この記事のまとめ
- IT企業で出題傾向の高い適性検査は6種類ある
- IT企業の適性検査で評価される能力は職種によって異なる
- IT企業の適性検査は3つの方法で対策しよう
就活に向けて準備を進めている人のなかには、「IT企業の適性検査の内容がわからない」「具体的な対策方法がわからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。IT企業の適性検査を突破するには、適性検査の種類や特徴を理解したうえで、対策をおこなう必要があります。
また、IT企業の適性検査は、ほかの業界でおこなわれる適性検査と評価のポイントが異なることがあるため、志望先企業に応じた準備をすることも重要です。
この記事では、キャリアアドバイザーの野村さん、高尾さん、谷猪さんのアドバイスを交えつつ、IT企業の適性検査の種類や職種別の評価ポイント、効果的な対策方法について解説します。IT企業の適性検査を受ける予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
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IT企業の適性検査は職種ごとに対策すべきことが異なる!
IT企業の適性検査で評価されるポイントは、エンジニア職、営業職、企画職など職種によって異なります。そのため、志望する職種に合わせた対策をおこなうことが大切です。
しかし、「適性検査で自身が志望する職種はどの点が評価ポイントとなるのかわからない」と悩みを抱える人もいると思います。
この記事では、前半でIT企業の適性検査の種類や特徴、それぞれの職種で重視される能力を解説します。適性検査の全体像を理解して、より効果的な対策をおこなえるようにしましょう。
また、IT企業の能力検査と性格検査でそれぞれ落ちやすい人の特徴についても解説します。落ちやすい人の特徴に自身に当てはまる部分があるか事前にチェックしたうえで、必要に応じて対策することが重要です。
そして記事の後半では、 IT業界の適性検査の対策方法について、能力検査や性格検査などの内容ごとに解説します。それぞれ対策方法が異なるため、自身の状況に合わせ対策をして本番に備えましょう。
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まずはここから! IT企業の適性検査はおもに3つ
まずはここから! IT企業の適性検査はおもに3つ
- 能力検査:基礎学力や思考力を測定
- 性格検査:性格や行動傾向を判断
- 企業独自の適性検査:各社が求める独自の能力や適性を評価
IT企業の適性検査は、おもに能力検査、性格検査、企業独自の適性検査の3つの種類があります。検査によって評価基準が異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
ここでは、IT企業の適性検査のおもな種類について解説します。まずは適性検査の種類ごとにどのような点が評価されているか理解して、より効果的な対策をおこなうために準備しましょう。
①能力検査:基礎学力や思考力を測定
IT企業の能力検査では、おもに基礎学力や論理的思考力が問われる問題が出題されます。SPIや玉手箱などの他業界で出題される適性検査と比べて、IT業界では論理的な思考力や数的処理能力が重点的に評価されるのが特徴です。
具体的な出題内容としては、数列の規則性を見つける問題や、プログラミングの基礎となる論理演算の問題、データの分析力を問う統計の問題などが出題されます。また、文章読解では技術的な要素を含めた問題が出題されることもあり、IT関連の専門用語の理解度もチェックされます。
これらの問題を通じて、IT企業の業務で必要となる論理的な思考プロセスや、複雑な問題を順序立てて解決する能力が評価されるのです。
②性格検査:性格や行動傾向を判断
IT企業の性格検査では、「締切が迫った状況でどう行動するか」「チーム内で意見が対立した場合どのように対処するか」といった具体的な場面での行動を問う質問が出題されます。これらの質問を通じて、職場での適応性やチームワーク力が評価されるのです。
IT業界では、複数のメンバーで一つのプロジェクトを進めることが多く、チームでの協働が不可欠です。そのため、コミュニケーション能力や協調性、ストレス耐性、柔軟性といった要素が重視されます。
また、IT業界は技術革新のスピードが速く、新しい知識やスキルの習得が常に求められます。そのため、性格検査におけるIT業界特有の要素として、自ら勉強する学習意欲や、新しい課題に対する積極性なども重要な評価項目となるのです。
なお、性格検査では回答の一貫性もチェックされるため、偽りのない自然な回答を心掛けることが大切です。
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③企業独自の適性検査:各社が求める独自の能力や適性を評価
IT企業独自の適性検査では、エンジニア職は手書きでのプログラミング問題や、システム設計に関する課題が出題され、営業職は最近のIT業界の動向に関する記述式の問題など、職種ごとに異なる独自の問題がおもな出題内容です。
企業によって重視するポイントは異なりますが、共通して「その企業の事業領域で必要となる専門的な知識」や「職種ごとに必要とされる実践的な能力」が評価されます。
このような独自の適性検査が実施される背景には、一般的な適性検査だけでは測れない、IT業界特有の能力や適性を正確に判断したいという企業側の意図があります。そのため、職種ごとに異なる実践的な課題が用意されていて、入社後の業務で必要な対応力が試されるのです。
