この記事のまとめ
- 二次面接の通過率は50%前後と一次面接より高い傾向にある
- 二次面接の通過率が低くなりやすいケースも紹介
- 通過率を上げるには二次面接ならではの対策をしよう
一次面接を突破し、二次面接に挑もうとする際に、どのくらいの確率で合格できるのか通過率が気になる人も多いのではないでしょうか。「二次面接までいけばほぼ内定なのかな」「一次面接と比べると何が違うんだろう」など学生から多くの疑問の声を聞きます。
この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、隈本さん、遠藤さんのアドバイスを交えつつ、二次面接の通過率の予測方法や通過率を上げるためのポイントについて解説します。これから二次面接を控えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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二次面接の通過率は油断大敵! 難易度をふまえた対策をしよう
二次面接は一次面接である程度の人数が減っていることもあり、漠然と通過率は高くなるのではないかと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし二次面接は、一次面接を突破した学生が挑むため、全体的なレベルも高くなり、難易度も上がります。
二次面接は、一次面接よりも深く質問をされたり、厳しい基準で入社後に活躍できるか判断されたりします。一般的に、一次面接よりも二次面接の方が求められる基準のハードルが高くなることを意識しましょう。
この記事ではまず一次面接と二次面接の違いを解説し、その後通過率や合格フラグについてを説明します。通過率を上げる面接準備についてや回答ポイントも解説するのでぜひ参考にしてみてください。
一次面接を通過して得たチャンスを逃さないように、二次面接の難易度や対策方法をしっかり理解して、挑みましょう。
この記事では二次面接の通過率に焦点を当てて解説しますが、二次面接の対策について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
二次面接は深掘り質問に注意! 回答例や失敗する学生の特徴を解説
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まずは押さえたい! 一次面接と二次面接の違い
一次面接 | 二次面接 | |
---|---|---|
目的 | 多数の応募者を基準に基づいて ある程度絞り込む | 自社が求める人物像に合致しているか 見極める |
評価ポイント | 基本的なマナー コミュニケーション能力 提出書類との整合性 | 自社との相性 将来のビジョン スキルやポテンシャル 一次面接の回答との整合性 志望度や熱意 |
担当面接官 | 人事や若手社員 | 現場の責任者や管理職 |
面接形式 | 集団面接 WEB面接 グループディスカッション | 少人数制のグループ面接 個人面接 |
一次面接と二次面接では、目的や評価のポイントが異なるため、同じ対策では二次面接を突破して次の選考に進むことが難しくなります。
「一次面接は通過できるのに、いつも二次面接で落ちてしまう……」という学生がときどきいますが、それは二次面接ならではの特徴や目的を把握したうえでの対策ができていない可能性が高いです。
まずは一次面接と二次面接の違いを理解して、通過率の背景や二次面接に向けての必要な対策を考えましょう。
まずは一次面接の特徴や役割をしっかり理解することで、二次面接との違いが見えてきます。一次面接への理解が曖昧な人は、こちらの記事も併せて参考にしてください。
一次面接を突破する4つの秘訣|頻出質問や落ちる人の特徴も解説
目的
二次面接は、学生の人柄やスキル、価値観などを把握し、自社が求める人物像に合っているかを見極める目的で実施する企業が多いです。
学生の内面をより詳しく知りたいという考えから、1つの質問に対して「なぜそう思ったのか」「どうしてそのような行動を取ったのか」など深掘りをされる質問が多くなります。
一方で一次面接は、多数の応募者をある程度の人数に絞り込む場と言えます。具体的には、学生の基本的な身だしなみやマナー、コミュニケーション能力などの社会人としての基礎があるかや、履歴書やエントリーシート(ES)の内容に乖離がないかなどを確認します。
評価ポイント
二次面接は自社が求める人物像に合致しているか見極める場のため、「一緒に働きたい」「将来活躍している姿が想像できる」と思ってもらえるかどうかが評価されるポイントです。
一次面接は、社会人としての基礎が備わっているのか確認し、落とす人を選んでいることが多いため、「明るくハキハキと受け答えできる」学生であれば突破できることも多いです。しかし二次面接は、自社との適性を見られているため、評価ポイントを意識して挑む必要があります。
二次面接の評価ポイント
- 人柄や性格、価値観が自社とマッチするか
- スキルやポテンシャルは求めている基準に達しているか
- 学生の将来かなえたいことが自社でかなえられるか
- 志望度が高く熱意が感じられるか
二次面接では、スキルや性格面などが自社とマッチしているかが評価ポイントになります。
「志望動機に一貫性があるか」「入社して取り組みたいことが明確になっているか」「自分の強みとの相関があるか」など、自己分析と企業分析をしっかりおこなったうえでアピールできているか確認されます。
担当面接官
一次面接は人事部の採用担当者がおこなうことが多いですが、二次面接では実際に働く現場の責任者や管理職が担当面接官になることが多いです。
採用担当者だけで入社後に現場で活躍できる人材かどうかを見極めるには限度があるため、二次面接では、現場で働く社員が一緒に自社で働くことを前提として学生を評価し、自社で活躍してくれる人材かどうか見極めているためです。
日頃から現場で働いている人のため、その場だけの取り繕った受け答えではすぐに見破られてしまいます。企業理解や自己理解を深め、深掘りした質問にも対応できるように準備が必要です。
一次面接が「一緒に働く仲間として」、二次面接が「当社で活躍してくれるか」という視点で見ていると考えると、二次面接の担当は現場の役職者、あるいは人事部でもさまざまな現場を経験している人が多く出てきます。
面接形式
一次面接はグループディスカッションや集団面接、最近ではWEB面接をおこなう企業も増えています。一方で、二次面接は個人面接や2〜3人の少人数制の面接をおこなうケースが多く、企業にとって学生のことを深く知れる機会となっています。
一次面接よりも1人の学生に多く時間をかけられるため、採用担当者は多角的な質問を通して、学生をより深く知ったうえで合否を判断します。
やっぱり気になる! 二次面接の通過率は?
