この記事のまとめ
- 既卒2年目でも十分間に合うため就活を諦める必要はない
- 既卒2年目はとにかく自信を持つことが大切
- 空白期間の伝え方が選考突破のカギを握る
- 既卒適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
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就活がなかなかうまくいかず、もしくは手を着けられない事情があり、既卒2年目になった人も多いのではないでしょうか。「既卒2年目でも就職できるのだろうか」「既卒2年目はどう就活を進めれば良いのだろう」と悩みは尽きないと思います。
既卒2年目になると、就活を諦めようとしてしまう人もいますが、その必要はありません。ここからいくらでも挽回できるので、まずは自信を持って一歩ずつ進むことが大切です。
記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、小峰さん、渡部さんと一緒に、既卒2年目の人が就活を進めるコツをアドバイスするので、ぜひ参考にしてくださいね。
既卒2年目の就活実態を徹底解説! 空白期間の伝え方がカギを握る
既卒2年目で就活を進めるためには、まず自身が置かれている状況を客観的に把握したうえでポイントを押さえることが大切です。特に、2年以上の空白期間の伝え方が選考突破のカギを握るため、それに気を付けて進めましょう。
記事では、まず既卒2年目の就活実態を解説します。データを用いて解説するので、客観的に現状を捉えましょう。そのうえで、既卒2年目が就活を進める方法を4ステップに分けて解説します。段階を踏んで着実に対策すれば、必ず光が見えてきますよ。
ただ、既卒2年目は注意しなければならないことも多くあります。絶対に気を付けるべき留意点も説明するので、それを踏まえて選考を突破しましょう。
既卒2年目になると就職に対して焦ってしまうかもしれません。ただ、就職には縁もあるため、既卒だからといって就職に不利ということはありません。これまでの自分の活動をしっかりと整理したうえで、計画的に行動すればきっとうまくいきますよ。
既卒の就活の進め方はこちらの記事で解説しています。まずこの記事を読み大まかな流れをつかむとより理解しやすくなりますよ。
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そもそも既卒とは
そもそも既卒とはどのような人のことをいうのでしょうか。これを理解していないと、どの企業に応募できるのかがわからなかったり、対策しにくくなってしまうので、まずは既卒とは何かを理解しましょう。
既卒を明確に定義するものはありませんが、厚生労働省の労働経済動向調査(平成 30 年8月)の概況によると、「学校卒業後すぐに就職する人以外(35歳未満)で、勤務経験の有無は問わない」とされています。
一般的には、大学を卒業しており、勤務経験がない人を指すことが多いです。
既卒の定義はこちらの記事でさらに詳しく解説しているので、理解が曖昧な人は確認しておきましょう。
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第二新卒・新卒との違い
既卒 | 第二新卒 | 新卒 | |
---|---|---|---|
大学を卒業 | している | している | していない |
就業経験 | なし | あり(3年以内) | なし |
既卒と類似している言葉に「第二新卒」があります。どちらも大学を卒業している人のことを言いますが、第二新卒は、一度新卒として入社し、就業経験があるのが特徴です。一般的には就業経験が3年以内の人を第二新卒といいます。
また、大学を卒業しておらず、就業経験もない人が新卒です。留年をして、次年度引き続き就活をする「就職留年」という言葉がありますが、この場合も、卒業しておらず就業経験もないので、新卒に該当します。
データで見る! 既卒2年目の就活でも間に合う理由
データで見る! 既卒2年目の就活でも間に合う理由
- 既卒3年目までを新卒とみなす企業があるから
- 新卒に限らず若い人材を求めている企業は多いから
既卒2年目になると、「どこにも採用してもらえないのでは……」と不安に感じてしまう人も多いですよね。しかし、大丈夫です。既卒2年目でも十分間に合います。
ここからは、既卒2年目が就活に間に合う理由をデータを用いて解説するので、しっかり読んで必要以上に落ち込まないようにしてくださいね。
①既卒3年目までを新卒とみなす企業があるから
新卒と既卒を比較すると、新卒の方が採用される可能性が高いという現状はあります。しかし、厚生労働省の青少年雇用機会確保指針の改正により、既卒3年目までを新卒とみなすよう通達がありました。
これにより、既卒も3年目までは、新卒と同じ土俵で選考を受けることができる企業が増えています。
既卒が応募可能な事業所の割合は約70%
厚生労働省の労働経済動向調査(2021年8月)結果の概要によると、既卒が新卒として応募可能な事業所の割合は約70%です。
特に以下の業界では高い割合となっています。
既卒が新卒として応募可能な企業の割合が高い業界
(2021年8月時点)
- 建設業界
- 情報通信業界
- 金融業界
- サービス業界
- 医療・福祉業界
新卒として応募できるのであれば、未経験であってもポテンシャルを見て採用してもらうことができます。
そうでなければ中途採用として応募することとなりますが、その場合ビジネススキルを問われることが多かったり、入社後も十分な研修を受けられないことがあるため、上記の業界を中心に、新卒として応募することをおすすめします。
既卒が新卒としてエントリーできるかどうかは、企業ホームページ(HP)の募集要項に掲載されているので確認してみましょう。
金融業界については、こちらの記事でトレンドや対策方法を詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
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その中で採用に至った割合は約40%
「新卒として応募可能ではあっても、実際に採用はされにくいのではないか」と感じる人もいるかもしれません。同じ厚生労働省の労働経済動向調査(2021年8月)結果の概要によると、その中で採用に至った割合は約40%となっています。
40%は、決して高い数字ではないかもしれませんが、既卒応募者の半数弱が採用される可能性があるということです。そのため、しっかりと対策すれば内定を獲得できるといえます。
特に以下の業界では既卒の通過率が高く、50%超となっています。
既卒の採用率が高い業界(2021年8月時点)
- 運輸業界
- サービス業界
- 医療・福祉業界
既卒が新卒採用を受けるメリットやデメリット、中途採用との違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
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- 採用に至る既卒の割合は約40%とのことですが、どんな人が通過しているのでしょうか?
