履歴書ではみ出すのはダメ? 就活のプロが対策と例をもとに解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー

    Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士

    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャルプランニング技能士

    Tomomi Tsukamoto〇航空会社CAとして育成担当を経験。その後複数大学でキャリアセンター相談員を務め、就活サイトの講師も担当。採用代行や新入社員研修講師、転職支援など幅広い就活領域で活躍

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この記事のまとめ

  • 履歴書では少しのはみ出しが評価を大きく下げる可能性がある
  • 4ステップで履歴書を作成すればはみ出しを防げる
  • はみ出し以外にも履歴書では注意すべき5つのNG項目がある

初めて履歴書を書く人にとって、特有の細かなルールや分量調整は難しく感じられると思います。履歴書作成中に書きたいことが次々に思い浮かび、気づいたら枠からはみ出しそうになることもあるのではないでしょうか。

多くの学生は、文字や写真がはみ出した時にどうすべきか対応に迷うことがあります。この記事では、履歴書で文字や写真がはみ出した際の対処法や、はみ出さないための具体的な工夫について解説します。

キャリアコンサルタントの杉原さん、塚本さん、古田さんの見解もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

履歴書で文字や写真がはみ出したら面倒でも必ず書き直そう!

結論、履歴書で文字や写真がはみ出したら、必ず書き直しましょう。文字や写真がはみ出していると、「ルールを守れない」「社会人としてのマナーがなっていない」といった印象を抱かれるためです。

また、履歴書は採用が完結した後も会社で大切に保管されます。資料として残り続ける重要なビジネス文書であり、選考での自分のイメージを決定する重要な書類でもあるため、少しのはみ出しでも書き直すべきです。

この記事では、前半で履歴書のはみ出しによって生じるデメリットや注意すべき項目を解説します。まずは履歴書のはみ出しが採用担当者に与える印象を知って、避けるべきであることを理解しましょう。

記事後半では、履歴書のはみ出しを防ぐ具体的な工夫や、作成時のその他の留意事項を解説します。要点を押さえながら最後まで読んで、採用担当者に好印象を残せる履歴書の作成方法を身に付けてください。

履歴書や履歴書で間違えた場合の対処法を知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。悩みにあった記事を見れば、適切な対処法がわかります。

履歴書
失敗しない履歴書の書き方をプロが解説! 提出時の注意点も

履歴書で間違えた
履歴書を書き間違えたときのベストな対処法|NG対応も解説

履歴書を書く時間がない時は、「履歴書完全マニュアル」を活用しよう!

履歴書に何を書けばいいか困っていませんか?就活は限られた時間の中で準備する必要があるので、履歴書だけに時間をかけてはいけません。

そんな時は履歴書のポイントを網羅した履歴書完全マニュアル」を参考にしましょう。この資料を見れば、選考を突破できる履歴書をすぐに書くことができます。

実際に利用できるテンプレートもついているので、書き方を参考にしながら志望企業の選考を突破しましょう。


履歴書のはみ出しで抱かれる印象を企業の視点で解説

履歴書のはみ出しで抱かれる印象を企業の視点で解説

  • ①簡潔にまとめる能力や文章力が低い
  • ②ビジネスマナーやルールを守れない
  • ③雑で注意力がない

履歴書で文字や写真がはみ出していると、採用担当者にネガティブな印象を残します。履歴書を通じて相手に与える第一印象は非常に重要なため、はみ出しで悪い印象を抱かれるのは避けたいところです。

ここでは履歴書のはみ出しが採用担当者に与える3つの印象を具体的に解説します。文字や写真がはみ出すことの具体的なデメリットをチェックして、整った履歴書を提出する重要性を理解しましょう。

①簡潔にまとめる能力や文章力が低い

履歴書から文字がはみ出していると、採用担当者に「この志望者は、伝えたいことを簡潔にまとめる能力に乏しい」と思われる可能性が高まります。

簡潔にまとめる力はビジネス上のコミュニケーションにおいて非常に重要なため、はみ出しをしただけでも採用担当者からの評価が下がる可能性が高いです

また、簡潔にまとめる力や文章力の欠如が見受けられると、その後の志望動機説明や自己PRにも説得力がなくなります。採用担当者も人間である以上、一度文章力が低いイメージがつくと、その評価を覆すのは至難の業です。

