この記事のまとめ
- 注目される職務要約の書き方は3つのポイントが重要
- 職務要約の例文を職種別・ケース別で14個解説
- 誰でも職務要約が書ける4ステップ
職務経歴書を書くうえで、一番最初に悩むことは職務要約(職務概要)の書き方なのではないでしょうか。職務要約には自分のこれまでの経歴やスキル、能力を端的にまとめることが重要ですが、どのような書き方が適切なのかわからない人も多いと思います。
職務要約は、自分に興味を持ってもらうような文章を書くことが重要です。ただ事実を羅列しているだけの職務要約は見にくいのみでなく、「本当に自社とマッチする人材なのかな?」と評価されにくくなります。
この記事ではキャリアアドバイザーの平井さん、小松さん、柴田さんとともに、採用担当者に興味を持たれる魅力的な職務要約の書き方を解説します。職務経歴書の一番重要といえる部分の書き方をマスターして、内定獲得を目指しましょう。
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職務要約は職務経歴書の顔!伝わりやすい書き方をマスターしよう
職務要約は職務経歴書の冒頭にあり、一番最初に目に入る部分です。正しい書き方を理解して、応募する企業にマッチした職務要約を書けるようになれば、これまでに培ったスキルや強みなどを、面接前から的確に伝えられるようになります。
記事前半では職務要約を書くうえでの基礎知識と、職種別・ケース別の例文14選を解説します。まずは職務要約の正しい書き方を知って、自分と関連するシチュエーションの例文からイメージを深めてください。
記事後半では、職務要約をさらに見やすくするためのポイントや、実際に書くうえでの注意点を解説します。これを踏まえて職務要約を書くことで、文章が苦手な人でも簡単に見やすい職務要約が書けるようになります。
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自分に興味を持ってもらおう! 職務要約の役割とは
職務要約は、採用担当者に興味を持ってもらう「つかみ」の役割があります。
職務経歴書のあらすじとなる職務要約がきれいにまとまっていて、かつ応募した企業にマッチする内容が書かれていると、「この人材は弊社で活躍してくれるかも!」と思ってもらいやすくなります。
一方で職務要約がまとまっていないと、人事や採用担当者が全体を読み進めるのに時間がかかったり、興味を持たれなかったりといった良くない印象になりがちです。
「つかみ」のポイントを押さえた質の高い職務要約に仕上げるためにも、以降の章で説明している書き方のポイントを一つずつ理解していきましょう。
- 職務要約がうまく書けていないと、職務経歴書が最後まで読まれないこともあるのは本当ですか?
職務要約はわかりやすさと志望ポジションとの親和性がポイント
職務要約の文章がわかりづらかったり、まとまっていなかったりすると、経験そのものに興味を持たれないだけではなく、ビジネススキル自体が高くないのではないかと判断され、興味を持って職務経歴書を読んでもらえないかもしれません。
また、職務要約が希望職種からかけ離れた内容であっても、そのポジションにマッチしない人物なのではと受け取られてしまい、やはり真剣に職務経歴書を読まれない可能性が出てきてしまいます。
未経験職種への応募であっても、希望職種への親和性を感じさせる職務要約の記述を心掛けましょう。
職務要約に悩んでいる人は、こちらの記事もおすすめです。職務経歴書を手書きで書く際のポイントのみでなく、職務経歴書の全体的な書き方や内容ごとの例文も解説しているため、記事を見ながら職務経歴書を書き進められる内容となっています。
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説得力アップ! より注目されやすくなる職務要約の書き方

より注目されやすくなる職務要約の書き方
- 規模や頻度を表す際は数字を積極的に使う
- 適切な文字数に要約する
- すべての情報を書こうと意識しすぎない
まずは職務要約を書く準備として、書き方の基礎を確認しましょう。職務要約は応募先の企業によって内容を変えるべきですが、どの応募先に提出する場合でも、この3点は意識してください。
最初に書き方の基礎や書くうえでのルールを覚えることで、より注目されやすい職務要約を作れるようになります。
規模や頻度を表す際は数字を積極的に使う
売り上げや達成率の向上など、これまでに達成したことで数字で表せるものがある場合は、積極的に職務要約で使いましょう。数字で表すことで具体的なイメージが湧き、印象にも残りやすくなります。
職務要約に書けるような良い実績がなくても、たとえば「毎月20件の案件を管理している」や「1日に50人の顧客対応をしていた」など、取り組んだ仕事内容にも数値を取り入れると成果がわかりやすいです。
特に異業種への応募では、文章だけの表現ではどのような実績を持っているのかわかりにくくなることもあります。数字を使うと異業種・同業種問わず好印象を残しやすくなるため、数字で表せる場合はなるべく使ってより具体的な実績を伝えましょう。
職務要約のなかで具体的な数字を示せなくても、業務の工夫や成果の質を強調することで良い印象の職務要約は作れます。
たとえば、「業務フローを見直し、作業効率を向上させた」「顧客対応で信頼関係を築き、リピート率を向上させた」など、改善や成長のエピソードを具体的に記述し、課題解決のプロセスや影響を明確にすることがポイントです。