空白期間で強みを身に付け、それが企業にマッチしている人
既卒で採用に至りやすい人の傾向としては、卒業後に目的を持って経験やスキルを積みあげていて、その経験やスキルを活かした自己PRができており、その特性が企業のニーズにマッチしていた人ではないかと思います。
将来やりたいことに向けて、たとえば留学したり、資格を取得したり、新卒にはあまりできない強みがあるとより良いですね。
②新卒に限らず若い人材を求めている企業は多いから
たとえ新卒でなくても、「未経験者歓迎」などとし、既卒への門戸が広い企業は多いです。特に若い人材は、成長の伸びしろが見込まれるため、多くの企業が欲しているのです。
一般的に、既卒3年目であれば十分若い人材と認められるため、自信を持って応募することが大切です。その企業で働きたい、成長したいという熱意が伝われば、新卒であろうと既卒であろうと、企業側にとっては好印象です。
ただ、このようにポテンシャルを見込んで採用する企業の場合、若ければ若いほど優遇されるのが現状です。そのため、既卒2年目の人は、今すぐにでも就活を始めることが大切です。
特に中小企業が狙い目
新卒のエントリーが大手企業に集中し、中小企業が若手の人材不足であることが多いです。そのため、特に中小企業は既卒の採用に門戸を広げていることがあります。
また、既卒はすぐに入社することができるため、特に人手不足の中小企業については歓迎されます。新卒であれば大学卒業まで待たなければならず、また第二新卒も、今いる企業からの退職に時間がかかることがあるため、すぐに入社できる既卒は重宝されるのです。
ここまでの解説で、「人手不足の中小企業ということは、ブラックなのでは……?」と不安に思う人もいるかもしれません。しかし、そうとは限らず、既卒を歓迎する、働きやすいホワイト企業も多くありますよ。
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アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る中小企業や地方企業、ジョブ型採用をする企業は既卒採用に積極的
中小企業や地方企業が、新卒の採用難を背景に既卒の採用をおこなう例があります。
また、既卒の採用は通年採用(時期を問わない若年者採用活動)をおこなっている企業で実施される割合が高く、リクルートワークス研究所の新卒・中途採用横断レポートによると、従業員300人未満の中小企業の63.7%が「新卒、既卒の区分にとらわれない若年採用」をおこなっているとあります。
また、ジョブ型での採用をおこなっている企業は、医療系や法律系などの実務に必要な資格保有者であれば、新卒、既卒問わず積極的に有資格者の採用をおこなっている印象があります。
新卒を優遇しやすい大手企業に入るのは難しい
一方で、日系大手企業などメンバーシップ型採用で新卒偏重の企業では、よほどほかの点で応募者との差別化ができなければ、既卒者のハードルはかなり高くなるでしょう。
少し前ですが、同社の2019年のレポートでは、既卒採用は外国人採用よりも割合が低いという調査もありました。3年の間に既卒採用は若年者の減少に沿って増えてはいると思いますが、大手ではまだまだ浸透していない現状です。
そのため通年採用の中小優良企業をメインに探していくのが就活のベースになってくると思います。
既卒が大手に入る方法や、既卒を受け入れる大手企業はこちらの記事で解説しているので、参考にしてくださいね。
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既卒就活で適職診断からはじめるのがおすすめ!
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
既卒2年目が就活をするうえで大切な心構え
既卒2年目が就活をするうえで大切な心構え
- 経験値を多く積んでいることに自信を持つ
- 自分にマッチする企業に必ず出会えると信じる
既卒2年目の人は、就活を進めているうちに落ち込んでしまったり、引け目を感じてしまったりすることが多いかもしれません。そうならないよう、具体的な対策に入る前に、しっかりと心構えをすることが大切です。
ここからは、既卒2年目が押さえておくべき心構えを解説するので、就活を始める前に、まずこの気持ちを覚えておきましょう。
経験値を多く積んでいることに自信を持つ
既卒2年目の皆さんは、周囲よりも就活について多くのことに悩んだり、考えたり、つらい思いをしたりしたことがあるのではないでしょうか。
失敗経験があればあるほど、人は成長することができます。まずはここまで、そのような多くの経験を積んでいることに自信を持つことが大切です。
肝心なのは、失敗を踏まえてどう行動したかです。挫折経験を汲み取り、共感してくれる企業も多いので、「ここまでの経験があるからこそ自分は成長しているのだ」と考え自信を持ちましょう。
選考で「挫折経験はありますか」と聞かれることもあります。挫折経験の伝え方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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就活がつらい、耐えられないという人は、こちらの記事でつらさの解消法を解説しているので、併せてチェックしてください。
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- 卒業してから2年も経過していることがマイナスのことに思え、自信が持てません……。
自分自身の捉え方で自信を持てるようになる
卒業してから2年も経過している、ということをマイナスに思っているのは自分自身ですね。その2年間がマイナスなのか、プラスなのか、はたまたフラットなのか、側から見れば誰にもわかりません。
ですので、企業はあなたの言葉でそれを判断します。その2年間を振り返り、たとえマイナスに思えることばかりであったとしても、それがあったからこそ成長できたことやプラスに捉えられることも必ずあるはずです。
物事にはマイナスな面があれば、必ずプラスの面もあるので、自分自身の捉え方を変えてみても良いかもしれませんね。
自分にマッチする企業に必ず出会えると信じる
就活のゴールを「内定をとること」と考える人も多いですが、そうではなく、正しいゴールは「自分にマッチする企業に入社すること」です。
自分にマッチする企業に出会うタイミングは人それぞれ異なり、既卒2年目の人は、新卒や既卒1年目で出会えなかっただけだと考えましょう。
就活を続けていれば、自分にマッチする企業には必ず出会うことができます。必要以上に焦ったり、自分を追い詰めたりせず、一歩ずつ就活を進めていきましょう。
就職活動のゴールは内定ではありません。入社した後もキャリアは続き、内定は入り口に過ぎないのです。最初から理想の会社でなくても転職や起業といった道があります。焦らずに、長期的な目線でのキャリア形成を考えてみましょう。
自分に合う仕事と出会う方法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
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自分に合った仕事は、価値観を整理して多角的な視野を持つことで見つかります。この記事では自分に合った仕事を探すためのステップに加えて、やってはいけない選び方もキャリアコンサルタントが解説します。
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既卒2年目が就活を成功させるための4ステップ
既卒2年目が就活を成功させるための4ステップ
- 状況把握と目標設定をする
- 改めて自己分析する
- 工夫してエントリーする
- 前向きな回答を準備する
既卒2年目が就活を成功させるためには、一つひとつ段階を踏んで丁寧に進める必要があります。