評価を大きく下げるだけでなく、その後の選考にも悪影響を及ぼす履歴書のはみ出しは、確実に避けましょう。

杉原 美佐子

プロフィール

「このくらいならまぁいいや」という安易な発想は、詰めが甘い印象を与えます。

仕事では、こうした考え方は許されません。下書きをしてきちんと準備して書けば、このようなミスを防ぐことができます。しっかりと準備をしましょう。

②ビジネスマナーやルールを守れない

履歴書のはみ出しをそのまま提出した志望者は、ビジネスマナーやルールを守れない人間と評価される可能性が高まります。採用担当者は「この志望者は、入社後も会社のルールや納期を守れないのではないか」と懸念を抱き、内定獲得は遠のくことが考えられるのです。

ルールを守ることは社会人として必須です。社内のルールを守らずに雰囲気を悪くしたり、取引先との約束を破って信頼を失ったりする人材は、会社にとっては大きなリスクとなるためです。

つまり、どれだけ能力が高くても、ルールを守れなければ内定を勝ち取るのは難しいといえます

まずは守れて当然の基本的な履歴書のルールを当たり前に順守できることを、履歴書で示しましょう。

③雑で注意力がない

履歴書に一箇所でもはみ出しがあると、採用担当者から「雑である」と印象を抱かれる可能性があります。注意力散漫で、大事な作業でも雑に取り組む可能性があると判断されるためです。

書類に枠が設定されていれば、その枠内に文字や写真を収めるべきであることは想像できます。しかし、履歴書で文字がはみ出てしまうと、採用担当者は「仕事でも十分な集中力が発揮できないのではないか」と判断することがあるのです。

注意力散漫な人材と判断されれば、どれだけ魅力をアピールしても採用担当者に響きづらくなります

どれだけ良い内容を伝えても、行動や態度が乱れていては説得力あるアピールは難しいです。内定を獲得したいなら、まずは選考の一歩目である履歴書作成に丁寧に取り組むことから始めましょう。

履歴書ではみ出している学生の印象は? 採用側の意見を就活のプロが解説

ここまで、履歴書のはみ出しが採用担当者に与える印象を解説しました。少しのはみ出しが大きなネガティブ評価につながることを理解できたと思います。

ここでは実際に採用経験があるキャリアアドバイザーに、履歴書で文字や写真がはみ出している学生にどのような印象を抱くのか解説してもらいます。履歴書作成に取り掛かる前に必ずチェックしておきましょう。

アドバイザーコメント

文字や写真がはみ出していても採用した事例はある

確かに私も、写真のサイズが合っておらず文字がはみ出した応募書類を初めて見たときはとても印象が悪く、書類選考の段階でお断りすることがありました。

しかし、そうした応募書類のなかにも、自己PRや志望動機などの内容そのものがしっかりしているものがあり、面接に来てもらっていくつか質問してみたところ、空間認識能力が低い特性が見て取れました。

これは、その後のやり取りでマッチしていると判断できたため採用に至った例です。

その逆に、どこもはみ出していないキレイに整った応募書類であっても、中身が伴っていなかったりマッチ度が低いと判断したりしたものは書類選考で見送ってきました。

こうした経験から、私は応募書類に対して「いかにキレイか」はあまり気にしていません。もちろん、まったくチェックしないわけではありませんが、やはり肝心なのは内容や企業が求める人物像へのマッチ度です。

キレイであることに越したことはないが内容の充実度にも目を向けよう

応募書類がキレイであるのに越したことはありませんし、キレイな応募書類を作成するのも努力の一つですが、そこに注力したために内容が疎かにならないようにしてほしいと感じます。

履歴書ではみ出す人が多い! 注意すべき5つの項目

履歴書ではみ出しやすい項目

履歴書には、はみ出しやすい項目が存在します。履歴書作成のうち特に以下の5つに取り組む際は、はみ出さないように細心の注意を払いましょう。

履歴書ではみ出しやすい項目

  • 志望動機欄
  • 自己PR欄
  • 学歴・スキル欄
  • 住所・基本情報欄
  • 写真欄

志望動機欄や自己PR欄、学歴・スキル欄は事前準備を徹底しておけばはみ出しを防げます。逆に住所・基本情報欄や写真欄は、集中して記入・添付作業に取り掛かれば準備なしでもはみ出しを防げるはずです。

はみ出さないための事前準備については、この後に解説します。

履歴書ではみ出すのを防ぐための4つの対策法を解説

履歴書ではみ出すのを防ぐための4つの対策法を解説

  • 自分の書きたいことが過不足なく書ける履歴書を選ぶ
  • 事前に枠内にピッタリ収まるように何度も推敲する
  • 内容に合わせて文字の大きさや書き方を調整する
  • 事前に下書きして確実にはみ出さないようにする

