志望動機の作り方! 志望理由の見つけ方から書き方まで一挙に解説

5名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

    Mihoko Endo〇メガバンクで法人営業や新人研修講師、採用面接に携わる。現在は「その人らしさを引き出すカウンセリング」をモットーに、大学での就活支援、社会人向けキャリア開発研修をおこなう

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  • キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表

    Ayako Masuda〇団体職員や子育てを経験後、行政のワーク・ライフ・バランス推進部署で勤務。現在は若者サポートステーションでキャリア支援をするほか、女性や企業向けのキャリア関連講座の講師も務める

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  • キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー

    Miyuki Oba〇大学などでカウンセリングや講義、企業や行政における新人研修・セミナーなどに多数登壇。ファイナンシャルプランナーおよび小論文講師としての知見も加味したアドバイスをおこなう

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  • キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表

    Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう

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  • 国家資格キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

    Takashi Minagawa〇450名規模の介護事業を経営し、人材育成とコーチングに携わる。社外でも月に平均10〜20本の1on1を実施。クライアントに寄り添う支援がモットー

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この記事のまとめ

  • 志望動機は「素材を集める→構成に当てはめる→文章化する」の流れで作れる
  • 志望理由や職種別の志望動機例文10選を解説
  • 志望動機では、自分の価値観と企業への志望理由を明確にしよう

志望動機は、エントリーシート(ES)や面接で必ずといって良いほど聞かれる項目です。実際に志望動機を作るとすると、まずは志望に至ったエピソードを探すことから始めなければなりません。すぐに書き上げるものではないため、難しさを感じることもあるでしょう。

そこでこの記事では、就活のプロであるキャリアアドバイザーの遠藤さん、増田さん、大場さん、皆川さん、谷所さんのコメントを交えながら、3ステップでできる志望動機の作り方を解説します。

人事としての経験もある皆川さん、谷所さんには、志望理由を見つけるコツや、高評価につながる志望動機の特徴も聞いてみました。例文やアドバイスも参考にしながら、納得感のある志望動機を作成していきましょう。

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3ステップでできる! 志望動機の作り方

志望動機を作る際、いきなり文章を書こうとすると、手が止まってしまうことが多いです。志望理由とエピソードの関係が整理できていなかったり、話したいことが漠然としていたりすると、文章としてまとめることは難しくなります。

そこで大切なのが、志望動機を作る流れを押さえて、段階的に作成を進めることです。まずは作り方の全体像をチェックして、志望動機が完成するまでの流れをイメージしてみてください。

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①エピソードを見つける

志望動機を作るうえでは、まずエピソードを見つけることが必要です。志望理由の土台となる原体験がないまま文章を書こうとしても、「なぜその業界・企業を選ぶのか」という核心部分が薄くなってしまい、説得力のある志望動機にはなりません

エピソードは、アルバイト・部活動・ゼミ・インターンシップなど、身近な経験から探すことができます。ここで重要なのは、経験そのもののインパクトでは評価されないということです。「そのとき何を感じ、どんな考え方で行動したか」という部分を伝えましょう。

また、最初の段階では企業との関連性を気にしすぎる必要はありません。まずは「自分が大切にしてきた行動や考え方が表れている出来事」を幅広く書き出し、そのなかから後のステップで企業の特徴と重なる部分を見つけていく流れで進めるのがスムーズです。

詳しいエピソードの見つけ方は、ステップ①:エピソードの見つけ方で解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。

②構成に当てはめる

次に必要なのは、構成に当てはめて、文章の流れを整える作業です。どれだけ納得感のあるエピソードがあっても、話す順番がバラバラだと伝わりにくく、結局何が言いたいのかわかりません

基本の流れは「志望理由→きっかけとなるエピソード→入社後のビジョン」という3段階です。最初に志望理由を提示することで、「なぜこの企業なのか」が明確になります。そのうえで背景となるエピソードを添えると、一貫したストーリーになり、読み手の理解が深まっていくのです。

実際にどのようにエピソードを構成に当てはめるかは、ステップ②:構成に当てはめる で詳しく解説します。企業へ伝わる志望動機にするためにも、確認しておきましょう。

③文章にまとめる

どれだけ良いエピソードや筋の通った構成があっても、文章のまとめ方が雑だと魅力が半減してしまいます。志望動機は相手がどう受け取るかで評価が決まるため、仕上げの質が重要です

文章化する際は、一つの文が長くならないよう一文一意を意識し、説明が冗長になっていないか確認しましょう。

また、読み手が「あなたがなぜこの企業を志望するのか」をスムーズに理解できるよう、企業の理念・事業・特徴と、自分の価値観が重なる部分を自然な流れで盛り込むことが大切です。

詳しい文章のまとめ方は、ステップ③:例文を参考に文章をまとめるで解説しています。お手本となる例文も確認できるので、効率良く志望動機を作るためにも、ぜひチェックしてみましょう。

プロのアドバイザーはこう分析!各ステップにかける一般的な時間を理解してから志望動機を作ろう

志望動機を作成する3つのステップ中で最も大切なのは、土台となる①エピソードを見つけるステップです。

①「エピソードを見つける」にかける時間

志望動機全体の作成時間は人によって違いますが、一般的に3時間から5時間ほどかかります。仮に5時間ととらえれば、①エピソードを見つけるステップの目安は、全体の50%、2時間30分ほどでしょう。

ここで大切なのは、徹底的な自己分析と企業研究を通じて、「なぜ競合他社ではなく、この会社でなければならないのか」を明確にするエピソードを見つけ出すことです。ここでオリジナリティのあるエピソードを見つけられれば、志望動機全体の説得力が増します。

②「構成に当てはめる」にかける時間

次に重要なのは、②構成に当てはめるステップで、目安として全体の30%、約1時間30分です。エピソードを論理的に伝えるため、結論ファーストで構成を組み立てます。「結論(志望理由)」に続いて、「根拠(エピソード)」、「企業との接点(なぜこの企業か)」、そして「入社後の貢献(どう貢献するか)」という流れに当てはめ、論理の飛躍がないかを確認しましょう。

