強み・業界別例文10選|社内SEに特化した志望動機の作り方

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  • キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級

    Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施

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    Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている

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    Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている

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この記事のまとめ

  • 志望動機を作成する前に社内SEへの理解を深めよう
  • 志望動機でアピールすべき社内SEに必要な5つの能力
  • 強みや業界ごとに社内SEの志望動機の例文10選を紹介

業務効率化に向けてデジタル化に取り組む企業が増えていて、社内SEの需要が高まっています。しかし、「社内SEの志望動機はどうやって作成するのか」「未経験でも選考を突破できる志望動機を作成できるのか」と、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

社内SEはSIerなどの通常のSEと仕事内容や働く場所が異なっているため、志望動機を作成する際は違いを理解しておく必要があります。違いがわかっていることをアピールすることで、熱意が伝わりやすくなるためです。

この記事では、キャリアコンサルタントの隈本さん、小峰さん、杉原さんのアドバイスを交えつつ、社内SEの志望動機でアピールすべき能力や作成方法を解説します。採用経験のある就活のプロによる添削付きの例文10選も掲載しているので、社内SEへのエントリーを考えている人はぜひ参考にしてください。

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目次

社内SEの志望動機は求められる能力から逆算して考えよう

志望動機を作成する前に、まずは社内SEに求められる能力を把握する必要があります。社内SEに必要な能力をアピールできれば、入社後に役立つ人材だと判断してもらいやすくなるためです。

この記事では、まず基礎知識として社内SEの概要を解説します。SIerのSEとの違いを把握して、社内SEへの理解を深めましょう。

次に、志望動機でアピール可能な社内SEに求められる能力を説明します。自分に当てはまるものがないか確認しながら、読み進めてください。

記事の後半では、社内SEの志望動機の例文10選や作成する手順4ステップを解説します。社内SEをエントリー候補に加えているのであれば、ぜひ最後まで読んで担当者から高評価を得られる志望動機の作成に役立ててください。

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そもそも社内SEとは? SEとの違いを3つの観点で解説

3つの観点社内SESE(SIerなど)
①仕事内容社内向けの開発社外向けの開発
②働く場所自社他社が多い
③システムの利用者社内の人クライアント企業の社員
社内SEとSIerのSEなどとの違い

社内SEの志望動機を作成する際には、まずその仕事内容を混同しやすいSIerなどの通常のSEと区別して正確に理解しましょう。社内SEの役割を理解せずに志望動機を作成すると具体性に欠け、自分の強みや意欲が伝わりにくくなる恐れがあるためです。

SIerとは

システムインテグレーター(System Integrator)の略称で、システム開発から運用までをおこなう企業のこと

社内SEへの理解が浅く、通常のSEとの違いがわからない人はぜひ確認してください。

杉原 美佐子

プロフィール

社内SEはSIerなどのSEと異なり、自社内のIT環境の整備運用が仕事で、売り上げが立たず顧客もいません。

日々の業務は社内PCの保守や社員からのQ&A対応と考えられがちですが、現在のビジネスではIT戦略は非常に重要で、経営戦略の一部をIT部門が担っていると考えてください。

①仕事内容:社内向けの開発を担当する

社内SEと一般的なSEの仕事内容の違い

社内SEは、自社の業務効率を向上させるために、企業内部で使用されるシステムの開発・運用・保守をおこないます。業務システムの導入やカスタマイズ、ネットワークの管理、社内ユーザーからの問い合わせ対応なども、社内SEの仕事です

また、社内SEは企業内部のIT環境全般を管理し、社内の人とコミュニケーションを取りながら日々の業務をサポートします。たとえば新しいシステムを導入する際は、従業員が問題なく使えるように説明や導入後のフォローアップをおこなうのです。

一方でSIerなどの通常のSEは、ヒアリングした他社の要望に沿ってシステムを開発します。利用者が問題なくシステムを使えるように、運用・保守などをおこなうのは社内SEと同じです。

社内SEは事前に開発すべきシステムが明確になっていることが多いのに対して、SIerなどの通常のSEはヒアリングを通して顧客とのすり合わせが必要な点で異なっています。

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②働く場所:所属している企業

社内SEの勤務先は基本的に自社のオフィスです。いつもと同じ慣れた環境で働ける分、仕事に集中して高いパフォーマンスを発揮しやすいです。

また今後も同じ場所で働くことが決まっていて、その日のうちに必ず終わらせる必要のある業務は限られています。そのため、スケジュールを管理しやすく、残業時間は短い傾向にあるのです。

一方でSIerなどのSEは顧客企業に出向いたり、長期間にわたって常駐したりしてプロジェクトベースで他社とかかわるケースが多い傾向にあります。常駐日が決まっていて、プロジェクトなどの納期が明確に定められている場合が多く、結果として残業時間が長くなりやすいです。

このように所属企業で働く社内SEに対し、SIerなどのSEはプロジェクトごとにさまざまな企業で働くことが多いという違いがあります。働く場所の違いによって、パフォーマンスの発揮しやすさやスケジュール管理のしやすさが異なります。