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(リーダーシップが強みの場合)
適切な文字数に要約する
職務要約の見やすい文字数は、およそ200~300文字程度です。250文字を目安に書くと1分程度で読み切れる文章になり、長すぎず短すぎない長さになります。
長くなりすぎてしまうとただ読みにくいだけでなく、「話をまとめることが苦手なのかな?」といったマイナスの評価につながることもあるため、一度パソコンで下書きして文字数をカウントしてみてください。
300文字を超える長文になった場合は、内容を削ったり文章を変えたりすることで調整可能です。前置きのような表現や主観的な表現はなるべく削って、簡潔かつ客観的でわかりやすい職務要約を目指しましょう。
職務要約があまりにも長すぎると、話をまとめられなかったり簡潔に伝えられなかったりするなど、思考力やコミュニケーション能力に難があると見られる可能性もあります。
また、内容が長すぎることで読み飛ばされる懸念も否めません。自分が伝えたいことではなく、相手が知りたいことに焦点を絞り、あまり長くなりすぎないように調整しましょう。
すべての情報を書こうと意識しすぎない
職務要約から興味を持ってもらうためには、良い実績を残したものや得意な分野を中心に書き込むことが重要です。しかし、少しでも良い印象を与えようとするあまり実績やスキルをすべて書き込もうとすると、長文になり論点がブレやすくなってしまいます。
細かい仕事内容や資格などの情報は別の欄に書けるため、職務要約では自分のこれまでの経歴のなかで最も伝えたいことや、応募先の企業に一番マッチするような情報を書くように意識してみてください。
しかし実際に職務要約を書いてみると、良いことを書こうとしてつい長文になってしまうこともあると思います。そんなときは、次の章から掲載している職務要約の書き方例文を見て、どの程度の温度感やボリュームで書いたら良いのかイメージをつかみましょう。
資格は自分がどのようなスキルを持っているか客観的に証明するもので、職務経歴書や履歴書を書くうえでも重要なポイントです。以下の記事では資格欄の正しい書き方やルールについて詳しく解説されておて、これから職務経歴書を書く人におすすめの内容となっています。
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職種別の職務要約の書き方9例文
以下では、それぞれの職業の特徴を使った職種別の職務要約の例文を解説します。職種ごとの特徴をおさえつつ自分なりの強みを取り入れることで、採用担当者に自分がどのような人材であるかはっきり示せます。
勤めている職種の例文がある場合は、経歴や得意なスキルの書き方などを参考にしてみてください。自分の魅力がよく伝わるような職務要約を作りましょう。
①営業系の場合
営業系の職務要約の例文
○○年に○○株式会社に入社後、個人を対象とした生命保険・損害保険の営業を担当。一人ひとりのライフプランに寄り添った提案を心掛けて、新規契約数は初年度で40件を達成しました。
入社3年目では支店内の月間売り上げや契約の継続率でトップ3に上り、順調に実績を築き上げて営業成績をキープしています。
入社5年目の現在は社内で勉強会を開催して、後輩社員やチーム全体の営業スキル向上に取り組んでいます。直近では、顧客向けの保険セミナーも担当いたしました。
営業職の実績は、売り上げなどの実績を数値で表しやすいのが特徴です。
客先から信頼されているなどの要素ももちろん必要ですが、「初年度で契約件数40件」「継続率トップ3」などの具体的な数値をできるだけ示すと客観性が高まり、好印象をもたらすことができます。
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②販売・サービス系の場合
販売・サービス系の職務要約の例文
○○年に○○会社の洋食チェーン店舗で、ホールスタッフとして接客全般を担当してきました。
2年目までは現場で配膳やレジ業務といった顧客対応に携わり、3年目からは売り上げ管理や社員・アルバイトスタッフのマネジメントなども担当しています。
現在は研修やマニュアル作成の業務も担当し、店舗全体の接客スキルや業務効率の向上に貢献しています。直近の顧客満足度調査では、全国のなかで当店舗が上位を維持する結果となりました。
効率化の取り組みとしては、レジ締めの作業手順を新たに提案し、ここ半年の終業時間の短縮にも成功しました。
販売・サービス系の職務要約のコツは、「業務の幅」「顧客満足への貢献」「業務改善の実績」を具体的に記述することです。
その点、上記の職務要約は、経験のステップアップや具体的な成果が明確で好印象です。
特に、「顧客満足度の向上」「業務効率化」など、定量・定性の両面で貢献度が伝わる点が評価できます。
職務経歴書と同時に履歴書の提出も求められている場合は、志望動機についても考える必要があります。以下の記事は、販売職の志望動機を作成する際の構成ややりがちなミスを11例文とともに解説していて、自分なりの志望動機を完成させられる内容となっています。
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販売職の志望動機はコミュニケーション力や商品への関心をアピールするだけでは十分ではありません。この記事では販売職に受かる志望動機の作り方と例文11選をキャリアコンサルタントとともに解説します。魅力的な志望動機で通過を勝ち取りましょう。