③「文章にまとめる」にかける時間

最後に③文章にまとめるステップで、目安は全体の20%、約1時間です。構成にもとづき文章化して、表現を磨き上げます。募集要項に合わせた簡潔さや、企業文化に合った言葉遣いを心掛けましょう。

ステップ①:エピソードの見つけ方

志望動機の説得力は、どのエピソードを選ぶかで変わります。先述したように、どれだけ文章が上手でも、土台となる原体験が曖昧だと企業への熱意や自分らしさが伝わりにくくなってしまうのです。

ここからは、志望に至ったエピソードを見つける方法を、3ステップで解説していきます。自分中心の理由や、企業を称賛するだけの理由では、エピソードとして不十分です。自分と企業の接点を感じられるエピソードの見つけ方を、一緒に確認していきましょう。

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①自己分析で自分の価値観を見つける

まず取り組みたいのが、自分の行動や選択の背景にある価値観を言語化することです。

志望動機は表面的な経験だけではなく、「なぜその行動を選んだのか」という内面的な理由が伝わることで説得力が生まれます。そのため、過去の経験を振り返りながら、自分が大切にしてきた考え方を明確にする作業が欠かせません

振り返る際は、成果の大小にこだわらず、以下のような問いを使うと価値観が見つかりやすくなります。

振り返るべき過去

  • どんなときにやりがいを感じたか
  • 努力しようと思えた理由は何か
  • 悔しさや課題を感じた瞬間はどこか

「人に喜ばれるとうれしい」「チームで目標を追うのが好き」「細かな改善を積み重ねるのが得意」など、自分の内側を丁寧に整理し、志望理由の軸となる価値観を明確にしておきましょう。

②企業研究で企業の強みや理念を知る

「その企業で働きたい」という思いを志望動機で伝えるためには、企業についての情報収集が欠かせません。応募先をどれだけ深く理解しているかは、志望動機の書きやすさに直結するだけでなく、企業への関心や働く意欲の度合いを示す指標にもなります

企業研究で意識したいのは、競合との比較をとおして、その企業ならではの特徴を明確にすることです。事業内容やサービス、理念、働き方、組織文化などを広く調べたうえで、他社と比べてどこに魅力を感じたのかを探ると、志望理由として語りやすいポイントが見つかります。

また、応募先に興味を持ったきっかけは小さな理由でも構いません。調べ進めるうちに、「この部分は他社よりも魅力的だと感じる」「自分の価値観と重なる部分がある」と思えるポイントが見えてくることがあります。ぜひ自分の視点で、その企業の強みや特徴を分析してみましょう。

③自分の就活の軸や価値観につながるエピソードを探す

志望動機では「その企業で働きたい」という意思だけでなく、「なぜその企業で働きたいと思うに至ったのか」を具体的にしましょう。自分の経験が企業を志望する理由につながったと伝えられれば、本質的に企業と価値観が一致していると示すことが可能です

どのような価値観や軸によって「その企業で働きたい」と思ったかを伝えるためにも、自分がどんな就活の軸を持っているのか、その就活軸の背景となるエピソードは何なのかを考えてみましょう。

第三者にもわかるようなエピソードとして、自分のなかの価値観がどのような経緯で形成されたのかを具体化することで、その価値観の先にある「働きたい理由」により説得力を出すことができるのです。

プロのアドバイザーはこう分析!志望動機のエピソードは何気なくやっていることを振り返ると見つかりやすい

志望動機作りでエピソードが見つからないという相談はよくあります。実は、特別な経験を探すのではなく、「普段の行動」を丁寧にとらえ直すことが近道なのです。

①「自己分析で自分の価値観を見つける」で意識すべきこと

「意図せずやってしまう行動」に注目してみてください。人は大切にしている価値観ほど、無意識に行動に現れます。誰かが困っていると自然に動ける人、締め切り前に必ず余裕を持つ人など、こうした「癖」こそ価値観の手がかりになるのです。

②「企業研究で企業の強みや理念を知る」で意識すべきこと

理念や事業内容を見るだけではなく、「この会社はどんな判断基準で動いているか?」という視点を持つと、自分の価値観との接点が見つけやすくなります。私自身も経営者として採用面接をすることがありますが、ここが語れる学生は印象に残りやすいです。

③「自分の就活の軸や価値観につながるエピソードを探す」で意識すべきこと

「結果よりプロセス」を振り返ることが鍵となります。同じアルバイト経験でも、どんな工夫をしたか、どんな場面で判断に迷ったか、そのときの理由は何だったか。こうした「自身の内側の心の動き」がエピソードになるのです。大きな成果がなくても、価値観がにじむ行動が語れると、自然と志望動機に深みが出ます。
エピソードは必死に探し出すより「思考と行動の癖」から掘り起こす意識が大切です。

作り方以外にも、志望動機作成に対するさまざまな悩みがある人も多いのではないでしょうか。以下では就活のプロであるキャリアコンサルタントが、志望動機を作る際の秘訣を解説しています。

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ステップ②:構成に当てはめる

志望動機となるエピソードが見つかったら、内容を整理して構成に当てはめてみましょう。どんなに良いエピソードでも、面接官が知りたいポイントが抜けていると、十分に評価されないこともあるのです。

ここからは、志望動機の構成を解説していきます。盛り込みたい3つの要素を確認して、抜け目のない志望動機を作りましょう。

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①企業への志望理由を最初に述べる

志望動機でまずはじめに伝えるべきなのは結論であるため、「企業を志望する理由」を最初に伝えましょう。話の終着点を最初に述べることで、これから話す内容の大枠が伝わるため、それ以降の内容が関連付けやすくなります

企業視点で考えても、志望動機で最も知りたいのは結論であるため、聞き手にとってもわかりやすく親切な構成といえます。

ここでのポイントとしては、あいまいな理由ではなく、事前に深掘りした志望理由を述べることです。深掘りされた理由は企業が最も知りたい部分であり、志望動機のためにおこなった準備の深さを伝えられるため、結論でしっかりアピールしましょう。

・企業への志望理由を簡潔に述べる例文

私が貴社を志望する理由は、貴社の転職に特化した人材サービスとサポート力に惹かれたためです。顧客と二人三脚で内定を目指すサポートによって、より多くの人にキャリアアップへの挑戦ハードルを下げられるような人材を目指したいと考えています。