二次面接を控えている人は、どれくらいの人が合格できるのか、二次面接の通過率が気になりますよね。
一般的な二次面接の通過率は50%前後と言われていますが、実際の通過率は企業によってさまざまです。
ここからはどのようなケースで通過率が低くなったり、高くなったりするのか解説するので、参考にしてみてください。
企業は採用基準を満たした学生であれば平均の50%よりも高い確率で合格の判断をします。そのため、他の学生と比較するのではなく企業が求める人材としてのアピールができるかどうかを意識しましょう。
基本的には一次面接よりも高くなる
一次面接には、書類選考を通った多くの学生が参加します。そのため、二次面接以降の選考を効率よく進めるために、一次面接である程度の人数を絞ることになります。二次面接のほうが受ける学生の母数が減るため、通過率が高くなるのが一般的です。
もちろん、企業規模や面接回数などによって二次面接の通過率は異なりますが、大企業や人気企業ならば30〜40%ほど、それ以外は40〜50%ほどという印象です。
二次面接をおこなう企業は応募者もそれなりに多いため、決して楽に通過できるわけではありません。
一次面接と二次面接の通過率
- 一次面接の通過率 平均30%前後
- 二次面接の通過率 平均50%前後
しかし、二次面接は一次面接の評価基準をクリアした学生たちの中で比べられることになるため、通過率が高くても難易度が低いわけではないので油断しないように注意しましょう。
一次面接の通過率についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
一次面接の通過率は? 合格率を劇的に上げる対策方法も徹底解説
面接の通過率を上げるためにどのように対策したら良いのかは、こちらの記事でも解説しています。併せて確認してみてください。
面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説
実際の通過率は企業によってさまざま
二次面接の通過率は一般的には平均50%前後となっていますが、あくまで目安であり、企業によっては70%前後と高いケースもあれば、30%前後と低いケースもあります。
あなたが受けている企業がどのようなケースに当てはまりそうか確認することで、通過率を予測することができます。
二次面接の通過率が比較的高いケース
たとえば一次面接、二次面接、最終面接の三段階の面接方式の企業で、一次面接の通過率が低く、二次面接に残った学生がある程度絞り込まれているケースでは、二次面接の通過率は比較的高くなります。
また、二次面接の位置づけを選考というよりは実質「面談」のような形を取る企業もあります。この場合は、採用する人を見極めるのではなく、「相互理解を深める機会」として考えられていることが多いため、ここで落ちる可能性は少なく、通過率は高くなります。
二次面接の通過率が高い企業の特徴
- 一次面接の通過率が低く二次面接に進んだ学生が少ない企業
- 二次面接の位置づけが「面談」に近い企業
- 人手不足や募集人数が多い企業
二次面接の通過率が高いということは、その後に続く三次面接や最終面接で絞り込むことになります。企業は二次、三次と面接をして、学生一人ひとりをじっくり見ることで、多様な人材を採用しようと考えています。
二次面接の通過率が比較的低いケース
大手企業や人気のある企業などでは、応募する学生が多く一次面接では絞りきれないこともあるため、二次面接での通過率が低くなる傾向にあります。
また、二次面接を最終面接と位置づけている場合も、面接官が企業のトップや役員クラスがおこなうことになり、採用するかどうかの最終判断をします。一次面接で絞り込んだ学生の中からさらに内定者に絞り込むことになるため、通過率が低くなるケースもあります。
二次面接の通過率が低い企業の特徴
- 大手企業など応募学生が多い企業
- 二次面接の位置づけが「最終面接」の企業
二次面接の通過率が低い場合、企業は二次面接で自社とマッチ度が高い優秀な人材の絞り込みをしっかりとおこないたいのはもちろん、学生が他の企業も受けている可能性が高いため、その中からさらに志望度が高い人材を絞り込みたいという意図もあります。
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二次面接の通過率を予測する方法
二次面接を受ける前に、応募企業ではどれほどの通過率なのか、ある程度把握しておきたいと考える人も多いのではないでしょうか。
ここからは、二次面接の通過率を「採用倍率」「採用フロー」の2つの面から予測する方法を解説します。二次面接を受ける前にチェックしましょう。
ただし、通過率はあくまで参考程度に頭に入れておくようにしてください。重要なのは自分自身の魅力を最大限に伝えて、あなた自身が納得のいく企業から内定をもらうことです。選考の通過率で企業を選択することは避けてくださいね。
たとえば、通過率が50%であれば、応募者の2人に1人が次に進むということです。とはいえ、「隣の人より上手く答えてここを切り抜ければ良い」という相対的な問題ではありません。
面接の通過率よりも、自分がその企業で活躍するイメージを面接官に持ってもらうことを意識する方が大切です。
採用倍率から予測する
採用倍率から、面接の難易度を予測できます。応募者÷採用人数で算出される採用倍率は、内定が出た人の倍率を指すため、二次面接の倍率とは異なります。
しかし、採用面接の倍率が高いということは、一次面接や二次面接でかなりの人数が絞り込まれていると予想できます。
採用倍率から予測する際の例
A社 応募者200人÷採用人数50人=採用倍率4倍
B社 応募者200人÷採用人数10人=採用倍率20倍
→より多くの人数を絞らなくてはならないため、B社のほうが通過率が低くなる。
採用倍率は、書籍「就職四季報」に記載されているほか、就活の口コミサイトなどにも記載されていることがあります。
- 採用倍率はどれくらいが平均ですか? 特に専門的な知識やスキルもないので、あまり倍率が高いところを受けても無駄でしょうか?