③システムの利用者:社内の人

社内SEが手掛けるシステムの利用者は自社の従業員です。そのため、システム利用者と直接コミュニケーションを取り、リアルタイムでフィードバックを得ながら改善や調整を進められます。

これに対して、他社の従業員がシステム利用者となるケースが多いSIerなどの通常のSEは、直接的なフィードバックを得られる機会が多くありません。

システム導入後の運用フェーズで不具合や要望が報告されることはありますが、SIerなどの通常のSEは社内SEのように常に現場にいるとは限らないため、対応に時間がかかる場合もあります。

このように社内SEとSIerなどの通常のSEはシステム利用者が異なることによって、フィードバックの受け取り方やトラブルに対するスピード感が違うのです

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志望動機でアピールできる! 社内SEに求められる5つの能力

社内SEにはエンジニアの技術的な能力だけではなく、意欲や対人スキルのような仕事を進める際の基盤になる能力も求められます。こうしたソフト面の能力があるかどうかで社内SEとしての適性が判断されるケースもあるため、志望動機で的確にアピールするために必要な能力を把握しておきましょう。

ここからは、志望動機でアピール可能な、社内SEに求められる5つの能力を解説します。当てはまる能力があるかをチェックしながら、読み進めてください。

①相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力

社内SEは日々の業務において、システムを使用する従業員に対して技術的な内容を説明する機会が多いです。

もし相手のITに関する知識が乏しい場合は、理解が難しい専門用語を使わずに説明しなければなりません。相手があなたの説明を理解できなければ、システムを活用できなかったりトラブルを解決できなかったりするためです

一方で、ITに詳しい人に対しては専門用語を使用すると説明の時間を短縮できます。システムの使い方やトラブルへの対応方法を効率的に説明するためには、相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力が必要になるのです。

こちらの記事では伝える力を魅力的に言い換えて就活でアピールする方法を例文付きで解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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 (人材業界の場合) 
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IT分野以外で磨いたわかりやすく説明できる力は、社内SEにも役立つのでしょうか。

非技術者にわかりやすく伝える能力自体が重宝される

相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力は、業務を円滑に進める際に役立ちます。社内SEは、技術的なサポートに加え、非技術者とのコミュニケーションが重要な役割を担います。

そのため、相手にわかりやすく説明する力が不可欠です。

特にシステムトラブルの対応や新システム導入時、専門家でない人に技術的な内容を理解してもらうことで、プロジェクトの成功率が高まり、業務の効率化にもつながります。

また、トラブルが発生した際に原因や解決策を明確に説明できると、クライアントの信頼獲得にもつながります。

②効率的なシステム開発に向けた探究心

企業の業務プロセスは変化し続けていて、それに対応するためには新しい技術の導入やシステムの改善が不可欠です。

たとえば既存の業務を自動化するためのツールを開発したり、最新のセキュリティ技術を導入してリスクを軽減したりするなど、社内業務の最適化・効率化に向けて行動する必要があります

そして業務に役立つ新しいシステムを開発するためには、毎日試行錯誤を続けなければなりません。そのため、社内SEの志望動機においては、効率的なシステム開発に向けて貪欲に行動できることを伝えるのも有効です。

なお、探究心がある人は好奇心旺盛とも言い換えられます。好奇心旺盛のアピール方法はこちらの記事で解説しているので、選考突破に役立ててください。

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③ITに関する知識・スキルに対する学習意欲

IT技術は日々進化していて、最新の知識・技術を把握するためには勉強し続けなければなりません。そのため、ITに関する知識・スキルに対する学習意欲は社内SEに求められる大事な要素です。

特に新卒採用は即戦力よりもポテンシャルが重視されやすいため、現状のITに関する知識・スキルよりも学習意欲の方が重視される傾向にあります

したがって、仮に大学でIT分野を専攻していなくても、知識・スキルの習得に向けて行動しているのであれば十分なアピールになるかもしれません。

ITパスポートや基本情報技術者試験といった資格を取得したり、企業が実施しているセミナーに参加したりしたのであれば、社内SEの志望動機として十分アピールできる要素といえます。

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④問い合わせに丁寧に対応する誠実さ

社内SEは、システムに関するあらゆる問い合わせやトラブルに対応しなければなりません。トラブルが発生した際には迅速かつ丁寧な対応が求められますが、相手のポジションや理解度によって不誠実に対応すれば社内での信頼が失われる恐れがあります

一方で誠実に対応すれば従業員から信頼され、システムに関する問題が発生しても安心して相談される存在になれるのです。

また誠実な社内SEに対して従業員は早期に相談しやすいため、システムの使い方やトラブルで困る時間が減り、社内全体の業務が効率的に進む可能性が高まります。

誠実さに自信があるなら、社内SEの志望動機に組み込むことで自身の強みを効果的にアピールしやすくなります。

とはいえ、「誠実さ・丁寧さが魅力的な強みになるかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。こちらの記事では真面目さを効果的にアピールする方法を解説しているので、やりがちな失敗を把握して面接官に刺さる自己PRを作成しましょう。