「なぜその業界なのか」も明確にすることが大切

「なぜその企業を志望するのか」を最初に述べることと併せて、「なぜその業界・業種なのか」を明確にしておくことも大切です

企業側は応募者に対して、自分の会社に対する興味があるかどうかはもちろんですが、企業が属する業界やこれから担当してもらう業務に、学生が興味や関心があるかどうかも重要視しています。

中には、学生への知名度が低い業界などもあり、そうした業界では、企業への志望動機と同じくらい業界への志望理由も重要視されます。この場合は面接でも聞かれる場合があるので、志望動機でも業界を目指した理由まで明確に伝えましょう。

志望動機のなかに業界を目指した理由まで盛り込めなかった場合でも、自分がどういう経緯や考えでその業界を絞り、応募先を見つけたのかは自分のなかで明確にしておいてくださいね。

業界の志望理由は聞かれないこともあると思うのですが考えておくべきですか?

キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

遠藤 美穂子

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企業の事業内容に共感することにもつながるためしっかり業界研究しよう
業界の志望理由とは、企業が提供する製品やサービス、事業内容になぜ魅力を感じたのかを伝えることと重なります。しっかり考えておきましょう。

また、事業内容に興味があるのであれば、同じような事業をおこなっている他社についても比較し、調べてみたはず、というのが採用側の考えです。同業他社比較をしっかりおこなってくださいね。

②志望理由の背景やきっかけとなるエピソードを述べる

志望動機で「貴社の〇〇に惹かれたから志望します」「貴社を志望する理由は〇〇がしたいからです」という理由を伝えるからには、そう考えた根拠まで説明することが必要です。ここでは事前準備で見つけた就活の軸やその背景となるエピソードを活用し、自身の人間性をアピールしていきましょう

エピソードを伝える際は、その当時の状況を簡潔に説明し、「何が起きたのか」「自分がどんな行動をとったのか」など、自分の視点や行動について具体的に述べることがポイントです。

そして、自分の行動によって「どのような結果になったか」「どんな学びや感情が生まれたか」まで述べることで、当時のエピソードの情景を読み手・聞き手にわかりやすくイメージさせることができますよ。

志望理由の根拠となるエピソードを述べる例文

私が貴社を志望するに至ったきっかけは、学生時代にアルバイトをしていたアパレルショップでの経験にあります。

働くなかで、仕事に慣れてきて業界の興味や理解が深まったことで、同じ系列の別のブランドの店舗でも働いてみたいという思いが強くなりました。しかし、別のブランドでは正社員しか募集していなかったこともあり、踏み出せずにいました。

勇気を出してそのことを店長に相談したところ、本部に掛け合ってくれたことで、研修を受けたのち、その店舗でも勤務できることになりました。

こうした経験から、仕事に慣れてきたからこそ見えてくるやりたいことや、次のステップに進むことを応援してくれる存在がいることの重要性やありがたみを感じて人材業界、特に転職支援業界に興味を持ちました。

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志望動機で困ったら、まずはツールを活用してみましょう。

 実際にツールで作成した志望動機例文 
 (人材業界の場合) 
私はキャリア支援を通じて社会に貢献したいと考えています。学生時代、キャリア支援団体のインターンに参加し、50人以上の学生に対してESの添削や模擬面接を実施しました。自分に自信が持てなかった学生が自分の強みを発見し、自信を持って面接に臨む姿を見たときに大きなやりがいを感じました。貴社では個々の求職者に寄り添いながら最適なキャリアを模索し、一人ひとりの可能性を最大限に引き出せるようなキャリアアドバイザーになりたいと考えます。

③入社後のビジョンや働く意欲を伝える

志望動機の最後の締めくくりでは、入社後のビジョンを伝えて働く意欲を再度アピールしましょう。

志望動機において、結論やそれを裏付けるエピソードは過去の自分の考えや経験からのアピールですが、入社後のビジョンは自分の未来の姿を魅力的に伝えることでアピールにつなげることができます

ここまでの志望動機の内容で伝えた熱意や自分の価値観をもとに、「どのように仕事に取り組むつもりなのか」「自分がその企業でどのようになりたいのか」など前向きな姿勢を示し、自分が社会人として活躍する姿を企業にイメージさせましょう。

入社後のビジョンや働く意欲を伝える例文

貴社で入社できた暁には、一年目から顧客の内定率だけでなく定着率でも80%達成を目標に、人生の転機をサポートしてもらえて良かったといってもらえるような人材を目指したいです。

プロのアドバイザーはこう分析!志望動機は結論ファーストが絶対! 聞き手のことを考えた構成で組み立てよう

志望動機の構成で特に重視すべき内容は、「①志望理由を最初に述べる」という論理的な導入と、その理由の独自性だと考えています。

面接官の限られた集中力を確保するため、必ず結論ファーストで、話の核心を冒頭で提示しなければなりません。これにより、「何を言いたいのかわからない」と低評価になることを防ぎ、ロジカルな思考力があると評価されます。

ここで、「なぜその業界か」だけでなく、「なぜ競合他社ではなく、この会社なのか」という企業固有の独自性を明確に盛り込むことが、評価のポイントです。

この独自性を証明し、説得力を高めるのが、②志望理由の背景やきっかけとなるエピソードとなります。志望理由が単なる理想論や建前ではないことを示すため、具体的な行動と成果にもとづいたエピソードで裏付けましょう。

受け身の姿勢はマイナス評価に! 入社後に何ができるかを伝えよう

逆に低評価につながるNGな内容は、どの企業でも通用する汎用的な理由を志望理由としたり、「成長したい」「頑張りたい」といった受け身の姿勢で、③入社後のビジョンも、具体的な貢献目標がなかったりする志望動機です。

志望動機全体で「企業に何をしてもらうか」ではなく、「企業に何を提供できるか」という貢献姿勢を示すことで、高い入社意欲と戦力としての期待感を採用担当者は抱きます。

ステップ③:例文を参考に文章をまとめる

理由別①働く環境に魅力を感じたから②人間関係に魅力を感じたから③提供するサービスに魅力を感じたから
職種別①営業職②企画職③販売職④研究職⑤事務職
中途①異業種への転職②同業種への転職