ここからは、既卒2年目の就活の進め方を4ステップに分けて解説します。少し面倒に思うかもしれませんが、確実に成功につながる方法なので、しっかりと確認してくださいね。
各ステップの具体的な方法は、記事の後半で解説していきます。
①状況把握と目標設定をする
まずは既卒2年目の就活状況を把握したうえで、内定をいつまでに取得するかなど、目標設定をおこないます。
既卒2年目の人は、ついネガティブになったり、焦りから視野が狭くなったりしがちです。しかし、全体感を見すえて目標を設定し行動することで、客観的な視点を持ちながら就活を進めることが大切です。
就活がうまくいかず焦ってしまう人は、こちらの記事を読むことで焦りをなくし落ち着いて進めることができますよ。
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就活に焦ることは、チャンスを逃してしまったりと悪循環に陥りやすいです。焦った時に意識したい考え方や心構えをキャリアコンサルタントが解説します。うまくいかなくても焦らないことは大切ですが、行動を変えないことはNG。正しい行動をとって、焦らず就活に臨みましょう。
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②改めて自己分析する
目標を設定したら、「自分が何をしたいのか」「どんな企業に就職したいのか」「将来どうしたいのか」を見出すために、改めて自己分析します。
新卒や既卒1年目のときに自己分析をした人もいるかもしれませんが、多くの経験を経て、価値観や強み、弱みなどは変わっているかもしれません。
自己分析は、自分にマッチする企業に出会うためにはマストです。自分のことを深く知らなければ、当然自分に合う企業を探すことはできないため、特に念入りにおこないましょう。
たった30秒であなたが既卒就活で受けないほうがいい職業がわかります
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
③工夫してエントリーする
既卒は、新卒と比較するとエントリーできる企業の数や内定取得率が少なくなります。そのため、ただなんとなくエントリーするのではなく、工夫する必要があります。
既卒2年目が内定取得率を上げるにはコツがあるので、それを踏まえて戦略的にエントリーしていきましょう。
④前向きな回答を準備する
既卒2年目となると、どうしてもネガティブになったり、自信を失ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、重要なのは、選考では自信を持って前向きな回答をすることです。たとえば大統領で自信なさげにスピーチする人がいないように、自信を持って前向きに回答することで発言に説得力が生まれます。
たとえ新卒や既卒1年目のときには失敗していたとしても、その失敗を踏まえて今は改善していることを伝え、前向きな姿勢をアピールしていきましょう。
ステップ①まず既卒2年目の状況把握と目標設定をしよう
ステップ①まず既卒2年目の状況把握と目標設定をしよう
- 新卒・既卒1年目よりは大変な状況にあることをわきまえる
- いつまでに就活を終わらせるか決める
- スタートの位置を早めに設定する
ここからは1つ目のステップとなる、既卒2年目の就活状況と、定めるべき目標を詳しく解説します。
視野が狭くなったり、極度に楽観的、悲観的にならないよう正しく状況を理解したうえで、目標を設定し就活の計画を立てましょう。
①新卒よりは大変な状況にあることをわきまえる
マイナビの2023年度の既卒者の就職活動に関する調査によると、2023年10月時点での既卒の内定率は34.8%となっています。
ほぼ同時期の調査であるマイナビの2024年卒大学生活動実態調査 (9月)では、2023年度卒業者、つまり新卒の内定率は約86.5%です。既卒が就活を諦める必要はまったくありませんが、新卒と比較すると大変な就活になるといえます。
言い換えれば、新卒の就活以上に念入りな準備や対策が必要になるということです。その事実を認識したうえで就活を進めましょう。
内定がとれない場合の対処法は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしましょう。
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内定をとれない人の特徴は主に8つあります。内定をとれなくてつらい時のNG行動や対処法などをキャリアコンサルタントが解説します。内定がとれない現状を把握して、正しく行動し、理想の内定をつかみましょう。
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全体の統計で見れば難しくても、個人で対策すればいくらでも就職できる可能性を高められるため、全体の話と個別の話は分けて前向きに行動しましょう。
仕事の将来設計をしっかりと描ければ、きっと選考に通過することができます。
②いつまでに就活を終わらせるか決める
行動を起こす際には、目標ラインを決めて、そこを目掛けて活動をすると効率的です。いつまでに就職したいのかを考え、そこを目標に設定しましょう。
目安は3か月です。3か月あれば、希望する企業に向けた準備をしっかりおこなうことができます。
入社ができそうな、余裕が生まれる時期を見すえて、そこを就活終了時期に設定しましょう。
就活は誰も指示してくれないため、自律して行動する必要がありますよね。そのためには、計画を立てることがとても重要です。
計画を立てるためには、まずゴールとなる目標を設定しましょう。現在からの行動を具体的に計画できるようになります。
③スタートの位置を早めに設定する
就活を終わらせる時期を定めたら、そこから逆算してスタートの位置を設定しましょう。ただ、未経験者であれば若い人の方が優遇される傾向にあるため、できれば今すぐにスタートすることがおすすめです。
難しければ、求人が増える時期の1か月前くらいからスタートしましょう。求人が増えやすい時期は以下となっています。
既卒向け求人が増える時期
- 1~3月
採用活動のラストスパートをかけるため、既卒向けの求人が増える - 7~9月
期初の業務が落ち着き、また新卒の採用活動も一区切りすることから既卒向けの求人が増える - 10~12月
年内に採用活動を終えようとする企業は多く、新卒が集まっていなければ既卒に対する募集を増やすことがある。また、年末まで勤めて退職する人も多く、その退職者数をもとに求人を増やすこともある
ステップ②既卒2年目時点の自分を分析して軸を定めよう
ステップ②既卒2年目時点の自分を分析して軸を定めよう
- 「好きなこと」「得意なこと」の共通点から定める
- 空白期間で見つけた「強み」から定める
- これまでの就活で感じた「やりたくないこと」から定める
就活のゴールは自分に合う企業に入社することと解説しました。そのゴールに到達するために、今の自分をしっかりと分析して、どんな企業が合うのか考えることが大切です。
ただ、自己分析というと「難しい」「面倒だ」といったイメージを持つ人も多いと思います。しかしここからは、誰でもすぐにでき、就活の軸が定まりやすい自己分析の方法を解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
学生ならばある程度の自己分析はできていると企業は考えます。しかも既卒2年目の場合は、充分時間があったはずなので、要求されるレベルがさらに上がります。自己分析は、今できなければ永久にできないくらいの重要な課題と考えてください。
「好きなこと」「得意なこと」の共通点から定める
まず、過去の経験から、好きなこと、得意なことを見つけ出し、その共通点を見つけることがおすすめです。
好きなこととは、自ら進んで取り組めること、得意なこととは、ほかの人より努力しなくても成果が出やすかったり、よく他者から褒められるものと考えましょう。
たとえば好きなことが「サッカーでチームワークを発揮して動くこと」、得意なことが「相手チームの動きを読むこと」であれば、チームワークを発揮でき、競合の動きを捉えつつ業務を進める企画職が合っているのではないか、などと考えることができますね。