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③事務・管理職の場合
事務・管理職の職務要約の例文
○○会社に入社後、一般事務として業務に従事。見積書や契約書の作成、窓口業務など一般事務の業務全般を担当しています。入社2年目からは備品管理と発注業務も担当し、ミスのないように徹底しています。
以前から不満が上がっていた書類を探す作業では、ファイリングのルールを新たに提案して実践したところ、以前よりもわかりやすいと評判で、チーム全体の業務が円滑に進む体制を整えています。
入社3年目ではExcelを用いた集計業務も学び、後輩の社員も操作できるようにマニュアルを作成中です。
事務職で客観的に実績を示すためには、作業効率の向上などを数値で表現してみると良いでしょう。
上記の例であれば、ファイリングのルール整備やExcelスキルの向上によって、作業時間がどれくらい短縮できたのかを数値で表すことができます。
事務職は新卒の就職でも転職市場でも人気の職種であるため、より志望動機や自己PRにこだわる必要があります。これから事務職に就職したい人は、事務職向けの自己PRと志望動機の書き方について把握しておきましょう。
事務職の自己PR
例文17選|事務職の自己PRで差別化するなら4要素を盛り込もう
事務職の志望動機
例文20選|事務職の志望動機を職種別・業界別に徹底解説
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
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④企画系の場合
企画系の職務要約の例文
○○会社に入社後、3年にわたり社内外の企画運営業務に従事。おもに社内イベントや発表会の企画やスケジュール調整、資料作成を担当しています。
入社3年目からは地域のイベントや貢献活動の企画をおこない、住民と連携を取りブランドイメージの向上に貢献しました。
直近では、新商品のターゲットに合わせてSNSを使った広告キャンペーンを立案し、前年のフォロワー数と比較して30%増加。SNS経由の購入者が増加したことで売り上げも目標達成でき、大きな成果となりました。
企画系の仕事の職務要約では、自身の企画がブランドイメージの向上などにどのように効果があったのかを具体的に示しましょう。
また、「フォロワー数〇%アップ」などと効果を数値で表し、客観的なデータとして示すのも非常に大切です。
⑤クリエイティブ系の場合
クリエイティブ系の職務要約の例文
○○年、○○会社にCGデザイナーとして入社しました。おもにキャラクターやアイテムなどのモデリング、テクスチャ制作を担当しています。
3年目からはプロジェクトリーダーとして企画を進めることも多く、チーム全体への指導とともに品質の向上にも努めました。
また、さらなるグラフィックのクオリティ向上のために、レンダリングのパイプライン改善を実施して複雑な処理を効率化させることで、デザインの制度を保ちつつスケジュールに余裕を持たせて、プロジェクト全体の効率化に貢献しました。
異業種への転職の際の職務要約では、専門的な実績を活かしつつ、どの業界でも通用するリーダーシップ力や問題解決能力、業務改善能力といったスキルを強調すると効果的です。
業務効率化やチームマネジメントの視点を加えることで、異業種でも高く評価される職務要約になります。
上記の職務要約は、個人のスキルとマネジメント経験が述べられていて、異業種でも強みが伝わりやすいです。
⑥IT系の場合
IT系の職務要約の例文
○○会社に入社後、Java、HTML5、C++を用いて業務システム開発に従事しています。基幹業務システムの新規機能開発を担当しており、要件定義からリリースまでの幅広い工程を経験しました。
顧客や社内チームとの調整を通じて、使用の明確化やスケジュール管理にも積極的にかかわっています。
既存システムのコードをリファクタリングして処理速度を平均15%改善するなど、運用コストの削減に貢献しました。
直近で携わったフロントエンド部分の開発では、ユーザーからのフィードバックを反映して、高い操作性を意識したユーザーインターフェースに改良し、顧客満足度の向上にも寄与しています。
上記の職務要約は、習熟しているプログラミング言語を具体的に列挙していたり、パフォーマンス改善を数値で客観的に表記したりしている点はとても良いと思います。
開発にあたり、チームワークやコミュニケーションに留意されていることも伺えます。IT業では開発技術だけでなく、対人関係にも長けていることを示せるとさらに印象が良くなります。
IT業界への就職を検討する場合は、職務要約と同時に志望動機の書き方についても理解しましょう。こちらの記事では、IT業界の志望動機で内容に入れたいポイントや、職種別の例文について詳しく解説しています。
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IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介
IT業界は5業種に分かれ、それぞれに特化した志望動機の作成が必要です。キャリアコンサルタントが業種・職種別の例文を交えながら、IT業界の志望動機を解説。IT業界の知識を押さえて、受かる志望動機を作成し、選考を突破していきましょう。
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⑦技術・研究系の場合