ここまで、志望動機の準備や押さえるべきポイント、基本の伝え方となる構成について解説してきました。最後に、構成に沿って整理したエピソードを文章化して、志望動機を完成させましょう。ただし、文章化する段階でつまずいてしまう人も多いのが事実です。

そこで、ここからは文章化のお手本となる、10の志望動機例文を紹介していきます。志望理由や職種別に解説していくので、自分が書きたい志望動機の例を探してみてください。

理由別の志望動機例文3選

理由別の志望動機例文3選

  • 働く環境に魅力を感じたから
  • 企業の人間関係に魅力を感じたから
  • 企業の提供するサービスに魅力を感じたから

まずは、志望動機の理由としてよく見られる3つの理由に関する例文を紹介します。

志望動機には、事前の企業研究で見つけたその企業にしかない強みや魅力と、自分の持つ価値観を照らし合わせることがポイントです。自分がどこに魅力を感じたのか、魅力だと感じた根拠となるエピソードは何だったのかなどに注意して展開していきましょう。

①働く環境に魅力を感じたから

例文:働く環境に魅力を感じたから

私が御社を志望する理由は、御社の表彰制度や働き方に魅力を感じ、自分の挑戦や人の挑戦を称え合いながら成長していきたいと考えたからです。

私は褒められたり認められることでモチベーションが上がり、その過程で受ける指摘や大きな課題にも立ち向かえる性格です。

大学時代に部長を務めていた空手部では、メンバー全員で良さを認め合う意識付けをしたり、部員それぞれの得意な技を練習をする時間を作ったりしてきました。

その結果、日頃自分を認めてくれる存在が周りにいることで、課題に直面したり、挫折したりしても負けずに取り組むことができ、部員の技術向上、ひいては団体戦での入賞につなげることができました。

こうした背景から、御社のように月に一度、全社員の中から頑張りや功績が見られた社員を表彰したり、賞に応じた福利厚生が設けられたりしている点をとても魅力に感じています。

御社に入社できた際には、どんな業務も諦めずに取り組むことはもちろん、同僚の方達と認め合い、切磋琢磨することで、自分自身だけでなく会社としての成長にもつなげていく所存です。

キャリア支援経験が豊富な増田さんからのアドバイス

増田 綾子

プロフィール

企業研究の際、さまざまな角度からできるかぎりの情報を集めたとしても、外から見える部分には限界があります。

外側だけの情報から見たり感じたことを素材にしてアピールする場合には、「そこしか見えてないのに大げさだな」と思われないよう、妥当な内容に留めておきましょう。

②企業の人間関係に魅力を感じたから

例文:企業の人間関係に魅力を感じたから

私が御社を志望する理由は、御社で働く社員の方々の目標や顧客に真摯に向き合う姿勢や人柄の良さに惹かれたからです。

私の就活の軸として、「自分の明るい性格やコミュニケーション能力を活かせる仕事」という軸があります。特に働くうえで良好な人間関係を築くことで成果が挙げられ、同じ目的のために取り組める仕事が良いと考えています。

そう考えたきっかけは、大学の軽音サークルでのグループ活動にあります。新入部員ばかりでバンドを組み発表をおこなうのですが、意見がうまくまとめられないグループやなかなか打ち解けられないグループもありました。

そうならないためにも、私の所属するバンドでは「まず相手の意見を否定せず聞く」をルールにしてコミュニケーションを取った結果、お互いに尊重し合って全員が一つの目的のために何をすべきか考えて取り組めました。

そのようなチーム全員の人間関係やコミュニケーションの姿勢を先輩たちから評価いただき、先輩のグループの卒業ライブに出演させてもらえたり、尊敬する先輩とバンドを組む機会にも恵まれました。

この経験から、まず周りの意見を尊重して、全員が同じ方向を向いて行動することの難しさと大切さを学びました。

短期のインターンとして御社で勤務した際、社員の皆さんからは、最終目的を定期的にすり合わせ、顧客に本当に必要とされる商品を作ろうという情熱が伝わってきました。

私も御社に入社できた際には、社員の皆さんの姿勢を見習い、一つの目標に向かって何ができるかを考えながらチームと会社に貢献していきたいと考えています。

採用経験が豊富な遠藤さんによる例文チェック

遠藤 美穂子

プロフィール

短期インターンの経験を通じて、社員の仕事への姿勢が理解でき、自分もその一員となりたいという思いを伝えている点は好印象です。

改善点としては、バンドの話が大半を占めてしまっているので、事業内容への興味関心や、就活の軸とやりたい仕事のつながりまで書けているとさらに良くなるでしょう。

③企業の提供するサービスに魅力を感じたから

例文:企業の提供するサービスに魅力を感じたから

私が御社を志望する理由は、御社のような常にユーザー視点に立って展開されるサービスに魅力を感じ、多くの人に寄り添う化粧品販売に貢献していきたいと考えたためです。

私は化粧品が大好きですが肌が敏感なため、御社のサービスの一つである口コミサービスにて、気になるコスメに対するユーザーの生の評価を調べてから購入していました。

そのときに御社の求人情報を見たことがきっかけで、御社の手掛けるマーケティング事業のことも知りました。

口コミサイトを活用したBtoBでのマーケティング事業は、多くのブランドでユーザーのニーズに立った商品を届けることにつながるため、これからの化粧品業界にとっても大きな可能性だと思います。

御社に入社できた暁には、肌に触れる化粧品を購入することへの意思決定のハードルを下げて、私のように好きなものなのに体質のせいでためらってしまう人を救えるようなサービスを届けていきたいと考えています。

研修・セミナー経験が豊富な大場さんによる例文チェック

大場 美由紀

プロフィール

自身の経験を根拠としていて、やりたいことを伝えようとしているのは良いですね。

ただ、ユーザーのニーズに立った商品を届けるために志望企業がおこなっている、その企業ならではの強みや特徴をとらえた内容を具体的にできればもっと良くなるでしょう。

志望動機が思いつかない人は、ツールを使うのが一番オススメ

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職種別の志望動機の例文5選

職種別の志望動機の例文5選

  • 営業職
  • 企画職
  • 販売職
  • 研究職
  • 事務職

次は職種別の志望動機の例文を5つ紹介していきます。職種の例文においても基本的な構成や注意すべきポイントは同じです。

より職種への熱意を伝えるためには、「将来その職種に就いたときどのように活躍したいか」や「その職種がやりたい理由」を締めくくりでアピールすることを意識して書いてみましょう