入社後やりたいことの見つけ方はこちらの記事も併せて参考にしてください。選考での伝え方も解説していますよ。
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例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
企業が入社後にやりたいことを質問するのは、就活生の希望を知りたい意向が強いためです。入社後にやりたいことを見つけるための方法やどうしても見つからなかったときの対処法をキャリアコンサルタントが解説します。
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既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
これから既卒就活をはじめる人は、まず「適職診断」を活用しましょう。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの強み・弱みとぴったりの職業がわかります。
また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
既卒就活で後悔しないためにも、今すぐ診断してみましょう。
空白期間で見つけた「強み」から定める
特に好きなことや得意なことがない、という場合は、強みを見つけ、それを活かせる企業を探すことがおすすめです。
新卒や既卒1年目の就活では、落ち込むことも多かったかもしれませんが、実はその中で強みを発揮していることも考えられます。
たとえば、結果は出なかったとしても、自分なりに考えて幅広い企業にエントリーしたり、余裕を持った行動をしていた人はいるのではないでしょうか。そのような場合、「現状を捉えた計画力」が強みといえます。そのような人は、マーケターや研究職、企画職などが合っているといえます。
結果が出なかった分自信を持てない人も多いかもしれませんが、皆さんには必ず何かしら強みがあるはずです。難しければキャリアアドバイザーなど、就活のプロに相談して強みを見つけてみましょう。
自分の長所の見つけ方がわからない人は以下の記事を参考にしてみてください。見つける方法を詳しく解説しています。
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長所と短所がわからない場合は、まず原因を知ることが大切です。この記事では選考で伝えるべき長所と短所を見つける方法や基準、効果的に伝える方法などをキャリアコンサルタントがプロの目線で解説します。例文や注意点も紹介するので参考にしてください。
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上記以外にも、就活の相談先はたくさんあります。こちらの記事で相談先を詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてくださいね。
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就活の相談をするときは、相手を見極めることが大切です。この記事では、状況別におすすめの相談先や、相談方法などについてキャリアコンサルタントと解説します。また、相談する前に解決できるよう、よくある相談と回答も紹介しているので参考にしてください。
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これまでの就活で感じた「やりたくないこと」から定める
新卒や既卒1年目の就活中、「営業はなんとなく嫌だな」「広告業界は向いていなさそうだな」などと、なんとなく「やりたくない」と感じた仕事はあったのではないでしょうか。
やりたくないことを避けることも仕事選びには大切なことです。避けたい事柄をすべて書き出し、それを避けられる仕事を探すのもおすすめです。
具体的な職種や業界がわからなくとも、「初対面の人とコミュニケーション」「電話」などでも結構です。そこから、それをおこなう職種を調べ、避ければ良いのです。
やりたくないことを避けることで、社会人生活のストレスもぐっと減らすことができるので、まずはそれを洗い出してみましょう。
自己分析をもっと徹底しておこないたい、という人はこちらの記事を参考にしてみてください。具体的なさまざまな方法を解説していますよ。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る「好きなこと」「得意なこと」を見つけることからスタートしよう
既卒2年目での自己分析では、自己分析の大きな軸を明確にするために、改めて「好きなこと」「得意なこと」を見つめ直すことから始めましょう。
これらは、これまでの人生の経験から振り返ることであり、新卒と既卒に関係なく仕事に求める価値観にも直結するものです。新卒での就職活動と同様に、入社後に生かせる強みを伝える際の基礎となるので、しっかりと整理しましょう。
「強み」は空白期間で新たに見つけたものだと良い
空白期間で見つけた「強み」は、これまで自分が見つけられなかったものです。採用面接でも、自分が新たに気づいた強みとして伝えられるので、その強みに気づいたエピソードも含めて振り返りましょう。
「やりたくないこと」を振り返る自己分析は、最後にするようにしましょう。「やりたくないこと」は数多く出てくるので、ますます自分の就職先を狭めてしまう可能性があります。
既卒2年目での就職活動は新卒よりも確実に厳しくなります。理想を追い過ぎると就職活動がさらに長引く可能性もあるので、どうしても譲れないポイントだけを抽出しましょう。
ステップ③可能性を広げられるように工夫してエントリーしよう
ステップ③可能性を広げられるように工夫してエントリーしよう
- 既卒向けと新卒向けの就活サイトを併用する
- エージェントやハローワークで応募先を探す
- 新卒として応募できるか確認してみる
- 中途採用として応募する
自己分析をして、受ける企業がなんとなく定まったら、エントリーを開始しましょう。ただ、新卒と同じようにエントリーしてしまうと、うまく進められないことがあるので、エントリーの仕方は工夫する必要があります。
ここからは、既卒のエントリーの工夫の仕方を解説するので、参考にして可能性を広げましょう。
①既卒向けと新卒向けの就活サイト・就職エージェントを併用する
就活は、1人で進めるよりも誰かに相談しつつおこなうことが効率的です。客観的な視野を取り入れられるのと、心の支えができるため、前向きに良い判断ができるのです。
ただ、周囲の誰にも相談できないと悩む人は多いと思います。そこで、就活サイトや就職エージェントを利用しましょう。既卒2年目は、新卒として応募できる企業があるため、新卒向けの就活サイトや就職エージェントに登録して問題ありません。
ただ、先述の通り、応募できなかったり、内定が出にくい業界や企業もあるため、既卒向けのサービスにも登録することが大切です。
新卒向けのサービスを利用することで、大手企業の情報を多く集められるメリットがあります。また既卒向けのサービスを利用すると、専属のキャリアアドバイザーから既卒ならではのアドバイスをしてもらえるなどメリットがあります。
おすすめの就職エージェント
- 新卒向け:キャリアパーク! 就職エージェント
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専任のエージェントがマンツーマンで対話し、最短1週間のスピード内定が可能。就活がまったくわからない人でも基本から教わることができる
職種、雇用条件、仕事内容をチェックする
特に重要なのは、既卒向けサービスで、既卒の就職先としてどのような職種、雇用条件、仕事内容があるかをチェックすることです。
自分が想定していたよりも多くの職種や業界があることに気づくのではないでしょうか。新卒のときには目に入らなかったものもあるはずです。