IT企業独自の適性検査として、ほかにはコミュニケーション能力を測る問題や論理的かつ冷静な判断力を測る問題、ロジカルな思考力を測る問題などがあります。適性検査を受ける際には、幅広い視点で問題に取り組むことが重要です。
プロに聞く! IT業界と他業界の適性検査の違い
IT企業の適性検査には、ほかの業界とは異なる特徴があります。違いがあることを把握せずにIT企業の適性検査を受けた場合、対策した問題の傾向が異なる可能性があり、本来の自分の実力を発揮しづらくなることも考えられるのです。
そこで、ここではキャリアアドバイザーの高尾さんに、IT業界と他業界の適性検査の違いについて詳しく聞きました。IT企業の適性検査を受ける前に、業界特有の傾向を理解しておきましょう。
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見るIT業界と他業界の適性検査は重要視される評価項目が異なる
まず能力検査において、IT業界は特にエンジニア職で論理的思考力や数的処理能力を重視する傾向があります。他業界では一般的な言語能力や数学的基礎力を問う問題が中心ですが、IT業界では、データ分析や論理演算など、業務に直結する思考力を測る問題が出題される可能性があります。
たとえば、プログラミングの基礎的なアルゴリズムに関する問題や、データの相関関係を見つける問題などが代表例です。このような問題は、IT業務における問題解決力やデータ処理能力を直接評価するため、他業界より専門性が高いといえます。
業界の特徴から変化への対応力が求められる
一方、性格検査では、IT業界特有の働き方に適応できるかを重視します。特にSIerなどでは、チームでの協働や迅速な意思決定が求められる場面が多いため、協調性や柔軟性が重要視されます。
また、変化の早い業界であるため、新しい知識を積極的に学ぶ姿勢や、予測不可能な状況に対応できるストレス耐性も評価されます。安定した働き方などではなく変化への対応力に注目している点が特徴です。
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IT企業で出題傾向の高い適性検査の6つの種類
SPI | CAB | GAB | 玉手箱 | ATPP | Images | |
---|---|---|---|---|---|---|
出題内容 | 能力検査性格適性検査 | 能力検査性格適性検査 | 能力検査性格適性検査 | 能力検査性格適性検査 | 能力検査性格適性検査 | 能力検査性格適性検査 |
受験形式 | ・テストセンター・インハウスCBT・Webテスティング・ペーパーテスティング | ・Webテスティング・ペーパーテスティング・テストセンター | ・Webテスティング・ペーパーテスティング・テストセンター | ・Webテスティング・ペーパーテスティング・テストセンター | – | ・ペーパーテスティング |
回答方式 | 選択式、記述式 | 選択式 | 選択式 | 選択式 | 選択式 | 選択式 |
試験時間 | 65〜110分 | 72〜95分(形式により異なる) | 80〜90分(形式により異なる) | 49分 | – | 60分 |
IT業界でおこなわれる適性検査には、業界内で広く採用されている代表的なものが6つあります。企業によって実施される種類が異なるため、それぞれの特徴を理解して自身が受検する適性検査の対策をおこなうことが重要です。
ここでは、IT企業で出題傾向の高い6つの適性検査について解説します。それぞれの特徴や評価のポイントを押さえて、より効率的な対策をおこないましょう。
IT企業に限らず幅広い企業で実施される適性検査の種類について、理解を深めたい人は、こちらの記事がおすすめです。20種類の適性検査を目的や特徴とともに解説しています。
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適性検査は、就活生の基礎学力や性格を把握するためにおこなわれる検査です。この記事では、キャリアコンサルタントとともに適性検査の20種類を目的や特徴と合わせて解説しているので、種類が多くてわからないと悩んでいる人でも役立つでしょう。
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①SPI
検査内容 | 能力検査(形式により内容が異なる)、性格検査 |
受験形式 | WebテスティングペーパーテスティングテストセンターインハウスCBT |
回答方法 | 選択式、記述式 |
試験時間 | 65〜110分(形式により異なる) |
導入実績 | NTTデータ、ブラザー工業、NECネッツエスアイ、クロス・マーケティンググループ |
導入する企業の傾向 | 大手企業に多い |
開発企業 | 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ |
SPIは導入社数が15,900社、受験者数が231.4万人を超える日本国内における認知度の高い適性検査です。基礎的な学力を測る能力検査と、性格・行動特性を判断する性格検査の2つで構成されていいて、特に大手企業で導入されやすい傾向があります。
SPIの能力検査は、言語分野と非言語分野に分かれていて、IT企業では特に非言語分野の数的処理能力と、言語分野の論理的思考力の両方が重視される傾向があります。
具体的には、データの分析力や論理的な思考力を問う問題が多く、言語分野では複数の文章の関係性を考える問題が多く出題されるのが特徴です。一方で、性格検査では職場での適応性やストレス耐性などが評価されます。
IT企業のなかでもソフトウェア開発やシステム開発を主力とする企業では、より高度な論理的思考力が求められる傾向にあります。
- IT企業で出題されるSPIはほかの業界の企業より難易度が高いこともあるのでしょうか?