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⑤開発チームを束ねるマネジメントスキル

システム開発や導入プロジェクトはチームで進めるため、昇進してマネージャーになるためにはチームを束ねるマネジメント能力が求められます。

特に大規模なプロジェクトとなるとスケジュール管理やメンバー間の調整が難しく、業務を円滑に進めるためにはリーダーシップが必要です

また問題が発生した際には、チームメンバーに的確に指示し、迅速に対応しなければなりません。トラブルでプロジェクトの進行が遅くなると、社内のほかの業務に支障をきたす可能性もあるためです。

このように、社内SEにはマネージャーとしての能力も求められるのです。周囲の人をまとめたりリーダー的な立ち位置として活躍したりしたエピソードがあれば、社内SEの志望動機で強みをアピールしやすいといえます。

なお、リーダーシップのアピール方法についてはこちらの記事で解説しています。マネジメントスキルを最強の自己PRにしたい人は、ぜひ参考にしてください。

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入社後すぐはマネジメントできないと思いますが、マネジメントスキルをアピールする意味はあるのでしょうか?

杉原 美佐子

プロフィール

日々の業務のなかでマネジメントスキルの基礎が役立つ

たしかに、入社後いきなりマネジメントスキルを発揮する機会はほとんどないかもしれません。しかし、だからといって決して不要というわけではありません。ITの仕事は一人でできないことが多いからです。

多くの場合、何年かごとにシステムの入れ替えが発生します。規模はさまざまですが、すべての社員のPCを入れ替えるとなると、IT部門が音頭を取ってこのプロジェクトに取り組む必要が出てきます。またベンダーとの調整も必要になってきます。こうした場面でマネジメントスキルは活きてくるのです。

ただし、前提となるのはITの知識とスキルです。また新入社員、中堅社員、管理職と立場に応じて必要なスキルは異なります。それを理解したうえでマネジメントスキルをアピールすると良いでしょう。

強みや業界ごとに紹介! 社内SEの志望動機の例文10選

「社内SEの志望動機のイメージが湧かない」「どのような志望動機が選考突破を目指せるのか知りたい」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

ここからは社内SEの志望動機の例文を、求められる強みや業界ごとに解説します。キャリアコンサルタントによるアドバイスもセットになっているので、ぜひ参考にしてください。

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アピールポイントを明確にしよう! 強み別の志望動機5選

社内SEの志望動機を作成する際、強みからアピールポイントを明確にできます。強みを把握することで入社後の貢献方法を考えやすくなり、志望動機の方向性が定まりやすいためです

ここからは、強み別の志望動機5選を解説します。自己分析をして同じアピールポイントがある人は、ぜひ参考にしてください。

例文①相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力

相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力

私は企業の内部からITシステムを支え、業務効率の改善に貢献できる社内SEに強く興味を持っています。IT技術を使って現場の業務フローを改善することに魅力を感じ、社内SEとして企業全体の成長をサポートしたいという思いがあります。

貴社はITシステムを積極的に導入して業務の効率化に取り組んでおり、従業員のITリテラシー向上にも力を入れている点に魅力を感じました。この従業員のITリテラシーを高めるにあたって、私の強みである相手の理解度に応じてわかりやすく情報を伝える力が役立つと考えています。

大学の文理共同でおこなった発表会において、ITに関する知識があまりない文系学部の生徒にもシステムの構造を簡潔に説明した結果、全員が共通理解を持って開発を進められました。

入社後は、円滑に業務を進められるようなわかりやすい説明を心掛け、現場の従業員が効率的にシステムを活用できるようにサポートしたいと考えています。

ほかにも強みがある場合、どちらを優先してアピールすべきでしょうか?

小峰 一朗

プロフィール

自身がより強くアピールしたい強みを選ぼう

ほかにも伝えたい強みがある場合、どちらを優先すべきかは自分がアピールしたいほうを優先するのがおすすめです。そのほうが相手にも伝わりやすいと思うからです。

ただ、それが企業の求めていることとズレる場合、一方的な押し付けになってしまうので注意が必要です。

どちらの強みを優先するとしても、もう一方の強みをその根拠として支えるような伝え方をするとより良くなります。たとえば、「私には傾聴力があるので、相手の理解度をしっかり引き出したうえでわかりやすく伝えることができます」のような感じです。

例文②効率的なシステム開発に向けた探究心

効率的なシステム開発に向けた探究心

私は企業内部のニーズを把握して効率的なシステムを開発することに魅力を感じ、社内SEを志望しています。そのなかでも貴社を志望するのは、独自の業務システムを開発し、効率化に向けて取り組んでいると説明会でお伺いしたためです。

私は大学の研究室で取り組んだシステム開発プロジェクトにおいて、開発ツールの選定やフローの最適化に注力しました。当初はうまくいかないことも多かったですが、教授に何度も質問したり多くの論文を読んだりするなどして自発的に取り組めたのは、効率的なシステム開発に向けた探究心があったためだと考えています。