採用倍率の平均は企業規模によって異なる
大企業は知名度が高く、応募する学生数が多いため採用倍率が高い傾向にあります。また、企業の規模が小さくなるにつれてエントリー者数が少なくなるため採用倍率が低くなります。
採用倍率が高い企業だから、専門的なスキルや成果が求められているとは限りません。あなたの強みが活かせる企業であれば、採用されるチャンスは十分ありますよ。倍率は気にせずにエントリーをしましょう。
採用フローから予測する
二次面接は企業の規模や方針によって位置づけが異なります。
二次面接が一次面接と最終面接の間にあるパターンや、最終面接と位置づけているパターン、二次面接のあとにも複数面接があるパターンと企業によって採用フローはさまざまです。
基本的には、面接回数が多くなればなるほど、二次面接自体の通過率は高くなります。1回の二次面接で絞り込む人数の割合が小さくなるためです。
しかし、人気企業などの応募者が多く、二次面接を一次面接と同様に人数の絞り込みを目的としておこなう場合は、面接回数が多いからといって通過率が高くなるとは限りません。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る最近の二次面接の通過率は高い傾向にある
以前までの就活は「就活解禁日」が重視されていましたが、ルールが撤廃されて通過率が変わったのではないかと疑問に感じている就活生がいるのではないでしょうか。結論から言うと、ルールが撤廃されたことによって通過率に大きな変化はありません。
しかし、ルールが撤廃される以前と比べると、企業は優秀な学生に対して早期に選考の合格を出す傾向があります。そのため、以前に比べるとやや合格率が上がっている印象です。
二次面接は役職者以上の人が出てくることが多い
ただし、選考回数や二次面接の面接官の役職、位置づけは以前から変わっていません。面接回数は2回の企業が最も多く、次いで3回となっています。面接が2回実施される時、二次面接の面接官の役職は、社長や役員・取締役が担当するケースが多いです。
また、面接が3回実施されるときに二次面接を担当する面接官の役職は、多くの場合で現場の役職者が担当します。
二次面接は一次面接と異なり、会社のカルチャーに合うかどうかが重視されています。そのため、より経験を具体的に聞かれたり、入社後のビジョンについて詳しく聞かれる傾向にあります。
面接官の反応で期待できる? 二次面接の合格フラグ
二次面接終了後、結果の連絡があるまで合格できたのかどうか不安な気持ちになりますよね。
ここからは、面接官の行動で合格フラグとされているものを解説するので、面接中の面接官の反応と照らし合わせてみましょう。
しかしこれらがあったからといって、確実に二次面接を通過できているとは限りません。合格フラグがあったからといって油断せずに、二次面接を振り返り次の面接に活かすことを考えましょう。
二次面接の合格フラグ
- メモ多く取っている
- 質問数が多い
- 次の選考のアドバイスがある
- 採用を前提とした質問や入社後のアドバイスがある
合格フラグはあくまでも目安として判断する指標です。そのため、合格フラグが当てはまらないケースもあるため注意が必要です。フラグに当てはまっているかどうかを考えすぎずに、面接の振り返りや別企業の面接準備をしましょう。
二次面接の結果連絡がいつ頃になるか気になる人はこちらのQ&Aを参考にしてみてください。
メモ多く取っている
二次面接は現場の責任者や管理職が面接を担当している事が多いため、面接終了後に人事部の採用担当者に高評価であった学生について情報共有している可能性が高いです。
そのため、学生の特徴を適切に伝えるためのメモを取っている場合や、メモの情報を踏まえて次の面接で質問しようと考えている場合があります。
一方で、どの学生に関してもしっかりメモを取ったうえで、合否を判断するケースもあります。メモを多く取っていれば合格できるとは限らないため、油断しないよう注意してください。
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質問数が多い
メモの量と同様に質問数が多い場合も、興味を持っているサインと言えます。
面接官は学生に良い印象を抱くと、「もっと深く知りたい」と考えてさまざまな角度から、学生の価値観や能力を知るために質問します。
二次面接は企業と学生の相性をすり合わせる場のため、深く知ることで入社後のイメージを膨らませ、どのような部署で働くことが適性にあっているかなど考えている可能性もあります。
一方で、二次面接を受けるすべての学生について、より深く知ったうえで合否を判断するケースもあるため、質問数が多いからといって必ずしも合格になるとは限りません。
面接官からの質問が多い場合でも、「なぜ挑戦したのか」や「意識したことは何か」など経験についての深掘りではない質問が多いときは合格フラグにはなりません。誤って判断しないように注意しましょう。
次の選考のアドバイスがある
面接中に「次は〇〇の質問があるので準備してきてください」や「他の自己PRも用意しておいてください」のような次の面接に対する具体的なアドバイスをされた場合は、次の選考に進める可能性が高いです。
しかし、企業によっては学生にフィードバックすることをマニュアル化していることもあり、必ずしも合格しているとは限らないため、注意が必要です。
次の選考のアドバイスをもらった際は、前向きに受け止め改善すべき点は素直に聞き入れて、次の面接に活かすようにしましょう。
次の選考へのアドバイスをする場合、少なくとも悪い印象は持っておらず、純粋に次の面接までにしっかりと準備をして臨んでほしいという意図と、面接官側がまだしっかりと掘り下げられていない点について、次の面接で一貫性も含めてしっかりと確認したいなどの意図があります。
採用を前提とした質問や入社後のアドバイスがある
採用を前提とした入社後の働き方やキャリアプランなどの具体的な質問をされた場合も、面接官が「一緒に働きたい」と考えて質問している可能性が高いです。しかしこの質問自体も合格を左右する重要なポイントとなるため、注意しましょう。
通過を決めたために採用後の質問をしているのではなく、入社後についてどれほど理解し、イメージできているかを確認する意図で質問している場合もあります。
ここまで印象が良くても回答次第では、「入社後のイメージができない」「企業研究が甘い」などと良くない印象を残してしまう可能性もあるため、油断せずに丁寧に回答しましょう。