他業界より難易度が高い可能性があるため入念な対策が必須
IT企業でのSPIは、他業界より難易度が高い場合があります。特に非言語分野では、論理的思考力や数的処理能力が重視され、高度な計算や複雑なデータ分析が出題されることが特徴です。
また、技術職向けには専門知識や業務に関連する問題が含まれる場合もあります。
さらに、営業職や企画職向けでは、顧客対応や戦略立案に必要な能力を問う設問が加わることがあり、IT業界特有の評価ポイントが反映されています。
志望職種や企業ごとに異なる対策が求められるため、公式問題集やIT業界専用のSPI対策本を活用し、特に苦手分野を重点的に克服することで、選考突破につながる準備を進めましょう。
これからSPIの勉強を始める人は、以下の記事を参考にしましょう。問題の種類ごとに対策方法や高得点を取るコツを解説しています。
SPIの勉強方法
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
SPIの言語問題
SPIの言語の対策方法|短期間で高得点を取るコツを解説
SPIの非言語問題
SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
SPIの計算問題
SPI計算問題の攻略法|問題別対策方法やコツを例題付きで解説
SPIの英語問題
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
SPIの例題
SPIの例題38選! 対策手順や突破のコツを徹底解説
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②CAB
検査内容 | 能力検査(四則逆算・法則性・命令表・暗号)性格検査 |
受験形式 | Webテスティングペーパーテスティングテストセンター |
回答方法 | 選択式 |
試験時間 | 72分〜95分(形式により異なる) |
導入実績 | 東京ガスiネット、 ニッセイ情報テクノロジー、 日立ソリューションズ・クリエイト、 富士通フューチャーアーキテクト |
導入する企業の傾向 | 大手SIer・ソフトウェアベンダー・グローバル採用をおこなうIT企業 |
開発企業 | 日本エス・エイチ・エル株式会社 |
CABは、コンピュータ関連職の適性を測定する適性検査です。IT企業のなかでも、特にプログラマーやシステムエンジニアなど、実務での論理的思考力が重視される職種で導入されるケースが多くなっています。
能力検査は暗算、法則性、命令表、暗号の4分野で構成されていて、プログラミング言語の知識は問われませんが、コンピュータ職に必要な基礎的な思考力が評価されます。
特に法則性や命令表の問題では、システム開発やプログラミングで重要となる論理的思考力、問題解決能力が身に付いているかどうかが確認されるので、それぞれ対策をおこなうことが重要です。
一方で、性格検査では受験者の能力特性や性格の傾向を検査するための問題が出されます。
CABを導入する企業は、大手SIerやソフトウェアベンダーが多いのが特徴です。また外国人エンジニアの採用にも活用できる英語版があるため、グローバル採用をおこなうIT企業でも広く導入されています。
CABの対策を始める前に、こちらの記事でさらに理解を深めましょう。CABの出題科目の特徴や解き方のコツについて、例題を取り上げながら解説しています。
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③GAB
検査内容 | 能力検査(言語理解・計数理解)性格検査 |
受験形式 | ペーパーテスティングテストセンターWebテスティング |
回答方法 | 選択式 |
試験時間 | 80〜90分(形式により異なる) |
導入実績 | 非公開 |
導入する企業の傾向 | 商社・証券会社・投資会社に多い |
開発企業 | 日本エス・エイチ・エル株式会社 |
GABは新卒の総合職採用のために開発された適性検査です。IT企業では特にエンジニア以外の職種の選考で導入されることが多くなっています。基礎的な知的能力では言語理解や数的処理など一般的な学力が測定されます。
一方で、実務の業務で必要となる能力としては、データ分析からの課題発見力や、複数の情報を組み合わせて最適な解決策を導き出す応用力などが評価されるのが特徴です。
検査では、基礎的能力や職務適性、性格傾向が10段階で評価され、特に創造的思考力、課題解決力、状況適応力などの実践的な能力が重視されます。IT企業の企画職や営業職では、これらの能力が実務で重要となるため、GABを採用している企業が多くなっているのです。
また、大手IT企業を中心に、GABの結果を採用後の配属先の判断材料としても活用する傾向があります。そのため、志望する職種の特性をよく理解したうえで、対策をすることが重要です。
- 適性検査のなかでも、GABは特に難易度が高いと聞いたことがあります…
3つの特徴からGABは難易度が高いといわれている
GABが他の適性検査と比べて難易度が高いとされる理由は「時間配分の厳しさ」、「出題内容の複雑さ」、「評価基準の高さ」などです。
1. 時間配分の厳しさ
試験時間が限られている中で、言語理解や計数理解の複数分野の問題を短時間で解答するスピードが求められるため、時間配分が非常に重要です。
2. 出題内容の複雑さ
また、計数理解では複雑なデータや条件を基に問題を解く必要があり、単なる数値計算ではなく、高度な論理的思考力や応用力が試されます。特に、複雑なデータセットを短時間で正確に分析し、回答を導き出す能力が試され、IT企業の企画職や営業職向けでは重要な評価項目となっています。
3. 評価基準の高さ
さらに、GABでは基礎的な学力のほかに、創造的思考力や課題解決力といった実務に直結するスキルが重視され、結果が採用後の配属先の決定に影響を与えるケースもあり、ただ合格ラインに達するだけでなく、高得点を取る必要性があることから、受験者にとってハードルが高く感じられることもあるでしょう。
