この記事のまとめ
- 大学指定の履歴書は新卒の就職活動に特化している
- 履歴書の種類によって合否に直接影響することはない
- 履歴書の種類よりもアピール内容を魅力的にする方が重要
- 履歴書マニュアル
履歴書マニュアルを活用すれば、選考通過率の高い履歴書ができます!
この記事を読んでいる人におすすめ
多くの大学では大学指定の履歴書を用意していますが、一般的な履歴書との違いがわからない人や、大学指定の履歴書を使用することで選考で有利になるのか知りたい人も多いのではないでしょうか。
また、大学指定の履歴書がない場合、一般的な履歴書で就職活動しても合否に影響がないのか不安になる人もいるでしょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの有馬さん、大場さん、渡部さんのアドバイスを交えて、大学指定の履歴書と一般的な履歴書の違いを解説します。また、履歴書を書く際のポイントも紹介しているので、書類選考を控えている人はぜひ参考にしてください。
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大学指定の履歴書と一般的な履歴書の違いを知って効果的に使い分けよう!
大学指定の履歴書と一般的な履歴書では、おもに記入欄の項目が異なります。大学指定の履歴書は自己PRや志望動機の記入欄が広いのが特徴的で、より具体的なエピソードを交えたアピールができるのでおすすめです。
しかし、前提としてどの履歴書を利用しても選考に大きな影響は与えないとされています。そのため、形式にこだわることはもちろん、履歴書を通してどのように自分をアピールするかも重要なのです。
この記事では、はじめに大学指定の履歴書と一般的な履歴書の違いを解説します。まずは自身に合う履歴書の種類を見つけてください。
その後、大学指定の履歴書を使うメリットを紹介するので、大学指定の履歴書ならではのアピール方法を理解しましょう。そして記事の最後では、履歴書の書き方で周りと差別化するコツを解説しています。書類選考を突破するための方法が知りたい人は、記事で紹介するポイントを実践してみてくださいね。
以下の記事では失敗しない履歴書の書き方をまとめています。履歴書の重要性も併せて解説しているので参考にしてみてください。
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まずは確認! 大学指定の履歴書と一般的な履歴書の違い
前述のとおり、大学指定の履歴書と市販の履歴書では記入欄の項目が異なります。市販の履歴書はどれも同じような項目であることが多いですが、大学指定の履歴書はアピール欄が多く設けられていて、採用担当者に思いを伝えやすいという特徴があります。
まずは大学指定の履歴書と一般的な履歴書の違いを押さえて、どちらの履歴書を利用すべきなのかを判断しましょう。
大学指定の履歴書:新卒の就活に特化している
大学指定の履歴書は一般的な履歴書と違い、「自己PR」「志望動機」「学生時代に力を入れたこと」などの記入欄が多く設けられているのが特徴です。大学指定の履歴書を購入できるのは大学在学中の学生のみなので、新卒の就活に特化していると言えます。
また、「ゼミナールの研究・得意な学科」や「学業以外の取り組み」など、一般的な履歴書には存在しない記入欄が設けられていることもあります。以上の理由から、大学指定の履歴書は志望企業に目一杯アピールしたい人におすすめです。
細かいですが、大学指定の履歴書はA4もしくはA3二つ折りで、エントリーシート(ES)などのほかの提出書類と同サイズであることが多いです。
そのため学生が準備する際に印刷しやすく、企業側もほかの提出書類と一緒に保管する際に扱いやすいという利点もあります。