また「入社後は〇〇すると良いですよ」「入社までに〇〇の勉強をしておくと活躍できますよ」などの具体的に入社後のアドバイスをされた場合も、面接官があなたを採用するイメージができているということになり、面接官からの評価が高い可能性があります。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る二次面接の不合格フラグもチェックして今後に活かそう
自分が合格したかどうかよりも、学生によっては「自分が不採用ではないか」という不安感が強い人もいるのではないでしょうか。実は、合格するかどうかよりも、不合格かどうかを判断することの方が面接の振り返りをするうえで重要です。
これから紹介する不合格フラグに当てはまってしまったら、面接終了後にすぐに振り返りをすることができます。記憶が薄れてしまう前に振り返ることで、別の企業の面接にすぐ活かすことができますよね。二次面接を受けるときには、これらの不採用フラグに当てはまっていないか確認しましょう。
・面接官の反応が薄くそっけない
・面接時間が短い
・面接官がメモをとっていない
・面接官の回答が具体的ではない
・逆質問の時間がない
合格フラグに気持ちを左右されないように注意
ただし、これらに当てはまっていても合格につながるケースもあります。そのため、面接結果が出るまでは、不採用フラグに当てはまっていたかどうかで一喜一憂する必要はありません。あくまでも面接の振り返りに役立てましょう。
二次面接の通過率は油断禁物! 落ちる5つの理由
二次面接の通過率は50%前後が一般的で、一次面接より高い傾向にあります。しかし半数の人は落ちることになるため、油断は禁物です。
二次面接の落ちる理由を把握して、通過するための対策をしましょう。
①意欲が見えない
「この企業で働きたい」といった入社意欲は、選考が進むにつれてより重要視される傾向にあります。入社意欲を上手にアピールできなくても、一次面接を突破できたかもしれません。しかし、二次面接では意欲が見えない学生が次の選考に進むことは難しいです。
入社意欲が低い学生は、内定を出しても内定辞退されてしまう可能性もあり、企業にとっては避けたい事態です。二次面接は次が最終面接というケースが多くあり、最終面接に向けて入社意欲の強い学生を通過させたいという狙いもあります。
入社意欲が見えない人の特徴
- どこの企業でも使えそうな志望動機
- 企業研究が不十分
- キャリアプランが明確でない
- 声が小さい
- 姿勢が悪い
意欲が見えない学生は、志望動機が一般論だったり評論家風だったりして、入社後をイメージしていない印象があります。とりあえず受けてみたという感じが伝わってくる学生と、熱意のある学生とがいたら、どちらを採用したくなるかは明らかですね。
②一貫性がない
二次面接はESや履歴書、一次面接の内容を踏まえて、深掘りした質問をされることが多くなります。面接ごとにある程度の引き継ぎがおこなわれているため、面接官が違うからといって矛盾した回答をしてしまうと、いずれの内容も説得力がなくなってしまいます。
たとえば一次面接では「決断力があるところ」とアピールしたにもかかわらず、二次面接では「考えすぎて行動が遅くなるところが短所」と伝えると矛盾が生じてしまい、面接官はどれが本当のあなたなのか、人物像がつかめなくなってしまいます。
二次面接の対策をする際は、ES、履歴書、一次面接の内容との整合性があるか確認するようにしてください。
一貫性がない学生は、面接官から「安心して仕事が任せられない」と思われてしまいます。自分の強みや経験が明確でなければ、仕事で活用することができません。必ず一貫性があるかどうかはセルフチェックしましょう。
③企業とのマッチ度が低い
企業は内定を出す学生に、長く働いて企業に貢献してほしいと考えています。企業とのマッチ度が低い学生を無理に選んでしまうと、入社後に悪い認識の違いが生まれて早期離職につながる可能性もあり、お互いにとって不本意な結果になってしまいます。
企業はそのような事態を防ぐためにも、企業とのマッチ度が低いと感じる学生は、通過させない傾向があります。
企業がどのような人を求めているのかをよく確認し、自分と照らし合わせてアピール内容を考えましょう。
- 企業とのマッチ度を上げるためには何をしたら良いですか?
説明会やインターン、OB・OG訪問などで万全な企業研究をしよう
企業研究をしっかりおこないましょう。そのために、説明会やインターンシップに参加する、OB・OG訪問をおこなう、ホームページを読み込むといった基本の対策が大切です。
企業はさまざまな部署があり、さまざまな人で成り立っているので、必ずしも求める人物像通りのアピールポイントがなくても問題ないですが、「社風があっているか」「就きたい職種の仕事に前向きに取り組めそうか」ということをよく考えてみてください。
④深掘り質問に対応できていない
二次面接では一次面接よりも「どうして、どうやって、どのように」などと掘り下げられた質問が多くなります。
深掘り質問に対応できない学生は、自己分析や企業分析が不十分だと判断されてしまいます。踏み込んだ質問に回答できないため「熱意が足りない」「第一志望ではないのかな」など全体を通して、志望度が低い印象になってしまいます。
自分の軸を明確にし、どのような角度から深掘りした質問をされても対応できるように準備しましょう。
⑤マイナス要素はないが物足りない
二次面接は、一次面接を通過した「良い人の中から特に企業にとってほしい人を選ぶ」選考です。よって、マイナス要素がない良い人であっても、「物足りない」「決めきれない」となって落ちてしまう可能性があります。
ネガティブな印象を与えないよう注意しつつ、あなたならではの経験や、企業とマッチしている部分などのプラス要素をアピールできるようにしましょう。
また、熱意や意欲も十分にプラス要素になります。「どうしても企業で働きたい」「自分の長所を活かして貢献したい」と熱量を持ってアピールしましょう。
志望動機や入社後の配属希望先、携わりたい業務、そこで活かせるスキルなど、一次面接よりも深掘りされる質問に対して、一貫性がなかったり具体性に欠けていたりする応答があれば、準備不足と判断されて物足りなさを抱きやすくなります。
アドバイザーコメント
遠藤 美穂子
プロフィールを見る二次面接で落ちないためには意欲や熱意のアピールがカギ