これからGABの対策をおこなう人は、こちらの記事を参考にしましょう。GABの問題内容別の解き方について、例題とともに解説しています。
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総合商社や金融業界などで導入されている「Web-GAB」。就職試験の中でも難易度が高いと言われています。しかし、Web-GABは対策すれば誰でも攻略可能。本記事ではWeb-GABを突破する方法をキャリアコンサルタントが解説します。また、Web-GABの例題や練習方法なども併せて紹介します。
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④玉手箱
玉手箱は論理的思考力と処理速度を重視した適性検査です。IT企業では特にコンサルティング系企業での導入が多くなっています。
計数・言語・英語・パーソナリティの4科目で構成され、SPIと比べてより高度な処理能力が求められるのが特徴です。なお、GABの要素を取り入れているため、一部同じ形式の問題が出題されます。
検査内容は企業ごとにカスタマイズが可能で、IT業界の時事問題を題材とした言語問題や、システム開発に関連する図表読み取りなど、IT業界特有の問題が出されることもあります。また、1問あたりの制限時間が短く設定されているため、素早い判断力と正確性を身に付けているかどうかが確認されます。
IT系職種のなかでも情報を素早く的確に判断する能力が求められるプロジェクトマネージャー職や、上流工程を担当するコンサルタント職の適性判断に用いられることが多いため、志望職種に応じて十分な対策が必要です。
検査内容 | 能力検査(計数・言語・英語)性格検査 |
受験形式 | ペーパーテスティングテストセンターWebテスティング |
回答方法 | 選択式 |
試験時間 | 49分 |
導入実績 | アクセンチュア、NEC、 オムロン、KDDI、SHARP |
導入する企業の傾向 | ITコンサルティング系企業 |
開発企業 | 日本エス・エイチ・エル株式会社 |
玉手箱を受ける予定がある人は、こちらの記事を参考に対策をおこないましょう。攻略のために押さえておくべき玉手箱の特徴や、玉手箱の問題ごとの対策方法を解説しています。
玉手箱の基本情報
玉手箱とは? 出題内容や突破するための解き方のコツを徹底解説
対策方法
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言語問題の対策
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英語問題の対策
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玉手箱とSPIは別物! 違いやそれぞれの出題内容・対策方法を解説
⑤ATPP
検査内容 | 能力検査(数列・算数・さまざまな文字を含んだ5×5のマトリクス) |
受験形式 | 非公開 |
回答方法 | 非公開 |
試験時間 | 非公開 |
導入実績 | 非公開 |
導入する企業の傾向 | エンジニアやプログラマーを採用するIT企業 |
開発企業 | IBM |
ATPPはIBMが開発したエンジニアやプログラマー採用向けの適性検査です。ATPPは数列や算数、文字を含んだ5×5のマス目からパターンを読み取るような問題などが出題されます。一つひとつの問題の難易度は高くないものの、試験時間が短いといわれているため、限られた時間のなかで効率よく解いていくことが必要です。
ただし、過去問題は公開されていないので、本番に近い形で対策をおこなうことが難しくなっています。また、導入実績もWeb上で公開されているものはないため、直接的な対策も難しいのが特徴です。
なお、CABと問題内容が似ているといわれているため、CABの練習問題を解くことで対策をおこないましょう。
ATPPとCABはIT業界で求められる論理的思考力を問う検査です。CABは情報が豊富で対策しやすい一方、ATPPは情報が少なく、CAB対策が代替手段として有効です。
SPIやCABで基礎固めをおこない、時間配分を意識した練習が重要です。
⑥Images
検査内容 | 能力検査(計数、言語、英語)性格検査 |
受験形式 | ペーパーテスティング(マークシート) |
回答方法 | 選択式 |
試験時間 | 60分 |
導入実績 | 非公開 |
導入する企業の傾向 | 応募者数が多い企業 |
開発企業 | 日本エス・エイチ・エル株式会社 |
Imagesは大量の応募者を選抜するために開発された適性検査です。計数・言語・英語能力の3つが問われる能力検査と性格検査で構成されていて、すべての項目を合計60分以内で解く必要があります。
計数問題は素早く暗算ができれば効率よく解きやすくなっています。しかし、英語問題は長文問題が出題されるため、素早く英語を読み取り、答えを導き出すための対策をおこなうことが重要です。
なお、玉手箱には、Images形式を採用している場合もあるため、Imagesを対策することで同時に玉手箱の対策をおこなえます。
Imagesは一つの会場に応募者を集めて、マークシート方式で一斉に受験させることができるため、IT企業のなかでも応募者が比較的多くなりやすい営業職やエンジニア職などで導入されやすくなっています。
見分けよう! IT企業の適性検査の種類を調べる方法
IT企業の適性検査の種類を事前に把握することは、効果的な対策計画を立てるために重要です。以下の5つの方法で、どの種類の適性検査が実施されるかを調べられます。
IT企業の適性検査の種類を調べる方法
- OB・OG訪問
- 企業からの事前説明
- 受検用URL
- ログイン画面
口コミサイトで調べたり、OB・OG訪問で昨年の適性検査について聞いたりする場合、自身が受ける選考で確実にその適性検査がおこなわれるとは限らないため、注意が必要です。
また、Web上で適性検査を受ける場合、以下のように受験用URLで見分けられます。
URL | |
