国際学部の就職先おすすめ12選! 役立つ強みと就活のコツも解説

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/西雄一教育研究所代表

    Yuichi Nishi〇大学では就活に関するスキルを身に付けられる実践中心の授業を展開。また、講師として企業で新人や中堅社員に向けてコミュニケーション研修、キャリアコンサルティングをおこなっている

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級ファイナンシャルプランニング技能士

    Tomomi Tsukamoto〇航空会社CAとして育成担当を経験。その後複数大学でキャリアセンター相談員を務め、就活サイトの講師も担当。採用代行や新入社員研修講師、転職支援など幅広い就活領域で活躍

    プロフィール詳細
  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう

    プロフィール詳細

この記事のまとめ

  • 就活のプロに聞き国際学部が進むと良いキャリアを知ろう
  • 国際学部が活躍しやすい7つの業種・12個の職種を紹介
  • 就活でアピールできる国際学部の3つの武器を知っておこう

「国際学部の就職先はどのような選択肢があるの?」と疑問に感じていませんか。国際学部と聞くと、海外関連企業への就職をイメージする人も少なくありません。

たしかに、国際学部では外国語や海外の経済事情を学ぶことで、国際的な教養が身に付き海外関連企業への就職が可能です。

しかし、国際学部は海外関連の企業に限らず、学んだ知識を活かせば国内の企業でも活躍できる人材になれるのです。

この記事では、キャリアアドバイザーの西さん、塚本さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ、国際学部が活躍できる業界や職種を解説します。

また、国際学部がアピールできるスキルや就活のコツも説明するので、国際学部の就職先にはどのような選択肢があるのか疑問に思っている人は参考にしてください。

【完全無料】
大学3年生(27卒)におすすめ!
就活準備で必ず使ってほしい厳選ツール

1位:適職診断
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

2位:面接力診断
39点以下は要注意!あなたの面接力を今のうちに診断しましょう

3位:自己分析ツール
選考で使えるあなたの強み・弱みがわかります

4位:WEBテスト対策問題集
SPI、玉手箱、TG-WEBなどの頻出問題をこれ1つで効率的に対策できます

5位:内定者ES100選
大手内定者のESが見放題!100種類の事例から受かるESの作り方がわかります

【併せて活用したい!】
選考前に必ず使ってほしい厳選ツール

自己PR作成ツール
自己PRがまとまらない人は、ツールを活用して自己PRを完成させよう

志望動機作成ツール
5つの質問に答えるだけで、受かる志望動機を自動で作成します

目次

国際学部の就職は海外関連だけじゃない! 知識の活かし方で選択肢が広がる

外国語や海外の異文化について学ぶ国際学部では、「海外関連の企業に就職するのが良いのか?」などと悩んでしまい、どのような業界や職種に就職できるのかわからない人も多いものです。

しかし、国際学部の就職先は海外関連の企業だけではありません。学んだ知識を活かすことで国内企業から海外関連の企業まで、就職先を幅広く選択できるのです。

記事では、まず国際学部の就職にかかわる前提知識を説明した後に、就職に活かせる国際学部の学びや向いている業界と職種を説明します。

これらはすべて国際学部の知識を存分に活かせる分野です。具体的な例を交えつつ説明しているので、自身に合った就職先のイメージを固めていきましょう。

次に解説する、国際学部で得られるスキルや就活のコツは、就職先の選択肢を広げる手助けになります。国際学部で身に付く知識をどのように活かすかを考えながら読み進め、自身が満足いくキャリアを実現させましょう。

まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認してみよう

自分に合う職業・合わない職業を知ることは、就活において非常に重要です。しかし、見つけるのが難しいという人も多いでしょう。

そんな人におすすめしたいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みや性格に合った職業がわかります。

今すぐ診断を受けて、自分に合う職業・合わない職業をチェックしてみましょう。

まずは知っておくべき! 国際学部の就職にかかわる前提知識

国際学部の就職は、学んだ知識を活かすことが重要といわれても、就活をどのように進めていけば良いのかイメージが湧かない人もいるかもしれません。

まずは、国際学部の就職率や卒業後の実態を説明するので、理解することで国際学部が就職でどのような動き方をするのかが見えてきます。

漠然としたイメージのまま就活を進めると、自身のキャリアに合った就職先に出会えない可能性があります。これから説明する前提知識を押さえることで、将来の就職先を見つける手助けになるので、覚えておきましょう。

国際学部の就職率は95%を超える

国際学部では、外国語や国際関係など、就職に有利に思える内容を学びますが「就職率は良いの?」や「本当に有利なのか?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

しかし、実際の国際学部の就職率は95%を超え、そのような心配は無用といえます。たとえば、国際学部のある大学では、過去に以下の就職率の結果が出ているのです。

国際学部のある大学の就職率の例

上記のように高い就職率が実現できているのは、国際学部で養われる国際的な教養やグローバルな視点があってこそです。グローバル化が進む現代社会において、外国語を話せるスキルや国際的な教養は、海外のみならず国内企業でも通用する強みになっています

このように、国際学部で身に付けた知識やスキルが高く評価され、95%以上という高い就職率につながっています。

国際学部の学生は、海外就職が可能とはいえ新卒で海外に就職するイメージが湧かない人もいるかもしれません。下記の記事では、新卒が海外就職を成功させるためのポイントを解説しているので参考にしてください。

関連記事

新卒で海外就職を成功させるためのポイント|働きやすい国も紹介

新卒で海外就職を成功させるためのポイントや働きやすい国、海外で働く魅力などをキャリアコンサルタントの視点で解説しています。需要のある仕事や新卒の海外就職における注意点にも言及しているので、ぜひ参考にしてください。

記事を読む

新卒で海外就職を成功させるためのポイント|働きやすい国も紹介

あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう

今すぐ診断する(無料)

就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。

そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます

自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。

大学院進学や海外留学を選ぶ人もいる

国際学部は就職率が高いとはいえ、中には大学院進学や海外留学を選ぶ学生もいます。以下の表で、大学院進学と海外留学の違いを比較してみましょう。

 大学院進学海外留学
目的・特定の分野の専門知識を学ぶ
・高度な研究能力を深める
・語学力を向上させる
・異文化理解を深める
・国際経験を積む
メリット研究者や専門職など高度な専門知識が必要な職業に就きやすくなるグローバルな環境で生活したことと国際的なコミュニケーション能力をアピールできる
目指せるキャリア・大学教員研究者
・専門職(国際機関職員やNGO職員など)
・海外企業への就職
・外資系企業への就職
・国際的な業務に従事
大学院と海外留学の違い

国際学部からの大学院進学では、国際関係学や異文化理解など、専門的な知識やスキルを身に付けられます。将来的に研究者や大学教員、国際機関職員を目指している人は大学院への進学を検討してみましょう。

一方、海外留学に行く場合、国際学部で培った語学力や国際的な教養を活かしながら現地の大学で授業を受けたり、人々と生活をともにしたりします。

より実践的な語学力やコミュニケーション能力を養えて、グローバル企業への就職や国際的な業務にかかわりたい場合に役立つのです。

どちらの選択肢も、国際学部の学びを深める機会になるため、自身のキャリアプランや目標に合わせて選ぶようにしましょう

大学院と留学では、どちらが就職に有利に働くのでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

将来の目的から逆算して進路を考えよう

国際学部に限ったことではないですが、就職だけを考えた場合には、文系の場合、しいて言うならば学部卒のほうが良い場合もあるかと思います。

ただ、それは現状の話であって、VUCAと言われているように将来の予測は難しく、今後変わってくる可能性も大きいです。

また、将来的には学術の世界に行きたい思いがあるのなら大学院に進学しておくのも選択肢の一つです。しかし近年は、必要と思ったときに社会人として大学院に進学している人もいます。

就職の有利不利という観点だけではなく「何をしたいから留学するのか・大学院に進学するのか」を考えて決定することをおすすめします。

今後変わってもいいので、今の段階での自分のキャリアプランを一度しっかり考えてみましょう。

あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう

就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。

そんな人に活用してほしいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたに合う職業・合わない職業を特定できます

早いうちに自分に合う職業・合わない職業を知って、就活を成功させましょう。

キャリアのプロに聞く! 国際学部の学生はグローバル企業に就職すべき?