履歴書のサイズの選び方がわからない人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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一般的な履歴書:アルバイトや転職などの幅広いシーンで活用できる
コンビニや文具店などで販売されている一般的な履歴書は、アルバイトや転職などのあらゆるシーンで活用できるのが特徴です。履歴書を制作したメーカーによって多少の違いはありますが、どの履歴書も似た構成になっています。
一般的な履歴書は、左側に個人の情報や学歴・経歴の記入欄、右側に免許・資格記入欄という構成になっていることが多いです。志望動機やアピールポイントを記入する欄は一部のみで、大学指定の履歴書よりもアピール欄が少なくなっています。
ただし、必ずしも一般的な履歴書が就活に向いていないわけではないため、以下のように使い分けるのがおすすめです。
履歴書を使い分ける際の基準
- 資格を多くアピールしたい人:一般的な履歴書
- 志望動機や自己PRなどで熱意をアピールしたい人:大学指定の履歴書
上記を参考にして自分のアピールしたいことを確実に伝えられる履歴書を選びましょう。
大学指定以外の履歴書の種類
大学指定以外の履歴書にはさまざまな種類があり、場面によって使用する履歴書が異なります。たとえば、大学指定以外の履歴書には以下の種類があります。
履歴書の種類 | 特徴 |
---|---|
パート・アルバイト用 | シフト希望曜日や稼働可能時間を記入できる。 ただし志望動機や自己PR欄が小さく就活には不向き。 |
一般用履歴書 | 特技や自己PRなどの項目が比較的多く設けられている。 自由に記入できる欄が多く、学歴以外にもアピールしたいことがある人向き。 |
JIS規格履歴書 | 国が制定した「日本産業規格」に従った履歴書。 サイズや文字の大きさ、罫線の太さなど細かく基準が決められているが、就活に不必要な項目も設けられている。 |
転職用履歴書 | 職歴欄や退職理由が広く設けられているため、転職回数が多い人向け。 |
今回紹介した履歴書の中では、特技や自己PRをアピールできるという面で、一般用履歴書が最も就活に適しています。履歴書にはさまざまな種類があるため、自分の状況に適した履歴書を見極めて選択しましょう。
- 自由記入欄を書く時間がないので、ほかの欄が多い履歴書を選びたいのですがダメでしょうか?
自由記入欄こそアピールに活用しないともったいない
自由記入欄を活用しないのはとてももったいないと思います。自己PR欄はあっても、学生時代に力を入れて取り組んだことを記入する欄はないので、ぜひ自由記入欄を活用してほしいです。
どのようなことに力を入れて取り組み、その経験から何を学んだのかは、社会人経験のない学生だからこそ書ける内容だと思います。
学生時代に力を入れて取り組んだことのエピソードからは、業務に取り組む姿勢も想像でき、経験から学んだことからは業務への再現可能性も期待できますよ。
社会人経験があれば、業務への取り組み方などは履歴書とともに提出する職務経歴書の中でアピールできますが、職務経験がない学生だからこそ自由記述欄でアピールしましょう。
自分のアピールポイントがわからないと悩む人は、こちらの記事を参考にしてください。
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ほかの履歴書じゃダメ? 大学指定の履歴書を使う3つのメリット
- 大学名をアピールしたい場合にすぐに伝わる
- 就活でアピールできる記入欄が多い
- 就活に不要な記入欄がなく書き方に迷わない
前述のとおり、大学指定の履歴書は新卒の就活に特化しているのが特徴です。しかし、一般的な履歴書にも就活用のものはあるため、大学指定の履歴書を使うことにどのようなメリットがあるのか気になる人もいるのではないでしょうか。
ここからは大学指定の履歴書を使うメリットを解説します。大学指定の履歴書を使うメリットを知ることで、志望企業にどのようなアピールをすべきかがわかるので、効果的な履歴書を作成するためにぜひ確認してください。