---|---|
SPI | 「arorua」を含む |
CAB、GAB、玉手箱 | 「e-exam」「nsvs」「tsvs」を含む |
さらに、Web上で適性検査を受ける回数が増えてくると、ログイン画面の色合いや文言からどのような適性検査がおこなわれるか予想できるようになります。ただし、ログイン画面に適性検査の種類が明記されるケースはほとんどないため、自身の記憶を頼りに見分けるようにしましょう。
職種別! 適性検査でIT企業が評価する能力
職種別! 適性検査でIT企業が評価する能力
- エンジニア職:論理的思考力とプログラミングスキル
- 営業職:コミュニケーション力と数的処理能力
- 企画職:創造力と課題解決能力
IT企業の適性検査では、職種によって重視される能力が異なります。応募する企業がどのような人材を求めているのか、職種ごとに評価されやすいポイントを理解しておくことで、より効果的な対策をしやすくなるのです。
ここでは、IT企業のエンジニア職、営業職、企画職それぞれの職種で重視される能力について解説します。自身の志望職種で特に重要視される能力を把握して、選考に向けた準備を進めていきましょう。
エンジニア職:論理的思考力とプログラミングスキル
エンジニア職の適性検査では、システム開発に必要な論理的思考能力や技術的な知識の理解度が測定されます。特に、情報を効率的に整理・保存する方法を考える問題や、作業の手順を図で表現して理解するフローチャートの読解など、プログラミングの基礎となる能力が重視されるのが特徴です。
デバッグ
ソフトウェアやプログラムのソースコードのバグ(エラー)を見つけて修正する作業
また、実務でのデバッグやコードの最適化に必要な能力を測るために、複数の条件を整理して最適な解決策を導き出す問題、図形の規則性を見つける問題が多く出題されます。
なお、エンジニア職の採用では、プログラミング経験がなくても、適性検査で論理的思考力をアピールできれば入社できる可能性があります。一部のIT企業では、これらの結果を入社後の配属先の判断材料としても活用するため、論理的思考力の得意分野を意識した対策が効果的です。
未経験からエンジニア職を目指す場合、適性検査で高得点を狙うべきパートは「図形の規則性」「数列」「フローチャートの読解」です。
これらは論理的思考力や問題解決能力を直接測るもので、エンジニアの業務に必要な基礎的資質であるアルゴリズム的な考え方や、情報の整理・構造化能力と直結しているからです。
特に図形や数列はパターン発見力、フローチャートは情報を正確に処理する力が評価されます。
エンジニアとして必要なスキルを身に付けたい人は、エンジニアスクールで学ぶ選択肢があります。こちらの記事ではエンジニアスクールに通うメリットや選び方、有効活用する心構えについて解説しています。
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厳選エンジニアスクール22選! 選び方や注意点も解説
「エンジニア未経験なのでエンジニアスクールに通いたい」「自分に合ったエンジニアスクールの見つけ方を知りたい」など、エンジニアスクールに通いたいけれど、どのように決めたらいいのかわからず、悩んでいる人も多いのではないでしょ […]
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営業職:コミュニケーション力と数的処理能力
IT企業の営業職の適性検査では、案件を受注するためのコミュニケーション能力や実務で必要となる数的処理能力が測定されます。IT企業の営業職はチームワークやプレゼンテーション能力を問う設問が多いため、性格検査では顧客折衝やプロジェクトマネジメントに必要なスキルが測定されるのです。
能力検査では売上予測や収益分析など、実務で必要となる数的処理能力が見られます。具体的には、グラフや表の読み取り、データ分析の問題が頻出し、顧客のニーズを数値化して提案につなげる力が評価されるのが特徴です。
また、企業独自の適性検査には、IT業界の時事問題や技術トレンドに関する設問も含まれます。大手IT企業では、これらの結果を配属先を決める際の参考にするため、志望する部門を意識した準備が重要です。
たとえば、法人営業を志望する場合は、収益分析や顧客満足度に関する問題の対策を重点的におこなうことが効果的です。
IT企業の営業職の適性検査では、テクノロジー関連の知識に関連したもの、コミュニケーション能力を測るもの、顧客の課題などを解決するための問題解決能力、チームで動くことも想定したチームワークを測る検査が重要視されます。
IT企業の営業職への就職を検討している人には、こちらの記事がおすすめです。IT営業の種類ごとの特徴や、魅力や大変なところをキャリアコンサルタントが解説しています。
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IT営業に興味はあるが、どんな仕事をするかイメージできないという人は多いでしょう。この記事では、キャリアコンサルタントがIT営業の業務や平均年収、やりがいを解説します。どんな人が向いているのかも説明するので、IT営業が気になる人は参考にしてください。
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企画職:創造力と課題解決能力
IT企業の企画職の適性検査では、サービス開発に必要な創造力と、プロジェクトを推進するための課題解決能力が求められます。
能力検査では新規サービスの立案力を測る創造的思考問題や、与えられた情報から本質的な課題を特定する問題が出題されやすいのが特徴です。これらの問題では、複数の要素を組み合わせて新しい価値を創出する力や、データに基づいて解決策を提案する能力が見られています。
性格検査ではIT企業の企画職に求められる能力として、主体性やチャレンジ精神などが測定されます。また、企画職は将来的に自身がプロジェクトを先導する立場になる可能性があるため、多くの関係者と協働するために必要なリーダーシップや、円滑なプロジェクト推進のための調整力も評価のポイントとなるのです。