ここまで、国際学部は海外関連の企業への就職が可能なことや、就職率が高いことを説明しました。しかし、学生のなかには「実際のところ国際学部はグローバル企業に就職すべきなのか?」と疑問に感じる人もいるのではないでしょうか

たしかに、国内企業よりグローバル企業の方が「給与が高く待遇も良いのでは?」と考える学生も少なくありません。

そこでキャリアコンサルタントの西さんに、国際学部の学生は就職先にグローバル企業を選ぶべきなのかを聞いてみました。

国際学部は、どのような道に進むことで理想のキャリアに近づけるのかを知り、就職先の選択肢を広げていきましょう。

アドバイザーコメント

国内企業は優れた安定性がメリット

国際学部を出てから国内企業とグローバル企業のどちらを選ぶかは、最終的には「将来どうなりたいのか」「何をしたいのか」というキャリアビジョンを明確に持つ必要があります。

「まずは国内で働いて、次に海外で働く」というパターンもあるかもしれません。あるいは最初から「海外一本で働く」というパターンもあるでしょう。

「国内」で就職する場合、「安心・安全・安定」が得やすいです。日本という慣れた環境であり、何かあったときの福利厚生も充実している傾向にあります。そして何よりも日本語が通じるのがメリットです。

グローバル企業では語学力などを存分に活かしやすい

一方で、海外で就職する場合、実力次第で評価が変わります。日本では考えられないほどビジネス展開のスピードが早く、さまざまなバックグランドがあるメンバーと多数のプロジェクトを組み、学んできた英語も十分に活かせます。

国内企業とグローバル企業のどちらで就職するにせよ、考えてほしいのは「10年後、20年後、30年後の自分の姿」です。

仮に結婚して子どもを授かった場合、子どもはどこで暮らすほうが環境的に良いかなど、さまざまなシミュレーションをしつつ、候補として考えている企業についてしっかりと研究して就職活動を進めましょう。

国際学部の就職に活かせる3つの学び

国際学部の就職に活かせる3つの学び

  • 外国語
  • 各国の政治や経済事情
  • 国際的な教養

国際学部では、授業やグループワークを通じて実践的な外国語力を磨いていけるため、就活に活かせる強みになります。ほかにも、各国の政治や経済事情を学び、国際的な教養が身に付きやすいのです。

まずは、国際学部が就職に活かせる3つの学びを紹介します。現在国際学部の人は、改めて自身の学びの何が就職に活かせるのかを再認識してみてください。

これから国際学部に進もうとしている人は、それぞれの学びがなぜ就活に活かせるのかを理解しながら、将来見すえているキャリアに役立ちそうかを判断しましょう。

あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!

就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。

そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
・志望業種をまだ決めきれない人
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人

①外国語

国際学部では、国際社会で活躍するスキルを身に付けるため、外国語を学ぶ機会があります。学ぶ言語は各大学によって異なりますが、英語や中国語、スペイン語など、海外の複数の言語を学べるのです。

外国語のスキルは就職活動で大きな強みとなり、グローバル化を進める企業では評価されやすい傾向です。

企業によっては海外進出や海外企業との取引など、国際的なビジネスを展開しているため、外国語で高いコミュニケーションを取れる人材を求めています。

外国語のスキルがあれば、日常的な会話からビジネス用語まで、場面に応じた適切なコミュニケーションができるようになります。また、会議の場では外国語でのプレゼンテーションも可能になり、キャリアの可能性が大きく広がるのです。

英語以外で学んでおくと良いおすすめの外国語はあるのでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

ひとまず興味が持てる言語に絞って学ぶのがおすすめ

外国語ができると、企業が新たに海外に進出するなどの際にチャンスが巡ってくるかもしれません。そのときのポジションによっては、キャリアアップのツールになる可能性もあります。

ただ、これだけ世界レベルで変化が激しいと、必ず〇〇語が有利と断言するのは難しいかもしれません。

一時期は、「これからは中国語だ、スペイン語だ」と言われていた時代もありました。しかし現在は、どの国が今後伸びていくのか予測が不可能な時代です。

しかし、どの言語にしても話者数や話されるエリアがどの程度なのかなどを考慮してみるのは良いかもしれません。

いずれにしても語学はコツコツと学ぶ必要があるため、興味がない国や文化よりも興味が持てる言語の方がおすすめです。

英語力は就職活動を有利に進められるスキルの一つです。しかし、英語力はどれくらいのレベルが必要なのかや、アピールの方法を知らない人もいるものです。以下の記事では、英語力を活かした就活の進め方を解説しています。

関連記事

英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説

就活において英語は強力な武器になります。英語が採用条件もしくはプラス評価になるケース、求められる英語力などについて現場のプロであるキャリアコンサルタントと解説します。より良いキャリアを選択するためのカギにしてください。

記事を読む

英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説

英語力を活かした仕事に興味がある人は、以下の記事も読んでみましょう。英語力のレベル別に英語を使った仕事を紹介しているので、将来のキャリアを考える際に参考になります。

関連記事

英語を使った仕事40選! レベル別に合う職種や未経験で就職するコツ

英語を使った仕事に就職したいなら、自身の英語力に合った職種を見つけることが重要です。この記事では英語を使った仕事37選をキャリアコンサルタントとともに解説します。英語を使った仕事に就くための準備方法も解説するので、就活前に目を通しておきましょう。

記事を読む

英語を使った仕事40選! レベル別に合う職種や未経験で就職するコツ

所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう

就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。

就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
  • 自分に合う職業がわからない人
  • 入社後のミスマッチを避けたい人
  • 自分の強みを活かせる職業を知りたい人

②各国の政治や経済事情

外国語だけでなく、国際学部では海外の政治や経済事情についても学ぶ機会があり、以下のような内容について学びます。

国際学部で学ぶ政治や経済事情の例

  • アメリカの選挙制度
  • EUの経済政策
  • 中国の経済成長戦略
  • 日本の外交関係

こうした学びは、将来的に海外進出を考えている企業や、国際的な取引をおこなう職種で働く場合に役立ちます。

たとえば、商社勤務で海外営業を担当する場合、現地企業との交渉や契約、市場調査が必要です。現地の政治や経済の動向を把握しておくことで、相手先の国に合わせた課題を見つけ提案ができ、商談がスムーズに進められるかもしれません

グローバル企業だけでなく国内企業であっても、海外市場の動向や国際的な取引をおこなう場面が出てくるため、各国の政治や経済事情を把握しておくことは就職に有利に働きます。

皆さんの身の回りのものはどのようなルートで届いているのでしょうか。国内よりは海外発がほとんどです。このように日本と海外は目に見えない線でつながっています。

目に見えないものまで視野を広げることで、就活でも自分の意見に説得力を持たせることができます。

③国際的な教養

国際的な教養とは、世界の多様な文化や習慣、価値観などの知識を指します。国際学部では、さまざまな国の文化や歴史、価値観に触れるため国際的な教養が自然と身に付いていくのです。

もし国際的な教養が身に付いていないと、異なる文化や価値観を持つ人とのコミュニケーションで誤解や摩擦が生じてしまいます。相手の文化的な背景への理解が不足していると、良好な関係を保つのも難しくなってしまうのです。

たとえば、就職した企業で海外企業との取引や交渉があるとします。その際、相手の文化や習慣を理解していなければ、交渉のなかで誤解が生じたりビジネスチャンスを逃したりしてしまうかもしれません。

しかし、国際的な教養があれば、相手の文化や価値観を尊重しながらコミュニケーションを図り、良好な関係を築きあげられ円滑に業務が進められるのです。

ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!