①営業職

例文:営業職

私が御社を志望する理由は、一つでも多くの会社が御社のサービスを通じて業務効率化を実現してほしいと願っているからです。

私は大学2年生から1年間、コンサルティング会社でインターンをしていました。仕事内容は営業で、その際に御社の顧客管理ツールを活用しました。

最初はExcelで管理していたのですが、御社のサービスに切り替えた後は、作業時間が半分ほどに減りました。また、文字や数字を入力しただけで図表で可視化されるため、分析する際にも非常に役立ちました。

御社に入社後は、自身の経験から感じたサービスの魅力を業務を通じて多くの会社に伝えることはもちろん、自分と同じような業務効率化への課題を抱える取引先の声に耳を傾け、ニーズにマッチした提案で御社の売り上げに貢献したいです。

キャリア支援経験が豊富な増田さんによる例文チェック

増田 綾子

プロフィール

自分の経験から、同じように課題を抱える取引先へのアプローチに触れられている部分は、具体的でとても良いと思います。

強いて言えば、営業職は接客要素も重要になるので、コミュニケーション能力をアピールできるエピソードがあればプラスしておきたいですね。

②企画職

例文:企画職

私が御社を志望する理由は、自分に合ったシューズで楽しくランニングできる人を増やしたいという想いがあるからです。

このような想いを抱いた背景には、私が中学生から現在まで陸上競技に取り組んでいることが挙げられます。

約8年ほど陸上に取り組んでいるのですが、最初は走るのが苦痛でした。練習で走る距離が長くなるにつれて足が痛くなり、その痛みに耐えながら走らなければいけなかったからです。

しかし、高校1年生の時、先輩にシューズを紹介してもらってそれを実際に履いたところ、足の痛みが改善され競技も続けることができ、走ることの楽しさを再確認するきっかけにもなりました。

御社に入社後は企画職を志望しています。企画職として質の高いランニングシューズ開発に加え、SNSを使ってリアルな悩みをキャッチしたりブランドの魅力を発信したりすることで、多くの人に走る楽しさを知ってもらいたいと考えています。

採用経験が豊富な遠藤さんによる例文チェック

遠藤 美穂子

プロフィール

当社のビジネスを通じて顧客に何を届けたいかという企業選びの理由と、入社後やりたいこと、さらに自分の陸上経験という当社との接点も述べられていて、よくまとまっています。

あえて言えば、仕事で活かせる強みも書いてあるとさらに良くなるでしょう。

③販売職

例文:販売職

私が御社を志望する理由は、御社が提供する食品を通じて一人でも多くの方に笑顔になってほしいという願いがあるからです。

私は御社が好きでよく店舗に通っていました。おいしいことはもちろんなのですが、おすすめのメニューの説明や気配りなど働く方々の対応が素晴らしく、いつも気持ち良く食事ができるという理由もあります。

その後就活を通して、御社では販売スタッフの教育や研修を徹底していると知り、御社の接客のクオリティの高さに納得しました。私もその一員としてプロフェッショナルな接客スキルを習得し、私が体験したような心温まる時間を多くの人に提供したいと思っています。

御社に入社後は、まずは販売に関する基礎を徹底し、そのうえで多くの顧客が笑顔で食事ができるような雰囲気を作り出せる人材を目指したいです。

企業で研修・セミナーを行う大場さんによる例文チェック

大場 美由紀

プロフィール

実際に志望企業の店舗によく訪れることで、受けている販売スタッフの印象の良さを述べているのは評価できるポイントです。

さらに、顧客が笑顔で食事できるような雰囲気づくりに自分ならではの特徴でどう貢献できるかも明確に伝えると良いでしょう。

販売職の志望動機の書き方の参考がもっと見たいという人は以下の記事がおすすめです。ライバルとの差別化のポイントやよくあるミスまでキャリアコンサルタントが徹底解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
販売職の志望動機例11選|差別化できる書き方とよくあるミスを解説

美容師の志望動機の書き方が気になる人は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。

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④研究職

例文:研究職

私が御社を志望する理由は、御社の理念に沿ったさらに健康的な食品を提供したいと考えているからです。

私は、御社の「食事を通して家庭に健康を」という理念に非常に共感しています。このように考えた背景には、食生活が乱れたことが原因で体調を崩した経験が挙げられます。

大学2年生のとき、朝から晩まで研究に没頭して食事が疎かになったことがあります。その際、短期間で体重が増加し、だるさを感じることが多々ありました。

「さすがに身体に悪い」と思い、食事を御社の製品に切り替えたところ、徐々に体調が回復し、健康であることの重要さを感じました。

御社に入社後は研究職を志望しています。私は、私のように食生活が乱れがちな人や、忙しい中でも健康を求める人々のニーズは高まってきていると考えているため、御社に入社できた際には、そうしたニーズに応えるべく、健康的な食事ができる製品を開発したいです。

研究職の志望動機では専門技術を持っている場合、アピールした方が良いですか?

キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表

増田 綾子

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自分の持つ専門技術が応募先企業のニーズに合うように伝えよう

応募する企業にマッチしそうな専門技術や知識がある場合には、志望動機に入れておきましょう。

ただ、自分の持っている技術が企業のニーズに合うかどうかわからないときは、「この技術で役に立てる」と言い切らずに「こういう場合に活かせる技術を持っています」というような書き方に留めておきましょう。

必ずしも企業ニーズにマッチしない専門技術がある場合は、自己PRに入れてみても良いと思います。資格と同様、企業側に「そういう技術を得るために努力した人」という印象を与えることができるからです。

⑤事務職

例文:事務職

私が御社を志望する理由は、自身の強みを活かして、裏方として御社を支えたいと考えているからです。

私は数字を扱うことや細かい作業を得意としています。簿記は1級を取得しており、会社経営に関する計算も可能です。

そして、御社は〇〇市には欠かせない商業施設の一つであり、私も日常的に御社の店舗やスタッフの方々に支えられて生活してきた一人です。そんな自分が日頃お世話になっている御社の裏方として役に立ちたいと思い、志望しました。

御社に入社後は事務職を志望しています。あらゆる作業を正確、かつ迅速に対応して、御社の発展に貢献したいです。

事務職としてのビジョンの描き方がわかりません……。

キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

遠藤 美穂子

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社内の人とのかかわりや業務レベルから自分のなりたい姿を考えよう

事務職の仕事は、イメージが湧きにくいかもしれませんが、新人とベテランでは任されるものが大きく変わってきます。

はじめは狭い範囲で言われた仕事をこなすだけだったのが、やがて他部署や全社にかかわる業務を担当したり、後輩や同僚のまとめ役やリーダーを任されたり、事務部門の管理職になる可能性もあります。

将来のビジョンとして、たとえば「周りから頼られる人になりたい」と考えるのであれば、どういう経験を積めば頼りにされるか考えてみると良いでしょう。

中途の志望動機の例文2選

中途採用の場合、これまでの経験をどのように活かせるか、そしてなぜ今その企業を選ぶのかが特に問われます。異業種・同業種のどちらであっても、転職理由と応募先企業を選んだ理由に一貫性を持たせることが重要です。

ここでは、異業種転職と同業種転職の2つのパターンに分けて、志望動機の例文を紹介します。自身のキャリアの背景と照らし合わせながら、志望理由の組み立て方を参考にしてみてください。

①異業種への転職

異業種への転職

私が貴社を志望する理由は、これまで培ってきた顧客対応力を活かしながら、より幅広い課題解決に携わりたいと考えたためです。

前職ではアパレル販売員として、顧客の悩みや希望を丁寧にヒアリングし、最適な提案をおこなう接客を強みとしてきました。購入に至らなかったお客さまにも「話しやすい」「相談してよかった」といっていただけることが多く、人と向き合う仕事に大きなやりがいを感じていました。

その一方で、「もっと長期的に顧客の課題を解決できる仕事にも挑戦したい」という思いが強くなり、IT業界の法人営業職に興味を持つようになりました。貴社の○○事業は多くの企業の業務改善に貢献しており、課題を丁寧に聞き取る姿勢や、顧客の変化に寄り添う営業スタイルに深く共感しています。

貴社に入社できた際には、前職で身に付けた傾聴力や提案力を活かしながら、顧客の課題を正確にとらえた提案をおこない、長期的な信頼関係の構築に貢献したいと考えています。

②同業種への転職

同業種への転職

私が貴社を志望する理由は、これまで培ってきた広告運用の経験を活かしながら、より戦略的なマーケティング支援に挑戦したいと考えたためです。

現職では、リスティング広告やディスプレイ広告の運用を中心に担当し、月間数百万円規模の案件でCV数改善やCPA削減に取り組んできました。しかし、運用だけでなく、上流の戦略設計やブランド全体の成長にかかわる仕事にも挑戦したいという思いが強くなりました。

貴社の案件事例を拝見し、ただ広告を運用するだけではなく、顧客の事業成長を見すえた戦略設計からかかわれる点に大きな魅力を感じています。また、データ分析をもとにした改善提案や、部署横断でのプロジェクト体制など、より専門性を高められる環境であることも志望理由です。

貴社に入社できた際には、これまでの運用経験に加え、より上流の視点から企業の売上向上に貢献し、マーケターとして長期的な価値を生み出せる人材を目指したいと考えています。

そのほかの志望動機の例文

志望動機は、業界・職種・応募理由によって強調すべきポイントが少しずつ異なります。どのパターンでも基本の構成は同じですが、業界特性や仕事内容に合わせて伝え方を調整することで、より説得力のある志望理由になります。

ここからはさまざまな切り口で使える志望動機の例文を紹介していくので、自分の志望先に近いタイプを参考にしながら、文章づくりのイメージをつかんでいきましょう。

業界別

人材人材
金融金融信用金庫証券会社銀行地方銀行保険会社
広告広告
インフラガス通信インフラ鉄道航空
物流物流
不動産不動産ハウスメーカーディベロッパー
ものづくりものづくり
接客・販売接客販売
出版・印刷印刷
リースリース
農業農業

業界ごとの志望動機では、「その業界を選ぶ理由」と「業界の特徴と自分の価値観がどこで結びつくか」を明確にすることが重要です。同じ職種であっても、業界が変われば求められる姿勢や働き方、重視されるスキルは大きく異なります

まずは、業界のビジネスモデル・役割・社会的意義を理解したうえで、自分が興味を持った背景や過去の経験と重なる部分を整理してみましょう。

「なぜこの業界に魅力を感じたのか」「自分の価値観がどう活かせるのか」を具体的に言語化することで、業界選択に一貫性のある志望動機が作りやすくなります。

職種別

事務・総務学校事務医療事務コールセンター調理補助人事受付事務総務事務清掃業軽作業図書館会計事務郵便局事務
士業会計事務所税理士事務所弁護士
販売・サービススーパー販売ディーラー飲食店ブライダルパン屋ドラッグストアサロンネイリスト保育園美容師パチンコ旅行会社ホームセンター
エンジニアインフラエンジニアシステムエンジニア社内SE
企画・管理芸能マネージャー設備管理品質管理生産技術マーケティングSNSマーケティング
クリエイティブデザイナーWebデザイナー
建築・土木・不動産施工管理施工管理アシスタント工場
看護師・医療・介護看護師動物病院歯科衛生士臨床検査技師病院薬剤師保健師理学療法士調剤薬局臨床工学技士
教育・公務員市役所警察官県庁刑務官国税専門官自衛隊教育眼科

職種の例文においても基本的な構成や注意すべきポイントは同じです。より職種への熱意を伝えるためには、「将来その職種に就いたときどのように活躍したいか」や「その職種がやりたい理由」を締めくくりでアピールすることを意識して書いてみましょう