IT企業の企画職では、論理的思考力やデータ分析力が重視され、適性検査では情報の本質を見抜く力やチームでの協働力が評価されます。特に、限られた情報から具体的な提案を導き出す能力が問われることが多いです。
IT企業の企画職へのキャリアを検討している人は、こちらの記事で理解を深めましょう。企画職に求められる人材や、新卒から企画職に就職する方法を解説しています。
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就活のプロに聞く!IT企業の適性検査で落ちやすい人の特徴
「IT企業の適性検査を受けたことがないから不安」「IT企業ならではの評価の傾向を知りたい」と悩んでいる人も多いでしょう。また、能力検査と性格検査それぞれで、どのような点に気をつければ良いのかわからない人もいるのではないでしょうか。
そこでここでは、多くのIT企業の選考に携わり、適性検査の評価基準に詳しいキャリアコンサルタントに、能力検査と性格検査それぞれで落ちやすい人の特徴について聞きました。就活のプロが解説する選考通過のためのポイントを参考にして、効果的な対策を進めていきましょう。
IT企業の能力検査で落ちやすい人の特徴
「IT企業独自の能力検査への準備が不安」「他業界よりも能力検査が難しそう」と悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアアドバイザーの谷猪さんに、IT企業の能力検査で落ちやすい人の特徴と、効果的な対策法について詳しく聞きました。IT業界特有の適性検査の評価基準を理解して、選考突破につながる対策をするための参考にしてみましょう。
アドバイザーコメント
谷猪 幸司
プロフィールを見るIT企業の能力検査で落ちやすい人の特徴は3つある
①テクニカルなスキルが不足している
IT企業では、技術的なスキルが非常に重要とされています。落ちやすい人は、必要な技術スキルや知識が不足している場合があります。対策としては、自己学習をおこない、技術スキルを向上させることが重要です。また、実務経験を積むためにインターンシップやフリーランスの仕事を経験することも有効です。
②コミュニケーション力が不足している
IT企業では、チームでの協力やコミュニケーション能力も重要視されています。落ちやすい人は、コミュニケーション能力が不足している場合があります。対策としては、コミュニケーションスキル関係の講座に参加することが有効です。またボランティア活動に参加するなどしてコミュニケーションを磨くことも有効です。
③問題解決能力が不足している
IT企業では、複雑な問題を解決する能力も重要視されています。落ちやすい人は、問題解決能力が十分でない場合があります。対策としては、問題解決力を向上させるために、論理思考や分析スキルを鍛えるトレーニングを受けることが重要です。
IT企業の性格検査で落ちやすい人の特徴
IT企業の性格検査を受ける際、「IT企業が求める人物像に合わせた方が良いのか」「チームワークを重視するようなことを問う設問にどのように答えれば良いか」などと悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアアドバイザーの野村さんに、性格検査で落ちやすい人の特徴とその対策について詳しく聞きました。IT企業ならではの組織文化や働き方を理解したうえで、性格検査に臨むための参考にしてみましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る協調性や柔軟性、適応能力が低い場合に落ちる可能性が高くなる
まず、協調性や柔軟性が低いと判断される場合です。IT企業ではチームプロジェクトが中心で、協働力が重視されます。性格検査の回答で自己中心的や一貫性に欠ける印象があると評価が下がります。
次に、新しい環境や変化に適応する能力が低いと見なされる場合です。IT業界は技術革新が早く、学び続ける意欲や柔軟性が必要です。そのため、性格検査で「保守的で変化を嫌う」と判断されると不利です。
また、職種や企業規模ごとの特徴もあります。たとえば、エンジニア職では独創性より堅実さが求められることが多く、性格検査でリスクを好む傾向が見られるとマッチしない場合があります。企画職では創造力や挑戦心が不足していると評価が下がることがあります。
性格検査で一貫性を保てるよう自己分析を徹底しよう
対策として、企業が求める人物像を調べ、性格検査を練習して自己理解を深めることが重要です。また、性格検査では正直に答えつつ一貫性を意識しましょう。日頃の自己分析やコミュニケーション力の向上に意識した準備も有効です。
性格検査で落ちるのが不安な人は、こちらの記事をチェックしておきましょう。適性検査の種類ごとの性格検査の特徴や、性格検査で落ちる回答の特徴を解説しています。
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早めに準備しよう! IT業界の適性検査の3つの対策方法
早めに準備しよう! IT業界の適性検査の3つの対策方法
- IT企業の能力検査の対策方法
- IT企業の性格検査の対策方法
- IT企業独自の適性検査の対策方法
IT企業の適性検査は一般的な適性検査とは異なる特徴があり、出題内容別に効果的な対策を進める必要があります。また、回答方法を身に付けるには一定の時間がかかるため、早めに対策を始めることが選考突破のカギです。
ここでは、IT企業の能力検査・性格検査・企業独自の適性検査で、それぞれ効果的な対策方法について解説します。各検査の特徴を理解して、計画的に準備を進めていきましょう。
①IT企業の能力検査の対策方法
IT企業の能力検査の対策方法
- 解説本で対策する
- アプリで対策する
- Webサイトで過去問を解いてみる
IT企業の能力検査では、一般的な適性検査の対策に加えて、IT業界特有の問題に解答する準備が必要です。効率的に対策を進めるには、自身の志望職種に合わせて適切な教材や練習方法を選ぶことが重要です。