ここまで、履歴書でのはみ出しを避けるべき理由を解説しました。採用経験のあるキャリアコンサルタントの見解もチェックしたことで、はみ出しが実際に選考でマイナスに働くことを理解できたと思います。

ここからは、履歴書ではみ出しを防ぐための4つの方法を具体的に解説します。誰でも手軽に取り組める方法に絞って解説するので、今からすぐ履歴書作成に取り組む人もぜひチェックしてみてください。

以下4つのポイントを意識するだけで、履歴書での文字のはみ出しを防げる可能性が高まります。

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 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

①自分の書きたいことが過不足なく書ける履歴書を選ぶ

文章がはみ出す場合は、履歴書選びから判断をミスしてしまっている可能性があります。履歴書を選ぶ際は、事前に自分の伝えたいことをざっくり書き出しておき、それをもとに適切な枠のサイズを選びましょう

なお、事前に書く内容を確定させるのは難しいため、大まかな文章量やボリューム感を把握するだけで構いません。

すでに履歴書が手元にある人は、自分の伝えたいことを過不足なく記せるかチェックしておきましょう。

もし枠が大きすぎる、もしくは小さすぎると感じた場合、買い直すのがおすすめです。再度履歴書を見比べて自分に最適な履歴書を選びましょう。

塚本 智美

プロフィール

学生の場合は、学校指定の履歴書があるはずなので、学内で購入しましょう。

学生が市販されているアルバイト用や転職用を使うと職歴欄が多く、書きたいアピール項目が書けない場合があります。

多くはありませんが、学校によっては複数のパターンがあったり、欄が小さくて収まらない学生のために追記の別紙を用意している場合もあります。

履歴書の購入で悩んでいる人は、以下の記事もチェックしてみて下さい。メジャーな2つのサイズからどちらを選ぶべきか決めるポイントや、購入できる場所を解説しています。

履歴書のサイズ
履歴書のサイズ|A4とB5どちらにすべきか判断するポイントを解説

就活の履歴書はどこで買う
就活用の履歴書はどこで買う? 5つの購入場所をおすすめ順に解説

②事前に枠内にピッタリ収まるように何度も推敲する

履歴書を購入したら、実際に書類作成に移ります。まずは具体的な文章を考え、枠内にピッタリ収まるように最適な文章に仕上げましょう。

枠の7〜9割程度の文章量に調整するのが理想です。適度な余白を残すと見栄えが良い履歴書に仕上がり、読み手が違和感を感じにくくなります

文章量を調節する際のポイントは、以下のとおりです。

推敲で文章量を調節する方法

  • 一文に書く内容を一つに絞る
  • 修飾語・接続語の使用は控える
  • なくても意味の通る単語を省く
  • 一文で同じ単語を繰り返さない
  • 熟語を積極的に使う

ただし、文章量を削りすぎて意味の通らない文章になるのは本末転倒です。主語や文章の書くとなるポイントを削らないように、ボリューム調整は慎重におこないましょう。

逆にボリュームが足りない場合は、自己分析が足りない可能性が高いです。再度自己分析をおこない、志望動機や自己PRを練り直しましょう。

再度自己分析から志望動機や自己PRを作成し直す場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

自己分析
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説

志望動機
志望動機例文35選|基本とプラスアルファで差別化するコツ

志望動機の作り方
志望動機の作り方大全|就職支援のプロが好印象を残すコツを解説

志望動機の構成
志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説

自己prの構成
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授

自己pr簡単に
例文20選|自己PRが簡単に書けるテンプレートで就活準備を効率化

就活の自己PR
例文12選|就活必勝の自己PRの作り方をキャリアのプロが解説

③内容に合わせて文字の大きさや書き方を調整する

履歴書に記載する内容と枠のサイズが決まったら、文字の大きさや書き方を調整しましょう。予備の用紙に一度書いてみて、適切な文字の大きさや改行のタイミングなどをチェックしてみるのがおすすめです。

文字の大きさや改行のタイミングは、内容・見た目で判断しましょう。意味の切れ目で改行する、3〜4行文章が続いたら改行や空白行を入れるなどの工夫をすれば、相手がストレスなく読める履歴書を作成できます。