大学名をアピールしたい場合にすぐに伝わる
学力の高い大学出身であることや、企業が求めるスキルを身に付けられる大学出身であることをアピールしたい場合、大学指定の履歴書を使用すれば大学名を一目で伝えることができます。
採用担当者は多くの学生の履歴書を確認するため、一人ひとりの履歴書に目を通すのに時間がかかります。そのため、履歴書で印象を残せるかどうかは書類選考突破のカギとなるのです。そこで、大学名が一目でわかる履歴書であれば、学力やスキルを瞬時に判断でき、印象に残る可能性が高まります。
履歴書で大学名をアピールすることが必ずアピールになるとは限りませんが、特色のある大学や学部の場合、たとえば「これまで多く採用している学校だな」とか「これまで採用したことがない学部だな」といった印象を受けることはあります。質問が少し変わる程度の影響はあるかもしれませんよ。
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就活でアピールできる記入欄が多い
大学指定の履歴書には、就活でアピールできる項目が多く設けられていて、一般的な履歴書よりも自分をアピールできるのがメリットです。具体的には以下のような記入欄が設けられています。
大学指定の履歴書でアピールできる項目
- 志望動機
- ゼミでの研究課題
- 学業以外で力を注いだこと
- 趣味・特技
- 好きな科目
- 自己PR
ただし、大学によって履歴書の項目が異なることがあります。自身が通う大学の履歴書に不足している項目がある場合は差分を埋める必要があるため、ほかの大学の履歴書をリサーチしてみるのもおすすめですよ。
履歴書の記入欄の内容や書き方などを改めておさらいしたい人は、下記の記事を参考にしてみてください。
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就活に不要な記入欄がなく書き方に迷わない
一般的な履歴書は必ずしも新卒の就活に使われるわけではないため、記入が必要でない項目も設けられていますが、大学指定の履歴書には就活に必要のない記入欄がなく、自身を適切にアピールできるのが特徴です。
たとえば、アルバイト・パート用の履歴書に設けられている「シフト希望曜日」や、一般用履歴書に多い「本人希望記入欄」などの項目が設けられている場合、記入の仕方に迷うでしょう。
とはいえ、空白のまま提出するのは良くないと言われているため、どう書けば良いか迷ってしまいますよね。しかし、大学指定の履歴書であれば不要な記入欄がないため、書き方に迷うこともなくなりますよ。
- 就活に関係のない欄でも空白は避けたほうが良いのでしょうか?
直接関係ない欄でもアピールにつながるかで記載内容を考えよう
空白で提出するよりは一言書いた方が丁寧な印象となります。まったく関係ないものや自分に該当しないものであれば、「特になし」や「貴社規定に従います」と記載しましょう。
一方で「趣味」のような、就活には直結しなくとも自分らしさが表せそうな欄であれば、自己PRとして積極的に活用することをおすすめします。
一見就活と関係ないようですが、「ピアノを15年続けています」と継続力をアピールできたり、面接官と共通な趣味で盛り上がったり、面接での会話のきっかけにもなりますよ。
「趣味を履歴書に書いてアピールしたいけど、どう書けば良いのだろう」と悩む人は、こちらの記事を参考にしてください。ESに関する記事ですが、履歴書作成の際でも役立てられますよ。
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こちらのQ&Aではピアノを特技としてアピールする方法をキャリアコンサルタントが回答しているので併せて参考にしてみてください。
採用経験者が解説! 大学指定の履歴書は合否に影響はある?