もしくは、希望していたものの、既卒はほとんど受け付けていない職種を発見することがあります。
気になる業界は一通り目を通して、既卒の応募があるか探してみましょう。既卒の就活サイト内で、「未経験者歓迎」「既卒OK」などを選択して検索すると確認することができますよ。
②エージェントやハローワークで応募先を探す
就活サービスに登録したら、実際に応募先を見つけてみましょう。就活エージェント以外にも、新卒応援ハローワークに登録して探すことがおすすめです。新卒とありますが、こちらも既卒3年以内の人であれば利用できます。
ハローワークを利用すれば、精神的につらいときに、臨床心理士に相談することも可能です。
ただ、ハローワークは公的機関のため、社員の入れ替わりが激しかったり経営が厳しい企業なども排除せず紹介することがあるので注意が必要です。
一方で、就職エージェントは提携企業しか紹介しないことが多いデメリットもあるため、基本的には就職エージェントで探し、ピンとこない場合はハローワークで視野を広げるという使い方がおすすめです。
上記のやり方を試してみても、どこに応募すべきかなかなか決められないことも多いですよね。就職先の決め方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてくださいね。
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③新卒として応募できるか確認してみる
既卒2年目であれば、新卒として応募できるチャンスがあるため、まずは新卒として応募できるか確認しましょう。新卒として応募することには、以下のようなメリットがあります。
新卒として応募するメリット
- 特に大手企業を中心に、受けられる企業が多くなる
- 特別なスキルがなくても、熱意やポテンシャル、人柄で採用してもらうことができる
- 入社後充実した研修を受けられることが多い
- 同期とのコミュニケーションを取りやすい
気になる企業があれば、既卒を新卒として募集しているかを確認し、エントリーしましょう。企業HPの募集要項に、たとえば以下のように掲載されていれば、既卒も新卒として受けることが可能ですよ。
新卒として応募できる場合の募集要項の文言の例
2022年4月1日に専門学校・短大・大学・大学院に在籍し、2023年3月末に卒業(修了)予定の方、および、職歴の有無にかかわらず、入社日(2023年4月1日)時点で29歳以下(雇用対策法3号のイに基づく)の方。
④中途採用として応募する
新卒として応募できない場合は、中途採用としてエントリーする必要があります。既卒に多いのは、新卒としてよりも中途採用としての応募です。
中途採用は、即戦力となるスキルが必要となるケースも多いですが、実は未経験でも歓迎している職種もあります。たとえば以下の職種では、経験の有無に限らず中途採用をしていることが多いです。
スキル不問のケースが多い中途採用
- 職種
営業
接客
IT
事務
秘書 - 業界
商社
IT - 企業の特徴
メガベンチャー
メガベンチャーは、こちらの記事で広く紹介しているので、参考にして探してみてくださいね。
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また、たとえ既卒までを新卒として応募していたとしても、実態として、ほとんど既卒を通過させないと決めている企業も、残念ながらあります。そのようなケースに備えて、中途採用としての応募は必ずおこないましょう。
スキル不問のケースが多い職種の1つである、事務職を受ける場合は、こちらの記事を参考に志望動機を作成することをおすすめします。業界や職種別に評価されやすい事務職の志望動機を解説していますよ。
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中途採用枠でも、既卒の場合は実務経験がなく若いので、ポテンシャルで勝負しましょう。長い目で見て将来活躍してくれるイメージや、成長可能性を感じさせる内容を伝えてください。
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ステップ④既卒2年目は自信が大切! 前向きな回答を準備をしよう
ステップ④既卒2年目は自信が大切! 前向きな回答を準備をしよう
- 就活がうまくいかなかった原因と学んだことを整理する
- 働く意欲を伝えられるようにする
- 人柄のポジティブな面を整理する
- 入社後どう成長するかを整理する
エントリーし、いざ選考に臨もうとしても、つい新卒や既卒1年目での失敗が蘇ったり、空白期間に引け目を感じたりして、ネガティブになりますよね。
しかし、自信を持つことで選考通過率がアップしやすいので、自信を持ち前向きになる工夫が大切です。
ここからは、前向きな回答をおこなう準備の方法を解説します。ここで説明する内容を踏まえて選考に臨めば、もう引け目を感じる必要はありませんよ。
自信を失い、面接が怖い……という人もたくさんいますよね。こちらの記事では、面接の恐怖を断ち切り楽に受ける方法を解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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面接への苦手意識が働いてしまうと、どうしても後ろ向きな回答になりやすいです。苦手を克服し得意にする方法はこちらの記事で説明しているので、併せてチェックしましょう。
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①就活がうまくいかなかった原因と学んだことを整理する
既卒2年目の就活でよく聞かれるのは、「新卒や既卒1年目で就活がうまくいかなかった理由は何だと思いますか」という質問です。
企業側は決して責めているわけではありません。失敗は誰にでもあることなので、それを踏まえあなたの事情や思い、ここまできたプロセスを汲みたいと考えています。
そこで、なぜうまくいかなかったのか、原因をしっかり分析し、そこから学んだことを伝えましょう。
できるだけ正直になることが大切
就活がうまくいかなかった原因を伝えるのを億劫に感じる人もいるかもしれません。しかし、失敗した原因を隠してあいまいに伝えると、企業からは「課題を把握していない」「また同じことを繰り返すのでは」と懸念されてしまいます。
失敗は誰にでもあり、そこからどう改善したのかが重要なのです。そのため失敗した原因はできるだけ正直に伝えましょう。たとえば以下の通り、原因を究明しておくと良いです。
新卒や既卒1年目で就活に失敗した原因と学びや改善を伝える例
例①:内定をもらっていましたが、本当に入社すべき会社なのかがわからず、辞退しました。しかしその後、それ以上に良いと思える企業に出会えず、内定をいただいた企業とはご縁があったのだと思い直しました。
例②:希望する職種から内定をもらえなかったため、就職しませんでした。今では何が不足していたのか準備してきた内容を振り返り、改善しようとしています。
例③:新卒のときは働きたくないという思いが強く、就活に身が入りませんでした。しかし、今後の自分の人生に自分で責任を持てるよう、働かなければならないと考え直し、今は就職活動を丁寧に進めています
就活がうまくいかない原因は、こちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみるのも効果的です。
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また、「既卒は人生終わりなんじゃないか……」と悩んでいる人は、ぜひこちらの記事を読んでみてくださいね。既卒就活を成功させる方法を解説しています。
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- 正直に答えすぎると、「採用したくない」とすぐに思われそうで怖いです。就活が上手くいかなかった原因を聞かれた際に、少し盛るのはありですか?