技術・研究系の職務要約の例文
○○会社に入社後、建築施工管理職として現場監督業務に従事しています。これまでに中規模のオフィスビルや商業施設の改修工事を担当してきました。
協力業者との調整を積極的におこない、職人やスタッフなど現場が円滑に作業できる環境を構築しています。
会社の目標であったプロジェクト予算の削減では、資材発注の最適化を提案して、結果的に平均3~5%の削減に成功しました。
直近の案件では、最新の技術を活用した省エネ設計プロジェクトに携わり、施工管理のみでなく行政申請業務も担当しています。
技術・研究系であれば、可能な限り経験業務や実績を具体的に記載したほうが良いでしょう。
本文中で「中規模のオフィスビル」とありますが、あいまいで規模がわかりづらいので階数を記述したり、どのような改修をおこなったのかなどを詳しく述べるのがポイントです。
ESに悩んでいる就活生は
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・内定者のESを参考にしたい
・大手志望で就活準備をしている
⑧金融系の場合
金融系の職務要約の例文
○○年に○○会社に入社。ファイナンシャルアドバイザーとして、住宅購入を検討する顧客に対し資金系計画の立案を担当しています。
年間では200件程度の相談業務に対応し、住宅ローン審査の通過率を向上させるための準備と書類作成をサポート。複数の金融機関の中から顧客に最適な条件を提案して、契約率の向上に尽力。
顧客に名前を覚えていただけることも多く、顧客満足度に貢献していると自負しています。
現在は社内スタッフ向けの研修を実施し、チーム全体の提案力を鍛えて契約数の向上を図っています。
金融系の職務要約で評価されやすいポイントは、「実績の数値化」「顧客対応の工夫や強み」「組織貢献」の視点です。
上記の職務要約は、年間200件の相談対応や契約率向上といった個人の実績、ローン審査の準備や書類作成サポートをとおした業務の工夫、そして社内研修の実施によるチーム貢献の3点が明確に記述されていて、強みがよく伝わるでしょう。
銀行や保険など金融系の就職を検討している人は、こちらの記事もおすすめです。金融職で採用されやすい人の特徴や、業界で求められているスキルから考える志望動機の書き方などが詳しく解説されています。
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金融業界の志望動機は論理性が不可欠。この記事ではキャリアコンサルタントと説得力のある金融業界の志望動機の書き方を解説します。業種別・職種別の例文10選も紹介しているので、参考にして魅力的な金融業界の志望動機を作成しましょう。
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⑨医療・福祉系の場合
医療・介護系の職務要約の例文
○○介護施設に入所後、介護福祉士として日常生活支援に従事。食事、入浴、排せつ介助といった基本的な身体介護のほか、リハビリ目的の個別支援計画の作成と実施も担当。
適切なケアのもと、嚥下障害のある利用者さまに対しては看護師や栄養士の協力を仰ぎ、食事形態を見直した結果、食事摂取率の向上にも成功しました。
施設全体の業務効率向上を目指すため、入社4年目では現場スタッフへのヒアリングをおこない、システムの操作フロー簡略化や記録精度の向上を実現。
利用者さまの満足度はもちろん、スタッフの働きやすさ向上にも寄与してきました。
業務内容の羅列にとどまらず、 食事摂取率の向上やシステム操作フローの簡略化、記録精度の向上といった具体的な実績を記していること、看護師や栄養士との連携など対人関係も良好であることが伺える点が良いです。
介護・福祉業界では、ケアの質や効果の向上、業務改善や効率化、チームワーク、利用者や家族とのコミュニケーションに言及すると良いでしょう。
医療や介護系に就職したい人は、こちらの記事もおすすめです。志望動機に書くことが何も思い浮かばなくても、一から書けるようなステップで解説されていて、自分の強みを伝えやすい志望動機を作れる内容となっています。
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ここまで職種ごとに職務要約の例文9選を解説しましたが、個々のシチュエーションに応じて職務要約の書き方を変えることも、採用担当者に対して自身の可能性を感じさせる重要なポイントとなります。
そこで以下では、転職の回数や空白期間など、それぞれの事情を加味したケース別の例文をキャリアコンサルタントのアドバイスと併せて解説します。
自分のケースに当てはまるものがある人は、前述の職種別の例文と組み合わせて自分らしい職務要約を作る参考にしてみてください。
①第二新卒の場合
第二新卒の職務要約の例文
○○銀行に入社後、リテール部門の窓口業務で1年半勤務。口座開設や入出金対応など各種手続きをおこなってきました。
また窓口業務と並行して後方事務のサポートも経験し、書類のチェックやデータ入力などの事務作業にも携わりました。
入社後半年のうちにファイナンシャル・プランニング技能士2級を取得。1年かけて支店内の業務を一通り経験し、金融知識と現場で必要な正確性・効率性の重要さを学びました。
直近では同僚と連携して、書類管理方法の見直しなど業務負担の軽減に取り組んでいます。
- 実務経験が少なく目立った実績がない場合は、どのように職務要約をまとめたら良いのでしょうか?