入社後も効率的なシステム開発に向けた探究心を活かして、貴社に最適なシステムを提案し、業務の効率化に貢献したいです。

この志望動機は、効率化への探究心と自発的な学びの姿勢を具体的に示しているため、好印象です。入社後の貢献の仕方や、また大学でのシステム開発プロジェクトの成果を具体的に示すと、さらに説得力が増します。

探究心についてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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例文9選|探究心の自己PRで面接官の心を掴むコツを徹底解説

探究心はあらゆる仕事で活かすことができる、自己PRに有効な強みです。記事ではキャリアアドバイザーが企業が求める探究心の定義を解説。効果的にア自己PRする方法を習得しましょう。

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例文③ITに関する知識・スキルに対する学習意欲

ITに関する知識・スキルに対する学習意欲

私は常に新しい技術を学びながら、自社の業務改善に貢献できる社内SEの役割に魅力を感じています。貴社は業界のなかでも早いタイミングで最先端のIT技術を導入し、業務効率化を進めながらトップシェアを維持しているため、貴社を志望いたしました。

私はITに関する知識やスキルを自ら学び続ける意欲を持っています。これまでに情報処理安全確保支援士試験や応用情報技術者試験の資格を取得し、常に技術の進化に追いつく努力をしてきました。

入社後は貴社のITシステムをより良いものにするため、学んだ最新技術を積極的に取り入れ、システムの安定性やセキュリティ強化に貢献したいと考えています。

ITスキルはあるのですが、ITに関する資格がありません……。

小峰 一朗

プロフィール


資格がなくても根拠や思いがあれば問題ない

たとえ資格がなくても、ITに関する知識・スキルに対する学習意欲をアピールすることは難しくありません。

知識であれば、授業や資格勉強などで継続的に学んでいる姿勢を、根拠を持ってアピールできると良いです。

スキルであれば、これまでスキルを習得してきた経験をもとにこれからどんなスキルをどのように広げていきたいかをアピールできると良い志望動機になります。

例文④問い合わせに丁寧に対応する誠実さ

問い合わせに丁寧に対応する誠実さ

私は社内SEが企業内部で従業員のITに関する問い合わせやトラブルに対応し、業務をサポートする重要な役割を果たすことに魅力を感じています。そのなかでも貴社を志望するのは、従業員一人ひとりのITリテラシー向上をモットーに、社内SEがサポートしやすい体制を整備しているためです。

私はカスタマーサポートのアルバイトで顧客に寄り添った問い合わせ対応を意識していたところ、「たくさんのことを聞いたのに丁寧に答えてくれてうれしかった」とお喜びの声をいただきました。

入社後も問い合わせへの丁寧かつ誠実な対応を意識し、従業員の方が困ったときにいつでも頼れる社内SEを目指します。

例文⑤開発チームを束ねるマネジメントスキル

開発チームを束ねるマネジメントスキル

私は、システム開発や運用に携わりながらプロジェクトを推進する社内SEに魅力を感じ志望しています。特に貴社を志望するのは、プロジェクトチームの数が多く、若手でもプロジェクトのリーダーとして働けるためです。

飲食店でアルバイトをしていた際、リーダーとして新しいスタッフの教育やシフト管理、業務の進捗確認を担当したところ、楽しんでアルバイトに来るスタッフが増えて定着率がアップしました。人手不足に悩むこともなくなり、常に高いサービスを提供できるようになった結果、お客様満足度の調査で地域1位を獲得できました。

この経験から、チームをまとめながら目標達成を図るリーダーシップを身に付けました。入社後は、貴社のシステム開発や運用プロジェクトでチームを束ね、円滑な業務進行をサポートしたいと考えています。

社内SEの志望動機でマネジメントスキルをアピールする学生に対して、どのような印象を抱きますか?

将来性に優れた人材というアピールにつながりやすい

社内SEへの志望動機でマネジメントスキルをアピールすることは、将来の成長ポテンシャルやリーダーシップ能力を示す点で好印象です。

社内SEは技術だけでなく、他部署との調整やプロジェクト管理が求められるため、協調性やコミュニケーション能力が重要視されます。

ただし、技術スキルとマネジメントスキルのバランスが必要で、マネジメントに偏りすぎると「技術力が不十分では?」という懸念が生じる可能性があります。

また、具体的な実践経験が伴わないと説得力に欠ける志望動機になってしまうため、大学のプロジェクトやインターンなどでのリーダー経験があれば、それを示すのがおすすめです。

業界ならではの要素を盛り込もう! 業界別の志望動機5選

アピールポイント以外の切り口として、志望企業の業界が考えられます。業界ごとに必要なシステムや求められる機能に少しずつ違いがあるため、業界の特徴を押さえておくことでほかの学生と差別化しやすくなります

ここからは、特にIT化を推進している業界ごとに志望動機の例文を見ていきましょう。

例文⑥製造業界

製造業界

生産プロセスや物流の管理にITシステムが不可欠な製造業界に貢献したいと考え、社内SEを志望しています。そのなかでも貴社を志望するのは、製造業界において最先端の生産管理システムを導入し、業務効率化を進めている点に魅力を感じたためです。