将来の「ありたい姿」に照らして考えてみよう
そうですね。不安になる気持ちはとてもよくわかります。
仮に、正直に言いにくい理由があって、少し盛ったとしましょう。
もし採用されたとして、あなたはその後どんな社会人になりそうですか? 「盛らなければ評価されないんじゃないか」と不安に思い続けるのではないでしょうか。
盛るかどうかは、あなたの未来の「ありたい姿」次第かと思います。ぜひ、未来に向けて自信の持てる選択をしてほしいと思います。
②働く意欲を伝えられるようにする
既卒の人には、企業側は最初良いイメージを持たないことがあります。多いのは、「働くことに意欲がないから就活を頑張らなかったのではないか」と思われることです。
就職みらい研究所の就職白書2024では、企業が採用時に重視する項目として熱意が2位になっています。それほど熱意は重視されるため、既卒2年目の就活では特に、働く意欲があることを伝えることが大切です。
たとえば、OB・OG訪問でその企業の社会人にたくさん話を聞いたことをアピールしたり、逆質問の時に「御社で活躍されている人の特徴を教えてください」などと聞いて、その企業で働くことに前向きな姿勢を見せると良いです。
働く意欲を伝えるには、その会社で自分の強みをどう活かせるか、どう活かしたいかを言葉にして伝えることも重要です。
OB・OG訪問などを含めて企業調査をしっかりおこなったうえで、志望動機と合わせて「その会社で自分がどうなりたいか」を整理しましょう。
OB・OG訪問のやり方はこちらの記事で詳しく解説しています。良い情報を引き出せる質問例70選も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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逆質問で熱意を伝える方法はこちらの記事を参考にしましょう。66選を紹介しているので、自分が受ける企業や業界に合うもの、自分の状況に合うものを探してみてくださいね。
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そもそも「就職したくない」という思いが強く、なかなか熱意を持てない人は、こちらの記事で対処法を解説しているので参考にしてください。
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③人柄のポジティブな面を整理する
「人柄に問題があるから新卒や既卒1年目の就活で失敗しているのでは」と考える採用担当者も中にはいます。一緒に働く仲間として、信頼のおける人柄なのかが気になるのです。
同じ就職みらい研究所の就職白書2024によると、企業が最も重視しているのは人柄となっているため、企業のこの懸念を確実に払拭する必要があります。
そのためには、人柄のポジティブな面をピックアップすることが大切です。過去の自分を振り返り、強みを発揮したことや、人から褒められたことがないか考えてみましょう。
自分で見つけられない場合は、家族や友人などに聞いてみると良いです。自分ではポジティブなことだと思っていなかったことも、周囲にとっては魅力に映っていて、それを伝えてくれるかもしれません。
人柄のポジティブな面を見つけようとしても、短所しか見つからない……とネガティブになってしまう人はいると思います。こちらの記事では、短所から長所を見つける方法を解説しているので、併せてチェックしてみてくださいね。
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アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る「発言」と「行動」から「きちんと仕事をしてくれそうか」を見ている
企業が見ている「人柄」が何なのかをよく考えてみてください。これは「性格」「人物」などの言葉と同様に、抽象的な言葉であり、持って生まれたものや長い時間をかけて形成された、その人らしい部分のことです。
では、わずか1〜2時間の面接で、「人柄」が本当にわかるものでしょうか? 言葉に惑わされないでください。選考や面接で人事が見ているのは本当の「人柄」ではありません。
人事が見ているのは100%、あなたの発言と行動だけです。あなたの言動から、人柄や人物、性格などを推測しているだけなのです。それ以外の内面的なことは知りようがないし、知る必要もありません。
きちんと仕事をすることをしっかり伝えられれば問題ない
なぜならプライベートな人間関係と会社の人間関係は別だからです。人事はあなたに「きちんと仕事をして欲しい」だけなのです。
つまり「人柄」や「性格」などで悩む必要はまったくありません。あなた自身を変える必要がないからです。あなたが変えなければならないものがあるとしたら「うまくいかないやり方」だけであり、それは「発言」と「行動」だけです。内面とは一切関係がないのです。
④入社後どう成長するかを整理する
企業が気になる最後の点として、「新卒での就活は失敗しているけど、入社後は成長してくれるのだろうか」ということがあります。
そのため、既卒2年目の就活では、入社後どう成長するのかも整理しましょう。以下の通り考えてみると良いです。
入社後どう成長するかを整理する方法
①これまでの就活での課題点を洗い出す
例:新卒や既卒1年目のときは数社しかエントリーせず、行動量が少なかった
②どうすべきだったかを考える
例:視野を広げ多くの企業にエントリーすべきであった
③入社後どう成長するかを考える
例:目標を達成するために必要な行動をおこなえるようにする
たとえば「なぜこれまでの就活に失敗してしまったのだと思いますか?」などと聞かれた際に、「どれくらいエントリーすれば良いかなど必要な行動量がわからず、計画的に動けなかったことが原因だと考えています。入社後は、目標と、それに対する必要な行動量を明確にし、積極的に行動するよう成長します」などと伝えると良いですね。
これまでも課題を見つけて成長してきたことをわかってもらうためにも、過度に自己卑下するような発言は避けましょう。説得力は具体性があると伝わりやすいので、自分の弱みも伝えながら、それをどう改善しながら活躍したいかを伝えるといいですね。
重要なのは空白期間の伝え方! 既卒2年目でもプラスの印象を残す方法
既卒2年目でもプラスの印象を残す方法
- ほかのことに取り組んでいて就活が遅れた場合
- はっきりした理由がないものの既卒2年目になった場合
既卒2年目の就活で、企業側が最も気になるのは、空白期間に何をしていたのかということです。合計2年以上の間に、どのような活動をしていたのかを聞かれることがあります。
この質問にしっかりと答えられれば、採用担当者の懸念を晴らせるだけでなく、新卒とも差別化し良い評価を残すことができます。
ここからは、空白期間の伝え方を例文を用いて解説するので、良い印象を残せるよう、併せてチェックしてくださいね。
①ほかのことに取り組んでいて就活が遅れた場合
就活がうまくいかなかったわけではなく、ほかのことに取り組んでいて就活ができず、既卒2年目で始めることになった人もいますよね。
ほかのことに取り組んでいて、就活に取り組めないと合理的に判断できる場合、企業側にポジティブに受け取ってもらえることも多いです。
ここから、ほかのことに取り組んでいて就活が遅れた場合に伝える、パターン別の例文を紹介するので、参考にしてくださいね。
ほかのことに取り組んでいて就活が遅れた場合の例文
- 研究に取り組んでいた
- プロになるために活動していた
- インターンに取り組んでいた
- 公務員や資格などの勉強をしていた
例文①研究に取り組んでいた
空白期間で研究に取り組んでいたことを伝える例文
この2年の間は、研究に取り組んでいました。機械工学の研究で、日進月歩で進化する技術を余すことなく取り入れてロボットを開発したいと思い、大学卒業後も他大学の教授に話を伺い研究を進めていたことで、就活へのスタートが遅れてしまいました。
結果的に卒業した大学の教授からも良い評価を得られたため、無駄ではなかったと感じています。
この例文の良い点は、空白期間に注力したいことがあって、それに没頭していたとしっかり説明しているところですね。
一方、改善したい点としては、なぜそこまで注力したかったのかという目的や理由、その結果得られたことはなんだったのかという成果を補足するとより良くなると思います。
例文②プロになるために活動していた
空白期間でプロになるために活動していたことを伝える例
私は大学生のときから俳優になりたいと考えており、大学卒業後は芸能スクールに通っておりました。