書類選考が通るのは、ESや履歴書に書いてある内容が良かった人。一次面接を通るのは、コミュニケーションがきちんととれて、社会人として組織の中で、あるいはお客様の前に出てもやっていけそうな人。二次面接を通るのは、入社後働く姿をイメージできる人。
このように考えると、二次面接で落ちてしまう人は、自分についての話はうまくできても、「なぜこの会社が良いのか」「入社後何をしたいのか」といった志望動機を上手く伝えきれていないことが多いようです。
興味のある業務ややってみたいことを見つけよう
企業・職種研究の過程で企業の全てを理解することは難しいですが、「自分はこういう業務に興味がある」というやってみたいものを1つでも見つけて意欲を伝えることができれば、三次面接や最終面接に進める可能性が上がっていくと思います。
また、一次面接で上手く言えないことがあったのに通過していたという場合、一次面接の振り返りをしっかりとおこないましょう。「今度聞かれたらこう言おう」と準備ができている人は、実際の仕事でもやりっぱなしにはしないと思うので、二次面接を通過できる確率が高まりますよ。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
二次面接の通過率を上げる4つの事前準備
二次面接の通過率を上げる4つの事前準備
- 一次面接を振り返る
- 企業・業界研究を再度おこなう
- 自己分析を再度おこなう
- 入社後のイメージを膨らませる
二次面接を通過するためには、一次面接よりもさらに踏み込んだ対策をする必要があります。
しかし深掘りした質問が多くされると言っても、どのような対策をしたら良いか悩んでしまう人も多いですよね。このような二次面接ならではの疑問を解決し、二次面接の通過率を上げるための事前準備を4つ解説します。
面接の準備は網羅的に幅広くおこなうことが大切です。面接の準備ついてはこちらの記事でも詳しく解説しているので、あわせて確認してください。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
前提として面接のマナーやルールを守ることは、二次面接でも求められています。併せて再確認し復習しておきましょう。
面接のマナー
面接マナーを攻略! 不合格を避ける基本からWeb対策まで完全網羅
面接のルール
面接初心者は要注意! ルール違反になるパターンやマナーを徹底解説
①一次面接を振り返る
前述したとおり、回答に一貫性をもたせることが説得力につながるため、必ず提出したESや履歴書、一次面接の内容を振り返りましょう。
一次面接と二次面接の面接官は異なるケースが多いですが、企業内で情報が引き継がれることがほとんどです。一次面接との内容に矛盾が生じては、面接官はあなたの働く姿をイメージしづらくなってしまいます。
必ず一次面接にどのように回答したのかを、思い返して対策しましょう。
一次面接での回答が評価されて二次面接に進んだということなので、自信を持って回答してください。とはいえ、一次面接と一字一句同じでは、暗記して読み上げたのかと捉えられてしまう可能性もあり、熱意が伝わりません。
大きく内容を変えたり、誇張したりするのではなく、よりわかりやすく正確に伝えるよう具体性を上げるイメージで準備をしてください。
一次面接で聞かれたことを、二次面接で改めて聞かれることもあります。一次でうまく言えなかったことがあれば、そこを練り直したり改善したりして伝えることで、物事を振り返りブラッシュアップする姿勢がある人という印象につながります。
②企業・業界研究を再度おこなう
すでに応募前や一次面接の前に企業・業界研究をおこなった経験がある人も多いと思いますが、二次面接の前にも改めて企業・業界研究をおこないましょう。
二次面接では、志望理由や入社後やりたいことなどを「なぜ?」「どうして?」と深掘りして質問をされます。企業・業界研究が不十分だと途中で答えられなくなってしまったり、見当違いな回答をしてしまったりする恐れがあり、「入社意欲が低い」と判断されがちです。
各業界に関しては以下で詳しく解説しています。併せて確認して業界理解を深めましょう。
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業界のトレンドを押さえる
どれだけ業界について理解しているのかも、意欲を測る指標になります。
業界を深く知るためには、その業界のトレンドや最新ニュースをリサーチして、自分の意見を自分の言葉で言えるようにしましょう。
たとえば販売職を志望していて業界研究をする中で、「AIを活用したセルフレジの導入が進んでいる」ニュースを知り、自分なりの意見を持っていれば「販売職のAI化についてどう思いますか」などの質問にも自分の意見を持って答えることができます。
自分の言葉で意見が言えるまでに理解できていれば、企業にも熱意が伝わりやすいです。加えて、自分自身も将来のビジョンや今やるべきことが明確になるためおすすめです。
志望業界や企業を取り巻く一般のニュースのほか、就職四季報や企業発表のプレスリリースについてもチェックしてみましょう。
面接で最近のニュースについて質問されることもあります。こちらもあわせて確認してみてください。
例文10選|面接で最近のニュースを話すなら「自分の意見」が重要!
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不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
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その企業でなくてはならない理由を明確にする
志望度の高さも評価ポイントとなる二次面接では、面接官に「この企業でどうしても働きたい」という熱意を伝えなくてはなりません。そのためには、応募企業だからこそ働きたい理由を明確にしましょう。
面接官から「同業者のA社のほうが大手だけど、なぜうちを選んだの?」や「他の企業でもあなたのやりたいことが実現できるのでは?」と訊ねられることもあります。このときに明確に回答できなければ、熱意が低いと捉えられてしまうかもしれません。
企業・業界研究をする際は、応募企業が業界のどの立ち位置にいて、同業他社と比べてどこに魅力を感じているのかを明確にしましょう。
- 志望企業が多数あり、その企業でなくてはならない理由を考えるのが難しいです。どのようにして考えたら良いでしょうか?