ここでは、IT企業の能力検査の対策方法について解説します。それぞれのツールの特徴を理解して、自身に合った効果的な対策方法を見つけましょう。
解説本で対策する
IT企業の能力検査を対策するには、予想できる範囲で適性検査の解説本を選び、繰り返し解いて一冊に記載された問題を完璧にマスターしていくのがおすすめです。それぞれの適性検査には、以下のような解説本があります。
解説本 | 著者 | 特徴 | |
---|---|---|---|
SPI | 就活BOOK2026 でるとこだけのSPI、2026年度版 最新! SPI3完全版 | マイナビ出版編集部 | 出題されやすい問題を重点的に解説しているので、効率よくSPIを対策できる |
CAB・GAB・Images | これが本当のCAB・GABだ! 2026年度版 【Web-CAB・IMAGES対応】、最新最強のCAB・GAB超速解法 ’26年版 | 髙橋二美夫 | 本番の適性検査に近い形式で問題が載っているため、実践的な対策がしやすい |
玉手箱 | これが本当のWebテストだ!(1) 2026年度版 【玉手箱・C-GAB編】 (本当の就職テスト)、2026年度版いちばんわかる! Webテスト玉手箱 | SPIノートの会 | 言語・計数・英語、性格の全科目に対応していて、模擬テストも受けられる |
ATPP | – | – | – |
解説本の巻末には模擬テストが収録されていることが多く、本番と同じ時間配分で解くことで、実践的な練習ができます。暗算や法則性などの分野別に問題が整理されているため、弱点を把握して重点的に対策を進められるのも解説本のメリットです。
- 志望するIT企業の適性検査で何が実施されるかわからないので対策方法がわかりません。
一般的な解説本で対策しておくのがおすすめ
適性検査は企業や業界によって異なるため、具体的な対策方法を提示するのは難しいですが、一般的な適性検査に関する情報や対策のポイントを含んだ解説本を選ぶことをおすすめします。
以下のようなポイントを考慮しながら解説本を選ぶと良いでしょう。
①一般的な適性検査に関する情報が含まれているか
②適性検査の種類や傾向について解説があるか
③適性検査の問題例や解き方について詳細に解説されているか
④適性検査の対策のポイントやコツが書かれているか
⑤テストのタイムマネジメントや注意点についての解説があるか
上記のポイントを踏まえて、適性検査に関する解説本を選ぶと、未知の適性検査に対する対策のヒントを得ることができるでしょう。
こちらのQ&Aでも、SPIの対策方法についてキャリアコンサルタントが解説しています。併せてチェックして本番の適性検査に向けて対策をしましょう。
アプリで対策する
近年ではスマートフォンやタブレットで手軽に練習できる適性検査対策アプリが増えています。それぞれの適性検査は、以下のようなアプリで対策ができます。
AppStore | Google Play | 特徴 | |
---|---|---|---|
SPI | SPI言語・非言語対策問題集 就活/転職対策アプリ | SPI言語・非言語 就活問題集 -適性検査SPI3対応- | 最新の出題傾向に対応した問題で対策できる。総問題数500問以上。 |
CAB | CAB(WEB-CAB) 一問一答 | CAB・Web-CAB試験対策問題集 | 過去のCABの各企業の試験の出題傾向を独自に分析し、頻出の問題形式をカバー。苦手問題を自動収集して対策できる。 |
GAB | GAB対策 非言語GAB対策 言語 | GAB対策 言語 就活・転職対策アプリGAB対策 非言語 就活・転職対策アプリ | 学習・テスト・分析の3モードで、GAB非言語の図表読解127問を効率的に学習できる。 |
玉手箱 | 玉手箱対策 言語 就活・転職対策アプリ 、玉手箱対策 計数 就活・転職対策アプリ | 玉手箱対策 言語 就活・転職対策アプリ | GAB・IMAGES形式など148問を収録し、3つのモードで長文読解を効率的に学習できる。 |
Images | – | – | |
ATPP | – | – |
これらのアプリでは通学時間や隙間時間を活用して、数的処理や論理的思考力の問題に取り組めるのが特徴です。また、解答時間や正答率が自動で記録されるため、弱点の把握や進捗管理がしやすくなっています。
なお、多くのアプリには無料版と有料版があります。無料版では基礎的な問題を練習でき、有料版では、より幅広い問題や多くの過去問に対応しているため、より実践的な対策が可能です。
ただし、複雑な図表を扱う問題や長文読解などのボリュームが大きい問題では、スマートフォンの画面で解きづらいものがあるため、本番を想定した練習は解説本やWebサイトと併用することをおすすめします。適性検査の対策アプリは、基礎力を養うための補助教材として活用しましょう。
Webサイトで過去問を解いてみる
就活情報サイトや適性検査専門サイトには、適性検査対策のための無料コンテンツが用意されています。
特徴 | |
---|---|
就活の教科書公式「SPI頻出問題集」 | SPI頻出問題を解説付きで収録し、言語・非言語を短時間で効率的に対策できる |
マイナビ「適性検査対策Webテスト」 | 600問の練習問題と年10回の全国模擬テストで、詳細な分析結果から実力と弱点を把握できる |
大人塾「各種SPI試験、GABの練習問題・模擬試験」 | SPIやGAB・玉手箱など幅広い適性検査の模擬試験が受けられる |
マナラボ「CABテスト」 | 3分でCABの練習問題を解いてエンジニアやプログラマーの適性がわかる |
これらのWebサイトでは、模擬試験を受けられるようになっていて、解答時間も本番と同じように設定されているため、実践的な対策ができます。さらに、解答後に詳細な解説や解き方のポイントも確認できるWebサイトもあり、単なる演習以上の学習効果が期待できます。
