいます。
そうした価値観の地域では、移住しても暮らしづらいことが多いため、行政サービスだけに目を向けるのではなく、実際に何度も足を運んで見極めてください。
③田舎暮らしをイメージしておく
移住の話だけを聞いても、ピンとこない人もいるかもしれません。田舎暮らしの生活がどのようなものなのかイメージするために、入念な下調べをしたうえで、実際の生活をシミュレーションしてみることも大切です。
生活スタイルや住まい、働き方やお金、移動手段はもちろん、移住後の地域の人との付き合いなど、これまでの生活とは異なる部分も多くあります。頭で考えるだけでなく、具体的に書き出していくことで明確になっていくはずです。
前述した体験ツアーなどにも参加して現地の雰囲気を感じたり、現地の人と触れ合ったりする中で、メリットだけでなくデメリットも理解しやすくなります。田舎暮らしにおける理想と現実のミスマッチを防ぐためにも、本格的に検討する前に移住先に出向き、田舎での暮らしぶりをリアルに描くことも重要なポイントです。
地方社会で企業に雇用され、そこである程度のキャリア形成ができたから経験を携え再度都会へ、という夢を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
しかし同じ業種でも地方と都市部では時間の流れも流通のプロセスもかなり違ってきます。
都会⇒地方、というキャリアプランは比較的成立しやすいですが、その逆は転職活動でも、実際の職務でも難しいと言う点は覚悟しておくべきかもしれません。
④パラレルワーカーを目指してみる
田舎で暮らす場合は、複数の仕事をしながら生活費を稼ぐ「パラレルワーカー」になることをおすすめします。その理由は、田舎で仕事をする場合、以下のようなデメリットがあるためです。
- 仕事の数が少なくて選択肢が少ない
- 賃金が安い
- やりたい仕事を見つけにくい
実際、賃金が安い田舎では生活費を効率よく稼ぐために兼業する人も多いです。たとえば、ゲストハウスを運営しながら、カフェを開いたり、ネットビジネスをおこなったりといった感じです。
複数の仕事をするパラレルワーカーになれば、それぞれの仕事の収入は低くても、田舎で暮らすだけの生活費は稼げるかもしれません。
田舎暮らしで安定した生活をするために、パラレルワーカーを目指すのも一つの方法です。
田舎に移住した人の多くは、いくつかの仕事を兼業しています。
私が知っている中では、カフェ店員とライター、猟師とゲストハウス経営などですね。
労働時間が被らないもので、違う職種にした方が気分が変わって、楽しく働けるようですよ。
仕事探しに悩んだときは、以下の記事を実践してみてください。
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⑤仕事付き物件も検討してみる
仕事付き物件のメリットは、移住先での住まいと仕事を同時に確保できることです。移住を検討している人にとって、新しい地域での生活を始める際も、安心感があり、移住のハードルが下がります。
移住先での生活の基盤が初めから整っているため、仕事探しや住居探しのストレス、経済的な不安が少なく、環境や生活への適応が容易になります。仕事付き物件は、田舎でも需要の高いホテルや工場、介護士、農業や観光業などの事業をおこなう地域に多いです。
地方自治体の支援や、移住セミナー・イベント、ハローワークや転職サイト、移住情報のサイトなどを活用して、希望の仕事を探してみてください。
仕事付き物件は仕事と住まいが一度に決まり、別々に探すよりも効率がよく費用も抑えることができます。
しかし仕事が合わない、辞めたいとなった時に契約条件によっては解約できない、仕事を辞められないといったデメリットが生じます。
安易に決めてしまわず、仕事内容をしっかりと調べた上で決めることが大切です。
いざ求人を探そう! 田舎暮らしができる仕事の見つけ方
いざ求人を探そう! 田舎暮らしができる仕事の見つけ方
- 地方移住向け求人サイトやU・Iターン向けサイトをチェックする
- 移住者向け説明会や相談会に参加する
- 自治体が直接発信している移住情報を確認する
ここまで田舎での仕事や田舎暮らしの注意点・準備について見てきたことで、田舎暮らしのイメージがより明確になってきたところかもしれません。ここからは、田舎暮らしを現実のものにするために、求人探しをしていく段階に入りましょう。
しかし、田舎暮らしができる仕事を探すために、具体的にどうしたら良いのかわからない人もいますよね。ここからは田舎暮らしができる仕事の見つけ方について解説していくので、自分に合った仕事を探してみてください。
地方移住向け求人サイトやU・Iターン向けサイトをチェックする
田舎暮らしは、生まれ育った地元に戻ってきて就職する「Uターン」や、生まれや育ちが都心で、都心で働いていた人が地方へ移住する「Iターン」などのケースがあります。
UターンやIターンの場合は、希望する地域の求人の有無や内容がわからないことがほとんどです。そこでUターンやIターンを歓迎している転職サイトを活用すれば、移住のための仕事探しもしやすくなります。
すでに移住先の希望が明確な人は、自治体のサイトを直接チェックしてみてください。自治体のサイトでは、希望する地域に特化した移住者向けの制度や、最新情報などの詳細を見ることが可能です。具体的な移住計画を立てる際にも役立ちます。
地方移住やU・Iターン向けの求人には各都道府県など自治体が運営しているものもあります。
もちろんウェブサイトでの展開もしていますが、都内などで窓口を設けているところもあるようです。