就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。

簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。

コンテンツ内容
  • 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
  • チャットを使用した、模擬面接プロンプト
  • 自己PRで使える強み診断プロンプト

国際学部の知識が活かせる7つの業界

ここからは、国際学部の知識が活かせる業界を見ていきましょう。業界別に業務内容や活かせるスキル、なぜ国際学部出身が活躍しやすいのかも含めて解説します。

国際学部は学んだ知識を活かせば、海外から国内まで幅広い業界で活躍が可能です。各業界でどのような知識やスキルが活かせるのかを把握しながら読み進めていきましょう。

現状、興味がある業界があれば深く知るために役立ててみて、まだ進むべき道に迷っている人は今後の就職先のイメージを固めるべく参考にしてください。

①商社業界

商社業界とは

世界中のあらゆる商品を扱い、企業と企業の間に入って売買を仲介する業界

商社の主な業務には、海外企業との取引や交渉、市場調査や新規事業の開発があります。貿易や海外事業をおこないながら、資源や食料だけでなく最先端技術まで幅広い商品を取り扱うことが多いです。

これらの業務では、国際学部で培った国際的なコミュニケーション能力や異文化への理解力が欠かせません。

たとえば、海外企業との交渉では語学力はもちろんのこと、相手国の文化や習慣の理解が不可欠です。交渉相手にもメリットがあるように話を進めなければならないため、その国の経済事情を理解したうえで取引する必要があるのです

国際学部で学んだ異文化の理解度やコミュニケーション能力は、スムーズな取引につながりやすくなるので、学んだ知識が活かせる業界といえます。

柴田 登子

プロフィール

商社では世界中のありとあらゆる国とビジネスを展開するため、優れたグローバル感覚が求められます。どのような価値観に対してもフラットに理解を示し、柔軟に対応しなければなりません。

そのうえで文化や習慣の違いにも対応でき、語学にも堪能な人材が求められるといえます。

商社業界は、企業によっては英語のスキルが求められる業界の一つです。以下の記事では、商社で求められる英語レベルやアピール方法が記載されているため、商社への就職を考えている人は参考にしてください。

関連記事

商社への就職は英語がカギ! 求められるレベルとアピール方法を解説

商社への入社に必要な英語力や、入社後に求められる語学力をキャリアコンサルタントと解説します。商社の種類や部署によっても実態異なるので、就職前にしっかり把握しておきましょう。

記事を読む

商社への就職は英語がカギ! 求められるレベルとアピール方法を解説

②観光業界

観光業界とは

旅行者の移動や宿泊、観光をサポートする業界

観光業界の仕事は、旅行の企画や手配、ホテルや旅館の運営から観光案内など多岐にわたります。仕事先には、航空会社や旅行会社、ホテルと旅館など幅広くあり、テーマパークも含まれるのです。

海外からの観光客と接する機会も多く、語学力や異文化への理解力が求められます。世界中から訪れる観光客に対して、質の高いサービスを提供することが期待されているからです

国際学部で習得した語学力があれば、外国人観光客への案内や対応がスムーズにおこなえます。

また、観光客の旅行プランを作成する際には、宗教上の理由から食事制限があったり、特定の行動を控えたりする観光客もいるかもしれません。

そういった事態にも、異文化の理解や国際的な教養が身に付いている国際学部であれば、柔軟に対応ができて観光業界でも活躍できます。

観光や旅行関係の仕事について理解を深めたい人は、以下の記事も読んでみましょう。旅行業界の全貌だけでなく、就活のコツまで記載されています。

関連記事

旅行業界の全貌が丸わかり! 課題・動向・選考対策のコツまで解説

社会情勢の影響を受けやすい旅行業界。記事ではキャリアコンサルタントとともに、旅行業界の概要や課題、今後の展望について徹底解説します。メリットとデメリットの両側面を踏まえたうえで志望するかを決めましょう。

記事を読む

旅行業界の全貌が丸わかり! 課題・動向・選考対策のコツまで解説

③サービス業界

サービス業界とは

モノではなく形のないサービスを提供し、顧客のニーズを満たす業界

サービス業界には、飲食店や美容院、小売店から娯楽施設まで多種多様な業種が存在し、顧客満足度を高めるために丁寧なサービスの提供が求められます。

日本人相手はもちろんのこと、外国人観光客の対応もこなす場合は、国際学部で学んだ知識が活かせるのです。

たとえば、ホテルやレストラン、観光案内所などでは外国人観光客に対して、その国の文化や習慣に配慮したサービスを提供できます。

食事のときに箸だけでなくナイフとフォークを用意したり、国の習慣に合わせた挨拶の仕方ができたりと、きめ細やかな対応が可能になるのです。

ほかにも、言葉が通じにくい外国人観光客が困っていたとします。国際学部で培った異文化にも対応できるコミュニケーション能力があれば、ジェスチャーを交えながら要望を理解し適切な対応をするなど、柔軟な接客対応ができてリピーター確保にもつながります

サービス業界は職種が多いように感じるのですが、国際学部の就職におすすめの職種はあるのでしょうか?

観光系・貿易事務・通訳など国際学部の活躍の場は広い

定番は観光・ホテル業界の仕事です。語学力だけでなく、接客力や問題解決能力も求められます。顧客のニーズを的確につかみ、最適な提案ができる能力が必要なため、ある意味人間性も問われます。

また、貿易事務も人気です。ただ、取引において専門の英語力が必要になるだけでなく、国際法にも通じている必要があります。書類作成など、正確さも求められます。

ほかには、通訳や海外現地ガイドもあり、海外でのイベント企画なども注目されています。企画力だけでなく交渉力も求められます。

サービス業界には、観光やホテルだけでなくアパレルも含まれます。しかし、アパレルはどのような業務をこなし、就職するには何が重要視されているのかわからない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、アパレル業界の全貌から選考対策まで載っているので参考にしてください。

関連記事

アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説

ファッションやおしゃれに関心のある学生から特に人気の高いアパレル業界。この記事では、アパレル業界に興味を持っている学生向けに、業界の特徴や多様な働き方など就活するうえで押さえておきたい情報をキャリアコンサルタントと解説します。

記事を読む

アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説

④メーカー業界

メーカー業界とは

日用品から自動車、家電製品まで日常生活に欠かせないさまざまな「モノ」を作り、販売する業界

メーカー業界というと、モノ作りのイメージが強く、国際学部の学びは関係なさそうに感じるかもしれません。

しかし、メーカー業界はグローバル化の進展にともない、国内だけでなく海外進出や海外企業との取引など、国際的なビジネスをおこなう企業も存在する業界なのです

海外に向けた製品を開発する際には、市場調査をおこない各国の文化を理解することで、相手国にむけた商品が提供できます。

具体的には、ほかの国では人気の高い色や素材でも、別の国では好まれないことがあります。こういった異文化の違いを理解しておけば、素材の選定から製品デザインまで、各国の好みに合わせた製品開発につながりやすいのです。

各国の政治や経済状況、世界経済の動向を分析できる国際学部の学生は、グローバル化が進むメーカー業界でも柔軟に対応できて、活躍できる可能性があります。

柴田 登子

プロフィール

メーカーでも文系で語学力を持ち、かつグローバル感覚のある国際学部であれば購買や物流などに配属され、海外と頻繁にやり取りする職場は多々あります。

さらに、生産管理や生産技術などの専門的な部署でも海外工場の立ち上げなどにかかわることもあるでしょう。

また、マーケティングや広報でも、海外市場向けの業務に携わるケースが考えられます。

メーカー業界への就職を目指しているものの、志望動機の書き方がわからない人は以下の記事も読んでみましょう。例文付きで志望動機の書き方を紹介しているため就活の手助けになります。

関連記事

16例文付き! メーカーの志望動機が誰でも作れる5ステップを解説

メーカーの志望動機には、好印象が残る強みを盛り込みましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、メーカーの志望動機を作る方法と業界で活きる強みについて解説しています。メーカーの志望動機を作る際には16例文も参考にしてくださいね。

記事を読む

16例文付き! メーカーの志望動機が誰でも作れる5ステップを解説

⑤IT業界

IT業界とは

コンピューターやソフトウェア、インターネットを活用し、今までにない新しい価値を生み出す業界

IT業界は、システム開発やWebサービス、ソフトウェア開発など新しい技術やサービスが生まれ、変化のスピードが速いのが特徴です。そのため、グローバルな視点を持ち、柔軟な思考力や問題解決能力を持つ人材が求められています。

対応する業務には、海外企業とのシステム開発やグローバル展開するサービスの開発など、国際的なプロジェクトが挙げられます。

国際学部で培った語学力は、海外の開発チームとのコミュニケーションや、複数の言語に対応したシステム開発に活かせるのです。

また、IT業界の変化の早さについていくには、柔軟な思考力も必要不可欠です。国際学部出身者は、異文化への理解力や国際的な視点で物事をとらえられる力を持っているため、一つの枠にとらわれず臨機応変に対応できます