理由別

雰囲気社風
理念理念
社会貢献社会貢献
安定安定

企業を志望する理由は、人によってさまざまです。そのなかで、自分なりの理由をうまくまとめられず、悩む人も少なくありません。上記の記事では、志望理由に特化した志望動機を作るコツを解説しているので、ぜひ確認してみてください。

差別化の秘訣! 志望動機を作る際のコツ

企業視点を押さえた志望動機を作るための2つのコツ

ここからは、事前準備や企業の意図を踏まえて、実際にライバルと差をつける志望動機にするための2つのコツについて解説していきます。

正しい準備や企業の視点と併せて参考にして、企業の知りたいポイントを最大限にアピールできる魅力的な志望動機を書きましょう。

①志望理由を深掘りして熱意の度合いを示す

志望理由を深掘りすることで、志望理由の根本となる理由や興味を見つけられるため、熱意がどの程度あるのかを具体的に示せるようになります。

たとえば、ただ「自動車が好きだから」というだけの志望動機で自動車業界を目指しても、「どの程度好きなのか」「好きな気持ちをどう仕事に活かすのか」が見えないため、熱意のある志望動機とは言えません。

自分の押し出したい志望理由に対し「なぜそう思ったのか」「その志望理由をかなえてどうなりたいのか」など、深掘り質問を重ねて根本的な理由や興味を見つけることで、熱意の深さが伝わる志望理由になります

②原体験を用いて自分だけのエピソードを述べる

原体験

自分がこれまでに経験したことの中でも特に大きな影響のあった経験、印象に残っている経験のこと

志望動機では、エピソードトークで自分だけの原体験を伝えることで、企業が知ろうとしていることの一つである人間性をアピールしましょう。

エピソードでは、当時の状況を簡潔に説明し、その経験の結果やそのときの自分の感情や、学びまで具体的にすることが重要です。自分にとって印象深いエピソードであるほど、詳細まで伝えることができるため、企業に自分の人間性をより正確に理解してもらえるでしょう。

アドバイザーコメント

キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表

増田 綾子

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応募先の社屋を訪れるなど小さな接点を持つことから始めよう

「熱意」と「人間性」は応募者の内側にあるものなので、そのうえで「なぜここを選んだのか」という理由を明確に示す必要があります。

あらかじめ会社見学に行ったり、企業ガイダンスに参加するなどして、積極的に接点を作っていくという方法もありますが、そういった機会がなく決め手となる接点が見つからない場合、とりあえず会社の近くまで行って外からでも社屋を眺めてみるよう勧めています。

多くの会社は、社屋に自社のオリジナリティを表現していて、社員の出入りする様子からも、新たな発見があることでしょう。

そんな会社の様子と、自分がそこに通って仕事をしているイメージを重ね合わせ、改めてその企業を選んだ理由を考えてみましょう。

いろいろ伝えるのではなく企業のニーズに合った志望動機を選ぼう

また、志望動機は企業のニーズに合ったものを選ぶ必要があります。アピールしたいポイントは複数あるかもしれませんが、一番は、求人票に提示されている仕事内容と、自分の持っているスキルがちゃんとつながっていることが大切です。

あれもこれも伝えたいと書き込んでしまうと、伝えたかったポイントが埋もれてしまいます。企業研究の結果と求人票のニーズを踏まえた選択が大切です。

キャリアコンサルタントに聞く! 高評価の志望動機に共通するポイントとは?

ここまで、志望動機を企業が聞く目的や重視している点について解説しましたが、それらを踏まえた企業から高く評価される志望動機にはどのような特徴があるのでしょうか。

数多くの学生の志望動機の悩みに向き合ってきたキャリアコンサルタントの遠藤さんに、高評価の志望動機に共通するポイントについて教えてもらいましょう。

アドバイザーコメント

キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士

遠藤 美穂子

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聞こえの良さではなく自分の言葉で書いた志望動機が高評価の鍵

数多くの学生の志望動機を読む採用担当者にとって、印象に残るのは「自分の言葉で書かれたもの」です。

聞こえの良い言葉が並んでいる文章は、一見なめらかできちんとしていますが、誰でも書ける、どこの会社にも使えるものに見えてしまい、印象に残りません。

採用ホームページ(HP)や企業説明会で聞いた言葉を引用するのは構いませんが、それが志望動機の大半を占めていると、「あなたは何にどう共感したのですか?」と聞きたくなります。

自分のやりたいことばかりの志望動機ではマイナスな印象になる

「貴社の企業理念の、成長とは社会への貢献や関係する人々の満足度が向上すること、という点に共感いたしました。私自身、○○部の部長を務めながら、大会での順位以上に、部員一人ひとりの成長や達成感も大切にしてきたからです」

上記のように自分の考えや経験が添えてあると、理念を自分なりに解釈し、自分との接点を見つけていることが伝わります。

また、学生自身のやりたいことやできることばかり書いてある、つまり自己PRが大半である志望動機は、「あなたのことはわかりましたが、本当に弊社に興味がありますか?」という気持ちになります。企業研究・職種研究したことがわかる文章は好印象です。

志望動機はなぜ聞かれる? 企業が知りたい3つのこと

企業が知りたい3つのこと

  • 業界や企業への働く意欲
  • 応募者の人間性
  • 自社とのマッチ度

面接や書類選考において企業が志望動機を聞く目的は、ただ「その企業を志望した理由」だけが知りたいからではありません。むしろ企業を志望する理由だけを端的に述べても、理由自体がアピールポイントになるわけではないため、企業から高評価を得ることは難しくなります。

ここからは、企業が志望動機を通して知りたい3つのポイントについて解説します。企業視点を理解したうえで、志望動機で伝えるべきことを改めて考えてみましょう。

①業界や企業への働く意欲

企業は「うちのどんなところに惹かれたのか」「なぜほかではなくうちの企業が良かったのか」といった、応募者の自社への興味の度合いから意欲の高さを図ろうとしています

「そこで働きたい」という気持ちになるのは、何かしらの興味や惹かれる点があるということでしょう。そのため志望動機では、そういった自分の興味の経緯をきちんと言語化することが求められます。

逆に自分がなぜその志望動機を持つに至ったかを説明できなければ、「うちの会社にそこまで興味はないのかな」「自己分析が完了していないのかな」といったマイナスなイメージにつながってしまうかもしれません。

まずは、自己分析で自分の興味や意識の向くポイントを見つけ出しましょう。そして企業や業界の特徴を研究することで、自分が業界・企業のどんな部分に惹かれ、意欲が刺激されるかを書き出してみてくださいね。

企業は志望動機の何を見て意欲を判断しているのですか?