無料で利用できるコンテンツが多いため、まずはWebサイトで基礎的な問題を練習し、その後、解説本やアプリで弱点を補強していく方法がおすすめです。一方で、有料版ではさらに多くの問題が掲載されているので、過去問題をたくさん解いて問題に慣れたい人は有料版の活用も検討してみましょう。
②IT企業の性格検査の対策方法
IT企業の性格検査では、その企業の事業内容や企業文化を深く理解したうえで回答することが重要です。前提として、ありのままの自分で回答することが基本ですが、企業が掲げるミッションや求める人材像と著しく異なる回答は避ける必要があります。
なぜなら、採用担当者は性格検査を通じて、応募者が企業文化や求める人材像にどれだけ適合するかを評価しているためです。そのため、企業研究やOB・OG訪問を通じて、組織の特徴をしっかりと把握しましょう。
また、性格検査では回答に一貫性のあるかどうかも見られます。履歴書や面接での発言と適性検査の回答に一貫性がない場合、評価が下がる可能性があるため注意が必要です。
特に、チームワークや新しい技術への適応力など、IT業界で重視される要素については、自身の考えを整理したうえで、性格検査の回答を慎重におこなうようにしましょう。
協調性や柔軟性の欠如を示す回答、主体性や新しい課題への挑戦意欲が感じられない回答、そして回答に一貫性がない場合は評価が下がる可能性があります。
特にIT業界ではチームワークや変化への対応力、問題解決能力が重視されるため、たとえば自己中心的、現状維持を好むといった回答はマイナス評価につながりやすい傾向があります。
これから性格適性検査の対策をおこなう人には、こちらの記事がおすすめです。性格適性検査を受ける前に押さえるべき大前提や、性格適性検査の対策方法を問題例とともに解説しています。
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適性検査を受ける前に企業の理解を深めるためOB・OG訪問する人は、こちらの記事を参考にしましょう。OB・OG訪問を有意義な時間にするための事前準備について解説しています。
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③IT企業独自の適性検査の対策方法
IT企業独自の適性検査は、その企業特有の評価基準や採用方針に基づいて設計されます。エンジニア職では手書きのプログラミングテスト、営業職では時事問題に対する記述式回答など、職種別に異なる課題が用意されていることも多いため、志望職種に応じた準備が必要です。
具体的な対策として、まず企業の採用情報やOB・OG訪問を通じて、どのような独自テストが実施されるか情報を集めましょう。また、業界ニュースやトレンドをチェックし、企業が注目している分野の知識を深めることも重要です。
さらに、プログラミングテストが予想される場合は、志望職種の募集要項に求めるスキルとして掲載されているプログラミング言語を勉強することが効果的です。
- IT企業独自の適性検査は、どれほどの難易度なのでしょうか?
ほかの適性検査よりも難易度が高い傾向がある
IT企業の適性検査は一般的な適性検査よりも高い難易度になります。なぜなら、専門知識やスキルを要求されるようなものが出題されるからです。そのため、SPIやGABよりも難易度が高くなってしまいます。
IT企業独自の適性検査の傾向については企業ごとに異なりますが、競争率の高い問題や実践に近い、実務に即したものが出題されることがあります。
IT企業の適性検査の傾向を把握したうえで十分な対策をして選考を突破しよう
IT企業の適性検査は、一般的な適性検査とは異なる特徴があり、職種によって重視されるポイントが異なります。特に論理的思考力やプログラミング的思考を測る問題など、IT業界ならではの評価基準があることを理解しておく必要があります。
また企業によって出題内容が異なるケースもあるため、志望企業の事業内容や企業文化を理解したうえで、能力検査や性格検査、企業独自の適性検査それぞれで対策をおこなうことが重要です。解説本やアプリ、Webサイトなど、複数の教材を組み合わせることで、より効果的な対策がしやすくなります。
本番の適性検査で自身の能力を発揮するためには、計画的に準備を進めていくことが大切です。志望企業でキャリアをスタートさせる第一歩として、適性検査を突破できるように入念な対策をおこないましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る企業や職種の特徴に応じた事前準備が必須
IT企業の適性検査は、一般的な適性検査と比較して、職種や企業の特性に応じた独自の傾向があるため、事前準備がとても重要です。
特にエンジニア職では論理的思考力、営業職ではコミュニケーション力、企画職では創造力と課題解決力が重視されます。各検査の特性に応じた対策を事前に行うことで、選考通過の可能性が大きく高まります。
まずは志望する企業や職種の適性検査の種類を調べ、解説本やアプリ、Webサイトなどを活用して準備を進めましょう。また、性格検査では、企業の文化や価値観に適合することが評価されるため、ありのままの自分を示しつつも、志望企業の特徴を理解した上での回答を心掛けてください。
計画的に準備を進めて適性検査突破を目指そう
適性検査は一度にすべてを完璧にする必要はありません。計画的に準備を進め、ご自身の弱点を補強しながら自分の強みを最大限にアピールする姿勢が大切です。
IT業界での第一歩を成功させるために、地道な努力を重ねて試験に臨みましょう。あなたの努力が必ず成果に結びつくことを私たちは心より応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Koji Tanii〇大手メーカーで設計、品質管理に従事。キャリアチェンジののち、高校・大学の就職講師として活動。障がい者の就職や恋と仕事の両立を実現させるコンサルティングなど幅広い支援をおこなう
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