このような特徴を活かすことで、国際学部出身でも変化の激しいIT業界で活躍できる可能性があるのです。

国際学部からIT業界に就職した場合、プログラミングを学んでソフトウェアなどを開発する仕事もおこなうことになるのでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

技術研修を受けた後に自身で開発に携わることとなる

エンジニア職で入社した場合は、自身が開発などをすることになります。その場合はビジネス研修を受けた後、数カ月から半年にわたる技術研修があります。

そこでゼロから教育してもらえるので、文系でも技術職として就職できる数少ない業界ともいえます。

また、ITの営業職やバックオフィスのサポート職などの場合、企業によっては全職種に新入社員研修で、簡単な開発の実習を実施するところもあります。

実務では扱うことはなくても、基本的なことを理解してから自身の職種の現場に配属になる場合もあるようです。

IT業界に興味が出ても、実際の仕事内容や将来性がわからない人は、以下の記事を参考にしましょう。IT業界について網羅的に書かれていて理解が深まります。

関連記事

IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説

IT業界とは、情報技術を活用したサービスを展開する業界を指します。この記事では、IT業界に興味を持っている学生向けに、業界の仕組みやトレンドワードなどの就活するうえで押さえておきたい情報を、キャリアコンサルタントと解説します。

記事を読む

IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説

⑥金融業界

金融業界とは

お金を通じて経済活動を支える業界

金融業界と聞くと、銀行やカード会社で預金と融資、証券取引などにかかわるため、数学の知識が必要不可欠に感じてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、金融市場は国内だけでなく海外にも広がっているため、国際学部が活躍できる業界の一つです。

たとえば、海外の金融市場の分析や海外企業への投資では、世界経済の動向を知っておく必要があります。各国の政治経済事情を把握していれば、その国の市場動向を的確に予測し、適切な投資判断ができるようになります。

また、海外の金融機関との取引や外国人顧客への対応では、語学力があることで専門用語の説明もスムーズにでき、複雑な金融商品の内容も正確に伝えやすいのです

データ分析や市場動向の分析にあたって数学の知識も必要ですが、国際学部で学んだ知識を合わせることで国内外問わず活躍できる可能性があります。

金融業界で活躍するには、顧客とのコミュニケーション能力や、グローバル視点での分析力なども必要です。また、将来的には米国公認アナリスト資格(CFA)を取得することで、国際的に金融知識があることを裏付けられます。

金融業界と聞くと難しく考えてしまう人もいるのではないでしょうか。以下の記事では金融業界について、業種や職種ごとにくわしく解説しています。向いている人の特徴も記載されているので、自身が金融業界も視野に入れて就活をすべきか判断しましょう。

関連記事

金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖

金融業界は、さまざまな特徴があります。選考を受けるなら、多角的に理解することが大切です。この記事では金融業界の動向や業種、職種、金融業界独自の選考対策などについて、キャリアコンサルタントと解説します。

記事を読む

金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖

⑦教育業界

教育業界とは

人々の知識や能力を育成し、社会の発展に貢献する業界

教育業界は、学校や塾、予備校などの場所で教育にかかわり、子どもから大人まで幅広い世代に対して質の高い教育が求められます。海外の人を相手にする場面もあるため、国際学部の学びが活かせる業界の一つです。

また、語学力を活かすことで、国内で日本語学校の教師として働くだけでなく、海外で日本語教師としても働けます。1つのクラスにさまざまな国の生徒がいる場合、それぞれの国の学習スタイルに合わせて教える場面が出てくるため、異文化理解の深い国際学部の学びが役立つのです。

ほかにも、教師として留学支援をする際には、留学先の経済事情や政治を学生に教えられ、安全な留学のサポートにもつながります。国際学部で培った国際的な知識は、生徒の将来の選択肢を広げ、グローバル社会で活躍できる人材を育てることに貢献できるのです。

教育業界の志望動機は、ただ勉強が得意なことや好きなことをアピールするだけではありきたりな内容になってしまいます。以下の記事では、教育業界の効果的な志望動機の書き方が載っているので、読み進めて教育業界への就活に役立てましょう。

関連記事

教育業界の志望動機はこう書く! アピールポイントやトレンドも解説

教育業界の志望動機は、業界のトレンドを意識して書くと採用担当者に業界への理解が伝わります。この記事では、教育業界の志望動機の書き方や注意点をキャリアコンサルタントと解説します。教育業界への理解を深めて、志望動機作成へ役立ててください。

記事を読む

教育業界の志望動機はこう書く! アピールポイントやトレンドも解説

アドバイザーコメント

国際学部の学びを存分に活かすなら商社がおすすめ

国際学部の学生が活躍しやすい業界を目指すなら、商社を選ぶのが最適だと考えます。専門・総合商社のいずれもグローバルな事業展開を全社的におこなっているところが多く、国際学部で培った能力を活かせる部署が最も多いからというのがその理由です。

たとえば観光・サービス業界では、語学力は必要であっても、長期間にわたるプロジェクトなどの機会があまりない場合が多いです。メーカーや金融業界では、長期的な業務展開を期待できるものの、それが必ずしもグローバル領域であるとは限りません。

これらの点からも、国際学部出身であることを確実に活かしたいなら、商社はとてもおすすめなのです。

国際学部の就職で国際的な知識は差別化にならない

また、国際学部の人にぜひ認識しておいてほしいのは、語学力やグローバル感覚以外の専門性や特技を学生のうちに培っておくことの大切さです。国際学部出身の人ならこれらの能力は持っていて当たり前です。

したがって、これらのみを自分の強みとしてアピールしても、ほかの国際学部の学生との差別化ができません。

加えて近年では、幼稚園や小学校においても学習環境がグローバル化しています。そのため、語学力やグローバル感覚は国際学部でなくても身に付いているケースは多いのです。

だからこそ、それらを活かして世界中に人脈を形成していたり、特殊な国の事情に精通したりするなどの要素があれば「さすが国際学部」と評価されやすくなります。

職種も重要! 国際学部が活躍しやすい職種12選

業界を理解した後は、国際学部がどのような職種で活躍しやすいのかも把握しましょう。職種を理解すれば、興味のある業界ではどのような仕事に就けるのかが具体的にわかり、就活の動き方を決める参考にもなります。

もし将来進むべき道に迷っている人も、これから紹介する12個の職種を知り、将来のキャリアビジョンをイメージしてみましょう。

また、同じ観光業界に属するCA(客室乗務員)や旅行代理店スタッフのように、同じ業界でも職種によって働く場所や業務内容が異なります。職種の業務内容を理解するだけでなく、自身が将来的にどのような働き方をしたいのかも考えながら読み進めましょう。

①貿易事務

貿易事務とは

輸出入にかかわる書類作成やデータ入力、取引先とのやり取りをする職種

貿易事務は、商社やメーカー業界など、海外と取引をおこなっている企業で必要とされています。

貿易事務では、海外の取引先とやり取りをする機会があり、外国語の学びが役立ちます。また、貿易に関する書類作成やデータ入力では、正確に情報を扱う能力はもちろんのこと、各国の貿易ルールや関税制度を理解しておかなければなりません。

そのため、国際学部で培った、外国語や各国の政治や経済事情の知識が直接活かしやすいのです。

海外の人とのやり取りも発生し、取引条件の交渉や支払い額の設定の際は、相手国の為替や経済状況を踏まえた判断が必要になります。このような場面でも、異文化に対応できるスキルと経済の知識を持つ国際学部が活躍しやすいといえます。

塚本 智美

プロフィール

貿易事務は、国際貿易に関する事務手続きを行い、輸出国と輸入国の橋渡しとして非常に重要な役割を果たします。

顧客に代わって通関時の書類作成やメール、電話、現地の港や物流業者とのやり取りなどをすることが多いです。

貿易事務は海運業界に属する職種の一つです。そもそも海運業界とは、どのような業界なのか興味がある人は以下の記事も読んでみましょう。求められるスキルや就活の対策が載っています。