業務への取り組みの姿勢を深掘りできるか考えてみよう
第二新卒の場合はポテンシャル採用が多いため、経験の大小よりも「どんな姿勢で仕事に取り組んだか」が重要視されます。
業務への積極性や学びの姿勢をしっかり伝えることで、選考での評価を高めることができます。
新卒とは異なり実務経験はあるので、専門性に限定せず、社会人としての基本について習得したことをアピールしましょう。
こちらの記事では、第二新卒の職務経歴書の書き方について詳しく解説しています。採用担当者が見ているポイントやより魅力的に書くための方法について紹介していますので、あわせてチェックしてみましょう。
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②異業種に転職する場合
異業種に転職する場合の職務要約の例文
○○大学を卒業後、○○保育園に入職し、保育士として3年勤務。担当クラスは0歳児から3歳児で、日々の保育計画の作成や保護者対応、恒例行事の企画運営など、一通りの保育業務に携わってきました。
保護者との円滑な関係構築に力を入れ、連絡帳の記入や面談を通じて課程との連携を意識した対応を心掛けてきました。
保育記録や書類管理などの事務作業は効率を重視し、正確さと早さを意識して取り組みました。入社2年目からはスケジュール管理や予算調整にも携わって計画性を培い、業務の優先順位の重要さを学びました。
上記の職務要約は、保育士という専門性の高い業務に携わっていたにもかかわらず報告や連絡を密におこなっていた点や、事務スキルがあるなど汎用性のある経験について詳しく述べられています。
そのため、異業種転職でも問題なく業務に携われそうだという印象を受けます。
③同業種に転職する場合
同業種に転職する場合の職務要約の例文
○○会社に入社後、アパレル販売スタッフとして接客販売や在庫管理、ディスプレイ変更など店舗運営業務の全般を担当しています。
購買データをはじめとする顧客情報の分析が得意で、売れ筋商品を軸にした提案のもと購買率の向上に貢献。入社2年目からは、より動線を意識した陳列や売り場全体の構成の見直しを提案し、店舗の売り上げの底上げを実現しました。
リピーター獲得のためにSNSを活用して、店舗限定のセール告知や新商品の紹介なども実践し、SNS経由での集客にも成功した経験があります。
同業種への転職における職務要約は、前職での経験をどう活かせるかを具体的に伝えることがポイントです。
企業ごとの違いを踏まえ、「売り上げ向上の経験」「顧客対応スキル」「業務改善の提案力」など、自分の強みを新しい環境でどう活かせるのかを意識して記述しましょう。
上記の職務要約は、「業務の幅の広さ」「具体的な実績」「独自の取り組み」が明確で、好印象を与えます。
④転職回数が多い場合
転職回数が多い場合の職務要約の例文
これまで3社に勤め、営業や営業事務、物流在庫管理の職種を経験しました。大学卒業後入社した1社目では、1年間営業職として法人顧客を担当とする提案書作成や新規顧客開拓に従事しました。
2社目の○○会社では1社目で培った営業経験を活かし、営業事務に従事。受発注業務や契約書の管理、効率化のための業務フロー改善について提案。
○年に入社した○○会社では、物流・在庫管理を担当し、余剰在庫を抱えないように適正在庫の確保や在庫データの分析をおこなっています。
いずれの職種でも正確かつ効率的な業務遂行を重視して、チームの課題解決に取り組みました。
上記の職務要約は、3社での経験をコンパクトにまとめ、各職種ごとの業務内容が明確に記載されています。
1社目の営業経験を2社目の営業事務で活かすなど、経験を次の職場で活かしている点が良いです。
転職回数が多い場合、転職理由を前向きに示すために「キャリアアップのため」「スキルの幅を広げるため」など、肯定的な表現を用いましょう。
各職場で得た共通するスキルセットを書くことで、キャリアの一貫性を表現することができます。
転職回数が多い場合は、面接の際に「なぜ何度も転職しているのか」と聞かれることもあります。転職に関して適切に答えられる自信がない人は、こちらの記事もおすすめです。面接官が納得するような転職理由を作る方法や、面接時の具体的な伝え方について詳しく解説しています。
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⑤空白期間が長い場合
空白期間が長い場合の職務要約の例文
新卒で○○会社に入社し、2年間マーケティング部門に従事。おもに市場調査の業務を担当し、消費者ニーズに基づいたキャンペーンの提案で、認知度向上および新規顧客の獲得に寄与しました。
退職後は自己啓発に注力し、Webマーケティングに関するオンラインセミナーや講座に参加していました。自身の興味分野をテーマに個人ブログを立ち上げ、学んだ戦略を実施し、運営から半年で目標のアクセス数を達成。
その後マーケティング・ビジネス実務検定とIMA検定を取得して、実務的なスキルも身に付けました。
- 空白期間がある場合は、そのことも含めて職務要約に書いたほうが良いのでしょうか?