私の強みは、研究室のプロジェクトで発揮した新しいシステム開発に向けた探究心です。研究に割ける人員や時間といったリソースが限られていたため、少ない労力で成果を目指すシステムを設計しました。その結果、各工程の作業を効率化し、期限までに期待通りの成果を得られました。

入社後は持ち前の探究心を活かして、貴社の製造工程に最適なシステムを提案し、生産効率の向上やコスト削減を目指したシステム開発に貢献したいと考えています。

小峰 一朗

プロフィール

この例文の良い点は、最先端の生産管理システムを導入し、業務効率化を進めている点に魅力を感じているといった自分の価値観を明確に示しているところです。

アドバイスとしては、最先端や業務効率化などの価値観を重要視している背景や経緯を少し補足できると、他者とは異なる自分らしいアピールになると思います。

以下の記事では、製造業への就職を考えている人向けに志望動機や自己PRの作成方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

志望動機
例文5選! 製造業の志望動機を魅力的に書く3ステップ

自己PR
製造業の自己PRは4つの視点が個性のヒントに! 職種別例文付き

例文⑦金融業界

金融業界

私はフィンテック化の進む金融業界のセキュリティやシステムの信頼性向上に貢献したいと考え、社内SEを志望しています。

貴社は最新のセキュリティ技術を活用し、顧客情報の保護と取引の安全性を確保しているとお伺いしました。私は貴社の高度なセキュリティシステムの運用に貢献し、金融業界の信頼性向上に寄与したいと考えています。

また私の強みはITに関する知識・スキルに対する学習意欲です。大学では暗号資産やブロックチェーンを用いたセキュリティ対策について学び、それを応用したシステムの開発プロジェクトに参加しました。

入社後は自らの学習意欲を活かし、新たなセキュリティリスクに迅速に対応できるシステムの運用と改善に取り組み、顧客からの信頼獲得に貢献したいです。

金融業界への理解を深めるためにインターンに参加すると、就活を進めるうえでどのように役立ちますか?

杉原 美佐子

プロフィール

ITの業界の支え方を実感し課題を見出すことができる

金融業界で働く場合、業務そのものと、それを支える基幹システムを理解する必要があります。セキュリティのことがあるのでシステムに直接触れることはないと思いますが、ITが業務をどのように支えているのか肌で感じることができるのではないでしょうか。

特に銀行はシステム障害が発生すると、ATMや取引が止まってしまい社会的大問題になるので、情報システム部門の働きぶりや全銀システムを知る良い機会になるでしょう。

今後金融業界もDXが加速し、従来とは異なるビジネスモデルが出てきます。インターンを通して、現状の問題点や課題が考えられるのではないでしょうか。

こちらの記事では金融業界について詳しく解説しているので、確認して金融業界への理解を深めてください。

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金融業界は、さまざまな特徴があります。選考を受けるなら、多角的に理解することが大切です。この記事では金融業界の動向や業種、職種、金融業界独自の選考対策などについて、キャリアコンサルタントと解説します。

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例文⑧官公庁

官公庁

私は公共機関におけるシステムの効率化にSEとして貢献したいです。特に貴所は役所のなかでも積極的にデジタル化を推進し、システムの整備や運用を通じて市民サービスの向上に貢献している点に大きな魅力を感じました。

デジタル化が進んで理解が難しくなる方が増えるからこそ、私の強みである問い合わせへの丁寧さを活かせると考えています。カスタマーサポートのアルバイトをしていた際、丁寧な問い合わせへの対応が好評でした。

入所後も誠実な対応を心掛け、職員の方が困ったときに相談しやすいSEを目指します。そして、職員全員がシステムを有効に活用できるようにサポートし、業務効率アップに貢献します。

この志望動機は、公共機関への貢献意識が明確で、カスタマーサポートの経験を活かした丁寧な対応を強みとしている点が好印象です。技術的なスキルやシステム運用に関する経験にも触れると、より評価を得やすいでしょう。

なお、民間企業とは就活の進め方が少し異なる官公庁への就職に不安がある人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、公務員試験の突破に向けて役立つ情報を解説しているので、エントリー前にチェックしておきましょう。

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例文⑨IT企業

IT企業

私は常に最新技術が導入されるIT業界に身を置き、最先端のスキル・知識を身に付けたSEになりたいです。特に貴社はクラウドや人工知能(AI)といった先進的な技術を早くから取り入れて、業界をリードしている点に魅力を感じています。

業界のトップに立って革新的な開発を続けている貴社では、チームメンバーを引っ張っていくリーダーが欠かせないと考えています。

私はサッカーサークルの代表を務めた際、30人以上のメンバーをまとめる役割を担い、試合や練習のスケジュール調整、メンバー間の意見調整などをおこないました。全員が目標に向かって努力できる環境を整えた結果、全国大会にも出場できました。

入社後は持ち前のリーダーシップでチームメンバーが働きやすい環境を整備し、それぞれが高いスキルを発揮できるようにしたいです。

IT企業の面接ならITの専門的な用語を使って志望動機を作成しても問題ないのでしょうか?