関連記事

海運業界を徹底解説! 理解必須のトレンドから志望動機例まで紹介

海運業界のイメージはつかみにくいかもしれませんが、選考を勝ち進むには、業界理解が必須です。この記事では海運業界の仕事内容や魅力、就職するための対策を、キャリアコンサルタントと解説します。

記事を読む

海運業界を徹底解説! 理解必須のトレンドから志望動機例まで紹介

②CA(客室乗務員)

CA(客室乗務員)とは

航空機内で乗客の安全と快適さを確保する職種

航空業界に属し、機内サービスの提供や安全管理、緊急時の対応をおこなうのがCA(客室乗務員)の業務です。

乗客には日本人だけでなく外国人もいるため、コミュニケーションを取るには語学力が必要不可欠です。ほかにも、外国人の多様な文化にも対応しなければいけないので、異文化への理解力をもって接することができる国際学部が活躍しやすい職種といえます。

CAは、フライト中の機内アナウンスや乗客からの要望に複数の言語で対応する職種です。国際学部で学んだ語学力やコミュニケーション能力を直接活かして、顧客満足度の向上に貢献できます

CAは旅行業界で活躍している職種の一つであり、ほかにも旅行業界には魅力的な職種があります。以下の記事を読んで旅行業界について学び、将来の就職先の選択肢を広げましょう。

関連記事

旅行業界の全貌が丸わかり! 課題・動向・選考対策のコツまで解説

社会情勢の影響を受けやすい旅行業界。記事ではキャリアコンサルタントとともに、旅行業界の概要や課題、今後の展望について徹底解説します。メリットとデメリットの両側面を踏まえたうえで志望するかを決めましょう。

記事を読む

旅行業界の全貌が丸わかり! 課題・動向・選考対策のコツまで解説

③旅行代理店スタッフ

旅行代理店スタッフとは

旅行の企画や手配、旅行に関する情報提供をおこない旅行をサポートする職種

旅行代理店スタッフは、観光業界やサービス業界に属し、旅行会社や航空会社に勤務しながら国内外の旅行プランを提供しています。

利用者と直接やり取りする機会が多く、コミュニケーション能力が求められる職種です。日本人だけでなくさまざまな国の人相手に接客対応するため、外国語のスキルを持っている国際学部出身者は活躍しやすいのです。

また、旅行プランの作成をする際にも、国際学部の学びが活かせます。国によって安全に旅行できるかどうかの判断をしたり、旅行先の国々に合わせたプランを提供したりする際には各国の政治や経済事情の知識が役に立つからです

もし、将来的に旅行会社への就職を目指している人は、企業からも求められる人材になれるように国内旅行業務取扱管理者試験の資格を取ってアピール材料に使いましょう。

新卒の人気が高い旅行会社では、ほかの応募者との差をつけた志望動機にしなければ選考突破は難しいものです。以下の記事では、志望動機の書き方から、アピールのコツまで解説しているので選考突破を狙うべく参考にしましょう。

関連記事

旅行会社に刺さる志望動機の書き方|大手志望者も必見の秘策を解説

旅行会社の志望動機は「旅行が好きだから」「英語力を活かしたいから」など、ありきたりな内容になりがち。そこで、差別化できる内容を生み出す方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文6選も参考にして、魅力的な志望動機を作成しましょう。

記事を読む

旅行会社に刺さる志望動機の書き方|大手志望者も必見の秘策を解説

④ホテルスタッフ

ホテルスタッフとは

ホテルの利用者に快適な滞在を提供するために、さまざまな業務をおこなう職種

ホテルスタッフは、フロント業務やコンシェルジュ、レストランサービスから客室清掃などの部署に分かれ、利用者のニーズに合わせたサービスを提供します。

旅行代理店と同様に、利用者と接する機会が多く、コミュニケーション能力が求められます。利用者には外国人もいるため、外国語のスキルが役に立つのです。

さらに、国際的なマナーの知識があれば、外国人利用者の文化や習慣に合わせた対応ができて、より質の高いサービスにつながります

国内のみならず、海外のホテルで働くことも視野に入れられる職種です。

今ではAI(人工知能)が対応するホテルもあると聞きますが、まだまだホテルスタッフは需要があるのですか?

柴田 登子

プロフィール

高品質なサービスにはホテルスタッフが欠かせない

たしかにビジネスホテルなどではAIやIT機器によるチェックイン/アウト業務が増え、人力に頼らず効率化を図り人件費の削減に努めています。

一方で、日本でも1泊10万円以上するような高級ホテルが増えてきています。このようなハイクオリティのサービスを提供するところでは、むしろ顧客とのかかわりを非常に大切にしています。

世界中から訪問するゲストに快適でラグジュアリーな空間を演出するためには、多様な言語に対応でき、柔軟性を持ったスタッフがおもてなしをする機会はまだまだ求められるのではないでしょうか。

ホテルのフロントに興味はあるものの「志望動機の書き方がわからない」と悩む人は多いものです。以下の記事では、ホテルフロントの志望動機の書き方から例文まで紹介していて参考になります。

関連記事

例文8選|ホテルフロントの志望動機は原体験で深みを持たせよう

ホテルフロントの志望動機の作り方をキャリアコンサルタントとともに解説。仕事理解を深めて、原体験を明らかにし、「型」に組み込めば意欲が伝わる志望動機が出来上がります。例文8選も参考にして、ホテルフロントの志望動機をすらすら書きあげましょう。

記事を読む

例文8選|ホテルフロントの志望動機は原体験で深みを持たせよう

⑤外交官

外交官とは

国家公務員として外務省に所属し、国際的な交渉や協力を担う職種

外交官は、外国政府や国際機関と交渉したり、日本の立場や政策を説明したり国際会議に出席するなど発言の場が多いため、外国語のスキルが必要とされます。

ほかにも、語学力だけでなく国際的な教養や交渉力が求められる職種です。たとえば、交渉の場面では、相手国の経済状況を理解したうえで日本の立場を主張する必要があるため、国際政治や経済の知識が必要です

また、会食がある国際会議の場では、相手国の伝統的な礼儀作法や食文化への配慮も欠かせません。このような場面でも、異文化への理解力があれば、相手国との良好な関係づくりにつながります。

海外の法律の知識や歴史に関する教養も必要ですが、国際学部で学んだ知識を活かしつつ、日本と海外の架け橋として活躍していきたい人にはやりがいのある職種といえます。

外交官を目指す場合、TOEICでは何点以上は必須と考えていたほうが良いのでしょうか?

TOEICスコア800点・英検準1級が最低ライン

外交官を目指す場合、TOEICスコアとして800点以上は必須です。英検でいえば、準1級以上に相当します。

日常的に英語を使えるだけでなく、高度な英語運用能力が求められます。

外交官は外務省で働く職員であり、実務を担当します。そのため報告書の作成だけでなく、国際会議で政治家をサポートしたり交渉したりする場面も出てくるのです。

キャリア官僚となると海外勤務も多くなるため、英語だけでなくほかの言語の習得も求められます。

外交官は海外で働く職種の一つです。ほかにも海外で働く仕事には、どのような業種があるのかわからない人は以下の記事を読んでみましょう。海外にいける仕事を29個紹介しているため、将来のキャリアビジョンのイメージが固まります。

関連記事

海外に行ける仕事29選! 就職の可能性を高める秘訣も公開

海外に行ける仕事は多くあります。海外でしたいことを明確にし、納得のキャリアをつかみましょう。キャリアコンサルタントと、海外に行ける仕事を紹介し、また海外に行ける仕事に就く方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

記事を読む

海外に行ける仕事29選! 就職の可能性を高める秘訣も公開

⑥海外営業

海外営業とは

海外の企業や顧客に対して、自社の製品やサービスを販売する職種

メーカーや商社、サービス業の業界に属し、海外の顧客との商談や交渉を進めるのが海外営業の仕事です。

海外の人相手に話す場面があるので、語学力だけでなく、高いコミュニケーション能力と異文化理解力が求められます。商談相手の国や地域によっては、商談時の会話のスピードや相手との距離の詰め方が異なるからです。

相手の文化に合わせたコミュニケーションを取ることで信頼関係が築けて、商談を有利に進めやすくなります

ただし、海外営業として活躍するには国際学部の知識だけでなく交渉力も必要とされています。商談相手や相手国に合わせた提案をしなければいけないことを念頭に置いておきましょう。