空白期間に特筆すべき点がなければ職務経歴に書かなくて良い
ブランク期間に学校に通って専門性を高めていたり、あるいは海外でボランティアをしたりしていたなど、特筆すべき活動をしていたのであれば、職務要約に加えたほうが良いでしょう。
しかしこれといった理由がなく、何となく仕事をしていなかったのであれば、あえて述べる必要はありません。
また、出産や育児、身内の介護・看護などについては、自身が書きたいと考えるなら記述しても良いですが、それらは職歴ではないので「〇年の介護期間を経て」などと簡潔に述べる程度で十分です。
フリーターとして働いていたり空白期間でアルバイトをしていたりなどの場合は、その経歴も職務要約に記載できます。しかし企業によってはアルバイトの期間は正式な社会人経験として扱われないこともあるため、職務経歴書を書く前に、こちらの記事で書き方の対策を把握しておきましょう。
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採用担当者が職務要約で評価する3つのポイント
採用担当者が職務要約で評価する3つのポイント
- 即戦力となるスキルや職歴であるか
- 自社の職種に活かせるような内容であるか
- 専門的なスキルや職歴でも伝わりやすい文章であるか
ここまでの例文を見て完成形のイメージを高めたら、次は職務要約で何を見られているかチェックしましょう。採用担当者が見ている3つのポイントを意識することで的はずれな内容を避けられ、より興味を持たれる職務要約を作りやすくなります。
すべて取り入れるのは難しいかもしれませんが、自分の職務要約に入れられるかどうか積極的に検討してみてください。
即戦力となるスキルや職歴であるか
採用担当者は、応募者のこれまでの経験やスキルが、自社でどのように活かされるか知りたいと思っています。
同じ業種への応募であれば即戦力となる職歴として評価されやすいです。これまで複数の企業に勤めていた場合は特に関連する業種に勤めていた際の経験を書くことで、自分の強みを活かせるといったアピールになります。
企業は、なるべくなら基礎知識を教える必要がなく、社内のルールだけ指導して働けるような人材を欲しがります。しかし実際に、即戦力としてすぐに現場に適応できる人が応募してくることは決して多くはありません。
そのため即戦力になるといったアピールは、倍率の高い企業でも比較的評価されやすいポイントといえます。
自分の得意なことがいまいちわからず、書くことに迷っているという人は、まず得意なことを見つけることから挑戦してみましょう。
こちらの記事では、自分の得意なことを10個の方法から見つけられる内容となっています。面接時の「あなたの得意なことは何ですか?」といった質問にも対応できる、おすすめの記事です。
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自社の職種に活かせるような内容であるか
即戦力とまではいかなくても、一部でも転職先で使えるような経歴やスキルがある場合、採用担当者は応募者に対して基礎知識やその業務に携わる心得があると期待します。
こうした企業側の評価ポイントを押さえながら書くことで、職務要約にあるスキルを活かして自社でも活躍してくれるのではと思われやすくなるため、まったくの未経験者と比較すると魅力的に映りやすいです。
たとえば技術職から事務職に転職する場合は、前職の事務作業でおこなったことを思い返してみてください。事務作業や接客対応は多くの職種で使われる汎用性の高い経験となりうるため、職務要約に積極的に盛り込むのがおすすめです。
これまで経験してきた業務から関連する要素を見つけて書き出すことで、即戦力となる知識ではなくても、意外な共通点が見つかるかもしれません。
- 転職先の業務についてまったくの未経験なのですが、どのように共通点を見つけて書けば良いでしょうか?
どの仕事にも共通する汎用スキルにこそ価値がある
業種や職種は異なっていても、仕事をするうえで共通して求められるビジネススキルに焦点を当てることで、これまでの経験を応募先の仕事に活かせると示すことができます。
具体的には、論理的思考力や問題解決能力、コミュニケーション能力、調整力、タイムマネジメント能力、業務改善スキルなどが挙げられます。
たとえ個々の業務は異なっていても、仕事の成果を挙げていくプロセスは本質的には共通しています。
こうしたスキルを切り口にして、これまでやってきた仕事を振り返り、次の職場で活かせそうな汎用性を探っていきましょう。
専門的なスキルや職歴でも伝わりやすい文章であるか
前職まで専門職に就いていた場合、異業種の職務要約が難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
職務要約では応募先の企業で活用できるスキルに合わせて経歴を書くという視点も重要ですが、前提として本人がどのようなことに取り組んでいたか知るためのものです。そのため、必ずしも応募先の企業に関連するものに限定する必要はありません。
専門的なスキルや職歴をメインとして書く際は、その業界に携わっていない人でも理解できるようなわかりやすい文章にすることを心掛けてみてください。
また専門的なスキルではなくても、「月10件の新規契約を継続(平均新規契約数:6件)」というように、全体の平均に対する自身の実績を書くことでよりわかりやすくなります。
専門的な功績を異業種向けに端的にまとめるには、「業務内容→取り組み→成果」の順で簡潔に整理すると良いでしょう。
専門用語はできるだけ避け、数字を交えて伝えると理解しやすくなります。
また、「この経験を貴社でどう活かせるか」を最後に加えることで、転職先にとって価値のあるスキルを持っている人材であることが伝わりやすくなります。