小峰 一朗

プロフィール

専門用語に詳しい人ばかりとは限らない

IT企業の面接官にもさまざまな立場の人がいるので、相手の立場に応じて専門的な用語を使うかどうか判断するほうが良いです。

たとえば、技術系の部門の人であれば専門用語を使っても問題ないかもしれませんが、人事系の部門の人の場合は専門的な用語を使うと伝わらない可能性もあります。

また部門だけでなく相手のキャリアにもよるので、面接であれば相手の反応を見ながら用語を使い分ける意識も大切です。

以下の記事では、IT業界の企業ランキングや選考対策方法を解説しています。「IT企業で社内SEとして働きたい」という人は、ぜひ参考にしてください。

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IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介

例文⑩医療業界

医療業界

人手不足が続く医療業界をシステムによる業務効率化でサポートしたいと考え、SEを志望しています。そのなかでも貴院を志望するのは、電子による患者データの管理に早くから取り組み、医療従事者の負担軽減や患者サービス向上に注力していたためです。

また私の強みは相手の理解度に合わせてわかりやすく情報を伝える力です。大学ではIT関連のサポート業務に携わり、システムの使い方やトラブルシューティングをわかりやすく説明することを心掛けました。

入社後は貴院の医療従事者が安心してシステムを使えるように、わかりやすい説明や丁寧なサポートをおこないたいです。そしてシステムの医療現場における有効活用を通じて、看護サービスの向上に貢献したいと考えています。

杉原 美佐子

プロフィール

医療従事者の役に立ちたい志がはっきりと伝わってくる例文です。医療現場の最先端の事情を踏まえた具体例があるとさらに説得力が増します。

たとえば、医療機関に対するサイバー攻撃やAIの導入など、今まさに病院が抱える問題に言及してはいかがでしょうか。

システムエンジニア経験者が徹底解説! 刺さる社内SEの志望動機とは? 

例文をチェックして、社内SEの志望動機のイメージをなんとなくつかめたのではないでしょうか。しかし、客観的に見てどのような志望動機が魅力的なのかわからない人もいるかもしれません。

そこで、SE経験者である隈本さんに、採用担当者の印象に残る社内SEの志望動機やその作成方法について聞いてみましょう。

アドバイザーコメント

トレンド理解も志望動機に取り入れるのがポイント

社内SE志望の学生のなかで特に採用したいと感じるのは、技術力に加えて業務理解を踏まえた志望動機を掲げる学生です。

社内SEは他部署と連携し、業務課題を解決する役割を担うため、企業や業界の抱える課題をリサーチし、自分のスキルでどのように貢献できるかを具体的に述べている学生が評価されます。

特に、志望先に関連する業界や業種における、現状のシステム改善や効率化に対する提案が志望動機に盛り込まれていると説得力が増します。

仕事を円滑に進める能力を志望動機に盛り込もう

加えて、問題解決能力や探究心が強調されていることも、社内SEの志望動機を作成するうえで重要です。過去の経験をもとに、「どのように課題に取り組んだか?」「失敗から学んで改善を図った具体例は何か?」が述べられていると、企業は学生の人物像がイメージしやすくなります。

主体性やコミュニケーション能力に優れた人も、採用されやすい学生の共通点として挙げられます。他部署との連携やサポートの姿勢を示し、システムの運用・改善に柔軟に対応できる学生が、採用したいと感じる学生像です。

適切にアピールしよう! 社内SEの志望動機を作成する構成4ステップ

社内SEの志望動機を作成する構成

  • 社内SEを志望する理由を明確にする
  • その会社でSEとして働きたい理由を明らかにする
  • 社内SEに活かせる強みをアピールする
  • 入社後の貢献方法で締める

社内SEは人気の職種で志望する学生も多いため、適切にアピールしなければ選考突破は難しいです。

ただし、「そもそも志望動機の作成方法がわからない」「どうやったらアピールできるかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。ここからは、志望動機で効果的にアピールするための構成4ステップを解説します。

魅力的な志望動機を作成し、社内SEの内定を勝ち取りたい人はぜひチェックしてください。

ステップ①社内SEを志望する理由を明確にする

結論ファーストにすることで担当者は志望動機の内容を把握しやすくなります。そのため、まずは「なぜ社内SEを選んだのか」を明確にしましょう。

たとえば、「好奇心旺盛さを活かして効率的なシステムを開発したい」「多くのクライアントを転々とするのではなく、自社のシステムを深く理解するSEとして、社内業務の効率化に貢献したい」などが理由として挙げられます

結論から伝えると冒頭で話の方向性がわかるため、担当者が志望動機の内容を理解しやすく印象に残りやすいのです。したがって、志望動機を作成する際は結論を最初に述べるようにしましょう。