⑦新聞記者

新聞記者とは

社会で起こる出来事や事件を取材し、記事にして世の中に伝える職種

国際学部の知識は、一見新聞記者には関係ないように感じる人もいるかもしれません。

しかし、国際学部はグローバルな視点で物事を考えられるため、多角的な視点から情報を仕入れて発信するのに役立つのです

新聞記者として働く際、記事にする内容は国内の出来事だけではありません。海外の出来事や事件も掲載するため、各国の政治や経済事情を把握している知識があれば、複雑な国際問題でも的確に分析し、わかりやすい記事に仕上げられる可能性があります。

また、外国人にインタビューするケースも考えられるため、語学力も活かしながら活躍できる職種です。

新聞記者は通信業界に関係する職種の一つです。一見、通信とは関係なさそうに感じるかもしれませんが、インターネットを通じて記事を世界中に届けるには通信の技術が欠かせないのです。以下の記事を読めば、通信業界の理解が深まるので参考にしましょう。

関連記事

例文6選|通信業界の志望動機を書くコツと業界理解を深める方法

通信業界の志望動機を書くときは、目指す職種ややりたいことを明確にすると具体的になります。この記事では、通信業界の志望動機を書く方法や業界が持つトレンドをキャリアコンサルタントと解説します。通信業界の志望動機に悩む人は、ぜひ参考にしてください。

記事を読む

例文6選|通信業界の志望動機を書くコツと業界理解を深める方法

⑧ITエンジニア

ITエンジニアとは

コンピューターシステムやソフトウェアの設計や開発、運用や保守をおこなう職種

ITエンジニアは、一般的にプログラミングのイメージを持つ人もいるかもしれませんが、国際学部の知識も活かしやすい職種です。

たとえば、海外企業との共同開発プロジェクトや海外向けシステムの開発では、スムーズに業務を進めるためにも国際的なコミュニケーション能力や異文化理解力が求められます。やり取りも英語やほかの外国語が主流になるため、語学力が役立つのです。

また、ITエンジニアはIT業界の進化とともに、新しい技術を学び続ける必要があります。国際学部で培った分析力があれば、海外の最新技術を分析し解析しながら技術開発に役立てられるため、十分に活躍していける職種です

ITエンジニアについて、くわしく知りたい人は以下の記事を参考にしましょう。必要なスキルから業務内容まで解説しています。

関連記事

ITエンジニア20選! 必要なスキルと業務内容をわかりやすく解説

ITエンジニアは幅広くいたえ、その特徴を理解して自分が目指したいエンジニアを見つけるところから始めることが重要です。ITエンジニアを3つの領域にわけて20の職種を特徴別に紹介。さらに、ITエンジニアになる方法から秘訣まで解説します。

記事を読む

ITエンジニア20選! 必要なスキルと業務内容をわかりやすく解説

⑨外資系の銀行員

外資系の銀行員

外資系の銀行で、企業や個人に対して金融サービスを提供する職種

外資系の銀行員は、国内の銀行と比較すると国際的な金融取引や外国人の顧客が多く、国際学部の語学力やグローバルな視点が活かしやすい職種です。顧客だけでなく社内にも外国人の社員がいるため、日常のやり取りに英語を使う場面があるからです。

ほかにも、顧客に対して証券投資や融資をおこなう際には、海外の経済状況を説明する場面があります。こうした業務にも国際学部で培われる語学力や各国の経済事情の知識があれば、専門用語をスムーズに説明でき、相手にも理解しやすく伝えられるのです

ただし、外資系企業は成果主義の評価制度を導入していることが多いため、積極的に行動し結果を出していける人材が求められていると覚えておきましょう。

柴田 登子

プロフィール

実力主義の外資系では、主体性が必要になります。

割り当てられた業務を自主的・積極的にこなすだけではなく、さらに成果を上げるために必要な仕事を自分で創り出し、それを遂行していくといった姿勢が必要です。

そもそも外資系と日系企業は何が違うのかわからない人は下記の記事を参考にしましょう。2つの企業の違いから、双方のメリットやデメリットを紹介しています。

関連記事

外資系と日系の違いとは? 働く際のメリデメや早期の選考対策も紹介

日系企業とは異なる文化を持つといわれる外資系企業。給与の高さや独自の文化が特徴ですが、実際のところ外資系企業とはどんな企業なのでしょうか。記事では、キャリアコンサルタントが外資系企業の種類や就職するメリット、向いてる人の特徴を解説します。

記事を読む

外資系と日系の違いとは? 働く際のメリデメや早期の選考対策も紹介

⑩通訳

通訳とは

言語の異なる人たちが意思疎通できるように、間に入って通訳する職種

国際学部の知識をより直接的に活かしたい人は、高い語学力が求められる通訳の仕事が向いています。しかし、通訳はただ言葉を翻訳するだけではありません。相手の言葉をわかりやすく変換して伝えることやコミュニケーション能力が必要になるのです。

たとえば、ビジネス交渉の場面では、単に言葉を訳すだけでなく、文化的な背景や習慣を理解したうえで、双方の理解が深まるような言葉を選ぶ必要があります。国際学部で培った国際的なマナーがあれば、相手に失礼のない言葉を選んだ通訳が可能です。

発せられた言葉を瞬時に変換し、文章として組み立てる力も必要になりますが、学んだ語学力や国際的な教養を活かせば、活躍しやすい職種といえます。

通訳と聞くと、企業に属するよりフリーランスのイメージがありますが、企業で働きながら通訳として活躍する道もあるのでしょうか?

塚本 智美

プロフィール

新卒で通訳の募集は少ないがゼロではない

通訳という職種で新卒採用をしている企業は多くありません。
しかし、事業内容が「翻訳・通訳」という企業はあります。

そういう企業の場合は、顧客が官公庁から民間まで幅広い場合が多いです。たとえば、パンフレットを多言語に翻訳するなど顧客の要望に合わせた業務を実施しています。

また、メディカル通訳など製薬会社に特化した通訳や、まれに外国の航空会社がサービス要員ではなく通訳として、機内サービスをしない乗務員を採用していることもあります。

また、近年では外国人労働者が多い介護や司法の現場でも、通訳の方は大いに活躍されていて、働き方は多種多様のようです。

⑪日本語教師

日本語教師とは

大学や専門学校など、さまざまな場所で外国人相手に日本語指導をする職種

日本語教師とは、大学や専門学校の学校だけでなく、企業や国際交流団体でも日本語指導をして活躍できる仕事です。国内だけでなく海外でも指導することで、国際的に貢献していきたい人に向いている職種といえます。

日本語教師には、語学力だけでなく異文化に対応できる理解力が必要です。学生達は、それぞれ国の背景や文化が違うため、一人ひとりに合わせた指導をおこなう際には、国際学部で身に付けた異文化の理解力が役立ちます

もちろん、生徒にわかりやすく日本語を教えるための指導力も必要ですが、国際学部で得た学びを活かして、日本語の楽しさを教えたい人には向いている職種です。

⑫外務省職員

外務省職員とは

外交活動をおこなうために会計や経理、文書管理などをおこなう職種

大使館や領事館に勤務し、外交活動をおこなうために必要な業務を担うのが外務省職員の仕事です。そもそも外務省では、外交官とは別に一般職員と呼ばれる情報通信や経理などの施設を管理する業務が存在します。

入社後は、国内の外務本省で働くだけでなく、世界各国の在外公館に赴任し業務に就くこともあるのです。滞在する国の在外公館で情報収集や分析をおこなう必要があるため、語学力や国際的教養は必須なスキルといえます

国内に務める場合でも、海外の職員と協力して業務を進めたり、各国の政府関係者と連絡を取り合ったりする機会があります。そのため、相手の文化的背景を理解しながら円滑なコミュニケーションを取れる人材が求められているのです。