大学指定の履歴書を使うことで、書類選考の合否に影響が出るのか気になる人も多いでしょう。
そこで、実際に採用経験のあるキャリアアドバイザーの渡部さんに、大学指定の履歴書が合否に影響するのかどうかを聞いてみました。大学指定の履歴書にすべきか迷っている人は、履歴書を選ぶ際の参考にしてください。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る合否の影響はないがその後の面接選考には影響が出る場合もある
一般的な履歴書は汎用性が高い書式になっていて、書きようによっていろいろな内容を書けるようになっています。一方で大学指定の履歴書は自己PRと志望動機のスペースが大きくとられていて、記入項目の指定も具体的で、より深く掘り下げた記述がしやすくなっています。
一見、どちらの書式でも内容に大差がなければ評価も変わらないように思うかもしれませんが、履歴書はその後の面接でもずっと基礎資料として使われるため、掘り下げが浅い書類は面接選考全般に影響してきます。書類だけの評価ではないことに注意しましょう。
小さな記入欄の違いも意外と大きな影響がある
面接官側で実際に選考をする際、ほかの応募者が大学指定の書式で、その中に一人だけ一般の書式が混じっていると、この差は結構大きく感じます。
たとえば一般の書式では的確な内容が書かれていないことが多く、そのために質問を重ねないと聞きたいことが聞けなかったり、時間が足りなくなったりすることもよくありました。
大学指定の書式は新卒向けに改良を重ねて作られているものなので、記入欄の大小や項目の書き方の違いは小さなことに見えるかもしれませんが、それなりの存在意義があると考えるべきです。
どこで手に入れる? 大学指定の履歴書の入手方法
大学指定の履歴書の入手方法
- 大学の公式サイトからダウンロードする
- 大学のキャリアセンターや大学生協で購入する
大学指定の履歴書は、大学の公式サイトからダウンロードしたり、キャリアセンターで購入したりするのが一般的です。ここでは大学指定の履歴書の入手方法を詳しく解説します。
もし以下を参考にしても入手方法がわからない場合は、在籍する大学のキャリアセンターの職員や大学生協の販売スタッフに聞いてみましょう。
大学の公式サイトからダウンロードする
大学指定の履歴書は、大学の公式サイトからダウンロードできる場合が多いです。ダウンロードする際は学籍番号やパスワードが必要になるため、あらかじめ確認しておきましょう。
また、多くの場合、ファイルの形式をExcelかPDFから選択できるようになっています。PCで内容を記入したい場合はExcel、手書きで記入したいならPDFでダウンロードするのがおすすめです。ExcelでダウンロードしてPCで履歴書を記入した場合も、印刷時にはPDF形式で再度ダウンロードしてから印刷すると、書式が崩れないため安心ですよ。
履歴書をPDF化する方法は4パターンあります。履歴書のPDF化について詳しく知りたい人は下記の記事を確認してください。
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選考が本格化すると、履歴書をPDFにして送る機会が増えていきます。しかし、「履歴書をPDF化する方法がわからない……」という人も多いでしょう。この記事では、履歴書をPDF化する方法について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
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履歴書は読みやすさも重視されます。手書きの場合のベストな文字の大きさを知りたい人は、下記の記事を確認してください。
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大学のキャリアセンターや大学生協で購入する
大学指定の履歴書を販売している場所は大学によって異なりますが、大学のキャリアセンターや大学生協で取り扱っていることが多いです。就活のタイミングになると、大学指定の履歴書が売り切れてしまう可能性もあるため、余裕を持って購入しましょう。
また、大学によっては学校指定の封筒もセットで販売していることがあり、履歴書と同時に購入するのがおすすめです。大学指定の封筒はあらかじめ大学名・氏名・住所の記入欄が設けられているため、提出する際の抜け漏れを防げます。
万が一、履歴書や封筒の入手方法がわからない場合は、キャリアセンターの職員に聞いてみましょう。
大学指定の履歴書は常に在庫がある状態なので売り切れることはまず考えにくいですが、やはり春先は多く出るので新たに発注をかけるようです。3月1日の就活解禁日前の余裕があるときに購入しておけば安心でしょう。
手に入らなくても大丈夫! 大学指定の履歴書がない場合の対処法
大学指定の履歴書がない場合でも、市販の履歴書や大手就活サイトの履歴書を使用することで、しっかり自分をアピールすることができます。