しかし、そこでの活動を通し、実際に自分がやりたいことは人前に出ることではなく、人前に出ている人をサポートすることなのではないかと実感し、芸能マネージャーや秘書などを受けたく、就活を再スタートしました。
周囲より就活のスタートは遅れてしまいましたが、本当にやりたいことは何かを明確にし、確固たる意思で就活を進められていると感じています。
空白期間で自分が活動していたことを具体的に伝えられている点はいいかと思います。
「人前に出る」のと「サポートする」の間には大きな違いがあるので、確実に質問されます。大きな考えの変化があったエピソードを添えながら、具体的に伝えるとより良くなりますよ。
芸能マネージャーを志望している人は以下の記事をチェックしてください。志望動機の書き方を11例文とともに解説しています。
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11例文|芸能マネージャーの夢をかなえる志望動機の書き方を解説
芸能マネージャーの志望動機はイメージなどに惑わされず、実際の仕事内容に則した内容にすることが大切です。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、芸能マネージャーの志望動機の書き方を徹底解説します。例文も参考にしてみましょう。
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例文③インターンに取り組んでいた
インターンに取り組んでいたことを伝える例
大学生の頃は社会人になるイメージをつかめておらず、このまま就職することに不安を感じたため、卒業後はインターンに注力し就活のスタートが遅れてしまいました。
在学中におこなえば良かったと思うこともありますが、研究とサークル活動に集中したかったのもあり、卒業後に注力することとなりました。
もっとも関心のあった営業職のインターンに就き、仕事のイメージを持つことができました。また、社会人に必要な責任や、やりがいも実感することができ、社会人になるための準備が誰よりもできているのではと感じています。
過去に自分なりに判断して決めたことを、きちんと納得できていることが伝わる印象です。文中の、責任、準備、やりがい、などの具体的な内容をもっと質問したくなりますが、最初の時点ではコンパクトによくまとまっていると思います。
例文④公務員や資格などの勉強をしていた
公務員や資格などの勉強をしていたことを伝える例
農林水産省への入社を目指し、勉強を重ね2度挑戦しましたが、あと2点のところで採用に至りませんでした。結果的には落ちてしまいましたが、自分の適性を知ったり、知識をつける良い機会になったと、今は前向きにとらえています。
公務員試験の勉強を通して培った政治経済の知識や文章理解、数理の力を活かして、御社の事務職として活躍できるのではないかと考えます。
この例文の良い点は、定量的なので一定の信頼感があるところですね。2度の挑戦であと2点のところまでいったというのは、その努力や姿勢を評価しやすいです。
一方、そこまで頑張ってきたのにあきらめる根拠としている「適性」について、どのような振り返りをしたのか、そのポイントを追加するとより良くなると思います。
②就活がうまくいかず既卒2年目になった場合
ほかに活動をしていたわけではなく、就活が思うようにいかず既卒2年目になった場合は、空白期間についてできるだけ前向きに伝えるよう工夫すると良いです。
素直に至らなかった点があることを認めたうえで、その中で前向きな内容を伝えましょう。
例文①空白期間で吸収したことを話す
空白期間で吸収したことを話す例
新卒と既卒1年目では、書類選考は通過していたのですが、面接官とのコミュニケーションが上手くいかずに、いつも面接で落ちてしまいました。
緊張してしまいがちで、話すことが苦手な性格であり、面接が苦手でした。しかし、このままではいけないとキャリアアドバイザーに相談し、話し方の指導を受けたり、面接練習をしてもらったりすることで、次第に話すことに慣れ、コミュニケーション力が付いてきたと感じています。
ここまでの練習の成果を発揮し、私についてお伝えできればと思うので、何卒よろしくお願いします。
至らなかった点、上手くできなかった点をきちんと自覚できているところが評価できます。仕事をする中でもうまくいかないことは多々あるはずなので、原因を振り返り対策ができている点は、今後も期待できるスキルになっています。
面接練習をやったことがない人は、通過率が上がりやすくなるのでやってみましょう。面接練習の方法はこちらの記事で解説していますよ。
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効果絶大な面接練習|最短で内定に近づく状況別練習法を紹介
面接の練習は目的意識をしっかり持つことが大切です。この記事では基本的な面接練習方法だけでなく、状況別の練習方法についてもキャリアコンサルタントが解説します。自分に合う練習方法を見極めて、本番の面接を突破しましょう。
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例文②卒業後に勉強したことを話す
卒業後に勉強したことを話す例
新卒のときと既卒1年目のときは、就活をしていましたが、選考に通過することができませんでした。自分の武器がなく、アピールできなかったことが原因と考えています。
そこで、自身の武器を増やそうと資格を取得しました。今はファイナンシャルプランナー2級と簿記2級を取得し、経理の事務として御社に貢献するための基礎力はあるのではないかと感じています。
自分の弱みに気づいて、成長のために行動した点が伝えられているところがいいと思います。過去の就職希望先が経理職でない限り、取得した資格との矛盾を感じ取られるので、過去の就活についての説明を含めて注意しておきましょう。
例文③失敗から学んだことを素直に伝える
失敗から学んだことを素直に伝える例
これまでは、就活へのモチベーションが上がらず、準備不足で選考に臨んでいたため、選考を通過することができませんでした。原因としては、就活以外の選択肢も視野に入れていたため、本腰を入れることができなかったことが挙げられます。
この経験から、多くのことに手を広げるのではなく、1つのことに集中することが大切なのではないかと考えました。そこで、社会人としての基礎力をつけるため、改めて就活に集中することとしました。
その結果、やるべきことを順序だてて明確に考えられるようになり、書類選考は通過できるようになってきています。
社会人になってからも、一つひとつの課題に向き合って取り組むことを忘れないようにします。
とても論理的で納得しやすい例文ですね。その経験を社会人への姿勢に活かしているのもとても良いと思います。
一方、就活以外の選択肢を捨てて、社会人としての基礎力をつけるために就活に集中することにした、というところの背景や経緯をもう少し補足するとより良いと思います。
例文のように、準備不足で面接に臨んでいたという人は、面接に必要な準備をこちらの記事で詳しく解説しているのでチェックしてくださいね。
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面接は、身だしなみやマナー、頻出質問の回答など、網羅的に抜かりなく準備をすることが面接突破につながります。前日・会場到着前後・面接直前に切り分けて準備するべきことや心構えについて、3名のキャリアコンサルタントの意見を交えて解説します。
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既卒2年目は、今でこそ新卒と差がついたように感じるかもしれませんが、10年単位で職業生活を考えると、この差はないようなものです。今後の伸びしろが重要なので、悩んだ分、入社後迷わず頑張れるよう覚悟を決めましょう。
つらくてもこれだけは気を付けて! 既卒2年目の就活の注意点
つらくてもこれだけは気を付けて! 既卒2年目の就活の注意点
- 職務経歴を何もアピールしないのは避ける
- 就活を完全に諦めない
既卒2年目の就活は、新卒よりは通過しづらかったり、受けられる企業に多少制限が合ったり、周囲に引け目を感じたりと、つらい思いをする人も多いかもしれません。そんな中、ついやってしまいがちな行動があります。
ここからは、つらくてもこれだけは避けてほしいといえる行動を解説するので、参考にし留意しておきましょう。
①就活を完全に諦めない
既卒2年目の就活がなかなか上手くいかず、時に周囲の新卒や既卒1年目と比較して引け目を感じ、挫折しそうになる人も多いかもしれません。しかし、就活を完全に諦めるのは危険です。