国際学部で得た学びを活かして、世界中で活躍したいと考えている人にはおすすめの職種です。

外務省職員はおもに国内勤務で、外交官はおもに海外勤務です。外務省職員は、比較的安定した働き方を求めている人には向いているかもしれません。

外交官の場合、24時間突発的な出来事に対応できるフレキシブルさが必要です。その分、高い語学力も求められます。

国際学部ならではの武器を知っておこう! 就活でアピールできる3つのスキル

国際学部ならではの武器を知っておこう! 就活でアピールできる3つのスキル

  • グローバルな視点で物事を考えられる力
  • 異文化にも対応できるコミュニケーション能力
  • 国際社会でも通用する分析力と解決能力

国際学部の活躍しやすい業界や職種を紹介してきましたが、「就活では外国語以外に何をアピールすれば良いのか?」と考える人もいるかもしれません。

たしかに、外国語を話せるスキルは大きな強みになりますが、就活を有利に進めるにはほかにもアピール要素も把握しておきましょう。

ここからは国際学部が就活でアピールできる3つのスキルを紹介します。国際学部での学びから、どのようなスキルが身に付いているのか理解し、就活に役立ててください。

①グローバルな視点で物事を考えられる力

国際学部では、さまざまな国の歴史や文化、政治や経済を学ぶことで、グローバルな視点で物事を考える力を養えます。多角的な視点で物事を見ることができ、このスキルは社会に出ても役立つ強みです。

たとえば、商品開発の仕事に就いたとしましょう。グローバルな視点があれば、国内市場だけでなく、海外市場のニーズも踏まえた商品開発に役立ちます。

また、海外営業職で新規開拓する際は「この商品は東南アジアで需要がありそう」と、グローバルな視点で見ることによって、具体的な提案ができるかもしれません。

どの業界に就いたとしても、世界を見渡せる視点を持っていることは、ビジネスの可能性を広げられるので、就活でアピールできる強みといえます

②異文化にも対応できるコミュニケーション能力

さまざまな国の学生や教員と交流する機会がある国際学部では、異文化を理解する力が身に付き、同時にコミュニケーション能力が磨かれていきます。異文化に対応できるコミュニケーション能力は、どの業界でも必要なスキルです。

たとえば外国人観光客の多いホテルで働いているとします。異文化に対応できるコミュニケーション能力があれば、国によって異なる挨拶で対応したり、相手の文化に合わせた距離感で接したりと柔軟な接客が可能です

また、外国人の多い職場でも、コミュニケーション能力があれば、チームをまとめたり円滑に業務を進めやすいのです。

ただ人と話すのが得意なだけでなく、相手の文化や考え方を理解したうえでコミュニケーションが取れることは、ほかの応募者との差別化になるため就活でアピールしていきましょう。

塚本 智美

プロフィール

「コミュニケーション能力」はあまりに幅広いため、就職でアピールするのであれば、どんな場面のどんな能力なのかを明確にしましょう。

たとえば、留学や国際交流などグローバルなコミュニケーション能力に絞ってアピールしてみてはどうでしょうか。

自己PRでコミュニケーション能力を効果的にアピールしたい人は、以下の記事を読んでみましょう。例文でコミュニケーション能力の自己PR法を3ステップで解説しています。

関連記事

例文12選|コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説

コミュニケーション能力は企業が学生に最も求める能力といえます。本記事では有効なコミュニケーション能力の自己PR方法について解説しています。

記事を読む

例文12選|コミュニケーション能力の自己PRを3ステップで解説

③国際社会でも通用する分析力と解決能力

国際学部では、語学力や国際的な教養だけでなく、国際的な問題や課題を多角的な視点で分析し、解決策を導き出す力が養われます。

歴史や文化、政治や経済など、さまざまな分野を学び複雑な国際問題を調べることもあるため、分析力や解決能力が身に付いていくのです

この強みは仕事でも大きな武器になります。もし、海外進出を検討している企業で働く場合、相手国の経済状況をみて参入のチャンスを分析したり、現地の文化や習慣を把握したうえで戦略を立てたりできます。

また、商談や交渉の場でも文化や習慣の違いを分析し、双方にとって納得できる解決策の提案が可能です。

グローバルな視点で問題を分析し、実現可能な解決策を提案できる力は、どのような仕事でも必要とされる大切なスキルなので、就活ではアピール材料にしましょう。

問題解決能力を身に付けたいと考えても、やり方がわからず難しく考えてしまう人もいるものです。以下の記事では、問題解決力を鍛えるコツを記載しているので参考にしましょう。

関連記事

自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法

社会人必須のスキル「問題解決能力」。大学生のうちから身に付けておくことで他の就活生と差別化ができます。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、問題解決能力の鍛え方や自己PRでアピールする方法などを解説します。

記事を読む

自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法
国際学部で身に付く上記の3つのスキルのうち、どのスキルが一番重要視されているのでしょうか?

柴田 登子

プロフィール

グローバル対応の前提として日本の知識が重要

国際学部出身の人がスキルとして身に付けてほしいのが「日本人としての矜持」です。

海外に憧れている人は語学力もあり、総じて外国の文化には詳しいですが、一方で日本に関する言葉遣いや知識を後回しにする傾向があります。

国際的なビジネスの場において、自分の国に対し誇りやアイデンティティを持っていることはとても重要です。

グローバルな人材になりたければ、日本人としてのビジネスマナーはもとより、正しい日本語や歴史や文化への造詣を深めておきましょう。

国際学部の学生が自身にマッチした就職先を見つけるコツ

国際学部の学生が自身にマッチした就職先を見つけるコツ

  • 気になる企業のインターンシップに参加する
  • 国際学部で得たスキルと希望職種をリンクさせる
  • 語学系の資格を取得しておく
  • 留学して国際的な文化を理解しておく

これまで紹介した業界と職種を見て、これからの就活の動き方がイメージできた人もいれば、まだ進むべき道に迷っている人もいるでしょう。

また、国際学部では国内外問わず活躍できることを知り、どの業界に進むべきか迷っている人もいるかもしれません。

ここからは、国際学部が自身にマッチした就職先を見つけるための4つのコツを紹介します。興味ある企業を見つけるコツだけでなく、就活を有利に進めるための行動も解説するので参考にしましょう。

気になる企業のインターンシップに参加する

就職活動では、自身が本当に働きたい企業かどうかを見極めるためにも、気になる企業のインターンシップがあれば参加しましょう。参加することで、企業の仕事内容や社風を実際に体験でき、就職後のイメージがつかみやすくなります。

参加するときは、国際学部だからといって海外関連企業に絞る必要はありません。複数の企業のインターンに参加すれば、今まで興味がなかった業界を発見できるかもしれないのです。

もし自身の強みを理解している人は、そのスキルをどのように活かせるかを考えながら参加しましょう。

語学力や国際的マナーを活かすべく、国際学部が活躍しやすい業界のインターンに参加することで、実際に就職したあとのイメージが湧き将来のキャリアが明確になります。

インターンは企業を知るためにやっておくべき就活の一つです。しかし、そもそもインターンとは何をするものなのか疑問に感じる人は、以下の記事を読んでインターンの重要性について学びましょう。

関連記事

インターンは就活に不可欠? 8つのメリットと選び方を詳細解説

インターンは、効率的な企業研究とスキルアップが可能な、一石二鳥の就活対策です。まずはインターンに参加するメリットデメリットを押さえましょう。この記事ではインターンの探し方や選考対策、おすすめのインターンなどをキャリアコンサルタントと解説します。

記事を読む

インターンは就活に不可欠? 8つのメリットと選び方を詳細解説

気になる企業のインターンに参加しようと思っても、どれくらいの企業を目安に参加すれば良いかわからない人もいるのではないでしょうか。以下の記事では、インターンの参加の目安や選び方を解説しているので参考にしましょう。

関連記事

インターンは何社参加する? キャリアの専門家による選び方と活用術

「インターンは何社行くべき?」と迷う人も多いでしょう。この記事ではインターンの平均データやおすすめの参加数をキャリアアドバイザーが解説します。複数参加の注意点や見つけ方も紹介するのでインターンに何社行くべきか理解して選考に活かしましょう。