大切なのは、どの履歴書を使うかではなく、自分の魅力を適切にアピールできるかどうかです。ここからは大学指定の履歴書がない場合の対処法を、自分の魅力をアピールする方法と併せて解説します。
市販で購入できる履歴書を使用する
大学指定の履歴書が手に入らない場合は、市販で購入できる一般的な履歴書を使用しましょう。市販の履歴書であっても、直接的に合否に関係するわけではないため安心してください。
ただし、大学指定の履歴書と比較して自己アピール欄が小さいため、少ない文字数でもしっかりアピールする工夫が必要です。そのためには、伝えたい内容を整理し、少ない文字数でアピールしたいことを的確に表現できるようにしておくことが重要になります。
伝えたい内容を確実に伝えられるか不安な人は、下書きを作成してみるのがおすすめです。下書き作成の方法がわからない人はこちらの記事を参考にしてください。
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下書きすることで見栄えの良い履歴書を作成できます。本記事では、キャリアアドバイザーの解説を交えつつ、履歴書を下書きするメリットや下準備、注意点などを解説します。見栄えの良い履歴書を作成したい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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大手就職サイトの履歴書を利用する
大手就職サイトが提供する履歴書には、自己PRや学生時代に力を入れたことなどを詳細に記入できる欄が設けられています。そのため、一般的な履歴書よりも自己アピールがしやすいのが特徴です。
いくつか大手就職サイトの履歴書を紹介するので、必要に応じてダウンロードしてみてください。
大手就職サイト | 特徴 |
---|---|
DODA | 「厚生労働省様式」「JIS規格」「志望動機を強調できる履歴書」「スキルや強みを強調できる履歴書」など、さまざまな種類がある |
マイナビジョブ20’s | 「JIS規格」と、「特技や自己PRの記入欄が多い履歴書」の2種類がある |
リクナビネクスト | 「厚生労働省様式」と「一般的な履歴書」の2種類がある |
エン・ジャパン | 履歴書は1種類のみ、学歴・資格記入欄のみで自己PRなどの記入欄はない |
自己PRやガクチカを十分アピールできる履歴書がおすすめ
大学指定の履歴書や大手就職サイトの履歴書など、新卒の就活に有効な履歴書は多く存在しますが、中でも自己PRやガクチカを十分にアピールできる履歴書を選ぶのがおすすめです。
具体的なエピソードを織り交ぜることで、より一層自分の魅力をアピールでき、採用担当者に好印象を抱いてもらえる可能性が高まるからです。
自分の魅力を十分アピールできる履歴書を見つけるためには、複数の履歴書を比較したうえで、記入するイメージがつくものを選ぶのが良いでしょう。
大学指定の履歴書ではない場合、自己PRやアピールポイントの欄、もしくは自由記述欄がある履歴書を選びましょう。
項目が複数あって欄が小さく分かれているものよりは、十分な文字数を書ける大きさの欄のものの方がエピソードも含めて書きやすいでしょう。
履歴書は内容も大切! 頻出質問で周りと差別化するコツ
履歴書は内容も大切! 頻出質問で周りと差別化するコツ
- 学業の取り組み:仕事に活かせる内容がベスト
- 学業以外の取り組み:苦労を乗り越えて成功した体験を記入する
- 自己PR:仕事に活かせるエピソードを盛り込む
- 志望動機:志望企業でなければならない理由を記入する
履歴書でほかの学生と差別化する際に重要なのは、自分の強みを仕事でどのように活かせるかを具体的にアピールすることです。志望企業での活躍を具体的にイメージさせることで、「この学生と話してみたい」と興味を持ってもらいやすくなります。
履歴書の項目別に周りと差別化するコツを紹介するので、書類選考を控えている人はぜひ実践してみてください。
①学業の取り組み:仕事に活かせる内容がベスト
学業の取り組みでは、志望企業で活かせる内容を記入することが重要です。たとえば、研究職を希望している場合は、今までの研究の取り組みや得られた結果などを具体例を交えると、現実味があり、かつ魅力的なアピールができます。
単に授業や研究の内容を並べるのではなく、その経験からどのような知識やスキルを得て、志望企業でどのように活かしたいのかを明確にすることが大切です。その結果、採用担当は入社後どのように活躍するかをイメージすることができ、書類選考突破の可能性が高まります。
ガクチカを書く際は順序が非常に重要です。採用担当者を惹きつけるガクチカの書き方を知りたい人は、下記の記事を確認してください。
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人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