また、以下のような読みやすい文章にするための工夫も施せるとなお良いです。

より読みやすい文章に仕上げる工夫の例

  • 「ひらがな:漢字」の分量を「7:3」もしくは「6:4」程度にする
  • 太めの文字ではっきり書く
  • 一つの枠内の文字サイズを統一する

読みやすい文字の大きさだけでなく、漢字の分量や適切な改行のタイミングまで意識すれば、高評価を残せる履歴書に仕上がる可能性が高まります

具体的に、文字の大きさや文字の間隔はどのくらいが読みやすいのですか?実体験をもとに教えていただきたいです。

古田 文子

プロフィール

文字の大きさや感覚よりも文章の簡潔さに配慮しよう

担当者それぞれに読みやすさがあるため一概には言えませんが、私の場合はパソコンのモニター上に出てくる文字であるフォントサイズ10~12程度が一番見慣れているため、それと同じかそれ以上の大きさ、間隔であれば読みやすいと感じます。

私の経験上、応募書類への課題があるとすれば、文字の大きさや間隔よりも、文章の長さの方が問題です。

当然ですが、長くなればなるほど、枠に収めるために文字が小さくなるため読みにくくなります。

伝えたいことを簡潔にまとめ、箇条書きにしてくれている応募書類を見ると、それだけで嬉しくなります。

採用担当も人間だということを念頭に、それなりの配慮をしていただけると本当に助かります。

読みやすい文字の大きさについて詳しく知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。手書きだけでなく、パソコンで書く場合の適切な文字サイズも解説しています。

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④事前に下書きして確実にはみ出さないようにする

文字サイズや書き方が決まっても、いきなり書き始めてはいけません。事前に下書きして、はみ出しを確実に防止できる状態にしておきましょう。

一般的に履歴書は黒のボールペンで書きます。事前にシャープペンシルや鉛筆で下書きして、そのうえをボールペンでなぞれば文字のはみ出しを避けられます

下書きする際は、跡が残らないように薄く書くのがおすすめです。紙に跡が残っていなければ、ボールペンで書いた後に消しゴムで消すことで下書きした形跡も残りません。

また、下書きを消しゴムで消す際はボールペンのインクが乾き切ってからにしましょう。インクが乾き切る前に擦ると、インクが滲むためです。

インクのにじみも、はみ出し同様に雑な印象を与えるため、にじんでしまった場合も書き直しましょう。

履歴書の下書きに関してより詳しく知りたい人は、以下の記事もチェックしてみてください。下書きしたうえで美しく仕上げるコツを、具体的に解説しています。

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下書きすることで見栄えの良い履歴書を作成できます。本記事では、キャリアアドバイザーの解説を交えつつ、履歴書を下書きするメリットや下準備、注意点などを解説します。見栄えの良い履歴書を作成したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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志望動機や自己PRを枠内にすっきりまとめるための5ステップ

ここまで、履歴書のはみ出しを避けるべき理由やはみ出しを避ける具体的な方法を解説してきました。ここまでの内容に則って履歴書を作成すれば、はみ出しでネガティブな印象を抱かれずに済みます。

ただし、なかには「書きたい内容が多すぎてどうしても枠に収まらない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そのような人のために、ここからは志望動機や自己PRを簡潔にまとめる方法を解説します。志望動機や自己PRで伝えたいことが多すぎて枠内に収まらないと悩んでいる人は、ぜひチェックしてみてください。

①伝えたいこと(結論)を一言で表す

志望動機や自己PRが枠内に収まらない場合、まずは伝えたいことを一言にまとめてみるのがおすすめです。結論を一言にまとめれば、伝えたいことがはっきりして全体をすっきりとまとめやすくなります。

結論を先頭に書き、そこから文章を組み立てる方法は、PREP法と呼ばれています。

PREP法

結論(Point)→理由・根拠(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順で情報を伝える方法。相手の関心を引きつつ、効率よく、明確に情報を伝えられる。

PREP法の特に重要なポイントは、初めに簡潔な結論を述べることです。結論を最初に述べることで自分の伝えたいことを明確に伝え、相手にストレスなく履歴書を読んでもらえる可能性が高まるからです

内容を枠内にまとめつつ、相手に伝わる志望動機や自己PRを作成するためにも、まずは伝えたいことを一言にまとめてみてください。

一言で結論を述べるのが難しい場合は、どうすればいいでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

名詞化やタイトルの作成など一言で伝える工夫をしてみよう

たとえば、強みなどの場合は「○○力」などの一言で言えない場合もあるかもしれません。

そういう場合は、場面を限定してみることで多少は簡潔になるはずです。

文章で書いているところを修飾語を使って名詞化してみる、文章ではなくタイトルと箇条書きを併用してみることも場合によっては選択肢の一つかもしれません。

②結論を根拠づける説明文を結論の後に付ける

PREP法で結論の後に続くのは、理由・根拠(Reason)です。結論のすぐ後で根拠を述べることで、結論の説得力が増します。

文章全体を履歴書の枠内に収めるためには、理由・根拠も簡潔に述べることが重要です。相手が「確かに」と感じられれば十分であるため、詳細に理由を述べる必要がありません。