記事を読む

インターンは何社参加する? キャリアの専門家による選び方と活用術

塚本 智美

プロフィール

外資系は、経団連主導のルールに従う必要がないので3年生の夏のインターンが本選考となるケースもあります。

低学年のうちから場慣れのつもりでインターンに参加したり、常にアンテナを張ったりしておきましょう。

国際学部で得たスキルと希望職種をリンクさせる

自身にマッチした就職先を見つけるためにも、国際学部で得たスキルや経験を活かせる職種を選ぶようにしましょう。

たとえば、異文化に対応できるコミュニケーション能力に自信がある人は、日本語教師や通訳、外資系企業の営業職が向いているかもしれません。これらの職種では、文化の違いを理解したうえで、相手に合わせたコミュニケーションを取る機会が多いからです。

また、グローバルな視点で物事を分析する力が得意な人は、多角的な視点で物事を判断し提案力が求められる商社業界や外交官の職種で力を発揮しやすいです。

このように、自身のスキルと希望職種をリンクさせることで、強みを活かして結果を残すことができ、結果としてやりがいのある仕事になります。スキルをアピールできる職種を視野に入れて、就活を有利に進めていきましょう。

語学系の資格を取得しておく

就職先の選択肢を広げたい人や、就活を有利に進めたい人は、語学系の資格を取得しておきましょう。資格を取得しておけば、語学力の証明にもなり、同じ業界でもより専門的な分野への就職が可能です。

特に役立つ資格として、以下が挙げられます。

資格内容
TOEIC企業が採用時の指標として重視することがあり、代表的な英語の資格
全国通訳案内士観光業界で強みとなり、通訳ガイドの国家資格
日商ビジネス英語ビジネスの場面で使える実践的な英語力の証明になる
国内旅行業務取扱管理者試験 旅行会社で旅行商品を販売するのに必要な国家資格
国際学部が取得するのにおすすめな資格

これらの資格は、外資系や海外取引のある企業、外国人観光客の対応が必要な職場で評価されやすい傾向です。特に、国内旅行業務取扱管理者という資格は非常に重要で、旅行会社の各営業所に必ず1人は在席しなければいけません。

もちろん、ただ資格を取得すれば就活に有利に働くわけではないため、自身の興味ある業界で活かせる資格かどうかを調べたうえで取得するようにしましょう

TOEICはよく耳にしますが、それ以外の語学に関する資格も取得しておく方が良いのでしょうか?

業界や職種の即戦力となれる資格取得に挑戦しよう

英語関連でいえば、TOEFLIELTS日商ビジネス英語国連英検などです。英語以外にも、各国語の検定があります。たとえば、中国語検定フランス語検定などです。

自分がどの方面で活躍したいのか、志望企業が強い領域はどこなのかなどを勘案して語学のスキルを磨くのがおすすめです。

金融関係に就職するならば、FP技能検定簿記だけでなく、証券アナリスト系の資格取得に向けて勉強をスタートさせましょう。

ホテル・観光系ならば、全国通訳案内士や観光やマーケティングに関する検定、ホテルビジネス実務検定(H検)なども良いでしょう。

資格にはさまざまな種類があり、業種によっては特定の資格を持っている方が有利に働くケースがあります。以下の記事では、就活に役立つ資格が載っているので、自身の興味ある業界に活かせる資格はないか参考にしましょう。

関連記事

就職に有利な資格33選! 業界・状況別であなたに合った資格を解説

就職に有利な資格の種類とアピール方法がわかれば武器になります。就職で有利な資格一覧や効果的にアピールする方法をキャリアコンサルタントが解説します。履歴書やESに記載する際の注意点も併せて紹介するので参考にしてください。

記事を読む

就職に有利な資格33選! 業界・状況別であなたに合った資格を解説

留学して国際的な文化を理解しておく

国際学部のカリキュラムで海外の文化や、各国の政治や経済事情を学ぶことも大切ですが、実際に海外へ留学すれば、より国際的な理解が深まります。留学を通して異文化に肌で触れることができ、現地の文化や教養がより身に付くからです。

留学では、現地の人と会話が必要になるため、語学力が向上するだけでなく異文化への適応力やコミュニケーション能力も磨かれます

また、留学経験はほかの国際学部の就活生との差別化にもなります。面接で、実際に現地で経験した異文化交流のエピソードや現地での課題解決の体験を具体的に話せることは、大きなアピールポイントとなるからです。

特にグローバル企業では、海外での経験を通じて培った適応力や課題解決能力を高く評価します。積極的に留学し、国際的な文化への理解を深めておきましょう。

国際学部から有名企業への就職を目指す際は、留学経験がないと不利に働きますか?

柴田 登子

プロフィール

近年は留学経験がなくてもマイナスにはなりにくい

たしかにかつては「国際学部出身なら留学は当然」といった企業側の感覚もありました。しかし近年では、経済傾向の変化や円安の影響などもあり、留学をしない学生が増えてきています。

また、留学をしなくてもネット上のさまざまなツールを用いてグローバルな交流も可能になってきました。

そのため、留学経験がなくても高い語学力やグローバル感覚が身に付きやすくなってきていて、必ずしも留学経験がなければいけないというわけではありません。

留学以外でどのような経験からグローバル感覚を養ったのか、面接で明確に説明できるようにしておきましょう。

留学経験がある人は、その経験を適切にアピールすることが重要です。以下の記事では、自己PRで留学経験を的確にアピールするコツが書かれているので参考にしましょう。

関連記事

自己PRで留学経験を無駄なく活かすコツ! 長期・短期別の7例文も

自己PRで留学を題材にする際、学生が陥りやすい穴があります。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、自己PRに留学経験を最大限活かすコツや注意点を解説します。期間別の例文7選も紹介するので、留学をもとに魅力的な自己PRを作成しましょう。

記事を読む

自己PRで留学経験を無駄なく活かすコツ! 長期・短期別の7例文も

国際学部の就職活動を有利に進めるためのQ&Aも併せてチェック!

これまで国際学部に向いている業界や職種、就活のコツを紹介しましたが就活を進める上でまだ不安や疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。

国内だけでなく海外関連の企業も視野に入れているならば、わからないことも多くて迷っている人もいるかもしれません。

そこで、PORTキャリアに寄せられた悩みから国際学部の就活に関する4つのQ&Aを紹介します。キャリアコンサルタントの具体的なアドバイスを参考にして、これまでの内容をより深く理解し、自信を持って就活に挑めるようにしていきましょう。

国際学部の選択肢は幅広い! 学びとスキルを駆使して理想の就職先を見つけよう

国際学部が就活をスムーズに進めるには、学んだ知識から何を得て、どのようなスキルが活かせるかを把握しておく必要があります。「知識やスキルはこの業界で活かせそうか」と考えながら就職先を探すことで、将来活躍していけるかのビジョンが見えてくるのです。

また、国際学部だからといって決められた業界に進む必要はありません。グローバル企業に就職するイメージが強いかもしれませんが、実際は幅広い業界や職種で活躍できます。

国際学部で得た学びとスキルを駆使して、自身の理想に合った就職先を見つけていきましょう。

アドバイザーコメント

国際学部の就職は幅広い分適性を見極めるのが重要

必ずしも国際学部だからといって、グローバル企業を目指さなければならないわけではありません。地元で公務員や教員になっても良いと思います。

柔軟に考えましょう。なぜなら、グローバルな環境で働くことが必ずしも全員にマッチするとは限らないからです。興味があることと「働く」ことでは、意味が少し違います。

海外では新卒採用・ポテンシャル採用という概念がなく、入社後に育てていく感覚がありません。そのため向上心があり、自分から高みを目指していける人のほうがグローバル企業に適しているといえます。

しかし、国際学部全員がその傾向があるとは限らないため、自身の特性に合わせて判断することが大切です。

自身に合った仕事を見つけるには自己分析が鍵

また、サービス業となると「相手のために何かをしてあげることが喜び」と思えることが重要です。貿易事務やITエンジニアは正確さや緻密さも求められます。

このように、業界や職種ごとに必要となる能力や資質が異なるため、学部にこだわるよりも自身の個性が活きる仕事であることの方が重要です。

学びを活かすという切り口で考えることはとても大切なので、個性に目を向けることは一度はおこなってほしいと思いますが、必要以上にこだわるよりも自分らしさに重点を置きながら就職活動を進めてみてください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

> コンテンツポリシー

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

> メッセージを読む

関連Q&A

記事カテゴリー

Q&Aカテゴリーはこちら

関連Q&A

目次

おすすめ対策ツール・資料

TOP

PORTキャリア