キャリアコンサルタント/キャリアデザインオフィスあかつき代表

増田 綾子

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企業は応募者の企業研究や自己分析の深さで意欲を判断している

書かれている興味・関心や強みが、求めている人物像に合っているかどうかはもちろんですが、「他ではなくなぜうちなのか」という点については、応募者と企業側にどのような関係性があるのかを見られています。

そのために自己分析が必要であり、企業研究も同様に重要になるのです。

採用担当者は大勢の書類を読んでいますので、企業研究がしっかりなされているかどうかを敏感に感じ取り、その深さで熱意を測っています。そのうえで、応募者にしかないエピソードがあれば、納得感が増します。

自己分析からあれもこれも、と書くより、求人票をよく見て、企業ニーズに合ったものをきちんと選んで文章化することで、自分の本気度をわかりやすく伝える工夫をしましょう。

②応募者の人間性

企業は多くの「人」が集まって構成されているため、企業側の人である人事は、これから一緒に働くかもしれない応募者の人間性を重要視しています。

志望動機は「その会社で働きたい」という応募者自身の意欲を示すものであるため、企業はその意欲や感情の背景から、応募者がどんな考え方をする人で、どのような価値観を持っているのかを判断しているのです

自分の人間性は、志望動機を裏付けるエピソードでアピールすることができ、エピソードは志望動機の中でもオリジナリティが出せる部分でもあります。企業側の印象に残る志望動機にするためにも、自分の人間性が伝わるエピソード展開を意識しましょう。

自己PRでも自分の人間性は伝わると思うのですが、志望動機でも見られているのですか?

キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー

大場 美由紀

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志望動機では企業や社員に対する熱意や姿勢から人間性が垣間見える

自己PRは、自分のどんな強みを活かして会社に貢献できるかをアピールするために伝えるのがおもな目的です。

業務で必要となる強みを自覚していることで、それを活かして貢献する意欲を伝えることができます。ただ、これだけでは、人間性までは伝わりにくいです。

志望動機は一緒に働く一員として同じ価値観を共有できる、同じベクトルを持つ、つまり同じ方向性に向かって同じ熱量と意気込みを持って向き合っていけることを伝えることで、その中に人間性を垣間見ることができるのです。

③自社とのマッチ度

一般的に、学生は自分に合った企業を探すために就活をすることが多いでしょう。そしてそれと同じように、企業も応募者が自社の働き方や社風にマッチするかどうかを判断するために面接などの選考を設けています。

そのため、「働く意欲」や「人間性」なども含めた志望動機全体の内容から、「採用した場合、自社に貢献してくれそうか」「自社の社風と合いそうか」を見極めたいと思っているのです。

企業の意図に応えるためにも、志望動機では自分がどんな人間なのかを示したうえで「自分はその企業が必要とする人材にマッチしている」ことをアピールする必要があります。

企業のビジネスや属する業界に興味や共感を持つことはもちろんですが、自分自身の働き方や価値観を深堀りし「自分のこんな部分が応募先のこんな部分とマッチしている」ということを明確にしてみましょう

志望動機の作り方に関する疑問を就活QAで解決! 

志望動機を作る過程で、「エピソードが思いつかない」「企業とのつながりをどう説明すれば良いのか」「文章がうまくまとまらない」など、さまざまな疑問が生まれやすいものです。一人で悩んでいると手が止まってしまうことも少なくありません。

そこで、就活生から寄せられるよくある質問をピックアップし、キャリアアドバイザーの視点からわかりやすく回答をまとめました。つまずきやすいポイントを事前に押さえて、スムーズに志望動機を作成できるようになりましょう。

志望動機の作り方を習得して企業に熱意をアピールしよう!

志望動機は、エピソード探し・構成への当てはめ・文章化というプロセスを踏むことで、誰でも納得感のある形に仕上げることができます。

大切なのは、「なぜその企業なのか」「その理由を裏づける経験は何か」「入社後どう働きたいのか」という3点を、読み手が理解できるように整理して伝えることです。

最初は難しく感じても、今回紹介したステップに沿って進めれば、自分の価値観と企業の特徴が重なる部分が見えやすくなり、志望理由に一貫性が生まれます。表面的な言い換えではなく、自分の言葉で魅力を語れるようになることが、選考で印象に残る志望動機につながります。

ぜひ今回の内容を参考に、あなたらしさが伝わる志望動機を丁寧に作り上げ、高評価での選考突破を目指してくださいね。

アドバイザーコメント

キャリアコンサルタント/フィナンシャルプランナー

大場 美由紀

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志望動機は多くの就活生がつまずく項目だからこそ対策次第で差別化できる

志望動機を考えるのは、どの学生にとっても簡単なことではありません。だからこそ差がつくところでもあります。そして志望動機は、実を言うと企業が最も重視する項目でもあるのです。

志望動機が漠然としている場合、当然、面接では深堀り質問をして確認します。志望動機で十分な説得力を出せなかった場合、ミスマッチが生じるリスクや不安を人事に感じさせてしまいます。

入社してから、こんなはずではなかったと言って早々に辞めてしまうという事態は、本人自身にとっても、企業にとっても避けたいことなのです。ミスマッチによる不協和音が生じると、ほかの社員にとっても働きにくい環境ともなり得ます。

企業と自分両者にとってより良い採用にするためにもしっかり対策しよう

また、志望動機が漠然としている場合「当社が第一志望ではないからかな?」という疑いも持たざるを得ません。真剣に企業研究がなされたうえでの志望動機でなければ、熱意も伝わらず第一志望ではないと思われても仕方がないのです。

このように、志望動機は企業にとっても自分にとっても大切なものと考え、しっかり企業研究をして納得のいくものを用意できれば、面接でも堂々と話すことができるでしょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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