志望動機や自己PRを作成する際は、1〜2文で相手を納得させられるまで理由・根拠を練り上げましょう。簡潔に理由・根拠を示す際は、事実やデータなど客観的な指標を用いるのがおすすめです。

以下のように、解釈ではなく数字などの客観的な指標を提示すれば、簡潔に相手を納得させられる文章を作成できます。

数字で根拠を示す例

・なぜならこの試作により、売り上げが30%向上したためです。
・大会で優勝できたのは、1日5時間、週に6日練習に取り組んだためです。

数字を効果的に活用して、簡潔で枠内にピッタリ収まる文章作成を進めましょう。

テンプレを活用すれば受かる自己PR文が作れます

自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。

そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。自己PR作成ツールなら、簡単な質問に答えるだけで誰であっても、分かりやすいテンプレであなたの強みが完璧に伝わる自己PRが完成します。

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 (リーダーシップが強みの場合) 
私はリーダーシップを発揮できる人材です。学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。サークル長を務めていたフットボールサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携を取り切れていないことが問題でした。そこで、大学生側に掛け合い週に2回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声掛けを行いました。さらに週末明けに今週の活動の詳細をメンバーに配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしていきたいと考えております。

③結論に説得力を与えるエピソードを具体的かつ簡潔に記す

結論と理由を述べたら、結論をより説得力あるものにするために具体的なエピソードを記載しましょう。

具体的なエピソードを述べる際は、冗長にならないように簡潔に情報を伝えることが肝心です。簡潔かつ具体的に情景を描写することで、相手をエピソードに引き込めます。

具体的かつ簡潔なエピソードの例

大会で優勝するために、私は毎日20kmのランニングを雨の日も雪の日も欠かさずおこないました。

実際、1年間ランニングを続けるなかで、「サボりたいな」「今日くらい休んでもいいかな」と思う日があったのも事実です。しかし、その度に前大会で負けた悔しさを思い出し、自分に喝を入れてランニングを続けました。

結果、県大会決勝でも最後までボールを追い続け、試合終了間際にはボール奪取から念願の決勝点につなげられました。

エピソード全体から絶対に伝えるべき部分を抽出し、相手が想像しやすい言葉で伝えるのが具体的かつ簡潔に伝える鍵です。

伝えたいエピソードが複数存在します。その場合、少し文字数が多くなっても複数のエピソードを伝えていいのでしょうか?

杉原 美佐子

プロフィール

エピソードは広げるよりも一貫性を持たせることを意識しよう

最初に伝えたいことは、文字数が多くなっても、伝わる情報量が多くはならないということです。伝えたいエピソードが絞れないとなると、それは要約の力や文章力、あるいは物事の本質を掴む力が弱いのかもしれません。

6色クレヨンで上手に絵が描けない人は、36色クレヨンを使っても上手に絵が描けません。それは6色を使いこなせないからです。履歴書も同じです。

エピソードは、一つか二つで十分です。エピソードを選んで、強みや重要な経験を具体的に伝えます。

一つのエピソードにしっかりと焦点を当てれば、自分の価値観や目指す将来の姿が浮き彫りになります。

エピソードを羅列しても効果は薄いので、一貫性のあるストーリーとしてまとめてください。

④余白を調節しながら再度結論を明記する

具体例まで記載したら、最後に結論を繰り返して文章を締めます。最後に結論を再度明示することで、相手に伝えたいことを深く印象付けられます

履歴書で文字がはみ出しがちな人は、締めに結論を伝える際に余白を調整するのがおすすめです。

余白が少ない場合は結論をより簡潔に示します。一方で、余白が多めにある場合は、文章の内容を盛り込んでより詳細に結論を明示してみましょう。

ただし、余白に合わせて急に文字の大きさを変えるのは不自然であるため、あくまで文字数での調整に止めましょう。

また、再度結論を明示する場合は、冒頭の結論を言い換えて伝えるとより効果的です。言い換えて主張を伝えることで、相手に冗長な印象を抱かせずにポイントを繰り返し念押しできます。