やみくもに書くのはNG! 職務要約を書くための4ステップ
職務要約を書くための4ステップ
- 自分の業務経験を書き出す
- 企業が求める人物像やスキルを考える
- 企業とマッチする情報を選ぶ
- 情報を要約して職務要約に書く
いざ職務要約を書こうとしても、どの経歴や経験について書けば良いかわからず筆が進まないという人もいると思います。特に職歴が多かったり短期間の転職が多かったりして、書くことが絞れない場合は、ここで解説する4ステップを試してみてください。
このステップを一から実践すれば、採用担当者の目を引く見やすい職務要約が書けるようになり、内定獲得に一歩近づけます。
①自分の業務経験を書き出す
まずは自分の取り組んできた業務やこれまでの実績などを、箇条書きでも良いのでメモしてみてください。電話対応や書類整理などのささいな作業でも問題ありません。
その業務中に考えていたことや立てた目標があれば、同時にメモしましょう。卒業後に入社した企業から時系列順に書いていくと、思い出しやすく正確に書きやすいです。
この時点では、「応募先の企業に使えなさそう」と情報を省かず、思い浮かんだことをただ書き出し、情報の選別はのちのステップでおこないます。
また職務経歴書には、これまでどのような仕事に取り組んできたかを詳しく書ける「職務経歴(職務内容)」の欄があるため、経歴をまとめにくい人は職務経歴を先に書くのもおすすめです。
職務内容は職務要約と同じく、職務経歴書で記載を求められる重要な部分です。職務要約よりもさらに詳しい仕事内容を記載するため、採用担当者に自分の強みやスキルを伝えるためには手を抜かないようにしましょう。職務内容の書き方や例文は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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職務内容は、自分の持つスキルや実績をわかりやすく伝えるための重要な項目です。職務内容を充実させて採用担当者に「会いたい」と思わせることが選考突破につながります。本記事では、職務内容の書き方や魅力的に見せるポイントをキャリアコンサルタントとともに解説します。
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- 学生時代のアルバイトで応募先とマッチする実績があるのですが、そのエピソードを書いても良いでしょうか?
応募先企業と親和性の高いエピソードなら積極的に盛り込もう
たとえアルバイトとしての経験だとしても、応募先での仕事に役立ちそうであれば、積極的に職務要約に記載しましょう。
またアルバイト経験であっても、正規の職歴と同様に実績や成果を具体的に記載したり、責任感や主体性、応募先企業と共通するスキルなどを示して、入社後の活躍につながる経験を有していることを示しましょう。
②企業が求める人物像やスキルを考える
これまでの業務経験を書き出したら、次は応募先の企業が求めている人物像やスキルを考えてみてください。企業の求人情報には、新卒や中途採用向けに「こんな人を求めています」や「歓迎条件」といった内容が掲載されていることも多いです。
求人情報や企業のホームページ(HP)が最も正確な情報源ですが、詳しく記載されていない場合は募集職種からある程度推測できます。
たとえば営業の場合はコミュニケーション能力や、目標を作り達成する能力などが求められ、IT職であれば実務的なスキルや論理的思考が重視されやすいです。
まったく経験のない職種の場合は、業務の特徴や仕事内容を調べることで、企業が求めている人物像やスキルを把握しやすくなります。
なお、企業が求めるスキルを強みとしてアピールしたい場合は、職務要約だけでなく自己PR欄にも積極的に盛り込むのがおすすめです。以下では、それぞれの能力を軸とした自己PRの作り方のコツを解説しているので、併せて参考にしてみてください。
コミュニケーション能力の自己PR
例文12選|コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説
リーダーシップの自己PR
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業務遂行能力の自己PR
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問題解決能力の自己PR
自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法
個人の持つ職務経歴にはさまざまな側面があります。そのため、自身の持つ経験のなかから志望先企業が求める人物や希望職種にマッチする部分をピックアップし、それらを強調させて職務要約を記述すると良いでしょう。
③企業とマッチする情報を選ぶ
次にステップ①で書いた自分の経歴とスキルと、ステップ②の企業が求める人物像やスキルのマッチする点を探します。
応募者と自社のマッチ度は、新卒・既卒問わず採用担当者が気にするポイントの一つです。職務要約を見た時点で、「この経歴なら自社でも活躍できそうだ」と思わせるような内容に絞りましょう。
たとえば多くの職種で新卒の入社1年目でおこなう来客対応やビジネスマナー講習の受講なども、サービス職や事務職ではプラスにとらえられます。
加えて、そのスキルや能力がどのようなシーンで活かされて、どのような結果を出したのか文章にできれば、職務要約の完成は間近です。
- PCの基本操作といった基本的な業務しか共通点がなくても、職務要約に書いた方が良いですか?