社内SEに限らずどんなSEでも通用する志望動機になってしまいそうです……。

杉原 美佐子

プロフィール

志望企業の業務内容を志望動機に落とし込もう

会社ごとに業務は異なります。社内SEは企業の一員なので、その企業の仕事に沿って働きます。それが理解できていれば、どんなSEでも通用する志望動機にはなりません。

たとえば、全国に多くの拠点を抱えている会社であれば、ネットワークの知識で会社を支えることになります。

あるいはユーザーからの問い合わせに対応するヘルプデスクを設置している会社であれば、Q&Aのデータベースやチャットボットを実現しているAIなど、業務によって必要とされるスキルは違ってきます。

つまり、興味ある業界や企業で、自分のどのスキルを発揮して働きたいかということです。専門性の高いジョブ型雇用と考えればわかりやすいかもしれません。

社内SEだからこその志望動機を作り上げるにはまず、その企業の仕事理解に努めてみてください。

ステップ②その会社でSEとして働きたい理由を明らかにする

社内SEになりたい理由だけを述べると、「他社でも良いのでは?」と採用担当者に思われてしまう恐れがあります。

企業としては学生とのミスマッチによる内定辞退を避けるために、本当に自社への志望度が高いかどうかを見極めようとしています。そのため、社内SEのなかでも「なぜその会社を志望するのか」を明らかにしましょう。

たとえば、「海外事業に注力する貴社で留学経験を活かしたシステム開発をしたい」「インターンシップで、若手でもシステム開発のマネジメントに携われると聞いた」などが企業の志望理由として考えられます。

なお、企業への理解度が浅いと納得感のある志望理由を作成するのは難しいため、志望動機を考える前に企業分析にも注力しましょう。一般的な企業分析や深掘りに役立つOB・OG訪問の手順やインターンへの参加方法は以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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インターンの応募方法
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ステップ③社内SEに活かせる強みをアピールする

企業は志望動機から志望度の高さだけではなく、社内SEとしての適性も確認しています。そのため、志望動機では効率的なシステム開発に向けた探究心や問い合わせに丁寧に対応する誠実さといった社内SEに活かせる強みをアピールしましょう

社内SEに活かせる強み

  • 相手の理解度に合わせてわかりやすく伝える力
  • 効率的なシステム開発に向けた探究心
  • ITに関する知識・スキルに対する学習意欲
  • 問い合わせに丁寧に対応する誠実さ
  • 開発チームを束ねるマネジメントスキル

強みだけを主張しても、根拠となるエピソードがないと説得力に欠けます。強みの根拠となるエピソードを探す際は、以下の記事で解説している自分史やマインドマップを活用するのが効果的です。

マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説

自分史
自分史のテンプレ3選! 例文付きで当てはめるだけで自己理解が深まる

上記の社内SEに活かせる強みと実際の自分の強みが一致しない場合はどうすれば良いですか?

自分の強みをベースに社内SEでどう活かせるかがポイント

社内SEに求められる強みと自分の強みが一致しない場合でも、工夫次第で効果的にアピールできます。まず、自分の強みを社内SEの業務に関連付けて考えることが大切です。

たとえば、技術スキルが不足していても、コミュニケーション能力やチームワーク力を発揮した経験を、他部署との連携やプロジェクト推進に活かせると説明できます。

次に、不足しているスキルに対しては、業務や自己学習を通して学び続ける姿勢を示すことが重要です。資格取得や技術学習を進めている点を伝えることで、成長意欲をアピールできます。

さらに、自分の強みを活かしつつ、幅広い役割に対応できる柔軟性がある点を強調してみてください。

ステップ④入社後の貢献方法で締める

企業は学生が活躍できる人材か判断する際にも志望動機を使用しているため、最後は入社後の貢献方法を伝えましょう。入社後の貢献方法を志望動機に盛り込むことで、担当者はあなたが活躍する姿をイメージでき、ほかの学生よりも印象に残りやすくなります

「持ち前の探究心を活かして新しいシステムを開発し、業務効率化とセキュリティリスクの最小化に貢献したいです」「問い合わせに丁寧に対応して信頼を勝ち取り、いつでも頼られるSEを目指します」などが、貢献方法の例として挙げられます。

このように志望動機は強みを活かして入社後に活躍する姿で締めましょう。入社後の活躍イメージを採用担当者に鮮明に伝えることができれば、ほかの学生との差別化を図りやすくなります。

小峰 一朗

プロフィール

社内SEの志望動機において、誰でも書けるような締め方になっていると、ありきたりで刺さらないという印象を持たれてしまうかもしれません。誰でも書けるということは自分らしさがないということです。

たとえば「最先端のIT技術を学び、御社のシステム開発をリードしたいと思います」は、うわべだけで誰でも書ける内容になります。こうした志望動機の締め方になっていないか、確認してみてください。

なお、志望動機が魅力的になる締め方はこちらの記事で解説しています。そのまま使えるテンプレートも掲載しているので、志望動機の締めくくりで迷ったらぜひ確認してください。

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志望動機は締めくくりが大変重要であり、全体の印象を左右します。志望動機の締めくくりの基本ルールをと伝えるべき内容を押さえましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと、すぐに使える便利なテンプレートや例文も併せて解説するので、参考にして選考を突破しましょう。