具体的なエピソードを根拠にしよう
他社に当てはまらない志望動機を考えるときに、頭で考えた内容でアピールをすると差別化ができないことが多いです。
たとえば、「企業理念の◯◯に共感しました」などは、企業のホームページを調べると出てくる情報なので志望する熱意が感じられません。
一方で、具体的なエピソードを根拠に志望理由をアピールすると、他社との差別化を図ることができます。たとえば、「御社の社員へインタビューした際に、企業理念の◯◯を体現されており感銘を受けました」などと伝えると説得力が増します。
自分だけしか話すことができないエピソードを用意して、志望する熱意をアピールしましょう。
③自己分析を再度おこなう
企業・業界研究同様に、すでに自己分析に取り組んだことのある人も多いと思いますが、二次面接の前にも改めて自己分析をおこないましょう。
志望動機や自己PRなどすべての自分の用意している回答に対して「なぜ」「どうして」「どのように」と深掘りしていきましょう。面接で面接官に深掘りされることをあらかじめ自分でおこなっておけば、本番でもスムーズに回答することができます。
自分自身についてよく理解できていなければ、さまざまな角度の質問をされた際に一貫性のない回答になってしまい、説得力がありません。
自己分析の方法を詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
④入社後のイメージを膨らませる
二次面接は企業とのマッチ度が重要なため、自分自身をよく見せようとアピールするだけでは、不十分です。入社後のイメージを膨らませ、企業でどのように活躍したいかを考えましょう。
キャリアプランを訊ねられた際に、「企業に貢献できる社員になりたい」「仕事を通して成長したい」など、抽象的な内容では、印象に残りづらく説得力もありません。
「自分が入社したら何を活かして何ができるのか」や「自分の価値観と企業の価値観をどのようにリンクさせたのか」といったところまで伝えられるよう、入社後のイメージを膨らませましょう。
イメージを膨らませる際に、入社後にやりたいことも考えてみましょう。こちらの記事も参考にしてみてください。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
OB・OG訪問をして実際に働いている先輩に会うことで、入社後のイメージを膨らませることができます。OB・OG訪問を検討している人はこちらの記事を参考にしてください。
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る二次面接までに万全な深掘り対策をしよう
二次面接までに、自分が希望している部署や職種、およびそれらと関連性の深い職種などについても再度理解を深めるための調査をおこないましょう。一次面接では希望部署などを伝えることが多く、二次面接ではその理由をさらに深く確認されます。
「希望部署でなければどうする?」といった質問をされる可能性もあるため、希望部署と関連の深いところがないか、もしくは将来的にその部署に就けるようなキャリアパスを想定しておくことも重要です。
臨機応変な対応ができるか確認されている場合もあるので、柔軟な対応ができるように事前準備しておくことが大切です。
一次面接で抱いた疑問を二次面接で聞いてみよう
また、一次面接を通して会社に対して疑問点や不安点を抱いたならば、それをしっかりとメモしておき、二次面接までに解消できないのであれば逆質問として準備しておくようにしましょう。
回答例付き! 二次面接の通過率を上げる4つの回答ポイント
回答例付き! 二次面接の通過率を上げる4つの回答ポイント
- 志望動機は熱意をアピール
- 入社後のプランは具体的に伝える
- 選考状況は一貫性を持たせる
- 逆質問は実際に働くことをイメージした内容にする
一次面接でもよく聞かれる質問ですが、二次面接は「企業と学生とのマッチ度」や「企業で活躍してくれそうな学生か」を重点的に見ています。能力が申し分なくても、熱意が伝わらない人や、熱意が見えても企業での活かし方が具体的でない人は通過できないことがあります。
二次面接でよく聞かれる質問と、通過率を上げるためのポイントを解説し、例文も紹介するのでぜひ参考にしてください。
今回紹介する質問以外にも準備できているとより安心です。面接で聞かれることのある質問はこちらの記事で解説しているので、参考にしてみてください。
面接の質問150選!回答例から答え方まで質問対策を完全網羅
①志望動機は熱意をアピール
志望動機は「どうしてもその企業が良い」という熱意が伝わるかが重要です。一次面接でも聞かれたと思いますが、そのまま使い回すのではなく回答を練り直してより具体的で熱意の伝わる内容にしましょう。
「志望動機を教えてください」とストレートに聞かれることもありますが、「他社との違いについてどう考えていますか」「企業選びの軸について教えてください」などとあらゆる角度から志望度を確認する質問をされる可能性もあります。
他の企業では使い回せない、その企業ならではの志望動機で、熱意を伝えましょう。
二次面接の志望動機は、よりマクロな視点から答えられるように意識しましょう。他業界や同業他社との違いをきちんと理解したうえで、あなたが入社したいと考える理由をアピールすると、より説得力がある志望動機が伝えられます。
志望動機についての考え方や伝え方はこちらの記事で詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
二次面接では企業選びの軸に関して聞かれることもあります。こちらの記事を参考に、回答を考えておきましょう。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説
例文
志望動機の回答例
私は、「おいしい幸せをすべての人に」という企業理念に惹かれ、御社を志望しています。
ゼミの研究で、高齢社会におけるビジネスを研究した際に、御社は食のバリアフリー化を目指し、高齢者や介護が必要な方でも、いつまでも美味しく楽しく食事ができるような商品を開発されていると知りました。
介護食に限らず、おいしくて温かみのある食事は、生活の活力となり生活の質を向上させるものだと考えています。御社に入社後は、営業として多くの人に食を通して豊かな生活を提供できるよう、市場の拡大に努めたいと考えています。
上記の例文は、企業理念への共感や自分が貢献したいポイントを伝えられている点が良いと思います。
「食のバリアフリー」など抽象的な言葉に対する自分なりの考えや、他の企業との違いなどをもう少し補足して伝えると、さらに具体性の高いアピールになるでしょう。
想定される深掘り質問
- なぜ企業理念に惹かれたのか詳しく教えてください。
- 入社後にすぐに介護食にかかわれるとは限りませんが、問題ありませんか?
- すぐに希望の仕事につけなかった場合、どのようなモチベーションで働くことができますか?
- 競合他社と比べて弊社が優れている部分はどこだと思いますか?