ガクチカの書き方は順序が最も重要です。この記事ではガクチカの書き方をキャリアアドバイザーが5ステップで紹介します。また、業界別や職種別のガクチカ例文も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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ガクチカの書き方で悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。今すぐ書ける秘策を解説しています。
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例文16選|「学生時代に力を入れたこと」が今すぐ書ける秘策を伝授
エントリーシートや面接で「学生時代に力を入れたこと」はよく聞かれます。記事では、キャリアコンサルタントとともに質問の意図、エピソードを思い出すコツ、選定の仕方、そして回答の構成を解説。例文10選も参考にして、自分の魅力を存分に伝えましょう。
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研究職を志望していて、「履歴書で研究課題の書き方がわからない」と不安や疑問を持つ人は、こちらの記事を参考にしてください。
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②学業以外の取り組み:苦労を乗り越えて成功した体験を記入する
学業以外の取り組みは、どのような姿勢で仕事に向き合えるのかをアピールできる項目です。特に、困難を乗り越えて成功した経験は、問題解決能力や粘り強さを適切にアピールできます。
初めて社会人として仕事をする中で、失敗することや挫折することは当然あります。その場合、「どのように困難を乗り越えられるか」が重要になります。そのため採用担当者は、学生の問題解決能力や粘り強さを知りたいと思っているのです。
たとえば、「大学時代、テニス部のキャプテンをしていたが、チームメンバーがまとまらず困っていた。しかし一人ひとりの気持ちに寄り添い続けた結果、チームがまとまり、全国大会でベスト8の結果を残すことができた」などのように、困難を乗り越えた過程を記入することが重要です。
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本当にないのか再度自己分析をして考えてみよう
空欄や余白の多い履歴書は、一見しただけで「志望意欲が低いのだな」と感じます。相手に自分を深く理解してもらおうとすれば、書類で書けることや面接で話せることなどごくわずかにすぎません。
つまり、志望意欲が高いのであれば記入欄は本来いくらあっても足りないくらいのはずなのです。そして、数年間在籍している大学生活で、学業以外の取り組みがないなどということもほとんどの場合あり得ないと思います。
本当にないと感じるならば、それは自己分析が不足しているのかもしれません。いずれにしても空欄では高い評価は得られにくいと考えてください。
自己分析をしても履歴書に空欄ができてしまう人は、他己分析がおすすめです。他己分析とは他者に自分についてヒアリングしてもらい、さらに自己理解を深めるという手法です。他己分析のやり方を知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
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③自己PR:仕事に活かせるエピソードを盛り込む
自己PRでは、志望企業で活かせる能力を発揮したエピソードを盛り込むことで、実際に仕事の場で活躍する姿をイメージしてもらうことができます。
たとえば、営業職を志望している場合、「アルバイト先の居酒屋で多くの常連さんと仲良くなることができ、〇〇さんのおかげでこのお店に来るのがもっと楽しくなったと言ってもらえた」など、実際のエピソードからコミュニケーション能力をアピールすることができます。
仕事に活かせる自己PRを書くためには、まず自分の強みを整理しましょう。その中でも仕事に活かせる強みを洗い出し、それを裏付ける最適なエピソードを用意するのがおすすめです。
採用担当者は多くの学生の自己PRを読むため、書き出しで読まれるかどうかが決まることもあります。採用担当者を惹きつける自己PRの書き出しを知りたい人は、下記の記事を確認してください。
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④志望動機:志望企業でなければならない理由を記入する
志望動機では、単に「その会社に惹かれたから」という表面的な理由だけでなく、競合他社がある中でも「なぜその会社でなければならないか」を明確にすることが大切です。
なぜなら採用担当者は、「なんとなく就職活動をしている学生」よりも「自社を魅力的だと思ってくれている学生」を採用したいと考えているからです。