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社内SEの志望動機NG例文

ここまでの内容を踏まえて作成すると魅力的な社内SEの志望動機になりますが、いくつか注意すべきポイントがあります。特に今から解説するNGポイントに触れていると志望度が低いと判断され、選考突破が難しくなるかもしれません。

ここからは、社内SEの志望動機のNG例文を説明します。キャリアコンサルタントによる改善点のアドバイスも掲載しているので、ぜひ確認してください。

NG例文①社内SEの待遇の良さを志望理由にしている

社内SEの待遇の良さを志望理由にしている

ほかの職種と比較すると社内SEは残業が少なくてワークライフバランスが取りやすいと聞きました。また将来性があって安定した職業である点にも魅力を感じ、社内SEを志望しています。

入社後は持ち前のコミュニケーション能力を活かし、チームや他部署と連携して効率的なシステム開発に貢献したいと考えています。

この例文からは、待遇の良さや安定性だけを理由に社内SEを選んだと判断されてもおかしくありません。企業は学生の志望動機から仕事への情熱や意欲を聞くことを期待していますが、この例文では会社に貢献したい意思が伝わらず、消極的だと判断されてしまいます

また技術の進歩が著しいIT分野では挑戦的な姿勢が求められるため、安定性を求める姿勢はマイナス評価につながることもあります。したがって、志望理由は入社後に成し遂げたいことをメインに考えるようにしましょう。

杉原 美佐子

プロフィール

社内SEといえどもエンジニアです。ITを通じて会社を発展させる責務が生じるので、志望動機では自分が持つスキルをアピールすべきです。待遇を前面に出してしまうと、入社してもより待遇が良い会社にすぐに転職すると思われる可能性があります。

NG例文②社内SEならどこの企業でも良いように見える

社内SEならどこの企業でも良いように見える

私は大学で情報技術を専攻したことから、社内SEの仕事に興味を持ちました。社内SEは企業のシステムを内部から支える重要な役割を担っていて、大学で学んだ知識・スキルを活かせる職種だと考えています。

入社後は大学で培った好奇心旺盛さを活かして、新しい技術を習得して業務効率化に貢献したいです。

この例文では企業の志望理由が述べられておらず、どの会社でも良いという印象を与える恐れがあります。企業独自の内容に触れていない学生は、志望度が高いとはいえないためです

採用人数には限りがあるため、志望企業への内定率を高めるためにも企業独自の要素を盛り込んで、志望度の高さをアピールしましょう。

なお、企業ごとに独自の要素を盛り込むためにはOB・OG訪問がおすすめです。こちらの記事ではOB・OG訪問の手順について解説しているので、確認して独自性のある志望動機を作成しましょう。

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社内SEの志望動機の作成で迷ったらQ&Aコンテンツを参考にしよう

社内SEの志望動機の作成方法を確認したうえで、「安定性を志望動機にするのはやはりマイナスイメージなのか」「文系でもSEを目指せるのか」と、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

ここでは、PORTキャリアに寄せられた志望動機やSEにまつわるQ&Aを紹介します。採用担当として現場に携わった経験があるキャリアコンサルタントによるアドバイスが掲載されているので、社内SEの志望動機の作成で悩んでいる人はぜひご覧ください。

文系からSEを目指したい人はこちらの記事も併せて参考にしてみてください。成功のコツを解説しています。

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社内SEの志望動機は志望先だけの要素で差別化して内定を獲得しよう

企業に所属して専門的に働く社内SEは、IT化の推進によって需要が高まっています。ただし需要の拡大にともなって志望する学生も増えているため、差別化をしないと選考突破が難しくなっています。

差別化を図る際に効果的なのが、社内SEに求められる強みと志望する企業の業界独自の要素を志望動機に盛り込むことです。この記事でもそれぞれの要素で例文を解説しているので、作成前にチェックし、周囲との差を広げて選考突破を目指しましょう。

アドバイザーコメント

まずは志望動機を書くうえでの悩みを分解してみよう

社内SEの志望動機に悩んでいる人は、どんなところに悩んでいるでしょうか。社内SEを志望する理由なのか、その企業を志望する理由なのか、それとも自分の強みとのつながりでしょうか。

いずれにしても志望動機というのは自分が目指したいと思う強い気持ちなので、自分の興味・価値観・適性・能力など自己理解の観点が明確に言語化できていることがとても重要になります。逆にいうと、志望動機に悩んでいる人は自己理解の観点が明確になっていないのかもしれません。

興味・価値観・適性・能力から見る自己理解

過去の経験をベースとして、興味であれば好きなこと、価値観であれば大切にしていること、適性であれば没頭して取り組めること、能力であればコツコツ頑張ってきたこと、といった具合に、これまでの経験を振り返ってみてその特徴を書き出してみるのがおすすめです。

そのなかで今後の人生で大切にしたいキーワードが見つかれば、そのキーワードを使った志望動機を書けるとより良くなります。そのキーワードこそが自分らしい社内SEの志望動機につながるのではないかと考えます。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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