②入社後のプランは具体的に伝える
学生が、企業でどのように働くかイメージできているのかを確認するために、入社後のプランもよく聞かれる質問です。自分のやりたいことを明確にし、自分の経験と結びつけたうえで、企業でどのようになりたいのかを具体的に伝えましょう。
また、学生が将来やりたいことが企業でかなえられない場合や、会社の方針とずれている場合は、入社後のミスマッチにつながり、早期退職の恐れがあるため企業は採用を避けたいと考えています。
事前に求める人材や事業内容を確認し、企業の方向性と自分のプランにズレがないか確認しましょう。
5年後、10年後の自分を想像するときの手助けになるのが、企業の採用ホームページに載っている先輩社員の言葉です。入社5年目、10年目の人がどのようなキャリアを歩んできたのかを読むことで、具体的なイメージを持つことができます。
キャリア形成に関してはこちらの記事で詳しく紹介しています。将来どうなりたいかをしっかり考えて回答するとより説得力が増すため、併せて確認してみてください。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
例文
入社後のプランの回答例
まずは国内の支店で、商品の特徴や魅力を深く理解したうえで、顧客のニーズやトレンドを丁寧に汲み取る販売スキルを身につけたいと考えています。また、顧客に寄り添い満足度の高いコミュニケーションを取りつつも、個人販売成績で1位を取ることも目指しています。
その後は大学で東南アジアの経済について学んだ経験を活かし、東南アジアの支店に異動して、10年後には店長を目指したいと考えています。御社の商品の魅力をさらに広げるのはもちろんのこと、後輩育成にも力を入れ、店舗を引っ張り企業に貢献する存在になりたいです。
企業内のキャリアプランをリサーチしていることが伝わる例文です。より熱意をアピールするためには、理由である「なぜそのように思うのか」を説明しましょう。実現したい理由を伝えることでより熱意が伝わります。
想定される深掘り質問
- 営業成績1位を取るためにはどうすれば良いと考えていますか?
- 配属後1年間の目標も教えてください。
- そのような入社後のプランを考えた理由を教えてください。
- その他に実現したいことはありますか?
③選考状況は一貫性を持たせる
二次面接以降は、他社の選考の進み具合や応募状況について聞かれることが増えます。これは、「自社への志望度」を知る狙いのほかに、「本当にこの業界を志望しているのか」ということを確かめるために聞いている可能性もあります。
素直に選考状況について答えるべきですが、受けている業界や職種がバラバラだったり、受けている企業と関係のない企業ばかりだったりすると「就活の軸が定まっていないのかな」「本当は他の業界を志望しているのかな」と志望度を疑われてしまう可能性があります。
できる限り受けている企業と同じ業界や、似ている業界を中心に一貫性を持たせる回答をしましょう。
また、企業選びの軸や就活の軸を質問されることもあり、選考状況との整合性が見られていることも多くあります。
一貫性を持った企業選びをしていて、その中でもその企業への志望度が高いことを明確につたえましょう。
- すでに内定がでている企業が、二次面接を受ける企業とまったく関係のない企業です。この場合伝えないほうが良いでしょうか。
具体的にどこの企業から内定をもらったかまで伝える必要はない
すでに内定をもらっている企業があることを伝えるのは良いですが、二次面接を受けている企業との関連性や業界・企業名などは伝える必要はありません。
企業側は、よほど優秀で採用したいと考えていない限りは、どこを受けているかを選考の判断材料にはしません。
ただし、あまりにも簡単に企業名などを言う人には、相手に配慮ができない人、社会人としてのマナーが足りない人という評価をする可能性もあります。どうしても業界などを確認される場合は、「同じ業界です」と答えましょう。
例文
選考状況の例文
私は、自分の知識で顧客の課題を解決したいという思いから、金融業界を中心にうけています。
そのうえで選考状況を申し上げますと、すでにA社からは内定をいただいております。B社は3日後に二次面接を控えており、C社とD社は二次面接の結果待ちという状況です。
現在受けている企業の中でも、御社は海外に複数の拠点を抱え、グローバル事業にも力を入れている点に大変魅力を感じています。私は学生時代海外留学を経験しており、さまざまな国の顧客の課題を解決したいと考えているため、御社が第一志望です。
上記の例文は、すでに内定を得られていることを伝えることで、自分の価値をアピールできている点が良いと思います。第一志望の理由が拠点数という点が少し弱いので、自分のスキルや将来展望を添えながら、具体的な志望理由を伝えましょう。
想定される深掘り質問
- 企業選びの軸を教えてください。
- 他に迷っている企業はありますか?
- 他社の志望度の高さをそれぞれ説明してください。
- 海外で活躍したいなら他の業界でも当てはまりますが、なぜ金融業界なのですか?
- 第一志望ではない企業から「第一志望ですか?」と聞かれたらどのように答えるべきでしょうか?
第一志望群であることを伝えよう
あえて「御社は第三志望です」と答える人はいませんね。面接に行くたびに「今日はここが第一志望」と気持ちを切り替えて臨めれば良いですが、「第一志望です」とはっきり言い切るのに抵抗がある人もいるでしょう。
「働かせていただきたい企業がいくつかあり、御社はその1つです」という言い方はいかがでしょうか。
次の記事では、他社の参考状況について聞かれたときの回答方法をより詳しく解説しています。ぜひこちらも併せて読んでみてくださいね。
例文付き! 面接で他社の選考状況を質問されたときの答え方
④逆質問は実際に働くことをイメージした内容にする
多くの企業が面接の後半に「なにか質問はありますか」と学生側から質問する機会を設けています。これは一般的に「逆質問」と言われ、自由度が高いからこそ、他の学生と差別化するチャンスとも言えます。
「特にありません」と回答するのは、企業を深く知る機会を逃してしまい、面接官からは「熱意がない」と捉えられてしまう可能性もあるため避けましょう。
一次面接でも同様に逆質問の機会があった場合でも、二次面接はより具体的に働くことをイメージしたうえでの質問をしましょう。
具体的にどのような逆質問をしたら良いのか、3つのテーマに分けて解説します。
- 逆質問は何個用意したら良いですか?