⑤記入欄の7〜9割になるように全体の文章量を調整する

文章全体が完成したら、最後に量を調整して読みやすい志望動機・自己PRに整えます。結論、文章量は記入欄の7〜9割になるのが理想です。適度に余白が残っていると、読み手が読みづらさを感じずに履歴書を読み進められます

文章量が記入欄の7〜9割になっていない場合、特定のパートだけでなく文章全体を調節しましょう。特定のパートの文章量だけを増減させると、全体のバランスが不自然になる可能性があるためです。

文章量を減らす場合は、前述した推敲のポイントを意識しながらまず表現を見直してみてください。

逆に文章量を増やす場合は、説得力が足りないと感じる部分を補強しましょう。自分だけでなくほかの人にも読んでもらって、内容が薄いと感じられる部分を特定するのがおすすめです。

古田 文子

プロフィール

文章量が多いと、枠に収めるために文字が小さくなり読みにくくなる傾向があります。

要約できる表現を見直し、簡潔にまとめましょう。伝えたいことが伝わる内容なら、少なくても無理に増やす必要はないと思います。

履歴書に関するさまざまな悩みについては、それぞれの記事で詳しく解説しています。自分の悩みにあった記事で、疑問や不安を解消してください。

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履歴書のはみ出しに関するよくある3つの質問

履歴書のはみ出しに関するよくある3つの質問

  • ①履歴書の枠ぎりぎりになるのはOKですか?
  • ②学歴・職歴がどうしても収まらない場合どうしたら良いですか?
  • ③はみ出さないよう最後の方で文字が小さくなっても良いですか?

ここまでの内容をしっかりチェックできていれば、伝えたい内容を簡潔にまとめ、はみ出さず枠内に文字を収めることが可能になります。しかし、履歴書のはみ出しについて、ほかにも疑問を持つ人がいると思います。

ここからは、履歴書作成時によくあるはみ出しや文字サイズに関する質問に先回りして答えていきます。

はみ出していなくてもネガティブな評価につながることもあるため、履歴書の作成経験が少ない人が抱きがちな質問をあらかじめチェックして、表記面でマイナス評価を受けないように準備しておきましょう。

①履歴書の枠ぎりぎりになるのはOKですか?

履歴書の枠いっぱいに文章を書き込むのは、ルール上問題ありません。履歴書の枠いっぱいに書くこと自体がネガティブな評価につながる可能性は低いといえます。

しかし、小さな文字で履歴書の枠いっぱいに書くと非常に読みづらくなるため、採用担当者にストレスをかけてしまう点には留意しましょう。読むのにストレスがかかる分、良い印象は残しづらいといえます。

前述のとおり、読み手が違和感なく読めるのは文章が枠全体の7〜9割程度に収まっているのが理想です

履歴書の枠ぎりぎりになってしまった場合は、文章全体の分量を見直し、調整したうえで書き直すのが無難です。後悔しないためにも、最適な履歴書を作り直してみてください。

枠いっぱいに文字を書いた方が、少しでも多く情報を伝えようという熱意が伝わりやすいのではないのでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

文字の大きさや全体のバランスによっては悪い印象を持たれることもある

まず枠いっぱい書けない人もいるなか、書くことが出来ることは立派です。

しかし、適切な文字の大きさならいいと思いますが、読みにくいほど小さい字で枠いっぱい書いてあると読み手としても大変です。

また、ほかの項目は大きいか適切な大きさの文字で書いているのに、特定の欄だけ小さい且つ枠いっぱいだと全体のバランスが良くない印象を受けます。

また、全体的に枠いっぱい文字が書いてあると、どれがアピール項目か一目ではわかりにくいかもしれないです。

②学歴・職歴がどうしても収まらない場合どうしたら良いですか?

学歴・職歴がどうしても枠内に収まらない場合、記載する内容を選別しましょう。すべて記載しようとして枠外にはみ出してしまうと、採用担当者からネガティブな評価を受ける可能性があるためです。

学歴は原則中学校から記載しますが、枠内に収まらなければ高校以降の学歴でも構いません。職歴がある場合も、枠内に収めるのが難しい場合は関連するものに絞って記載しましょう。

また、資格を多く持っている人ですべて記入しようと詰め込んで書く人もいますが、これは避けましょう。すべて記載しようとして枠からはみ出したり、文字が小さくなって読みづらくなったりするのは本末転倒だからです。

提出先企業に関連する内容の資格に絞って記載し、アピールにならないものは記載しないのがおすすめです

③はみ出さないよう最後の方で文字が小さくなっても良いですか?