志望企業でなければならない理由を考える際は、企業研究だけでなく、業界研究や競合他社の分析も必要になります。その業界の中で志望企業はどのような特徴があり、どのような役割を果たしているのかを明確にすると、志望企業でなければならない理由が見えてくるからです。
志望企業に対する情熱を最大限伝えるためにも、徹底的な企業研究や業界研究をおこないましょう。
志望動機欄をどう埋めるか悩み、「面接で直接話せば良いし、空欄でもいいのでは」と考えている人は以下の記事を参考にしてみてください。志望動機欄を空欄で出すリスクを解説しています。
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アドバイザーコメント
大場 美由紀
プロフィールを見る履歴書は内容面に加えて文字の印象や全体のバランスにも気を配ろう
履歴書はもちろん内容が大事ですが、書類としての見た目も重要で、手書きの場合は特に注意が必要です。履歴書で最初に目に入るのは写真と名前です。名前は少し大きめに堂々と書くようにしましょう。
内容部分では、大きな文字でパラパラと書かれているとやる気がないように見えてしまいますが、小さい文字でびっしり書かれていると逆に読みにくいものです。字の大きさにも注意しましょう。
また、まっすぐ書けていないのも雑に見えてしまいます。後で消せるように薄く鉛筆で罫線を引いて、曲がらないように書くと良いでしょう。
誤字や押印ミスなどにも注意して作成を進めよう
修正インクや修正テープの使用は基本NGです。書き間違えたら最初から書き直す必要があるので、写真はすべて書き終わった最後に貼るようにしましょう。
対して、もし押印欄がある場合は、書き出す前にハンコを押してうまく押せた用紙に書くようにしましょう。
履歴書は記入欄に多くは書けないので、結論を述べてから説明を加える構成とし、自己PRや学生時代に取り組んだことのエピソードは、固有名詞や数字を有効に使って書くようにしてくださいね。
「手書きだとミスをしてしまうためPCで書きたいが、そもそもPCで書いても良いのか」と迷っている人もいるでしょう。手書きかPCで書くか迷っている人はこちらの記事を参考にしてください。
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大学指定の履歴書でなくても問題なし! 状況に合わせた履歴書を選択しよう
大学指定の履歴書は一般的な履歴書と比較してアピール欄が多いですが、必ずしも大学指定の履歴書を使う必要はありません。大学指定の履歴書を利用しても、適切なアピールができていなければ、選考通過することはできないからです。
どんな履歴書を利用したとしても、自身が志望企業で働く姿をイメージしてもらうことや、その企業でないといけない理由を明確にすることで選考突破に近付くことができます。
まずはどのようなアピールができるのかを整理して、そのうえで自分を最もアピールできる履歴書を使用して書類選考突破を目指しましょう。
アドバイザーコメント
有馬 恵里子
プロフィールを見る大学指定の履歴書かどうかより自分にとって使いやすいかで選択しよう
履歴書の形式に迷っている人は、一度種類に囚われずに自分が使いやすい履歴書を見つけてみてください。
せっかくアピール欄が多い大学指定の履歴書を使っても、自己分析が足りずにアピール内容が薄かったり、書く項目が多いことに疲れて雑に書いていたりしては逆効果です。そうであれば一箇所だけの自己PR欄に集中して、丁寧にまとめて記載する方がよっぽど好印象です。
履歴書の形式にこだわりすぎず基本の就活対策も徹底しよう
また、就活の中では何十社という企業に応募することになります。ESや面接の準備などやることがたくさんある中で、履歴書の負担が大きすぎると書類の準備だけに時間をとられてしまいます。応募先企業ごとに毎回内容を練り直さないといけなかったり、書く項目が多すぎたりすると、文章をまとめるのが得意でない人からするととてもパワーがいります。
あくまで履歴書は自己PRのツールです。履歴書の種類によって大きく印象が左右されるのではなく、企業が見ているのは書いてある内容です。どの履歴書を使おうと、効果的な自己PRができるようにしっかり自己分析や企業研究をして準備をすることが大前提ということは忘れないでくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/NC Harmony代表
Eriko Arima〇大手人材紹介会社で約5年、転職者や若者、女性のキャリア支援を担当した。その後はIT企業の採用責任者を務め、現在は幅広い世代を対象にキャリアや就職活動の支援もおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー
Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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