逆質問は事前に2、3個は準備しておこう
逆質問は2、3個ほど準備しておくと、心に余裕が生まれると思います。ただ、大事なのは個数というよりも、「自分が確認したいことをしっかりと質問できるか」「逆質問を通してお互いの理解をさらに深められる会話ができるか」という点です。
質問をするからには、自分の疑問点や現状の不安点を払拭することが第一です。また、逆質問の時間は限られていることもあり、何個も質問するよりも1つの質問への回答からさらに質問を深めて話を広げていくなど、対応力も大切です
二次面接で逆質問をするときには、就活生が企業を面接するように質問することがポイントです。そのためには、実際に現場では経営層が考えていることやビジョン実現のための施策などを聞くことでミスマッチを防ぐことにつながりますね。
逆質問に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。質問が浮かばない人は質問例を参考にしましょう。
面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
現場についての質問
二次面接は自社が求める人物像に合致しているか見極める場のため、「一緒に働きたいか」「将来活躍している姿が想像できるか」といった観点で選考をおこないます。
そのため実際に働く現場の責任者や管理職が担当面接官になることが多く、企業の現場をよく知っている社員だからこそ聞いてみたい内容を質問しましょう。
自分なりに企業や仕事について調べたうえで踏み込んだ質問をすると、業務内容をより詳しく理解することができます。
現場についての質問例
- 御社の〇〇職は他部門と連携が重要とのことでしたが、具体的にどのように連携しているのか教えていただきたいです。
- 正確で迅速な対応が求められるとのことでしたが、働くうえで気をつけていることは何ですか?
- 現場で活躍している社員の方に共通している特徴はありますか?
現場について逆質問したい場合は、職場の雰囲気やだいたいの年齢構成、社員同士の交流活動の有無や若手社員がどのように活躍しているかなど、自分が働くうえで事前に知りたいことを質問しましょう。
とはいえ、残業時間や有給取得率など、つっこんだ質問は避けた方が無難です。
面接官についての質問
二次面接は現場を率いる立場であることが多いため、面接官自身の考えや価値観について質問するのもおすすめです。
また、異動や転勤がある職種の場合、面接官が複数の部署や支店を経験している可能性もあります。面接官のキャリアを聞いてみることで自分のキャリアプランを考えるヒントになるかもしれません。
面接官についての質問例
- 〇〇様のこれまで経験された部署について教えていただけますか?
- 〇〇様が、部下に求めることを教えてください。
- 〇〇様が、業務に携わる中でやりがいに感じたことや困難に感じたことをお聞きしたいです。
面接官が話しやすいように質問の意図も添えて、「私が思う御社の魅力は志望動機でお伝えしましたが、もっとたくさんあると思います。〇〇様が御社で働いていて良かったと思えたことを教えていただけますか。」といったポジティブな質問をすることもおすすめです。
入社意欲をアピールする質問
二次面接は一次面接よりも企業に対する志望度の高さも見られています。深く企業を理解したうえで、さらに一歩踏み込んだ質問をして、「今後の仕事に活かしたい」という意欲を伝えましょう。
事前に企業についてよく調べて、そのうえでの疑問点を質問することにより「よく調べているな」「企業に興味を持っているな」と熱意が伝わりやすいです。
入社意欲をアピールする質問例
- 御社は柔軟性のある学生を求める人材に挙げていましたが、どのような場面で発揮されるのでしょうか?
- 一日でも早くチームに貢献できる存在になりたいと考えています。御社の内定をいただけましたら、入社までに学んでおいたほうが良いことや、やっておくべき経験などあれば教えていただきたいです。
- 御社の挑戦できる風土を魅力に感じてぜひ入社したいと考えています。〇〇様からみた御社で働く魅力は何でしょうか?
ほかにも、「営業職ではじめて自分の担当先を持つ時、どのようにお客様のことを勉強すれば良いでしょうか」というように、働く場面を自分事として想像してみて、わからないことを素直に聞いてみるのもおすすめです。
ここまで二次面接の通過率を上げるポイントを解説しました。以下の記事では二次面接の逆質問について詳しくまとめているので参考にしてみてください。
二次面接の逆質問50選! 一次より踏み込んだ質問で好印象を狙おう
熱意をアピールして二次面接の通過率を上げよう
二次面接の通過率は一次面接より高い傾向にありますが、油断は禁物です。
また、一次面接は社会人としての基礎が備わっているのかが評価のポイントでしたが、二次面接では企業とのマッチ度が評価のポイントとなります。このように目的や評価のポイントが異なるため、同じ対策では二次面接を通過することは難しいです。
二次面接に向けた対策をしっかりおこない、熱意をアピールして次の選考につなげましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る一次面接をしっかりと振り返ったうえで二次面接に臨もう
二次面接は、企業によっては希望部署の現場に近い管理職が面接に出てくるなど、一次面接とは異なる面接官が参加するのが一般的です。
ただし、応募書類はもちろん一次面接の回答内容などが共有されているのがほとんどなので、一貫性のない回答にならないように注意しましょう。そのためにも、一次面接の振り返りは特に重要です。
「この会社でなければいけない理由」を明確に伝える準備が大切
一次面接と関連性の高い質問が来ることが多いですが、面接官からは自社とのマッチ度を見定めるために、さらに深掘りした質問をされるのが一般的です。企業研究や業界研究を再度おこない、志望動機は一次面接よりもさらに「この会社でなければならない理由」が伝えられるような準備をおこないましょう。
また、入社後に自分がどのようなキャリアを構築したいか、自分なりの考えを持ち、具体的に伝えることも大切です。自分が入社後のキャリアビジョンを持っていなければ、面接官も入社後の活躍を想像することはできません。
二次面接では企業側からマッチ度を確認されますが、面接を受ける側も「入社に値する企業なのか見極める」という気持ちを持って面接に臨みましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう
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