下書きをしていないと、後半に差し掛かって「はみ出そう……」と気づくこともあると思います。その場合でも、はみ出さないように終盤だけ文字を小さくするのは避けましょう。

なぜなら、終盤だけ文字が小さいと文章が急に読みづらくなり、読み手に違和感とストレスを与えてしまうためです。

たとえば、自身が評価する側だった場合に、採用可否を決める履歴書で以下のようなものを提出されたらどう思うか考えてみましょう。

最後だけ文字が小さい履歴書

私は、計画的に物事を進めるのが得意です。実際、子供の頃から学級委員や生徒会などで年間スケジュールを作成したり、部活で目標から逆算した練習メニューを作成したりしていました。

このように不自然な文章を提出されると、採用担当者が内容に集中できない可能性があります。

採用担当者に勘違いされないよう、枠内に収まらないと感じた際は文字を小さくするのではなく、全体の文字サイズを見直したり、文章量を調整したりしましょう

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履歴書ではみ出すこと以外に避けるべきNG項目を5つ解説

ここまで、履歴書のはみ出しやそれに関連する疑問を解消してきました。ここまでの解説をもとにして履歴書を作成すれば、確実にはみ出しを防げる可能性が高まります。

ただし、履歴書にははみ出し以外にも表記面・内容面でマイナス評価につながるNG項目がいくつか存在します。

ここからは、マイナス評価につながりやすい避けるべきNG項目を5つ解説します。履歴書作成前に確実にチェックして、高い評価を受けられる可能性を少しでも高めておきましょう。

①空欄・余白が多い

枠からはみ出すのと同様に、空欄や余白が多い履歴書もネガティブな評価を受けがちです。履歴書においては、余白が多いのは伝えたいことが少ないのと同義とみなされます。伝えたいことが少ない志望者は、熱意が低いと判断される可能性が高いのです。

前述のとおり、余白は全体の1〜3割にとどめるのが理想です。特に志望動機や自己PRは準備次第で余白量を調整しやすいため、確実に理想の余白量にしておきましょう

また、履歴書を作成する際は、できるだけ空欄も避けるのがおすすめです。空欄が多いと全体に占める空白が多くなるため、余白量が適切でも内容の薄い履歴書に見えてしまいます。

どうしても記入することがない場合を除き、空欄部分には以下のような情報を記載しましょう。

空欄部分に書く情報の例

  • スキル・資格欄:学生時代にとった資格やTOEICの点数など
  • 趣味・特技など:自分の語れるものや話の切り口になるもの
  • 特記事項など:「特になし」などの文言

杉原 美佐子

プロフィール

趣味・特技欄が空欄でも評価はさほど変わりません。趣味がなくても問題はなく、特技はある人の方が少ないからです。

一方、間違いなくマイナスになるのは資格欄です。資格がすべてではありませんが、それでも空欄はいただけません。

②履歴書の基本的なルールを守れていない

履歴書の基本的なルールを守れていない場合も、大きく評価が下がります。ルールを守れていないと、当たり前のことができない注意力散漫な人だと判断される可能性があるためです。

履歴書の基本ルールには、以下のようなものがあります。

履歴書の基本ルール(一部)

  • 基本情報は漏れ・省略なく正しく記載する
  • 学校名や所属していた組織名は正式名称で記載する
  • 学歴と職歴は明確に分けて書く
  • 本人希望欄がある場合は、理由もあわせて伝える
  • 消せるボールペンで書かない

事前にルールを調べ、注意して履歴書を作成すれば、ルールに則った履歴書を作成できます。逆にルールを守れていないと、誰でもできることができない注意力散漫な人だと判断されるケースがあるのです。

内容以外のところで評価を落とさないよう、事前に履歴書のルールを調べて正しい形式で提出できるようにしておきましょう

塚本 智美

プロフィール

丁寧に書く、修正テープは使わない、誤字脱字がないこと。

写真は真っすぐに貼る、押印は、朱肉で曲がらず擦れず押印すること、PDF変換するときにズレていないこと。

最終確認していない印象を受けると共に本気度が低いと思われると残念です。

③スキルや学歴などに嘘がある

履歴書で絶対してはいけないのが、嘘をつくことです。特にスキルや学歴に関する嘘が判明した場合、ほとんどのケースで無条件での落選となります。

「バレなければいいのではないか」と思う人もいるかもしれませんが、スキルや学歴の嘘はほぼ100%バレます。採用する際は、企業独自に志望者の情報をチェックするためです。