業務内容のレベル感よりもアウトプットの質に着目しよう
PCの基本操作などの一般的なスキルは、業界や職種によっては強調する必要がない場合もあります。
そのため、応募企業が特に求めているスキルや経験と関連性の高い内容を優先するのが効果的です。
ただし、共通点が少ない場合は、基本的なスキルでも「どのように活かしたか」まで書くことでアピールにつなげられます。
たとえば、単に「PC操作ができる」と書くのではなく、「Excelを活用してデータ分析をおこない、業務効率を向上させた」など、仕事の成果や工夫を交えて記述すると、実績として評価されやすくなります。
④情報を要約して職務要約に書く
応募する企業にマッチする業務経歴やスキルを見つけたあとは、実際に要約して文章を書いてみます。マッチする情報をすべて職務要約に書くのではなく、特に実績のあるものやマッチ度が高いものを抜き出して、簡潔に書くことを意識してください。
たとえば、後輩の指導のためにマニュアルを作ったり実戦形式でトレーニングしたりしたなどの業務経験がある場合は「後輩社員の指導として、社内で勉強会やセミナーを実施。この取り組みでチーム内のスキルレベルが向上し、新卒の定着率向上にも尽力」といった成果につなげられます。
この情報のみで、採用担当者からすれば「行動力や主体性があって、頼れる人材かもしれない」と印象に残りやすくなります。
これで企業から評価されやすくなるポイントを踏まえた職務要約の完成です。
実績がなくても良い? 職務要約で良い印象を持たせる書き方をプロが解説!
完成した職務要約が採用担当者に響くような内容であるか、自分ではわかりにくいものです。特に自信を持って書けるような実績が思い浮かばない人は、職務要約から興味を持たれないのではないかと心配になりますよね。
ここでは多くの求職者を指導した経験のある柴田さんが、良い印象を与えやすい職務要約の書き方やポイントを解説します。
まだ職務要約が書けてない人はもちろん、職務要約を書き終えた人も、もう一度プロのアドバイスを参考に見直してみてください。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る単なる職務経験の羅列ではなく自分の軸を明確にしよう
ただ単にこれまでの職歴を羅列しているのではなく、それらの職歴に何らかの一貫性や軸を感じさせる職務要約にはとても目を引かれます。そのためにも、以下で説明する「ラベリング」を意識して職務要約を作成しましょう。
たとえば、これまでさまざまな職種を経験していて職歴が多かったとしても「人とのかかわりを重視し、チームでできる仕事のできる環境に身を置いてきました」「機械や自動車、食品とこれまで経験してきた業界は多岐に渡りますが、生産管理という仕事に誇りをもって取り組んできました」など、仕事のどのような部分に興味・関心を持ち、かつ価値を見出して携わってきたのかをまとめます。
つまり、自分の職務経験を「人とのかかわり重視」「生産管理」などとラベリングし職務要約で表現するのです。
ゴールの達成に向けた行動力がわかる職務要約は魅力的
一見バラバラな職務経歴を時系列で書くだけでは、「何も考えずにそのときになんとなく採用されたからやっていただけかも」ととらえられるかもしれません。
しかしラベリングで一貫性を示すと、自分のなかに何らかのキャリアプランや人生の目標があり、それに向かって着実に実績を積み上げてきた人材だという印象を与えることができます。
職務要約の書き方をマスターして最後まで読んでもらえる内容に仕上げよう
正しい書き方を意識した職務要約は内容が伝わりやすく、採用担当者の記憶に残りやすくなります。特に応募先の企業とマッチするような経歴やスキルがあれば、「この人は雇うべき!」と思わせるチャンスです。
書けるような実績がないと悩んでいる人も、プロの意見を参考にして自分なりの魅力的な職務要約を作ってみてください。選考で好印象を残して、内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
小松 茂樹
プロフィールを見る職務要約の書き方一つであなたの印象は180°変わる
職務要約は、自分がこれまで積んできた経験や実績を表し、応募先企業に興味や関心を抱いてもらうための重要な文章です。あなたの魅力が伝わるように、しっかりと練り上げて書いていきましょう。
まず重要なのは、自分の視点ではなく、相手の視点に立って書くことです。アピールをしようと意気込むと、あれもこれもと情報を詰め込んでしまい、文章が長くなってしまったり、言いたいことが散漫になってしまったりします。
採用担当者が知りたいのは、「この人は自社に入って活躍できるか」「長く続けてもらえそうか」という点に尽きます。
これまでの経験の中から、応募先企業が求める人物像や能力に合う部分に焦点を当てて、自分が戦力になる人材として映るように見せ方を考えていきましょう。
そのうえで、数値を用いるなど具体的に実績を伝えるようにしてみてください。
短い文章のなかにインパクトを残すためにも繰り返しの推敲が重要
売り上げや利益など、必ずしも経営指標で実績が伝えられない仕事であっても、時間の短縮や担当案件数など、数値化できそうなものはできる限り数値化し、経験や実績を客観的に伝えられる工夫をするのがポイントです。
そして、でき上がった職務要約を何度も読み直し、「自分が採用担当者だったらこの人を採用したいと思うか」と問いながら書き直すことで、内容を充実させていくことができます。参考にしながら頑張ってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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中小企業診断士/キャリアコンサルタント
Shigeki Komatsu○営業企画・マーケティング・情報システム・総務・人事・経営企画室など幅広いキャリア経験を持つ。現在はキャリア形成や能力開発に向けた企業研修や個人面談などを提供している
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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