リアルな話を聞き、より正確な情報を得るために、ぜひそうした窓口を訪問してみましょう。
こちらの記事ではUターン・Iターン・Jターンの違いを詳しく解説しています。就職先に悩んでいる人は参考にしてみてください。
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移住者向け説明会や相談会に参加する
地方移住を検討している場合は、移住者向け説明会や相談会を活用すると、各市町村の雰囲気や先輩移住者の体験談などリアルな情報が得られます。
移住後の暮らしを見据えた地域の情報収集を一人でおこなうのは難しいです。移住相談では、経験豊富な相談員と話し、移住したい理由や動機を深掘りすることで、新たな気付きがあるかもしれません。
また、現地の人とコネクションを持った担当者と話せば、自分と同じ境遇や状況の先輩移住者との縁をつないでくれることもあります。話が進めば、実際に行動に移すためのきっかけ作りとなるため、理想の暮らしに近づくためにも有効活用してみてください。
相談する際は、興味のあるポイント、立地、制度や支援、盛んな業種など、それぞれのエリアの特徴や魅力などを意識しながら、幅広い自治体を見てみることをおすすめします。
- やりたい仕事も移住先もまだわからないのですが、説明会や相談会にも参加しても良いのでしょうか…。
気持ちが決まっていなくても説明会などで情報収集してみよう
もちろん大丈夫です。
もともと好きな土地があって、いつか移住したいと準備している人もいますが、多くの人は気になる土地を見て回ったり、相談会に参加したりして、じっくりと移住先を検討しています。
最近移住した知人は、1年ぐらい検討期間を設けていましたし、長い人では5年以上かけて準備した上で移住した人もいます。
説明会や相談会に参加しても、必ず移住する必要はないので、気になる自治体の説明会や相談会に参加してみてくださいね。
参加するハードルが高いと感じるなら、最近はLINE公式やInstagramなどで移住情報を発信している自治体も増えているため、そうしたアカウントをフォローして情報収集してみましょう。
自治体が直接発信している移住情報を確認する
自治体では、移住を検討している人に向けてさまざまな形で情報を提供しています。
自治体が発信している移住情報では、移住や就農に関するイベント情報や、都会では得ることが難しい仕事情報、不動産情報などが掲載されているので、移住先が決まっている場合は確認してみてください。
自治体がおこなう移住支援としては、移住イベントの開催やWebサイトの開設、スマートフォンアプリを活用した情報提供、個別相談やインターンシップ企画運営などを通じた具体的なフォローなど、さまざまです。
田舎暮らしといっても、人によって向き不向きがあります。個人の希望と状況を照らし合わせ、より良い方法を相談者と共に模索するのも自治体の役割です。
自分の理想の生活に合う仕事を見つけて田舎暮らしを実現しよう
田舎暮らしだからこそ、理想のライフスタイルのビジョンをしっかり持って、仕事を選ぶことが大切です。
田舎暮らしならではの仕事はもちろん、これまでのキャリアを続ける働き方もできます。場所を選ばない仕事であれば、田舎暮らしでも仕事に対する不安は少ないです。
田舎暮らしを検討する際は、十分な情報収集をすることで理想と現実のギャップを減らし、できるだけ不安要素を解消しておきましょう。
ぜひ自分に合った仕事を見つけて、理想の田舎暮らしの希望を叶えてくださいね。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る田舎暮らしは安易なイメージだけでなく長期的な視点で検討しよう
特にずっと都市部で生活してきて田舎暮らしにあこがれる人に、転勤族家族として全国のさまざまな規模の街で生活してきたからこそ伝えたいことがあります。
「田舎の人は純粋で人情がある」というイメージだけで移住を決めないようにしてほしいのです。思ったよりも田舎の人はよそ者には冷たいししがらみも多いよ、と言いたいのではありません。
人は誰でも、慣れ親しんだコミュニティに異分子が入ってくると当たり前に違和感を持つものです。そのためよく調べもせずに移住して、都会の基準であれこれ行動されると、それは地域住民にとって気持ちの良いものではありません。
田舎のサポートばかり期待せず自分にできることを考えることも大切
また、数日間のみ訪問してきたお客さんなら温かく迎えても、これから数十年共に過ごす、となるとかかわり方は変わってきます。
「都会の生活に疲れたから温かい人に囲まれたい。それなら田舎暮らしって良いんじゃない?」と安易に考えると、ギャップが生まれてしまうかもしれません。
長らくそこに住む人たちが大切にしてきた仕事や生活もあるのです。それらに配慮し敬意を持って初めて、田舎暮らしは成立します。
相手のやさしさや温かさばかり期待せず、自分がそこで地域のために何ができるのかも考えて移住を決めてほしいものですね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Junko Tomioka〇南箕輪村のキャリア教育推進コーディネーターに就任後、独立。現在は地方中高生やベトナム人留学生の就活支援、企業内キャリアコンサル、地方就職のサポートをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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