また、嘘がバレずに採用されたとしても、入社後に嘘が判明したらその時点で契約解除になる可能性もあります。

そもそも、いつ嘘がバレるか不安な状態で仕事を続けるのには、非常に大きな精神的ストレスがかかります。入社後に気持ちよく仕事するためにも、絶対に嘘をつかず、ありのままの自分で履歴書作成や面接に臨みましょう

④使いまわしていることが伝わる

複数の企業で使いまわしていることが伝わる履歴書も、企業からネガティブな評価を受ける書類の代表例です。

志望動機が抽象的だったり、自己PRが明らかにその企業の業種・特徴と異なっていたりすると、採用担当者に不信感を抱かれる可能性が高まります。

このように、不信感を抱かれたまま内定を獲得するのは困難です。使いまわしの履歴書を提出するよりも、自社用にオリジナルで作られた履歴書の方が高く評価される可能性があります。

企業への誠意を伝えるためにも、履歴書は一社ごとに気持ちを込めてオリジナルで作るべきです。

ただし、自己PRや自分の特徴を紹介する文章を毎回ゼロから作るのは手間がかかります。自分の特徴や強み・弱みを紹介するPR文はテンプレートを作っておき、企業分析に応じて細かくカスタマイズするのがおすすめです

古田 文子

プロフィール

私の経験上、「挨拶や導入部分が長い」「企業が求めるスキルや価値観・職務内容とアピールポイントやエピソードが一致していない」「作成日時が過去すぎる」「誤字脱字が多い」場合、使い回している印象があります。

⑤志望動機や自己PRの内容が薄い

履歴書のはみ出しや、ここまで解説したNG項目をすべて避けられていても、志望動機や自己PRの内容が薄いと採用担当者に好印象を持ってもらうことは難しいです。

なぜなら企業の募集には無数の志望者が応募していて、ポジティブな印象を残せなければ採用を勝ち取るのは難しいためです。

たとえば、内容が薄いと判断される志望動機には以下のような特徴があります。

薄い志望動機の特徴

  • どの企業にも言える動機ばかり書かれている
  • 企業のことを入念にリサーチしていないことが伝わる
  • 「学びたい」などの受け身な姿勢で志望している
  • 志望を決めたきっかけに、オリジナリティがない
  • 福利厚生や待遇にばかり言及している

採用担当者に響く志望動機や自己PRを作成するには、深い自己分析と入念な企業分析が欠かせません

そのうえで、自分と企業のマッチ度や企業に提供できる価値をアピールすれば、自ずと内容の濃い志望動機・自己PRに仕上げられます。

下書きや文章の推敲を徹底したはみ出しのない履歴書で選考を有利に進めよう!

この記事では、履歴書のはみ出しがネガティブ評価につながる理由や、その影響の大きさ、はみ出しを避ける具体的な方法を解説しました。記事で紹介した確実にはみ出しを避けられる方法を活用して、選考を有利に進められる履歴書を作ってみてください。

あわせて履歴書のNG項目も理解すれば、ネガティブ評価の要因を限りなくゼロに近づけられます。

そのうえで深い自己分析と入念な企業分析に基づいて履歴書を作成すれば、採用担当者にポジティブな印象を残して選考を有利に進められます。

キャリアコンサルタントの採用側の視点も頭に入れて、早速はみ出しのない魅力的な履歴書を作成しましょう。

アドバイザーコメント

履歴書の重要性を理解して「読みたい」と思われるものにしよう

履歴書はお見合いの釣書のようなものです。相手に良い印象をもってもらい、自分のことをよく知ってもらうためのもの。

自分の真価を相手に分かってもらうのです。

先方の企業は膨大な数の履歴書を見ています。そのなかから一通、これは読んでみたいと思ってもらえるような、読みやすさを意識した履歴書であること、そして読んでみたら、これは会ってみたいと思ってもらえるような内容であることが大事です。

それには、具体的に書くことが大切です。たとえば、「学内イベントは昨年より10%参加者を動員できた」や、「昨年のデータを分析して、子供向けだと保護者も来るので人が増えることに気が付いた」などです。

こうすると自分がどのように会社に貢献するのか、読み手はイメージしやすくなります。

熱意や意欲を簡潔にまとめて伝えたいことを伝えられる履歴書を作成しよう

読みやすさとは履歴書の視覚効果です。適切な文字の大きさ、整然とした配置、一目でパッと読めることが肝心です。小さな字でたくさん書いても、読みにくいだけです。

その企業で働きたいという熱意と意欲、どのように貢献できるのかを簡潔な文章にして、しっかりと伝えましょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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