正社員にならず、アルバイトや契約社員になる方法がありますが、期間限定の雇用になるため安定性が低かったり、正社員よりも待遇が良くなかったり、長期的な雇用を見込んでいないことからスキルがつきにくい仕事ばかり任されるといったデメリットがあります。
アルバイトや契約社員になったうえで正社員を目指す方法もありますが、労働政策研究・研修機構の若年者の就業状況・キャリア・ 職業能力開発の現状3-平成29年版「就業構造基本調査」によると、非正規雇用者から正社員への移行率は30%前後となっています。
企業によって移行しやすさが異なりますが、もし上記のデメリットが気になるのであれば、最初から正社員として就職した方が良いといえます。
- 正社員で就職したほうが良いことはわかっていますが、それでも遅れをとっていると思うとモチベーションが上がらず諦めたくなります。
たとえ入社時期が遅れていたとしても「就活のゴール」に遅れているわけではない
就職活動のゴールは内定ではなく、自分が働くうえで重要とする価値観を満たしたり、目標とするキャリア形成を果たしたりすることです。そのため、入社後どう行動できるかが重要になってきます。
逆に、入社したことに満足して行動し続けなければ、満足のいくキャリア形成はできないでしょう。今は既卒2年目で遅れを感じているかもしれませんが、すでに入社している人たちも就活のゴールに到達しているわけではありません。
自分にとって就職で重要なことや将来的な目標について今一度考えてみて、入社した後にモチベーションを持って行動できることが何なのかを整理してみましょう。
就活をやめたいと誰しも一度は考えてしまいますよね。こちらの記事では、就活がやめたいときのこれからの進め方を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
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就活をやめたい時の脱却方法は? ポジティブへの転換法を解説
就活をやめたいと感じたらポジティブな発想に転換しましょう。この記事では就活以外の選択肢や就活をやめたいと思う気持ちからの脱却方法などをキャリアコンサルタントが解説します。これらを参考にして次の一歩を踏み出してください。
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②職務経歴を何もアピールしないのは避ける
職歴がなく、履歴書の経歴欄や職務経歴書に何も書けないと感じる人は多いと思います。しかし、「なし」などと書くのは避けましょう。
就活は、自分を売り込むアピールの場です。すべてをフルに活用してアピールすることが大切であり、職務経歴欄もあなたの経験や魅力を盛り込むことが大切です。
ここからは、正社員としての就業経験がなくても職務経歴欄でアピールする方法を、履歴書、職務経歴書それぞれで解説するので、参考にしてください。
履歴書の経歴欄の書き方
履歴書には、学歴・職歴を書く欄があります。新卒であれば学歴のみで十分ですが、既卒2年目の場合、空白期間に何をしていたか問われることが多いため、それを伝えるためにアルバイト経験があればアピールすると良いです。
以下が経歴欄の書き方の例です。基本的には、以下の「〜に従事」まで書けば十分ですが、仕事内容まで伝えることで、それがその企業での仕事に通じるものがあれば「入社後活躍できるスキルがありそうだ」と好印象を残すことができます。
職務経歴書の書き方
中途採用で応募する場合、職務経歴書が必要になることが多いです。企業側から指定のフォーマットが送られたり、「職務経歴書 フォーマット」で検索しダウンロードして記入する必要があります。
基本的には、アルバイトやインターンでの経験をアピールすると良いです。以下の例を参考に記載してみましょう。
既卒2年目の職務経歴書の例
・職務要約
大学卒業後、〇〇株式会社のコーヒーチェーン店△△△△・〇〇店にて、1年半アルバイトを経験しています。基本的には接客や飲料作成、清掃に携わり、就業から1年経過後は、アルバイトリーダーとして、ほかのアルバイトの教育もおこないました。
・職務経歴
〇〇株式会社 2021年4月~現在
事業内容:飲食
資本金:〇〇百万円 売上高:〇〇百万円(2021年)従業員数:〇〇名 雇用形態:アルバイト
【職務内容】
期間
2021年4月~2022年4月
業務内容
店舗運営のための以下業務をおこないました。
・開閉店作業
・接客対応
・清掃
・レジ精算
・調理
・電話対応
期間
2022年4月~現在
上記業務に加え、アルバイトリーダーとしてポジションが上がり、以下の業務もおこなっています。
・スタッフ接客トレーニング
・材料の発注や管理
・POP作成
・保有資格
普通自動車第一種運転免許(20XX年XX月)
簿記3級(20XX年XX月)
・自己PR
私の強みは相手の立場に立ったコミュニケーション力です。
特に接客では、顧客の皆様に「この店に来て良かった」と思ってもらえるよう、雑談をしたり、お得なサービスの紹介をしたりと丁寧な対応を心掛けました。
また、今年度から任せていただいたアルバイトへの教育においても、個々のレベルに合わせてスキルを身に付けられるよう、アルバイトの人々とコミュニケーションを重ね、不安や疑問を逐一取り除けるようにしました。
顧客や社員からは「あなたがいるおかげで居心地の良い店になっている」と言われたことがあり、相手の立場に立ったコミュニケーション力を用いて御社に貢献させていただきたいです。
・実績・成果
アルバイトリーダーとなってから担当している材料の発注にて、先を見通し物事を計画的に管理する力を身に付けました。
- アルバイトはそこまで頻繁にシフトに入っているわけではなく、働いた期間も長くないため、アピールできるほどの実績や自己PRがありません……。
得たものや感じたことを振り返ってみよう
働いた期間が短く労働時間が少ない場合でも、職場の状況は見ているはずです。そこから学べることを探してみましょう。
量が少なければ質で勝負するしかありません。あなたにとってはただのアルバイト先にすぎないかもしれませんが、そのアルバイト先を経営している人は理由があってその事業をしており、そこで働いて生計を立てている人も、何らかの魅力があるからそこで働くのです。
同僚は実社会の先輩であり、誰からでも学べることがあるはずです。実績でPRできない場合は、そこで得たものや感じたことを今後に活かす、という方向で考えてみてください。
自己PRの作り方や伝え方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
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既卒2年目でも大丈夫! ぴったりな企業が見つかるまで歩みを止めずに成功をつかもう
既卒2年目の皆さんは、つい周囲に引け目を感じ、就活のモチベーションを失ってしまうことがあるかもしれません。しかし、今からでも十分間に合います。
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諦めずに就活を進め、成功をつかみましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る「既卒」「新卒」のラベリングは意識せず、自分らしいキャリアを目指そう
人生100年時代、皆さんは何歳まで働くのでしょうか。職業人生はどんどん長くなっていきますね。
ひと昔前は「教育・仕事・定年」という3ステージ人生でしたが、これからの時代はさまざまなステージを渡り歩く「マルチステージ人生」とも言われています。
教育や仕事もいろいろ繰り返しながら、常に学び、さまざまな役割を経験していく中で、より自分らしい人生を見出していくこと。キャリアの定義がそんなイメージに変わってきています。
そのため、職業人生において「新卒」か「既卒」かというラベリングに、あまり意味はなくなってきていると思います。
日々やるべきことをこなし成長できれば必ず挽回できる
学歴を含めたラベリングより「自分らしさ」の理解に努めつつ、それを磨きながら、さまざまな経験と研鑽を積み重ねていくこと、そのために日々やるべきことをやり、成長しつづけること。
そんなあり方を体現している人が求められる時代になってきていると感じます。自分を成長させ続ける人生へ、一緒にがんばっていきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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